JPH058871A - シート給送装置 - Google Patents

シート給送装置

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Publication number
JPH058871A
JPH058871A JP3035229A JP3522991A JPH058871A JP H058871 A JPH058871 A JP H058871A JP 3035229 A JP3035229 A JP 3035229A JP 3522991 A JP3522991 A JP 3522991A JP H058871 A JPH058871 A JP H058871A
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JP
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roller
preliminary
shaft
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Application number
JP3035229A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Shigemura
芳裕 茂村
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 原稿の不送りを生じることなく、確実に原稿
搬送を行うことができるシート給送装置を提供しようと
するものである。 【構成】 摩擦係数の高い表面性状を有する予備搬送ロ
ーラと摩擦係数の低い表面性状を有する予備搬送押圧片
とよりなる予備搬送部を有するシート給送装置におい
て、前記予備搬送ローラの回動中心となる軸の回転力を
一方向にのみ伝達する回転伝達部材を有し、前記軸に対
して予備搬送ローラを回転自在となるよう構成したこと
を特徴とする。 【効果】 原稿が素早く挿入されても、挿入される原稿
の先端に予備搬送ローラの突出部が押され、該予備搬送
ローラは滑らかに回転するので、原稿の挿入を妨げるこ
とはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数枚の原稿を一枚ず
つに分離し、その原稿を原稿画像を読み取るための読取
手段に搬送するファクシミリや複写機のシート給送装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ファクシミリ等におけるシート給
送装置は、図32に示すように原稿の画像情報の読み取り
を行う読取系Aに一枚の原稿を送り込むため、原稿載置
台 101に原稿がセットされたか否かを検知する原稿有無
検知センサー 102と、軸 103cに固定された楕円形の予
備搬送ローラ 103aと前記予備搬送ローラ 103aの対向
位置に設けられた押圧片 103bとよりなる予備搬送部 1
03と、前記予備搬送部 103により搬送された複数枚の原
稿を一枚ずつに分離するための分離ローラ 104a及び分
離片 104bとよりなる分離部 104とにより構成されてい
る。
【0003】前記シート給送装置では、原稿有無検知セ
ンサー 102が原稿載置台 101にセットされた原稿を検知
すると、前記予備搬送ローラ103aが回転を始め、複数
枚の原稿が分離部 104に向かって予備搬送される。前記
複数枚の原稿は分離ローラ 104a及び分離片 104bとに
より一枚ずつに分離されて読取系Aに向かって搬送され
るよう構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例では、原稿が挿入されると原稿有無検知センサー 102
により原稿を検知して、予備搬送ローラ 103aが回転を
始めるよう構成されているが、図32に示すように前記予
備搬送ローラ 103aの長手方向が縦になるような位置で
静止しているときに、複数枚或いは厚手の原稿が素早く
挿入されると、その原稿の先端が前記予備搬送ローラ 1
03aに当たり、予備搬送ローラ 103a手前側までしか挿
入されず、原稿の挿入を妨げてしまい、原稿の不送りを
生ずる場合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、以下
に述べる実施例に適用される代表的な手段は、原稿の搬
送をガイドするための原稿搬送台と、前記原稿搬送台上
の原稿の有無を検知する原稿検知手段と、複数枚の原稿
を下から順に一枚ずつに分離する分離手段と、前記原稿
を搬送するための摩擦係数の高い材質でできた高摩擦部
材と前記高摩擦部材により搬送される原稿を押圧する押
圧部材とよりなり前記分離手段へ原稿を搬送するための
予備搬送手段と、を有するシート給送装置において、前
記高摩擦部材の回動中心となる軸の回転力を一方向にの
み伝達する回転伝達手段を有し、前記軸に対して前記高
摩擦部材の回転方向が原稿搬送方向に回転自在となるよ
う構成したことを特徴とする。
【0006】
【作用】本発明によれば、前記予備搬送手段における高
摩擦部材の回動中心となる軸の回転力を一方向にのみ伝
達する回転伝達手段を設け、前記軸に対して前記高摩擦
部材の回転方向が原稿搬送方向に回転自在となるよう構
成したので、原稿の挿入を妨げることなく、原稿が確実
に分離手段へ搬送される。また、前記高摩擦部材の両脇
で原稿を押圧するように形成された押圧部材を用いるこ
とにより、原稿がより確実に分離手段へ搬送される。そ
して、前記原稿検知手段により原稿が原稿搬送台上に無
いことを検知すると、高摩擦部材が取り付けられた軸が
一定量逆回転するように制御する制御手段を設けたこと
により、原稿の挿入を妨げるものをなくし、前記予備搬
送手段により確実に分離手段へ原稿が搬送される。更
に、押圧部材と原稿搬送台との間に一定の間隔を設け、
前記原稿搬送台に対して前記押圧部材が前記一定間隔以
上の距離を保つためのストッパーを有することにより、
押圧部材が原稿の挿入を妨げることはない。
【0007】
【実施例】次に前記手段をファクシミリ装置に適用した
一実施例を例示して説明する。
【0008】〔第1実施例〕図1は本発明を使用したフ
ァクシミリ装置の読取系部分の断面図であり、図2は前
記ファクシミリ装置全体の斜視図である。先ず、図2に
より前記ファクシミリ装置全体の概略構成を説明する。
1は装置本体であって、該装置本体1の上面カバーには
複数枚の原稿を積載することができる原稿積載台2が形
成されており、前記原稿積載台2上に積載された原稿は
装置本体1上面の一端側に配置された光学読取系3によ
りその画像情報を読み取られるよう形成されている。前
記光学読取系3の内部下方位置にはレーザービームプリ
ンタからなる記録系(図示せず)が配置されている。ま
た前記装置本体1の上面には電話器4及び操作パネル5
が配置され、左側面には、前記光学読取系3により画像
情報の読み取りが終了した原稿を受け取る原稿排出トレ
イ6と、前記記録系により電気信号に変換された原稿の
画像情報が記録されたシートを受け取る記録シート排出
トレイ7が配置されている。更に前記装置本体1底部に
は前記記録シートを収納するためのカセット8が配置さ
れている。
【0009】次に図1により前記光学読取系3の構成を
説明する。前記光学読取系3は、前記原稿積載台2上に
原稿が有るか無いかを検知する原稿有無検知センサー11
aと、上面を原稿が通過する原稿搬送台12と、原稿を予
備搬送するための予備搬送ローラ13a及び予備搬送押圧
片13bとよりなる予備搬送部と、前記予備搬送部により
搬送される複数枚の原稿を下から一枚ずつに分離するた
めの分離ローラ14a及び分離片14bとよりなる分離部
と、分離部により一枚に分離された原稿を給送するため
の給送ローラ15a及び押圧コロ15bとよりなる給送部
と、原稿の先端と後端とを検知する原稿端検知センサー
11bと、前記給送部により送られてきた原稿の画像情報
を読み取るコンタクトセンサー16a及び原稿をコンタク
トセンサー16aに密着させるための押圧片16bとよりな
る読取部と、読み取りの終了した原稿を前記原稿排出ト
レイ6に排出するための排出ローラ17a及び押圧コロ17
bとよりなる排出部とにより構成されている。
【0010】前記予備搬送部における予備搬送ローラ13
aは図3乃至図7に示すように、原稿に対する摩擦係数
が高いゴム等で形成された高摩擦部材であって、断面形
状が略楕円形に形成されており、その一端部が軸13cに
回転自在に取り付けられている。13dは回転伝達手段で
ある回転伝達部材であって、針金等でコ字状に形成さ
れ、前記軸13cに打ち込まれて固定されており、軸13c
が回転する際に前記予備搬送ローラ13aに回転を伝達す
るためのものである。また前記回転伝達部材13dは軸13
cと共に回転する際に、前記原稿搬送台12の上面より突
出することのないよう形成されている。
【0011】前記予備搬送ローラ13aの断面形状は前述
したように略楕円形に形成されているが、その大きさは
図4に示すように予備搬送ローラ13aが回転伝達部材13
dと接しており、原稿搬送台12に対して前記予備搬送ロ
ーラ13aの状態が垂直状態であるときは、前記原稿搬送
台12の上面より上に前記予備搬送ローラ13aの軸13cに
取り付けられていない方の端部(以下、先端部と記す)
が突出するが、図5乃至図7に示すように、予備搬送ロ
ーラ13aの先端部が前記軸13cの下、或いは横にあると
きは、原稿搬送台12の上面より上に突出するものは何も
なく全て原稿搬送台12の上面より下になるような大きさ
に形成されている。
【0012】また、図3に示すように前記予備搬送ロー
ラ13aを前記軸13cに取り付ける際の前記両者の接触部
分には、金属に対して摩擦係数の低いプラスチック材料
等で形成されたリング13eが嵌め込まれており、予備搬
送ローラ13aが軸13cに対して引っ掛かることなく滑ら
かに回転するよう構成されている。前記軸13cには図示
しないスキャナモーターとギアが連結されており、前記
スキャナモーターの駆動力がギアによって軸13cに伝達
され、搬送方向である矢印a方向へ回転するのである。
図4に示すように前記軸13cが矢印a方向に回転する
と、予備搬送ローラ13aは軸13cに固定された回転伝達
部材13dにより押され、重心が原稿搬送方向(矢印a方
向)に傾き、軸13cを滑って図4に示す位置から図5に
示す位置まで 180°回転する。更に軸13cが回転して前
記軸13cに固定された回転伝達部材13dが図5に示す位
置から図6に示す位置まで回転すると、予備搬送ローラ
13aは回転伝達部材13dにより押され、図7に示すよう
に軸13cの回転と共に矢印a方向に回転して、再び図4
に示す位置に戻る。更に軸13cが回転すると、前記予備
搬送ローラ13aは図4乃至図7を用いて説明した動作を
繰り返す。
【0013】図4及び図7に示す如き予備搬送押圧片13
bの表面(原稿と接する部分)は、原稿に対する摩擦係
数の低いプラスチック材料等で形成されている。また予
備搬送押圧片13bは、その一端(図中右上)が光学読取
系3のフレームに回動自在に支持されており、光学読取
系3のフレームとの間に設けられたバネ13fによって、
原稿搬送台12に向かって押圧されている。また予備搬送
押圧片13bのもう一端(図中中央)にはフック13gが設
けられており、光学読取系3のフレームに設けられたス
トッパー13hに係合されている。前記フック13g及びス
トッパー13hによって、前記予備搬送押圧片13bと前記
原稿搬送台12との間のギャップ量δが図5及び図7に示
す如きギャップδmin 以下にならないようにし、予備搬
送押圧片13bが原稿の挿入を妨げないように構成されて
いる。
【0014】前記ギャップδmin は予備搬送ローラ13a
の先端部が原稿搬送台12から突出する最大突出量である
ギャップδmax(図4参照)よりも少ない値になるよう
構成されているので、予備搬送ローラ13aが原稿搬送台
12の上面より突出する突出量が前記ギャップδmin より
多いとき、前記予備搬送押圧片13bと接触することにな
る。予備搬送押圧片13bは前述したようにバネ13fによ
って原稿搬送台12に向かって押圧されているので、前記
予備搬送ローラ13aと接触した際、その接点には圧力が
生じる。従って、予備搬送押圧片13bは予備搬送ローラ
13aが原稿の搬送を行う際に、それを補助する役割を果
たしている。
【0015】次に前記光学読取系3を制御するための制
御系について説明すると、この制御系は図8に示すよう
に構成されている。同図において、30は制御部であっ
て、マイクロプロセッサ等のCPU30a、該CPU30a
の制御プログラムや各種データを格納しているROM30
b、及びCPU30aのワークエリアとして使用されると
共に、各種データの一時保存等を行うRAM30c等を備
えており、インターフェース31を介して原稿有無検知セ
ンサー11a、原稿端検知センサー11b、操作パネル5等
からの信号を受け、モータードライバー32を介して原稿
搬送ローラ(予備搬送ローラ13a、分離ローラ14a、給
送ローラ15a、排出ローラ17a等)を駆動するためのス
キャナモーター33と、コンタクトセンサー16a等を駆動
制御するように構成されている。
【0016】次に前記制御系による光学読取系3の動作
を図9示すフローチャートを用いて説明する。先ず原稿
積載台2に原稿をセットすると(ステップS1)、原稿
有無検知センサー11aがONとなり原稿がセットされた
ことを検知する(ステップS2)。すると図示しないス
キャナモーターが一定の速度R1で回転を始め(ステッ
プS3)、その回転力は図示しないギヤ列によって軸13
cに伝達され、予備搬送ローラ13aが回転伝達部材13d
に押されて回転を始める。すると前記原稿積載台12にセ
ットされた原稿は、前記回転し始めた予備搬送ローラ13
aと前記バネ13fに押圧された予備搬送押圧片13bとに
より挟まれ、原稿に対して摩擦係数の高い表面性状を有
する予備搬送ローラ13aと原稿に対して摩擦係数の低い
表面性状を有する予備搬送押圧片13bとよりなる予備搬
送部により分離ローラ14a及び分離片14bとよりなる分
離部へ搬送される。分離部に搬送された原稿が複数枚あ
る場合は、この分離部によって下から一枚ずつに分離さ
れ、給送ローラ15a及び押圧コロ15bとよりなる給送部
まで搬送される。ここで、給送ローラ15aの搬送速度は
前記分離ローラ14aの搬送速度よりも速く設定されてい
るので、前記分離部により一枚に分離された原稿は弛む
ことなく搬送される。前記原稿の先端が原稿端検知セン
サー11bにより検知されると(ステップS4)、スキャ
ナモーターは回転を一旦停止する(ステップS5)。
【0017】次に前記操作パネル5(図2参照)により
解像度等の設定が行われ、宛先のFAX番号を入力して
スタートボタンが押された後(ステップS6)、前記停
止しているスキャナモーターが設定された解像度等に応
じた速度R2で回転し始め(ステップS7)、前記原稿
は給送ローラ15a及び押圧コロ15bとよりなる給送部に
よりコンタクトセンサー16aを有する読取部へ搬送さ
れ、その画像情報を読み取られる(ステップS8)。原
稿の読み取りが進行して、原稿の後端が前記原稿端検知
センサー11bにより検知されると(ステップS9)、そ
の時点ではまだ前記原稿の画像情報が読み取り終わって
いないので、原稿の画像情報が全て読み取り終わる、あ
る一定時間経過した後、スキャナモーターは回転を停止
する(ステップS10)。
【0018】そして、前記原稿積載台12上にまだ原稿が
あり、原稿有無検知センサー11aがONの状態であると
(ステップS11)、再びスキャナモーターは速度R1で
回転し始め(ステップS12)、各ローラ13a,14a,15
aにより原稿が搬送される。前記原稿の先端が原稿端検
知センサー11bにより検知されると(ステップS13)、
スキャナモーターは回転を一旦停止し(ステップS1
4)、微少時間経過後に再び速度R2で回転し始め(ス
テップS7)、前記原稿積載台12上にセットされた原稿
が無くなるまで繰り返される。
【0019】前記ステップS11で、原稿有無検知センサ
ー11aにより原稿積載台12上に原稿が無いことを検知す
ると、スキャナモーターは速度R1で回転を始め(ステ
ップS15)、コンタクトセンサー16aを有する読取部に
より読み取りの終わった原稿が、排出ローラ17a及び押
圧コロ17bとよりなる排出部により原稿排出トレイ6へ
排出される。その後、スキャナモーターが回転を停止し
(ステップS16)、全ての読取動作を終了する。
【0020】原稿が挿入される前に、予備搬送ローラ13
aの先端部が図4に示すように原稿搬送台12の上面より
突出している場合、通常に原稿を挿入しても原稿有無検
知センサー11aが原稿を検知することにより軸13cが回
転し、回転伝達部材13dが予備搬送ローラ13aを押して
前記予備搬送ローラ13aは図5に示す位置に回転移動す
るので、原稿の挿入を妨げることがない。挿入された原
稿は軸13cが一回転した時点で図10に示すように予備搬
送ローラ13a及び予備搬送押圧片13bに挟まれ、前記分
離部に向かって搬送される。
【0021】また、予備搬送ローラ13aの先端部が図4
に示すように原稿搬送台12の上面より突出している場
合、複数枚の原稿或いは厚手の原稿が素早く挿入され、
原稿の先端が予備搬送ローラ13aに当たってしまうよう
なことがあっても、予備搬送ローラ13aは軸13cとの接
合部に、金属に対して摩擦係数の低いプラスチック材料
等で形成されたリング13eを取り付けて滑らかに回転す
るよう構成されているので、前記予備搬送ローラ13aの
先端部は図5に示す位置まで 180°回転する。従って、
予備搬送ローラ13aが原稿の挿入を妨げることはなく、
原稿は予備搬送部によって確実に搬送され分離部に達す
る。
【0022】〔第2実施例〕図11に第2実施例である予
備搬送ローラ部の斜視図を示す。前記第1実施例とほぼ
同じ構成で、高摩擦部材である予備搬送ローラ13aの一
端である軸受部をリング13eを介して軸13cに取り付け
る。前記第1実施例と異なる構成部分は、予備搬送ロー
ラ13aの一端である軸受部側に切欠部13iを設け、前記
軸13cに前記切欠部13iを介して回転伝達手段である棒
状の回転伝達部材13jを差し込んで固定したところであ
る。従って予備搬送ローラ13aは、回転伝達部材13jに
押されて回転するか、或いは挿入される原稿に押されて
回転するので、原稿を挿入する際の妨げになることはな
い。
【0023】〔第3実施例〕図12に第3実施例である予
備搬送ローラ部の斜視図を示す。前記第1実施例とほぼ
同じ構成で、高摩擦部材である予備搬送ローラ13aの一
端である軸受部をリング13eを介して軸13cに取り付け
る。前記1実施例と異なる構成部分は、前記リング13e
の一箇所に突起13kを設け、その突起13kに引っ掛かる
よう回転伝達手段である棒状の回転伝達部材13mを前記
軸13cに差し込んで固定したところである。従って予備
搬送ローラ13aは、前記突起13k及び回転伝達部材13m
により押されて回転するか、或いは挿入される原稿に押
されて回転するので、原稿を挿入する際の妨げになるこ
とはない。
【0024】〔第4実施例〕図13に第4実施例である予
備搬送ローラ部の斜視図を示す。前記第1実施例では予
備搬送ローラ13aの一方の端部が軸13cに対して回転自
在に支持されるよう構成したが、本実施例では図13に示
す如き長手方向に延長された予備搬送ローラ18の中央部
をリング13eを介して軸13cにより支持し、軸13cを中
心として予備搬送ローラ18の両端に突出部が形成される
よう構成したので、本実施例における予備搬送ローラ18
は軸13cが一回転する間に原稿搬送台12の上面より上に
突出する回数が2回あり、前記第1実施例と同様な効果
を有し、更に原稿をより速く分離部へ搬送することが可
能である。
【0025】〔第5実施例〕図14に第5実施例である予
備搬送部の断面図を示す。本実施例における予備搬送部
は、軸13cと予備搬送ローラ19との間に一方向にのみ回
転力を伝達するワンウェイクラッチ機構を設けたことを
特徴とする。前記予備搬送ローラ19は、その外周部に原
稿に対して摩擦係数の高い円筒形のゴム材19aが嵌め込
まれた剛性の高いプラスチック材料或いは金属等で形成
されており、軸13cと接する部分にはテーパ溝19bが設
けられ、このテーパ溝19bの中に鋼球19cが嵌め込まれ
ている。従って、軸13cが矢印a方向に回転すると、鋼
球19cがテーパ溝19bと軸13cの間に挟み込まれ、前記
軸13cの回転力が予備搬送ローラ19に伝達され、前記予
備搬送ローラ19は軸13cと共に回転する。一方、軸13c
が静止しているときは、前記ワンウェイクラッチ機構に
よりクラッチフリーとなり、予備搬送ローラ19が矢印a
方向に回転自在となるので、図14に示すように予備搬送
ローラ19の先端部が原稿搬送台12の上面より上に突出し
ているときに原稿を挿入しても、前記予備搬送ローラ19
は原稿の先端により矢印a方向に押されて回転するの
で、原稿の挿入を妨げることはない。
【0026】〔第6実施例〕図15及び図16に第6実施例
である予備搬送部を原稿積載台2の方向から見た断面図
を示す。予備搬送ローラ13a,軸13c,回転伝達部材13
dからなる予備搬送ローラ部は前記第1実施例の場合と
同等な構成である。前記第1実施例と異なる部分は、前
記予備搬送ローラ13aの対向位置に配置され原稿を押圧
する予備搬送押圧片20に切欠20aが設けられているとこ
ろである。図15に示すように予備搬送ローラ13aに直接
接しないで、予備搬送ローラ13aの両脇で原稿を押圧す
るように形成されている。更に原稿搬送台12と予備搬送
押圧片27との間のギャップδmin は、前記第1実施例の
ときと同様にある一定量確保されている。前記ギャップ
δmin は予備搬送ローラ13aの先端部が原稿搬送台12の
上面より突出する最大突出量であるギャップδmax より
小さい値である。以上の構成により、図16に示すように
原稿は予備搬送ローラ13aの両脇で前記切欠20aを有す
る予備搬送押圧片20により原稿搬送台12に向かって押圧
されると共に、原稿自身のコシにより予備搬送ローラ13
aに押圧されて搬送される。
【0027】〔第7実施例〕本実施例は、全ての原稿が
搬送されて、原稿積載台2上に原稿が無いことを前記原
稿有無検知センサー11aによって検知したとき、図示し
ないスキャナモーターが反転し、前記軸13cが約90°反
転するように制御する制御手段を前記第1実施例に加え
たものである。即ち、前記第1実施例において、図9に
示すフローチャートを用いて説明したように、前記スキ
ャナモーターが微少時間回転を停止した後(ステップS
16)、原稿搬送方向とは逆方向に回転を始め、軸13cが
約90°反転した後、停止するよう制御したものである。
【0028】前記制御手段を有する予備搬送ローラ13a
の動作について説明すると、図4に示す如き状態から軸
13cが約90°反転すると、予備搬送ローラ13aは回転伝
達部材13dにくっついたまま約90°回転し図7に示す如
き状態となる。また図5に示す如き状態から軸13cが約
90°反転しても、回転伝達部材13dは予備搬送ローラ13
aを押すことができる位置まで回転しないので、前記予
備搬送ローラ13aの原稿搬送台12に対する位置は変化し
ない。更に図6に示す如き状態から軸13aが約90°反転
しても、図5の場合と同様に、予備搬送ローラ13aの原
稿搬送台12に対する位置は変化しない。そして、図7に
示す如き状態から軸13aが約90°反転すると、予備搬送
ローラ13aは回転伝達部材13dにより支えられたまま、
図6に示す如き状態まで回転する。
【0029】このように、前記予備搬送ローラ13aは原
稿を全て搬送し終わって、前記制御手段により軸13cが
約90°反転して停止したときに、図4で示すように原稿
搬送台12の上面より上に突出することはなく、常に原稿
搬送台12の上面より下に位置するよう制御されている。
従って、原稿挿入時に前記予備搬送ローラ13aが原稿の
挿入を妨げることはない。
【0030】〔第8実施例〕本実施例におけるファクシ
ミリ装置全体の概略構成は、前記第1実施例において図
2を用いて説明した構成と同様である。図17は本実施例
におけるファクシミリ装置の読取系部分の断面図であ
る。図17により本実施例における光学読取系3の構成を
説明する。前記光学読取系3は、前記原稿積載台2上に
原稿が有るか無いかを検知する原稿有無検知センサー51
aと、上面を原稿が通過する原稿搬送台52と、原稿を予
備搬送するための予備搬送ローラ53a及び予備搬送押圧
片53bとよりなる予備搬送部と、前記予備搬送された複
数枚の原稿を一枚ずつに分離するための分離ローラ54a
及び分離片54bとよりなる分離部と、分離部により一枚
に分離された原稿を給送するための給送ローラ55a及び
押圧コロ55bとよりなる給送部と、原稿の先端と後端と
を検知する原稿端検知センサー51bと、給送部により送
られてきた原稿の画像情報を読み取るコンタクトセンサ
ー56a及び原稿をコンタクトセンサー56aに密着させる
ための押圧片56bとよりなる読取部と、読み取りの終了
した原稿を前記原稿排出トレイ6に排出するための排出
ローラ57a及び押圧コロ57bとよりなる排出部とにより
構成されている。
【0031】前記予備搬送部における予備搬送ローラ53
aは、図18に示すように原稿に対する摩擦係数が高いゴ
ム等で形成された高摩擦部材であって、断面形状が略楕
円形に形成されており、その一端部を軸53cに設けられ
た軸受部53dに滑らかに回転するように取り付けられて
いる。また前記予備搬送ローラ53aは前記軸53cを中心
とする対称位置にそれぞれ設けられている。53eは前記
予備搬送ローラ53aの逆回転防止用の回転ストッパーと
なる係止部材であって、前記軸53cに対する予備搬送ロ
ーラ53aの状態が図19に示すように原稿搬送台52に対し
て垂直状態にあるとき、予備搬送ローラ53aが逆方向
(矢印a方向とは反対方向)に回転しないように、針金
等でコ字状に形成されて前記軸53cに打ち込まれて固定
されている。また前記係止部材53eは前記予備搬送ロー
ラ53aに対応してそれぞれ設けられている。更に係止部
材53eは軸53cと共に回転するときに、前記原稿搬送台
12の上面より上に突出することのないよう構成されてい
る。
【0032】前記予備搬送ローラ53aの断面形状は前述
したように略楕円形に形成されているが、その大きさは
図19に示すように予備搬送ローラ53aが係止部材53eと
接しており、原稿搬送台52に対して前記予備搬送ローラ
53aの状態が垂直状態であるときは前記原稿搬送台52の
上面より上に突出するが、図20に示すように予備搬送ロ
ーラ53aのみが図中矢印a方向に回転すると、原稿搬送
台52の上面より上に突出するものは何もなく、全て原稿
搬送台52の上面より下側になるように形成されている。
【0033】また前記軸53cには図示されていないスキ
ャナモーターとギアが連結されており、前記スキャナモ
ーターの駆動力がギアによって軸53cに伝達され、搬送
方向である矢印a方向へ回転する。そして、前述したよ
うに原稿搬送台52に対して垂直状態にあり、先端部が前
記原稿搬送台52の上面より突出している予備搬送ローラ
53aの重心が、前記予備搬送ローラ53aに対応した係止
部材53eに押されるようにして回転方向である矢印a方
向側に傾き、図20に示すように前記予備搬送ローラ53a
は前記係止部材53eから離れ、軸53cと接する。このと
き前述したように予備搬送ローラ53aは原稿搬送台52の
上面より下側にある。そして、軸53cが矢印a方向に回
転して図21に示す如き位置までくると、前記予備搬送ロ
ーラ53aの先端部は図に示すように重力によって下向き
にぶら下がるような状態になる。このとき反対側の予備
搬送ローラ53aは、前記予備搬送ローラ53aに対応した
係止部材53eにより持ち上げられ、その先端部が徐々に
原稿搬送台52の上面より上に突出していく。更に軸53c
が回転すると、再び図19に示す如き状態となる。前述し
た動作を繰り返すことによって原稿の予備搬送を行うの
である。
【0034】また、前記予備搬送押圧片53bは前記第1
実施例における予備搬送押圧片13bと同様に、その表面
(原稿と接する部分)は、原稿に対する摩擦係数の低い
プラスチック材料等で形成され、一端(図中右上)が光
学読取系3のフレームに回動自在に支持されており、光
学読取系3のフレームとの間に設けられたバネ53fによ
って、原稿搬送台12に向かって押圧されている。また予
備搬送押圧片53bのもう一端(図中中央)にはフック53
gが設けられており、光学読取系3のフレームに設けら
れたストッパー53hに係合されている。前記フック53g
及びストッパー53hによって、前記予備搬送押圧片53b
と前記原稿搬送台52との間のギャップ量δが図20に示す
如きギャップδmin 以下にならないようにし、予備搬送
押圧片53bが原稿の挿入を妨げないように構成されてい
る。
【0035】前記ギャップδmin は予備搬送ローラ53a
の先端部が原稿搬送台52から突出する最大突出量である
ギャップδmax(図19参照)よりも少ない値になるよう
構成されているので、予備搬送ローラ53aが原稿搬送台
52の上面より突出する突出量が前記ギャップδmin より
多いとき、前記予備搬送押圧片53bと接触することにな
る。予備搬送押圧片53bは前述したようにバネ53fによ
って原稿搬送台52に向かって押圧されているので、前記
予備搬送ローラ53aと接触した際、その接点には圧力が
生じる。従って、予備搬送押圧片53bは予備搬送ローラ
53aが原稿の搬送を行う際に、それを補助する役割を果
たしている。
【0036】次に前記光学読取系3の動作であるが、前
記第1実施例における光学読取系と同様であるので、図
9のフローチャートを用いて説明する。また前記光学読
取系は第1実施例における制御系(図8参照)により制
御されている。先ず原稿積載台2に原稿をセットすると
(ステップS1)、原稿有無検知センサー51aがONと
なり原稿がセットされたことを検知する(ステップS
2)。すると図示しないスキャナモーターが一定の速度
R1で回転を始め(ステップS3)、その回転力は図示
しないギヤ列によって軸53cに伝達され、予備搬送ロー
ラ53aが係止部材53eに押されて回転を始める。すると
前記原稿積載台2にセットされた原稿は、前記回転し始
めた予備搬送ローラ53aと前記バネ53fに押圧された予
備搬送押圧片53bとにより挟まれ、原稿に対して摩擦係
数の高い表面性状を有する予備搬送ローラ53a及び原稿
に対して摩擦係数の低い表面性状を有する予備搬送押圧
片53bとよりなる予備搬送部により分離ローラ54a及び
分離片54bとよりなる分離部へ搬送される。分離部に搬
送された原稿が複数枚ある場合は、この分離部によって
下から一枚ずつに分離され、給送ローラ55a及び押圧コ
ロ55bとよりなる給送部まで搬送される。ここで、給送
ローラ55aの搬送速度は前記分離ローラ54aの搬送速度
よりも速く設定されているので、前記分離部により一枚
に分離された原稿は弛むことなく搬送される。前記原稿
の先端が原稿端検知センサー51bにより検知されると
(ステップS4)、スキャナモーターは回転を一旦停止
する(ステップS5)。
【0037】次に前記操作パネル5(図2参照)により
解像度等の設定が行われ、宛先のFAX番号を入力して
スタートボタンが押された後(ステップS6)、前記停
止しているスキャナモーターが設定された解像度等に応
じた速度R2で回転し始め(ステップS7)、前記原稿
は給送ローラ55a及び押圧コロ55bとよりなる給送部に
よりコンタクトセンサー56aを有する読取部へ搬送さ
れ、その画像情報を読み取られる(ステップS8)。原
稿の読み取りが進行して、原稿の後端が前記原稿端検知
センサー51bにより検知されると(ステップS9)、そ
の時点ではまだ前記原稿の画像情報が読み取り終わって
いないので、原稿の画像情報が全て読み取り終わる、あ
る一定時間経過した後、スキャナモーターは回転を停止
する(ステップS10)。
【0038】そして、前記原稿積載台2上にまだ原稿が
あり、原稿有無検知センサー51aがONの状態であると
(ステップS11)、再びスキャナモーターは速度R1で
回転し始め(ステップS12)、各ローラ53a,54a,55
aを介して前記原稿の先端が原稿端検知センサー51bに
より検知されると(ステップS13)、スキャナモーター
は回転を一旦停止し(ステップS14)、微少時間経過後
に再び速度R2で回転し始め(ステップS7)、前記原
稿積載台2上にセットされた原稿が無くなるまで繰り返
される。
【0039】前記ステップS11で、原稿有無検知センサ
ー51aにより原稿積載台12上に原稿が無いことを検知す
ると、スキャナモーターは速度R1で回転を始め(ステ
ップS15)、コンタクトセンサー56aを有する読取部に
より読み取りの終わった原稿が、排出ローラ57a及び押
圧コロ57bとよりなる排出部により原稿排出トレイ6へ
排出される。その後、スキャナモーターが回転を停止し
(ステップS16)、全ての読取動作を終了する。
【0040】原稿が挿入される前に、予備搬送ローラ53
aの先端部が原稿搬送台12の上面より突出している場合
(図19参照)、通常に原稿を挿入しても原稿有無検知セ
ンサー51aが原稿を検知することにより、原稿先端が予
備搬送ローラ53aに到達する前に軸53cが回転し、前記
軸53cに固定された係止部材53eに押されるようにして
予備搬送ローラ53aが図20及び図21に示す位置に回転移
動するので、原稿の挿入を妨げることがない。挿入され
た原稿は軸53cが半回転した時点で図22に示すように予
備搬送ローラ53a及び予備搬送押圧片53bに挟まれ、前
記分離部に向かって搬送される。
【0041】また、予備搬送ローラ53aの先端部が図19
に示すように原稿搬送台52の上面より突出している場
合、複数枚の原稿或いは厚手の原稿等が素早く挿入さ
れ、原稿の先端が予備搬送ローラ53aに当たってしまう
ようなことがあっても、予備搬送ローラ53aは軸53cに
固定されておらず、前記軸53cに設けられた軸受部53d
に滑らかに回転するように取り付けられているので、前
記予備搬送ローラ53aの先端部は挿入された原稿の先端
に押され、図20に示すように矢印a方向側に傾く。従っ
て、予備搬送ローラ13aが原稿の挿入を妨げることはな
く、原稿は予備搬送部によって確実に搬送され分離部に
達する。
【0042】〔第9実施例〕図23に第9実施例である予
備搬送ローラ部の斜視図を、図24に原稿搬送台52と前記
予備搬送ローラ部の断面図を示す。前記第8実施例とほ
ぼ同じ構成で高摩擦部材である予備搬送ローラ53aの一
端部が軸53cに設けられた軸受部53dに回転自在に支持
されている。前記第8実施例と異なる部分は、予備搬送
ローラ53aの逆回転防止用の回転ストッパーである係止
部材53eを、軸53cに固定するのではなく、軸53cに設
けられた軸受部53dに回転自在に支持されている前記予
備搬送ローラ53aの端部近傍に一体的に設けたところで
ある。前記係止部材53eが軸53cの外周面に接すること
によって予備搬送ローラ53aが逆方向(矢印a方向とは
反対方向)に倒れないように構成したものである。これ
によって、図24に示すように原稿搬送台53の上面より上
に予備搬送ローラ53aの先端部が突出した状態で停止
し、原稿が素早く挿入された場合でも、前記第8実施例
と同様に予備搬送ローラ53aの先端部は前記挿入される
原稿の先端に押されて図24に示す破線位置に傾くので、
原稿を挿入する際の妨げになることはない。
【0043】〔第10実施例〕図25に第10実施例である予
備搬送ローラ部の斜視図を、図25に原稿搬送台52と前記
予備搬送ローラ部の断面図を示す。前記第8実施例とほ
ぼ同じ構成で高摩擦部材である予備搬送ローラ53aの一
端部が軸53cに設けられた軸受部53dに回転自在に支持
されている。前記第8実施例と異なる部分は、図26に示
すように軸受部53dで支持されている予備搬送ローラ53
aの一端部を軸53c側に延長して係止部53iを設け、更
に係止部53iが図26に示す状態(原稿搬送台52に対して
垂直状態)より反対方向に回転しないように軸53c側面
に切欠部53jを設けたところである。これによって、図
26に示すように原稿搬送台52の上面より上に予備搬送ロ
ーラ53aの先端部が突出した状態で停止し、原稿が素早
く挿入された場合でも、予備搬送ローラ53aの先端部が
前記挿入される原稿の先端に押されて図26に示す破線位
置に傾くので、原稿を挿入する際の妨げになることはな
い。
【0044】〔第11実施例〕図27に第11実施例である予
備搬送ローラ部の斜視図を、図28に原稿搬送台52と前記
予備搬送ローラ部の断面図を示す。前記第8実施例とほ
ぼ同じ構成で高摩擦部材である予備搬送ローラ53aの一
端部が軸53cに設けられた軸受部53dに回転自在に支持
されている。前記第8実施例と異なる部分は、前記第8
実施例では図18に示すように係止部材53eを針金等でコ
字状に形成し、その係止部材53eを軸53cに打ち込み固
定して利用したが、本実施例では図27に示すように、た
だ単に棒状のピン53kを軸53cに打ち込み固定し、その
ピン53kを予備搬送ローラ53aの逆回転防止用の回転ス
トッパーとして利用したのである。従って、本実施例に
おいても前記第8実施例と同様に、図28に示すように原
稿搬送台12の上面より上に予備搬送ローラ53aの先端部
が突出した状態で停止し、原稿が素早く挿入された場合
でも、予備搬送ローラ53aの先端部が前記挿入される原
稿の先端に押されて図28に示す破線位置に傾くので、原
稿を挿入する際の妨げになることはない。
【0045】〔第12実施例〕図29及び図30に第12実施例
である予備搬送部を原稿積載台2の方向から見た断面図
を示す。予備搬送ローラ53a,軸53c,係止部材53eか
らなる予備搬送ローラ部は前記第8実施例の場合と同等
な構成である。前記予備搬送ローラ53aにより原稿の予
備搬送を行う際に、予備搬送ローラ53aの対向位置から
原稿を押圧する予備搬送押圧片53bに切欠53mが設けら
れ、図30に示すように予備搬送ローラ53aに直接接しな
いで、予備搬送ローラ53aの両脇で原稿を押圧するよう
に形成されている。更に原稿搬送台52と予備搬送押圧片
53bとの間のギャップ量δは、前記第8実施例のときと
同様に、ギャップδmin 以下にならないよう確保されて
いる。前記ギャップδmin は予備搬送ローラ53aの先端
部が原稿搬送台52の上面より突出する最大突出量である
ギャップδmax より少ない値である。以上の構成によ
り、図30に示すように原稿は予備搬送ローラ53aの両脇
で前記切欠53mを有する予備搬送押圧片53bにより原稿
搬送台52に向かって押圧されると共に、原稿自身のコシ
により予備搬送ローラ53aに押圧されて搬送される。
【0046】〔第13実施例〕本実施例は、全ての原稿が
搬送されて、原稿積載台2上に原稿が無いことを前記原
稿有無検知センサー53aによって検知したとき、図示し
ないスキャナモーターが反転し、前記軸53cが約90°反
転するように制御する制御手段を前記第8実施例に加え
たものである。即ち、前記第8実施例において、図9に
示すフローチャートを用いて説明したように、前記スキ
ャナモーターが微少時間回転を停止した後(ステップS
16)、原稿搬送方向とは逆方向に回転を始め、軸53cが
約90°反転した後、停止するよう制御したものである。
【0047】前記制御手段を有する予備搬送ローラ53a
の動作について説明すると、図19に示す如く両方の予備
搬送ローラ53aが原稿搬送台52に対して垂直状態である
ときに軸53cが約90°反転すると、一方の予備搬送ロー
ラ53aは係止部材53eにくっついたまま回転し、他方の
予備搬送ローラ53aは重力によって下向きの力が加わり
先端部が下を向いてしまい、図21に示す如き状態にな
る。また図20に示す如く、原稿搬送台52から突出してい
た方の予備搬送ローラ53aの先端部が係止部材53eから
離れて矢印a方向に傾いているときに軸53cが約90°反
転すると、前記予備搬送ローラ53aは係止部材53eから
離れた状態のまま図31に示す状態まで回転し、図31に示
す状態から軸53cが少し反転すると、前記予備搬送ロー
ラ53aが矢印a方向とは逆の方向に倒れて係止部材53e
に当たり図21に示す状態になる。
【0048】このように原稿積載台2上の原稿を全て搬
送し終わり、前記制御手段によって軸53cが約90°反転
して停止したときに、予備搬送ローラ53aが原稿搬送台
52の上面より上に突出することはなく、常に原稿搬送台
52の上面より下に位置するよう制御されている。従っ
て、原稿挿入時に予備搬送ローラ53aが原稿の挿入を妨
げることはない。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、予備搬送手段であ
る高摩擦部材の回転中心となる軸の回転を一方向にのみ
伝達する回転伝達手段を有し、前記高摩擦部材を軸に対
して原稿搬送方向に回転自在に取り付けることによっ
て、高摩擦部材の先端部が原稿搬送台の上面より上に突
出した状態で停止しているときに、原稿が素早く挿入さ
れることがあっても、挿入される原稿の先端によって前
記高摩擦部材の先端部が押され、高摩擦部材は滑らかに
回転するので、原稿の挿入を妨げることはない。また、
原稿検知手段により原稿搬送台上に原稿が無いことを検
知すると、前記高摩擦部材が取り付けられた軸が一定量
逆回転するように制御する制御手段を有することによっ
て、原稿搬送台の上面より上に突出して原稿の挿入を妨
げる前記高摩擦部材の先端部を前記原稿搬送台の上面よ
り下に回転移動させ、原稿不送りの原因となるものをな
くしたので、セットされた原稿は前記高摩擦部材を有す
る予備搬送手段により確実に原稿が搬送され分離手段へ
達する。更に、押圧部材と原稿搬送台との間に一定間隔
以上の距離を保つためのストッパーを有することよっ
て、前記押圧部材が原稿搬送台に対して一定間隔より近
づかないようにしたので、押圧部材が原稿の挿入を妨げ
ることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したファクシミリ装置の読取系部
分の断面図である。
【図2】前記ファクシミリ装置全体の概略構成の外観斜
視図である。
【図3】第1実施例における予備搬送ローラ部の斜視図
である。
【図4】第1実施例における予備搬送部の断面図であ
る。
【図5】第1実施例における予備搬送部の断面図であ
る。
【図6】第1実施例における予備搬送部の断面図であ
る。
【図7】第1実施例における予備搬送部の断面図であ
る。
【図8】本発明に係る光学読取系を制御するための制御
系のブロック図である。
【図9】本発明に係る光学読取系の動作を示すフローチ
ャートである。
【図10】第1実施例における予備搬送部の断面図であ
る。
【図11】第2実施例における予備搬送ローラ部の斜視図
である。
【図12】第3実施例における予備搬送ローラ部の斜視図
である。
【図13】第4実施例における予備搬送ローラ部の斜視図
である。
【図14】第5実施例における予備搬送部の断面図であ
る。
【図15】第6実施例における予備搬送部を原稿積載台側
から見た断面図である。
【図16】第6実施例における予備搬送部を原稿積載台側
から見た断面図である。
【図17】本発明を実施したファクシミリ装置の読取系部
分の断面図である。
【図18】第8実施例における予備搬送ローラ部の斜視図
である。
【図19】第8実施例における予備搬送部の断面図であ
る。
【図20】第8実施例における予備搬送部の断面図であ
る。
【図21】第8実施例における予備搬送部の断面図であ
る。
【図22】第8実施例における予備搬送部の断面図であ
る。
【図23】第9実施例における予備搬送ローラ部の斜視図
である。
【図24】第9実施例における予備搬送ローラ部及び原稿
搬送台の断面図である。
【図25】第10実施例における予備搬送ローラ部の斜視図
である。
【図26】第10実施例における予備搬送ローラ部及び原稿
搬送台の断面図である。
【図27】第11実施例における予備搬送ローラ部の斜視図
である。
【図28】第11実施例における予備搬送ローラ部及び原稿
搬送台の断面図である。
【図29】第12実施例における予備搬送部を原稿積載台側
から見た断面図である。
【図30】第12実施例における予備搬送部を原稿積載台側
から見た断面図である。
【図31】第13実施例における予備搬送部の断面図であ
る。
【図32】従来のファクシミリ装置の読取系部分の断面図
である。
【符号の説明】
1は装置本体、2は原稿積載台、3は光学読取系、4は
電話器、5は操作パネル、6は原稿排出トレイ、7は記
録シート排出トレイ、8はカセット、11aは原稿有無検
知センサー、11bは原稿端検知センサー、12は原稿搬送
台、13aは予備搬送ローラ、13bは予備搬送押圧片、13
cは軸、13dは回転伝達部材、13eはリング、13fはバ
ネ、13gはフック、13hはストッパー、13iは切欠部、
13jは回転伝達部材、13kは突起、13mは回転伝達部
材、14aは分離ローラ、14bは分離片、15aは給送ロー
ラ、15bは押圧コロ、16aはコンタクトセンサー、16b
は押圧片、17aは排出ローラ、17bは押圧コロ、18は予
備搬送ローラ、19は予備搬送ローラ、19aはゴム材、19
bはテーパ溝、19cは鋼球、20は予備搬送押圧片、20a
は切欠、30は制御部、30aはCPU、30bはROM、30
cはRAM、31はインターフェース、32はモータードラ
イバー、33はスキャナモーター、51aは原稿有無検知セ
ンサー、51bは原稿端検知センサー、52は原稿搬送台、
53aは予備搬送ローラ、53bは予備搬送押圧片、53cは
軸、53dは軸受部、53eは係止部材、53fはバネ、53g
はフック、53hはストッパー、53iは係止部、53jは切
欠部、53kはピン、53mは切欠、54aは分離ローラ、54
bは分離片、55aは給送ローラ、55bは押圧コロ、56a
はコンタクトセンサー、56bは押圧片、57aは排出ロー
ラ、57bは押圧コロである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 シート給送装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面が原稿を通過する原稿搬送台と、前
    記原稿搬送台上の原稿の有無を検知する原稿検知手段
    と、複数枚の原稿を下から順に一枚ずつに分離する分離
    手段と、前記原稿を搬送するための摩擦係数の高い材質
    でできた高摩擦部材と前記高摩擦部材により搬送される
    原稿を押圧する押圧部材とよりなり前記分離手段へ原稿
    を搬送するための予備搬送手段と、を有するシート給送
    装置において、前記高摩擦部材の回動中心となる軸の回
    転力を一方向にのみ伝達する回転伝達手段を有し、前記
    軸に対して前記高摩擦部材の回転方向が原稿搬送方向に
    回転自在となるよう構成したことを特徴とするシート給
    送装置。
  2. 【請求項2】 前記請求項1記載のシート給送装置にお
    いて、前記高摩擦部材の回動中心となる軸の外周面に支
    持部を設け、前記支持部に前記高摩擦部材の一端部を回
    転自在に支持し、前記高摩擦部材が原稿搬送方向とは逆
    向きに回転しないように軸或いは高摩擦部材に回転スト
    ッパーを設けたことを特徴とするシート給送装置。
  3. 【請求項3】 前記押圧部材が前記原稿を前記高摩擦部
    材の両脇で押圧するよう形成された前記請求項1若しく
    は請求項2記載のシート給送装置。
  4. 【請求項4】 前記原稿検知手段により前記原稿搬送台
    上に原稿が無いことを検知すると、前記高摩擦部材の回
    動中心となる軸が所定量だけ逆回転するよう制御する制
    御手段を有する前記請求項3記載のシート給送装置。
  5. 【請求項5】 前記押圧部材と前記原稿搬送台との間に
    一定の間隔を設け、前記原稿搬送台に対して前記押圧部
    材が前記一定間隔以上の距離を保つためのストッパーを
    有する前記請求項4記載のシート給送装置。
JP3035229A 1991-02-05 1991-02-05 シート給送装置 Pending JPH058871A (ja)

Priority Applications (1)

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JP3035229A JPH058871A (ja) 1991-02-05 1991-02-05 シート給送装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH098998A (ja) * 1995-06-20 1997-01-10 Nec Corp 画像読み取り装置
US8951063B2 (en) 2012-05-15 2015-02-10 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Crimp terminal
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