JPH0587329U - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JPH0587329U
JPH0587329U JP2757492U JP2757492U JPH0587329U JP H0587329 U JPH0587329 U JP H0587329U JP 2757492 U JP2757492 U JP 2757492U JP 2757492 U JP2757492 U JP 2757492U JP H0587329 U JPH0587329 U JP H0587329U
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cage
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清 谷本
弘明 大戸
康一 奥田
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Koyo Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】放電加工で形成したポケットを有する保持器を
用いながらも転動体の損傷を防止できるようにし、回転
性能の向上を図る。 【構成】もみ抜き型保持器を用いる円筒ころ軸受におい
て、セラミックス製の円筒ころ3と、鉄系金属からなり
かつ放電加工により形成されるポケット6を有する保持
器4とを備えたものとする。つまり、放電加工によって
粗い内面となるポケット6と硬質なセラミックス製円筒
ころ3とを組み合わせることにより、両者間の摩擦抵抗
が低減することになって回転性能の改善を図れるように
なり、これによって、保持器強度やポケット総数の自由
度に優れていながらも使えなかった放電加工処理の保持
器4を使用できるようになった。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、金属製のもみ抜き型の保持器を備える転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の転がり軸受を例えばガスタービンエンジンなどのような高速回転域で 使用する場合、一般的には、転動体の摩擦抵抗を小さくするために、保持器のポ ケット内面の粗さを小さくする必要がある。
【0003】 従来、もみ抜き型の保持器のポケットは、下記するブローチ加工による打ち抜 き方法や、種々な加工の組み合わせによる方法でもって形成される。
【0004】 前者の方法は、ポケットの平面形状に対応する刃先を持つ刃物(ブローチと称 する)を円筒形の保持器基材に対してその径方向に貫通させるものである。
【0005】 後者の方法は、まず、図5の(a)に示すように、円筒形の保持器基材50の ポケット形成予定位置の四隅に微小の貫通孔51を開けておいて、図5の(b) に示すように、四つの貫通孔51で囲む四角い部分を取り除き、取り除かれた開 口部分の内面をミーリング加工およびホーニング加工によって仕上げて、面粗さ を小さくする。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、ブローチ加工による方法では、円筒ころ軸受用の保持器の場合、下 記理由により一回の打ち抜き処理で二つのポケットが形成されてしまうため、ポ ケット総数が偶数個に限定されることになり、ポケット総数を奇数個にできない など自由度が制約されるという不都合がある。なお、前記理由は、刃物(ブロー チ)に設ける刃数を多くする必要があって、刃物全長が、打ち抜き処理時に保持 器基材の所定位置からその180度対向位置へと刃物が届いてしまう程に長くな ってしまうからである。但し、針状ころ軸受用の保持器のようにポケットの周方 向幅を比較的短くできる場合に限っては、刃物(ブローチ)に設ける刃数を少な くできて刃物全長を短くできるから、一回の処理で一つのポケットを形成するこ とが可能である。
【0007】 一方、複数の加工を組み合わせる方法では、円筒ころ軸受用の保持器の場合で あっても、ポケット総数を奇数個でも任意に設定できる。ところが、この場合、 前述のブローチ加工による方法に比べて手間がかかる他、ポケット四隅に貫通孔 51の一部が残るため、保持器50においてポケット52の軸方向両端部位53 やポケット間を仕切る部位54で幅が部分的に小さくなってしまい、そこの強度 が低下し、貫通孔51がひび割れの起点になりうる、という不都合がある。
【0008】 そこで、本願考案者らは、上述したような機械的な方法ではなく、化学的な方 法すなわち、放電加工によってポケットを形成することを考え、実験した。この 場合、上述した二つの方法における不都合を解決できるものの、ポケット内面の 面粗さが、上述の二つの方法に比べると、かなり粗くなる。このため、このポケ ットを有する保持器に金属製の転動体を保持させると、ポケット内面との摺接に よって転動体が損傷しやすくなり、短期間のうちに焼き付きやすくなることが判 った。このようなことから、放電加工処理した保持器は、保持器強度やポケット 総数の自由度に優れていながらも使うことができなかった。
【0009】 本考案は、このような事情に鑑みて創案されたもので、放電加工処理する保持 器を用いながらも転動体の損傷を防止できるようにし、回転性能の向上を図るこ とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本考案は、次のような構成をとる。
【0011】 本考案の転がり軸受は、セラミックス製の転動体と、転動体保持用のポケット が放電加工により形成されている金属製のもみ抜き型の保持器とを備えている、 ことに特徴を有する。
【0012】
【作用】
放電加工処理する保持器だから、ポケット数を任意に設定できる他、ポケット 形状を単純な形にできてポケットの周辺部位を十分な強度に設定できるようにな る。
【0013】 ところで、放電加工でポケットを形成すると、ポケット内面の面粗さが従来例 に比べるとかなり粗くなる点については、硬質なセラミックス製の転動体を用い るから、この転動体がポケット内面によって損傷せずに済む。しかも、ポケット 内面の面粗さが粗いということは、硬質なセラミックス製転動体の場合、ポケッ ト内面との接触が微小な凹凸どうしの接触となるため、両者の接触面積が小さく なって摩擦抵抗が小さくなり、回転性能が向上する。
【0014】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0015】 図1ないし図4に本考案の一実施例を示している。この実施例では、転がり軸 受を円筒ころ軸受としている。図中、1は内輪、2は外輪、3は内・外輪1,2 間に介装される複数の円筒ころ、4は複数の円筒ころ3をそれぞれ回動自在に個 別に保持するもみ抜き型の保持器である。
【0016】 円筒ころ3は、Si34などを主体とするセラミックスを素材として構成され ている。また、保持器4は、鉄系金属(例えばAMS6414)を基材として構 成されたもので、その案内面となる外周面にはAgなどの保護膜5がコーティン グされている。
【0017】 この保持器4の円周複数箇所には、円筒ころ3に対応した平面視ほぼ長方形の ポケット6が下記する放電加工により形成されている。
【0018】 この放電加工について図3を参照して説明する。放電加工の前準備として、図 4に示すように、保持器基材4′のポケット形成予定位置にそれぞれ予め電極8 の下記最下段部位が入るような大きさの孔6′を形成しておく。この孔6′を放 電加工によって徐々に広げるのである。この保持器基材4′を、容器10内に満 たしてある放電加工油中に浸漬させた状態で、この保持器基材4′をアース電極 11に接続し、この保持器基材4′を電源7が接続された電極8に相対配置させ るとともに、この電源7を作動させることにより、電極8と保持器基材4′との 間に放電を起こさせることでポケット形成予定位置に存在する孔6′の内周面を 加工するものである。このとき加工効率を上げるために使用する電極8としては 、例えば図3に示すように下から上へ向けて三段階に太くなった四角い形状のも のが選択される。その最下段部位は下向きに細くなる角錐形に、また、中段部位 は形成対象となるポケット6の形状に対応した形状すなわちここでは長方形の四 角い筒に、さらに、最上段部位は中段部位よりも大きな四角い筒に形成されてい る。なお、最上段部位の形状は特に関係ない。
【0019】 このような放電加工によりポケット6を形成すれば、ポケット6の総数を任意 に設定できる他、ポケット形状は単純な長方形になるから、保持器4においてポ ケット6の軸方向両端部位4aやポケット6間を仕切る部位4bの幅が均一にな り、各部位4a,4bの強度を十分保証できるようになる。
【0020】 そして、放電加工により得られるポケット6の内面の面粗さは、保持器4をA MS6414とした場合、Rz=10〜12μm、Ra=2.0〜2.3μmに なることを本願考案者らは確認しており、この面粗さは、従来の二つのポケット 形成方法による場合(Rz≦3.0μm、Ra≦0.75μm)に比べると、か なり粗くなってしまう。これに対しては、円筒ころ3をセラミックスとすること によってそれが損傷しないようにしている。しかも、ポケット6の内面の面粗さ が粗くなっているためにセラミックス製の円筒ころ3との接触は、微小な凹凸ど うしの接触となって両者の接触面積が小さくなり、結果的に摩擦抵抗が小さくな って回転性能が向上するようになる。また、ポケット6の内面が粗いと、そこに 潤滑油が溜まりやすくなるので、この内面の潤滑性が向上する他、保持器4の外 輪2との接触部位への潤滑油供給が良好に行われるようになって、そこの潤滑性 が向上するようになる。
【0021】 なお、本考案は上記実施例で説明した円筒ころ軸受のみに限定されず、他のこ ろ軸受や玉軸受などにも適用できる。
【0022】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案では、放電加工で形成される粗い内面のポケット を有する保持器とセラミックス製転動体とを組み合わせているから、保持器のポ ケット総数設定の面で自由度を増すことができるとともに保持器のポケット周辺 部位を十分な強度にできるようになり、しかも、ポケット内面とセラミックス製 転動体との間の摩擦抵抗が小さくなって回転性能が向上するようになる。さらに 、粗いポケット内面には潤滑油が溜まりやすくなるため、ポケット内面の潤滑性 向上が望める他、保持器の軌道輪に対する接触部位への潤滑油供給が良好に行え るようになって、そこの潤滑性向上も望めるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の円筒ころ軸受の一実施例の上半分の縦
断面図。
【図2】保持器の一部を示す斜視図。
【図3】放電加工を示す模式図。
【図4】放電加工によるポケットの加工状態を示す模式
図。
【図5】従来のポケット形成手順を示す説明図。
【符号の説明】
3 円筒ころ 4 保持器 6 ポケット

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックス製の転動体と、転動体保持用
    のポケットが放電加工により形成されている金属製のも
    み抜き型の保持器とを備えている、ことを特徴とする転
    がり軸受。
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