JPH0587142U

JPH0587142U - 偏芯アンカ

Info

Publication number: JPH0587142U
Application number: JP2892592U
Authority: JP
Inventors: 弘明吉岡
Original assignee: Shimizu Corp
Current assignee: Shimizu Corp
Priority date: 1992-04-30
Filing date: 1992-04-30
Publication date: 1993-11-22

Abstract

(57)【要約】【目的】目地芯に取付ナット（嵌合部）を簡単に合わ
せるとができる偏芯アンカを提供することを目的として
いる。【構成】建物側に固定されるアンカボルト1と、この
アンカボルト1に回動可能に支持されて該アンカボルト1
を締め付けることによって建物側に固定される回動板4
と、この回動板4に上記アンカボルト1と偏芯した位置に
設けられて、上記繋ぎ材7が嵌合されるナット部6とによ
って偏芯アンカを構成し、スレート張り付けの際におい
て、スレート間の目地芯9と繋ぎ材7が嵌合されるナット
部6とがずれていた場合、回動板4を回動させることによ
ってナット部6を目地芯9に簡単に合わせる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は建物側に取付けられて、足場を組み上げた時の、該足場の倒壊、転倒防止のために足場と建物を繋ぐ繋ぎ部材が嵌合される偏芯アンカに関する。

【０００２】

【従来の技術】

建物を構築する際等において使用される足場は、これを組み上げた時の倒壊、転倒防止のために、建物側と繋ぎ部材によって繋がれている。この繋ぎ部材は、その一端部を足場に連結し、他端部を建物側に固定された取付ナット（嵌合部）にねじ込むことによって、建物側と足場とを繋ぐようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、外壁等を構成するスレートを建物の鉄骨に張り付ける場合、該スレートによって鉄骨が覆われるため、上記繋ぎ材をねじ込むための取付ナット（嵌合部）を、スレート間の目地に位置する鉄骨に固定するようにしているが、足場組立時においては目地芯の位置が決まっておらず、スレートを張り付けて始めて目地芯の位置が決まるため、取付ナットと目地芯がずれた場合、取付ナットの一部がスレートによって覆われてしまうことがある。この場合、繋ぎ材を取付ナット（嵌合部）にねじ込むことが不可能になるため、取付ナットの位置を目地芯に合わせて移動させなければならず、施工に手間がかかるという問題があった。この考案は上記事情に鑑みてなされたもので、目地芯に取付ナット（嵌合部）を簡単に合わせるとができる偏芯アンカを提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、この考案の偏芯アンカは、建物側に固定されるアンカボルトと、このアンカボルトに回動可能に支持されて該アンカボルトを締め付けることによって建物側に固定される回動板と、この回動板に上記アンカボルトと偏芯した位置に設けられて、上記繋ぎ材が嵌合される嵌合部とを具備してなるものである。

【０００５】

【作用】

この考案の偏芯アンカにあっては、アンカボルトによって回動板を建物側に回動自在に支持し、スレート張り付けの際において、スレート間の目地芯と繋ぎ材が嵌合される嵌合部とがずれていた場合、回動板を回動させることによって嵌合部を目地芯に簡単に合わせることができるので、施行が容易になる。

【０００６】

【実施例】

以下、図１ないし図４を参照してこの考案の偏芯アンカの一実施例を説明する。これらの図において符号１はアンカボルトを示す。このアンカボルト１は建物側に固定されるものであり、具体的には鉄骨の竪胴縁部に２，２間に挿通され基端部がプレート３を介して竪胴縁部２，２の裏側に固定されている。一方、竪胴縁部２，２の表面側には回動板４が設けられており、この回動板４は、該回動板４に形成されたねじ穴５に上記アンカボルト１の先端部がねじ込まれることによって回動自在に支持されている。

【０００７】また、上記回動板４には、ねじ穴５より上方に偏芯した位置にナット部（嵌合部）６がねじ穴５と軸線を平行にして溶接によって固定されている。このナット部６は六角筒状をなすものであり、その内周面に形成された雌ねじ部６ａに繋ぎ材７の先端部がねじ込まれるようになっている。この繋ぎ材７はその基端部が足場に連結されており、先端部を上記ナット部６にねじ込むことによって足場と建物側とを繋いで、該足場の倒壊、転倒等を防止するものである。

【０００８】上記構成の偏芯アンカを用いて繋ぎ材７によって足場を建物側に繋ぐには以下のようにして行う。まず、竪胴縁部２，２間にアンカボルト１を挿通して軽く締め付けることによって回動板４を竪胴縁部２，２の表面側にアンカボルト１の軸回りに回動自在に支持しておく。次いで、図３に示すように、建物の鉄骨にスレート８…を張り付けていく。この時スレート８，８間の目地９の目地芯が決定される。そして、図４に示すように、上記回動板４を回動させてナット部６の軸線と目地芯とを一致させた上で、上記アンカボルト１を締め付けてナット部６を固定する。この状態で繋ぎ材７の先端部をナット部６にねじ込むことによって、足場と建物側とを繋ぐ。

【０００９】しかして、上記構成の偏芯アンカによれば、スレート張り付けの際において、スレート間の目地芯９とナット部６とがずれていた場合、回動板４を回動させることによってナット部６を目地芯９に簡単に合わせることができるので、施行が容易になる。

【００１０】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案の偏芯アンカによれば、アンカボルトによって建物側に回動自在に支持される回動板に、該アンカボルトと偏芯した位置に繋ぎ材が嵌合される嵌合部を設けたので、スレート張り付けの際において、スレート間の目地芯と嵌合部とがずれていた場合、回動板をアンカボルト回りに回動させることによって嵌合部を目地芯に簡単に合わせることができるので、施行が容易になるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の偏芯アンカの一実施例を示す斜視図で
ある。

【図２】本考案の偏芯アンカの一実施例を示す断面図で
ある。

【図３】本考案の一実施例の偏芯アンカを建物側に取付
けた状態を示す正面図である。

【図４】本考案の一実施例の偏芯アンカの嵌合部を目地
芯に合わせて回動させた状態を示す正面図である。

【符号の説明】

１アンカボルト４回動板６ナット部（嵌合部）７繋ぎ材８スレート９目地芯

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】建物側に取付けられて、足場を建物側に
繋ぐ繋ぎ材が嵌合される偏芯アンカであって、建物側に固定されるアンカボルトと、このアンカボルト
に回動可能に支持されて該アンカボルトを締め付けるこ
とによって建物側に固定される回動板と、この回動板に
上記アンカボルトと偏芯した位置に設けられて、上記繋
ぎ材が嵌合される嵌合部とを具備してなることを特徴と
する偏芯アンカ。