JPH0587041A - アキシヤルピストン式ダブル型油圧ポンプ - Google Patents
アキシヤルピストン式ダブル型油圧ポンプInfo
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- JPH0587041A JPH0587041A JP3274719A JP27471991A JPH0587041A JP H0587041 A JPH0587041 A JP H0587041A JP 3274719 A JP3274719 A JP 3274719A JP 27471991 A JP27471991 A JP 27471991A JP H0587041 A JPH0587041 A JP H0587041A
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- ports
- hydraulic pump
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 アキシャルピストン式ダブル型油圧ポンプに
おいて、ポンプから吐出される油液の吐出圧力脈動を低
減させ、ポンプ単体の振動を防止する。 【構成】 弁板15におけるシリンダブロック21,2
1´の相対回転は、駆動側のシリンダブロック21の各
シリンダポート22(a〜g)および従動側のシリンダ
ブロック21´の各シリンダポート22´(a´〜g
´)とが弁板15の駆動側の各ポート16,17および
従動側の各ポート16´,17´を連通する切換タイミ
ングを角度θ(例えばシリンダが7本のとき、π/7
[rad ])だけずらして設定する。
おいて、ポンプから吐出される油液の吐出圧力脈動を低
減させ、ポンプ単体の振動を防止する。 【構成】 弁板15におけるシリンダブロック21,2
1´の相対回転は、駆動側のシリンダブロック21の各
シリンダポート22(a〜g)および従動側のシリンダ
ブロック21´の各シリンダポート22´(a´〜g
´)とが弁板15の駆動側の各ポート16,17および
従動側の各ポート16´,17´を連通する切換タイミ
ングを角度θ(例えばシリンダが7本のとき、π/7
[rad ])だけずらして設定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2個の斜板型油圧ポン
プまたは斜軸型油圧ポンプを単一のケーシング内に設け
たアキシャルピストン式ダブル型油圧ポンプに関する。
プまたは斜軸型油圧ポンプを単一のケーシング内に設け
たアキシャルピストン式ダブル型油圧ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アキシャルピストン式ダブル型油
圧ポンプとして、例えば図3ないし図5に示すような斜
軸式ダブル型油圧ポンプが知られている。ここで、第2
側となる従動側の構成要素のうち第1側となる駆動側と
同一構造のものにはダッシュ(´)を付して従動側の説
明を省略する。
圧ポンプとして、例えば図3ないし図5に示すような斜
軸式ダブル型油圧ポンプが知られている。ここで、第2
側となる従動側の構成要素のうち第1側となる駆動側と
同一構造のものにはダッシュ(´)を付して従動側の説
明を省略する。
【0003】図中、1はケーシングを示し、該ケーシン
グ1は略「く」字状の筒状に形成されたケーシング本体
1Aと、該ケーシング本体1Aの一側端面に固着された
ミッションケーシング1Bと、前記ケーシング本体1A
の他側端面に固着されたヘッドケーシング1Cとから構
成されている。
グ1は略「く」字状の筒状に形成されたケーシング本体
1Aと、該ケーシング本体1Aの一側端面に固着された
ミッションケーシング1Bと、前記ケーシング本体1A
の他側端面に固着されたヘッドケーシング1Cとから構
成されている。
【0004】2は前記ケーシング本体1A内に軸受3,
3を介して回転自在に軸支された駆動側回転軸を示し、
該駆動側回転軸2の一側はミッションケーシング1B外
に突出され、図示しないエンジン等の駆動源に連結さ
れ、他側端部には円板状のドライブディスク2Aが一体
に形成されている。そして、軸方向中間部付近には前記
ミッションケーシング1B内に位置して駆動側歯車4が
スプライン結合されている。
3を介して回転自在に軸支された駆動側回転軸を示し、
該駆動側回転軸2の一側はミッションケーシング1B外
に突出され、図示しないエンジン等の駆動源に連結さ
れ、他側端部には円板状のドライブディスク2Aが一体
に形成されている。そして、軸方向中間部付近には前記
ミッションケーシング1B内に位置して駆動側歯車4が
スプライン結合されている。
【0005】5は駆動側回転軸2と平行に位置し、前記
ケーシング本体1A内に軸受3,3を介して回転自在に
軸支された従動側回転軸を示し、該従動側回転軸5の一
側端部には前記駆動側歯車4に噛合する従動側歯車6が
スプライン結合され、他側端部には円板状のドライブデ
ィスク5Aが一体に形成されている。
ケーシング本体1A内に軸受3,3を介して回転自在に
軸支された従動側回転軸を示し、該従動側回転軸5の一
側端部には前記駆動側歯車4に噛合する従動側歯車6が
スプライン結合され、他側端部には円板状のドライブデ
ィスク5Aが一体に形成されている。
【0006】7,7´はケーシング1内に回転軸2,5
と共にそれぞれ回転するように設けられたシリンダブロ
ックを示し、該シリンダブロック7,7´には中心軸に
沿って一側端面に開口するセンタシャフト挿通穴8,8
´が穿設されると共に、該挿通穴8,8´を中心に軸方
向に複数本(例えば7本)のシリンダ9,9´が穿設さ
れ、他側端面は凹球面状に形成された摺動面10,10
´となっている。また、シリンダブロック7,7´には
該摺動面10,10´に開口し、各シリンダ9,9´と
連通する複数個のシリンダポート11,11´(1本の
み図示)が形成されている。
と共にそれぞれ回転するように設けられたシリンダブロ
ックを示し、該シリンダブロック7,7´には中心軸に
沿って一側端面に開口するセンタシャフト挿通穴8,8
´が穿設されると共に、該挿通穴8,8´を中心に軸方
向に複数本(例えば7本)のシリンダ9,9´が穿設さ
れ、他側端面は凹球面状に形成された摺動面10,10
´となっている。また、シリンダブロック7,7´には
該摺動面10,10´に開口し、各シリンダ9,9´と
連通する複数個のシリンダポート11,11´(1本の
み図示)が形成されている。
【0007】12,12´はセンタシャフトを示し、該
センタシャフト12,12´はシリンダブロック7,7
´のセンタリングを行なうために前記センタシャフト挿
通穴8,8´に挿通され、一端側は球形状継手部12
A,12A´を介して前記ドライブディスク2A,5A
に揺動自在に連結され、他端側は後述する弁板15に挿
入されている。そして、シリンダブロック7,7´とセ
ンタシャフト12,12´との間にはばね13,13´
が張設され、該ばね13,13´によってシリンダブロ
ック7,7´に弁板15への初期荷重を与えている。
センタシャフト12,12´はシリンダブロック7,7
´のセンタリングを行なうために前記センタシャフト挿
通穴8,8´に挿通され、一端側は球形状継手部12
A,12A´を介して前記ドライブディスク2A,5A
に揺動自在に連結され、他端側は後述する弁板15に挿
入されている。そして、シリンダブロック7,7´とセ
ンタシャフト12,12´との間にはばね13,13´
が張設され、該ばね13,13´によってシリンダブロ
ック7,7´に弁板15への初期荷重を与えている。
【0008】14,14,…および14´,14´,…
はシリンダブロック7,7´の各シリンダ9,9´内に
往復動可能に挿嵌されたピストンを示し、該各ピストン
14,14´の一端側には球形状継手部14A,14A
´が設けられ、該継手部14A,14A´はドライブデ
ィスク2A,5Aに揺動可能に連結されている。
はシリンダブロック7,7´の各シリンダ9,9´内に
往復動可能に挿嵌されたピストンを示し、該各ピストン
14,14´の一端側には球形状継手部14A,14A
´が設けられ、該継手部14A,14A´はドライブデ
ィスク2A,5Aに揺動可能に連結されている。
【0009】15は弁板を示し、該弁板15は長方形状
の板材からなり、該弁板15の前面側には一対の凸球面
状の切換面15A,15A´が形成され、該切換面15
A,15A´に対して前記シリンダブロック7,7´の
摺動面10,10´がそれぞれ摺接しつつ回転するよう
になっている。また、該弁板15の背面側は平坦面とな
り、ヘッドケーシング1Cに固着されている。さらに、
前記切換面15A,15A´の中心には前記センタシャ
フト12,12´の先端側が挿入される挿入穴15B,
15B´が形成されている。
の板材からなり、該弁板15の前面側には一対の凸球面
状の切換面15A,15A´が形成され、該切換面15
A,15A´に対して前記シリンダブロック7,7´の
摺動面10,10´がそれぞれ摺接しつつ回転するよう
になっている。また、該弁板15の背面側は平坦面とな
り、ヘッドケーシング1Cに固着されている。さらに、
前記切換面15A,15A´の中心には前記センタシャ
フト12,12´の先端側が挿入される挿入穴15B,
15B´が形成されている。
【0010】16,16´は吸入ポートを示し、該吸入
ポート16,16´は前記弁板15の切換面15A,1
5A´のそれぞれ内側に位置し、前面側から背面側に貫
通するように半円弧の眉形状に形成されている。17,
17´は吐出ポートを示し、該吐出ポート17,17´
は前記弁板15の切換面15A,15A´のそれぞれ外
側に位置し、前面側から背面側に貫通するように半円弧
の眉形状に形成されている。
ポート16,16´は前記弁板15の切換面15A,1
5A´のそれぞれ内側に位置し、前面側から背面側に貫
通するように半円弧の眉形状に形成されている。17,
17´は吐出ポートを示し、該吐出ポート17,17´
は前記弁板15の切換面15A,15A´のそれぞれ外
側に位置し、前面側から背面側に貫通するように半円弧
の眉形状に形成されている。
【0011】18,18´はヘッドケーシング1Cに穿
設され、吸入ポート16,16´と連通する吸入通路を
示し、該吸入通路18,18´は合流して吸入管路を介
してタンク(いずれも図示せず)に接続されている。1
9,19´はヘッドケーシング1Cに穿設され、吐出ポ
ート17,17´と連通する吐出通路を示し、該吐出通
路19,19´は合流して吐出管路,制御弁を介して油
圧シリンダ等(いずれも図示せず)のアクチュエータ
(負荷)に接続されている。
設され、吸入ポート16,16´と連通する吸入通路を
示し、該吸入通路18,18´は合流して吸入管路を介
してタンク(いずれも図示せず)に接続されている。1
9,19´はヘッドケーシング1Cに穿設され、吐出ポ
ート17,17´と連通する吐出通路を示し、該吐出通
路19,19´は合流して吐出管路,制御弁を介して油
圧シリンダ等(いずれも図示せず)のアクチュエータ
(負荷)に接続されている。
【0012】なお、シリンダブロック7,7´の相対回
転は図5に示すように、同期させて回転するように各歯
車4,6により調整され、駆動側(第1)のシリンダブ
ロック7の各シリンダポート11(a〜g)および従動
側(第2)のシリンダブロック7´の各シリンダポート
11´(a´〜g´)とが弁板15の駆動側(第1)の
吸入・吐出ポート16,17および従動側(第2)の吸
入・吐出ポート16´,17´を連通する切換タイミン
グを同期させている。
転は図5に示すように、同期させて回転するように各歯
車4,6により調整され、駆動側(第1)のシリンダブ
ロック7の各シリンダポート11(a〜g)および従動
側(第2)のシリンダブロック7´の各シリンダポート
11´(a´〜g´)とが弁板15の駆動側(第1)の
吸入・吐出ポート16,17および従動側(第2)の吸
入・吐出ポート16´,17´を連通する切換タイミン
グを同期させている。
【0013】即ち、シリンダブロック7,7´の各シリ
ンダ9,9´内のピストン14,14´が最伸長となる
下死点側X,X´、またはシリンダブロック7,7´の
各シリンダ9,9´内のピストン14,14´が最縮小
となる上死点Y,Y´において同期回転し、駆動側のシ
リンダブロック7の各シリンダポート11のa〜gと従
動側のシリンダブロック7´の各シリンダポート11´
のa´〜g´の相対的な回転位相差が零になるように、
駆動側歯車4および従動側歯車6により設定されてい
る。
ンダ9,9´内のピストン14,14´が最伸長となる
下死点側X,X´、またはシリンダブロック7,7´の
各シリンダ9,9´内のピストン14,14´が最縮小
となる上死点Y,Y´において同期回転し、駆動側のシ
リンダブロック7の各シリンダポート11のa〜gと従
動側のシリンダブロック7´の各シリンダポート11´
のa´〜g´の相対的な回転位相差が零になるように、
駆動側歯車4および従動側歯車6により設定されてい
る。
【0014】そして、駆動側の吸入ポート16にシリン
ダブロック7の各シリンダポート11が順次連通する瞬
間に、従動側の吸入ポート16´にシリンダブロック7
´の各シリンダポート11´が順次連通するようにな
り、一方駆動側の吐出ポート17にシリンダブロック7
の各シリンダポート11が順次連通する瞬間に、従動側
の吐出ポート17´にシリンダブロック7´の各シリン
ダポート11´が順次連通するようになる。
ダブロック7の各シリンダポート11が順次連通する瞬
間に、従動側の吸入ポート16´にシリンダブロック7
´の各シリンダポート11´が順次連通するようにな
り、一方駆動側の吐出ポート17にシリンダブロック7
の各シリンダポート11が順次連通する瞬間に、従動側
の吐出ポート17´にシリンダブロック7´の各シリン
ダポート11´が順次連通するようになる。
【0015】従来技術による斜軸式ダブル型油圧ポンプ
は、上述の如く構成されるが、次にその作動について説
明する。
は、上述の如く構成されるが、次にその作動について説
明する。
【0016】図示しないエンジンからの回転を駆動側回
転軸2に伝達し、該駆動側回転軸2は矢示方向Aに回転
すると共に、このA方向の回転と逆のB方向の回転を駆
動側歯車4,従動側歯車7を介して従動側回転軸5に伝
達する。
転軸2に伝達し、該駆動側回転軸2は矢示方向Aに回転
すると共に、このA方向の回転と逆のB方向の回転を駆
動側歯車4,従動側歯車7を介して従動側回転軸5に伝
達する。
【0017】そして、回転軸2,4によりシリンダブロ
ック7,7´はその摺動面10,10´が弁板15の切
換面15A,15A´に摺動しつつ回転し、該シリンダ
ブロック7,7´の各シリンダ9,9´のうち吸入ポー
ト16,16´側に位置するシリンダ9,9´が上死点
Y,Y´から下死点X,X´に向けて順次移動する間
に、シリンダ9,9´内のピストン14,14´が伸長
方向に移動することにより、該シリンダ9,9´内に油
液を吸入ポート16,16´および吸入通路18,18
´を介して吸入する吸入行程を行なう。一方、吐出ポー
ト17,17´側に位置するシリンダ9,9´が下死点
X,X´から上死点Y,Y´に向けて順次移動する間
に、シリンダ9,9´内のピストン14,14´が縮小
方向に移動することにより、該シリンダ9,9´内に吸
入された油液を吐出ポート17,17´および吐出通路
19,19´を介して吐出する吐出行程を行なう。
ック7,7´はその摺動面10,10´が弁板15の切
換面15A,15A´に摺動しつつ回転し、該シリンダ
ブロック7,7´の各シリンダ9,9´のうち吸入ポー
ト16,16´側に位置するシリンダ9,9´が上死点
Y,Y´から下死点X,X´に向けて順次移動する間
に、シリンダ9,9´内のピストン14,14´が伸長
方向に移動することにより、該シリンダ9,9´内に油
液を吸入ポート16,16´および吸入通路18,18
´を介して吸入する吸入行程を行なう。一方、吐出ポー
ト17,17´側に位置するシリンダ9,9´が下死点
X,X´から上死点Y,Y´に向けて順次移動する間
に、シリンダ9,9´内のピストン14,14´が縮小
方向に移動することにより、該シリンダ9,9´内に吸
入された油液を吐出ポート17,17´および吐出通路
19,19´を介して吐出する吐出行程を行なう。
【0018】このように、斜軸式ダブル型油圧ポンプに
おいては、大容量の油液を供給できる小型の油圧ポンプ
を構成することができる。
おいては、大容量の油液を供給できる小型の油圧ポンプ
を構成することができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術による斜軸式ダブル型油圧ポンプにおいては、駆
動側吐出ポート17および従動側吐出ポート17´から
吐出された油液は吐出通路19,19´および吐出管路
により合流して吐出されるから、ポンプから吐出される
油液の吐出圧力脈動は、駆動側および従動側の圧力脈動
の振幅値を重ね合わせた値となる。このため、シリンダ
ブロック7,7´の各シリンダ9,9´の回転位相差が
零になるように切換タイミングを同期させているから、
吐出圧力脈動は大きな振幅値となる。
来技術による斜軸式ダブル型油圧ポンプにおいては、駆
動側吐出ポート17および従動側吐出ポート17´から
吐出された油液は吐出通路19,19´および吐出管路
により合流して吐出されるから、ポンプから吐出される
油液の吐出圧力脈動は、駆動側および従動側の圧力脈動
の振幅値を重ね合わせた値となる。このため、シリンダ
ブロック7,7´の各シリンダ9,9´の回転位相差が
零になるように切換タイミングを同期させているから、
吐出圧力脈動は大きな振幅値となる。
【0020】そして、この大きな圧力脈動は加振力とし
てポンプ単体の振動,騒音を引き起こすと共に、吐出管
路との振動、さらには車両搭載時の構造物への共振現象
を招くという問題がある。
てポンプ単体の振動,騒音を引き起こすと共に、吐出管
路との振動、さらには車両搭載時の構造物への共振現象
を招くという問題がある。
【0021】さらに、この振動はポンプの寿命を極端に
短くするばかりでなく、油圧シリンダ等のアクチュエー
タ(負荷)に対する負担を大きくし、制御性能を低下さ
せるという問題がある。
短くするばかりでなく、油圧シリンダ等のアクチュエー
タ(負荷)に対する負担を大きくし、制御性能を低下さ
せるという問題がある。
【0022】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明はポンプから吐出される油液の吐
出圧力脈動を低減することのできるアキシャルピストン
式ダブル型油圧ポンプを提供することを目的としてい
る。
されたもので、本発明はポンプから吐出される油液の吐
出圧力脈動を低減することのできるアキシャルピストン
式ダブル型油圧ポンプを提供することを目的としてい
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明が採用する構成の特徴は、第1のシリン
ダブロックの各シリンダが第1の吸入・吐出ポートと連
通する切換タイミングと、第2のシリンダブロックの各
シリンダが第2の吸入・吐出ポートと連通する切換タイ
ミングとをずらす構成としたことにある。
ために、本発明が採用する構成の特徴は、第1のシリン
ダブロックの各シリンダが第1の吸入・吐出ポートと連
通する切換タイミングと、第2のシリンダブロックの各
シリンダが第2の吸入・吐出ポートと連通する切換タイ
ミングとをずらす構成としたことにある。
【0024】また、前記切換タイミングのずれは、シリ
ンダの本数に基づいて調整することが望ましい。
ンダの本数に基づいて調整することが望ましい。
【0025】
【作用】上記構成により、第1の吐出ポートから吐出さ
れる油液の吐出圧力脈動と、第2の吐出ポートから吐出
される油液の吐出圧力脈動とは、切換タイミングのずれ
分だけずれるから、ポンプから吐出される油液の吐出圧
力脈動を小さな振幅値とすることができる。
れる油液の吐出圧力脈動と、第2の吐出ポートから吐出
される油液の吐出圧力脈動とは、切換タイミングのずれ
分だけずれるから、ポンプから吐出される油液の吐出圧
力脈動を小さな振幅値とすることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1および図2に基
づき説明する。なお、前述した従来技術の構成要素と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
づき説明する。なお、前述した従来技術の構成要素と同
一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0027】図中、21,21´はケーシング内に設け
られたシリンダブロックを示し、該シリンダブロック2
1,21´は従来技術で述べたシリンダブロック7,7
´と同様に構成され、中心軸に沿って一側端面に開口す
るセンタシャフト挿通穴がそれぞれ穿設されると共に、
該挿通穴を中心に軸方向に複数本(例えば7本)のシリ
ンダが穿設され、該各シリンダには他側端面にそれぞれ
形成された摺動面に連通する複数個のシリンダポート2
2,22´がそれぞれ穿設されている。そして、シリン
ダブロック21,21´は弁板15の切換面15A,1
5A´に対して摺動面がそれぞれ摺接しつつ回転するよ
うになっている。
られたシリンダブロックを示し、該シリンダブロック2
1,21´は従来技術で述べたシリンダブロック7,7
´と同様に構成され、中心軸に沿って一側端面に開口す
るセンタシャフト挿通穴がそれぞれ穿設されると共に、
該挿通穴を中心に軸方向に複数本(例えば7本)のシリ
ンダが穿設され、該各シリンダには他側端面にそれぞれ
形成された摺動面に連通する複数個のシリンダポート2
2,22´がそれぞれ穿設されている。そして、シリン
ダブロック21,21´は弁板15の切換面15A,1
5A´に対して摺動面がそれぞれ摺接しつつ回転するよ
うになっている。
【0028】また、弁板15におけるシリンダブロック
21,21´の相対回転は、駆動側(第1)のシリンダ
ブロック21の各シリンダポート22(a〜g)および
従動側(第2)のシリンダブロック21´の各シリンダ
ポート22´(a´〜g´)とが弁板15の駆動側(第
1)の吸入・吐出ポート16,17および従動側(第
2)の吸入・吐出ポート16´,17´と連通する切換
タイミングを角度θ(例えばπ/7[rad ])だけずら
して設定されている。
21,21´の相対回転は、駆動側(第1)のシリンダ
ブロック21の各シリンダポート22(a〜g)および
従動側(第2)のシリンダブロック21´の各シリンダ
ポート22´(a´〜g´)とが弁板15の駆動側(第
1)の吸入・吐出ポート16,17および従動側(第
2)の吸入・吐出ポート16´,17´と連通する切換
タイミングを角度θ(例えばπ/7[rad ])だけずら
して設定されている。
【0029】即ち、シリンダブロック21,21´の各
シリンダ内のピストンが最伸長となる下死点側X,X
´、またはシリンダブロック21,21´の各シリンダ
内のピストンが最縮小となる上死点Y,Y´において、
駆動側のシリンダブロック21の各シリンダポート22
(a〜g)と従動側のシリンダブロック21´の各シリ
ンダポート22´(a´〜g´)の相対的な回転位相差
が角度θになるように、駆動側歯車4および従動側歯車
6により設定されている。
シリンダ内のピストンが最伸長となる下死点側X,X
´、またはシリンダブロック21,21´の各シリンダ
内のピストンが最縮小となる上死点Y,Y´において、
駆動側のシリンダブロック21の各シリンダポート22
(a〜g)と従動側のシリンダブロック21´の各シリ
ンダポート22´(a´〜g´)の相対的な回転位相差
が角度θになるように、駆動側歯車4および従動側歯車
6により設定されている。
【0030】そして、駆動側の吸入ポート16にシリン
ダブロック21の各シリンダポート22が順次連通した
後、該シリンダブロック21が角度θ回転したときに、
従動側の吸入ポート16´にシリンダブロック21´の
各シリンダポート22´が順次連通するようになり、一
方駆動側の吐出ポート17にシリンダブロック21の各
シリンダポート22が順次連通した後、該シリンダブロ
ック21が角度θ回転したときに、従動側の吐出ポート
17´にシリンダブロック21´の各シリンダポート2
2´が順次連通するようになる。
ダブロック21の各シリンダポート22が順次連通した
後、該シリンダブロック21が角度θ回転したときに、
従動側の吸入ポート16´にシリンダブロック21´の
各シリンダポート22´が順次連通するようになり、一
方駆動側の吐出ポート17にシリンダブロック21の各
シリンダポート22が順次連通した後、該シリンダブロ
ック21が角度θ回転したときに、従動側の吐出ポート
17´にシリンダブロック21´の各シリンダポート2
2´が順次連通するようになる。
【0031】本実施例による斜軸式ダブル型油圧ポンプ
は上述の如き構成を有するもので、その基本的作動につ
いては、従来技術によるものと格別差異はない。
は上述の如き構成を有するもので、その基本的作動につ
いては、従来技術によるものと格別差異はない。
【0032】然るに、本実施例では、駆動側の吐出ポー
ト17と連通する各シリンダポート22の切換タイミン
グと従動側の吐出ポート17´と連通する各シリンダポ
ート22´の切換タイミングとを角度θ(=π/7[ra
d ])の回転位相差でずれるように設定したことによ
り、駆動側の吐出ポート17から吐出される油液の吐出
圧力脈動と、従動側の吐出ポート17´から吐出される
油液の吐出脈動とは、この角度θだけずれているから、
図2に示すように、この回転位相差の角度θにおいて、
角度θ=0の時の吐出圧力脈動に対して約85%位に低
減させることができる。
ト17と連通する各シリンダポート22の切換タイミン
グと従動側の吐出ポート17´と連通する各シリンダポ
ート22´の切換タイミングとを角度θ(=π/7[ra
d ])の回転位相差でずれるように設定したことによ
り、駆動側の吐出ポート17から吐出される油液の吐出
圧力脈動と、従動側の吐出ポート17´から吐出される
油液の吐出脈動とは、この角度θだけずれているから、
図2に示すように、この回転位相差の角度θにおいて、
角度θ=0の時の吐出圧力脈動に対して約85%位に低
減させることができる。
【0033】従って、ポンプから吐出される油液の吐出
圧力脈動を小さな振幅値とすることができるから、ポン
プ単体の振動,騒音を小さくすることができると共に、
吐出管路との振動、さらには車両搭載時の構造物への共
振現象を効果的に小さくすることができる。
圧力脈動を小さな振幅値とすることができるから、ポン
プ単体の振動,騒音を小さくすることができると共に、
吐出管路との振動、さらには車両搭載時の構造物への共
振現象を効果的に小さくすることができる。
【0034】また、ポンプの振動を減衰することによ
り、該ポンプの寿命を確実に延ばすことができ、油圧シ
リンダ等のアクチュエータ(負荷)に対する負担を小さ
くし、制御性能を向上させることができる。
り、該ポンプの寿命を確実に延ばすことができ、油圧シ
リンダ等のアクチュエータ(負荷)に対する負担を小さ
くし、制御性能を向上させることができる。
【0035】なお、前記実施例では、回転位相差の角度
θをシリンダブロック21,22の7本のシリンダによ
るπ/7[rad ]に設定したが、本発明はこれに限ら
ず、角度θを、0<θ<π/7の範囲とすることによっ
ても、前述した実施例とほぼ同様の作用効果を得ること
ができる。
θをシリンダブロック21,22の7本のシリンダによ
るπ/7[rad ]に設定したが、本発明はこれに限ら
ず、角度θを、0<θ<π/7の範囲とすることによっ
ても、前述した実施例とほぼ同様の作用効果を得ること
ができる。
【0036】また、前記実施例では、斜軸式ダブル型油
圧ポンプについて述べたが、本発明はこれに限らず、斜
板式ダブル型油圧ポンプに用いてもよい。
圧ポンプについて述べたが、本発明はこれに限らず、斜
板式ダブル型油圧ポンプに用いてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば、第
1のシリンダブロックのシリンダが第1の吐出ポートと
連通するタイミングと、第2のシリンダブロックのシリ
ンダが第2の吐出ポートと連通するタイミングとをずら
すように設定したことから、ポンプからの吐出圧力脈動
を低減させることができ、ポンプ単体の振動,騒音を小
さくして、ポンプの寿命を効果的に延ばすことができ
る。そして、ポンプの吐出側に接続された油圧シリンダ
等のアクチュエータ(負荷)に対する負担を小さくし、
制御性能を向上させることができる。
1のシリンダブロックのシリンダが第1の吐出ポートと
連通するタイミングと、第2のシリンダブロックのシリ
ンダが第2の吐出ポートと連通するタイミングとをずら
すように設定したことから、ポンプからの吐出圧力脈動
を低減させることができ、ポンプ単体の振動,騒音を小
さくして、ポンプの寿命を効果的に延ばすことができ
る。そして、ポンプの吐出側に接続された油圧シリンダ
等のアクチュエータ(負荷)に対する負担を小さくし、
制御性能を向上させることができる。
【図1】本発明の実施例による弁板とシリンダブロック
の各シリンダポートとの関係を示す説明図である。
の各シリンダポートとの関係を示す説明図である。
【図2】回転位相差の角度に対するポンプからの油液の
吐出圧力脈動を示す特性線図である。
吐出圧力脈動を示す特性線図である。
【図3】従来技術による斜軸式ダブル型油圧ポンプを図
4中の矢示III −III 方向からみた断面図である。
4中の矢示III −III 方向からみた断面図である。
【図4】従来技術による斜軸式ダブル型油圧ポンプの縦
断面図である。
断面図である。
【図5】従来技術による弁板とシリンダブロックの各シ
リンダポートとの関係を示す説明図である。
リンダポートとの関係を示す説明図である。
1 ケーシング 2 駆動側回転軸 5 従動側回転軸 15 弁板 16 駆動側の吸入ポート(第1の吸入ポート) 16´ 従動側の吸入ポート(第2の吸入ポート) 17 駆動側の吐出ポート(第1の吐出ポート) 17´ 従動側の吐出ポート(第2の吐出ポート) 21 駆動側のシリンダブロック(第1のシリンダブロ
ック) 21´ 従動側のシリンダブロック(第2のシリンダブ
ロック) 22,22´ シリンダポート θ 回転位相差の角度
ック) 21´ 従動側のシリンダブロック(第2のシリンダブ
ロック) 22,22´ シリンダポート θ 回転位相差の角度
Claims (2)
- 【請求項1】 ケーシングと、該ケーシング内にそれぞ
れ回転軸を介して回転自在に設けられ、各ピストンが往
復動する複数のシリンダがそれぞれ穿設された第1,第
2のシリンダブロックと、前記ケーシングと該第1,第
2のシリンダブロックの端面との間に設けられ、該第
1,第2のシリンダブロック毎の回転時に各シリンダと
それぞれ連通する第1,第2の吸入・吐出ポートが穿設
された弁板とからなるアキシャルピストン式ダブル型油
圧ポンプにおいて、前記第1のシリンダブロックの各シ
リンダが第1の吸入・吐出ポートと連通する切換タイミ
ングと、前記第2のシリンダブロックの各シリンダが第
2の吸入・吐出ポートと連通する切換タイミングとをず
らす構成としたことを特徴とするアキシャルピストン式
ダブル型油圧ポンプ。 - 【請求項2】 前記切換タイミングのずれをシリンダの
本数に基づいて調整してなる請求項1記載のアキシャル
ピストン式ダブル型油圧ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3274719A JPH0587041A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | アキシヤルピストン式ダブル型油圧ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3274719A JPH0587041A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | アキシヤルピストン式ダブル型油圧ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0587041A true JPH0587041A (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=17545621
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3274719A Pending JPH0587041A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | アキシヤルピストン式ダブル型油圧ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0587041A (ja) |
-
1991
- 1991-09-26 JP JP3274719A patent/JPH0587041A/ja active Pending
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