JPH0313587Y2 - - Google Patents

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JPH0313587Y2
JPH0313587Y2 JP1985002571U JP257185U JPH0313587Y2 JP H0313587 Y2 JPH0313587 Y2 JP H0313587Y2 JP 1985002571 U JP1985002571 U JP 1985002571U JP 257185 U JP257185 U JP 257185U JP H0313587 Y2 JPH0313587 Y2 JP H0313587Y2
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piston
port
pressure
block
inner chamber
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、アキシヤルピストン形液圧機関のハ
ウジング内に内蔵される接続ポート切換機構に関
するものである。
〔従来の技術〕
主として油圧機器分野で使用されるポンプまた
はモータには、大きく分けるとギヤ形、ベーン形
およびピストン形のものがあるが、最近では、前
二者に代えてピストン形ポンプ/モータが好んで
使用される傾向にある。これは、ピストン形ポン
プ/モータが、高効率である上にそのサイズを無
段階に変化させることができ、しかも、高圧用に
適しているという長所を有しているためである。
ところで、この種ポンプ/モータ特にアキシヤ
ルピストン形のポンプ/モータでは、例えば斜軸
形のものについてみると、流出入ポートを有する
ハウジング内で、回転軸上に一体回転可能に設け
たトルクプレートと、ピストンをスライド自在に
嵌合しこのピストンで封鎖されるピストン内室を
形成する軸心方向のシリンダボアを周方向で複数
個等角間隔に有するシリンダブロツクとを互いに
交叉する軸心まわりに各回転可能に配設するとと
もに、前記各ピストンの外方端を傾斜して対面す
るトルクプレートに枢結した構成を具備してい
る。つまり、前記シリンダブロツクを前記トルク
プレートと同期して回転させると、その回転につ
れて各ピストンがトルクプレートとの間のストロ
ーク変化で前記シリンダボア内を突没し、このピ
ストンの往復動で前記ピストン内室の容積がその
回転位相に相応して周期的に増減されるものとな
る。そして、シリンダブロツクの周方向に配置さ
れる各ピストン内室に対し、前記回転軸の回転駆
動下にデイストリビユータ機構を介し容積を増加
する側に低圧ポートから作動液を供給し容積を減
少する側から作動液を高圧ポートに吐出させるよ
うにすればポンプ機能が発揮されることになる
し、また反対に容積を増加する側を高圧ポートに
連通し容積を減少する側を低圧ポートに連通して
各ピストン内室を通し高圧ポート側から高圧の作
動液を導通するようにすれば前記回転軸が出力軸
として回転するモータ機能が発揮されることにな
る。また、斜盤形の場合では、そのシリンダブロ
ツクを回転軸上に一体回転可能に設けるようにし
前記ピストンをハウジング内に配設されるスワツ
シユプレートに枢支させるようにする点などで前
記斜軸形のものと相違しているが、この種のもの
でもそのシリンダブロツクの回転につれてピスト
ンを往復動し、これに伴なうピストン内室の周期
的な容積変化でポンプまたはモータ機能を営ませ
るようにする点では共通している。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかして、この種のアキシヤルピストン形液圧
機関においては、ポンプ/モータ機能を有効に発
揮させるために、シリンダブロツクの周方向に配
置したシリンダボア内で周期的に容積を増減する
各ピストン内室を、前述のように接続ポート切換
(デイストリビユータ)機構を介して所定のタイ
ミングで切り換えつつハウジングに設けられる流
出入(高低圧)ポートに連通させるようにしなけ
ればならない。従来、この接続ポート切換機構に
は、一般に第6図に示す如き機構のものが利用さ
れている。すなわち、ハウジングH内においてシ
リンダブロツクSの一端側aと対向するバルブ面
bに、図示してない流出入(高低圧)ポートとそ
れぞれ連通し狭巾のランド1,1を挾んで略半円
弧状(マユ形)に開口される一対の接続ポート
cp,cpを設けておき、シリンダブロツクSの回
転(図示矢印r)下に、前記ピストン内室icが容
積を増加しつつあるとき該ピストン内室icを前記
接続ポートcpの一方に連通させ前記ピストン内
室icが容積を減少しつつあるときは該ピストン内
室icを前記接続ポートcpの他方に連通させる構成
を具備してなる。詳言すれば、通常図示例のよう
にシリンダブロツクSの一端側aに前記ピストン
内室icを開口させ該ピストン内室icを開口するシ
リンダブロツクSの一端側aを直接ハウジングH
のバルブ面bに摺合させるようにしているととも
に、バルブ面bには各ピストン内室icの位置と対
応する円周上に接続ポートcp,cpを開口し、し
かもこれらの接続ポートcp,cpを、一方がピス
トン内室icの容積を増していく側の回転位相に当
る略半周域に、他方がピストン内室icの容積を減
じていく側の回転位相に当る略半周域にそれぞれ
形成しておき、かつ両者の間の中立位置(前記ピ
ストンがその上下死点に到達する位置)に対応さ
せて前記ランド1,1を設けるようにしている。
ところが、このような構成からなる接続ポート
切換機構を具備したピストン形液圧機関における
問題点として、運転時の振動や騒音の発生が大き
いことが挙げられる。そして、この不都合な現象
は、ポンプ/モータの作動圧が上昇するにつれて
顕著となる傾向を示すことが知られている。かか
る振動、騒音の発生原因については、本考案者ら
の考察によると、液圧機関に流通させるオイル等
の作動液の圧縮性の影響が大きいものと推測され
る。すなわち、この種液圧機関に利用される作動
液は通常非圧縮性流体とみなして取り扱われるの
であるが、実際には若干の圧縮性を有しており、
この性質のために、前記各ピストン内室がハウジ
ングのバルブ面でランドを挾む一方の接続ポート
から他方の接続ポートに連通状態を切り換えるさ
いにおいて、該ピストン内室の圧力がその急激な
圧力変化に対して円滑に追従できないことが主因
と考えられる。
このような不具合に対処するために、例えば、
特開昭50−118304号公報に示すように、ポートブ
ロツクのポート端部に湾曲辺を有した回転摺動体
を設けておき、この回転摺動体を回転させて前記
湾曲辺の向きを変化させることによつて、半円弧
状の接続ポートの開口縁の位置を変更し得るよう
にしたものがある。すなわち、接続ポートの形状
を機械的に変更することによつて、いわゆる予圧
縮角及び予膨脹角を変化させて振動や騒音を低減
させようとしたものがある。また、他の先行技術
として、特開昭58−65879号公報に示されるよう
に、接続ポート間に形成されたランドに複数の排
圧口を回転方向に間隔をあけて開口させておき、
それらの排圧口を作動圧に応じて選択的に接続ポ
ートに連通させることによつて、予圧縮角及び予
膨脹角を段階的に変化させ得るようにしたものも
開発されている。
ところが、これらのものは、ポートブロツクの
バルブ面に、対をなす接続ポートのみならず、前
記回転摺動体の先端面や、前記排圧口群が表出す
ることになるので、該バルブ面に摺接する部材の
摩耗が激しくなり、シール性を長期に亘つて維持
するのが難しいという問題がある。
本考案は、バルブ面におけるシール性の早期低
下を招くことなしに、前述したような振動や騒音
を簡単かつ確実に低減させることを目的としてい
る。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は、このような目的を達成するために、
簡単な機構を用いてポートブロツク全体を回転さ
せることによつて、ピストンが上下死点に達する
中立位置(不動)に対するランドの位置を回転方
向に変位させることができるようにし、それによ
つて、予圧縮角及び予膨脹角を変化させた場合に
準じた作用を営ませることができるようにしたこ
とを特徴とする。
すなわち、本考案に係るピストン形液圧機関の
接続ポート切換機構は、流出入ポートを有するハ
ウジング内で、ピストンをスライド自在に嵌合し
該ピストンで封鎖されるピストン内室を形成する
軸心方向のシリンダボアを周方向で複数個等角間
隔に有するシリンダブロツクを回転可能に配設
し、このシリンダブロツクの回転につれて前記ピ
ストンを往復動させ前記ピストン内室の容積を増
減するように構成する一方、前記ハウジング内の
シリンダブロツク一端側と対向するバルブ面に、
前記流出入ポートとそれぞれ連通し狭巾のランド
を挾んで略半円弧状に開口される一対の接続ポー
トを設けておき、前記シリンダブロツクの周方向
に配置された前記ピストン内室が容積を増加しつ
つあるとき該ピストン内室を前記接続ポートの一
方に連通させ前記ピストン内室が容積を減少しつ
つあるとき該ピストン内室を前記接続ポートの他
方に連通させるようにしたピストン形液圧機関の
接続ポート切換機構において、前記接続ポートを
ハウジングと別体の円盤状のポートブロツク内に
設け、かつ該ポートブロツクをハウジングの内面
に回転可能に添接するとともに、このポートブロ
ツクに前記液圧機関に流出入される高圧作動液の
圧力に比例してポートブロツクを所定の方向に回
転変位させる回転駆動機構を付設したものにし、
この回転駆動機構を、前記ポートブロツクの外周
に設けたピニオン歯と、このピニオン歯に噛合す
るラツク歯を有するラツクスプールと、このラツ
クスプールを液圧機関の高圧作動液の圧力を利用
してポートブロツクの接線方向に移動させる液圧
シリンダとを具備してなるものにしたことを特徴
としている。
〔作用〕
このような構成の接続ポート切換機構を具備し
たものであれば、その回転駆動機構により、ハウ
ジング内のバルブ面に開口される一対の接続ポー
トをこれを内有するポートブロツクと一体に回転
変位させることができ、しかもその変位量を液圧
機関に流出入される高圧作動液の圧力に比例して
増加させることができるから、シリンダブロツク
に配置された各ピストン内室が接続ポートの一方
から他方に連通状態を切り換わるさいの作動液の
圧縮性が及ぼす悪影響を、その圧力(作動液の圧
縮度合)に応じ、ピストン内室の接続ポートに対
する切換りのタイミングを若干遅らせる調整によ
り的確に解消することが可能になる。より具体的
には、例えばこの種液圧機関をポンプとして使用
する場合において、ポートブロツクをシリンダブ
ロツクの回転方向に回動させそのバルブ面に開口
する一対の接続ポートを全体的にこの方向にずら
せる回転変位を与えるようにすれば、回転するピ
ストン内室に対し、その高圧接続ポート、低圧接
続ポート共に中立位置からより遠方で開口端が現
われるものとなる。つまり、このようにすれば各
ピストン内室は高圧側から低圧側に移行するとき
では、ランドで封閉された状態の下にやや容積を
増し圧力が下る段階を経て低圧接続ポートに連通
されることになり、逆に低圧側から高圧側にに移
行するときでは、同じくランドで封閉された状態
の下にやや容積を減じ圧力が上る段階を経て高圧
接続ポートに連通されることになるのであつて、
いずれの場合も急激な圧力変化を起さずに接続ポ
ートと連通状態を切り変わることができ、これに
より振動や騒音の発生を効果的に抑制することが
できるものとなる。
ピストン内室Pが低圧側の接続ポートQからラ
ンドRを通過して高圧側の接続ポートTに達する
までの作動を第4図及び第5図を参照して説明す
れば、次のようである。まず、高圧側の接続ポー
トTの作動圧が比較的低い場合には、例えば、第
4図に示す位置にポートブロツクUを保持してお
く。この場合には、ピストン内室Pが低速側の接
続ポートQとの連通を断たれてランドRにより閉
塞された瞬間の位置qから中立位置Nに達するま
での領域Aでは、そのピストン内室Pの容積は回
転に伴つて若干ではあるが増大する。そして、ピ
ストン内室Pが中立位置Nから高圧側の接続ポー
トTに連通する直前の位置tまでの領域Bでは、
そのピストン内室Pの容積は回転に伴つて若干で
はあるが減少する。図示例の場合には、前記両領
域A,B間に大きな差がないため、ピストン内室
Pが極端に昇圧されない状態で高圧側の接続ポー
トTに連通することになる。一方、高圧側の接続
ポートT内の作動液の圧力が上昇した状態では、
ポートポロツクU全体を第5図に示すように回転
方向に変位させる。そうすると、ランドRに閉止
された状態でピストン内室Pの容積が増大する領
域Aに対して、同容積が減少する領域Bの割合が
大きくなるため、ピストン内室Pは、昇圧された
状態で高圧側の接続ポートTに連通することにな
る。したがつて、ポートブロツクUを高圧作動液
の圧力に比例して回転制御すれば、ピストン内室
Pが、常に圧力差の小さい状態で高圧側の接続ポ
ートTに連通することになり、圧力の急変に伴う
振動や騒音の発生を抑制することが可能となる。
ピストン内室が高圧側の接続ポートから低圧側の
接続ポートに移行する場合にも、同様な原理によ
り差圧の発生が緩和される。
なお、このポートブロツクは、液圧シリンダの
力をラツクスプールを介してその外周に設けたピ
ニオン歯に伝達するようにしているため、外周以
外の部位に複雑な機構を介して力を伝達すること
によりポートブロツクを回転させる場合に比べて
小さな力で作動させることができる。そのため、
以上説明したポートブロツクの回転制御を確実に
行わせることが可能となる。
〔実施例〕
以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。
第1図乃至第3図は、近時本考案者らが提案し
ている新形の斜軸形ピストンポンプ/モータ、と
りわけその種の容量可変形のものに、本考案を適
用するようにした場合の一例を示している。
このポンプ/モータの全体構成について概説す
ると、まず機関本体部の構成は、フロントカバー
1aにリヤカバー1bを蓋着してなり、リヤカバ
ー1b側に流出入ポート2,3を有したハウジン
グ(ケーシング)1と、このハウジング1に軸受
4a,4bを介して支持された入出力用の回転軸
5と、この回転軸5の内方端に一体回転可能に設
けられたトルクプレート6と、このトルクプレー
ト6の回転中心Mと交わる傾斜軸心L回りに回転
可能に設けられ(図ではLがMに一致する中立状
態を示す)、前記傾斜軸心Lに平行な複数のシリ
ンダボア7を前記トルクプレート6に向けて開口
させたシリンダブロツク9と、このシリンダブロ
ツク9の各シリンダボア7にスライド自在に嵌合
されるとともにその外方端で一体に設けた球面端
部10aを前記トルクプレート6に設けた球面凹
部6bに枢支させた複数のピストン10と、前記
ハウジング1の流出入ポート2,3と前記各シリ
ンダボア7内とを接続するための接続ポート1
1,12を有してなるバルブ面13とを具備して
なつている。そして、この場合前記シリンダブロ
ツク9の同心円周上には6個のシリンダボア7が
等角間隔に配置され、それぞれ嵌合しているピス
トン10の内端側に該ピストン10で封鎖される
ピストン内室8を形成しており、シリンダブロツ
ク9をトルクプレート6と同期回転させると各ピ
ストン10を枢支するトルクプレート6とのクラ
ンク機構でピストン10が周期的に往復動し、こ
れに伴ない各ピストン内室8はその半周の回転位
相で容積を増しその反対側の回転位相で容積を減
じるものとなる(第1図においては紙面の手前側
と向こう側とで増減が切換る)。
また、シリンダブロツク9の後方でハウジング
1内に付帯される容量可変機構は、シリンダブロ
ツク9の反トルクプレート側に、その背面両側に
形成した大径円弧面14Aをハウジング1の内面
に固設した環状ブロツク15の凹面15aに受着
させてそれ自身前記トルクプレート6に対して傾
動可能にして傾動盤14を配設し、この傾動盤1
4にシリンダブロツク9を相対回転自由にかつ一
体傾動可能に摺合させるとともに、この傾動盤1
4の背面中央部に小径円弧面14Bを形成しかつ
該小径円弧面14Bに沿つて歯形(ピニオン歯)
16を刻設しておく一方、この傾動盤14の背面
側に前記歯形16と噛合するラツク17と、この
ラツク17と螺合しその回転操作で該ラツク17
を前記歯形16との噛み合い状態の下に往復動さ
せる作動軸18とを配置し、さらにハウジング1
の後端上部に前記作動軸18を回転するステツピ
ングモータ19を付設して構成されている。
なお、機関本体部においては、前記ピストン1
0の前記シリンダボア7に対する嵌合長さを1mm
程度の小さな値に定めるとともに、前記回転中心
Mに対する前記傾斜軸心Lの角度の範囲を15゜以
下に、好ましくは10゜以下の範囲に設定している。
また、機関本体部において、トルクプレート6、
シリンダブロツク9および各ピストン10はそれ
ぞれ軸方向に静圧バランスをとりこれら各部材に
作用する軸方向のスラスト力を釣合わせるように
している。そして、このために前記傾動盤14と
摺合しているシリンダブロツク9の後端面9bに
第1の圧力ポケツト20を、前記ピストン球面端
部10aとトルクプレート6の前記球面凹部6b
との間に第2の圧力ポケツト21を設け、これら
ポケツトに作動液の一部を導入させるようにして
いるとともに、さらに後述するようにトルクプレ
ート6の前端面6aが摺合されるポートブロツク
のバルブ面13に開口される前記接続ポート1
1,12をそのために必要な第3の圧力ポケツト
を兼ねるようにしている。なお、その他図におい
て22は、両端がシリンダブロツク9と回転軸5
に係合されて、両者の同期回転を保証している連
結杆であり、23はシリンダブロツク9とトルク
プレート6とをそれぞれ所定の摺合面に密着させ
るための付勢バネである。
一方、容量可変機構の構成について付説すれ
ば、前記傾動盤14の円弧面14A,14B並び
に前記環状ブロツク15の凹面15aは共に同心
円弧の一部を形成しており、前記小径円弧面14
Bは、図示のように、前記トルクプレート6の回
転中心Mと前記ピストン10の各球面端部10a
の中心を結ぶ平面が交叉してつくる傾動中心Oか
ら所定の曲率半径Rの円弧面上に形成されてい
る。したがつて、前記ステツピングモータ19か
ら回転出力でシリンダブロツク9は前記傾動盤1
4と一体にその傾動中心Oのまわりに傾動し、こ
れによりこのポンプ/モータの容量が任意に可変
されるものとなつている。
かかる概略構成を有する容量可変形の液圧機関
において、前述のようにその位相により容積を増
減するピストン内室8を前記ハウジング1に設け
た流出入ポート2,3に所定のタイミングで接続
を切り換えつつ連通させてポンプまたはモータ機
能を営ませるために、次のような接続ポート切換
機構を具備している。すなわち、この実施例で
は、シリンダブロツク9の後端面9bと直接摺合
している前記傾動盤14側に切換機構を設けるよ
うにすると非常な構造複雑化を招くという理由か
ら、前記接続ポート11,12を開口する前記前
記バルブ面13をこれと反対側の前端面9aと対
向しているハウジング1のフロントカバー1a側
に設けるようにし、このバルブ面13に前記トル
クプレート6を回転自由に摺合させているととも
に、このバルブ面13と密着しているトルクプレ
ート6の前端面6aに各ピストン内室8と連通し
該前端面6aに開口する作動液流通路24,25
を設けている。この作動液流通路は、各ピストン
10をその軸心方向に大径孔で貫通している流通
路24と、トルクプレート6をその軸心と平行に
貫通する流通路25とからなり、しかも両者は前
記ピストン球面端部10aが嵌まるトルクプレー
ト6の前記球面凹部6bで会合されており、ピス
トン内室8とトルクプレート6の前端面6aに開
口する流通路25とが常時連通状態を保ち得るよ
うになつている。一方、ハウジング1のフロント
カバー1a側に設けられるバルブ面13は、ハウ
ジング1とは別体部材からなるポートブロツク2
6の一端面側に形成するようにしている。すなわ
ち、ポートブロツク26は所要の接続ポート1
1,12とこれら接続ポート11,12をハウジ
ング1のリヤカバー1b側に設けている前記流出
入ポート2,3と連通させるための分岐・合流路
27,28等を内部に穿設した中空の環状部材か
らなつており、その前記一端面に接続ポート1
1,12をランド29,30を挾んで開口させ、
その面をバルブ面13としている一方、これと反
対側の端面をフロントカバー1a内面に回転軸5
と同心に設けてある環状凹溝31に嵌入して回転
軸5の回転中心Mまわりに回転可能にして、該フ
ロントカバー1a内面に添接している。そして、
前記バルブ面13においては、一方の流出入ポー
ト2に連通する接続ポート11は、前記トルクプ
レート6の回転中心Mと前記軸心Lを含む仮想分
割面Nよりも第3図中右側の領域Iに存在するピ
ストン内室8に連通するように、また、他方の流
出入ポート3に連通する接続ポート12は、前記
仮想分割面Nよりも左側の領域に存在するピス
トン内室8に連通するようにそれぞれ半円弧状に
形成されている。そして、このポートブロツク2
6の内部に設けられた接続ポート11と12は、
該ブロツク26内でそれぞれ前記分岐・合流路2
7と28と連通しているとともに、第3図に示す
ように、この各分岐・合流路27,28と連通し
ている液通路32a,32bがハウジング1(フ
ロントカバー1a)と摺接されるその側方位置
で、ハウジング1の肉厚内部に貫設されリヤカバ
ー1b側の前記流出入ポート2,3とそれぞれ連
通している連絡孔34,35に通じる液通路33
a,33bと相対摺動可能に会合されており、こ
れにより接続ポート11,12と前記流出入ポー
ト2,3とが1対1に対応して常時連通状態を保
つようになつている。
また、ハウジング1内には、前記ポートブロツ
ク26を機関に流通される圧液を利用して前記中
心Mのまわりに回転変位させる回転駆動機構36
を設けている。この回転駆動機構36は、ポート
ブロツク26の上部外周に位置して該ブロツク2
6と一体に円弧歯台部37を設けこれにピニオン
歯38を刻設している一方、ポートブロツク26
と対面する側にラツク歯39を設け、該ラツク歯
39を前記ピニオン歯38に噛合させてポートブ
ロツク26の接線方向に移動可能に配設されるラ
ツクスプール40と、このラツクスプール40を
高圧接続ポート12から低圧接続ポート11(第
3図において右方向に)に移動する液圧シリンダ
41と、この液圧シリンダ41にこの液圧機関の
高圧作動液を導入する液圧導入路42とを具備し
てなるものである。すなわち、前記ラツクスプー
ル40は、フロントカバー1aを横断する方向に
貫設された格納孔43,44,44内に摺動可能
に横架されているとともに、その一端部40aが
液密に嵌合している格納孔44の内部に前記液圧
シリンダ41を形成し、かつ該液圧シリンダ41
に前記液圧導入路42を開口連通させている一
方、その他端部40bが嵌合している格納孔44
の内部には該スプール40を前記液圧シリンダ4
1に抗して付勢するバネ45が介入されている。
したがつて、スプール40は高圧作動液の液圧に
より対向するバネ45のバネ力と拮抗しつつその
圧力の大きさに比例して移動することになり、こ
れに伴ないポートブロツク26は、前記のラツク
−ピニオン機構によりスプール40の移動量に対
応する角度分だけ所定の方向に回転変位されるこ
とになる。
次いで、この実施例に示す可変容量形液圧機関
の各ピストン内室8に対する接続ポート11,1
2の切換りについて説明する。
いま、この液圧機関をポンプとして作動させる
ものとし、既述のように流出入ポート2、接続ポ
ート11を低圧側に、流出入ポート3、接続ポー
ト12を高圧側にして、図外のモータ等により回
転軸5をトルクプレート6と共に矢印X方向に回
転駆動すると、シリンダブロツク9は液圧力およ
び前記連結杆22の伝動を介して同方向に同期回
転することになる。このさい、軸心Lの傾きによ
り第1領域に存在するピストン10は回転に伴
なつて逐次シリンダボア7内から突出するととも
に、第2領域に存在するピストン14は逐次シ
リンダボア7内に没入することになる。そのた
め、低圧接続ポート11に連通する前記第1領域
を通過中のピストン内室8の容積が漸増すると
ともに、他方の高圧接続ポート12に連通する第
2領域を通過中のピストン内室8の容積が漸減
することになり、このような容積変化にもとずき
一方の流出入(低圧)ポート2から作動液を吸込
み、他方の流出入(高圧)ポート3から作動液を
吐出するポンプ機能が発揮されることになる。
しかして、このポンプ運転時における各ピスト
ン内室8の接続ポート11,12に対する切換時
の様子について着目すると、この運転状態では前
記回転駆動機構36が作動して、ポートブロツク
26がそのバルブ面13に開口している接続ポー
ト11,12を一体に連行してこのポンプが吐出
する高圧作動液の液圧に比例する角度分だけ回転
変位した状態におかれる(この回転角度を第3図
にαで示す)。したがつて、各ピストン内室8の
接続ポート11,12相互間の切換りのタイミン
グは回転方向Xに対しこの変位角度分だけ若干遅
らせられることになる。しかるに、接続ポート1
1,12がこのように回転変位していると、バル
ブ面13に開口する前記作動液流通路25,26
を介しそのいずれかに連通されるピストン内室8
に対し、その高圧接続ポート12、低圧接続ポー
ト11共に中立位置からより遠方で開口端が現わ
れるものとなる。つまり、各ピストン内室8が高
圧接続ポート12から低圧接続ポート11に連通
状態を移行するときでは、一旦、ランド29で封
閉された状態の下にやや容積を増し圧力が下る段
階を経て低圧接続ポート11に連通されることに
なり、逆に低圧接続ポート11から高圧接続ポー
ト12に連通状態を移行するときでは、同じくラ
ンド30で封閉された状態の下にやや容積を減じ
圧力が上る段階を経て高圧接続ポート12に連通
されることになるのである。すなわち、これらは
各ピストン室8内部の作動液が接続ポート11,
12間のランド29,30で一瞬封入されるとき
に、作動液の圧縮程度に応じ該圧縮性を利用して
積極的にその封入圧を変化させるものであつて、
このため接続ポート11,12のいずれの側への
切り変わりにさいしても急激な圧力変化を起さ
ず、滑らかな圧力変化が保証されるものとなる。
そして、このように円滑な接続ポート切換が実現
されるため、この際の急激な圧力変化が原因とな
つて引き起こされていた振動や騒音の発生を的確
に軽減することができるのである。そして、この
接続ポート切換機構では、接続ポート11,12
がポートブロツク26と共に機関の作動圧に比例
してその回転変位量を増減するものとなつている
から、両接続ポート11,12間の圧力差に応じ
て本来のポンプ特性を害することなく常にその急
激な圧力変化を緩和するために最適の回転変位量
を与えることができるものである。
なお、上記の説明はボンプ使用状態のものにつ
いてのものであつたが、モータ使用状態の場合で
も同様の効果が得られるものである。すなわち、
モータ使用態様では、前記と同様に第3図右側の
接続ポート11を低圧ポートに連通し、左側の接
続ポート12を高圧ポートに連通して、液圧で前
記xと逆方向に回転軸5を回転駆動するようにす
れば、ピストン内室8が容積を増減する側がポン
プ使用時と逆転され、各ピストン内室8が高圧接
続ポート12から低圧接続ポート11に連通状態
を移行するときでは、一旦ランド30で封閉され
た状態の下にやや容積を増し圧力が下る段階を経
てから低圧接続ポート11に連通されることにな
り、逆に低圧接続ポート11から高圧接続ポート
12に連通状態を移行するときでは、ランド29
で封閉された状態の下にやや容積を減じ圧力が上
る段階を経て高圧接続ポート12に連通されるこ
とになるからである。
本考案は、好適には以上のようにして実施され
るものであるが、勿論この例に限られるものでは
なく、次のような種々の変形実施が可能である。
まず、前記実施例では容量可変形のものに適用し
ているが、定容量形のものでも同様に実施可能で
ある。そして、その場合にはシリンダブロツクの
反トルクプレート側に前記傾動盤のような容量可
変機構を付設しないで済むから、かかる場合シリ
ンダブロツクの後端面をリヤカバー1b側のハウ
ジング1内面に摺合させ前記ポートブロツクをそ
の回転駆動機構と共にそちら側ハウジング1内に
設けることができる。また、前記実施例では、そ
の回転駆動機構にラツク−ピニオン機構を採用し
ているが、この機構はポートブロツクを機関の高
圧作動液の圧力に比例して回転変位するものであ
れば、その他種々の機構が利用できる。
なお、実施例を斜軸形のものであるが、本考案
は斜盤形のアキシヤルピストン形ポンプ/モータ
についても全く同様に適用できるものである。
〔考案の効果〕 本考案は、以上のような構成のものであつて、
特にアキシヤルピストン形液圧機関に適用すれ
ば、従来作動液の圧縮性に助長されてポートの切
換り毎に生じていた急激な圧力変化を滑らな変化
に改善し、この急激な圧力変化が引き起こしてい
た振動や騒音の発生を効果的に抑制することが可
能である。しかも、このものは接続ポートが開口
するバルブ面に他の部品を表出させたり、多数の
孔を設けるようなことがないので、このバルブ面
に摺接する部材の摩耗が激しくなるという不具合
を招くことがなく、所期の性能を長期に亘つて維
持することが容易なものとなる。また、ポートブ
ロツクの外周にラツク歯とピニオン歯とを介して
液圧シリンダの駆動力を伝達することによつて該
ポートブロツクの回転制御を行うようにしている
ので、構造の複雑化を招くことなしに確実な作動
を行わせることができ、振動や騒音の抑制効果を
常時安定して発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示すポンプ/モー
タの断面図、第2図は第1図における−線断
面図である。第3図は第1図における−線断
面図である。第4図及び第5図は、本発明の作用
を説明するための作用説明図である。第6図は従
来の接続ポート切換機構を示す分解斜視図であ
る。 P……ピストン内室、Q……(低圧)接続ポー
ト、R……ランド、T……(高圧)接続ポート、
U……ポートブロツク、1……ハウジング(ケー
シング)、2……流出入(低圧)ポート、3……
流出入(高圧)ポート、5……回転軸、6……ト
ルクプレート、7……シリンダボア、8……ピス
トン内室、9……シリンダブロツク、10……ピ
ストン、11……(低圧)接続ポート、12……
(高圧)接続ポート、13……バルブ面、24,
25……作動液流通路、26……ポートブロツ
ク、29,30……ランド、36……回転駆動機
構、38……ピニオン歯、39……ラツク歯、4
0……ラツクスプール、41……液圧シリンダ、
42……液圧導入路、45……バネ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 流出入ポートを有するハウジング内で、ピスト
    ンをスライド自在に嵌合し該ピストンで封鎖され
    るピストン内室を形成する軸心方向のシリンダボ
    アを周方向で複数個等角間隔に有するシリンダブ
    ロツクを回転可能に配設し、このシリンダブロツ
    クの回転につれて前記ピストンを往復動させ前記
    ピストン内室の容積を増減するように構成する一
    方、前記ハウジング内のシリンダブロツク一端側
    と対向するバルブ面に、前記流出入ポートとそれ
    ぞれ連通し狭巾のランドを挾んで略半円弧状に開
    口される一対の接続ポートを設けておき、前記シ
    リンダブロツクの周方向に配置された前記ピスト
    ン内室が容積を増加しつつあるとき該ピストン内
    室を前記接続ポートの一方に連通させ前記ピスト
    ン内室が容積を減少しつつあるとき該ピストン内
    室を前記接続ポートの他方に連通させるようにし
    たピストン形液圧機関の接続ポート切換機構にお
    いて、前記接続ポートをハウジングと別体の円盤
    状のポートブロツク内に設け、かつ該ポートブロ
    ツクをハウジングの内面に回転可能に添接すると
    ともに、このポートブロツクに前記液圧機関に流
    出入される高圧作動液の圧力に比例してポートブ
    ロツクを所定の方向に回転変位させる回転駆動機
    構を付設したものにし、この回転駆動機構を、前
    記ポートブロツクの外周に設けたピニオン歯と、
    このピニオン歯に噛合するラツク歯を有するラツ
    クスプールと、このラツクスプールを液圧機関の
    高圧作動液の圧力を利用してポートブロツクの接
    線方向に移動させる液圧シリンダとを具備してな
    るものにしたことを特徴とするピストン形液圧機
    関の接続ポート切換機構。
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JPH0631613B2 (ja) * 1988-02-08 1994-04-27 豊興工業株式会社 可変容量形油圧ポンプ
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WO2007052569A1 (ja) * 2005-10-31 2007-05-10 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 膨張機およびこれを用いたヒートポンプ

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JPS5865979A (ja) * 1981-10-15 1983-04-19 Mitsubishi Heavy Ind Ltd アキシヤルピストン型回転機械

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