JPH10122123A - 回転型液圧トランス - Google Patents

回転型液圧トランス

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JPH10122123A
JPH10122123A JP8273226A JP27322696A JPH10122123A JP H10122123 A JPH10122123 A JP H10122123A JP 8273226 A JP8273226 A JP 8273226A JP 27322696 A JP27322696 A JP 27322696A JP H10122123 A JPH10122123 A JP H10122123A
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piston
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喜多康雄
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    • F03MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS; WIND, SPRING, OR WEIGHT MOTORS; PRODUCING MECHANICAL POWER OR A REACTIVE PROPULSIVE THRUST, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F03CPOSITIVE-DISPLACEMENT ENGINES DRIVEN BY LIQUIDS
    • F03C1/00Reciprocating-piston liquid engines
    • F03C1/22Reciprocating-piston liquid engines with movable cylinders or cylinder
    • F03C1/24Reciprocating-piston liquid engines with movable cylinders or cylinder in which the liquid exclusively displaces one or more pistons reciprocating in rotary cylinders
    • F03C1/247Reciprocating-piston liquid engines with movable cylinders or cylinder in which the liquid exclusively displaces one or more pistons reciprocating in rotary cylinders with cylinders in star- or fan-arrangement, the connection of the pistons with an actuated element being at the outer ends of the cylinders
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2202/00Indexing codes relating to the type of spring, damper or actuator
    • B60G2202/20Type of damper
    • B60G2202/22Rotary Damper

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Abstract

(57)【要約】 【課題】液圧システムにおいて、連続的で脈動が少なく
コンパクトな、システム圧を昇圧するための回転型液圧
トランスを得る。 【解決手段】環状に配置された複数の第1の空間8の容
積を、2つの相対運動部材1および3の相対位置変化を
利用することによって、それぞれ位相をずらせて周期的
に連続して増減させる第1容積増減機構Y1と、前記2
つの相対運動部材1および3を共有しかつそれらの相対
位置変化を利用することによって、環状に配置された複
数の第2空間の容積をそれぞれ位相をずらせて周期的に
連続して増減させる第1の容積増減機構Y2と、前記第
1の空間のうち容積が増大しつつある空間81及び減少
しつつある空間82にそれぞれ連通する対をなす第1の
流体経路A01、A02と、前記第2の空間9のうち容
積が増大しつつある空間91及び減少しつつある空間9
2にそれぞれ連通する対をなす第2の流体経路B01、
B02とから構成し、一周期間の前記第1の空間8の増
減容積と前記第2の空間の増減容積9とを異ならせてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリートの圧
砕機などの駆動用に好適に使用される連続的に昇降圧可
能な画期的構造をなす回転型液圧トランスに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリートの圧砕等には、一般
的に大出力を発揮しうる液圧駆動式の圧砕機等を使用す
る。しかるに、鉄筋コンクリート構造物の圧砕作業等に
おいては、コンクリート内の鉄筋を破断する際等に、通
常より強い力を必要とするため、必要時には液圧の昇圧
により、一時的な出力上昇を行っている。これは、通常
時にはシステム圧を低くして、力のロスを減少させると
ともに、液圧機器の耐久性等を向上させるためである。
したがって、この種の液圧機器においては、アクチュエ
ータに供給する液圧を、予め設定されたシステム圧から
さらに昇圧するための液圧機関が組み込まれている。こ
ういった昇圧用の液圧機関に用いられる昇圧方式には、
一般的に次の2種類が知られている。 (イ)いわゆる昇(増)圧式シリンダ装置と称される装
置であり、シリンダに嵌入したピストンの前後で有効面
積の異なるシリンダを用いて、有効面積の大きい方に連
通する液圧より、有効面積の小さい方に連通する液圧を
高くする方式。 (ロ)液圧ポンプの入力軸と液圧モータの出力軸とを機
械的に連結したもので、モータの容積をポンプの容積よ
り大きくすることによって、モータを駆動する液圧よ
り、ポンプから取り出される液圧を上昇させる方式。
【0003】特にコンクリートの圧砕機などには、前記
(イ)に説明した方式を基本にした昇圧式シリンダ装置
による昇圧がよく使用されており、これらに関するもの
としては、以下に簡略に説明する特開昭62ー2975
08号公報に記載するものなどがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、(イ)に説
明したような昇圧式シリンダ装置は、基本的に連続動作
に適さないという欠点を有する。これは、ピストンがス
トロークエンドに到達した時点で、昇圧動作は終了する
ためである。これを解決すべく、前記特開昭62ー29
7508号公報に記載された昇圧式シリンダ装置は、概
略次のような構成を有している。図11に基づいて説明
すると、途中に大径部011を形成する昇圧用のブース
タピストン01の図11における左右に形成される各昇
圧室02を各昇圧室02の外部に設けられたチェック弁
を介して連通し、大径部011前後に形成したブースタ
ピストン室03に切換弁04によって切換可能にそれぞ
れ高圧ポート0Pと低圧ポート0Tを連通し、シリンダ
05小径部内側面に周設された3本凹溝のうち、一端の
溝051を高圧に、他端の溝053を低圧に、また真ん
中の溝052を前記切換弁04の制御ポート041に連
通し、ブースタピストン01の小径部の外側面に、ブー
スタピストン01がいずれかのストロークエンド近傍に
到達した時、前記真ん中の溝052と一端の溝051ま
たは他端の溝053とを連通する凹溝012を設けた構
成としている。なお、本項のこの後の説明による左右は
図11におけるものとする。
【0005】図11には、右のブースタピストン室03
に高圧ポート0Pが連通してブースタピストン01が左
方向に動いている状態を示している。この後、ブースタ
ピストン01が左側のストロークエンド近傍に到達した
時、前記真ん中の溝052と一端の溝051が連通し、
切換弁制御ポート041に高圧が導かれる。そして、切
換弁04が右に移動し、高圧ポート0Pが左のブースタ
ピストン室03に、また低圧ポート0Tが図中右のブー
スタピストン室03に連通することとなり、左右のブー
スタピストン室03にそれぞれ導かれている高圧液と低
圧液が逆転する。その結果、ブースタピストン01はス
トロークエンドに到達する前に動作方向を逆転し0B方
向へ動き出す。また、ブースタピストン01が右側のス
トロークエンド近傍に到達した時には前記と逆の動きを
行い、ブースタピストン03は往復運動をすることにな
る。つまり、ブースタピストン01が右方向に動作中は
左側の昇圧室02が昇圧され、また、ブースタピストン
03が左方向に動作中は右側の昇圧室02が昇圧される
ので、いずれかの昇圧室02がチェック弁を介して昇圧
ポート0P2に常に連通するため、昇圧動作が途切れな
く行われることになる。
【0006】しかし、この構成には以下のような欠点が
生じる。まず第1に、ブースタピストン01の動作逆転
時には必ずポート0P2の圧力が大幅に低下する。これ
は、基本的にはピストンの往復運動に起因するもので、
この構成によっては避け得ない現象である。具体的に
は、前記ブースタピストン01の動作逆転時を考える
と、それまで昇圧されていたいずれかの昇圧室02の圧
力が、ブースタピストン03の動作逆転によって速やか
に減圧されるが、この時他方の昇圧室02は流体の弾性
やピストン03の慣性によってすぐに昇圧されず、昇圧
されるべきポートP2の液圧の低下が生じてしまうから
である。
【0007】また、第2に、切換弁04に代表されるシ
リンダ装置本体以外の補機や、配管など多くの部品が必
要となる。第3に、あまりブースタピストン01を小さ
くしすぎると、ピストン慣性が小さくなり、動作切換時
にブースタピストン3がストールする可能性が高くな
る。その理由の1つには、ブースタピストン01がわず
かな力ですぐに作動するため、溝051、052、また
は053と凹溝012との間に絞りが形成され、制御ポ
ート041に完全に高圧または低圧が連通せず、ポート
昇圧室02とブースタピストン室03とからの力がつり
あうような中間の位置に切換弁を保持する圧力となった
時点で、ブースタピストン01が停止するからである。
そのため、ピストンをコンパクトにすることが難しくな
る。
【0008】次に(ロ)の方法においては、ポンプとモ
ータという2つの液圧機関を連結させることで、やは
り、コンパクト化に難点を生じるとともに、部品点数も
増え、コストも増大する。さらには連結のための配管も
必要となり、組立も難しくなる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明による回転型液圧トランスは、前述した
直動シリンダ装置の本質的に有する欠点を排除し、回転
を利用しつつも、ポンプとモータという2つの液圧機関
の連結という従来の概念とは全く異にした液圧機関に関
するものであって、環状に配置した複数の第1空間の容
積および第2空間容積の増減容積の違いを利用して、脈
動を0またはきわめて少なくして連続的に昇圧可能と
し、さらにコンパクト化軽量化を可能としたものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明による回転型液圧トランス
は、環状に配置された複数の第1空間の容積を、2つの
相対運動部材の相対位置変化を利用することによって、
それぞれ位相をずらせて周期的に連続して増減させる第
1容積増減機構と、前記2つの相対運動部材を共有しか
つそれらの相対位置変化を利用することによって、環状
に配置された複数の第2空間の容積をそれぞれ位相をず
らせて周期的に連続して増減させる第2容積増減機構
と、前記第1空間のうち容積が増大しつつある空間及び
減少しつつある空間にそれぞれ連通する対をなす第1流
通経路と、前記第2空間のうち容積が増大しつつある空
間及び減少しつつある空間にそれぞれ連通する対をなす
第2流通経路とを備え、一周期間の前記第1空間の増減
容積と前記第2空間の増減容積とを異ならせてあること
を特徴とするものである。
【0011】このような構成によれば、連続的に昇圧も
しくは降圧が可能となり、その圧力が安定したものとな
る。なお、以上の構成をコンパクトに実現するには、前
記第1容積増減機構が、その中心軸線たる第1軸線に対
して回転可能に支持された一方の相対運動部材たる環状
のケーシングと、前記第1軸線と平行にオフセットした
第2軸線を中心に回転可能に支持された他方の相対運動
部材たるシリンダブロックと、前記シリンダブロックお
よび前記ケーシングの回転速度が等しくなるように同期
させる同期機構と、前記シリンダブロックに前記第2軸
線に対して放射状に形成された同一径の複数の第1シリ
ンダと、前記各シリンダに突没可能に嵌合し先端面をケ
ーシングの内周面に添接させた第1ピストンとを備え、
この第1ピストンの基端面側に形成される前記第1空間
たる第1シリンダ内空間をそれぞれ前記シリンダブロッ
クの回転に伴って位相をずらせて周期的に連続して増減
させ得るものであり、前記第2容積増減機構が、前記ケ
ーシング及びシリンダブロックを前記第1容積増減機構
と共有し、前記シリンダブロックに前記第2軸線に対し
て放射状に形成され、かつ前記第1シリンダと重ならな
いように配置された同一径の複数の第2シリンダと、前
記第2シリンダ各々に突没可能に嵌合し先端面をケーシ
ングの内周面に添接させた第2ピストンとを備え、前記
シリンダブロックの回転に伴って第2ピストンの基端面
側に形成される前記第2空間たる第2シリンダ内空間を
それぞれ位相をずらせて周期的に連続して増減させ得る
ものが望ましい。
【0012】以上の利点に加えて、本発明による回転型
液圧トランスの構成部品を常に圧力バランスされるよう
にして、不必要にベアリング等の部品を加えず、さらに
コンパクトで軽量なものにするには、前記第1シリンダ
が、第2軸線に対して垂直な面に奇数個、等間隔に配設
され、かつ、この第1シリンダの配設面と同一面上に、
第1シリンダと対称に第2シリンダが配設されているも
のが好適である。
【0013】また、第1および第2ピストンの先端面が
突没方向に垂直な平面をなしており、前記ケーシングの
内周面がこれら各ピストン先端面に摺動可能に密接しう
る複数の平面から構成されているものならば、ピストン
にこぜる力が加わらず、ピストンが滑らかに動作すると
ともに、ピストンやケーシング内周面の製作も容易とな
り、好適である。
【0014】ケーシングに対しシリンダブロックを公転
させる機構としては、前記ケーシングが第1軸線を中心
とする軸に枢支され、前記シリンダブロックが前記軸の
途中に設けられた第2軸線を中心とする偏心部に枢支さ
れているものが、構造を簡単にする上で、望ましい。さ
らに、前記同期機構の具体的な態様としては、前記シリ
ンダブロックの第2軸線に垂直な一方の端面に複数本突
設したピンと、前記ケーシングの前記シリンダブロック
の両端面に摺動可能に接する部位たるカバーの内面に設
けられた複数の断面円形の凹部とを具備してなるもので
あって、前記凹部が、前記オフセット量および前記ピン
の半径の和と同じ半径を有するものであり、前記ピンに
対応する部位にこれらピンに係合させるべく設けたもの
がよい。
【0015】さらに、ピストン先端面と前記ケーシング
内周面との摺動部に静圧ベアリングを形成し、摺動によ
る摩耗や焼き付きなどを生じにくくして、部品点数を増
やすことなく、部品寿命を伸ばすには、前記第1及び第
2ピストンの先端面に圧力ポケットが設けられ、基端面
と流体的に連通されているもの(特公昭51ー2264
4号公報に記載のもの)が好適である。
【0016】また、第1および第2流通経路を無駄なく
形成し、外部液圧回路との接続を容易に行うためには、
前記対をなす第1流通経路が、各一端を前記偏心部外周
面の対向する部位にそれぞれ開口させ、各他端を前記軸
先端面にそれぞれ開口させるものであり、また前記対を
なす第2流通経路が、各一端を前記偏心部外周面の対向
する部位にそれぞれ開口させ、各他端を前記軸先端面に
それぞれ開口させるものがよい。
【0017】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照して説明
する。本実施例による回転型液圧トランス0は、第1容
積増減機構Y1、第2容積増減機構Y2、対をなす第1
流通経路A01、A02、および対をなす第2流通経路
B01、B02を具備してなる。それらの構成につい
て、図1から図5を参照して説明すると、第1容積増減
機構Y1は、軸2に枢支される環状のケーシング1と、
シリンダブロック3と、前記シリンダブロック3に形成
された第1シリンダ4と、前記各第1シリンダ4に突没
可能に嵌合する第1ピストン6とを備え、第1空間8た
る第1シリンダ4内の空間を第1ピストン6の突没によ
り増減するものである。また、第2容積増減機構Y2
は、ケーシング1及びシリンダブロック3を前記第1容
積増減機構Y1と共有し、かつ前記第1シリンダ4と重
ならないように配置された第2シリンダ5と、前記第2
シリンダ5各々に突没可能に嵌合する第2ピストン7と
を備え、第2空間9たる第2シリンダ5内の空間を第2
ピストン7の突没により増減するものである。また、第
1流通経路A01、A02は前記第1空間8にそれぞれ
連通し、第2流通経路B01、B02は前記第2空間9
にそれぞれ連通するものである。
【0018】具体的に各部を詳述すると、軸2はその中
心線を第1軸線L1としたもので、ケーシング1を第1
軸線L1回りに正逆回転可能に支持しており、一端にC
リング26を嵌めることによってケーシング1を軸線L
1方向に不動にしている。そして、軸2の途中に偏心部
21を設け、この偏心部21の外周にシリンダブロック
3を正逆回転可能に嵌装している。また、この偏心部2
1の中心線は第2軸線L2に合致しており、前記第1軸
線L1とこの第2軸線L2とはオフセットaを保つ平行
線である。
【0019】ケーシング1は、前記シリンダブロック3
をこのケーシング1に対して第1軸線L1方向に不動に
し、同時に内部空間14を密閉するためのカバー12を
具備する。そして、この内部空間14の断面を正十角形
状としている。また、カバー12の内方端面には、第1
軸線L1を中心に5個所の凹部13を円周方向に等間隔
に凹設しており、これら凹部13の開口形状は、前記オ
フセットaと後述するピン31の半径との和に等しい半
径の円形である。
【0020】シリンダブロック3は、その中心に前記偏
心部21に嵌合する貫通孔を有し、さらに第2軸線L2
に対しラジアル方向に等間隔に5本、同一径の第1シリ
ンダ4をシリンダブロック3の外周面32に開口させて
形成している。また、前記シリンダブロック3の各第1
シリンダ4に背反する部位に、第2シリンダ5を対応す
る第1シリンダ4と軸心を一致させて形成している。す
なわち、相互に対応する第1シリンダ4と第2シリンダ
5の軸心はそれぞれ前記第2軸線L2を通過するように
設定してあり、各第1シリンダ4、5は第2軸線L2と
直交する共通面に沿って配列させてある。この第1シリ
ンダ4と第2シリンダ5とはその内径を異ならせてあ
り、本実施例においては、第1シリンダ4の径の方を大
きくしている。さらに、シリンダブロック3は正十角柱
状をなすもので、第1シリンダ4または5の開口部位は
前記正十角柱の各側面中央に設定してある。しかして、
この実施例では、5本の第1シリンダ4と、5本の第2
シリンダ5をシリンダブロック3の外周面32に円周方
向に交互に並ぶようにして開口させている。また、前記
凹部13に対応する部位には、5本のピン31を突設さ
せており、凹部13にそれぞれ遊嵌させ、シリンダブロ
ック3とケーシング1を等速同方向に回転させる同期機
構としている。
【0021】第1及び第2ピストン6、7は平坦な先端
面61、71を有してなる円柱状のもので、第1ピスト
ン6を各第1シリンダ4に、また第2ピストン7を各第
2シリンダ5に、それぞれ突没可能に嵌合させており、
それら各先端面61、71を、前記ケーシング1の内側
面11の十角形の一辺に対応する面に摺動可能に当接さ
せている。
【0022】第1空間8は、前記第1ピストン6の基端
面63側と第1シリンダ4との間に形成される空間で、
第1ピストン6が第1シリンダ4に対して突没すること
で、その容積が増減する。そして、この第1空間8のう
ち、第1軸線L1と第2軸線L2によって形成される仮
想面S12で区切られるいずれか一方は、ケーシング1
およびシリンダブロック3の正逆いずれかの回転に伴
い、容積が増大する空間(容積の増大しつつある空間)
81となる。また、仮想面S12で区切られる他方は、
容積の減少する空間(容積の減少しつつある空間)82
となる。
【0023】第2空間9は、前述同様、第2ピストン7
の基端面73側と第2シリンダ5との間に形成される空
間で、第2ピストン7が第2シリンダ5に対して突没す
ることで、その容積が増減する。そして、ケーシング1
およびシリンダブロック3の正逆いずれかの回転に伴
い、第1空間9のうち、仮想面S12で区切られるいず
れか一方は、容積の増大する空間(容積の増大しつつあ
る空間)91となり、仮想面S12で区切られる他方
は、容積の減少する空間(容積の減少しつつある空間)
92となる。
【0024】一方の第1流通経路A01は、図3、図4
に示すように、一端を偏心部21の外周面に凹設した一
対の軸溝22に開口させ他端A21を軸先端面に開口さ
せたもので、他方の第1流通経路A02は、一端を偏心
部21の外周面に凹設した一対の軸溝23に開口させ他
端A22を軸先端面に開口させたものである。そして、
第1シリンダ4の基端面をシリンダブロック内周面33
の前記軸溝22および23に連通可能な部位に開口させ
ることにより、第1流通経路A01、A02が、容積の
増大する空間81および容積の減少する空間82を、そ
れぞれ流体導出入ポートA21、A31に連通させるよ
うにしている。さらに具体的に説明する。第1シリンダ
4の各基端面は、シリンダブロック内周面33に凹設さ
れた5対の開口部34にそれぞれ連通している。この開
口部34は、1つの第1シリンダ4に対応して第2軸線
L2方向に一対を設けたもので、5本の第1シリンダ4
それぞれに対応して連通する5対の開口部34を、重な
らないようにシリンダブロック3の内周面33に凹設し
ている。また、軸溝22と23は、開口部34と連通可
能なように第2軸線L2方向にそれぞれ一対で設けたも
のである。そして軸溝22と23の位置関係を、第1軸
線L1と第2軸線L2によって形成される仮想面S12
に対して対称となし、軸溝22と23との間の何も溝が
切られていない軸部分の周長さを、前記開口部34の軸
2に接する部分の周長さよりも長くしたことにより、軸
2とシリンダブロック3がどのような位置関係となって
も軸溝22と23が開口部34を介して連通しないよう
にしている。
【0025】一方の第2流通経路B01は、図2、図4
に示すように、一端を偏心部21の外周面に凹設した軸
溝24に開口させ他端B21を軸先端面に開口させたも
ので、他方の第2流通経路B02は、一端を偏心部21
の外周面に凹設した軸溝25に開口させ他端B22を軸
先端面に開口させたものである。そして、第2シリンダ
5の基端面をシリンダブロック内周面33の前記軸溝2
4および25に対応する部位に開口させることにより、
第2流通経路B01、B02が、容積の増大する空間9
1および容積の減少する空間92を、それぞれ流体導出
入ポートB21、B31に連通させるようにしている。
さらに具体的に説明する。第2シリンダ5の基端面はそ
れぞれシリンダブロック内周面33に凹設された5つの
開口部35に連通している。この開口部35は、前記一
対の開口部34の中間部位に配されたもので、5本の第
2シリンダ4それぞれに対応して連通する5個の開口部
35を、重ならないようにシリンダブロック3の内周面
33に凹設している。また、軸溝24と25は、開口部
35と連通可能なように、前記対の軸溝22間および対
の軸溝23間にそれぞれ設けたものである。そして、軸
溝24と25との位置関係を、第1軸線L1と第2軸線
L2によって形成される仮想面S12に対して対称とな
し、軸溝24と25との間の何も溝が切られていない軸
部分の周長さを、前記開口部35の軸2に接する部分の
周長さよりも長くしたことにより、軸2とシリンダブロ
ック3がどのような位置関係となっても軸溝24と25
が開口部35を介して連通しないようにしている。
【0026】このような構成による本実施例の動作を図
6から図10を参照して以下に説明する。まず、最初に
本実施例の作用の説明に先立ち、その作用概念を図10
に基づいて説明する。すなわち、本概念図における液圧
トランスは、互いに逆向きに突出可能でそれぞれ半径D
aおよび半径Dbを有するピストン6、7と、これらピ
ストン6、7を突没可能にそれぞれ支持するシリンダ
4、5と、これらシリンダ4、5を形成するシリンダブ
ロック3と、これらピストン6、7の先端面にそれぞれ
当接する内面を有しピストン6、7の突没方向Cにスラ
イド可能なケーシング1を備えてなる。
【0027】このような構成において、シリンダ4に一
次側液圧paを加えると、ピストン6の突出力がケーシ
ング1のスライド力に変換されてピストン7に伝えら
れ、二次側液圧pbとして取り出される。しかして、こ
のような構成では、ピストン6、7のストロークエンド
で、動作が終了するため、本実施例においては、これら
ピストン6、7およびシリンダ4、5を環状に配置し、
ケーシング1を環状とした上で、これらのケーシング1
の中心軸とシリンダブロック3の中心軸とを偏心させる
ことによって、前記スライド力を、回転力として取り出
し、回転型液圧トランスとして連続的に作用可能にした
ものである。なお、図10から明らかなように、二次側
のポートを塞いでも、二次側に液圧pbは発生する。つ
まり、後述する作用説明においては、ケーシング1の回
転を旨に説明をなすが、二次側ポートを塞いでケーシン
グ1の回転を停止させ出力を取り出さない状態であって
も、二次側に液圧は常に発生しており、本実施例はまさ
しく電気トランスと同等の機能を液圧システムにおいて
担うものとなる。
【0028】次に、本実施例の作用を詳細に説明するに
あたり、これ以降、軸2を固定した場合を想定して説明
を行う。本実施例による回転型液圧トランス0を作用さ
せるためには、図6に示すように、まず入力たる一次側
ポートP1と一方の第1流通経路A01とを連通し、A
21を流体導入ポートとする。またタンクポートT1と
他方の第1流通経路A02とを連通し、A31を流体導
出ポートとする。これにより、一次側の流体は矢印Xの
向きに流れることになる。また、出力たる二次側ポート
P2と他方の第2流通経路B02、およびタンクポート
T2と一方の第2流通経路B01とをそれぞれ連通す
る。この結果、B21が流体導入ポートとなり、B31
が流体導出ポートとなる。これにより、二次側の流体は
矢印Yの向きに流れることになる。この時のポートP1
とT1の液圧をそれぞれpa1、pa2、またその差圧
をpaとし、ポートP2とT2の液圧をそれぞれpb
1、pb2、またその差圧をpbとする。
【0029】本実施例の最初の状態を図7とすると、前
述のごとく、一次側ポートP1から圧力pa1で導入さ
れた流体は、一方の第1流通経路A01から、仮想面S
12で区切られる空間のうち紙面下側の空間を通過中の
開口部34を介して、仮想面S12で区切られる空間の
うち紙面下側の空間に存在する3つの第1シリンダ4に
充満され、これらの第1シリンダ4に嵌合する第1ピス
トン6には、それぞれの突出方向にf1なる力が作用す
る。一方、その他の第1シリンダ4は、仮想面S12で
区切られる空間のうち紙面上側の空間を通過中の開口部
34を介して他方の第1流通経路A02からタンクポー
トT1に連通する。この結果その他の第1シリンダ4は
圧力pa2の流体で充満することになるので、これら第
1シリンダ4に嵌合する第1ピストン6には、それぞれ
の突出方向にf2なる力が作用する。この状態でのケー
シング1にかかる力は、全第1ピストン6にかかる合成
力となり、図7に示すベクトルFとなる。そして、この
ベクトルFの大きさ|F|は、第1シリンダ4内径をD
aとして |F|=π/2・cos(π/5)・Da2・pa・・・(1) と表わされる。
【0030】前記ベクトルFなる力は、図7に示すよう
にケーシング2回転中心O(第1軸線L1の紙面に現れ
る点)に対しaだけ偏心した位置OO(第2軸線L2の
紙面に現れる点)に作用するため、ケーシング1には回
転力F・aが作用することになり、この回転力でケーシ
ング1は、O中心に反時計回り(図7、8中CCW方
向)に回転する。このケーシング1の回転に伴い、同期
機構たるピン31および凹部13の遊嵌によって、シリ
ンダブロック3もOO中心に等速で同方向に回転する。
そして、仮想面S12で区切られる空間のうち紙面下側
の空間を通過中のシリンダ4内の空間が、容積の増大す
る空間81となり、残りのシリンダ4内の空間が容積の
減少する空間82となる。その際、各第1ピストン6は
第1シリンダ4内の流体圧力によって、ケーシング1内
周面11に押さえつけられ、シリンダブロック3とケー
シング1の等速同期回転運動に伴い第1シリンダ4に対
して連続的に突没しつつケーシング1内周面11と摺動
する。
【0031】次に、各第2ピストン7は、前述と反対
に、シリンダブロック3とケーシング1の等速同期回転
運動によって突没する。具体的に説明すると、図7の状
態に対応する第2ピストン7やシリンダブロック3の状
態を図8に示すように、この状態においては、二次側タ
ンクポートT2は一方の第2流通経路B01から仮想面
S12で区切られる空間のうち紙面下側の空間を通過中
の開口部35を介して、容積の増大する空間91に連通
される。つまり、仮想面S12で区切られる空間のうち
紙面下側の空間に存在する2つの第2シリンダ5内の空
間が圧力pb2の流体で充満される。
【0032】この状態から、この状態からケーシング1
が回転すると、この回転に伴って、前記2つのシリンダ
内に封入された流体は、仮想面S12を通過して、紙面
上側に位置した時、軸溝24から、前述した回転力に対
応する液圧力pb1で第2ピストン7により排出され
る。このように回転力によって昇圧された流体は、他方
の第2流通経路B02を経て二次側ポートP2へ排出さ
れる。この液圧の増加分たるpbは、前記回転力に比例
し、第2シリンダ5の内径の2乗に反比例する。すなわ
ち、 pb=F/(π/2・cos(π/5))/Db2・・・(2) と表わされる。
【0033】そして、全体で考えると、結局一次側差圧
paと二次側差圧pbとの関係は、次式で表わされるよ
うに、第1シリンダと第2シリンダとの内径の2乗の比
の逆になることがわかる。 pa/pb=Db2/Da2・・・(3) さらに上位概念でいうと、一次側差圧paと二次側差圧
pbとの関係は、一周期間の前記第1空間8の増減容積
と前記第2空間9の増減容積との逆比となる。つまり、
一次側差圧paを、第1空間8の増減容積を前記第2空
間9の増減容積より大きくすることによって、昇圧し、
二次側差圧pbとすることができる。
【0034】このように、本実施例によれば、第1空間
8に導かれた液圧力を、第1ピストン6の突没による第
1空間8の増減を介して、ケーシング1の回転力と変
え、さらにこの回転力により第2ピストン7を突没させ
て、第2空間9の増減、すなわち流体の連続した吸入、
排出作用に変換している。したがって、連続的に昇圧が
可能となり、直動シリンダ装置では得られない、出力圧
力あるいは吐出流量のきわめて安定した高品質の脈動の
全くない定圧力源としての回転型液圧トランスを提供し
得る。また、前述の作用は、式(3)から明らかなよう
に、第1流通経路A01とA02の間の差圧を昇降圧し
て、第2流通経路B01とB02間の差圧とするもので
あるから、例えば昇圧の場合、第2流通経路の低圧側B
01を第1流通経路の高圧側A01に連通することによ
って、2次側の高圧ポートP2の圧力pb1を、 pb1=pa1・(1+Da2/Db2)・・・(4) で表わされるように、第1シリンダ4、5の内径の2乗
比以上に昇圧でき、直動シリンダ装置では得られない高
圧を得ることも可能になる。また、本実施例の構造上第
1流通経路A01、A02と第2流通経路B01、B0
2とを流体的に全く分離することも可能である。
【0035】さらに、本実施例によっては、次のような
効果も得られる。すなわち、ケーシング1には回転力が
作用しているが、同時にラジアル力も作用している。と
ころが、図7および図8に示すように第2シリンダ5
が、第1シリンダ4の形成面と同一面でかつOOに対称
に形成されているので、二次側液圧力により第2シリン
ダ5の突出力f11、f22の合成力F1が、一次側液
圧力によるラジアル力Fにつりあうよう正反対に発生
し、ケーシング1へのラジアル力はバランスされる。こ
の結果、ケーシング1の枢支にベアリング等の回転軸受
を全く必要としないという画期的な効果を奏する。具体
的には、部品点数の縮小化、組立工数の削減、装置のコ
ンパクト軽量化、装置耐久性の増大などに大きく貢献す
る。さらに、図9に示すように、第1ピストン6および
7の先端面61、71に圧力ポケット62、72を凹設
し、これとピストン基端面63、73を貫通孔64、7
4によって連通して圧力ポケット62、72に流体を導
くことにより、前記摺動面に静圧ベアリングを形成し
て、摺動面での摩擦を、部品点数を増加させることなく
減少させることもできる。
【0036】以上の説明は、軸2を固定しているとして
述べたが、本実施例は軸2とケーシング1との相対運動
によって機能するため、ケーシング1を固定し、軸2を
回転させてももちろんよい。なお、本発明は以上示した
実施例のみに限定されるものではない。その一例を挙げ
れば、本実施例の外径を小さくするために、第1シリン
ダの形成面と第2シリンダの形成面とを異なった面にし
て、これらを軸方向に沿って配設してもよい。この場合
は、ケーシングにラジアル力が作用するため、軸とケー
シング間に回転軸受が必要となるが、連続的な昇降圧機
関としての性能には何ら影響を及ぼさず、軸方向への大
きさの制限が緩やかであれば、効果的である。また、シ
リンダの本数も前述した本数に限定されるものではな
い。さらに、本実施例においては、Da>Dbとして、
昇圧を前提に述べてきたが、逆にして降圧にも使用でき
るのはもちろんである。
【0037】その他、各部の構成は図示例に限定される
ものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変
形が可能である。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以上に説明したような形態で
実施され以下に記載されるような効果を奏する。本発明
による回転型液圧トランスによれば、環状に配置した複
数の第1空間の容積および第2空間容積の増減容積の違
いを利用して、脈動を0またはきわめて少なくして連続
的に昇圧もしくは降圧でき、質の高い液圧源として使用
できる。また、第1流通経路間の差圧を昇降圧して、第
2流通経路間の差圧とするものであるから、第1流通経
路と第2流通経路を分離することも可能で、電気回路に
おけるトランスと同様の作用を営ませることが可能にな
り、コンクリートの圧砕機などの駆動用のみならず、液
圧機器全般に新たな使用用途を提供し得るものである。
【0039】また、前記第1容積増減機構が、その中心
軸線たる第1軸線に対して回転可能に支持された一方の
相対運動部材たる環状のケーシングと、前記第1軸線と
平行にオフセットした第2軸線を中心に回転可能に支持
された他方の相対運動部材たるシリンダブロックと、前
記シリンダブロックおよび前記ケーシングの回転速度が
等しくなるように同期させる同期機構と、前記シリンダ
ブロックに前記第2軸線に対して放射状に形成された同
一径の複数の第1シリンダと、前記各シリンダに突没可
能に嵌合し先端面をケーシングの内周面に添接させた第
1ピストンとを備え、この第1ピストンの基端面側に形
成される前記第1空間たる第1シリンダ内空間をそれぞ
れ前記シリンダブロックの回転に伴って位相をずらせて
周期的に連続して増減させ得るものであり、前記第2容
積増減機構が、前記ケーシング及びシリンダブロックを
前記第1容積増減機構と共有し、前記シリンダブロック
に前記第2軸線に対して放射状に形成され、かつ前記第
1シリンダと重ならないように配置された同一径の複数
の第2シリンダと、前記第2シリンダ各々に突没可能に
嵌合し先端面をケーシングの内周面に添接させた第2ピ
ストンとを備え、前記シリンダブロックの回転に伴って
第2ピストンの基端面側に形成される前記第2空間たる
第2シリンダ内空間をそれぞれ位相をずらせて周期的に
連続して増減させ得るものならば、第1空間の増減機構
およびこれに連動する第2空間の増減機構をコンパクト
にかつ部品点数を少なく構成できる。
【0040】さらに、以上の利点に加えて、前記第1シ
リンダが、第2軸線に対して垂直な面に奇数個、等間隔
に配設され、かつ、この第1シリンダの配設面と同一面
上に、第1シリンダと対称に第2シリンダが配設されて
いるものならば、本発明による回転型液圧トランスの回
転構成部品たる軸及びシリンダブロックは、常に圧力バ
ランスされ、この部分の枢支に不必要にベアリング等の
部品を加えずに済み、部品点数の縮小化、組立工数の削
減、装置のコンパクト軽量化、装置耐久性の増大などに
大きく貢献する。
【0041】また、第1および第2ピストンの先端面が
突没方向に垂直な平面をなしており、前記ケーシングの
内周面がこれら各ピストン先端面に摺動可能に密接しう
る複数の平面から構成されているものならば、ピストン
にこぜる力が作用しないので、ピストンの突没動作が滑
らかなものとなり、同時にピストンやケーシング内周面
の製作も容易となる。
【0042】軸が、軸の途中に設けられた第2軸線を中
心とする偏心部を有し、この第1軸線を中心として前記
ケーシングを枢支し、前記偏心部に第2軸線を中心とし
てシリンダブロックを枢支しているものならば、構成が
容易となる。さらに、同期機構が、前記シリンダブロッ
クの第2軸線に垂直な一方の端面に複数本突設したピン
と、前記ケーシングの前記シリンダブロックの両端面に
摺動可能に接する部位たるカバーの内面に設けられた複
数の断面円形の凹部とを具備してなるものであって、前
記凹部が、前記第1軸線および第2軸線のオフセット量
および前記ピンの半径の和と同じ半径を有するものであ
り、前記ピンに対応する部位にこれらピンに係合させる
べく設けたものならば、格別な部品を付加することなく
同期機構を付与でき、部品点数を削減することができ
る。
【0043】さらに前記第1及び第2ピストンの先端面
に圧力ポケットが設けられ、基端面と流体的に連通され
ているものならば、ピストンと前記ケーシング内周面と
の摺動部に静圧ベアリングが形成され、摺動による摩耗
や焼き付きなどが生じにくくなり、部品寿命を増大させ
ることができる。また、前記対をなす第1流通経路が、
各一端を前記偏心部外周面の対向する部位にそれぞれ開
口させ、各他端を前記軸先端面にそれぞれ開口させるも
のであり、前記対をなす第2流通経路が、各一端を前記
偏心部外周面の対向する部位にそれぞれ開口させ、各他
端を前記軸先端面にそれぞれ開口させるものならば、第
1および第2流通経路を無駄なく形成し、外部液圧回路
との接続を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回転型液圧トランスの
縦断面図(図2のI−I線断面図)。
【図2】図1におけるII−II線断面図。
【図3】図1におけるIII−III線断面図。
【図4】軸2の図2におけるIV−IV線断面図。
【図5】軸2の図2におけるV−V線断面図。
【図6】本実施例による回転型液圧トランスを含む液圧
回路例。
【図7】動作原理を説明する図。
【図8】動作原理を説明する図。
【図9】ピストンの変形例を示すピストンの断面図。
【図10】本実施例の作用概念を説明する図。
【図11】従来例を示す概略図。
【符号の説明】
Y1・・・第1容積増減機構 Y2・・・第2容積増減機構 1・・・一方の相対運動部材(ケーシング) 11・・・内周面 13・・・凹部 2・・・軸 21・・・偏心部 3・・・他方の相対運動部材(シリンダブロック) 31・・・ピン 4・・・第1シリンダ 5・・・第2シリンダ 6・・・第1ピストン 61・・・第1ピストン先端面 62・・・圧力ポケット 63・・・第1ピストンの基端面 7・・・第2ピストン 71・・・第2ピストン先端面 72・・・圧力ポケット 73・・・第2ピストンの基端面 8・・・第1空間(第1シリンダ内空間) 81・・・容積の増大する空間(容積の増大しつつある
空間) 82・・・容積の減少する空間(容積の減少しつつある
空間) 9・・・第2空間(第2シリンダ内空間) 91・・・容積の増大する空間(容積の増大しつつある
空間) 92・・・容積の減少する空間(容積の減少しつつある
空間) L1・・・第1軸線 L2・・・第2軸線 A01、A02・・・第1流通経路 B01、B02・・・第2流通経路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状に配置された複数の第1空間の容積
    を、2つの相対運動部材の相対位置変化を利用すること
    によって、それぞれ位相をずらせて周期的に連続して増
    減させる第1容積増減機構と、前記2つの相対運動部材
    を共有しかつそれらの相対位置変化を利用することによ
    って、環状に配置された複数の第2空間の容積を、それ
    ぞれ位相をずらせて周期的に連続して増減させる第2容
    積増減機構と、前記第1空間のうち容積が増大しつつあ
    る空間及び減少しつつある空間にそれぞれ連通する対を
    なす第1流通経路と、前記第2空間のうち容積が増大し
    つつある空間及び減少しつつある空間にそれぞれ連通す
    る対をなす第2流通経路とを備え、一周期間の前記第1
    空間の増減容積と前記第2空間の増減容積とを異ならせ
    てあることを特徴とする回転型液圧トランス。
  2. 【請求項2】前記第1容積増減機構が、その中心軸線た
    る第1軸線に対して回転可能に支持された一方の相対運
    動部材たる環状のケーシングと、前記第1軸線と平行に
    オフセットした第2軸線を中心に回転可能に支持された
    他方の相対運動部材たるシリンダブロックと、前記シリ
    ンダブロックおよび前記ケーシングの回転速度が等しく
    なるように同期させる同期機構と、前記シリンダブロッ
    クに前記第2軸線に対して放射状に形成された同一径の
    複数の第1シリンダと、前記各シリンダに突没可能に嵌
    合し先端面をケーシングの内周面に添接させた第1ピス
    トンとを備え、この第1ピストンの基端面側に形成され
    る前記第1空間たる第1シリンダ内空間をそれぞれ前記
    シリンダブロックの回転に伴って位相をずらせて周期的
    に連続して増減させ得るものであり、 前記第2容積増減機構が、前記ケーシング及びシリンダ
    ブロックを前記第1容積増減機構と共有し、前記シリン
    ダブロックに前記第2軸線に対して放射状に形成され、
    かつ前記第1シリンダと重ならないように配置された同
    一径の複数の第2シリンダと、前記第2シリンダ各々に
    突没可能に嵌合し先端面をケーシングの内周面に添接さ
    せた第2ピストンとを備え、前記シリンダブロックの回
    転に伴って第2ピストンの基端面側に形成される前記第
    2空間たる第2シリンダ内空間をそれぞれ位相をずらせ
    て周期的に連続して増減させ得るものであることを特徴
    とする請求項1に記載の回転型液圧トランス。
  3. 【請求項3】前記第1シリンダが、第2軸線に対して垂
    直な面に奇数個、等間隔に配設され、かつ、この第1シ
    リンダの配設面と同一面上に、第1シリンダと対称に第
    2シリンダが配設されていることを特徴とする請求項2
    に記載の回転型液圧トランス。
  4. 【請求項4】第1および第2ピストンの先端面が突没方
    向に垂直な平面をなしており、前記ケーシングの内周面
    がこれら各ピストン先端面に摺動可能に密接しうる複数
    の平面から構成されていることを特徴とする請求項2ま
    たは3に記載の回転型液圧トランス。
  5. 【請求項5】前記ケーシングが第1軸線を中心とする軸
    に枢支され、前記シリンダブロックが前記軸の途中に設
    けられた第2軸線を中心とする偏心部に枢支されている
    ことを特徴とする請求項2、3、または4に記載の回転
    型液圧トランス。
  6. 【請求項6】前記同期機構が、前記シリンダブロックの
    第2軸線に垂直な一方の端面に複数本突設したピンと、
    前記ケーシングの前記シリンダブロックの両端面に摺動
    可能に接する部位たるカバーの内面に設けられた複数の
    断面円形の凹部とを具備してなるものであって、前記凹
    部が、前記オフセット量および前記ピンの半径の和と同
    じ半径を有するものであり、前記ピンに対応する部位に
    これらピンに係合させるべく設けたものであることを特
    徴とする請求項2、3、4、または5に記載の回転型液
    圧トランス。
  7. 【請求項7】前記第1及び第2ピストンの先端面に圧力
    ポケットが設けられ、基端面と流体的に連通されている
    ことを特徴とする請求項2、3、4、5または6に記載
    の回転型液圧トランス。
  8. 【請求項8】前記対をなす第1流通経路が、各一端を前
    記偏心部外周面の対向する部位にそれぞれ開口させ各他
    端を前記軸先端面にそれぞれ開口させるものであり、前
    記対をなす第2流通経路が、各一端を前記偏心部外周面
    の対向する部位にそれぞれ開口させ各他端を前記軸先端
    面にそれぞれ開口させるものであることを特徴とする請
    求項5、6または7に記載の回転型液圧トランス。
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