JPH0586353A - 化学吸着単分子累積膜及びその製造方法 - Google Patents

化学吸着単分子累積膜及びその製造方法

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JPH0586353A
JPH0586353A JP3277574A JP27757491A JPH0586353A JP H0586353 A JPH0586353 A JP H0586353A JP 3277574 A JP3277574 A JP 3277574A JP 27757491 A JP27757491 A JP 27757491A JP H0586353 A JPH0586353 A JP H0586353A
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Kazufumi Ogawa
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites

Abstract

(57)【要約】 【目的】 活性水素基を有するか付与した基材表面に、
内層膜と単分子層の表層膜とからなる累積膜をともに共
有結合によって形成することにより、撥水撥油、防汚性
などに優れた極薄の膜を均一に形成する。 【構成】 水酸基、イミノ基など活性水素基を有するか
付与した基材表面1に、まずSiCl4 のようなクロロ
シラン化合物を反応させ、非水溶媒で洗浄した後水分と
反応させて水酸基を多く形成しシロキサン系内層膜4と
する。次に内層膜の水酸基に、フロロアルキル基を有す
るクロロシラン系吸着剤を反応させ、非水溶媒で洗浄し
た後水分と反応させて単分子膜からなる表層膜5を形成
し、全体として累積膜とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化学吸着単分子膜に関
するものである。さらに詳しくは、シロキサン系化学吸
着単分子膜またはシロキサン系化学吸着ポリマー膜を介
して、他の化学吸着単分子膜を累積した化学吸着膜及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、化学吸着法を用いて単分子膜が
形成できることはすでによく知られている。
【0003】化学吸着単分子膜の製造原理は、基材表面
の水酸基とクロロカーボン系吸着剤のクロロシリル基と
の脱塩酸反応を用いて、単分子膜を形成することにあ
る。従って、基材表面に水酸基がない基材、例えばプラ
スチック等には膜形成が不可能であった。
【0004】また、たとえ少量の水酸基が基材表面に存
在したとしても、その密度が小さい場合(例えば、アル
ミニウムやステンレス基材)では、表面に存在する水酸
基が非常に少ないので、完全な吸着膜を短時間で作成す
ることは不可能であった。
【0005】そこで、従来アルミニウムやステンレス基
材表面に化学吸着膜を形成しようとする場合、水酸基を
導入する目的で、アルミニウムやステンレス基材表面を
積極的に酸化する方法が用いられてきた。
【0006】一方、アルミニウムやステンレス基板基材
表面を耐熱性、耐候性、耐摩耗性とするため、従来用い
られている方法として、フロロカーボン系の薄膜をコー
ティングする方法がある。この方法は、一般に、Al基
材などの表面をワイヤブラシや化学エッチング等で荒
し、さらにプライマー等を塗布した後、ポリ4フッ化エ
チレン等のフロロカーボン系微粉末をエタノール等に懸
濁させた塗料を塗布し乾燥後、400℃程度で1時間程
度ベーキングをおこない、基材表面にフロロカーボン系
ポリマーを焼き付ける方法が用いられてきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、化学吸
着膜を完全に行なうために基材表面に水酸基を導入する
目的で、アルミニウムやステンレス基板基材表面を積極
的に酸化する従来の方法は、水酸基を増やす効果として
はそれほど大きくなかった。従って、完全な吸着膜を作
成しようとすれば、室温で100時間ほども吸着時間が
必要であった。また、基材表面が荒れる欠点もあった。
【0008】一方、従来のフロロカーボン系コーティン
グ膜製造方法(焼き付け法)では、製造が容易である反
面、ポリマーと基材とは単にアンカー効果でのみ接着さ
れているに過ぎないため、基材との密着性に限界があ
り、ホットプレートや炊飯器などの電化製品や自動車、
産業機器、眼鏡レンズ、鏡等の耐熱性、耐候性、耐摩耗
性コーティング膜を必要とする機械的強度が要求される
機器に用いるフロロカーボン系コーティング膜の製造方
法としては、性能が不十分であった。
【0009】さらに、従来のような塗布法では、ピンホ
ールを発生させないためには、塗膜厚みは最低数十ミク
ロンもの厚膜塗布が必要であった。以上述べてきた従来
法の欠点に鑑み、本発明の目的は、水酸基の少ない基材
表面であっても効率よく形成することができる化学吸着
単分子膜とその製造方法を提供することである。
【0010】また、フロロカーボン系単分子膜を基材と
密着性よく且つピンホール無く薄く行う方法を提供し、
ホットプレートや炊飯器などの電化製品や自動車、産業
機器、さらには鏡や眼鏡レンズ等の耐熱性、耐候性、耐
摩耗性コーティングを必要とする機器の性能を向上させ
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の化学吸着単分子累積膜は、基材の表面に、
シロキサン系薄膜が基材表面と共有結合によって形成さ
れており、その表面に化学吸着単分子膜が前記シロキサ
ン系薄膜と共有結合して形成されていることを特徴とす
る。
【0012】前記本発明の構成においては、シロキサン
系薄膜は単分子膜でもポリマー膜でもよいが、単分子膜
であると内層膜が均一にかつ極薄に形成できることから
好ましい。。
【0013】また前記本発明の構成においては、化学吸
着単分子膜として炭化水素系化合物など広く使用できる
が、とくにフッ素を含む化合物であると撥水性、撥油
性、防汚性等がさらに向上することから好ましい。
【0014】また前記本発明の構成においては、基材
が、金属、セラミックス、ガラス、プラスチックから選
ばれることが、実用上好ましい。次に本発明の化学吸着
単分子累積膜の第1番目の製造方法は、表面に活性水素
基を含む基材を、クロロシリル基を分子内に複数含む物
質を含有した非水系溶媒に接触させる接触工程、非水系
有機溶液を用いて前記基材上に残った前記基材と未反応
の前記物質を洗浄除去する洗浄工程、水分と反応させて
前記基材上にシラノール基を表面に含む単分子膜を形成
する工程、一端にクロルシラン基を有する直鎖状炭化水
素分子からなるクロロシラン系吸着剤を、前記シラノー
ル基を表面に含む単分子膜の表面と反応させて単分子吸
着膜を累積することを特徴とする。
【0015】次に本発明の化学吸着単分子累積膜の第2
番目の製造方法は、表面に活性水素基を含む基材を、ク
ロロシリル基を分子内に複数含む物質を含有した非水系
溶媒に接触させる接触工程、水分と反応させて前記基材
上にシラノール基を含む化合物よりなる薄膜を形成する
工程、一端にクロルシラン基を有する直鎖状炭化水素分
子からなるクロロシラン系吸着剤を、前記薄膜の表面と
反応させて単分子吸着膜を累積することを特徴とする。
【0016】前記第1又は第2の製造方法の構成におい
ては、基材として、予め表面を酸素を含むプラズマまた
はコロナ雰囲気で処理して親水性化したプラスチックを
用いることが、表面の活性基を多くしシロキサン系分子
を高密度に化学吸着させるために好ましい。
【0017】また前記第1又は第2の製造方法の構成に
おいては、クロロシリル基を分子内に複数含む物質が、
SiCl4 、SiHCl3 、SiH2 Cl2 、又はCl
−(SiCl2 O)n −SiCl3 (但しnは整数)の
物質から選ばれる少なくとも一であることが、シロキサ
ン系薄膜を効率良く形成するために好ましい。
【0018】また前記第1又は第2の製造方法の構成に
おいては、クロロシラン系吸着剤として炭化水素系の化
合物なども使用できるが、炭化水素鎖の少なくとも一部
が−CF2 −基で置換されている化合物からなること
が、撥水性、防汚性などの特性を向上させるために好ま
しい。
【0019】また前記第1又は第2の製造方法の構成に
おいては、クロロシラン系吸着剤がCF3 −(CF2
n −(R)m −SiXp Cl3-p (nは0または整数、
Rはアルキル基、ビニル基、エチニル基、シリコン若し
くは酸素原子を含む置換基、mは0又は1、XはH,ア
ルキル基,アルコキシル基,含フッ素アルキル基又は含
フッ素アルコキシ基の置換基、pは0、1または2)を
用いることが、さらに好ましい。
【0020】
【作用】前記本発明の構成によれば、基材の表面にシロ
キサン系薄膜(内層膜)が基材表面と化学結合によって
形成され、その表面に化学吸着単分子膜(表層膜)が内
層膜と化学結合して形成されているので、全体として極
薄で均一厚さであり、しかもピンホールもなく(ピンホ
ールフリー)、耐熱性、耐久性等に優れた化学吸着単分
子累積膜とすることができる。
【0021】また本発明の第1の製造方法の構成によれ
ば、前記化学吸着単分子累積膜を効率良く合理的に製造
できるとともに、非水系有機溶媒を用い基材上に残った
未反応の余分なクロロシリル基を含む物質を洗浄除去
し、さらに水洗するか空気中の水分と反応させることに
より、基材上にシラノール基(−SiOH)を含むシロ
キサン系単分子膜を形成できる。また、このとき基材表
面に形成された−SiOH結合は、シロキサン結合(共
有結合)を介して基材と結合している。そこで次に、こ
のSiOH結合を有する単分子膜上に、さらにクロロシ
ラン基を含むシラン系吸着剤を混ぜた非水系の溶媒を用
いて単分子膜を化学吸着すると、前工程で基材表面に形
成された−SiOH結合を多数持つポリシロキサン系単
分子膜の−OH基と、シラン系吸着剤のクロロシリル基
とが脱塩酸反応を生じ、官能基を有する単分子膜が、−
SiO結合を介して基材と化学結合された、極めて密着
性の優れた単分子膜を作成できる。
【0022】さらに本発明の第2の製造方法の構成によ
れば、内層膜としてシロキサン系ポリマー薄膜を効率よ
く製造することができる。
【0023】
【実施例】本発明に使用できる基材としては、例えばA
l、Cu若しくはステンレス等の金属、ガラス、セラミ
ックス、又は表面を親水化したプラスチックのように親
水性ではあるが水酸基(−OH)を含む割合が少ない基
材が挙げられる。
【0024】本発明の化学吸着単分子膜は、基材表面に
存在する親水性基とクロロシリル基とが化学吸着するた
め、基材に金属を用いる場合には、Al、Cu若しくは
ステンレス等の所謂卑金属が好ましい。
【0025】また、プラスチックの様な表面に酸化膜を
持たない物質であれば、予め表面を酸素を含むプラズマ
雰囲気中で、例えば100Wで20分処理若しくはコロ
ナ処理して親水性化即ち表面に水酸基を導入しておけば
よい。もっとも、ポリアミド樹脂やポリウレタン樹脂の
場合は、表面にイミノ基(−NH)が存在しているた
め、とくに表面処理を必要としない。その理由は、基材
のイミノ基(−NH)の水素と化学吸着剤のクロロシリ
ル基(−SiCl)とが脱塩化水素反応し、シロキサン
結合(−SiO−)を形成するからである。この理由か
ら表面にアミノ基(−NH)が存在している基材であっ
ても有効である。
【0026】本発明に使用できる内層膜を形成するクロ
ロシリル基を含む物質としては、例えばSiCl4 、S
iHCl3 、SiH2Cl2 、またはCl−(SiCl
2 O)n −SiCl3 (但しnは整数)等が挙げられ
る。
【0027】特に、SiCl4 を用いれば、分子が小さ
く水酸基に対する活性も大きいので、基材表面を均一に
親水化する効果が大きいため好ましい。クロロシリル基
を含む物質を含有する溶媒としては例えばクロロホルム
等の非水系溶媒が挙げられる。
【0028】クロロシリル基を含む物質の非水系溶媒に
対する濃度は、用いるクロロシリル基を含む物質或は溶
媒の種類によって異なるが、1重量パーセント程度溶解
した溶液(吸着溶液)を使用できる。この吸着溶液に基
材を30分間程度浸漬すると、基材表面には親水性のO
H基が多少とも存在するので、表面で脱塩酸反応が生
じ、クロロシリル基を含む物質の薄膜(内層膜前駆体)
が形成される。
【0029】次に内層膜前駆体が形成された表面を、非
水系溶媒を用いて残存未反応物を洗浄・除去するか又は
せずして、水分と反応させる。水分は液体の水でもよい
し、空気中にさらして空気中の水分(湿度成分)を利用
してもよい。非水系溶媒を用いて残存未反応物を洗浄・
除去する場合は、次に水分と反応させると内層膜である
シロキサン系単分子膜が形成される。また非水系溶媒に
よる残存未反応物の洗浄・除去をおこなわずに水分と反
応させると内層膜であるシロキサン系薄膜が形成され
る。この場合は単分子膜よりも厚い膜(例えばオリゴマ
やポリマ程度の分子量のもの)を得ることができる。本
発明は目的に応じてどちらの製造プロセスでも採用でき
る。
【0030】前記において、非水系溶媒としては例えば
フレオン、クロロホルム等いかなるものでも採用でき
る。しかしながら基材がプラスチック等の場合は、膨潤
や溶解などをおこさない、すなわち基材を傷めないフレ
オン等の溶液を好ましく使用できる。
【0031】この内層膜の上に表層膜を積層する。内層
膜の表面には多くの水酸基(−OH)が形成されている
ので、この水酸基にクロロシリル基を有する炭化水素系
吸着剤やフロロカーボン系吸着剤を反応させることがで
きる。この反応も前記同様脱塩化水素反応によって進行
する。
【0032】表層膜を形成する吸着剤としては、例えば
フロロカーボン基とクロロシラン基とを含む化合物が挙
げられ、具体的材料としては、CF3 −(CF2 n
(R)m −SiXp Cl3-p (但しnは0または整数、
好ましくは1〜22の整数、Rはアルキル基、ビニル
基、エチニル基、シリコン若しくは酸素原子を含む置換
基、mは0又は1、XはH,アルキル基,アルコキシル
基,含フッ素アルキル基又は含フッ素アルコキシ基の置
換基、pは0、1または2)を用いることが可能であ
る。このフッ素とクロロシリル基とを含む化合物を用い
ると、撥水性、撥油性、防汚性及び滑性等が付与される
ため好ましい。
【0033】前記の吸着剤に加えて、下記の具体的吸着
剤を挙げる。 CF3 CH2 O(CH2 15SiCl3 ,CF3 (CH
2 2 Si(CH3 2 (CH2 15SiCl3 ,CF
3 (CH2 6 Si(CH3 2 (CH2 9 SiCl
3 ,CF3 COO(CH2 15SiCl3 表層膜を形成するための他の化学吸着剤としては、たと
えば次のような炭化水素系化学吸着剤も使用できる。 CH3 −(CH2 r SiXp Cl3-p ,CH3 (CH
2 s O(CH2 t SiXp Cl3-p ,CH3 (CH
2 u −Si(CH3 2 (CH2 v −SiXp Cl
3-p ,CH3 COO(CH2 w SiXp Cl3-p (但し、好ましい範囲してrは1〜25、sは0〜1
2、tは1〜20、uは0〜12、vは1〜20、wは
1〜25を示す。) 前記の吸着剤に加えて、下記の具体的吸着剤を挙げる。 CH3 CH2 O(CH2 15SiCl3 ,CH3 (CH
2 2 Si(CH3 2 (CH2 15SiCl3 ,CH
3 (CH2 6 Si(CH3 2 (CH2 9 SiCl
3 ,CH3 COO(CH2 15SiCl3 本発明は下記の用途など広く適用できる。 (a)基材の例;基材が金属、セラミックスまたはプラ
スチック、木材、石材からなる材料に適用できる。表面
は塗料などで塗装されていても良い。 (b)刃物の例:包丁、鋏、ナイフ、カッター、彫刻
刀、剃刀、バリカン、鋸、カンナ、ノミ、錐、千枚通
し、バイト、ドリルの刃、ミキサーの刃、ジュ−サ−の
刃、製粉機の刃、芝刈り機の刃、パンチ、押切り、ホッ
チキスの刃、缶切りの刃、または手術用メス等。 (c)針の例:鍼術用の針、縫い針、ミシン針、畳針、
注射針、手術用針、安全ピン等。 (d)窯業製品の例:陶磁器製、ガラス製、セラミック
ス製またはほうろうを含む製品等。例えば衛生陶磁器
(例えば便器、洗面器、風呂等)、食器(例えば、茶
碗、皿、どんぶり、湯呑、コップ、瓶、コーヒー沸かし
容器、鍋、すり鉢、カップ等)、花器(水盤、植木鉢、
一輪差し等)、水槽(養殖用水槽、鑑賞用水槽等)、化
学実験器具(ビーカー、反応容器、試験管、フラスコ、
シャーレ、冷却管、撹拌棒、スターラー、乳鉢、バッ
ト、注射器)、瓦、タイル、ほうろう製食器、ほうろう
製洗面器、ほうろう製鍋。 (e)鏡の例:手鏡、姿見鏡、浴室用鏡、洗面所用鏡、
自動車用鏡(バックミラー、サイドミラー)、ハーフミ
ラー、ショーウィンドー用鏡、デパートの商品売り場の
鏡等。 (f)成形用部材の例:プレス成形用金型、注型成形用
金型、射出成形用金型、トランスファー成形用金型、真
空成形用金型、吹き込み成形用金型、押し出し成形用ダ
イ、インフレーション成形用口金、繊維紡糸用口金、カ
レンダー加工用ロールなど。 (g)装飾品の例:時計、宝石、真珠、サファイア、ル
ビー、エメラルド、ガーネット、キャッツアイ、ダイヤ
モンド、トパーズ、ブラッドストーン、アクアマリン、
サードニックス、トルコ石、瑪瑙、大理石、アメジス
ト、カメオ、オパール、水晶、ガラス、指輪、腕輪、ブ
ローチ、ネクタイピン、イヤリング、ネックレス、貴金
属装飾製品、白金、金、銀、銅、アルミ、チタン、錫あ
るいはそれらの合金やステンレス製、メガネフレーム
等。 (h)食品成形用型の例:ケーキ焼成用型、クッキー焼
成用型、パン焼成用型、チョコレート成形用型、ゼリー
成形用型、アイスクリーム成形用型、オーブン皿、製氷
皿等。 (i)調理器具の例:鍋、釜、やかん、ポット、フライ
パン、ホットプレート、焼き物調理用網、油切り、タコ
焼きプレート等。 (j)紙の例:グラビア紙、撥水撥油紙、ポスター紙、
高級パンフレット紙等 (k)樹脂の例:ポリプロピレン、ポリエチレン等のポ
リオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエス
テル、アラミド、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、フェノー
ル樹脂、フラン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
ウレタン、ケイ素樹脂、ABS樹脂、メタクリル樹脂、
アクリル酸エステル樹脂、ポリアセタール、ポリフェン
レンオキサイド等 (l)家庭電化製品の例:テレビジョン、ラジオ、テー
プレコーダー、オーディオ、CD、冷凍関係機器の冷蔵
庫、冷凍庫、エアコン、ジューサー、ミキサー、扇風機
の羽根、照明器具、文字盤、パーマ用ドライヤー等。 (m)スポーツ用品の例:スキー、釣竿、棒高跳び用の
ポール、ボート、ヨット、ジェットスキー、サーフボー
ド、ゴルフボール、ボーリングのボール、釣糸、魚網、
釣り浮き等。 (n)乗り物部品に適用する例: (1) ABS樹脂:ランプカバー、インストルメントパネ
ル、内装部品、オートバイのプロテクター (2) セルロースプラスチック:自動車のマーク、ハンド
ル (3) FRP(繊維強化樹脂):外板バンパー、エンジン
カバー (4) フェノール樹脂:ブレーキ (5) ポリアセタール:ワイパーギヤ、ガスバルブ、キャ
ブレター部品 (6) ポリアミド:ラジエータファン (7) ポリアリレート:方向指示レンズ、計器板レンズ、
リレーハウジング (8) ポリブチレンテレフタレート:リヤエンド、フロン
トフェンダ (9) ポリアミノビスマレイミド:エンジン部品、ギヤボ
ックス、ホイール、サスペンジョンドライブシステム (10)メタクリル樹脂はランプカバーレンズ、計器板とカ
バー、センターマーク (11)ポリプロピレンはバンパー (12)ポリフェニレンオキシド:ラジエーターグリル、ホ
イールキャップ (13)ポリウレタン:バンパー、フェンダー、インストル
メントパネル、ファン (14)不飽和ポリエステル樹脂:ボディ、燃料タンク、ヒ
ーターハウジング、計器板 (o)事務用品の例:万年筆、ボールペン、シャ−プペ
ンシル、筆入れ、バインダー、机、椅子、本棚、ラッ
ク、電話台、物差し、製図用具等。 (p)建材の例:屋根材、外壁材、内装材。屋根材とし
て窯瓦、スレート瓦、トタン(亜鉛メッキ鉄板)など。
外壁材としては木材(加工木材を含む)、モルタル、コ
ンクリート、窯業系サイジング、金属系サイジング、レ
ンガ、石材、プラスチック材料、アルミ等の金属材料な
ど。内装材としては木材(加工木材を含む)、アルミ等
の金属材料、プラスチック材料、紙、繊維など。 (q)石材の例:花コウ岩、大理石、みかげ石等。たと
えば建築物、建築材、芸術品、置物、風呂、墓石、記念
碑、門柱、石垣、歩道の敷石など。 (r)楽器および音響機器の例:打楽器、弦楽器、鍵盤
楽器、木管楽器、金管楽器などの楽器、およびマイクロ
ホン、スピーカなどの音響機器等。具体的には、ドラ
ム、シンバル、バイオリン、チェロ、ギター、琴、ピア
ノ、フルート、クラリネット、尺八、ホルンなどの打楽
器、弦楽器、鍵盤楽器、木管楽器、金管楽器などの楽
器、およびマイクロホン、スピーカ、イヤホーンなどの
音響機器。 (s)その他、魔法瓶、真空系機器、電力送電用碍子ま
たはスパークプラグ等の撥水撥油防汚効果の高い高耐電
圧性絶縁碍子等。
【0034】以下に実施例と模式図である図1〜図7を
用いて順に説明する。なお以下の実施例においては、と
くに記載していない限り%は重量%を意味する。 実施例1 基材として、アルミニウム基材1を用いた(図1)。こ
のアルミニウム基材1の表面には少量の親水性の−OH
基が露出しているので、まず内層膜を形成する吸着剤と
してSiCl4 (テトラクロロシラン)を選び、このテ
トラクロロシランをフレオン113に1%溶解した溶液
を調整した。フレオン113に変えてたとえばクロロホ
ルムを用いても同様の結果が得られることを確認した。
前記テトラクロロシランを含むフレオン113の溶液に
アルミニウム基材1を浸漬すると、図2に示したように
表面で脱塩酸反応が生じ、下記式(化1)及び/または
(化2)のように分子が−SiO−結合を介して基材表
面に固定される。
【0035】
【化1】
【0036】
【化2】
【0037】その後、例えばフレオン113の溶液で洗
浄して、さらに水で洗浄すると、基材と反応していない
SiCl4 分子は除去され、図3に示したように基材表
面にシロキサン単分子膜4が得られる。水で洗浄する代
わりに空気中にさらして空気中の水分と反応させてもよ
い。水で洗浄した場合を下記式(化3)及び/または
(化4)に示す。
【0038】
【化3】
【0039】
【化4】
【0040】なお、このときできた単分子膜4は、基材
とは−SiO−の化学結合を介して完全に結合されてい
るので剥がれることが無い。前記フレオンによる未反応
物の洗浄・除去工程を省略する場合は、単分子膜4の代
わりにシロキサン系オリゴマ又はポリマが形成できる。
【0041】また、得られた単分子膜4は、表面にSi
OH結合を数多く持つため、当初の基材1の水酸基のお
よそ3倍程度の数が生成される。そこでさらに、表層膜
を形成する化学吸着剤としてフロロカーボン基とクロロ
シラン基とを含むCF3 (CF2 7 (CH2 2 Si
Cl3 を選択し、この化学吸着剤を非水系の溶媒に2.
0%程度の濃度で溶解した。これを吸着液と呼ぶ。非水
系混合溶媒としては、やはりフレオン113を用いた。
【0042】この吸着液にシロキサン単分子膜4が形成
された基材を30分間浸漬した。この結果、シロキサン
単分子膜4表面に下記式(化5)で示す結合が形成でき
た。
【0043】
【化5】
【0044】この結合状態を図4に示す。図4に示した
ようにフッ素を含む単分子膜5が、内層のシロキサン単
分子膜4と化学結合(共有結合)した状態で形成でき
た。なお、単分子膜は碁番目試験を行なっても全く剥離
することがなかった。
【0045】さらにまた、上記実施例では表層膜を形成
するフロロカーボン系吸着剤としてCF3 (CF2 7
(CH2 2 SiCl3 を用いたが、アルキル鎖部分に
ビニル基やエチニル基を付加したり組み込んでおけば、
単分子膜形成後5メガラド程度の電子線照射で架橋でき
るので、さらに硬度を向上させることも可能である。
【0046】さらにまた、本発明は含フッ素系吸着剤に
限定されるものではなく、例えば超薄膜で機械的強度を
有する炭化水素系膜であっても有用である。 実施例2 図5に示したように、親水性ではあるが水酸基を含む割
合が少ない鏡を選び、かつ軽量化を図れるアクリル樹脂
を透明部分として有するバックミラー11を用いた。ま
ずクロロシリル基を含む物質として下記式(化6)に示
す内層膜形成用吸着剤を用いた。
【0047】
【化6】
【0048】この(化6)に示す内層膜形成用吸着剤
を、非水系溶媒のフレオン113溶媒に1%溶解した溶
液しておき、あらかじめ酸素雰囲気で300W、20分
程度のプラズマ処理したバックミラーを、この溶液に3
0分間程度浸漬すると、バックミラー11表面には親水
性のOH基12が多少とも存在するので表面で脱塩酸反
応が生じ、シロキサン単分子膜が形成された。このよう
にクロロシリル基を含む物質として(化6)に示す吸着
剤を用いれば、バックミラー11表面には少量の親水性
のOH基しか存在していなくとも、バックミラー11表
面で脱塩酸反応が生じ下記式(化7)及び/または(化
8)等のように分子が−SiO−結合を介して表面に固
定される。
【0049】
【化7】
【0050】
【化8】
【0051】なお、このとき一般には未反応の吸着剤も
クロロシラン単分子膜上に存在するため、その後、フレ
オン113の非水系の溶媒で洗浄して、さらに水で洗浄
すると、バックミラー11表面の水酸基と未反応分子は
除去され、図6に示したようにバックミラー11表面に
下記(化9)及び/または(化10)等のシロキサン単
分子膜13が得られる。
【0052】
【化9】
【0053】
【化10】
【0054】なお、このときできた単分子膜13は、バ
ックミラー11表面と−SiO−の化学結合を介して完
全に結合されているので剥がれることが全く無い。ま
た、得られたシロキサン単分子膜13は、表面に−Si
OH結合を数多く持つ。当初の水酸基のおよそ6〜9倍
程度の数が生成される。
【0055】次に、CF3 (CF2 7 (CH2 2
iCl3 を2.0%程度の濃度で溶解した非水系溶媒
(フレオン113)からなる溶液に、シロキサン単分子
膜13の形成されたバックミラー11を1時間程度浸漬
すると、シロキサン単分子膜13表面に前記(化5)の
結合が生成され、図7に示したようにフッ素を含む化学
吸着単分子膜14が、下層のシロキサン単分子膜13と
化学結合した状態で鏡表面全面に亘りおよそ1.5nm
の膜厚で形成できた。
【0056】なお、単分子膜は剥離試験を行なっても全
く剥離することがなかった。また、本実施例のバックミ
ラーを用いて実使用を試みたが、表面の弗素の溌水性の
効果で水滴の付着は全くなく、誤ってバックミラー面を
毛髪で触った場合を想定し整髪油を付着させたが、やは
り表面に化学吸着した単分子膜中の弗素の溌油性の効果
で油は弾かれ曇ることはなかった。
【0057】実施例3 実施例2のアクリル樹脂基板をポリカーボネート基板に
変更し、ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシランを
トリデカフルオロオクチルトリクロルシランCF3 (C
2 5 (CH2 2 −SiCl3 に変えて、実施例1
と同様に実験をした。
【0058】実施例4 実施例2のアクリル基板をポリプロピレン基板に、ヘプ
タデカフルオロオクチルトリクロロシランをパーフルオ
ロドデシルトリクロルシランに変えて、実施例1と同様
の実験をした。
【0059】実施例5 実施例2のアクリル基板をABS樹脂基板に変えて、実
施例1と同様の実験をした。
【0060】実施例6 実施例2のアクリル基板をエポキシ樹脂基板に変えて、
実施例1と同様の実験をした。
【0061】実施例7 実施例2のアクリル基板をポリウレタン樹脂基板に変え
て、実施例1と同様の実験をした。
【0062】実施例8 実施例2のアクリル基板をブタジエン−スチレンゴム基
板に変えて、実施例1と同様に実験をした。
【0063】実施例9 実施例2のアクリル基板をブチルゴム基板に変えて、実
施例1と同様に実験をした。
【0064】実施例10 実施例2のアクリル基板をニトリルゴム基板に変えて、
実施例1と同様に実験をした。
【0065】実施例11 実施例2のヘプタデカフルオロオクチルトリクロロシラ
ンを18−ノナデセニルトリクロルシランに変え、化学
吸着単分子膜形成後、窒素雰囲気下で300keV、
0.02Mrads-1の電子線を1分間照射した。
【0066】実施例12 実施例2のヘプタデカフルオロオクチルトリクロロシラ
ンをテトラクロロシランに変え、実施例1と同様に実験
をした。
【0067】実施例13 実施例2において、酸化処理する方法を10wt%の重
クロム酸カリを含有する濃硫酸に5分浸漬する方法に変
えて、実施例1と同様に実験をした。
【0068】比較例1 ポリカーボネート樹脂基板の表面にシランカップリング
剤(ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン)の
2wt%メタノール溶液をスピンコートした後、120
℃で1時間乾燥した。
【0069】比較例2 実施例2のアクリル基板を酸化処理せずに、ヘプタデカ
フルオロデシルトリクロロシランの化学吸着単分子膜を
形成した。
【0070】比較例3 実施例2のアクリル基板の表面にポリテトラフルオロエ
チレンの懸濁液をスプレーコートし、120℃で1時間
加熱乾燥した。
【0071】実施例1〜13および比較例1〜2の試料
の超純水および油(日清サラダ油)に対する接触角を調
べた。接触角の測定は化学吸着膜あるいはコーティング
膜を形成した直後と、および水でぬらした布で表面を1
0000回摩擦した後とで行った。その結果を表1に示
す。
【0072】
【表1】
【0073】表1から明らかなように、本発明の高分子
組成物では表面を水を含んだ布で繰り返し擦って洗浄し
た後でも、撥水・撥油性あるいは親水性を保持していた
が、比較例1では撥水・撥油性がなくなっていた。ま
た、高分子組成物の表面を酸化処理しなかった比較例2
の試料では、シロキサン結合を有する化学吸着膜を形成
することができなかった。
【0074】本発明の表面にフッ化アルキル基を含有す
る化学吸着単分子膜を形成したものは防汚性が優れてい
た。摩擦試験後、実施例1の試料をサラダ油に浸漬し、
ティッシュペーパーで拭き取ると、油分がきれいにふき
とれたが、比較例の1の試料では、ティッシュペーパー
で数回拭き取った後でも、表面に油膜ができべとついて
いた。
【0075】本発明は光学材料としても利用できる。実
施例3のポリカーボネート基板の可視光に対する透過率
は92%で、化学吸着単分子膜を形成する前と変化なか
ったが、比較例3のポリテトラフルオロエチレンをコー
ティングした試料では、透過率が50%以下に低下しか
つ、すり硝子のように透明度が悪くなっていた。
【0076】実施例14 親水性ではあるが水酸基を含む割合が少ない包丁(Al
やCu、ステンレス等の金属、表面を親水化したプラス
チック包丁(プラスチックの様な表面に酸化膜を持たな
い物質であれば、予め表面を酸素を含むプラズマ雰囲気
中で、例えば100Wで20分処理して親水化即ち表面
に水酸基を導入しておけばよい。)の場合、クロロシリ
ル基を複数個含む物質[たとえば、SiCl4 、SiH
Cl3 、SiH2 Cl2 、Cl−(SiCl2 O)n
SiCl3 (nは整数)。特に、SiCl4 を用いれ
ば、分子が小さく水酸基に対する活性も大きいので、包
丁表面を均一に親水化する効果が大きい]を混ぜた非水
系溶媒、例えばクロロホルム溶媒に1%溶解した溶液に
30分間程度浸漬すると、包丁表面には親水性のOH基
が多少とも存在するので、表面で脱塩酸反応が生じシラ
ノール結合を含むシロキサン系単分子膜が形成される。
【0077】例えば、クロロシリル基を複数個含む物質
としてSiCl4 を用いれば、包丁表面には少量の親水
性のOH基が露出されているので、表面で脱塩酸反応が
生じ、Si(Cl)3 O−や−OSi(Cl)2 O−の
ように分子が−SiO−結合を介して表面に固定され
る。
【0078】その後、非水系の溶媒例えばクロロホルム
で洗浄して、さらに水で洗浄すると、包丁と反応してい
ないSiCl4 分子は除去され、包丁表面にSi(O
H)3 O−や−OSi(OH)2 O−等のシロキサン単
分子膜が得られる。
【0079】なお、このときできた単分子膜は包丁とは
−SiO−の化学結合を介して完全に結合されているの
で、分解反応などがない限り剥がれることが無い。ま
た、得られた単分子膜は表面にSiOH結合を数多く持
つ。当初の水酸基のおよそ3倍程度の数が生成される。
【0080】そこでさらに、フッ化炭素基及びクロロシ
ラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、例えば、CF
3 (CF2 7 (CH2 2 SiCl3 を用い、1%程
度の濃度で溶かした80%n−ヘキサデカン、12%四
塩化炭素、8%クロロホルム溶液を調整し、この溶液に
SiOH結合を数多く持つ単分子膜の形成された包丁を
1時間程度浸漬し、次いでクロロホルム等の非水溶液で
未反応物を洗浄・除去し、次いで水と反応させるか、空
気中にさらして空気中の水分と反応させると、包丁表面
に前記シロキサン膜の表面にCF3 (CF2 7 (CH
2 2 Si(O−)3 の結合が生成され、フッ素を含む
単分子膜が下層のシロキサン単分子膜と化学結合した状
態で包丁全面に亘りおよそ20オングストローム(2.
0nm)の膜厚で形成できた。また、前記累積膜は碁番
目試験を行なっても全く剥離することがなかった。
【0081】実施例15 親水性ではあるが水酸基を含む割合が少ない陶磁器
(皿)の場合、クロロシリル基を複数個含む物質とし
て、SiCl4 を選択し、非水系溶媒であるクロロホル
ム溶媒に1%溶解した。この溶液に陶磁器を30分間程
度浸漬すると、陶磁器表面11には親水性のOH基12
が多少とも存在するので、表面で脱塩酸反応が生じSi
OH基が形成される。例えば表面で脱塩酸反応が生じS
i(Cl)3 O−や−OSi(Cl)2 O−のように分
子が−SiO−結合を介して表面に固定される。
【0082】その後、非水系の溶媒例えばクロロホルム
で洗浄して、さらに水で洗浄すると、陶磁器と反応して
いないSiCl4 分子は除去され、陶磁器表面にSi
(OH)3 O−や−OSi(OH)2 O−等のシロキサ
ン単分子膜13が得られる。
【0083】なお、このときできた単分子膜13は陶磁
器表面とは−SiO−の化学結合を介して完全に結合さ
れているので剥がれることが無い。また、得られた単分
子膜は表面にSiOH結合を数多く持つ。当初の水酸基
のおよそ3倍程度の数が生成される。そこでさらに、フ
ッ化炭素基及びクロロシラン基を含む物質を混ぜた非水
系の溶媒、例えば、CF3 (CF2 7 (CH2 2
iCl3 を用い、1%程度の濃度で溶かした80%n−
ヘキサデカン、12%四塩化炭素、8%クロロホルム溶
液を調整し、前記表面にSiOH結合を数多く持つ単分
子膜の形成された陶磁器を1時間程度浸漬し、次いでク
ロロホルム等の非水溶液で未反応物を洗浄・除去し、次
いで水と反応させるか、空気中にさらして空気中の水分
と反応させると、陶磁器表面にCF3 (CF2 7 (C
2 2 Si(O−)3 の結合が生成され、フッ素を含
む単分子膜が下層のシロキサン単分子膜と化学結合した
状態で陶磁器表面全面に亘りおよそ20オングストロー
ム(2.0nm)の膜厚で形成できた。なお、単分子膜
は剥離試験を行なっても全く剥離することがなかった。
【0084】実施例16 親水性ではあるが水酸基を含む割合が少ない鉄製フライ
パンを選択し、クロロシリル基を複数個含む物質として
SiCl4 をクロロホルム溶媒に1%溶解した溶液に3
0分間程度浸漬すると、鉄製フライパン表面には親水性
のOH基が多少とも存在するので、表面で脱塩酸反応が
生じてSiOH基が形成される。その後、非水系の溶媒
例えばクロロホルムで洗浄して、さらに水で洗浄する
と、フライパン表面と反応していないSiCl4 分子は
除去され、フライパン表面にシロキサン系単分子膜が形
成される。
【0085】なお、このときできた単分子膜はフライパ
ン表面と−SiO−の化学結合を介して完全に結合され
ているので剥がれることが無い。また、得られた単分子
膜は表面にSiOH結合を数多く持つ。当初の水酸基の
およそ3倍程度の数が生成される。
【0086】そこでさらに、フッ化炭素基及びクロロシ
ラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、例えば、CF
3 (CF2 7 (CH2 2 SiCl3 を用い、1%程
度の濃度で溶かした80%n−ヘキサデカン、12%四
塩化炭素、8%クロロホルム溶液を調整し、前記表面に
SiOH結合を数多く持つ単分子膜の形成されたフライ
パンを1時間程度浸漬し、次いでクロロホルム等の非水
溶液で未反応物を洗浄・除去し、次いで水と反応させる
か、空気中にさらして空気中の水分と反応させると、表
面にCF3 (CF2 7 (CH2 2 Si(O−)3
結合が生成され、フッ素を含む単分子膜が下層のシロキ
サン単分子膜と化学結合した状態でフライパン表面全面
に亘りおよそ15オングストローム(1.5nm)の膜
厚で形成できた。なお、単分子膜は剥離試験を行なって
も全く剥離することがなかった。
【0087】実施例17 親水性ではあるが水酸基を含む割合が少ないステンレス
製歯車(機械部品)を選択し、クロロシリル基を複数個
含む物質としてSiCl4 をクロロホルム溶媒に1%溶
解した溶液に30分間程度浸漬すると、歯車表面には親
水性のOH基が多少とも存在するので、表面で脱塩酸反
応が生じてSiOH基が形成される。その後、非水系の
溶媒例えばクロロホルムで洗浄して、さらに水で洗浄す
ると、歯車表面と反応していないSiCl4 分子は除去
され、歯車表面にシロキサン系単分子膜が形成される。
【0088】なお、このときできた単分子膜は歯車表面
と−SiO−の化学結合を介して完全に結合されている
ので剥がれることが無い。また、得られた単分子膜は表
面にSiOH結合を数多く持つ。当初の水酸基のおよそ
3倍程度の数が生成される。
【0089】そこでさらに、炭化水素基及びクロロシラ
ン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、たとえば、CH
3 (CH2 11SiCl3 を用い、1%程度の濃度で溶
かした80%n−ヘキサデカン、12%四塩化炭素、8
%クロロホルム溶液を調整し、前記表面にSiOH結合
を数多く持つ単分子膜の形成された歯車を1時間程度浸
漬し、次いでクロロホルム等の非水溶液で未反応物を洗
浄・除去し、次いで水と反応させるか、空気中にさらし
て空気中の水分と反応させると、表面にCH3 (C
2 11Si(O−)3 の結合が生成され、炭化水素系
単分子膜が下層のシロキサン単分子膜と化学結合した状
態で歯車表面全面に亘りおよそ17オングストローム
(1.7nm)の膜厚で形成できた。なお、単分子膜は
剥離試験を行なっても全く剥離することがなかった。こ
の歯車は潤滑性に優れたものであった。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は基材表面
に、シロキサン系単分子膜を介して化学吸着単分子膜を
形成した化学吸着単分子累積膜であるため、基材表面に
存在する水酸基、アミノ基、イミノ基等の活性水素基が
少ない金属、プラスチック、セラミックス、ガラス、そ
の他各種材料にも、効率よく化学吸着単分子膜を累積形
成できる。
【0091】また、フロロカ−ボン基とクロロシリル基
とを含む化合物を用いると、Al、Cu若しくはステン
レスの様な金属基材にも、撥水撥油性、防汚性、耐久性
などに優れたフロロカーボン系単分子膜を基材と化学結
合した状態で高密度にピンホール無く、かつ均一な厚み
で、非常に薄く形成できる。従って、耐久性の極めて高
い高性能フロロカーボン系超薄膜を提供できる。
【0092】さらにまた、本発明の化学吸着単分子膜
は、エレクトロニクス製品特にホットプレートや炊飯器
などの電化製品、自動車、産業機器、鏡、眼鏡レンズ等
の耐熱性、耐候性、耐摩耗性超薄膜コーティングを必要
とする機器に適用できる効果もある。
【0093】加えて本発明の第1〜2の製造方法は、い
ずれも化学吸着単分子累積膜を効率的に製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における有機単分子膜の累積
方法の工程を示したもので、基材表面を分子レベルまで
拡大した模式断面図である。
【図2】本発明の一実施例における有機単分子膜の累積
方法の工程を示したもので、基材表面に内層膜を形成す
る中間段階を分子レベルまで拡大した模式断面図であ
る。
【図3】本発明の一実施例における有機単分子膜の累積
方法の工程を示したもので、基材表面に内層膜を形成し
た段階を分子レベルまで拡大した模式断面図である。
【図4】本発明の一実施例における有機単分子膜の累積
方法の工程を示したもので、基材表面の内層膜の上に表
層膜を累積した段階を分子レベルまで拡大した模式断面
図である。
【図5】本発明の別の実施例における有機単分子膜の累
積方法の工程を示したもので、基材表面を分子レベルま
で拡大した模式断面図である。
【図6】本発明の別の実施例における有機単分子膜の累
積方法の工程を示したもので、基材表面に内層膜を形成
した段階を分子レベルまで拡大した模式断面図である。
【図7】本発明の別の実施例における有機単分子膜の累
積方法の工程を示したもので、基材表面の内層膜の上に
表層膜を累積した段階を分子レベルまで拡大した模式断
面図である。
【符号の説明】
1,11 基材 2,12 OH基 3 クロロシラン単分子膜 4,13 シロキサン単分子膜 5,14 フッ素を含む単分子膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 18/00 8414−4K

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面に、シロキサン系薄膜が基材
    表面と共有結合によって形成されており、その表面に化
    学吸着単分子膜が前記シロキサン系薄膜と共有結合して
    形成されていることを特徴とする化学吸着単分子累積
    膜。
  2. 【請求項2】 シロキサン系薄膜がシロキサン系単分子
    膜である請求項1に記載の化学吸着単分子累積膜。
  3. 【請求項3】 化学吸着単分子膜が、フッ素を含む化合
    物である請求項1記載の化学吸着単分子累積膜。
  4. 【請求項4】 基材が、金属、セラミックス、ガラス、
    プラスチックから選ばれる請求項1記載の化学吸着単分
    子累積膜。
  5. 【請求項5】 表面に活性水素基を含む基材を、クロロ
    シリル基を分子内に複数含む物質を含有した非水系溶媒
    に接触させる接触工程、非水系有機溶液を用いて前記基
    材上に残った前記基材と未反応の前記物質を洗浄除去す
    る洗浄工程、水分と反応させて前記基材上にシラノール
    基を表面に含む単分子膜を形成する工程、一端にクロル
    シラン基を有する直鎖状炭化水素分子からなるクロロシ
    ラン系吸着剤を、前記シラノール基を表面に含む単分子
    膜の表面と反応させて単分子吸着膜を累積することを特
    徴とする化学吸着単分子累積膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 表面に活性水素基を含む基材を、クロロ
    シリル基を分子内に複数含む物質を含有した非水系溶媒
    に接触させる接触工程、水分と反応させて前記基材上に
    シラノール基を含む化合物よりなる薄膜を形成する工
    程、一端にクロルシラン基を有する直鎖状炭化水素分子
    からなるクロロシラン系吸着剤を、前記薄膜の表面と反
    応させて単分子吸着膜を累積することを特徴とする化学
    吸着単分子累積膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 基材が、予め表面を酸素を含むプラズマ
    またはコロナ雰囲気で処理して親水性化したプラスチッ
    クであることを特徴とする請求項5又は6に記載の化学
    吸着単分子累積膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 クロロシリル基を分子内に複数含む物質
    が、SiCl4 、SiHCl3 、SiH2 Cl2 、又は
    Cl−(SiCl2 O)n −SiCl3 (但しnは整
    数)の物質から選ばれる少なくとも一である請求項5又
    は6に記載の化学吸着単分子累積膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 クロロシラン系吸着剤が、炭化水素鎖の
    少なくとも一部が−CF2 −基で置換されている化合物
    からなる請求項5又は6に記載の化学吸着単分子累積膜
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 クロロシラン系吸着剤が、CF3
    (CF2 n −(R)m −SiXp Cl3-p(nは0ま
    たは整数、Rはアルキル基、ビニル基、エチニル基、シ
    リコン若しくは酸素原子を含む置換基、mは0又は1、
    XはH,アルキル基,アルコキシル基,含フッ素アルキ
    ル基又は含フッ素アルコキシ基の置換基、pは0、1ま
    たは2)を用いる請求項5又は6に記載の化学吸着単分
    子累積膜の製造方法。
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