JPH0586131A - 環状オレフイン系ランダム共重合体およびその製造方法 - Google Patents
環状オレフイン系ランダム共重合体およびその製造方法Info
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- JPH0586131A JPH0586131A JP4023861A JP2386192A JPH0586131A JP H0586131 A JPH0586131 A JP H0586131A JP 4023861 A JP4023861 A JP 4023861A JP 2386192 A JP2386192 A JP 2386192A JP H0586131 A JPH0586131 A JP H0586131A
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- Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 エチレンと芳香族含有ノルボルネン類とを共
重合させて得られる耐熱性、機械的強度が向上された環
状オレフィン系ランダム共重合体およびその製造方法を
提供すること。 【構成】 (a)エチレンと、エンド体とエキソ体とのモ
ル比が80/20〜0/100である異性体混合物としての芳香族
含有ノルボルネン類とがランダム共重合されてなり、
(b)エチレンから導かれる構成単位が10〜95モル%の量
で存在し、該芳香族含有ノルボルネン類から導かれる構
成単位が90〜5モル%の量で存在し、(c)該芳香族含有ノ
ルボルネン類から導かれる構成単位が下記式[II]で示
される構造であり、(d)135℃、デカリン中で測定した極
限粘度が0.05〜10dl/gであることを特徴とするエチレン
と芳香族含有ノルボルネン類とがランダム共重合されて
なる環状オレフィン系ランダム共重合体およびその製造
方法。 【化1】
重合させて得られる耐熱性、機械的強度が向上された環
状オレフィン系ランダム共重合体およびその製造方法を
提供すること。 【構成】 (a)エチレンと、エンド体とエキソ体とのモ
ル比が80/20〜0/100である異性体混合物としての芳香族
含有ノルボルネン類とがランダム共重合されてなり、
(b)エチレンから導かれる構成単位が10〜95モル%の量
で存在し、該芳香族含有ノルボルネン類から導かれる構
成単位が90〜5モル%の量で存在し、(c)該芳香族含有ノ
ルボルネン類から導かれる構成単位が下記式[II]で示
される構造であり、(d)135℃、デカリン中で測定した極
限粘度が0.05〜10dl/gであることを特徴とするエチレン
と芳香族含有ノルボルネン類とがランダム共重合されて
なる環状オレフィン系ランダム共重合体およびその製造
方法。 【化1】
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、環状オレフィン系ランダ
ム共重合体およびその製造方法に関し、より詳しくは、
耐熱性、機械的強度に優れた環状オレフィン系ランダム
共重合体およびその製造方法に関する。
ム共重合体およびその製造方法に関し、より詳しくは、
耐熱性、機械的強度に優れた環状オレフィン系ランダム
共重合体およびその製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】本出願人は先に、エチレンとテト
ラシクロドデセンなどの環状オレフィン類とを共重合さ
せて得られる環状オレフィン系ランダム共重合体が透明
性に優れ、しかも耐熱性、耐熱老化性、耐薬品性、耐溶
剤性、誘電特性、機械的強度のバランスのとれた合成樹
脂であり、かつ光学メモリディスクや光学ファイバーな
どの光学材料の分野において優れた性能を発揮すること
を見出し、すでに特開昭60-168708号公報、特
開昭61-98780号公報、特開昭61-115912
号公報、特開昭61-115916号公報、特開昭61-
120816号公報、特開昭62-252407号公報
に提案している。
ラシクロドデセンなどの環状オレフィン類とを共重合さ
せて得られる環状オレフィン系ランダム共重合体が透明
性に優れ、しかも耐熱性、耐熱老化性、耐薬品性、耐溶
剤性、誘電特性、機械的強度のバランスのとれた合成樹
脂であり、かつ光学メモリディスクや光学ファイバーな
どの光学材料の分野において優れた性能を発揮すること
を見出し、すでに特開昭60-168708号公報、特
開昭61-98780号公報、特開昭61-115912
号公報、特開昭61-115916号公報、特開昭61-
120816号公報、特開昭62-252407号公報
に提案している。
【0003】また、本出願人は、エチレンと芳香族含有
ノルボルネン類との共重合体もまた、上記のような優れ
た特性を有していることを見出している。このようなラ
ンダム共重合体を製造するに際して用いられる芳香族含
有ノルボルネン類は、シクロペンタジエン類と対応する
オレフィン類とを、ディールス・アルダー反応させるこ
とによって製造されている。
ノルボルネン類との共重合体もまた、上記のような優れ
た特性を有していることを見出している。このようなラ
ンダム共重合体を製造するに際して用いられる芳香族含
有ノルボルネン類は、シクロペンタジエン類と対応する
オレフィン類とを、ディールス・アルダー反応させるこ
とによって製造されている。
【0004】このようなディールス・アルダー反応によ
って得られる芳香族含有ノルボルネン類は、下記式で示
されるようなエンド体[I-A]とエキソ体[I-B]との異
性体混合物として得られるが、シクロペンタジエンとオ
レフィンとのシス付加が優先して進行するため、エンド
体[I-A]が主として生成し、エキソ体[I-B]はほとん
ど生成しない。
って得られる芳香族含有ノルボルネン類は、下記式で示
されるようなエンド体[I-A]とエキソ体[I-B]との異
性体混合物として得られるが、シクロペンタジエンとオ
レフィンとのシス付加が優先して進行するため、エンド
体[I-A]が主として生成し、エキソ体[I-B]はほとん
ど生成しない。
【0005】そして上記のようなディールス・アルダー
反応によって得られる芳香族含有ノルボルネン類異性体
混合物中では、エンド体[I-A]は85モル%以上、多
くは90モル%以上の量で存在している。本発明者ら
は、上記のようなエチレンと芳香族含有ノルボルネン類
とを共重合させて得られる環状オレフィン系ランダム共
重合体の耐熱性、機械的強度をさらに改良すべく鋭意検
討したところ、原料として用いる芳香族含有ノルボルネ
ン類異性体混合物中に含まれるエキソ体[I-B]含有量
が多い芳香族含有ノルボルネン類異性体混合物をエチレ
ンと共重合させて得られる環状オレフィン系ランダム共
重合体は、耐熱性、機械的強度が飛躍的に向上すること
を見出した。
反応によって得られる芳香族含有ノルボルネン類異性体
混合物中では、エンド体[I-A]は85モル%以上、多
くは90モル%以上の量で存在している。本発明者ら
は、上記のようなエチレンと芳香族含有ノルボルネン類
とを共重合させて得られる環状オレフィン系ランダム共
重合体の耐熱性、機械的強度をさらに改良すべく鋭意検
討したところ、原料として用いる芳香族含有ノルボルネ
ン類異性体混合物中に含まれるエキソ体[I-B]含有量
が多い芳香族含有ノルボルネン類異性体混合物をエチレ
ンと共重合させて得られる環状オレフィン系ランダム共
重合体は、耐熱性、機械的強度が飛躍的に向上すること
を見出した。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記のような知見に基づいて
なされたものであって、エチレンと芳香族含有ノルボル
ネン類とを共重合させて得られる耐熱性、機械的強度が
向上された環状オレフィン系ランダム共重合体およびそ
の製造方法を提供することを目的としている。
なされたものであって、エチレンと芳香族含有ノルボル
ネン類とを共重合させて得られる耐熱性、機械的強度が
向上された環状オレフィン系ランダム共重合体およびそ
の製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係るエチレンと芳香族含有ノル
ボルネン類とがランダム共重合されてなる環状オレフィ
ン系ランダム共重合体は、(a)エチレンと、下記式で
示されるエンド体[I-A]とエキソ体[I-B]とのモル比
([I-A]/[I-B])が80/20〜0/100である
異性体混合物としての下記一般式[I]で示される芳香
族含有ノルボルネン類とがランダム共重合されてなり、
(b)エチレンから導かれる構成単位が10〜95モル
%の量で存在し、該芳香族含有ノルボルネン類から導か
れる構成単位が90〜5モル%の量で存在し、(c)該
芳香族含有ノルボルネン類から導かれる構成単位が下記
一般式[II]で示される構造であり、(d)135℃、
デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.05〜10
dl/gであることを特徴としている。
ボルネン類とがランダム共重合されてなる環状オレフィ
ン系ランダム共重合体は、(a)エチレンと、下記式で
示されるエンド体[I-A]とエキソ体[I-B]とのモル比
([I-A]/[I-B])が80/20〜0/100である
異性体混合物としての下記一般式[I]で示される芳香
族含有ノルボルネン類とがランダム共重合されてなり、
(b)エチレンから導かれる構成単位が10〜95モル
%の量で存在し、該芳香族含有ノルボルネン類から導か
れる構成単位が90〜5モル%の量で存在し、(c)該
芳香族含有ノルボルネン類から導かれる構成単位が下記
一般式[II]で示される構造であり、(d)135℃、
デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.05〜10
dl/gであることを特徴としている。
【0008】
【化6】
【0009】(式中、pは0または1以上の整数であ
り、qおよびrは0、1または2であり、R1 〜R15は
それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水
素基、、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基およびア
ルコキシ基であり、R5(またはR6 )とR9(またはR
7 )とは、炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合し
ていてもよく、また何の基も介さずに直接結合していて
もよい。
り、qおよびrは0、1または2であり、R1 〜R15は
それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水
素基、、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基およびア
ルコキシ基であり、R5(またはR6 )とR9(またはR
7 )とは、炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合し
ていてもよく、また何の基も介さずに直接結合していて
もよい。
【0010】
【化7】
【0011】
【化8】
【0012】(式中、p、q、rおよびR1 〜R15は上
記一般式[I]と同じである。)また、本発明に係るエ
チレンと芳香族含有ノルボルネン類とがランダム共重合
されてなる環状オレフィン系ランダム共重合体の製造方
法は、(a)エチレンと、上記式で示されるエンド体
[I-A]とエキソ体[I-B]とのモル比([I-A]/[I-
B])が80/20〜0/100である異性体混合物と
しての上記一般式[I]で示される芳香族含有ノルボル
ネン類とを、(b)炭化水素溶媒中でまたは炭化水素溶
媒が存在しない条件下で、該炭化水素にまたは該芳香族
含有ノルボルネン類に可溶性のバナジウム化合物および
有機アルミニウムとからなる触媒の存在下に共重合させ
ることを特徴としている。
記一般式[I]と同じである。)また、本発明に係るエ
チレンと芳香族含有ノルボルネン類とがランダム共重合
されてなる環状オレフィン系ランダム共重合体の製造方
法は、(a)エチレンと、上記式で示されるエンド体
[I-A]とエキソ体[I-B]とのモル比([I-A]/[I-
B])が80/20〜0/100である異性体混合物と
しての上記一般式[I]で示される芳香族含有ノルボル
ネン類とを、(b)炭化水素溶媒中でまたは炭化水素溶
媒が存在しない条件下で、該炭化水素にまたは該芳香族
含有ノルボルネン類に可溶性のバナジウム化合物および
有機アルミニウムとからなる触媒の存在下に共重合させ
ることを特徴としている。
【0013】本発明によれば、耐熱性、機械的強度に優
れた環状オレフィン系ランダム共重合体が得られる。
れた環状オレフィン系ランダム共重合体が得られる。
【0014】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る環状オレフィ
ン系ランダム共重合体およびその製造方法について具体
的に説明する。本発明に係る環状オレフィン系ランダム
共重合体は、エチレンと、下記一般式[I]で示される
芳香族含有ノルボルネン類とがランダム共重合されてな
り、この芳香族含有ノルボルネン類は、下記式で示され
るエンド体[I-A]とエキソ体[I-B]とのモル比([I-
A]/[I-B])が80/20〜0/100である異性体
混合物として用いられる。
ン系ランダム共重合体およびその製造方法について具体
的に説明する。本発明に係る環状オレフィン系ランダム
共重合体は、エチレンと、下記一般式[I]で示される
芳香族含有ノルボルネン類とがランダム共重合されてな
り、この芳香族含有ノルボルネン類は、下記式で示され
るエンド体[I-A]とエキソ体[I-B]とのモル比([I-
A]/[I-B])が80/20〜0/100である異性体
混合物として用いられる。
【0015】
【化9】
【0016】(式中、pは0または1以上の整数であ
り、qおよびrは0、1または2であり、R1 〜R15は
それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水
素基、、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基およびア
ルコキシ基であり、R5(またはR6 )とR9(またはR
7 )とは、炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合し
ていてもよく、また何の基も介さずに直接結合していて
もよい。
り、qおよびrは0、1または2であり、R1 〜R15は
それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水
素基、、脂環族炭化水素基、芳香族炭化水素基およびア
ルコキシ基であり、R5(またはR6 )とR9(またはR
7 )とは、炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合し
ていてもよく、また何の基も介さずに直接結合していて
もよい。
【0017】
【化10】
【0018】ここで、上記一般式[I]において、pは
0または1以上の整数であり、好ましくは0〜3の整数
である。そして、R1〜R15は、それぞれ独立に、水素
原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水
素基、芳香族炭化水素基およびアルコキシ基よりなる群
から選ばれる原子もしくは基を表す。ハロゲン原子とし
ては、たとえば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およ
びヨウ素原子が挙げられる。また、脂肪族炭化水素基と
しては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブ
チル基、アミル基、ヘキシル基などの原子数1〜6のア
ルキル基が挙げられる。脂環族炭化水素基としては、シ
クロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基などが挙げられる。芳香族炭化水素基
としてはアリール基、アラルキル基が挙げられ、具体的
にはフェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基、
フェニルエチル基などが挙げられる。アルコキシ基とし
ては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などが挙
げられる。
0または1以上の整数であり、好ましくは0〜3の整数
である。そして、R1〜R15は、それぞれ独立に、水素
原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、脂環族炭化水
素基、芳香族炭化水素基およびアルコキシ基よりなる群
から選ばれる原子もしくは基を表す。ハロゲン原子とし
ては、たとえば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およ
びヨウ素原子が挙げられる。また、脂肪族炭化水素基と
しては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブ
チル基、アミル基、ヘキシル基などの原子数1〜6のア
ルキル基が挙げられる。脂環族炭化水素基としては、シ
クロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基などが挙げられる。芳香族炭化水素基
としてはアリール基、アラルキル基が挙げられ、具体的
にはフェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基、
フェニルエチル基などが挙げられる。アルコキシ基とし
ては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などが挙
げられる。
【0019】また上記式[I]において、R5(または
R6)とR9(またはR7)とは、炭素数1〜3のアルキ
レン基を介して結合していてもよく、また何の基も介さ
ずに直接結合していてもよい。以下まず、このような芳
香族含有ノルボルネン類異性体混合物について説明す
る。
R6)とR9(またはR7)とは、炭素数1〜3のアルキ
レン基を介して結合していてもよく、また何の基も介さ
ずに直接結合していてもよい。以下まず、このような芳
香族含有ノルボルネン類異性体混合物について説明す
る。
【0020】異性体混合物の製造方法 エンド体[I-A]とエキソ体[I-B]とのモル比([I-
A]/[I-B])が80/20〜0/100、好ましくは
70/30〜5/95であるような芳香族含有ノルボル
ネン類異性体混合物は、シクロペンタジエン類とオレフ
ィン類とのディールス・アルダー反応によって得ること
のできる、エンド体[I-A]を85モル%以上、多くの
場合には90モル%以上、さらに多くの場合には94モ
ル%以上の量で含む芳香族含有ノルボルネン類異性体混
合物を、後述するような固体酸と後述するような条件下
で接触させることによって、エンド体[I-A]をエキソ
体[I-B]に異性化することにより製造することができ
る。
A]/[I-B])が80/20〜0/100、好ましくは
70/30〜5/95であるような芳香族含有ノルボル
ネン類異性体混合物は、シクロペンタジエン類とオレフ
ィン類とのディールス・アルダー反応によって得ること
のできる、エンド体[I-A]を85モル%以上、多くの
場合には90モル%以上、さらに多くの場合には94モ
ル%以上の量で含む芳香族含有ノルボルネン類異性体混
合物を、後述するような固体酸と後述するような条件下
で接触させることによって、エンド体[I-A]をエキソ
体[I-B]に異性化することにより製造することができ
る。
【0021】本発明で用いられる芳香族含有ノルボルネ
ン類としては、具体的には、以下のような化合物が挙げ
られる。
ン類としては、具体的には、以下のような化合物が挙げ
られる。
【0022】
【化11】
【0023】
【化12】
【0024】
【化13】
【0025】上記のような芳香族含有ノルボルネン類異
性体混合物中のエンド体[I-A]をエキソ体[I-B]に異
性化する際に用いられる固体酸として、具体的には、シ
リカ-アルミナ(Al2O3 +SiO2 が主成分)、アル
ミナ(Al2O3 が主成分)、ゼオライト(Na2O+S
iO2+Al2O3 が主成分)、活性白土などが挙げられ
る。
性体混合物中のエンド体[I-A]をエキソ体[I-B]に異
性化する際に用いられる固体酸として、具体的には、シ
リカ-アルミナ(Al2O3 +SiO2 が主成分)、アル
ミナ(Al2O3 が主成分)、ゼオライト(Na2O+S
iO2+Al2O3 が主成分)、活性白土などが挙げられ
る。
【0026】また、上記以外の固体酸として、以下の酸
性金属酸化物または酸性金属硫化物があり、具体的に
は、Cr2O3 、P2O3 、TiO2 、Al2O3・xCr2
O3 、Al2O3・CoO、Al2O3・MnO、Cr2O3・
Fe2O3 、MoS、MoS2 、CrO3 、CrO2Cl
2 、MoO3 、V2O3 、WO2Cl2 などが挙げられ
る。
性金属酸化物または酸性金属硫化物があり、具体的に
は、Cr2O3 、P2O3 、TiO2 、Al2O3・xCr2
O3 、Al2O3・CoO、Al2O3・MnO、Cr2O3・
Fe2O3 、MoS、MoS2 、CrO3 、CrO2Cl
2 、MoO3 、V2O3 、WO2Cl2 などが挙げられ
る。
【0027】上記無機化合物以外に、固体酸としてアン
バーリスト15TM、アンバーライトXE-284TM、ナ
フィオン-HTMなどのスルホン酸基含有架橋ポリマーな
どの有機化合物が挙げられる。このような固体酸を用い
た芳香族含有ノルボルネン類異性体混合物中のエンド体
[I-A]のエキソ体[I-B]への異性化反応は、該エンド
体を固体酸と接触させることにより行なわれるが、その
際該エンド体をそのまま固体酸と接触させてもよく、ま
た該エンド体を有機溶媒の存在下に固体酸と接触させて
もよい。
バーリスト15TM、アンバーライトXE-284TM、ナ
フィオン-HTMなどのスルホン酸基含有架橋ポリマーな
どの有機化合物が挙げられる。このような固体酸を用い
た芳香族含有ノルボルネン類異性体混合物中のエンド体
[I-A]のエキソ体[I-B]への異性化反応は、該エンド
体を固体酸と接触させることにより行なわれるが、その
際該エンド体をそのまま固体酸と接触させてもよく、ま
た該エンド体を有機溶媒の存在下に固体酸と接触させて
もよい。
【0028】このような有機溶媒としては、具体的に
は、シクロヘキサン、デカリン、ヘキサン、ベンゼン、
トルエン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタンなどが用い
られる。芳香族含有ノルボルネン類異性体混合物中のエ
ンド体[I-A]と固体酸との接触反応は、−5〜150
℃、好ましくは0〜50℃の温度で行なわれることが望
ましい。また反応時間は、反応温度および芳香族含有ノ
ルボルネン類の濃度によっても大きく異なるが、0.5
〜200時間、好ましくは1〜100時間程度であるこ
とが望ましい。
は、シクロヘキサン、デカリン、ヘキサン、ベンゼン、
トルエン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタンなどが用い
られる。芳香族含有ノルボルネン類異性体混合物中のエ
ンド体[I-A]と固体酸との接触反応は、−5〜150
℃、好ましくは0〜50℃の温度で行なわれることが望
ましい。また反応時間は、反応温度および芳香族含有ノ
ルボルネン類の濃度によっても大きく異なるが、0.5
〜200時間、好ましくは1〜100時間程度であるこ
とが望ましい。
【0029】上記のような芳香族含有ノルボルネン類異
性体混合物中のエンド体[I-A]と固体酸との接触反応
は、回分式で行なうこともでき、また連続式で行なうこ
ともできる。芳香族含有ノルボルネン類異性体混合物中
のエンド体[I-A]と固体酸との接触反応を回分式で行
なう場合には、具体的には、たとえば下記のようにすれ
ばよい。
性体混合物中のエンド体[I-A]と固体酸との接触反応
は、回分式で行なうこともでき、また連続式で行なうこ
ともできる。芳香族含有ノルボルネン類異性体混合物中
のエンド体[I-A]と固体酸との接触反応を回分式で行
なう場合には、具体的には、たとえば下記のようにすれ
ばよい。
【0030】攪拌機を備えた反応槽に所定量の芳香族含
有ノルボルネン類、必要に応じて所定量の有機溶媒、そ
して固体酸を投入し、所定の温度で、所定時間攪拌す
る。その後、濾過法により固・液を分離し、さらに液相
中の芳香族含有ノルボルネン類と有機溶媒とを蒸留法に
より分離する。また、芳香族含有ノルボルネン類異性体
混合物中のエンド体[I-A]と固体酸との接触反応を連
続式で行なう場合には、具体的には、たとえば下記のよ
うにすればよい。
有ノルボルネン類、必要に応じて所定量の有機溶媒、そ
して固体酸を投入し、所定の温度で、所定時間攪拌す
る。その後、濾過法により固・液を分離し、さらに液相
中の芳香族含有ノルボルネン類と有機溶媒とを蒸留法に
より分離する。また、芳香族含有ノルボルネン類異性体
混合物中のエンド体[I-A]と固体酸との接触反応を連
続式で行なう場合には、具体的には、たとえば下記のよ
うにすればよい。
【0031】(i)上記回分式と同様の装置を用い、芳
香族含有ノルボルネン類または有機溶媒で希釈した芳香
族含有ノルボルネン類を反応槽へ連続的に供給し、反応
槽内に存在する固体酸と接触させ、連続的に芳香族含有
ノルボルネン類またはその有機溶媒希釈物を抜き出す方
法。 (ii)固体酸を充填した塔(またはカラム)の一方か
ら、芳香族含有ノルボルネン類または有機溶媒で希釈し
た芳香族含有ノルボルネン類を供給し、他方から連続的
に抜き出す方法。
香族含有ノルボルネン類または有機溶媒で希釈した芳香
族含有ノルボルネン類を反応槽へ連続的に供給し、反応
槽内に存在する固体酸と接触させ、連続的に芳香族含有
ノルボルネン類またはその有機溶媒希釈物を抜き出す方
法。 (ii)固体酸を充填した塔(またはカラム)の一方か
ら、芳香族含有ノルボルネン類または有機溶媒で希釈し
た芳香族含有ノルボルネン類を供給し、他方から連続的
に抜き出す方法。
【0032】(i)、(ii)法ともに、固体酸との接触
後の芳香族含有ノルボルネン類を有機溶媒から分離する
には、蒸留法を採用することができる。このようにして
芳香族含有ノルボルネン類異性体混合物中のエンド体
[I-A]を固体酸触媒と接触させると、エンド体[I-A]
はエキソ体[I-B]に異性化する。
後の芳香族含有ノルボルネン類を有機溶媒から分離する
には、蒸留法を採用することができる。このようにして
芳香族含有ノルボルネン類異性体混合物中のエンド体
[I-A]を固体酸触媒と接触させると、エンド体[I-A]
はエキソ体[I-B]に異性化する。
【0033】エンド体[I-A]およびエキソ体[I-B]の
構造、あるいは異性体混合物中のエンド体[I-A]とエ
キソ体[I-B]とのモル比は、 1H-NMRあるいは13C
-NMRを測定することによって決定することができ
る。このようなエンド体[I-A]とエキソ体[I-B]との
モル比([I-A]/[I-B])が80/20〜0/100
であるような芳香族含有ノルボルネン類の異性体混合物
は、シクロペンタジエン類とオレフィン類とのディール
ス・アルダー反応によっては直接には得ることができ
ず、エンド体[I-A]をエキソ体[I-B]に異性化するこ
とによって始めて得ることができる。
構造、あるいは異性体混合物中のエンド体[I-A]とエ
キソ体[I-B]とのモル比は、 1H-NMRあるいは13C
-NMRを測定することによって決定することができ
る。このようなエンド体[I-A]とエキソ体[I-B]との
モル比([I-A]/[I-B])が80/20〜0/100
であるような芳香族含有ノルボルネン類の異性体混合物
は、シクロペンタジエン類とオレフィン類とのディール
ス・アルダー反応によっては直接には得ることができ
ず、エンド体[I-A]をエキソ体[I-B]に異性化するこ
とによって始めて得ることができる。
【0034】環状オレフィン系ランダム共重合体 本発明に係る環状オレフィン系ランダム共重合体におい
て、エチレンから導かれる構成単位は、10〜95モル
%、好ましくは40〜85モル%の量で、また芳香族含
有ノルボルネン類から導かれる構成単位は90〜5モル
%、好ましくは60〜15モル%の量で存在しているこ
とが望ましい。
て、エチレンから導かれる構成単位は、10〜95モル
%、好ましくは40〜85モル%の量で、また芳香族含
有ノルボルネン類から導かれる構成単位は90〜5モル
%、好ましくは60〜15モル%の量で存在しているこ
とが望ましい。
【0035】なお本発明に係る環状オレフィン系ランダ
ム共重合体においては、本発明の目的を損わない範囲
で、少量の他の共重合可能なモノマー、たとえば芳香族
含有ノルボルネン類以外のノルボルネン類、あるいはエ
チレン以外のα-オレフィンなどが、芳香族含有ノルボ
ルネン類から導かれる構成単位の10モル%以下の量で
共重合されていてもよい。
ム共重合体においては、本発明の目的を損わない範囲
で、少量の他の共重合可能なモノマー、たとえば芳香族
含有ノルボルネン類以外のノルボルネン類、あるいはエ
チレン以外のα-オレフィンなどが、芳香族含有ノルボ
ルネン類から導かれる構成単位の10モル%以下の量で
共重合されていてもよい。
【0036】本発明に係る環状オレフィン系ランダム共
重合体において、芳香族含有ノルボルネン類から導かれ
る構成単位は、下記一般式[II]で示されるような構造
をとっている。
重合体において、芳香族含有ノルボルネン類から導かれ
る構成単位は、下記一般式[II]で示されるような構造
をとっている。
【0037】
【化14】
【0038】(式中、p、q、rおよびR1〜R15は前
記一般式[I]と同じである。)また本発明により得ら
れるエチレン・芳香族含有ノルボルネン類共重合体の1
35℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]は、0.
05〜10dl/gであることが好ましい。環状オレフィン系ランダム共重合体の製造 本発明に係る上記のような環状オレフィン系ランダム共
重合体は、上記のようなエンド体[I-A]とエキソ体[I
-B]とのモル比([I-A]/[I-B])が80/20〜0
/100であるような芳香族含有ノルボルネン類異性体
混合物と、エチレンとを、炭化水素溶媒中でまたは炭化
水素溶媒が存在しない条件下で、該溶媒にまたは該芳香
族含有ノルボルネン類に可溶性のバナジウム化合物と有
機アルミニウム化合物、好ましくはハロゲン含有有機ア
ルミニウム化合物とからなる触媒の存在下に共重合させ
ることによって製造することができる。
記一般式[I]と同じである。)また本発明により得ら
れるエチレン・芳香族含有ノルボルネン類共重合体の1
35℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]は、0.
05〜10dl/gであることが好ましい。環状オレフィン系ランダム共重合体の製造 本発明に係る上記のような環状オレフィン系ランダム共
重合体は、上記のようなエンド体[I-A]とエキソ体[I
-B]とのモル比([I-A]/[I-B])が80/20〜0
/100であるような芳香族含有ノルボルネン類異性体
混合物と、エチレンとを、炭化水素溶媒中でまたは炭化
水素溶媒が存在しない条件下で、該溶媒にまたは該芳香
族含有ノルボルネン類に可溶性のバナジウム化合物と有
機アルミニウム化合物、好ましくはハロゲン含有有機ア
ルミニウム化合物とからなる触媒の存在下に共重合させ
ることによって製造することができる。
【0039】本発明に係る環状オレフィン系ランダム共
重合体を製造するに際して用いてもよい炭化水素溶媒と
しては、たとえば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、灯
油のような脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素などを例示すること
ができる。これらの溶媒は、単独であるいは混合して用
いることができる。
重合体を製造するに際して用いてもよい炭化水素溶媒と
しては、たとえば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、灯
油のような脂肪族炭化水素;シクロヘキサン、メチルシ
クロヘキサンなどの脂環族炭化水素;ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素などを例示すること
ができる。これらの溶媒は、単独であるいは混合して用
いることができる。
【0040】本発明に係る環状オレフィン系ランダム共
重合体を製造するに際して用いられるバナジウム化合物
として、具体的には、 一般式 VO(OR)aXb または V(OR)cXd (ただし、Rは炭化水素基、Xはハロゲン、aは0≦a
≦3、bは0≦b≦3の数であり、2≦a+b≦3であ
る、cは0≦c≦4、dは0≦d≦4の数であり、3≦
c+d≦4である。)で表わされるバナジウム化合物、
あるいはこれらの電子供与体付加物が用いられる。
重合体を製造するに際して用いられるバナジウム化合物
として、具体的には、 一般式 VO(OR)aXb または V(OR)cXd (ただし、Rは炭化水素基、Xはハロゲン、aは0≦a
≦3、bは0≦b≦3の数であり、2≦a+b≦3であ
る、cは0≦c≦4、dは0≦d≦4の数であり、3≦
c+d≦4である。)で表わされるバナジウム化合物、
あるいはこれらの電子供与体付加物が用いられる。
【0041】より具体的には、VOCl3 、VO(OC2
H5)Cl2 、VO(OC2H5)2Cl、VO(O-iso-C3H
7)Cl2 、VO(O-n-C4H9)Cl2、VO(OC
2H5)3 、VOBr2 、VCl4 、VOCl2 、VO(O
-n-C4H9)3 、VCl3 ・2OC8H16OHなどのバナ
ジウム化合物が用いられる。また、該可溶性バナジウム
触媒成分を調製する際に用いられることのある電子供与
体としては、アルコール類、フェノール類、ケトン類、
アルデヒド類、カルボン酸、有機酸または無機酸のエス
テル、エーテル類、酸アミド類、酸無水物、アルコキシ
シラン等の含酸素電子供与体;アンモニア、アミン類、
ニトリル、イソシアネート等の含窒素電子供与体などが
挙げられる。
H5)Cl2 、VO(OC2H5)2Cl、VO(O-iso-C3H
7)Cl2 、VO(O-n-C4H9)Cl2、VO(OC
2H5)3 、VOBr2 、VCl4 、VOCl2 、VO(O
-n-C4H9)3 、VCl3 ・2OC8H16OHなどのバナ
ジウム化合物が用いられる。また、該可溶性バナジウム
触媒成分を調製する際に用いられることのある電子供与
体としては、アルコール類、フェノール類、ケトン類、
アルデヒド類、カルボン酸、有機酸または無機酸のエス
テル、エーテル類、酸アミド類、酸無水物、アルコキシ
シラン等の含酸素電子供与体;アンモニア、アミン類、
ニトリル、イソシアネート等の含窒素電子供与体などが
挙げられる。
【0042】より具体的には、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、オク
タノール、ドデカノール、オクタデシルアルコール、オ
レイルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、クミルアルコ
ール、イソプロピルベンジルアルコールなどの炭素数1
〜18のアルコール類;フェノール、クレゾール、キシ
レノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ノ
ニルフェノール、クミルフェノール、ナフトールなどの
低級アルキル基を有してよい炭素数6〜20のフェノー
ル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾキ
ノンなどの炭素数3〜15のケトン類;アセトアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベン
ズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフトアルデヒドなど
の炭素数2〜15のアルデヒド類;ギ酸メチル、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オ
クタル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸エチル、酪
酸メチル、吉草酸エチル、クロル酢酸メチル、ジクロル
酢酸エチル、メタクリル酸メチル、ジクロル酢酸エチ
ル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、シクロヘ
キサンカルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エ
チル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オ
クチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、
安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチ
ル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス
酸メチル、マレイン酸n-ブチル、メチルマロン酸ジイ
ソブチル、シクロヘキセンカルボン酸ジn-ヘキシル、
ナジック酸ジエチル、テトラヒドロフタル酸ジイソプロ
ピル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタ
ル酸ジn-ブチル、フタル酸ジ2-エチルヘキシル、γ-
ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、クマリン、フタ
リド、炭酸エチレンなどの炭素数2〜30の有機酸エス
テル類;アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、トル
イル酸クロリド、アニス酸クロリドなどの炭素数2〜1
5の酸ハライド類;メチルエーテル、エチルエーテル、
イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエー
テルなどの炭素数2〜20のエーテル類;酢酸アミド、
安息香酸アミド、トルイル酸アミドなどの酸アミド類;
メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリブ
チルアミン、ピペリジン、トリベンジルアミン、アニリ
ン、ピリジン、ピコリン、テトラメチレンジアミンなど
のアミン類;アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニ
トリルなどのニトリル類;ケイ酸エチル、ジフェニルジ
メトキシシランなどのアルコキシシラン類などを挙げる
ことができる。これらの電子供与体は、2種以上用いる
ことができる。
ル、プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、オク
タノール、ドデカノール、オクタデシルアルコール、オ
レイルアルコール、ベンジルアルコール、フェニルエチ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、クミルアルコ
ール、イソプロピルベンジルアルコールなどの炭素数1
〜18のアルコール類;フェノール、クレゾール、キシ
レノール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ノ
ニルフェノール、クミルフェノール、ナフトールなどの
低級アルキル基を有してよい炭素数6〜20のフェノー
ル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾキ
ノンなどの炭素数3〜15のケトン類;アセトアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド、オクチルアルデヒド、ベン
ズアルデヒド、トルアルデヒド、ナフトアルデヒドなど
の炭素数2〜15のアルデヒド類;ギ酸メチル、酢酸メ
チル、酢酸エチル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オ
クタル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸エチル、酪
酸メチル、吉草酸エチル、クロル酢酸メチル、ジクロル
酢酸エチル、メタクリル酸メチル、ジクロル酢酸エチ
ル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エチル、シクロヘ
キサンカルボン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エ
チル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸オ
クチル、安息香酸シクロヘキシル、安息香酸フェニル、
安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチ
ル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸エチル、アニス
酸メチル、マレイン酸n-ブチル、メチルマロン酸ジイ
ソブチル、シクロヘキセンカルボン酸ジn-ヘキシル、
ナジック酸ジエチル、テトラヒドロフタル酸ジイソプロ
ピル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタ
ル酸ジn-ブチル、フタル酸ジ2-エチルヘキシル、γ-
ブチロラクトン、δ-バレロラクトン、クマリン、フタ
リド、炭酸エチレンなどの炭素数2〜30の有機酸エス
テル類;アセチルクロリド、ベンゾイルクロリド、トル
イル酸クロリド、アニス酸クロリドなどの炭素数2〜1
5の酸ハライド類;メチルエーテル、エチルエーテル、
イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェニルエー
テルなどの炭素数2〜20のエーテル類;酢酸アミド、
安息香酸アミド、トルイル酸アミドなどの酸アミド類;
メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリブ
チルアミン、ピペリジン、トリベンジルアミン、アニリ
ン、ピリジン、ピコリン、テトラメチレンジアミンなど
のアミン類;アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニ
トリルなどのニトリル類;ケイ酸エチル、ジフェニルジ
メトキシシランなどのアルコキシシラン類などを挙げる
ことができる。これらの電子供与体は、2種以上用いる
ことができる。
【0043】また、本発明に係る環状オレフィン系ラン
ダム共重合体を製造するに際して用いられる有機アルミ
ニウム化合物触媒成分としては、少なくとも分子内に1
個のAl-炭素結合を有する化合物が用いられ、たとえ
ば、 一般式 R1 mAl(OR2)nHpXq …[III] (ここでR1 およびR2 は炭素原子数、通常1〜15
個、好ましくは1〜4個を含む炭化水素基であり、互い
に同一でも異なっていてもよい。Xはハロゲン原子、m
は0≦m≦3、nは0≦n<3、pは0≦n<3、qは
0≦q<3の数であって、しかもm+n+p+q=3で
ある。)で表わされる有機アルミニウム化合物、あるい
は、 一般式 M1AlR1 4 …[IV] (ここでM1 はLi、Na、Kであり、R1 は上記一般
式[III]と同じである。)で表わされる第1族金属と
アルミニウムとの錯アルキル化物などを挙げることがで
きる。
ダム共重合体を製造するに際して用いられる有機アルミ
ニウム化合物触媒成分としては、少なくとも分子内に1
個のAl-炭素結合を有する化合物が用いられ、たとえ
ば、 一般式 R1 mAl(OR2)nHpXq …[III] (ここでR1 およびR2 は炭素原子数、通常1〜15
個、好ましくは1〜4個を含む炭化水素基であり、互い
に同一でも異なっていてもよい。Xはハロゲン原子、m
は0≦m≦3、nは0≦n<3、pは0≦n<3、qは
0≦q<3の数であって、しかもm+n+p+q=3で
ある。)で表わされる有機アルミニウム化合物、あるい
は、 一般式 M1AlR1 4 …[IV] (ここでM1 はLi、Na、Kであり、R1 は上記一般
式[III]と同じである。)で表わされる第1族金属と
アルミニウムとの錯アルキル化物などを挙げることがで
きる。
【0044】上記の一般式[III]に属する有機アルミ
ニウム化合物としては、次のものを例示できる。 一般式 R1 mAl(OR2)3-m (ここでR1 およびR2 は上記一般式[III]と同じで
あり、mは好ましくは1.5≦m<3の数である。) 一般式 R1 mAlX3-m (ここでR1 は上記一般式[III]と同じであり、Xは
ハロゲン原子、mは好ましくは0<m<3である。) 一般式 R1 mAlH3-m (ここでR1 は上記一般式[III]と同じであり、mは
好ましくは2≦m<3である。) 一般式 R1 mAl(OR2)nXq (ここでR1 およびR2 は上記一般式[III]と同じで
あり、Xはハロゲン原子、mは0<m≦3、nは0≦n
<3、qは0≦q<3の数であり、m+n+q=3であ
る。)で表わされるものなどを例示できる。
ニウム化合物としては、次のものを例示できる。 一般式 R1 mAl(OR2)3-m (ここでR1 およびR2 は上記一般式[III]と同じで
あり、mは好ましくは1.5≦m<3の数である。) 一般式 R1 mAlX3-m (ここでR1 は上記一般式[III]と同じであり、Xは
ハロゲン原子、mは好ましくは0<m<3である。) 一般式 R1 mAlH3-m (ここでR1 は上記一般式[III]と同じであり、mは
好ましくは2≦m<3である。) 一般式 R1 mAl(OR2)nXq (ここでR1 およびR2 は上記一般式[III]と同じで
あり、Xはハロゲン原子、mは0<m≦3、nは0≦n
<3、qは0≦q<3の数であり、m+n+q=3であ
る。)で表わされるものなどを例示できる。
【0045】前記一般式[III]に属するアルミニウム
化合物において、より具体的には、トリエチルアミニウ
ム、トリブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミ
ニウム;トリイソプロペニルアルミニウムのようなトリ
アルケニルアルミニウム;ジエチルアルミニウムエトキ
シド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキ
ルアルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセス
キエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドな
どのアルキルアルミニウムセスキアルコキシドのほか
に、R1 2.5Al(OR2)0.5 などで表わされる平均組成
を有するような部分的にアルコキシ化されたアルキルア
ルミニウム;ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチル
アルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド
のようなジアルキルアルミニウムハライド;エチルアル
ミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキク
ロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドのようなア
ルキルアルミニウムセスキハライド;エチルアルミニウ
ムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチ
ルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウム
ジハライドのような部分的にハロゲン化されたアルキル
アルミニウム;ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチ
ルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウム
ヒドリド;エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルア
ルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒ
ドリドのような部分的に水素化されたアルキルアルミニ
ウム;エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルア
ルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエト
キシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲ
ン化されたアルキルアルミニウムを例示できる。
化合物において、より具体的には、トリエチルアミニウ
ム、トリブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミ
ニウム;トリイソプロペニルアルミニウムのようなトリ
アルケニルアルミニウム;ジエチルアルミニウムエトキ
シド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキ
ルアルミニウムアルコキシド;エチルアルミニウムセス
キエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドな
どのアルキルアルミニウムセスキアルコキシドのほか
に、R1 2.5Al(OR2)0.5 などで表わされる平均組成
を有するような部分的にアルコキシ化されたアルキルア
ルミニウム;ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチル
アルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド
のようなジアルキルアルミニウムハライド;エチルアル
ミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキク
ロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドのようなア
ルキルアルミニウムセスキハライド;エチルアルミニウ
ムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチ
ルアルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウム
ジハライドのような部分的にハロゲン化されたアルキル
アルミニウム;ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチ
ルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウム
ヒドリド;エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルア
ルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒ
ドリドのような部分的に水素化されたアルキルアルミニ
ウム;エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルア
ルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエト
キシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲ
ン化されたアルキルアルミニウムを例示できる。
【0046】また、上記一般式[III]に類似する化合
物たとえば酸素原子や窒素原子を介して、2以上のアル
ミニウムが結合した有機アルミニウム化合物であっても
よい。このような化合物として、具体的には、
物たとえば酸素原子や窒素原子を介して、2以上のアル
ミニウムが結合した有機アルミニウム化合物であっても
よい。このような化合物として、具体的には、
【0047】
【化15】
【0048】などを例示できる。上記一般式[IV]に属
する化合物としては、LiAl(C2H5)4 、LiAl
(C7H15)4などを例示できる。これらの中では、特にア
ルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムジ
ハライドまたはこれらの混合物を用いるのが好ましい。
する化合物としては、LiAl(C2H5)4 、LiAl
(C7H15)4などを例示できる。これらの中では、特にア
ルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムジ
ハライドまたはこれらの混合物を用いるのが好ましい。
【0049】環状オレフィン系ランダム共重合体を製造
するに際して、エチレンと上記のような芳香族含有ノル
ボルネン類との共重合反応は連続法で行なわれることが
好ましい。その際に、重合反応系に供給される可溶性バ
ナジウム化合物の濃度は、通常、重合反応系内の可溶性
バナジウム化合物の濃度の10倍以下、好ましくは1〜
7倍、さらに好ましくは1〜5倍の範囲である。
するに際して、エチレンと上記のような芳香族含有ノル
ボルネン類との共重合反応は連続法で行なわれることが
好ましい。その際に、重合反応系に供給される可溶性バ
ナジウム化合物の濃度は、通常、重合反応系内の可溶性
バナジウム化合物の濃度の10倍以下、好ましくは1〜
7倍、さらに好ましくは1〜5倍の範囲である。
【0050】また、重合反応系内のバナジウム原子に対
するアルミニウム原子の比(Al/V)は2以上、好ま
しくは2〜50、とくに好ましくは3〜20の範囲であ
る。該可溶性バナジウム化合物および該有機アルミニウ
ム化合物は、通常、それぞれ前記炭化水素溶媒または芳
香族含有ノルボルネン類で希釈して供給される。ここ
で、該可溶性バナジウム化合物は、前記濃度範囲に希釈
することが望ましいが、有機アルミニウム化合物は重合
反応系における濃度のたとえば50倍以下の任意の濃度
に調製して重合反応系に供給する方法が採用される。
するアルミニウム原子の比(Al/V)は2以上、好ま
しくは2〜50、とくに好ましくは3〜20の範囲であ
る。該可溶性バナジウム化合物および該有機アルミニウ
ム化合物は、通常、それぞれ前記炭化水素溶媒または芳
香族含有ノルボルネン類で希釈して供給される。ここ
で、該可溶性バナジウム化合物は、前記濃度範囲に希釈
することが望ましいが、有機アルミニウム化合物は重合
反応系における濃度のたとえば50倍以下の任意の濃度
に調製して重合反応系に供給する方法が採用される。
【0051】また環状オレフィン系ランダム共重合体を
製造するに際して、共重合反応系内の可溶性バナジウム
化合物の濃度は、バナジウム原子として、通常は、0.
01〜5ミリモル/リットル、好ましくは0.05〜3
ミリモル/リットルの範囲である。このようなエチレン
と芳香族含有ノルボルネン類との共重合反応は、−50
〜100℃、好ましくは−30〜80℃、より好ましく
は−20〜60℃の温度で行なわれる。
製造するに際して、共重合反応系内の可溶性バナジウム
化合物の濃度は、バナジウム原子として、通常は、0.
01〜5ミリモル/リットル、好ましくは0.05〜3
ミリモル/リットルの範囲である。このようなエチレン
と芳香族含有ノルボルネン類との共重合反応は、−50
〜100℃、好ましくは−30〜80℃、より好ましく
は−20〜60℃の温度で行なわれる。
【0052】上記のような共重合反応を行なうに際して
の反応時間(連続式重合反応の場合は、重合反応混合物
の平均滞留時間)は、重合原料の種類、触媒成分の濃度
および温度によっても異なるが、通常は5分〜5時間、
好ましくは10分〜3時間である。また、共重合反応を
行なう際の圧力は、通常は0を超えて50kg/c
m 2 、好ましくは0を超えて20kg/cm2 である。
の反応時間(連続式重合反応の場合は、重合反応混合物
の平均滞留時間)は、重合原料の種類、触媒成分の濃度
および温度によっても異なるが、通常は5分〜5時間、
好ましくは10分〜3時間である。また、共重合反応を
行なう際の圧力は、通常は0を超えて50kg/c
m 2 、好ましくは0を超えて20kg/cm2 である。
【0053】環状オレフィン系ランダム共重合体を製造
するに際して、エチレン/環状オレフィンのモル比は、
通常では95/5〜10/90、好ましくは40/60
〜85/15の範囲であることが望ましい。上記のよう
にしてエチレンと環状オレフィンとの共重合反応を行な
うと、環状オレフィン系ランダム共重合体の溶液が得ら
れる。このような共重合体溶液中に含まれる環状オレフ
ィン系ランダム共重合体の濃度は、通常、0.5〜40
重量%、好ましくは2.0〜30重量%の範囲にあり、
該生成共重合体溶液中には、触媒成分である可溶性バナ
ジウム化合物成分および有機アルミニウム化合物成分も
含まれている。
するに際して、エチレン/環状オレフィンのモル比は、
通常では95/5〜10/90、好ましくは40/60
〜85/15の範囲であることが望ましい。上記のよう
にしてエチレンと環状オレフィンとの共重合反応を行な
うと、環状オレフィン系ランダム共重合体の溶液が得ら
れる。このような共重合体溶液中に含まれる環状オレフ
ィン系ランダム共重合体の濃度は、通常、0.5〜40
重量%、好ましくは2.0〜30重量%の範囲にあり、
該生成共重合体溶液中には、触媒成分である可溶性バナ
ジウム化合物成分および有機アルミニウム化合物成分も
含まれている。
【0054】上記のようにして得られた環状オレフィン
系ランダム共重合体の溶液には、通常、脱灰からペレタ
イズに至る一連の処理が行なわれ、環状オレフィン系ラ
ンダム共重合体のペレットが得られる。
系ランダム共重合体の溶液には、通常、脱灰からペレタ
イズに至る一連の処理が行なわれ、環状オレフィン系ラ
ンダム共重合体のペレットが得られる。
【0055】
【発明の効果】本発明に係るエンド体[I-A]とエキソ
体[I-B]とのモル比([I-A]/[I-B])が80/2
0〜0/100であるような芳香族含有ノルボルネン類
異性体混合物と、エチレンとを共重合させて得られる環
状オレフィン系ランダム共重合体は、エチレンと芳香族
含有ノルボルネン類とが同一組成で共重合させてなる共
重合体の場合には、エンド体[I-A]が85モル%以上
多くの場合には90モル%以上、さらに多くの場合には
94モル%以上の量で存在する芳香族含有ノルボルネン
類異性体混合物とエチレンとを共重合させて得られる環
状オレフィン系ランダム共重合体と比較して、共重合反
応の際の芳香族含有ノルボルネン類の反応率が高くな
り、また共重合体の物性に関しては、ガラス転移点(T
g)が高く耐熱性が優れており、また曲げ弾性率(F
M)が大きく機械的強度に優れている。したがって同一
のガラス転移点(Tg)あるいは曲げ弾性率を得るため
には、本発明による芳香族含有ノルボルネン類異性体混
合物を用いれば、高価な芳香族含有ノルボルネン類の共
重合量を低減せしめることが可能となる。
体[I-B]とのモル比([I-A]/[I-B])が80/2
0〜0/100であるような芳香族含有ノルボルネン類
異性体混合物と、エチレンとを共重合させて得られる環
状オレフィン系ランダム共重合体は、エチレンと芳香族
含有ノルボルネン類とが同一組成で共重合させてなる共
重合体の場合には、エンド体[I-A]が85モル%以上
多くの場合には90モル%以上、さらに多くの場合には
94モル%以上の量で存在する芳香族含有ノルボルネン
類異性体混合物とエチレンとを共重合させて得られる環
状オレフィン系ランダム共重合体と比較して、共重合反
応の際の芳香族含有ノルボルネン類の反応率が高くな
り、また共重合体の物性に関しては、ガラス転移点(T
g)が高く耐熱性が優れており、また曲げ弾性率(F
M)が大きく機械的強度に優れている。したがって同一
のガラス転移点(Tg)あるいは曲げ弾性率を得るため
には、本発明による芳香族含有ノルボルネン類異性体混
合物を用いれば、高価な芳香族含有ノルボルネン類の共
重合量を低減せしめることが可能となる。
【0056】また、本発明に係る環状オレフィン系ラン
ダム共重合体の製造方法によれば、上記のような環状オ
レフィン系ランダム共重合体を効率的に製造することが
できる。
ダム共重合体の製造方法によれば、上記のような環状オ
レフィン系ランダム共重合体を効率的に製造することが
できる。
【0057】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。定量方法 1,4-メタノ-1,4,4a,9a-テトラヒドロフルオレン(MT
HF)異性体混合物中のエンド体[I-A]とエキソ体[I
-B]とのモル比([I-A]/[I-B])は、 1H-NMR
(CDCl3 中、室温、TMS基準)を測定し、得られ
たスペクトルにおけるオレフィンプロトンの吸収ピーク
の積分強度比に基づいて算出した。
発明はこれら実施例に限定されるものではない。定量方法 1,4-メタノ-1,4,4a,9a-テトラヒドロフルオレン(MT
HF)異性体混合物中のエンド体[I-A]とエキソ体[I
-B]とのモル比([I-A]/[I-B])は、 1H-NMR
(CDCl3 中、室温、TMS基準)を測定し、得られ
たスペクトルにおけるオレフィンプロトンの吸収ピーク
の積分強度比に基づいて算出した。
【0058】1,4-メタノ-1,4,4a,9a-テトラヒドロフル
オレンの 1H-NMRを測定して得られたオレフィンプ
ロトンのケミカルシフトを第1表A、Bに示す。また1,
4-メタノ-1,4,4a,9a-テトラヒドロフルオレンの13C-N
MRを測定して得られたカーボンのケミカルシフトを第
1表A、Bに示す。
オレンの 1H-NMRを測定して得られたオレフィンプ
ロトンのケミカルシフトを第1表A、Bに示す。また1,
4-メタノ-1,4,4a,9a-テトラヒドロフルオレンの13C-N
MRを測定して得られたカーボンのケミカルシフトを第
1表A、Bに示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】軟化温度の測定方法 実施例および比較例で得られたそれぞれの共重合体を厚
さ1mmのシート状に成形して得た軟化温度測定用サン
プルについて、デュポン社製サーモメカニカルアナライ
ザー(Thermomechanical Analyser)を用いて熱変形挙
動を測定した。すなわち、サンプル上に石英製針を乗
せ、この測定針に対して49gの加重をかけた状態でサ
ンプルを5℃/分の昇温速度で連続的に昇温し、測定針
がサンプル内に0.635mm侵入したときの温度を軟
化温度とした。(以下、「TMA軟化点」と記載す
る。)曲げ弾性率の測定方法 曲げ弾性率の測定は、23℃の温度で、ASTM-D7
90に記載の測定方法にしたがって行なった。
さ1mmのシート状に成形して得た軟化温度測定用サン
プルについて、デュポン社製サーモメカニカルアナライ
ザー(Thermomechanical Analyser)を用いて熱変形挙
動を測定した。すなわち、サンプル上に石英製針を乗
せ、この測定針に対して49gの加重をかけた状態でサ
ンプルを5℃/分の昇温速度で連続的に昇温し、測定針
がサンプル内に0.635mm侵入したときの温度を軟
化温度とした。(以下、「TMA軟化点」と記載す
る。)曲げ弾性率の測定方法 曲げ弾性率の測定は、23℃の温度で、ASTM-D7
90に記載の測定方法にしたがって行なった。
【0062】極限粘度の測定方法 極限粘度の測定は、135℃の温度で、デカリンを溶媒
として行なった。
として行なった。
【0063】
【参考例1】インデンとシクロペンタジエンとを、特公
昭46-14910号公報記載の方法によってディール
ス・アルダー反応させることにより、1,4-メタノ-1,4,4
a,9a-テトラヒドロフルオレン(以下、「MTHF」と
略記することがある。)を合成した。
昭46-14910号公報記載の方法によってディール
ス・アルダー反応させることにより、1,4-メタノ-1,4,4
a,9a-テトラヒドロフルオレン(以下、「MTHF」と
略記することがある。)を合成した。
【0064】得られたMTHFを 1H-NMRにより測
定し、エンド体およびエキソ体のモル比を測定した。エ
ンド体は87モル%、エキソ体は13モル%の量で存在
していた。結果を第2表に示す。
定し、エンド体およびエキソ体のモル比を測定した。エ
ンド体は87モル%、エキソ体は13モル%の量で存在
していた。結果を第2表に示す。
【0065】
【参考例2】スチレンとシクロペンタジエンとを、参考
例1と同様にしてディールス・アルダー反応させること
によって、5-フェニル-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エ
ン(以下、「Ph-BH」と略記することがある)を合成
した。得られたPh-BHを 1H-NMRにより測定し、
エンド体およびエキソ体のモル比を測定した。エンド体
は92モル%、エキソ体は8モル%の量で存在してい
た。
例1と同様にしてディールス・アルダー反応させること
によって、5-フェニル-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エ
ン(以下、「Ph-BH」と略記することがある)を合成
した。得られたPh-BHを 1H-NMRにより測定し、
エンド体およびエキソ体のモル比を測定した。エンド体
は92モル%、エキソ体は8モル%の量で存在してい
た。
【0066】結果を第2表に示す。
【0067】
【合成例1】撹拌装置および還流冷却器を備えた30リ
ットルの反応槽に、参考例1で得られたMTHF1リッ
トルと、シクロヘキサン17リットルとを加えて撹拌し
た。得られた溶液にゼオライト(東ソー社製、ゼオラム
F-9、球状、1.8〜2.4mmφ、Na2O・Al2O3
・2.5SiO2)6kgを添加し、室温で6時間攪拌し
てエンド体のエキソ体への異性化反応を行なった。
ットルの反応槽に、参考例1で得られたMTHF1リッ
トルと、シクロヘキサン17リットルとを加えて撹拌し
た。得られた溶液にゼオライト(東ソー社製、ゼオラム
F-9、球状、1.8〜2.4mmφ、Na2O・Al2O3
・2.5SiO2)6kgを添加し、室温で6時間攪拌し
てエンド体のエキソ体への異性化反応を行なった。
【0068】反応終了後、反応混合物を濾過して触媒を
分離し、得られたMTHFのシクロヘキサン溶液を減圧
(50mmHg)下で蒸留してシクロヘキサンを留去
し、異性化されたMTHFを得た。得られたMTHFを
1H-NMRにより分析したところ、エンド体とエキソ
体とのモル比は41/59であった。結果を第2表に示
す。
分離し、得られたMTHFのシクロヘキサン溶液を減圧
(50mmHg)下で蒸留してシクロヘキサンを留去
し、異性化されたMTHFを得た。得られたMTHFを
1H-NMRにより分析したところ、エンド体とエキソ
体とのモル比は41/59であった。結果を第2表に示
す。
【0069】
【合成例2】反応時間を3時間とした以外は、合成例1
と同様にしてMTHFの異性化反応を行なった。結果を
第2表に示す。
と同様にしてMTHFの異性化反応を行なった。結果を
第2表に示す。
【0070】
【合成例3】触媒として、シリカ-アルミナ(品川白煉
瓦社製、セガードOW、粒状、0.5〜2mmφ、Al2
O3・mSiO2・nH2O+Al(OH)3)を用い、シク
ロヘキサンおよび触媒の量をそれぞれ4.0リットルお
よび3kgに変更し、反応時間を96時間に代えた以外
は、合成例1と同様にして反応を行なった。結果を第2
表に示す。
瓦社製、セガードOW、粒状、0.5〜2mmφ、Al2
O3・mSiO2・nH2O+Al(OH)3)を用い、シク
ロヘキサンおよび触媒の量をそれぞれ4.0リットルお
よび3kgに変更し、反応時間を96時間に代えた以外
は、合成例1と同様にして反応を行なった。結果を第2
表に示す。
【0071】
【合成例4】参考例2で得られたPh-BHを用いた以外
は、合成例1と同様にして反応を行なった。結果を第2
表に示す。
は、合成例1と同様にして反応を行なった。結果を第2
表に示す。
【0072】
【合成例5】合成例4において、反応時間を3時間に変
更した以外は合成例4と同様にして反応を行なった。結
果を第2表に示す。
更した以外は合成例4と同様にして反応を行なった。結
果を第2表に示す。
【0073】
【合成例6】触媒として、合成例3で用いたシリカ-ア
ルミナを用い、反応時間を96時間とした以外は合成例
4と同様にして反応を行なった。 結果を第2表に示
す。
ルミナを用い、反応時間を96時間とした以外は合成例
4と同様にして反応を行なった。 結果を第2表に示
す。
【0074】
【表3】
【0075】
【実施例1】撹拌装置を備えた内容積1リットルのガラ
ス製重合器に、重合器上部から連続的に合成例1で得ら
れたMTHFのシクロヘキサン溶液、触媒としてVO
(OC2H5)Cl2 のシクロヘキサン溶液およびエチルア
ルミニウムセスキクロリド(Al(C2H5)1.5Cl1.5)
のシクロヘキサン溶液を、重合器内での濃度がそれぞれ
60g/リットル、0.5ミリモル/リットル、4.0ミ
リモル/リットルとなるように供給し、重合器上部から
エチレンを15リットル/時間、水素を0.5リットル
/時間の供給速度で供給した。一方、重合器上部から連
続的に重合器内の重合液の全量が1リットルとなり、平
均滞留時間が0.5時間になるように抜き出した。
ス製重合器に、重合器上部から連続的に合成例1で得ら
れたMTHFのシクロヘキサン溶液、触媒としてVO
(OC2H5)Cl2 のシクロヘキサン溶液およびエチルア
ルミニウムセスキクロリド(Al(C2H5)1.5Cl1.5)
のシクロヘキサン溶液を、重合器内での濃度がそれぞれ
60g/リットル、0.5ミリモル/リットル、4.0ミ
リモル/リットルとなるように供給し、重合器上部から
エチレンを15リットル/時間、水素を0.5リットル
/時間の供給速度で供給した。一方、重合器上部から連
続的に重合器内の重合液の全量が1リットルとなり、平
均滞留時間が0.5時間になるように抜き出した。
【0076】重合反応は、重合器外部にそなえつけられ
た冷却ジャケットに冷媒を循環して重合温度を10℃と
して行なった。上記のような反応条件で共重合反応を行
なって、エチレン・MTHFランダム共重合体を含む重
合反応混合物を得た。重合反応は、重合器上部から抜き
出した重合液にイソプロピルアルコールを少量添加して
停止させた。その後、水1リットルに対し濃塩酸5ml
を添加した水溶液と重合液を1対1の割合でホモミキサ
ーを用いて強攪拌下で接触させ、触媒残渣を水相へ移行
させた。上記混合液を静置し、水相を除去後さらに蒸留
水で2回水洗を行い、重合液を精製分離した。
た冷却ジャケットに冷媒を循環して重合温度を10℃と
して行なった。上記のような反応条件で共重合反応を行
なって、エチレン・MTHFランダム共重合体を含む重
合反応混合物を得た。重合反応は、重合器上部から抜き
出した重合液にイソプロピルアルコールを少量添加して
停止させた。その後、水1リットルに対し濃塩酸5ml
を添加した水溶液と重合液を1対1の割合でホモミキサ
ーを用いて強攪拌下で接触させ、触媒残渣を水相へ移行
させた。上記混合液を静置し、水相を除去後さらに蒸留
水で2回水洗を行い、重合液を精製分離した。
【0077】次にこの重合液に対して体積で約3倍のア
セトンが入ったミキサー中に反応停止後の重合液を強攪
拌下加えて共重合体を析出させ、さらに析出した共重合
体を濾過により溶液と分離した。得られた上記共重合体
を、その濃度が約50g/リットルになるようにアセト
ン中に分散させ、さらにその混合物をアセトンの沸点で
約2時間、加熱処理を行なった。処理後、濾過によりア
セトンから共重合体を分離し、120℃で24時間、減
圧乾燥を行なった。
セトンが入ったミキサー中に反応停止後の重合液を強攪
拌下加えて共重合体を析出させ、さらに析出した共重合
体を濾過により溶液と分離した。得られた上記共重合体
を、その濃度が約50g/リットルになるようにアセト
ン中に分散させ、さらにその混合物をアセトンの沸点で
約2時間、加熱処理を行なった。処理後、濾過によりア
セトンから共重合体を分離し、120℃で24時間、減
圧乾燥を行なった。
【0078】得られたエチレンとMTHFの共重合体に
ついて13C-NMRを測定したところ、共重合体中のエ
チレン含有量は63.0モル%であった。また、極限粘
度[η]およびTMA軟化点は、それぞれ0.41dl
/gおよび178℃であった。結果を第4表に示す。さ
らに図1に、得られたエチレン・MTHF共重合体の芳
香族含有ノルボルネン含量(モル%)とTMA軟化点と
の関係を示し、また図2に該共重合体の芳香族含有ノル
ボルネン含量(モル%)と曲げ弾性率との関係を示す。
ついて13C-NMRを測定したところ、共重合体中のエ
チレン含有量は63.0モル%であった。また、極限粘
度[η]およびTMA軟化点は、それぞれ0.41dl
/gおよび178℃であった。結果を第4表に示す。さ
らに図1に、得られたエチレン・MTHF共重合体の芳
香族含有ノルボルネン含量(モル%)とTMA軟化点と
の関係を示し、また図2に該共重合体の芳香族含有ノル
ボルネン含量(モル%)と曲げ弾性率との関係を示す。
【0079】なお、得られた共重合体中に含まれるMT
HF単位のエンド体とエキソ体とのモル比を13C-NM
Rによって測定したところ、エンド体/エキソ体比は4
0/60であって、その値は重合前後でほとんど変化し
なかった。
HF単位のエンド体とエキソ体とのモル比を13C-NM
Rによって測定したところ、エンド体/エキソ体比は4
0/60であって、その値は重合前後でほとんど変化し
なかった。
【0080】
【実施例2〜8、比較例1〜2】第3表に示すような原
料(芳香族含有ノルボルネン)を用いて、第3表に示す
ような条件下で、実施例1と同様にしてエチレンとMT
HFとの共重合を行なった。得られた結果を第4表に示
す。
料(芳香族含有ノルボルネン)を用いて、第3表に示す
ような条件下で、実施例1と同様にしてエチレンとMT
HFとの共重合を行なった。得られた結果を第4表に示
す。
【0081】また図1に得られたエチレン・MTHF共
重合体の芳香族含有ノルボルネン含量(モル%)とTM
A軟化点との関係を示し、図2に該重合体の芳香族含有
ノルボルネン含量(モル%)と曲げ弾性率との関係を示
す。
重合体の芳香族含有ノルボルネン含量(モル%)とTM
A軟化点との関係を示し、図2に該重合体の芳香族含有
ノルボルネン含量(モル%)と曲げ弾性率との関係を示
す。
【0082】
【表4】
【0083】
【表5】
【0084】
【実施例9〜11、比較例3】第5表に示すような原料
(Ph-BH)を用いて、第5表に示すような条件下で、
実施例1と同様にしてエチレンとPh-BHとの共重合を
行なった。得られた結果を第6表に示す。実施例9〜1
1で得られたエキソ体[I-B]含量の多いPh-BHを用
いた共重合体は、比較例3で得られた共重合体に比べ、
TMA軟化点、曲げ弾性率ともに向上していることがわ
かる。
(Ph-BH)を用いて、第5表に示すような条件下で、
実施例1と同様にしてエチレンとPh-BHとの共重合を
行なった。得られた結果を第6表に示す。実施例9〜1
1で得られたエキソ体[I-B]含量の多いPh-BHを用
いた共重合体は、比較例3で得られた共重合体に比べ、
TMA軟化点、曲げ弾性率ともに向上していることがわ
かる。
【0085】
【表6】
【0086】
【表7】
【図1】各種のエンド体/エキソ体比を有する芳香族含
有ノルボルネン(ここでは、MTHF)類異性体混合物
とエチレンとを共重合させて得られるエチレン・芳香族
含有ノルボルネン(ここでは、MTHF)共重合体の芳
香族含有ノルボルネン含量(モル%)とTMA軟化点と
の関係を示す図である。
有ノルボルネン(ここでは、MTHF)類異性体混合物
とエチレンとを共重合させて得られるエチレン・芳香族
含有ノルボルネン(ここでは、MTHF)共重合体の芳
香族含有ノルボルネン含量(モル%)とTMA軟化点と
の関係を示す図である。
【図2】エチレン・芳香族含有ノルボルネン(ここで
は、MTHF)共重合体の芳香族含有ノルボルネン含量
(モル%)と曲げ弾性率との関係を示す図である。
は、MTHF)共重合体の芳香族含有ノルボルネン含量
(モル%)と曲げ弾性率との関係を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】(a)エチレンと、 下記式で示されるエンド体[I-A]とエキソ体[I-B]と
のモル比([I-A]/[I-B])が80/20〜0/10
0である異性体混合物としての下記一般式[I]で示さ
れる芳香族含有ノルボルネン類とがランダム共重合され
てなり、 (b)エチレンから導かれる構成単位が10〜95モル
%の量で存在し、該芳香族含有ノルボルネン類から導か
れる構成単位が90〜5モル%の量で存在し、 (c)該芳香族含有ノルボルネン類から導かれる構成単
位が下記一般式[II]で示される構造であり、 (d)135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]
が0.05〜10dl/gであることを特徴とする、エ
チレンと芳香族含有ノルボルネン類とがランダム共重合
されてなる環状オレフィン系ランダム共重合体。 【化1】 (式中、pは0または1以上の整数であり、qおよびr
は0、1または2であり、R1 〜R15はそれぞれ独立に
水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、、脂環族
炭化水素基、芳香族炭化水素基およびアルコキシ基であ
り、R5(またはR6 )とR9(またはR7 )とは、炭素
数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、
また何の基も介さずに直接結合していてもよい。 【化2】 【化3】 (式中、p、q、rおよびR1 〜R15は上記一般式
[I]と同じである。) - 【請求項2】(a)エチレンと、 下記式で示されるエンド体[I-A]とエキソ体[I-B]と
のモル比([I-A]/[I-B])が80/20〜0/10
0である異性体混合物としての上記一般式[I]で示さ
れる芳香族含有ノルボルネン類とを、 (b)炭化水素溶媒中でまたは炭化水素溶媒が存在しな
い条件下で、該炭化水素にまたは該芳香族含有ノルボル
ネン類に可溶性のバナジウム化合物および有機アルミニ
ウムとからなる触媒の存在下に共重合させることを特徴
とする、エチレンと該芳香族含有ノルボルネン類とがラ
ンダム共重合されてなる環状オレフィン系ランダム共重
合体の製造方法。 【化4】 (式中、pは0または1以上の整数であり、qおよびr
は0、1または2であり、R1 〜R15はそれぞれ独立に
水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、、脂環族
炭化水素基、芳香族炭化水素基およびアルコキシ基であ
り、R5(またはR6 )とR9(またはR7 )とは、炭素
数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、
また何の基も介さずに直接結合していてもよい。 【化5】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02386192A JP3203029B2 (ja) | 1991-02-12 | 1992-02-10 | 環状オレフィン系ランダム共重合体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-19066 | 1991-02-12 | ||
JP1906691 | 1991-02-12 | ||
JP02386192A JP3203029B2 (ja) | 1991-02-12 | 1992-02-10 | 環状オレフィン系ランダム共重合体およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0586131A true JPH0586131A (ja) | 1993-04-06 |
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