JPH0586047A - 新規なテトラカルボン酸二無水物化合物およびテトラカ ルボン酸化合物 - Google Patents

新規なテトラカルボン酸二無水物化合物およびテトラカ ルボン酸化合物

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JPH0586047A
JPH0586047A JP25118591A JP25118591A JPH0586047A JP H0586047 A JPH0586047 A JP H0586047A JP 25118591 A JP25118591 A JP 25118591A JP 25118591 A JP25118591 A JP 25118591A JP H0586047 A JPH0586047 A JP H0586047A
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JP
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bis
phenyl
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dicarboxyphenoxy
alkyl
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Application number
JP25118591A
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English (en)
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Hisao Yokokura
久男 横倉
Tadao Nakada
忠夫 中田
Katsumi Kondo
克己 近藤
Shuichi Ohara
周一 大原
Teruo Kitamura
輝夫 北村
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Hitachi Ltd
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規なテトラカルボン酸二無水物化合物およ
びテトラカルボン酸化合物を提供することにある。 【構成】一般式(1) 【化1】 (式中、Yは 【化2】 を示し、R1 は炭素数7〜18、R2 は炭素数5〜1
8、R3 、R4 は炭素数1〜18、R5 〜R6は水素ま
たは炭素数1〜18のアルキル基、Xは炭素数1〜4の
アルキル基で、a、b、cおよびdは0、1または2で
ある。)にて表されるテトラカルボン酸二無水物化合
物。 【効果】 本発明の新規なテトラカルボン酸二無水物化
合物、テトラカルボン酸化合物を一方の原料として調製
されるポリイミドはス−パ−ツイスト液晶ディスプレイ
に要求されているプレチルト角の一定化、周波数特性の
安定化が得られ、ドメイン及び輝度ムラが発生せず最終
的には、製品の歩留りを大きく向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なテトラカルボン
酸二無水物化合物およびテトラカルボン酸化合物に関す
る。さらに詳しくは、液晶表示素子用の配向膜の原料と
して有用な新規なテトラカルボン酸二無水物化合物およ
びテトラカルボン酸化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】ネマチック液晶を大きくねじったス−パ
−ツイスト液晶表示素子の配向膜には、光を散乱するド
メインの発生を防止するため、高プレチルト角を示すポ
リイミド配向膜が提案され、現在、主にそれが用いられ
ている(特開昭64−25127号公報、特開昭62−
262829号公報、特開昭63−259515号公
報、特開昭62−127827号公報、特開昭62−1
74725号公報、特開平2−210328号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ス−パ−ツイスト液晶
表示素子の超高精細化が進むに従い、プレチルト角が素
子面内で異なり安定性が劣るために発生する種々のドメ
インの問題がある。これは、素子の大画面化が進むと共
に基板に形成した配向膜は、焼成温度によりプレチルト
角が異なり一定しないことが主な原因となっている。そ
こで、本発明の目的は、配向膜の焼成温度を低温から高
温まで変えてもプレチルト角がほぼ一定となり、更に、
しきい値電圧の周波数変化も安定である新たな特性を有
する配向膜を提供する際の原料となる新規なテトラカル
ボン酸二無水物化合物およびテトラカルボン酸化合物を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(1)
【0005】
【化4】
【0006】(式中、Yは
【0007】
【化5】
【0008】を示し、R1 は炭素数7〜18のアルキル
基、R2は炭素数5〜18のアルキル基、R3 、R4
炭素数1〜18のアルキル基、R5 〜R6 は水素または
炭素数1〜18のアルキル基、Xは炭素数1〜4のアル
キル基、a、b、cおよびdは0、1または2を示
す。)で表されるテトラカルボン酸二無水物化合物にあ
る。さらに、本発明は、 一般式(2)
【0009】
【化6】
【0010】(式中、Y、R1 、R2 、R3 、R4 、R
5 、R6 、X、a、b、c、dは前記と同様である)で
表されるテトラカルボン酸化合物にある。本発明のテト
ラカルボン酸二無水物化合物およびテトラカルボン酸化
合物としては、例示すると、2、2−ビス[4−(3、
4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]ノナン、2、
2−ビス[4−(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フ
ェニル]デカン、2、2−ビス[4−(3、4−ジカル
ボキシフェノキシ)フェニル]ウンデカン、2、2−ビ
ス[4−(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニ
ル]ドデカン、2、2−ビス[4−(3、4−ジカルボ
キシフェノキシ)フェニル]トリデカン、2、2−ビス
[4−(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]
テトラデカン、2、2−ビス[4−(3、4−ジカルボ
キシフェノキシ)フェニル]ペンタデカン、2、2−ビ
ス[4−(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニ
ル]ヘキサデカン、2、2−ビス[4−(3、4−ジカ
ルボキシフェノキシ)フェニル]ヘプタデカン、2、2
−ビス[4−(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェ
ニル]オクタデカン、1、1−ビス[4−(3、4−ジ
カルボキシフェノキシ)フェニル]−2−メチルドデカ
ン、1、1−ビス[4−(3、4−ジカルボキシフェノ
キシ)フェニル]−2−メチルオクタン、1、1−ビス
[4−(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]
−2−エチルウンデカン、2、2−ビス[3、5−ジメ
チル−4−(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニ
ル]テトラデカン、1、1−ビス[4−(3、4−ジカ
ルボキシフェノキシ)フェニル]−2−メチルトリデカ
ン、1、1−ビス[4−(3、4−ジカルボキシフェノ
キシ)フェニル]−2−エチルデカン、2、2−ビス
[3、5−ジエチル−4−(3、4−ジカルボキシフェ
ノキシ)フェニル]ドデカン、1、1−ビス[4−
(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]シクロ
ヘキサン、1、1−ビス[4−(3、4−ジカルボキシ
フェノキシ)フェニル]ペンチルシクロヘキサン、1、
1−ビス[4−(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フ
ェニル]オクチルシクロヘキサン、1、1−ビス[4−
(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]デシル
シクロヘキサン、1、1−ビス[4−(3、4−ジカル
ボキシフェノキシ)フェニル]ドデシルシクロヘキサ
ン、1、1−ビス[4−(3、4−ジカルボキシフェノ
キシ)フェニル]ペンタデシルシクロヘキサンなどをあ
げることができる。
【0011】本発明の化合物は、対応する炭素鎖数のジ
オ−ル化合物にニトロフタルイミドをアルカリ中でニト
ロ置換を行い対応するビスイミドを形成し、次いでこの
ビスイミドを加水分解してテトラカルボン酸、更に、こ
のテトラカルボン酸を無水酢酸中で脱水反応処理してテ
トラカルボン酸二無水物とする一般的な方法で製造され
る。
【0012】本発明の新規な化合物を原料とした配向膜
は、ポリイミド高分子系物質の前駆体であるポリアミッ
ク酸を前記テトラカルボン酸二無水物化合物とジアミン
化合物とを重合して得、これをN−メチル−2−ピロリ
ドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシドなどの溶剤に溶かし、次いでこの
溶液を刷毛塗り法、回転塗布法、スプレー法、印刷法な
どの方法により基板上に塗布した後、100 〜450 ℃、好
ましくは150〜300 ℃で加熱処理することにより作製さ
れる。
【0013】本発明のテトラカルボン酸二無水物および
テトラカルボン酸化合物は、プレチルト角を一定とし且
つ周波数特性を安定が優れた液晶配向膜の開発のために
提供したものであるが、これらの化合物は、その他のエ
ステル化ポリイミド、ポリイミドシロキサン、ポリアミ
ドイミド、ポリヒドラジドイミド、ポリイミドイソイン
ドロキナゾリンジオン、ポリアミド等の高分子化合物お
よびその改質にも使用することができ、さらに半導体等
のエレクトロニクス用、エポキシ架橋材等の他の目的に
も使用することができる。
【0014】
【作用】本発明の新規なテトラカルボン酸二無水物化合
物およびテトラカルボン酸化合物は、中央結合基Yの分
子短軸方向に長鎖のアルキル基を導入することによって
ポリマのフレキシブルな性質と低温でのイミド化が高め
られ、低温から高温まで焼成温度を変えても配向膜の界
面状態がほとんど変わらず、よりプレチルト角が一定に
なり液晶配向性が高まったものと考えられる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の化合物に関してより詳細に例
示するとともに、その化合物を用いて得られたポリイミ
ドの液晶配向膜としての応用の結果を例示する。なお、
これらの実施例は本発明の技術的範囲を限定するもので
はない。
【0016】
【実施例1】2−トリデカノン51.3gとフェノ−ル
98.3gを混合し、室温で激しく攪拌しながら塩化水
素ガスを吹き込み、3時間激しく攪拌し、さらに24時
間室温で放置した。反応したことを確認後、反応混合物
をジエチルエ−テルに溶解し、水洗、留去、水蒸気蒸
留、ジエチルエ−テル抽出を繰返し行い、カラムクロマ
トグラフィ−、減圧乾燥処理でオイル状の2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)トリデカンを58.3gを
得た。
【0017】次に、第1段階で得られた2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)トリデカン58.3g、ジ
メチルスルホキシド750mlを攪拌しながら、95%N
aOHを14.3g、H2Oを14ml、トルエンを11
0mlを加熱攪拌還流し、共沸脱水する。その後、トルエ
ン、軽留分を留去し、N−フェニル−4−ニトロフタル
イミドを94g添加し60℃で2時間攪拌する。更に、
水に注加、ベンゼン溶液で乾燥後、留去、カラムクロマ
トグラフィ−を通して、淡黄色の2,2−ビス〔4−
(N−フェニルフタルイミド−4−オキシ)フェニル〕
トリデカンの結晶を80.4gを得た。
【0018】更に、第2段階で得られた2,2−ビス
〔4−(N−フェニルフタルイミド−4−オキシ)フェ
ニル〕トリデカン80.4g、95%NaOHを33.
4g、水を500mlをオ−トクレ−ブ中で170℃で1
8時間反応させる。冷却後、減圧にてオ−トクレ−ブか
ら反応液を出し、水洗、ジエチルエ−テル抽出を繰返
し、ジエチルエ−テル留去、減圧乾燥して赤褐色の2,
2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキフェノキシ)フェ
ニル〕トリデカン62.7gを得た。この化合物の赤外
吸収(IR)スペクトルを図1に示す。
【0019】次に、第3段階で得られた2,2−ビス
〔4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕
トリデカン62.7g、酢酸550ml、無水酢酸33.
3gを6時間加熱還流攪拌する。その後、常圧蒸留して
酢酸、過剰の無水酢酸を留去、ジエチルエ−テル溶液に
して、自然ろ過によりジエチルエ−テル不溶物を除去
後、留去、減圧乾燥して2,2−ビス〔4−(3,4ジ
カルボキシフェノキシ)フェニル〕トリデカン二無水物
54.7gを得た。この化合物の赤外吸収(IR)スペ
クトルを図2に示す。
【0020】出発原料の2−トリデカノンからそれぞれ
対応するフェノ−ル誘導体を変えた外は上記に準じた操
作を行って、2、2−ビス[4−(3、4−ジカルボキ
シフェノキシ)フェニル]ノナン、2、2−ビス[4−
(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]デカ
ン、2、2−ビス[4−(3、4−ジカルボキシフェノ
キシ)フェニル]ウンデカン、2、2−ビス[4−
(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]ドデカ
ン、2、2−ビス[4−(3、4−ジカルボキシフェノ
キシ)フェニル]テトラデカン、2、2−ビス[4−
(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]ペンタ
デカン、2、2−ビス[4−(3、4−ジカルボキシフ
ェノキシ)フェニル]ヘキサデカン、2、2−ビス[4
−(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]ヘプ
タデカン、2、2−ビス[4−(3、4−ジカルボキシ
フェノキシ)フェニル]オクタデカンを合成した。
【0021】
【実施例2】1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
−2−メチルオクタン70g、ジメチルスルホキシド6
50mlを攪拌しながら、95%NaOHを27.1g、
トルエンを200mlを加熱攪拌還流し、共沸脱水する。
その後、トルエン、軽留分を留去し、N−フェニル−4
−ニトロフタルイミドを138.4g添加し60℃で7
時間攪拌する。更に、水に注加、ベンゼン溶液で乾燥
後、留去、カラムクロマトグラフィ−を通して、淡黄色
の1,1−ビス〔4−(N−フェニルフタルイミド−4
−オキシ)フェニル〕−2−メチルオクタンの結晶を2
4.7gを得た。
【0022】更に、得られた1,1−ビス〔4−(N−
フェニルフタルイミド−4−オキシ)フェニル〕−2−
メチルオクタン28.8g、95%NaOHを12.3
g、水を130mlをオ−トクレ−ブ中で170℃で18
時間反応させる。冷却後、減圧にてオ−トクレ−ブから
反応液を出し、水洗、ジエチルエ−テル抽出を繰返し、
ジエチルエ−テル留去、減圧乾燥して1,1−ビス〔4
−(3,4−ジカルボキフェノキシ)フェニル〕−2−
メチルオクタン21.9gを得た。この化合物の赤外吸
収(IR)スペクトルを図3に示す。
【0023】次に、1,1−ビス〔4−(3,4−ジカ
ルボキシフェノキシ)フェニル〕−2−メチルオクタン
25.6g、酢酸200ml、無水酢酸19.6gを6時
間加熱還流攪拌する。その後、常圧蒸留して酢酸、過剰
の無水酢酸を留去、ジエチルエ−テル溶液にして、自然
濾過によりジエチルエ−テル不溶物を除去後、留去、減
圧乾燥して1,1−ビス〔4−(3,4ジカルボキシフ
ェノキシ)フェニル〕−2−メチルオクタン二無水物1
7.6gを得た。この化合物の赤外吸収(IR)スペク
トルを図4に示す。その他化合物も上記に準じた操作を
行って、1、1−ビス[4−(3、4−ジカルボキシフ
ェノキシ)フェニル]−2−メチルオクタン、1、1−
ビス[4−(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニ
ル]−2−メチルドデカン、1、1−ビス[4−(3、
4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]−2−エチル
ウンデカンを合成した。
【0024】
【実施例3】2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)デカン67g、ジメチルスルホキシ
ド650mlを攪拌しながら、95%NaOHを22.8
g、トルエンを170mlを加熱攪拌還流し、共沸脱水す
る。その後、トルエン、軽留分を留去し、N−フェニル
−4−ニトロフタルイミドを103.7g添加し60℃
で3時間攪拌する。更に、水に注加、ベンゼン溶液で乾
燥後、留去、カラムクロマトグラフィ−を通して、淡黄
色の2,2−ビス〔3,5−ジメチル−4−(N−フェ
ニルフタルイミド−4−オキシ)フェニル〕デカンの結
晶を22.4gを得た。
【0025】更に、得られた2,2−ビス〔3,5−ジ
メチル−4−(N−フェニルフタルイミド−4−オキ
シ)フェニル〕デカン29.8g、95%NaOHを1
4.5g、水を130mlをオ−トクレ−ブ中で170℃
で18時間反応させる。冷却後、減圧にてオ−トクレ−
ブから反応液を出し、水洗、ジエチルエ−テル抽出を繰
返し、ジエチルエ−テル留去、減圧乾燥して2,2−ビ
ス〔3,5−ジメチル−4−(3,4−ジカルボキフェ
ノキシ)フェニル〕デカン24.9gを得た。この化合
物の赤外吸収(IR)スペクトルを図5に示す。
【0026】次に、2,2−ビス〔3,5−ジメチル−
4−(3,4−ジカルボキフェノキシ)フェニル〕デカ
ン28.8g、酢酸200ml、無水酢酸21.7gを
6.5時間加熱還流攪拌する。その後、常圧蒸留して酢
酸、過剰の無水酢酸を留去、ジエチルエ−テル溶液にし
て、自然濾過によりジエチルエ−テル不溶物を除去後、
留去、減圧乾燥して2,2−ビス〔3,5−ジメチル−
4−(3,4−ジカルボキフェノキシ)フェニル〕デカ
ン二無水物22.4gを得た。この化合物の赤外吸収
(IR)スペクトルを図6に示す。その他化合物も上記
に準じた操作を行って、2、2−ビス[3、5−ジエチ
ル−4−(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニ
ル]ドデカンを合成した。
【0027】
【実施例4】1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン32.8g、ジメチルスルホキシド43
0mlを攪拌しながら、95%NaOHを15g、トルエ
ンを120mlを加熱攪拌還流し、共沸脱水する。その
後、トルエン、軽留分を留去し、N−フェニル−4−ニ
トロフタルイミドを72.1g添加し60℃で2時間攪
拌する。更に、水に注加、ベンゼン溶液で乾燥後、留
去、カラムクロマトグラフィ−を通して、1,1−ビス
〔4−(N−フェニルフタルイミド−4−オキシ)フェ
ニル〕シクロヘキサンの結晶を41.2gを得た。
【0028】更に、得られた1,1−ビス〔4−(N−
フェニルフタルイミド−4−オキシ)フェニル〕シクロ
ヘキサン41.2g、95%NaOHを20.9g、水
を200mlをオ−トクレ−ブ中で170℃で18時間反
応させる。冷却後、減圧にてオ−トクレ−ブから反応液
を出し、水洗、ジエチルエ−テル抽出を繰返し、ジエチ
ルエ−テル留去、減圧乾燥して1,1−ビス〔4−
(3,4−ジカルボキフェノキシ)フェニル〕シクロヘ
キサン23.1gを得た。この化合物の赤外吸収(I
R)スペクトルを図7に示す。
【0029】次に、1,1−ビス〔4−(3,4−ジカ
ルボキフェノキシ)フェニル〕シクロヘキサン23.1
g、酢酸200ml、無水酢酸20gを6時間加熱還流攪
拌する。その後、常圧蒸留して酢酸、過剰の無水酢酸を
留去、ジエチルエ−テル溶液にして、自然濾過によりジ
エチルエ−テル不溶物を除去後、留去、減圧乾燥して
1,1−ビス〔4−(3,4−ジカルボキフェノキシ)
フェニル〕シクロヘキサン二無水物18.6gを得た。
この化合物の赤外吸収(IR)スペクトルを第8図に示
す。その他化合物も上記に準じた操作を行って、を合成
した1、1−ビス[4−(3、4−ジカルボキシフェノ
キシ)フェニル]ペンチルシクロヘキサン、1、1−ビ
ス[4−(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニ
ル]オクチルシクロヘキサン、1、1−ビス[4−
(3、4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]デシル
シクロヘキサン、1、1−ビス[4−(3、4−ジカル
ボキシフェノキシ)フェニル]ドデシルシクロヘキサ
ン、1、1−ビス[4−(3、4−ジカルボキシフェノ
キシ)フェニル]ペンタデシルシクロヘキサンを合成し
た。
【0030】
【応用例1】実施例1で合成した2,2−ビス〔4−
(3,4ジカルボキシフェノキシ)フェニル〕トリデカ
ン二無水物0.2モル%とピロメリット酸二無水物0.
8モル%及び1,6−ジアミノヘキサン0.8モル%、
1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロ−2、2−ビ
ス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
0.2モル%をN−メチル−2−ピロリドン中で20℃
で8時間重合し、ポリイミド前駆体ワニスを得た。この
ワニスを5%濃度に希釈後、ITO基板上に回転塗布
し、焼成温度を160〜280℃/30minと種々変
えて配向膜を形成後、0.4mmの切り込み条件でラビ
ングを行い、メルク社のZLI−1132等の液晶材料
を封入し液晶素子を作製した。通常用いている、クリス
タルロ−テション法でプレチルト角を測定した結果、
4.5〜4.6度とほとんど一定な値を示した。また、
液晶素子のしきい値電圧の周波数変化(30Hz/50
0Hz)を測定したところ0.99以上の値を示し、種
々のドメイン及び輝度ムラの発生しない液晶ディスプレ
イを得ることができた。
【0031】
【比較例】シクロブタンテトラカルボン酸二無水物0.
5モル%、ピロメリット酸二無水物0.5モル%及び
2、2−ビス[4−(p−アミノフェノキシ)フェニ
ル]ペンタン0.5モル%、1、1、1、3、3、3−
ヘキサフルオロ−2、2−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]プロパン0.5モル%をN−メチル
−2−ピロリドン中で20℃で8時間重合し、ポリイミ
ド前駆体ワニスを得た。その後、応用例1と同じ条件で
液晶素子を作製し、プレチルト角を測定した結果、2.
3〜4.5度と配向膜の焼成条件で大きく変化し、しき
い値電圧の周波数変化も0.97の値を示し、種々のド
メイン及び輝度ムラが発生した。
【0032】
【発明の効果】本発明により新規なテトラカルボン酸二
無水物化合物およびテトラカルボン酸化合物、それらを
用いた液晶表示素子用の配向膜および液晶表示素子が提
供された。前記テトラカルボン酸二無水物を一方の原料
として調製されるポリイミドはス−パ−ツイスト液晶デ
ィスプレイに要求されているプレチルト角の一定化、周
波数特性の安定化が得られ、ドメイン及び輝度ムラが発
生せず最終的には、製品の歩留りを大きく向上すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキフェ
ノキシ)フェニル〕トリデカンの赤外線吸収スペクトル
を示す図。
【図2】2,2−ビス〔4−(3,4ジカルボキシフェ
ノキシ)フェニル〕トリデカン二無水物の赤外線吸収ス
ペクトルを示す図。
【図3】1,1−ビス〔4−(3,4−ジカルボキフェ
ノキシ)フェニル〕−2−メチルオクタンの赤外線吸収
スペクトルを示す図。
【図4】1,1−ビス〔4−(3,4ジカルボキシフェ
ノキシ)フェニル〕−2−メチルオクタン二無水物の赤
外線吸収スペクトルを示す図。
【図5】2,2−ビス〔3,5−ジメチル−4−(3,
4−ジカルボキフェノキシ)フェニル〕デカンの赤外線
吸収スペクトルを示す図。
【図6】2,2−ビス〔3,5−ジメチル−4−(3,
4−ジカルボキフェノキシ)フェニル〕デカン二無水物
の赤外線吸収スペクトルを示す図。
【図7】1,1−ビス〔4−(3,4−ジカルボキフェ
ノキシ)フェニル〕シクロヘキサンの赤外線吸収スペク
トルを示す図。
【図8】1,1−ビス〔4−(3,4−ジカルボキフェ
ノキシ)フェニル〕シクロヘキサン二無水物の赤外線吸
収スペクトルを示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 克己 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 大原 周一 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 北村 輝夫 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、Yは 【化2】 を示し、R1 は炭素数7〜18のアルキル基、R2 は炭
    素数5〜18のアルキル基、R3 、R4 は炭素数1〜1
    8のアルキル基、R5 〜R6 は水素または炭素数1〜1
    8のアルキル基、Xは炭素数1〜4のアルキル基、a、
    b、cおよびdは0、1または2を示す。)で表される
    テトラカルボン酸二無水物化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(2) 【化3】 (式中、Y、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6
    X、a、b、c、dは前記と同様である)で表されるテ
    トラカルボン酸化合物。
JP25118591A 1991-09-30 1991-09-30 新規なテトラカルボン酸二無水物化合物およびテトラカ ルボン酸化合物 Pending JPH0586047A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004530714A (ja) * 2001-06-19 2004-10-07 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング Cf2o構造要素を含むポリイミド
JP2014224978A (ja) * 2013-04-26 2014-12-04 Jsr株式会社 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子
CN104193993A (zh) * 2014-08-13 2014-12-10 南京理工大学 一种聚酰胺酸共聚物及其制备的聚酰亚胺薄膜

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