JPH0585590A - 缶体のラグ支持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 缶体の肉厚を大きくすることなくその剛性を
高めることができる缶体のラグ支持構造を提供するこ
と。 【構成】 缶体１の外周に突設された支持ラグ２を受け
る架台３に、支持ラグ２を両側から挟むようにストッパ
ー５を取付ける。 【効果】 地震等による外力が作用したときにもストッ
パーにより支持ラグの回転が拘束され、缶体の変形がな
くなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は例えば廃ガス浄化用フィ
ルタの缶体のような大型の缶体のラグ支持構造に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】上記のような大型の缶体は、図４に示す
ように缶体１の外周に突設された複数個の支持ラグ２を
架台３にボルト４によって固定する方法により固定され
るのが普通である。ところがこの構造物が地震等による
外力を受けたときには、支持ラグ２が缶体１に対して捩
じれるように水平面内で回転し、缶体１が変形してしま
うおそれがある。このため、従来は缶体の肉厚を厚くし
て強度を高めることにより缶体自体に剛性を持たせてい
たが、重量の増加や製造コストの上昇等の好ましくない
結果を招いていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解消して、地震等による外力を受けた際にお
ける缶体の剛性をその肉厚を厚くすることなく維持する
ことができる缶体のラグ支持構造を提供するために完成
されたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明は、缶体の外周に突設された支持ラ
グを受ける架台に、支持ラグを両側から挟んでその回転
を拘束するストッパーを取りつけたことを特徴とするも
のである。

【０００５】

【実施例】以下に本発明を図示の実施例によって更に詳
細に説明する。図１〜図３において、１は廃ガス浄化用
フィルタの缶体のような金属製の大型の缶体であり、２
はその外周の４か所に突設された支持ラグである。この
缶体１は例えば直径約３ｍ、高さ約４ｍの大きさのもの
で、板厚が12mmの鋼板により構成されている。またこれ
らの支持ラグ２は例えば板厚約20mmの鋼板製のもので、
溶接によって缶体１の外壁面に対して垂直に取り付けら
れている。

【０００６】３は架台であって、上記の支持ラグ２を架
台３の梁にボルト４で固定することによって缶体１を架
台３に支持しているが、本発明においては架台３に各支
持ラグ２を両側から挟んでその回転を拘束するためのス
トッパー５が取りつけられている。ストッパー５は缶体
１の半径方向に延びるように配置されており、溶接、ボ
ルト締め等の適宜の手段で架台３に固定しておく。

【０００７】

【作用】このように構成された本発明の缶体のラグ支持
構造においては、地震等の外力が缶体１に作用したとき
にも、その外周に突設された支持ラグ２がストッパー５
に拘束されているため、支持ラグ２が缶体１に対して回
転することがない。この結果、従来のように支持ラグ２
が缶体１に対して回転することによる缶体１の変形がな
くなり、缶体１の剛性を高めることができる。また本発
明によれば、缶体１の剛性を高めるためにその肉厚を厚
くする必要がなく、従来は耐震強度の点から板厚が16mm
の鋼板が必要であった缶体１を耐震強度を低下させるこ
となく板厚が12mmの鋼板により構成できるようになっ
た。

【０００８】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれば
缶体の剛性をその肉厚を厚くすることなく維持すること
ができるので、軽量で耐震性に優れた缶体のラグ支持構
造として、産業の発展に寄与するところは極めて大きい
ものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す正面図である。

【図２】本発明の実施例を示す平面図である。

【図３】実施例の要部を示す斜視図である。

【図４】従来のラグ支持構造を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 缶体 ２ 支持ラグ ３ 架台 ４ ボルト ５ ストッパー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 缶体の外周に突設された支持ラグを受け
   る架台に、支持ラグを両側から挟んでその回転を拘束す
   るストッパーを取りつけたことを特徴とする缶体のラグ
   支持構造。