JPH0584914A - インクジエツト記録装置およびインクジエツト記録ヘツドの吐出量制御方法 - Google Patents
インクジエツト記録装置およびインクジエツト記録ヘツドの吐出量制御方法Info
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- JPH0584914A JPH0584914A JP25185491A JP25185491A JPH0584914A JP H0584914 A JPH0584914 A JP H0584914A JP 25185491 A JP25185491 A JP 25185491A JP 25185491 A JP25185491 A JP 25185491A JP H0584914 A JPH0584914 A JP H0584914A
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- Japan
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- ejection
- ink
- recording head
- signal
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 インクジェット方式の記録において、記録デ
ューティーの高い画像の端部において生じる濃度の低下
を防止する。 【構成】 記録すべき画像が、記録デューティーの低い
画像から高い画像に変化した直後は、記録デューティー
が低い時の記録ヘッドの高温の影響を受けて比較的大き
なドットが形成される。これにより、画像の濃度分布2
1はデューティーの高い画像の端部で高くなる。
ューティーの高い画像の端部において生じる濃度の低下
を防止する。 【構成】 記録すべき画像が、記録デューティーの低い
画像から高い画像に変化した直後は、記録デューティー
が低い時の記録ヘッドの高温の影響を受けて比較的大き
なドットが形成される。これにより、画像の濃度分布2
1はデューティーの高い画像の端部で高くなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録装
置および該装置におけるインクジェット記録ヘッドの吐
出量制御方法に関する。
置および該装置におけるインクジェット記録ヘッドの吐
出量制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式の記録ヘッドでは、
その吐出するインク量がインクの温度に応じて比較的変
化し易く、一般に、インク温度が高くなる程、吐出イン
ク量は多くなる傾向にある。このようなインク温度に応
じた吐出インク量の変化は、これによって記録紙等に形
成されるドットの大きさの変化となって表われることが
多く、その結果、記録される文字、画像等に画質の劣化
をもたらすことがある。
その吐出するインク量がインクの温度に応じて比較的変
化し易く、一般に、インク温度が高くなる程、吐出イン
ク量は多くなる傾向にある。このようなインク温度に応
じた吐出インク量の変化は、これによって記録紙等に形
成されるドットの大きさの変化となって表われることが
多く、その結果、記録される文字、画像等に画質の劣化
をもたらすことがある。
【0003】インク温度を変化させる最も大きな要因と
考えられるのは、吐出に伴なって吐出エネルギー発生素
子が発生する熱である。このような熱は、熱エネルギー
を利用してインクに気泡を生成させ、この気泡の生成に
伴なってインクを吐出する方式の記録ヘッドにあって、
比較的多く発生する。すなわち、この方式の記録ヘッド
では、発生する熱エネルギーが全てインク吐出に用いら
れることはなく、吐出に関与しない比較的大きな熱エネ
ルギーは、直接にあるいは記録ヘッドを構成する基板等
の部材を介して間接的にインクに伝わり、インクの温度
を上昇させる。
考えられるのは、吐出に伴なって吐出エネルギー発生素
子が発生する熱である。このような熱は、熱エネルギー
を利用してインクに気泡を生成させ、この気泡の生成に
伴なってインクを吐出する方式の記録ヘッドにあって、
比較的多く発生する。すなわち、この方式の記録ヘッド
では、発生する熱エネルギーが全てインク吐出に用いら
れることはなく、吐出に関与しない比較的大きな熱エネ
ルギーは、直接にあるいは記録ヘッドを構成する基板等
の部材を介して間接的にインクに伝わり、インクの温度
を上昇させる。
【0004】また、上述したインク温度の変化は、記録
デューティー(吐出頻度ともいう)によってもその程度
を異ならせる。何故なら、記録デューティーが高い程、
いわゆる蓄熱の効果が著しくなってインク温度を上昇さ
せるからである。
デューティー(吐出頻度ともいう)によってもその程度
を異ならせる。何故なら、記録デューティーが高い程、
いわゆる蓄熱の効果が著しくなってインク温度を上昇さ
せるからである。
【0005】ところで、記録デューティーが高い場合の
例としては、いわゆる「ベタ」画像の記録を行う場合が
ある。このような「ベタ」画像では、ドットが充分な大
きさで形成されない場合には「ベタ」画像が忠実に再現
されないことがある。
例としては、いわゆる「ベタ」画像の記録を行う場合が
ある。このような「ベタ」画像では、ドットが充分な大
きさで形成されない場合には「ベタ」画像が忠実に再現
されないことがある。
【0006】ところが、記録する画像が、例えば、ドッ
ト形成を必要としない(吐出が行われない)「白」画像
から「ベタ」画像となった場合には、記録デューティー
が急激に上昇するが、「ベタ」画像記録の初期の画像
は、その後の画像と比較して濃度が低くなる。これは、
「ベタ」画像記録の開始直後には、インク温度がその後
の継続的な「ベタ」画像記録時のインク温度より低いた
め、「ベタ」記録初期に形成されるドットが相対的に小
さくなることによる。
ト形成を必要としない(吐出が行われない)「白」画像
から「ベタ」画像となった場合には、記録デューティー
が急激に上昇するが、「ベタ」画像記録の初期の画像
は、その後の画像と比較して濃度が低くなる。これは、
「ベタ」画像記録の開始直後には、インク温度がその後
の継続的な「ベタ」画像記録時のインク温度より低いた
め、「ベタ」記録初期に形成されるドットが相対的に小
さくなることによる。
【0007】これに対して、例えば、記録デューティー
の大きな変化の前後で、記録ヘッドの温度、すなわちイ
ンク温度を一定に保つための構成が、従来より提案され
ている。この構成によれば、記録デューティーにかかわ
らず、インク温度が所定範囲内に維持され、形成される
ドットの大きさがほぼ一定に保たれ得る。
の大きな変化の前後で、記録ヘッドの温度、すなわちイ
ンク温度を一定に保つための構成が、従来より提案され
ている。この構成によれば、記録デューティーにかかわ
らず、インク温度が所定範囲内に維持され、形成される
ドットの大きさがほぼ一定に保たれ得る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドット
の大きさに起因した濃度低下を防止できたとしても、他
の原因により、「ベタ」画像等、記録デューティーの高
い画像において局所的に濃度低下を生じることがある。
このことは以下のように説明することができる。
の大きさに起因した濃度低下を防止できたとしても、他
の原因により、「ベタ」画像等、記録デューティーの高
い画像において局所的に濃度低下を生じることがある。
このことは以下のように説明することができる。
【0009】例えば、「ベタ」画像等の記録デューティ
ーの高い画像においては、その中央部で隣接ドットが相
互に重なり合う度合いが高く、画像端部では少なくな
る。このため、画像の中央部より端部の濃度が相対的に
低くなることがある。。このような場合、この画像と他
の部分との境界が不鮮明になる。
ーの高い画像においては、その中央部で隣接ドットが相
互に重なり合う度合いが高く、画像端部では少なくな
る。このため、画像の中央部より端部の濃度が相対的に
低くなることがある。。このような場合、この画像と他
の部分との境界が不鮮明になる。
【0010】本発明は、記録デューティーが大きく変化
した記録を行う場合に生じるドットの大きさに起因した
問題およびドットの重なりに起因した画像境界の不鮮明
さの問題を合わせて解消するためになされたものであ
り、その目的とするところは、記録デューティーの高い
画像の端部において生じる濃度の低下を防止し、画質の
優れた記録を行うことが可能なインクジェト記録装置お
よびインクジェット記録ヘッドの吐出量制御方法を提供
することにある。
した記録を行う場合に生じるドットの大きさに起因した
問題およびドットの重なりに起因した画像境界の不鮮明
さの問題を合わせて解消するためになされたものであ
り、その目的とするところは、記録デューティーの高い
画像の端部において生じる濃度の低下を防止し、画質の
優れた記録を行うことが可能なインクジェト記録装置お
よびインクジェット記録ヘッドの吐出量制御方法を提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
インクを吐出するための吐出口と、該吐出口からインク
を吐出するため、信号の供給によってエネルギーを発生
するエネルギー発生素子を具えた記録ヘッドの吐出量制
御方法において、前記エネルギー発生素子に供給される
インク吐出のための吐出信号と、該吐出信号が供給され
ない時前記エネルギー発生素子に供給される非吐出時信
号とを供給可能とし、前記吐出信号が所定の頻度で供給
されるときの、前記吐出信号または前記非吐出時信号の
供給による前記記録ヘッドの温度を、前記所定の頻度よ
り高い頻度で前記吐出信号が供給されるときの、前記吐
出信号または前記非吐出時信号の供給による前記記録ヘ
ッドの温度より高くすることを特徴とする。
インクを吐出するための吐出口と、該吐出口からインク
を吐出するため、信号の供給によってエネルギーを発生
するエネルギー発生素子を具えた記録ヘッドの吐出量制
御方法において、前記エネルギー発生素子に供給される
インク吐出のための吐出信号と、該吐出信号が供給され
ない時前記エネルギー発生素子に供給される非吐出時信
号とを供給可能とし、前記吐出信号が所定の頻度で供給
されるときの、前記吐出信号または前記非吐出時信号の
供給による前記記録ヘッドの温度を、前記所定の頻度よ
り高い頻度で前記吐出信号が供給されるときの、前記吐
出信号または前記非吐出時信号の供給による前記記録ヘ
ッドの温度より高くすることを特徴とする。
【0012】また、インクを吐出するための吐出口と、
該吐出口からインクを吐出するため、信号の供給によっ
てエネルギーを発生するエネルギー発生素子を具えた記
録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置に
おいて、前記エネルギー発生素子に供給される、インク
吐出のための吐出信号と、該吐出信号が供給されない時
前記エネルギー発生素子に供給される非吐出時信号とを
供給可能とし、前記吐出信号が所定の頻度で供給される
ときの、前記吐出信号または前記非吐出時信号の供給に
よる前記記録ヘッドの温度を、前記所定の頻度より高い
頻度で前記吐出信号が供給されるときの、前記吐出信号
または前記非吐出時信号の供給による前記記録ヘッドの
温度より高くするための前記吐出信号および前記非吐出
時信号を供給するヘッド駆動手段、を具えたことを特徴
とする。
該吐出口からインクを吐出するため、信号の供給によっ
てエネルギーを発生するエネルギー発生素子を具えた記
録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置に
おいて、前記エネルギー発生素子に供給される、インク
吐出のための吐出信号と、該吐出信号が供給されない時
前記エネルギー発生素子に供給される非吐出時信号とを
供給可能とし、前記吐出信号が所定の頻度で供給される
ときの、前記吐出信号または前記非吐出時信号の供給に
よる前記記録ヘッドの温度を、前記所定の頻度より高い
頻度で前記吐出信号が供給されるときの、前記吐出信号
または前記非吐出時信号の供給による前記記録ヘッドの
温度より高くするための前記吐出信号および前記非吐出
時信号を供給するヘッド駆動手段、を具えたことを特徴
とする。
【0013】
【作用】以上の構成によれば、吐出頻度(記録デューテ
ィー)が大きく変化する記録を行う場合に、吐出頻度が
相対的に低いときの記録ヘッド温度を、頻度が変化した
後の記録ヘッド温度より高くすることにより、吐出頻度
が変化した直後のインク吐出の吐出量を多くすることが
でき、形成されるドットを大きくできる。これにより、
吐出頻度が高い画像の端部における濃度を上昇させるこ
とができ、この画像の境界を鮮明にすることが可能とな
る。
ィー)が大きく変化する記録を行う場合に、吐出頻度が
相対的に低いときの記録ヘッド温度を、頻度が変化した
後の記録ヘッド温度より高くすることにより、吐出頻度
が変化した直後のインク吐出の吐出量を多くすることが
でき、形成されるドットを大きくできる。これにより、
吐出頻度が高い画像の端部における濃度を上昇させるこ
とができ、この画像の境界を鮮明にすることが可能とな
る。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
に説明する。
【0015】図1は本発明の一実施例にかかるインクジ
ェット記録装置の要部を示す概略斜視図である。
ェット記録装置の要部を示す概略斜視図である。
【0016】図1において、記録ヘッド1は、その記録
紙7と対向する面に、記録紙7の搬送方向に8個のイン
ク吐出口(不図示)を具える。また、記録ヘッド1に
は、この8個の吐出口それぞれに連通してインク路(不
図示)が設けられ、それぞれのインク路に対応して、記
録ヘッド1を構成する基板にインク吐出のための熱エネ
ルギーを発生する電気熱変換体が形成されている。電気
熱変換体は、駆動データに応じてこれに印加される電気
パルスによって熱を発生し、これにより、インクに膜沸
騰を生じこの膜沸騰による気泡の生成に伴なって上記吐
出口からインクが吐出される。各インク路には、これら
に共通に連通する共通液室が設けられており、これに貯
留されるインクは、各インク路での吐出動作に応じてそ
のインク路に供給される。
紙7と対向する面に、記録紙7の搬送方向に8個のイン
ク吐出口(不図示)を具える。また、記録ヘッド1に
は、この8個の吐出口それぞれに連通してインク路(不
図示)が設けられ、それぞれのインク路に対応して、記
録ヘッド1を構成する基板にインク吐出のための熱エネ
ルギーを発生する電気熱変換体が形成されている。電気
熱変換体は、駆動データに応じてこれに印加される電気
パルスによって熱を発生し、これにより、インクに膜沸
騰を生じこの膜沸騰による気泡の生成に伴なって上記吐
出口からインクが吐出される。各インク路には、これら
に共通に連通する共通液室が設けられており、これに貯
留されるインクは、各インク路での吐出動作に応じてそ
のインク路に供給される。
【0017】キャリッジ2は、記録ヘッド1を搭載し、
また、記録紙7の記録面と平行に延在する1対のガイド
レール3と摺動可能に係合する。これにより、記録ヘッ
ド1は、ガイドレール3に沿って移動することができ、
この移動に伴なって所定のタイミングで上記記録面に向
けてインクを吐出することにより記録を行う。上記移動
の後、記録紙7を、図中矢印方向に所定量搬送し、再び
上記移動を行い記録を行う。このような動作を繰り返す
ことにより、記録紙7に、順次記録を行っていく。
また、記録紙7の記録面と平行に延在する1対のガイド
レール3と摺動可能に係合する。これにより、記録ヘッ
ド1は、ガイドレール3に沿って移動することができ、
この移動に伴なって所定のタイミングで上記記録面に向
けてインクを吐出することにより記録を行う。上記移動
の後、記録紙7を、図中矢印方向に所定量搬送し、再び
上記移動を行い記録を行う。このような動作を繰り返す
ことにより、記録紙7に、順次記録を行っていく。
【0018】上述した記録紙7の搬送は、その記録面の
上下にそれぞれ配設された各々1対の搬送ローラ4およ
び5が回転することによって行われる。また、記録紙7
の記録面の裏側には、記録面の平面性を保つためのプラ
テン6が配設されている。
上下にそれぞれ配設された各々1対の搬送ローラ4およ
び5が回転することによって行われる。また、記録紙7
の記録面の裏側には、記録面の平面性を保つためのプラ
テン6が配設されている。
【0019】なお、上述したキャリッジ2の移動は、こ
れに取付けられる不図示の例えばベルトがモータによっ
て駆動されることによって可能となり、また、搬送ロー
ラ4および5の回転も同様にモータの回転がこれらに伝
達されることによって可能となる。
れに取付けられる不図示の例えばベルトがモータによっ
て駆動されることによって可能となり、また、搬送ロー
ラ4および5の回転も同様にモータの回転がこれらに伝
達されることによって可能となる。
【0020】図2は、図1に示したインクジェット記録
装置の制御構成を示すブロック図である。
装置の制御構成を示すブロック図である。
【0021】図2において、CPU100はこの装置各
部の動作の制御処理やデータ処理等を実行する。ROM
100Aには、その処理手順等が格納され、また、RA
M100Bは上記処理実行のワークエリアとして用いら
れる。
部の動作の制御処理やデータ処理等を実行する。ROM
100Aには、その処理手順等が格納され、また、RA
M100Bは上記処理実行のワークエリアとして用いら
れる。
【0022】記録ヘッド1におけるインク吐出は、CP
U100が電気熱変換体の駆動データおよび駆動制御信
号をヘッドドライバ1Aに供給することにより行われ
る。また、CPU100は、後述されるように、本発明
の一実施例に関して、記録ヘッド1の温度(インク温
度)を制御するため、上記電気熱変換体が吐出に至らな
い程度に駆動されるが、この駆動データおよび駆動制御
信号を供給する。さらにCPU100は、上記キャリッ
ジ2を移動させるためのキャリッジモータ20や搬送ロ
ーラ4,5を回転させるための紙送り(P.F)モータ
50の回転を、それぞれモータドライバ20Aおよび5
0Aを介して制御する。
U100が電気熱変換体の駆動データおよび駆動制御信
号をヘッドドライバ1Aに供給することにより行われ
る。また、CPU100は、後述されるように、本発明
の一実施例に関して、記録ヘッド1の温度(インク温
度)を制御するため、上記電気熱変換体が吐出に至らな
い程度に駆動されるが、この駆動データおよび駆動制御
信号を供給する。さらにCPU100は、上記キャリッ
ジ2を移動させるためのキャリッジモータ20や搬送ロ
ーラ4,5を回転させるための紙送り(P.F)モータ
50の回転を、それぞれモータドライバ20Aおよび5
0Aを介して制御する。
【0023】(実施例1)図3は本発明の実施例1によ
り形成されるドットパターンの一例を示す模式図であ
り、図4は上記ドット形成にかかる電気熱変換体の駆動
パルスを示す波形図である。
り形成されるドットパターンの一例を示す模式図であ
り、図4は上記ドット形成にかかる電気熱変換体の駆動
パルスを示す波形図である。
【0024】本実施例では、吐出口数8、吐出口ピッチ
63.5μmの記録ヘッドを用い、駆動周波数2KH
z,主走査速度(記録ヘッド1の移動速度)127mm
/secで記録を行った。従って、記録紙上に形成され
るドットの密度は縦横共に400ドット/inchとな
る。
63.5μmの記録ヘッドを用い、駆動周波数2KH
z,主走査速度(記録ヘッド1の移動速度)127mm
/secで記録を行った。従って、記録紙上に形成され
るドットの密度は縦横共に400ドット/inchとな
る。
【0025】図3はベタ記録の場合のドットパターンを
示し、記録ヘッド1の主走査に伴ない、主走査方向と直
角方向に配列する8個のドットが順次形成される。ドッ
ト11はベタ画像端部の第1列のドットであり、また、
ドット12は、これにより数ミリ右に主走査した時点の
ドットを示す。この場合、ドット11の径はドット12
のそれよりも若干大きい。
示し、記録ヘッド1の主走査に伴ない、主走査方向と直
角方向に配列する8個のドットが順次形成される。ドッ
ト11はベタ画像端部の第1列のドットであり、また、
ドット12は、これにより数ミリ右に主走査した時点の
ドットを示す。この場合、ドット11の径はドット12
のそれよりも若干大きい。
【0026】図4(b)に示すパルス18はインクを吐
出するときに電気熱変換体に与える電気パルスである。
また、図4(a)に示すパルス19は非吐出時に電気熱
変換体に与える電気パルスを示し、このパルスは3つの
微少パルスよりなる。このパルス19の駆動データは、
例えば吐出のためのパルス18がOFF、すなわち各電
気熱変換体の駆動データが“0”となるときは、自動的
にONとなるように設定することができる。
出するときに電気熱変換体に与える電気パルスである。
また、図4(a)に示すパルス19は非吐出時に電気熱
変換体に与える電気パルスを示し、このパルスは3つの
微少パルスよりなる。このパルス19の駆動データは、
例えば吐出のためのパルス18がOFF、すなわち各電
気熱変換体の駆動データが“0”となるときは、自動的
にONとなるように設定することができる。
【0027】記録ヘッド1の全ての電気熱変換体を継続
してパルス18によって駆動し、吐出を行っている時の
記録ヘッド1の基板の温度は室温より約19℃高く、一
方、全ての電気熱変換体に継続してパルス19を印加し
ている時の基板温度は室温より約24℃高くなる。な
お、これらの温度は図2に示したような基板上に形成さ
れるアルミ温度センサ10によってモニタされている。
してパルス18によって駆動し、吐出を行っている時の
記録ヘッド1の基板の温度は室温より約19℃高く、一
方、全ての電気熱変換体に継続してパルス19を印加し
ている時の基板温度は室温より約24℃高くなる。な
お、これらの温度は図2に示したような基板上に形成さ
れるアルミ温度センサ10によってモニタされている。
【0028】図5はベタ画像を記録した時の主走査方向
における画像の濃度分布を示す線図である。
における画像の濃度分布を示す線図である。
【0029】同図中、21は本発明の一実施例に関した
図4に示す画像を記録した場合の濃度分布を示す。これ
から明らかなように、ベタ画像の端部では濃度が高くな
っていることが解かる。これは、図4に示すベタ画像が
記録される前に、パルス19を継続的に印加し基板温
度、すなわちインク温度をインク吐出時より高くしてお
くことにより、端部を構成するドット11の径が他より
大きくなるためである。
図4に示す画像を記録した場合の濃度分布を示す。これ
から明らかなように、ベタ画像の端部では濃度が高くな
っていることが解かる。これは、図4に示すベタ画像が
記録される前に、パルス19を継続的に印加し基板温
度、すなわちインク温度をインク吐出時より高くしてお
くことにより、端部を構成するドット11の径が他より
大きくなるためである。
【0030】図5中、22は通常行われているヘッド駆
動方法、すなわち、非吐出時には電気変換体に電気パル
スを印加しない時の濃度分布を示し、23は非吐出時の
パルスの電力を図4(a)に示すパルスより低くおさえ
た場合の濃度分布である。このパルスを非吐出時に全て
の電気熱変換体に継続して与えた場合の基板温度は、全
吐出口から継続して記録用液滴を吐出している時の基板
温度と略同一で、室温より約19℃高くなった。
動方法、すなわち、非吐出時には電気変換体に電気パル
スを印加しない時の濃度分布を示し、23は非吐出時の
パルスの電力を図4(a)に示すパルスより低くおさえ
た場合の濃度分布である。このパルスを非吐出時に全て
の電気熱変換体に継続して与えた場合の基板温度は、全
吐出口から継続して記録用液滴を吐出している時の基板
温度と略同一で、室温より約19℃高くなった。
【0031】濃度分布21〜23を比較すると、本発明
の一実施例による分布21では端部で濃度が強調され
て、境界が鮮明になり、分布23では濃度はほぼ均一で
あるが1ドット幅分程度での濃度減少がみられ、分布2
2では端部で数ミリに渡り濃度低下がみられる。これら
3通りの画像についてパネルテストを行ったところ、分
布21の画像を最も良いと選んだ者が52名中41名、
分布22の画像を最も良いと選んだ者は0名、分布23
の画像を選んだ者が11名であった。これからわかるよ
うに本例による吐出量制御は画像境界の鮮明さを向上さ
せ、見かけの画像品位を向上させることができる。
の一実施例による分布21では端部で濃度が強調され
て、境界が鮮明になり、分布23では濃度はほぼ均一で
あるが1ドット幅分程度での濃度減少がみられ、分布2
2では端部で数ミリに渡り濃度低下がみられる。これら
3通りの画像についてパネルテストを行ったところ、分
布21の画像を最も良いと選んだ者が52名中41名、
分布22の画像を最も良いと選んだ者は0名、分布23
の画像を選んだ者が11名であった。これからわかるよ
うに本例による吐出量制御は画像境界の鮮明さを向上さ
せ、見かけの画像品位を向上させることができる。
【0032】以上説明した例は、いわゆる全シロから全
ベタに記録デューティーが大きく変化した場合である
が、本例による吐出量制御方法は、一般に記録デューテ
ィーが変化する画像全てに有効である。すなわち、記録
すべき画像が記録デューティーが低い画像から高い画像
に変化した直後は、記録デューティーが低い時に駆動さ
れるパルス19による記録ヘッドの高温の影響を受けて
大きなドットを形成することができ、端部の濃度を上昇
させて境界の鮮明な記録が行うことができる。
ベタに記録デューティーが大きく変化した場合である
が、本例による吐出量制御方法は、一般に記録デューテ
ィーが変化する画像全てに有効である。すなわち、記録
すべき画像が記録デューティーが低い画像から高い画像
に変化した直後は、記録デューティーが低い時に駆動さ
れるパルス19による記録ヘッドの高温の影響を受けて
大きなドットを形成することができ、端部の濃度を上昇
させて境界の鮮明な記録が行うことができる。
【0033】但し、本例によれば、記録デューティーが
急減する場所におけるその境界の鮮明さは向上させるこ
とができない。このため、例えば画像データから判断し
て記録デューティーが急減する直前で無駄なパルス等を
与えて基板温度を瞬間的に上昇させるか、次の実施例で
述べる方法を用いる必要がある。前者の場合は、図1に
示されるようないわゆるシリアルプリンタのみならず、
吐出口が記録紙幅とほぼ等しい幅で配列され、記録紙の
送り方向が吐出口配列方向と直角であるいわゆるフルマ
ルチタイプのプリンタにも適用可能である。
急減する場所におけるその境界の鮮明さは向上させるこ
とができない。このため、例えば画像データから判断し
て記録デューティーが急減する直前で無駄なパルス等を
与えて基板温度を瞬間的に上昇させるか、次の実施例で
述べる方法を用いる必要がある。前者の場合は、図1に
示されるようないわゆるシリアルプリンタのみならず、
吐出口が記録紙幅とほぼ等しい幅で配列され、記録紙の
送り方向が吐出口配列方向と直角であるいわゆるフルマ
ルチタイプのプリンタにも適用可能である。
【0034】(実施例2)図6は本発明の実施例2にか
かる画像の模式図である。
かる画像の模式図である。
【0035】本実施例では1行の記録を行うのに記録ヘ
ッドの往復でインクを吐出し記録を行う。すなわち、1
画素に対応する1つのドットは、2つのインク滴が重ね
て打ち込まれることによって構成される。前実施例1で
は、記録デューティーが急減する部分でその部分の濃度
を向上させるための特別な手段を講じる必要があった
が、本例ではその必要がない。すなわち、復路の記録に
おいても、記録デューティーが上昇する端部のドット1
1´を形成する際には、それまでのベタ画像以外の部分
における非吐出時のパルス19によってインク温度が吐
出時のそれよりも上昇しているため、端部のドット11
´を大きくしこの部分の濃度を上昇させることができ
る。
ッドの往復でインクを吐出し記録を行う。すなわち、1
画素に対応する1つのドットは、2つのインク滴が重ね
て打ち込まれることによって構成される。前実施例1で
は、記録デューティーが急減する部分でその部分の濃度
を向上させるための特別な手段を講じる必要があった
が、本例ではその必要がない。すなわち、復路の記録に
おいても、記録デューティーが上昇する端部のドット1
1´を形成する際には、それまでのベタ画像以外の部分
における非吐出時のパルス19によってインク温度が吐
出時のそれよりも上昇しているため、端部のドット11
´を大きくしこの部分の濃度を上昇させることができ
る。
【0036】本例では吐出インク滴の体積が前実施例1
の半分、駆動周波数が2倍である他は、前実施例1で用
いた記録ヘッドと、ほぼ同一である。図6において往路
と復路における記録紙上でのインク滴の着弾位置は一致
しているが、多少ずれていても本例の効果に支障はな
い。
の半分、駆動周波数が2倍である他は、前実施例1で用
いた記録ヘッドと、ほぼ同一である。図6において往路
と復路における記録紙上でのインク滴の着弾位置は一致
しているが、多少ずれていても本例の効果に支障はな
い。
【0037】容易に推測できるように、基板温度の変化
が往路および復路それぞれで、記録デューティーの変化
と逆の関係となるように非吐出時のパルス19を決定す
れば、往路と復路で共に記録デューティー上昇時の端部
濃度を向上させることができる。言い換えれば、ベタ画
像の両端でそれらの境界が鮮明となる。もちろんベタ画
像以外にも、本例によれば、相対的に高デューティーな
画像の境界が鮮明となる。
が往路および復路それぞれで、記録デューティーの変化
と逆の関係となるように非吐出時のパルス19を決定す
れば、往路と復路で共に記録デューティー上昇時の端部
濃度を向上させることができる。言い換えれば、ベタ画
像の両端でそれらの境界が鮮明となる。もちろんベタ画
像以外にも、本例によれば、相対的に高デューティーな
画像の境界が鮮明となる。
【0038】(実施例3)前記2つの実施例では、一方
向(主走査方向)についてのみで境界の鮮明さを向上さ
せることについて説明した。本例では、それと直角の方
向についても境界の鮮明さを向上させ、両者の組み合せ
であらゆる方向に対して境界の鮮明さを向上させること
について説明する。
向(主走査方向)についてのみで境界の鮮明さを向上さ
せることについて説明した。本例では、それと直角の方
向についても境界の鮮明さを向上させ、両者の組み合せ
であらゆる方向に対して境界の鮮明さを向上させること
について説明する。
【0039】図7は本発明の実施例3にかかるインク吐
出を示す模式図であり、また、図8はこれによって記録
された画像の模式図である。
出を示す模式図であり、また、図8はこれによって記録
された画像の模式図である。
【0040】本実施例では、図7に示すように、隣接す
る吐出口からほぼ同時に吐出されるインク滴に異なる極
性の電荷を与える。これにより吐出口列における上下端
から吐出されるインク滴は中央に約9μm寄せられ、図
8に示すように上下方向の端部におけるドットの重なり
の度合を大きくすることができる。一方、記録ヘッドの
主走査方向に関しては前述の各実施例の吐出制御によっ
て、端部濃度を上昇させることができる。
る吐出口からほぼ同時に吐出されるインク滴に異なる極
性の電荷を与える。これにより吐出口列における上下端
から吐出されるインク滴は中央に約9μm寄せられ、図
8に示すように上下方向の端部におけるドットの重なり
の度合を大きくすることができる。一方、記録ヘッドの
主走査方向に関しては前述の各実施例の吐出制御によっ
て、端部濃度を上昇させることができる。
【0041】上述したように、インク滴に電荷を与える
方法は何種類か考えられるが、本例では、電気熱変換体
の近傍に荷電用電極を設け、吐出のための電気パルスの
印加に同期させて正負交互に荷電を行った。
方法は何種類か考えられるが、本例では、電気熱変換体
の近傍に荷電用電極を設け、吐出のための電気パルスの
印加に同期させて正負交互に荷電を行った。
【0042】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0043】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0044】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0045】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0046】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0047】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0048】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0049】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0050】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、以上の構成によれば、吐出頻度(記録デュー
ティー)が大きく変化する記録を行う場合に、吐出頻度
が相対的に低いときの記録ヘッド温度を、頻度が変化し
た後の記録ヘッド温度より高くすることにより、吐出頻
度が変化した直後のインク吐出の吐出量を多くすること
ができ、形成されるドットを大きくできる。これによ
り、吐出頻度が高い画像の端部における濃度を上昇させ
ることができ、この画像の境界を鮮明にすることが可能
となる。
によれば、以上の構成によれば、吐出頻度(記録デュー
ティー)が大きく変化する記録を行う場合に、吐出頻度
が相対的に低いときの記録ヘッド温度を、頻度が変化し
た後の記録ヘッド温度より高くすることにより、吐出頻
度が変化した直後のインク吐出の吐出量を多くすること
ができ、形成されるドットを大きくできる。これによ
り、吐出頻度が高い画像の端部における濃度を上昇させ
ることができ、この画像の境界を鮮明にすることが可能
となる。
【0052】この結果、画像における境界の鮮明な高画
質な記録を行うことができる。
質な記録を行うことができる。
【図1】本発明の一実施例にかかるインクジェット記録
装置の要部を示す概略斜視図である。
装置の要部を示す概略斜視図である。
【図2】図1に示した装置の制御構成を示すブロック図
である。
である。
【図3】本発明の一実施例により記録される画像を示す
模式図である。
模式図である。
【図4】(a)および(b)はそれぞれ電気熱変換体
に、非吐出時および吐出時に印加される電気パルスの波
形図である。
に、非吐出時および吐出時に印加される電気パルスの波
形図である。
【図5】本例により記録される画像の濃度分布およびそ
の比較例を示す線図である。
の比較例を示す線図である。
【図6】本発明の他の実施例により記録される画像を示
す模式図である。
す模式図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例に関するインク吐出
の態様を示す模式図である。
の態様を示す模式図である。
【図8】上記実施例により記録される画像を示す模式図
である。
である。
1 記録ヘッド 1A ヘッドドライバ 2 キャリッジ 3 ガイドレール 4,5 搬送ローラ 6 プラテン 7 記録紙 11,11´,12 ドット 18,19 電気パルス 20 キャリッジモータ 20A モータドライバ 50 紙送りモータ 50A モータドライバ 100 CPU 100A ROM 100B RAM
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9012−2C B41J 3/04 103 B
Claims (7)
- 【請求項1】 インクを吐出するための吐出口と、該吐
出口からインクを吐出するため、信号の供給によってエ
ネルギーを発生するエネルギー発生素子を具えた記録ヘ
ッドの吐出量制御方法において、 前記エネルギー発生素子に供給されるインク吐出のため
の吐出信号と、該吐出信号が供給されない時前記エネル
ギー発生素子に供給される非吐出時信号とを供給可能と
し、 前記吐出信号が所定の頻度で供給されるときの、前記吐
出信号または前記非吐出時信号の供給による前記記録ヘ
ッドの温度を、前記所定の頻度より高い頻度で前記吐出
信号が供給されるときの、前記吐出信号または前記非吐
出時信号の供給による前記記録ヘッドの温度より高くす
ることを特徴とするインクジェット記録ヘッドの吐出量
制御方法。 - 【請求項2】 前記記録ヘッドに配列する複数の吐出口
において、それぞれ隣接する吐出口から吐出されるイン
ク滴に対してそれぞれ異なる極性の電荷を与えることを
特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド
の吐出量制御方法。 - 【請求項3】 前記エネルギー発生素子は熱エネルギー
を発生し、該熱エネルギーによってインクに気泡を発生
させ、該気泡の生成に伴なってインクを吐出することを
特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記
録ヘッドの吐出量制御方法。 - 【請求項4】 インクを吐出するための吐出口と、該吐
出口からインクを吐出するため、信号の供給によってエ
ネルギーを発生するエネルギー発生素子を具えた記録ヘ
ッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置におい
て、 前記エネルギー発生素子に供給されるインク吐出のため
の吐出信号と、該吐出信号が供給されない時前記エネル
ギー発生素子に供給される非吐出時信号と、を供給可能
とし、前記吐出信号が所定の頻度で供給されるときの、
前記吐出信号または前記非吐出時信号の供給による前記
記録ヘッドの温度を、前記所定の頻度より高い頻度で前
記吐出信号が供給されるときの、前記吐出信号または前
記非吐出時信号の供給による前記記録ヘッドの温度より
高くするための前記吐出信号および前記非吐出時信号を
供給するヘッド駆動手段、を具えたことを特徴とするイ
ンクジェット記録装置。 - 【請求項5】 前記記録ヘッドに配列する複数の吐出口
において、それぞれ隣接する吐出口から吐出されるイン
ク滴に対してそれぞれ異なる極性の電荷を与えることを
特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項6】 前記エネルギー発生素子は熱エネルギー
を発生し、該熱エネルギーによってインクに気泡を発生
させ、該気泡の生成に伴なってインクを吐出することを
特徴とする請求項4または5に記載のインクジェット記
録装置。 - 【請求項7】 インクを吐出するための吐出口と、該吐
出口からインクを吐出するため、信号の供給によってエ
ネルギーを発生するエネルギー発生素子を具えた記録ヘ
ッドの吐出量制御方法において、 前記エネルギー発生素子に供給されるインク吐出のため
の吐出信号が所定の頻度で供給されるときの、前記記録
ヘッドの温度を、前記所定の頻度より高い頻度で前記吐
出信号が供給されるときの、前記記録ヘッドの温度より
高くすることを特徴とするインクジェット記録ヘッドの
吐出量制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25185491A JPH0584914A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | インクジエツト記録装置およびインクジエツト記録ヘツドの吐出量制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25185491A JPH0584914A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | インクジエツト記録装置およびインクジエツト記録ヘツドの吐出量制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0584914A true JPH0584914A (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=17228912
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25185491A Pending JPH0584914A (ja) | 1991-09-30 | 1991-09-30 | インクジエツト記録装置およびインクジエツト記録ヘツドの吐出量制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0584914A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017217906A (ja) * | 2016-06-01 | 2017-12-14 | キヤノン株式会社 | インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 |
-
1991
- 1991-09-30 JP JP25185491A patent/JPH0584914A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017217906A (ja) * | 2016-06-01 | 2017-12-14 | キヤノン株式会社 | インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 |
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