JP2937470B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents
インクジェット記録装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、複写機、ファクシミリ、コンピュータ、ワ
ードプロセッサあるいはこれらの複合機器等としてのイ
ンクジェット記録装置に関する。
ードプロセッサあるいはこれらの複合機器等としてのイ
ンクジェット記録装置に関する。
［従来の技術］ インクジェット記録装置は被記録材に向けてインクを
吐出させ、インク滴を着弾、定着させて記録を行なう装
置として知られており、ノンインパクト型であるために
騒音が少なく、また、多色のインクを使用することによ
ってカラー画像記録が容易である等の特色を有してお
り、近年殊に急速に普及されつつある。
吐出させ、インク滴を着弾、定着させて記録を行なう装
置として知られており、ノンインパクト型であるために
騒音が少なく、また、多色のインクを使用することによ
ってカラー画像記録が容易である等の特色を有してお
り、近年殊に急速に普及されつつある。
殊に、記録液を吐出させて液滴とするためのエネルギ
ーを発生させるために電気熱変換体を使用するキヤノン
（株）が提唱しているバブルジェット方式のインクジェ
ット記録装置は、高速、高密度記録が可能である点から
他の記録方式に比べてその将来性が有望視されている。
ーを発生させるために電気熱変換体を使用するキヤノン
（株）が提唱しているバブルジェット方式のインクジェ
ット記録装置は、高速、高密度記録が可能である点から
他の記録方式に比べてその将来性が有望視されている。
ところで、インクジェット記録装置では、微細なイン
ク吐出口から被記録材にインクを直接吐出させて記録を
行なうものであり、常に安定した記録画像が得られるよ
うにするために、他の方式の記録装置では見られないよ
うな特別の配慮が必要とされる。
ク吐出口から被記録材にインクを直接吐出させて記録を
行なうものであり、常に安定した記録画像が得られるよ
うにするために、他の方式の記録装置では見られないよ
うな特別の配慮が必要とされる。
そこで、従来、例えば多数のインク吐出口が配列され
るマルチノズル型の記録ヘッドや複数個の記録ヘッドか
らなる記録ヘッドユニットを有しているような場合、記
録動作中記録にかかわる機会の少ないインク吐出口や、
記録ヘッドではインク吐出口の周りからインクの水分が
蒸発し、インク粘度の上昇やごみの固着等により不吐出
が発生するので、記録ヘッドを記録領域外に導き、イン
ク吐出口から一斉にインクを吐出させる空吐出等一連の
回復動作が行なわれてきた。
るマルチノズル型の記録ヘッドや複数個の記録ヘッドか
らなる記録ヘッドユニットを有しているような場合、記
録動作中記録にかかわる機会の少ないインク吐出口や、
記録ヘッドではインク吐出口の周りからインクの水分が
蒸発し、インク粘度の上昇やごみの固着等により不吐出
が発生するので、記録ヘッドを記録領域外に導き、イン
ク吐出口から一斉にインクを吐出させる空吐出等一連の
回復動作が行なわれてきた。
［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上述した従来のインクジェット記録装
置では、マルチノズル型の記録ヘッドや複数の記録ヘッ
ドからなる記録ヘッドユニットにおいて１度のタイミン
グで全記録ヘッドの全ノズルから空吐出を行なうので、
多数発の空吐出を必要とする場合、空吐出を行なう直前
に比べ、記録ヘッドが大幅に大きく昇温し、インク粘度
が著しく低下してその直後の記録画像が大きく濃度変化
を起こすことがあり、さらに、フルカラー画像において
はカラーバランスを崩し、画質を損なうことがあった。
置では、マルチノズル型の記録ヘッドや複数の記録ヘッ
ドからなる記録ヘッドユニットにおいて１度のタイミン
グで全記録ヘッドの全ノズルから空吐出を行なうので、
多数発の空吐出を必要とする場合、空吐出を行なう直前
に比べ、記録ヘッドが大幅に大きく昇温し、インク粘度
が著しく低下してその直後の記録画像が大きく濃度変化
を起こすことがあり、さらに、フルカラー画像において
はカラーバランスを崩し、画質を損なうことがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、効果的な空吐出を行なって、従来のご
とき全記録ヘッドの全ノズルから空吐出を行なうことに
より生ずる記録ヘッドの昇温による画像の濃度変化やカ
ラーバランスの崩れを防止できるインクジェット記録装
置を提供することにある。
り、その目的は、効果的な空吐出を行なって、従来のご
とき全記録ヘッドの全ノズルから空吐出を行なうことに
より生ずる記録ヘッドの昇温による画像の濃度変化やカ
ラーバランスの崩れを防止できるインクジェット記録装
置を提供することにある。
［課題を解決するための手段］ 本発明のインクジェット記録装置は、 電気熱変換体が発生する熱エネルギーを用いてインク
を吐出することにより記録を行う複数の記録ヘッドを備
えたインクジェット記録装置において、記録動作を挟ん
で定期的に、前記電気熱変換体が発生する熱エネルギー
を用いて回復動作のための空吐出を行うものであり、前
記複数の記録ヘッドを少なくとも２つのグループに分け
て、記録動作を挟んだ定期的なタイミング毎に異なるグ
ループの記録ヘッドの空吐出を行う空吐出制御手段を有
することを特徴とする。
を吐出することにより記録を行う複数の記録ヘッドを備
えたインクジェット記録装置において、記録動作を挟ん
で定期的に、前記電気熱変換体が発生する熱エネルギー
を用いて回復動作のための空吐出を行うものであり、前
記複数の記録ヘッドを少なくとも２つのグループに分け
て、記録動作を挟んだ定期的なタイミング毎に異なるグ
ループの記録ヘッドの空吐出を行う空吐出制御手段を有
することを特徴とする。
また、本発明のインクジェット記録装置は、電気熱変
換体が発生する熱エネルギーを用いてインクを吐出する
複数のノズルを有する記録ヘッドを備えたインクジェッ
ト記録装置において、記録動作を挟んで定期的に、前記
電気熱変換体が発生する熱エネルギーを用いて回復動作
のための空吐出を行うものであり、前記記録ヘッドの前
記複数のノズルを少なくとも２つのグループに分けて、
記録動作を挟んだ定期的なタイミング毎に異なるグルー
プのノズルの空吐出を行う空吐出制御手段を有すること
を特徴とするものとすることもできる。
換体が発生する熱エネルギーを用いてインクを吐出する
複数のノズルを有する記録ヘッドを備えたインクジェッ
ト記録装置において、記録動作を挟んで定期的に、前記
電気熱変換体が発生する熱エネルギーを用いて回復動作
のための空吐出を行うものであり、前記記録ヘッドの前
記複数のノズルを少なくとも２つのグループに分けて、
記録動作を挟んだ定期的なタイミング毎に異なるグルー
プのノズルの空吐出を行う空吐出制御手段を有すること
を特徴とするものとすることもできる。
この場合、前記複数のノズルが、前記記録ヘッド内の
偶数番目のノズルのグループと、奇数番目のノズルのグ
ループとにグループ分けされていてもよい。
偶数番目のノズルのグループと、奇数番目のノズルのグ
ループとにグループ分けされていてもよい。
前記記録ヘッドは、記録媒体の記録域の全幅にわたっ
て複数のノズルを備えているフルラインタイプの記録ヘ
ッドとすることができる。
て複数のノズルを備えているフルラインタイプの記録ヘ
ッドとすることができる。
［作用］ 記録ヘッドまたはノズルを少なくとも２つのグループ
に分割して各グループ毎に空吐出を行なうので、従来の
ものに比べ、１回の空吐出に関わる記録ヘッドまたはノ
ズルの数が減少する。このため、１回の空吐出で発生す
る熱量も減少し、空吐出による記録ヘッドの昇温を抑え
ることができ、記録ヘッドの昇温によるインク粘度の低
下を抑え、ひいては記録画像の濃度変化を防ぐことがで
きる。
に分割して各グループ毎に空吐出を行なうので、従来の
ものに比べ、１回の空吐出に関わる記録ヘッドまたはノ
ズルの数が減少する。このため、１回の空吐出で発生す
る熱量も減少し、空吐出による記録ヘッドの昇温を抑え
ることができ、記録ヘッドの昇温によるインク粘度の低
下を抑え、ひいては記録画像の濃度変化を防ぐことがで
きる。
［実施例］ 以下に、図面に基づいて本発明の実施例を詳細かつ具
体的に説明する。
体的に説明する。
第１図は本発明を適用したキヤノン（株）提唱のバブ
ルジェット記録方式によるインクジェット記録装置の一
例を示す。本例は多色記録装置の場合であり、ここで、
１は第２図に示すようなそれぞれマルチノズルを有する
複数の記録ヘッド1A〜1Dからなる記録ヘッドユニットで
あって、それぞれの記録ヘッド1A〜1Dから色の異なる記
録液が吐出される。また、個々の記録ヘッド1A〜1Dに
は、記録液を吐出させる熱エネルギーを発生させるため
に印加電圧が供給される第３図に示す電気熱変換体40が
その液路に沿ってそれぞれ配設されている。2A〜2Dは各
々の記録ヘッド1A〜1Dにそれぞれ取り付けられた温度検
出手段、例えばサーミスタ、熱電対、バリスタ等の温度
センサであり、20A〜20Dは、それぞれに取付けられたヒ
ータである。これらの温度検出手段2A〜2Dによって検出
された温度は後述するようにして不図示の温度制御装置
に供給され、所定の設定温度が保たれるようにヒータ20
A〜20Dのオン・オフが制御される。
ルジェット記録方式によるインクジェット記録装置の一
例を示す。本例は多色記録装置の場合であり、ここで、
１は第２図に示すようなそれぞれマルチノズルを有する
複数の記録ヘッド1A〜1Dからなる記録ヘッドユニットで
あって、それぞれの記録ヘッド1A〜1Dから色の異なる記
録液が吐出される。また、個々の記録ヘッド1A〜1Dに
は、記録液を吐出させる熱エネルギーを発生させるため
に印加電圧が供給される第３図に示す電気熱変換体40が
その液路に沿ってそれぞれ配設されている。2A〜2Dは各
々の記録ヘッド1A〜1Dにそれぞれ取り付けられた温度検
出手段、例えばサーミスタ、熱電対、バリスタ等の温度
センサであり、20A〜20Dは、それぞれに取付けられたヒ
ータである。これらの温度検出手段2A〜2Dによって検出
された温度は後述するようにして不図示の温度制御装置
に供給され、所定の設定温度が保たれるようにヒータ20
A〜20Dのオン・オフが制御される。
３は記録ヘッドユニット１を搭載し、ガイドレール４
に沿って矢印Ｘ方向に移動するキャリッジ、５はキャリ
ッジ３を移動させるタイミングベルト、６はキャリッジ
駆動モータである。また、記録媒体である記録シート７
はシート送りモータ８によって駆動されるシート送りロ
ーラ９、および、該シート送りローラ９と協動する保持
ローラ対10によって記録位置に保持され、１行分の記録
が終了するごとに矢印Ｙ方向にシート送りされる。11は
記録ヘッド1A〜1Dにそれぞれインクを供給する供給管、
12は記録ヘッド1A〜1Dからインクをタンク13に戻す戻し
管、更にまた14はキャリッジ４をホームポジションＨに
導いたときに、記録ヘッドユニット１に対向し、インク
の不吐出回復動作を行う複数記録ヘッド用の回復装置で
ある。また、第３図において、24はタンク13から記録ヘ
ッドユニット１へインクを圧送するインク圧送手段であ
る。前記供給管11、戻し管12、タンク13、回復装置14お
よびインク圧送手段24は本実施例の供給系および回復系
を構成する。
に沿って矢印Ｘ方向に移動するキャリッジ、５はキャリ
ッジ３を移動させるタイミングベルト、６はキャリッジ
駆動モータである。また、記録媒体である記録シート７
はシート送りモータ８によって駆動されるシート送りロ
ーラ９、および、該シート送りローラ９と協動する保持
ローラ対10によって記録位置に保持され、１行分の記録
が終了するごとに矢印Ｙ方向にシート送りされる。11は
記録ヘッド1A〜1Dにそれぞれインクを供給する供給管、
12は記録ヘッド1A〜1Dからインクをタンク13に戻す戻し
管、更にまた14はキャリッジ４をホームポジションＨに
導いたときに、記録ヘッドユニット１に対向し、インク
の不吐出回復動作を行う複数記録ヘッド用の回復装置で
ある。また、第３図において、24はタンク13から記録ヘ
ッドユニット１へインクを圧送するインク圧送手段であ
る。前記供給管11、戻し管12、タンク13、回復装置14お
よびインク圧送手段24は本実施例の供給系および回復系
を構成する。
次に、第１図ないし第３図に示す本実施例のアルゴリ
ズムについて第４図および第５図を参照して説明する。
ズムについて第４図および第５図を参照して説明する。
本実施例では、電源が切られている間、記録ヘッドユ
ニット１は回復装置14によりキャッピングされている。
電源が投入され、動作を開始すると、まず、ステップS1
01でキャッピングの確認を行った後に、ステップS102で
初期回復動作として、インク圧送手段24によりインクの
加圧循環が行われ、以後、常時印字可能な状態となる。
ステップS103で記録開始かどうか判断し、記録開始であ
れば、ステップ104で各記録ヘッド1A〜1Dが備えている
第５図に示す複数のノズル51,52,53,54,55…からそれぞ
れインクを吐出して記録を行なう。
ニット１は回復装置14によりキャッピングされている。
電源が投入され、動作を開始すると、まず、ステップS1
01でキャッピングの確認を行った後に、ステップS102で
初期回復動作として、インク圧送手段24によりインクの
加圧循環が行われ、以後、常時印字可能な状態となる。
ステップS103で記録開始かどうか判断し、記録開始であ
れば、ステップ104で各記録ヘッド1A〜1Dが備えている
第５図に示す複数のノズル51,52,53,54,55…からそれぞ
れインクを吐出して記録を行なう。
ステップS104の記録が行なわれるときは、ステップS1
05,S106でステップS102の初期回復から８分経過後、記
録を中断してキャッピングを行ない、ステップS107でノ
ズルナンバーが偶数のノズル52,54,…（以下、「偶数ノ
ズル」という。）の空吐出を行なう。次に、ステップS1
08,S109でステップS102の初期回復から12分経過後、再
び記録を中断してキャッピングを行ない、ステップS110
でノズルナンバーが奇数のノズル51,53,55…（以下、
「奇数ノズル」という。）の空吐出を行なう。その後、
再び記録を開始し、ステップS102の初期回復から、16分
後、24分後というように、8n分（ｎは自然数）経過毎に
ステップS105〜S107を、また、20分後、28分後、という
ように8n＋４分（ｎは自然数）経過毎にステップS108〜
S110を、それぞれ繰返す。ステップS111で記録が終了す
れば、ステップS112でキャッピングし、ステップS104へ
戻る。
05,S106でステップS102の初期回復から８分経過後、記
録を中断してキャッピングを行ない、ステップS107でノ
ズルナンバーが偶数のノズル52,54,…（以下、「偶数ノ
ズル」という。）の空吐出を行なう。次に、ステップS1
08,S109でステップS102の初期回復から12分経過後、再
び記録を中断してキャッピングを行ない、ステップS110
でノズルナンバーが奇数のノズル51,53,55…（以下、
「奇数ノズル」という。）の空吐出を行なう。その後、
再び記録を開始し、ステップS102の初期回復から、16分
後、24分後というように、8n分（ｎは自然数）経過毎に
ステップS105〜S107を、また、20分後、28分後、という
ように8n＋４分（ｎは自然数）経過毎にステップS108〜
S110を、それぞれ繰返す。ステップS111で記録が終了す
れば、ステップS112でキャッピングし、ステップS104へ
戻る。
一方、ステップS103で記録が開始されていないとき
は、そのまま（キャッピングされたまま）の状態で、ス
テップS113,S114でステップS102の初期回復から前記偶
数ノズルの空吐出を繰返し、ステップS115,S116でステ
ップS102の初期回復から前記8n＋４分経過毎に前記奇数
ノズルの空吐出を繰り返す。
は、そのまま（キャッピングされたまま）の状態で、ス
テップS113,S114でステップS102の初期回復から前記偶
数ノズルの空吐出を繰返し、ステップS115,S116でステ
ップS102の初期回復から前記8n＋４分経過毎に前記奇数
ノズルの空吐出を繰り返す。
以上の説明から明らかなように、本実施例では、一連
の吐出タイミングでのノズルの分け方を偶数ノズルと奇
数ノズルの２つのグループとしたが、全ノズルナンバー
の前半と後半に分けることもできる。例えば、128ノズ
ルの記録ヘッドであれば、No.1〜64ノズルとNo.65〜128
ノズルとの２グループに分割して昇温を制御してもよ
い。
の吐出タイミングでのノズルの分け方を偶数ノズルと奇
数ノズルの２つのグループとしたが、全ノズルナンバー
の前半と後半に分けることもできる。例えば、128ノズ
ルの記録ヘッドであれば、No.1〜64ノズルとNo.65〜128
ノズルとの２グループに分割して昇温を制御してもよ
い。
さらに昇温を抑制するために、空吐出に関わるノズル
を３グループ以上に分割して行なうこともできる。例え
ば、３グループであればNo.3nノズルグループ,No.3n−
１ノズルグループ、No.3n−２ノズルグループとして分
け（n:自然数）、１回の空吐出のタイミングで１グルー
プの空吐出を行なってもよい。
を３グループ以上に分割して行なうこともできる。例え
ば、３グループであればNo.3nノズルグループ,No.3n−
１ノズルグループ、No.3n−２ノズルグループとして分
け（n:自然数）、１回の空吐出のタイミングで１グルー
プの空吐出を行なってもよい。
そのほか、マルチヘッドの場合、１度のタイミングで
半数の記録ヘッドを空吐出させるようにしてもよい。
半数の記録ヘッドを空吐出させるようにしてもよい。
実際に、400dpi（ドットパーインチ）,128ノズルのバ
ブルジェット記録ヘッドを備えたインクジェット記録装
置を用いて、実施例および比較例のそれぞれのヘッド温
度（記録ヘッドの温度）を比較した結果を第６図に示
す。
ブルジェット記録ヘッドを備えたインクジェット記録装
置を用いて、実施例および比較例のそれぞれのヘッド温
度（記録ヘッドの温度）を比較した結果を第６図に示
す。
第６図において、実施例は、第４図に示すアルゴリズ
ムに従って、４分毎に64ノズルずつ、周波数4kHz,各ノ
ズル3000発の空吐出を行なったものである。一方、比較
例は、周波数4kHz,各ノズル3000発の空吐出を行なった
点は、実施例と同様であるが、空吐出を８分毎に全ノズ
ル（128ノズル）で行なった点が実施例と異なってい
る。
ムに従って、４分毎に64ノズルずつ、周波数4kHz,各ノ
ズル3000発の空吐出を行なったものである。一方、比較
例は、周波数4kHz,各ノズル3000発の空吐出を行なった
点は、実施例と同様であるが、空吐出を８分毎に全ノズ
ル（128ノズル）で行なった点が実施例と異なってい
る。
第６図のように、実施例は比較例に比べ、記録ヘッド
の温度変化が少なく、安定している。
の温度変化が少なく、安定している。
これら実施例および比較例のそれぞれ50％デューティ
印字の室温下における光学反射濃度（Optical Densit
y）を測定した結果を表１に示す。
印字の室温下における光学反射濃度（Optical Densit
y）を測定した結果を表１に示す。
表１に示すように、実施例は比較例に比べ空吐出直前
と空吐出直後の濃度変化が少なくなっている。
と空吐出直後の濃度変化が少なくなっている。
本発明は、特にインクジェット記録方式の中でもキヤ
ノン（株）が提唱しているバブルジェット方式の記録ヘ
ッド、記録装置に於て、優れた効果をもたらすものであ
る。
ノン（株）が提唱しているバブルジェット方式の記録ヘ
ッド、記録装置に於て、優れた効果をもたらすものであ
る。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特
許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行なうものが好ましい。こ
の方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のい
ずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場
合には、液体（インク）が保持されているシートや液路
に対応して配置されている電気熱交換体に、記録情報に
対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少
なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気
熱交換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱
作用面に膜沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一
対応し液体（インク）内の気泡を形成出来るので有効で
ある。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して
液体（インク）を吐出させて、少なくとも一つの滴を形
成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切
に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れ
た液体（インク）の吐出が達成でき、より好ましい。こ
のパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359
号明細書、同第4345262号明細書に記載されているよう
なものが適している。尚、上記熱作用面の温度上昇に関
する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されてい
る条件を採用すると、更に優れた記録を行なうことがで
きる。
許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行なうものが好ましい。こ
の方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型のい
ずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場
合には、液体（インク）が保持されているシートや液路
に対応して配置されている電気熱交換体に、記録情報に
対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少
なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気
熱交換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱
作用面に膜沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一
対応し液体（インク）内の気泡を形成出来るので有効で
ある。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して
液体（インク）を吐出させて、少なくとも一つの滴を形
成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切
に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性に優れ
た液体（インク）の吐出が達成でき、より好ましい。こ
のパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359
号明細書、同第4345262号明細書に記載されているよう
なものが適している。尚、上記熱作用面の温度上昇に関
する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されてい
る条件を採用すると、更に優れた記録を行なうことがで
きる。
記録ヘッドの構成としては、上記の各明細書に開示さ
れているような吐出口、液路、電気熱交換体の組合せ構
成（直線状液流路又は直角液流路）の他に熱作用部が屈
曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第
4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書にそれぞ
れ記載の構成でもよい。加えて、複数の電気熱変換体に
対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とす
る構成を開示する特開昭59年第123670号公報や熱エネル
ギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応せる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた構成とし
ても本発明は有効である。
れているような吐出口、液路、電気熱交換体の組合せ構
成（直線状液流路又は直角液流路）の他に熱作用部が屈
曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第
4558333号明細書、米国特許第4459600号明細書にそれぞ
れ記載の構成でもよい。加えて、複数の電気熱変換体に
対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とす
る構成を開示する特開昭59年第123670号公報や熱エネル
ギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応せる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた構成とし
ても本発明は有効である。
更に、記録装置が記録できる最大記録媒体の幅に対応
した長さを有するフルラインタイプの記録ヘツドとして
は、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘ
ッドの組み合わせによって、その長さを満たす構成や一
体的に形成された一個の記録ヘッドとしての構成のいず
れでも良いが、本発明は、上述した効果を一層有効に発
揮することができる。
した長さを有するフルラインタイプの記録ヘツドとして
は、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘ
ッドの組み合わせによって、その長さを満たす構成や一
体的に形成された一個の記録ヘッドとしての構成のいず
れでも良いが、本発明は、上述した効果を一層有効に発
揮することができる。
加えて、装置本体に装着されることで、装置本体との
電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能にな
る可能自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録
ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能にな
る可能自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録
ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
又、本発明の記録装置の構成として設けられる、記録
ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので好ましいも
のである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対
しての、キャピング手段、クリーニング手段、加圧或は
吸引手段、電気熱変換体或はこれと別の加熱素子或はこ
れらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐
出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定した記録
を行なうために有効である。
ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので好ましいも
のである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対
しての、キャピング手段、クリーニング手段、加圧或は
吸引手段、電気熱変換体或はこれと別の加熱素子或はこ
れらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐
出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定した記録
を行なうために有効である。
更に、記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色
のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に
構成するか複数個の組み合わせによってでもよいが、異
なる色の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少な
くとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効であ
る。
のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に
構成するか複数個の組み合わせによってでもよいが、異
なる色の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少な
くとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効であ
る。
以上説明した本発明実施例においては、インクを液体
として説明しているが、室温やそれ以下で固化するイン
クであって、室温で軟化もしくは液体となるもの、或い
は、インクジェットにおいて一般的に行なわれている温
度調整の温度範囲である30℃以上70℃以下の温度範囲で
軟化もしくは液体となるものでもよい。すなわち、使用
記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば良
い。加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインク
の固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとし
て使用せしめることで防止するか又は、インクの蒸発防
止を目的として放置状態で固化するインクを用いるかし
て、いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付
与によってインクが液化してインク液状として吐出する
ものや記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始める
もの等のような、熱エネルギーによって初めて液化する
性質のインク使用も本発明には適用可能である。このよ
うな場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特
開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シー
ト凹部又は貫通孔に液状又は固形物として保持された状
態で、電気熱変換体に対して対向するような形態として
も良い。本発明においては、上述した各インクに対して
最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもの
である。
として説明しているが、室温やそれ以下で固化するイン
クであって、室温で軟化もしくは液体となるもの、或い
は、インクジェットにおいて一般的に行なわれている温
度調整の温度範囲である30℃以上70℃以下の温度範囲で
軟化もしくは液体となるものでもよい。すなわち、使用
記録信号付与時にインクが液状をなすものであれば良
い。加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温をインク
の固形状態から液体状態への状態変化のエネルギーとし
て使用せしめることで防止するか又は、インクの蒸発防
止を目的として放置状態で固化するインクを用いるかし
て、いずれにしても熱エネルギーの記録信号に応じた付
与によってインクが液化してインク液状として吐出する
ものや記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始める
もの等のような、熱エネルギーによって初めて液化する
性質のインク使用も本発明には適用可能である。このよ
うな場合インクは、特開昭54−56847号公報あるいは特
開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シー
ト凹部又は貫通孔に液状又は固形物として保持された状
態で、電気熱変換体に対して対向するような形態として
も良い。本発明においては、上述した各インクに対して
最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもの
である。
［発明の効果］ 以上説明したように、本発明は、複数のノズルまた
は、記録ヘッドを少なくとも２つのグループに分けて空
吐出を行なわせるようにすることにより、記録ヘッドの
昇温による画像の濃度変化、カラーバランスが崩れると
いうことを防止でき、高品位な記録画像を得ることがで
きる効果がある。
は、記録ヘッドを少なくとも２つのグループに分けて空
吐出を行なわせるようにすることにより、記録ヘッドの
昇温による画像の濃度変化、カラーバランスが崩れると
いうことを防止でき、高品位な記録画像を得ることがで
きる効果がある。
第１図は本発明のインクジェット記録装置の一実施例を
示す概略斜視図、第２図は本実施例の記録ヘッドの要部
斜視図、第３図は本実施例の供給系および回復系の模式
図、第４図は本実施例のアルゴリズムを示すフローチャ
ート、第５図は本実施例のアルゴリズムを説明するため
のモデル図、第６図は実施例および比較例のヘッド温度
を示すグラフである。 １……記録ヘッドユニット、 1A,2B,1C,2D……記録ヘッド、 2A,2B,2C,2D……温度検出手段、 ３……キャリッジ、４……ガイドレール、 ５……タイミングベルト、 ６……キャリッジ駆動モータ、 ７……記録シート、８……シート送りモータ、 ９……シート送りローラ、 10……保持ローラ対、 11……供給管、12……戻し管、 13……タンク、14……回復装置、 20A,20B,20C,20D……ヒータ、 24……インク圧送手段、 40……電気熱変換体、 51,52,53,54,55……ノズル。
示す概略斜視図、第２図は本実施例の記録ヘッドの要部
斜視図、第３図は本実施例の供給系および回復系の模式
図、第４図は本実施例のアルゴリズムを示すフローチャ
ート、第５図は本実施例のアルゴリズムを説明するため
のモデル図、第６図は実施例および比較例のヘッド温度
を示すグラフである。 １……記録ヘッドユニット、 1A,2B,1C,2D……記録ヘッド、 2A,2B,2C,2D……温度検出手段、 ３……キャリッジ、４……ガイドレール、 ５……タイミングベルト、 ６……キャリッジ駆動モータ、 ７……記録シート、８……シート送りモータ、 ９……シート送りローラ、 10……保持ローラ対、 11……供給管、12……戻し管、 13……タンク、14……回復装置、 20A,20B,20C,20D……ヒータ、 24……インク圧送手段、 40……電気熱変換体、 51,52,53,54,55……ノズル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−48360（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−122935（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−196348（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B41J 2/175 B41J 2/05
Claims (4)
- 【請求項１】電気熱変換体が発生する熱エネルギーを用
いてインクを吐出することにより記録を行う複数の記録
ヘッドを備えたインクジェット記録装置において、 記録動作を挟んで定期的に、前記電気熱変換体が発生す
る熱エネルギーを用いて回復動作のための空吐出を行う
ものであり、前記複数の記録ヘッドを少なくとも２つの
グループに分けて、記録動作を挟んだ定期的なタイミン
グ毎に異なるグループの記録ヘッドの空吐出を行う空吐
出制御手段を有することを特徴とするインクジェット記
録装置。 - 【請求項２】電気熱変換体が発生する熱エネルギーを用
いてインクを吐出する複数のノズルを有する記録ヘッド
を備えたインクジェット記録装置において、 記録動作を挟んで定期的に、前記電気熱変換体が発生す
る熱エネルギーを用いて回復動作のための空吐出を行う
ものであり、前記記録ヘッドの前記複数のノズルを少な
くとも２つのグループに分けて、記録動作を挟んだ定期
的なタイミング毎に異なるグループのノズルの空吐出を
行う空吐出制御手段を有することを特徴とするインクジ
ェット記録装置。 - 【請求項３】前記複数のノズルが、前記記録ヘッド内の
偶数番目のノズルのグループと、奇数番目のノズルのグ
ループとにグループ分けされている請求項２記載のイン
クジェット記録装置。 - 【請求項４】前記記録ヘッドは、記録媒体の記録域の全
幅にわたって複数のノズルを備えているフルラインタイ
プの記録ヘッドである請求項１〜３のいずれか１項に記
載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32951990A JP2937470B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | インクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32951990A JP2937470B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | インクジェット記録装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04201344A JPH04201344A (ja) | 1992-07-22 |
| JP2937470B2 true JP2937470B2 (ja) | 1999-08-23 |
Family
ID=18222284
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32951990A Expired - Fee Related JP2937470B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | インクジェット記録装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2937470B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7506953B2 (en) | 2002-08-29 | 2009-03-24 | Canon Kabushiki Kaisha | Ink-jet printing apparatus and preliminary discharge control method for the apparatus |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5185615A (en) * | 1990-04-11 | 1993-02-09 | Canon Kabushiki Kaisha | Ink jet recording method and apparatus for recovering ejection at a particular orifice by ejecting ink from adjacent orifices |
| JP5447421B2 (ja) * | 2011-03-29 | 2014-03-19 | ブラザー工業株式会社 | 液体吐出装置 |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP32951990A patent/JP2937470B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7506953B2 (en) | 2002-08-29 | 2009-03-24 | Canon Kabushiki Kaisha | Ink-jet printing apparatus and preliminary discharge control method for the apparatus |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04201344A (ja) | 1992-07-22 |
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