JP2882487B2 - インクジェット記録ヘッド及び該記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド及び該記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置

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JP2882487B2 JP2114691A JP11469190A JP2882487B2 JP 2882487 B2 JP2882487 B2 JP 2882487B2 JP 2114691 A JP2114691 A JP 2114691A JP 11469190 A JP11469190 A JP 11469190A JP 2882487 B2 JP2882487 B2 JP 2882487B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は熱エネルギーを利用して液体を噴射して記録
を行なうためのインクジェット記録ヘッド及び該インク
ジェット記録ヘッドを有するインクジェット記録装置に
関する。
[従来の技術] 熱エネルギーを利用して液体を噴射(吐出)して記録
を行なうインクジェット記録方法は、高解像、高速印字
が可能で記録品位も高く、低騒音であり、しかもカラー
画像記録が容易に行なえ、普通紙等にも記録ができ、更
に記録ヘッドや装置全体の小型化が容易であるといった
優れた特長を有している。中でもバブルジェット記録
は、インクと接触している発熱体を急速に加熱すること
によって生ずる膜沸騰現象を利用している。従って、バ
ブルジェットプリンタ用の発熱体表面の性質は、プリン
タの性能に対して大きな影響を与えるので、従来から様
々な工夫がなされてきた。特開昭56−10471号において
は、発熱体表面を粗(JIS粗さ0.05S〜2S)にすることに
よって表面上の凹凸に気泡核を形成し、より低温で沸騰
を起こさせることにより、低エネルギ消費量で記録を行
うことのできる構成が開示されている。特開昭56−1977
1号においては、表面を粗(JIS粗さ0.05S〜2S)にした
発熱体を用いて、良好な記録を行うためのエネルギレベ
ルの設定方法が開示されている。特開昭62−201254号に
おいては、発熱体表面を粗とするとともに発熱体の発熱
量が端部より中央部が大とすることによって、階調制御
可能な構成が開示されている。
また、発熱抵抗体の表面状態は、発熱体が形成される
基板の表面状態によって左右されるので、基板に対して
も工夫がなされてきた。特開昭56−10470号において
は、基板の表面を粗(JIS粗さ0.1S〜5S)にすることに
よって、発熱体の表面に凹凸を生じさせ、特開昭56−10
471号と同様の効果を実現する構成が開示されている。
一方、発熱体の耐久性の視点からは、発熱体表面の保護
層の被覆性が重要であるから、むしろ平滑な基板の方が
好ましい。特開昭60−203452号および特開昭60−206655
号においては、発熱体が設けられる基板の表面を平滑
(JIS中心線平均粗さRa0.1μm)にすることによって
その上に形成される発熱体の表面を保護する層の被覆性
を向上させる構成が開示されている。
発熱体表面に限定されない、一般的な流路壁表面の性
質については、流体力学的な視点から様々な工夫がなさ
れている。特開昭55−128470号においては、流路内壁に
平滑化処理を行なうことによって、流路内のインクの壁
に対する親和性を向上し、円滑なインクの流れを実現す
る構成が開示されている。特開昭58−11173号において
は、流路を感光性樹脂の硬化膜をもって形成し、流路内
壁を微細粗面とすることによって、製造が容易でかつイ
ンクの供給が高速化される構成が開示されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来例においては、液体が沸騰す
る時の圧力を高めるための工夫が欠けているという問題
点があった。すなわち、特開昭56−10471号,特開昭56
−19771号,特開昭62−201254号、および特開昭56−104
70号においては、液体が低温で沸騰するため、発泡時の
蒸気圧が小さく、充分な液滴吐出速度が得られない場合
がある。特開昭60−203452号および特開昭60−206655号
においては、表面の被覆性については考慮されているも
のの、液体が沸騰する時の圧力を高めるためにはどのよ
うにすべきであるかについてはは、なんら示唆を与えな
い。特開昭55−128470号および特開昭58−11173号にお
いては、流路壁としての表面状態については、考慮され
ているものの、伝熱面(熱作用面)としての発熱体表面
の性質は考慮されていないので、液体が沸騰する時の圧
力を高めるためにはどのようにすべきであるかについて
は、なんら示唆を与えない。このため、発泡するときの
圧力が小さくなり、高画質の記録を行うのに充分な液滴
吐出速度が得られない場合があった。
発泡時のバブル内圧は、バブル発生時の温度における
インクの蒸気圧にほぼ等しい。従って発泡時の圧力を高
めるためには、低温におけるバブルの発生を抑制し、発
熱体表面が高温になった時にはじめてバブルを発生させ
る必要がある。
本発明は、発泡時の圧力が高く、そのために液滴吐出
速度が大きいバブルジェットプリンタヘッドを構成する
ための発熱体を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] このような目的を達成するために、本発明によるイン
クジェット記録ヘッドは、インクを吐出する吐出口と、
該吐出口に連通する液路と、該液路内のインクに熱エネ
ルギーを付与するための発熱素子とを有し、前記発熱素
子に核沸騰を越える急激な温度上昇を与える少なくとも
1つの駆動信号を印加することによりインクに膜沸騰を
生じさせて前記吐出口からインクを吐出するインクジェ
ット記録ヘッドにおいて、前記発熱素子で発生した熱エ
ネルギーを前記インクに付与する部分である熱作用部の
表面におけるJIS最大高さ(Rmax)で表された表面粗さ
がインクの沸点+100℃における該インクの臨界気泡半
径以下であることを特徴とする。
また、本発明によるインクジェット記録装置は、イン
クを吐出する吐出口と、該吐出口に連通する液路と、該
液路内のインクに熱エネルギーを付与するための発熱素
子とを有し、前記発熱素子に核沸騰を越える急激な温度
上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加すること
によりインクに膜沸騰を生じさせて前記吐出口からイン
クを吐出するインクジェット記録ヘッドを有するインク
ジェット記録装置において、前記発熱素子で発生した熱
エネルギーを前記インクに付与する部分である熱作用部
の表面におけるJIS最大高さ(Rmax)で表された表面粗
さがインクの沸点+100℃における該インクの臨界気泡
半径以下であるインクジェット記録ヘッドと、前記発熱
素子を駆動するための電気信号を発生する駆動回路と、
前記吐出口に対向し得る位置に設けられたプラテンとを
備えることを特徴とする。
[作 用] 本発明においては、発熱体のJIS表面粗さRmaxをイン
クの沸点+100℃におけるインクの臨界気泡半径Rc=2
σ/(ps−pamb)(甲藤好郎「伝熱概論」参照)以下に
している。ここで、σはインクの沸点+100℃における
インクの表面張力、psはインクの沸点+100℃における
インクの蒸気圧、pambは標準大気圧(=101.3kPa)であ
る。臨界気泡半径は気泡の半径がそれを超えると気泡が
成長し、それ以下では消滅する臨界値である。従って本
発明ではインクの温度がその沸点+100℃以下では気泡
が発生し難い。このように表面上の気泡核の活性化温度
を高くすることによって、発泡時の圧力を高くし、液滴
吐出速度を大きくすることができる。その結果、高品位
の画像記録ができ、さらに、発泡時の圧力が高くなり、
液体を吐出するための作用力が強くなるため、いわゆる
目詰りも生じにくくなるという効果も得られる。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明を適用した記録ヘッドを搭載した液体
噴射記録装置(インクジェット記録装置)の模式的構成
例、第2図はその記録ヘッドの構成例を示す。
まず、第1図において、1はヘッドカートリッジであ
り、記録ヘッドとインク供給源たるインクタンクとを一
体としたものである。このヘッドカートリッジ1は、押
さえ部材2によりキャリッジ3の上に固定されており、
これらはシャフト4に沿って長手方向に往復動可能とな
っている。記録ヘッドより吐出されたインクは、記録ヘ
ッドと微少間隔を置いて、プラテン5に記録面を規制さ
れた記録媒体6に到達し、記録媒体6上に画像を形成す
る。
記録ヘッドには、ケーブル7およびこれに結合する端
子(図示せず)を介して駆動回路に接続されて適宜のデ
ータ供給源より画像データに応じた吐出信号が供給され
る。ヘッドカートリッジは、用いるインク色等に応じ
て、1ないし複数個(図では2個)を設けることができ
る。
なお、第1図において、8はキャリッジ3をシャフト
4に沿って走査させるためのキャリッジモータ、9はモ
ータ8の駆動力をキャリッジ3に伝達するワイヤであ
る。また、10はプラテンローラ5に結合して記録媒体6
を搬送させるためのフィードモータである。また、11は
装置本体の適宜の部位に設けられた基準温度センサであ
る。この基準温度センサ11は、機内昇温の影響を受けな
い適宜の部位に配置され、雰囲気温度をモニタする。
第2図は本発明を適用しうる記録ヘッドの構成例であ
る。ここで、12はヒータボード(基体)であり、本発明
による電気熱変換体(吐出用発熱体)13と、これに電力
を供給するAl等の配線14とが成膜技術により形成されて
成る。そして、このヒータボード12に対して、記録用液
体の液路(ノズル)15を形成するための隔壁を設けた天
板16を接着することにより、液体噴射記録ヘッドが構成
される。なお、この隔壁は、天板16に設ける必要はな
く、ヒータボード12上に隔壁を設け、その隔壁上に隔壁
を設けていない天板を設けても良いものである。
記録用の液体(インク)は、天板16に設けた供給口17
より共通液室18に供給され、ここより各ノズル15内に導
かれる。そして、通電によって発熱体13が発熱すると、
ノズル15内に満たされたインクに発泡が生じ、吐出口19
よりインク滴が吐出される。
第3図は、本発明による発熱抵抗体の一実施例の断面
図を示す。本実施例は、厚さ525μmのSi基板21の表面
に厚さ2.5μmの表面酸化SiO2層22を形成し、その上に
スパッタリング法によって厚さ0.1μmのHfB2抵抗層23
を、EB蒸着法によって厚さ0.5μmのAl電極24を、スパ
ッタリング法によって厚さ1.5μmのSiO2絶縁層(保護
膜をかねる)25を、スパッタリング法によって厚さ0.5
μmのTa−Si−B保護層26を、それぞれ順次形成したも
のである。発熱抵抗体の発熱部の面積は、30μm×50μ
mとした。
保護層26の組成比を変化させると、Taの結晶粒径が変
化し、保護層26の表面粗さが変化した。表面粗さは触針
法によって測定した。組成比と表面粗さの間の関係につ
いては、成膜装置の状態などの不確定要素があり、未だ
定量的な関係式を得るに至っていないので、試行錯誤的
に定めた。
本実施例の発熱抵抗体を用い、インクとして水系イン
クを用いて、液滴を吐出させたところ、表面粗さRmax
インクの沸点+100℃におけるインクの臨界気泡半径(R
c=0.06μm)以下のときには、充分な液滴吐出速度が
得られたが、RCをこえたときには充分な液滴吐出速度が
得られなかった。
インクとして、水系以外のものを用いた場合にも、同
様の結果が得られた。
第4図は、本発明による発熱抵抗体の他の実施例の断
面図を示す。本実施例は、厚さ525μmのSi基板21の表
面に厚さ2.5μmの表面酸化SiO2層22を形成し、その上
にスパッタリング法によって厚さ0.1μmのHfB2抵抗層2
3を、EB蒸着法によって厚さ0.5μmのAl電極24を、スパ
ッタリング法によって厚さ1.5μmのSiO2絶縁層25を順
次形成し、さらにスパッタリング法によって厚さ0.5μ
mのTa−Si−C保護層27を形成したものである。発熱抵
抗体の発熱部の面積は、30μm×50μmとした。
保護層27の組成比を変化させると、Ta−Si−Cの結晶
粒径が変化することによって、保護層27の表面粗さが変
化した。保護層の材質が異なっても、その表面の粗さR
maxがインクの沸点+100℃における臨界気泡半径以下の
場合は、先の実施例と同様の効果が認められた。
(その他) なお、本発明は、特にインクジェット記録方式の中で
もバブルジェット方式の記録ヘッド、記録装置において
優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば
記録の高密度化,高精細化が達成できるからである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特
許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この
方式は所謂オンデマンド型,コンティニュアス型のいず
れにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合
には、液体(インク)が保持されているシートや液路に
対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対
応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少な
くとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱
変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用
面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対
一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので
有効である。この気泡の成長,収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に
優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第44
63359号明細書,同第4345262号明細書に記載されている
ようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上
昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載
されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行う
ことができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示さ
れているような吐出口,液路,電気熱変換体の組合せ構
成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が
屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許
第4558333号明細書,米国特許第4459600号明細書を用い
た構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の
電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換
体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公
報や熱エネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応
させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた
構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、記
録ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明に
よれば記録を確実に効率よく行うことができるようにな
るからである。
さらに、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対
応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドに対
しても本発明は有効に適用できる。そのような記録ヘッ
ドとしては、複数記録ヘッドの組合せによってその長さ
を満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッド
としての構成のいずれでもよい。
加えて、上例のようなシリアルタイプのものでも、装
置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装
着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体か
らのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプ
の記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にイン
クタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッド
を用いた場合にも本発明は有効である。
また、本発明に記録装置の構成として設けられる、記
録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ま
しいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッ
ドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加
圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素
子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録と
は別の吐出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定
した記録を行なうために有効である。
また、搭載される記録ヘッドの種類ないし個数につい
ても、例えば単色のインクに対応して1個のみが設けら
れたものの他、記録色や濃度を異にする複数のインクに
対応して複数個数設けられるものであってもよい。すな
わち、例えば記録装置の記録モードとしては黒色等の主
流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体
的に構成するか複数個の組み合わせによるかいずれでも
よいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフル
カラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極め
て有効である。
さらに加えて、以上説明した本発明実施例において
は、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以
下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化
するもの、あるいはインクジェット方式ではインク自体
を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインク
の粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが
一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状
をなすものであればよい。加えて、積極的に熱エネルギ
による昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変
化のエネルギとして使用せしめることで防止するか、ま
たはインクの蒸発防止を目的として放置状態で固化する
インクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギの記
録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イン
クが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点ではす
でに固化し始めるもの等のような、熱エネルギによって
初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は
適用可能である。このような場合のインクは、特開昭54
−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載さ
れるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は
固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して
対向するような形態としてもよい。本発明においては、
上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した
膜沸騰方式を実行するものである。
さらに加えて、本発明インクジェット記録装置の形態
としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端
末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写
装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の
形態を採るもの等であってもよい。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、発熱抵抗体表
面のJIS表面粗さRmaxを、インクの沸点+100℃における
インクの臨界気泡半径より小さくすることによって、膜
沸騰時の気泡の圧力が高くなり、液滴吐出速度が大きく
なり、高画質の記録を行うことができる。さらに、発泡
時の圧力が高くすることにより、液体を吐出するための
作用力が強くなるため、いわゆる目詰りも生じにくくな
るという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適用した記録ヘッドを搭載したインク
ジェット記録装置の構成例を示す図、 第2図は本発明発熱体の適用しうる記録ヘッドの構成例
を示す図、 第3図は本発明の実施例における発熱抵抗体の断面図、 第4図は本発明の他の実施例における発熱抵抗体の断面
図である。 1……ヘッドカートリッジ、 2……押さえ部、 3……キャリッジ、 4……シャフト、 5……プラテン、 6……記録媒体、 7……ケーブル、 8……キャリッジモータ、 9……ワイヤ、 10……フィードモータ、 11……基準温度センサ、 12……ヒータボード、 13……発熱体、 14……配線、 15……ノズル、 16……天板、 17……供給口、 18……共通液室、 19……吐出口、 21……Si基板、 22……表面酸化層、 23……HfB2抵抗層、 24……Al電極、 25……SiO2絶縁層、 26……Ta−Si−B保護層、 27……Ta−Si−C保護層。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/05

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インクを吐出する吐出口と、該吐出口に連
    通する液路と、該液路内のインクに熱エネルギーを付与
    するための発熱素子とを有し、前記発熱素子に核沸騰を
    越える急激な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信
    号を印加することによりインクに膜沸騰を生じさせて前
    記吐出口からインクを吐出するインクジェット記録ヘッ
    ドにおいて、 前記発熱素子で発生した熱エネルギーを前記インクに付
    与する部分である熱作用部の表面におけるJIS最大高さ
    (Rmax)で表された表面粗さがインクの沸点+100℃に
    おける該インクの臨界気泡半径以下であることを特徴と
    するインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】前記発熱素子が発熱抵抗層と該発熱抵抗層
    に電気的に接続される少なくとも一対の電極を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘ
    ッド。
  3. 【請求項3】前記発熱素子が前記抵抗体と前記少なくと
    も一対の電極を覆う保護層をさらに有することを特徴と
    する請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】前記保護層は複数層であることを特徴とす
    る請求項3に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 【請求項5】前記保護層はTaを含有することを特徴とす
    る請求項3に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 【請求項6】前記保護層はSi,BおよびCのうちの少なく
    とも一種をさらに含有することを特徴とする請求項5に
    記載のインクジェット記録ヘッド。
  7. 【請求項7】インクを吐出する吐出口と、該吐出口に連
    通する液路と、該液路内のインクに熱エネルギーを付与
    するための発熱素子とを有し、前記発熱素子に核沸騰を
    越える急激な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信
    号を印加することによりインクに膜沸騰を生じさせて前
    記吐出口からインクを吐出するインクジェット記録ヘッ
    ドを有するインクジェット記録装置において、 前記発熱素子で発生した熱エネルギーを前記インクに付
    与する部分である熱作用部の表面におけるJIS最大高さ
    (Rmax)で表された表面粗さがインクの沸点+100℃に
    おける該インクの臨界気泡半径以下であるインクジェッ
    ト記録ヘッドと、前記発熱素子を駆動するための電気信
    号を発生する駆動回路と、前記吐出口に対向し得る位置
    に設けられたプラテンとを備えることを特徴とするイン
    クジェット記録装置。
  8. 【請求項8】前記発熱素子が発熱抵抗層と該発熱抵抗層
    に電気的に接続される少なくとも一対の電極を有するこ
    とを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装
    置。
  9. 【請求項9】前記発熱素子が前記抵抗体と前記少なくと
    も一対の電極を覆う保護層をさらに有することを特徴と
    する請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 【請求項10】前記保護層は複数層であることを特徴と
    する請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】前記保護層はTaを含有することを特徴と
    する請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  12. 【請求項12】前記保護層はSi,BおよびCのうちの少な
    くとも一種をさらに含有することを特徴とする請求項11
    に記載のインクジェット記録装置。
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