JP4208399B2 - インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法 Download PDF

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクを吐出させることによって記録媒体に記録を行なうインクジェット記録装置、特にインクの吐出量を変化させることが可能なインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パソコンやワープロ等のOA機器の普及に伴い、その周辺装置である記録装置も急速に普及している。この記録装置の記録方式としては、例えばワイヤードット方式、熱転写方式、インクジェット方式等種々の記録方式がある。これらの記録方式はそれぞれ固有の記録ヘッドを有し、その記録ヘッドによって、搬送される記録シートに所定の記録を行うものとなっている。
【0003】
また、これらの記録装置に対し、現在では、高速記録、高解像度、高画像品位、及び低騒音の要求が高まっている。特に近年のMPUの高遠化、半導体メモリーの高集積化に伴って、イメージ画像データの取扱いが増した。このため、中間調(ハーフトーン)にて表現される高品位画像記録への要求が一段と高まっている。
【0004】
インクジエット記録装置における中間調の表現方法は、記録媒体への単位面積あたりのドットの打ち込み数で表現する方式(2値による疑似中間調表現)や、インク吐出量の異なるヘッドあるいは濃度の異なるインクを吐出させる複数のヘッドを配し、中間調に応じてヘッドを選択して駆動する方式等がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の中間調表現の手段にあっては次に挙げるような問題点が存在する。
すなわち、2値による疑似中間調表現の手段にあっては複数のドットで1画素を表現するために解像度が低下するという問題がある。
また、吐出量の異なるヘッドあるいは濃度の異なるインクを吐出させる複数のヘッドを配して中間調表現を行う方式にあっては、コスト的な障害に加え、小型化、省スペース化が妨げられるという問題がある。特に多値フルカラー記録装置などの場合には、各色毎に複数のヘッドを配なければならず、その実現は極めて困難なものとなっている。
【0006】
一方、特開昭55‐132259号公報には、1本のノズル内に2個の電気熱変換素子(大小も含む)を設けることで非常に単純な構成でドットサイズを変化させ、高階調、高画質を実現するものが提案されている。これは、多値記録を行う上で重要な技術となっている。しかし、複数の電気熱変換素子を1本のノズルに設けるようにする場合には、ノズルを比較的大きなサイズに設定しなければならず、解像度を高めにくいという問題が生じる。
【0007】
また、複数の電気熱変換素子を1本のノズルに設け、その1本のノズルから複数種の吐出量を得るようにする場合には、大きな吐出量を吐出させる時の方が、小さな吐出量を吐出させる時よりも吐出速度が高くなる。このため、吐出速度にバラツキが生じそのバラツキによって、着弾位置にズレが発生し画像が乱れるという不都合が生じる。
【0008】
また、小さな吐出量を得るようにするときには、電気熱変換素子の駆動によって生じた気泡を外気とは連通させず、大きな吐出量を得るときにのみ前記気泡を外気と連通させるようにすることも提案されている。そのために、小さな吐出量を得るときには一回の液滴の吐出に対し1つの駆動パルスを与え、大きな吐出量を得るときには、一回の液滴の吐出に対し、複数のパルスを与える駆動方法が提案、実施されている。ところが、この場合にも大きな吐出量を得るときの方が、小さな吐出量を吐出させる時よりも吐出速度が高くなって吐出速度にバラツキが生じ、着弾位置にズレが発生して画像が乱れるという不都合が生じる。
【0009】
また、上記の2方式とも、1画素毎に、大ドット、小ドット、大ドット、大ドット、小ドット…、のように吐出量を変化させるときに生じるメニスカス振動によって、吐出口部でのメニスカスの位置のズレが発生していた。このズレによってメニスカス位置が斜めに傾いた場合には着弾精度が著しく低下する。また、吐出量のバラツキは、本来、±10%以下に抑えるべきであるが、駆動条件によっては±20%程度になる場合もあった。また、1本のノズルに複数の電気熱変換素子を設ける構成においては、吐出量が大きなノズルと吐出量が小さなノズルとを比較した場合、大吐出量のノズルが小吐出量のノズルの2倍の吐出量を有しているとすると、リフィル周波数は1/2に低下していた。そのため、インクジェット記録装置としての記録速度は、大きな吐出量を得るときのリフィル周波数によって規制され、十分な記録速度を得ることができなかった。
【0010】
本発明は前記の従来の課題を解決するためになされたものである。すなわち、複数の電気熱変換素子や濃度の異なる同色のインクを吐出させるための複数の記録ヘッドを用いずに、各ノズルの吐出量を変化させて多値記録画像を形成することができ、高解像度化を容易に図ることができ、大小のドットを形成するときの吐出速度のバラツキやメニスカス振動を低減することができ、高品位な画像を得ることができるインクジェット記録装置及びインクカートリッジの提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明は次のような構成を有するものとなっている。
【0013】
すなわち、請求項記載の発明は、記録ヘッドのインク吐出用のノズル内に設けられている電気熱変換素子に、記録データに従って、駆動パルスを発生させる駆動制御手段を備え前記ノズルよりインクの液滴を記録媒体吐出させて画像記録を行うンクジェット記録装置において、前記駆動制御手段は、第1の吐出量のインクを吐出させるときには前記ノズルの駆動電圧を第1の電圧にすると共にシングルパルスの駆動パルスにて駆動を行い第1の吐出量より吐出量が大きい第2の吐出量のインクを吐出させるときには前記ノズルの駆動電圧を第2の電圧にすると共に間隔をおいた第1パルスと第2パルスとで構成されるダブルパルスの駆動パルスにて駆動を行い、前記第1の電圧は前記第2の電圧より高い電圧であり、シングルパルスのパルス幅は、前記第1パルスの幅と前記第2パルスの幅の和より短いことを特徴とするものである。
【0016】
請求項記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記駆動制御手段が、k値(k値=駆動電圧/(インクが吐出されるか否かの電圧閾値))を一定のまま、駆動電圧と駆動パルス幅を制御することを特徴とするものである。
【0017】
請求項に記載の発明は、請求項1またはに記載の発明において、前記記録ヘッドには、異なる複数の駆動電圧を供給する電圧供給源にそれぞれ接続された電圧供給経路を形成し、その電圧供給経路の遮断、接続を制御することにより、電気熱変換素子の駆動電圧及び駆動パルス幅を変化させるようにしたことを特徴とするものである。
【0018】
請求項に記載の発明は、請求項1ないしいずれかに記載の発明において、前記記録ヘッドが、基板上に配設された前記電気熱変換素子上に保護膜を有し、その保護膜の厚さが6000Å以下であることを特徴とするものである。
【0022】
請求項11に記載の発明は、記録ヘッドのインク吐出用のノズル内に設けられている電気熱変換素子に、記録データに従って、駆動パルスを発生させる駆動制御手段を備え前記ノズルよりインクの液滴を記録媒体に吐出させて画像記録を行うインクジェット記録方法において、前記駆動制御手段は、第1の吐出量のインクを吐出させるときには前記ノズルの駆動電圧を第1の電圧にすると共にシングルパルスの駆動パルスにて駆動を行い、第1の吐出量より吐出量が大きい第2の吐出量のインクを吐出させるときには前記ノズルの駆動電圧を第2の電圧にすると共に間隔をおいた第1パルスと第2パルスとで構成されるダブルパルスの駆動パルスにて駆動を行い、前記第1の電圧は前記第2の電圧より高い電圧であり、シングルパルスのパルス幅は、前記第1パルスの幅と前記第2パルスの幅の和より短いことを特徴とする。
【0032】
上記のように、本発明においては駆動パルス幅および駆動電圧を変更することにより、所望の吐出量を安定して得ることができる。すなわち、記録インクの吐出量を変化させる気泡の大小は、記録ヘッドにおける電気熱変換素子の駆動パルスのパルス幅と駆動電圧とにより決定され、両者を制御することによって同一ヘッドにてインクの吐出制御を行うことができる。
【0033】
例えば、駆動電圧を高くし駆動パルス幅を短くした場合と駆動電圧を低くし駆動パルス幅を長くした場合とを比較すると、前者の方が電気熱変換素子からインク等の液体に熱が伝わる時間が短いため、吐出量が後者と比較して少なくなる。これは、前者の方が、発泡に寄与する高い温度に加熱されたインク層(高温層)の厚みが薄くなるためである。
【0034】
従って、インクの吐出量を少なくする場合には、電圧が高くパルス幅が短い駆動パルスを設定し、吐出量を大きくする場合には、電圧が低くパルス幅の大きな駆動パルスを設定する。本発明者が電気熱変換素子上に形成される気泡の大きさを実際に測定したところ、電圧が高く、パルス幅が短いという駆動パルスを設定した方が、生成される気泡の大きさが明らかに小さいことが確認された。なお、この測定では投入エネルギーを一定とすることを条件としており、パルス幅の大小によって電気熱変換素子への投入エネルギーが変化しないように駆動電圧を設定した。このように、駆動電圧と駆動パルス幅とを同時に変更することにより、インクジェット記録ヘッドの気泡発生力(発泡力)を制御することができ、同一の電気熱変換素子を用いてインク吐出量を変化させることができる。
【0035】
また、上記のように駆動電圧と駆動パルス幅とを共に変化させるようにして、発泡力を変化させる。小さいインク滴を吐出させる場合にはノズル外の大気から遮断された状態でインクの吐出動作を行うようにする。大きいインク滴を吐出させる場合には、気泡をノズル外の大気と連通させるようにする。これによれば、より大きな範囲でインクの吐出量を変化させることができる。
【0036】
さらに、異なる複数の駆動電圧を供給する電圧供給経路を前記記録ヘッドに形成し、その電圧供給線路の遮断、接続を行うことにより、電気熱変換素子に対して切換える。このようにして電気熱変換素子に供給する駆動パルスの電圧及び幅を変化させるようにすれば、電気熱変換素子に対する駆動パルスの迅速な切換えが可能となり、一画素毎に吐出量を変化させることが可能となる。
【0037】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は本発明の基本的な形態を示すインクジェットブリントヘッドの第1の実施形態を模式的に示す斜視図である。
図1はインクジェットプリントヘッド基板の斜視図である。
【0038】
同図において、34は流路構成部材の一部として機能し、インク吐出発生素子、後述するインク流路、及びインク吐出口を形成する材料層の支持体として機能する基板である。この本実施形態では、Si基板(ウエハー)を用いた場合を例にとり説明するが、その他、例えば図2に示されるような、ガラス、セラミックス、プラスチックあるいは金属等からなる基板34を用いることも可能であり、このような基板の材質は本発明の本質に関係するものではなく、特に限定されない。
また、前記電気熱変換素子31およびインク供給口33を備える基板には、長溝状の貫通孔からなるインク供給口33の長手方向における両側辺部に沿って熱エネルギー発生手段である電気熱変換素子31がそれぞれ1列ずつ千鳥状に300dpiのピッチを介して配列されている。この基板4上にはインク流路を形成するためのインク流路壁36aを備えた被覆樹脂層36が設けられている。前記インク流路壁36aは、前記被覆樹脂層36の中央部に形成した開口部端縁に前記各電気熱変換素子31の両側に位置するよう突設したものとなっている。
【0039】
この被覆樹脂層36には、さらに前記電気熱変換素子31に対応した吐出口32を備える吐出口プレート35が設けられている。ここで、図1においてはインク流路壁36と吐出口プレート35とは別部材によって構成しているが、このインク流路壁36aをスピンコート等の手法によって基板34上に形成することによりインク流路壁36aと吐出口プレート35とを同一部材として同時に形成することも可能である。
【0040】
また、図1においては、電気熱変換素子を駆動するための電気的な配線等は示していないが、この実施形態においては、インクジェット記録装置からインクジェット記録ヘッドヘと駆動電圧を供給する駆動電圧供給回路C1の供給電圧が、図2に示すように1種類となっている。すなわち、この実施形態における電圧供給回路C1は、電源電圧供給端子Vopに接続される電気熱変換素子31と基準電圧としてのグランドGNDに接続されるスイッチング素子としてのFET51とを直列に接続している。そして、前記FET51をONさせることにより前記電源電圧供給端子Vopからの駆動電圧を前記各電気熱変換素子31に供給し、FET51をOFFさせることにより前記各電気熱変換素子31への駆動電圧の供給を遮断するようになっている。なお、前記スイッチング素子51のON,OFF制御は、CPUなどを備える制御装置からの駆動信号によって制御されるようになっている。
【0041】
また、前記電源電圧供給端子Vopには、図5(b)に示すように、記録装置の電源に接続されており、電源においては、CPUからの制御信号により、DC6.0VとDC15.0Vを切り換えている。
また、パルス幅は図5(a)に示すように、レジスタがコンパレータのカウントするstart値とstop値を設定し、その値によってパルス幅が変更される。
さらには、Vopとパルス幅を変更する時には、まずVopを変更し、Vopの電圧が安定したところでソフト処理によってレジスタが設定するstart値とstop値を変更することによりパルス幅を変更することになる。
【0042】
上記構成を有するこの第1の実施形態によれば、単一の電気熱変換素子を設けたノズルから異なる吐出量のインクを吐出させることができる。例えば、図6に示すように、5p1の吐出量を得る時の駆動パルスは、駆動電圧を15V、パルス幅を0.5μsとし、10p1の吐出量を得る時の駆動パルスは、駆動電圧を6V、駆動パルス幅を3μsとしている。k値は両方とも1.25である。
ここで、k値の説明とk値を知る方法について説明する。
インクジェット記録ヘッドにおいては、インクが吐出するかしないかのエネルギー閾値がある。すなわち、そのエネルギー閾値を超えなければ発泡はしない。また、インクジェットエネルギーを与える要素としては、電圧とパルス幅があるが、パルス幅を一定にした条件において電圧を変化させた時にインクが吐出されるか否かの電圧閾値をVthと呼ぶ。
上記のような閾値があるが、その閾値Vthでそのままインクジェット記録ヘッドの駆動を行った場合には、電気熱変換素子の表面性などの理由から吐出が十分安定していないために、閾値よりは大きな駆動エネルギーを与えることになる。そして、Vthに対して一定の値をかけて駆動電圧を設定するが、その一定の値をk値と呼ぶ。すなわち、駆動電圧=k値×Vthである。
具体的にk値を求める場合には、インクジェット記録ヘッドに与えるパルス幅を一定として、印加する駆動電圧を変化させながら記録を行い、記録媒体にインク滴が着弾しているかどうかを観察することにより閾値となる駆動電圧(Vth)を求める。その上で、(インクジェット記録装置の駆動電圧)/(Vth)を算出することにより、インクジェット記録ヘッドに加えられているk値を求めることができる。
また、各駆動パルスのパルス波形を図4に示す。図示のように、5p1を得るときには図4(a)に示す波形であり、10p1を得るときには図4(b)に示す波形となる。
各駆動電圧でのk値を一定にするために、インクジェット記録ヘッドのVthを前持って求めておき、インクジェット記録装置の記憶領域内にパルス幅と駆動電圧の関係のデータを格納する。格納するデータとしては、図13の示すようなデータであり、駆動電圧とパルス幅の関係が格納されている。実際にインクジェット記録ヘッドを駆動する時には、図5(a),(b)のような駆動装置を用いて、格納されたデータよりk値一定の駆動条件を決め、その値に従ってCPUより電源に信号を送ってVopを変更する。次にソフト処理によりレジスタが設定するパルス幅を決定するためのstart値とstop値を変更し、パルス幅を変更して記録する。
上記のような手順を行うことにより、k値一定の駆動により記録を行うことができる。
【0043】
このように、この実施形態においては、駆動電圧と駆動パルス幅とを変更することにより、異なるインク吐出量を得ることができ、階調表現が可能になる。しかも、各ノズルに設けられる電気熱変換素子の個数は1個であるため、基板に対する各ノズルの実装密度を高い値に設定することができ、記録ヘッドの小型化を実現することができる。
【0044】
なお、この第1の実施形態においては、5p1と10p1の2種類のインク吐出量を得る場合を例に採り説明したが、その他の吐出量、例えば、8p1,10p1,15p1等の吐出量を得るようにすることも可能である。また、1回の吐出に対し単一の連続した駆動パルスを出力する場合に限らず、図4(c)に示すように複数のパルスからなる駆動パルスによって1回の吐出を行うようにしても良い。
【0045】
また、この実施形態においては、電気熱変換素子31上に形成されている保護膜としての被覆樹脂層36を6000Å以下の薄肉に形成している。これは、前記の層を薄く形成するほど電気熱変換素子から発生する熱がインク液に伝達され易くなり、吐出量を変化させることが容易になるためであり、さらに、被覆層36を薄く形成した場合には、駆動パルス幅に対するインク吐出速度が安定し、良好な吐出特性を得ることもできる。図7にこの駆動パルス幅に対する吐出速度の関係を示す。
【0046】
図示のように、被覆樹脂層36が5300Åである場合には、駆動パルス幅が変化しても略一定の吐出速度を得ることができるが、被覆樹脂層36が10000Åであった場合には、駆動パルス幅が増大するに従って吐出速度が低下する。そして、こうした吐出速度の変化が生じた場合には、前述のように駆動パルス電圧と駆動パルス幅とを同時に変化させることによる制御がやや困難なものとなるため、被覆樹脂層36を前述のように薄肉化したものとなっており、これによってインク吐出量の制御を容易に実現し得るようになっている。
【0047】
(第2の実施形態)
次に本発明の第2の実施形態を説明する。
本発明においては、図3に示すようにインクジェット記録装置からインクジェット記録ヘッドヘと2種類の駆動電圧を供給するために、2系統の電圧供給経路を有する電圧供給回路C2を形成したものとなっている。すなわち、この電圧供給回路C2の電源電圧供給端子Vop1,2は、図12に示すように記録装置の電源に接続されており、またこの電圧供給回路C2は、図外の異なる直流電圧供給源から供給される異なる2種類の直流電源電圧入力端子Vop1,Vop2にそれぞれ接続されたスイッチング素子としての2個のFET51,52と、一端が基準電圧であるグランドGNDに接続されると共に他端が前記両FETに対して直列に接続された電気熱変換素子31とにより構成されている。
【0048】
そして、この電圧供給回路C2では、前記FET51とFET52とが選択的にONするものとなっている。一方のFET51がONした場合には、FET52はOFFとなり、図外の直流電圧供給源から端子Vop1に供給される電圧が電気熱変換素子31に印加される。また逆にFET51がOFFした場合には、FET52はONとなり、端子Vop2に供給される電圧が電気熱変換素子31に印加される。
【0049】
このように、この第2の実施形態においては、インクジェット記録ヘッドの基板内に、2系統の配線が形成されたものとなっており、各系統に供給される電圧をFET51,52のスイッチング動作によって選択的に変更し得る。そして、FET51,52のON時間を変化させることによって駆動パルス幅を変化させることができ、これによってインク吐出量を変化させることができる。
【0050】
この実施形態では、一方の端子Vop1に15Vの電圧が、他方の端子Vop2に6Vの電圧がそれぞれ供給されている。5p1のインク吐出量を得る場合にはFET51をONさせ、15Vの電圧、0.5μsのパルス幅を有する駆動パルスを電気熱変換素子に供給する。また、10p1のインク吐出量を得る時には、FET52をONにし、6Vの電圧、3.0μsのパルス幅を有する駆動パルスを電気熱変換素子に供給する。
【0051】
このように、この第2の実施形態においても、駆動電圧と駆動パルス幅を変更することにより、単一の電気熱変換素子を有するノズルによって、インクの吐出量を変化させることができ、階調表現が可能になる。
また、この第2の実施形態におけるインクジェット記録装置及びインクジェット駆動方法によれば、駆動電圧を変更する場合に、インクジェット記録ヘッドに対してFET51またはFET52のON,OFFを制御するだけで、駆動電圧と駆動パルス幅の変更を同時に行うことができるため、吐出量の切換えを迅速に行うことが可能となり、1画素毎に吐出量を変化させることができ、高精細な多値階調表現を実現することができる。
【0052】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。
この第3の実施形態においては、インクジェット記録装置および記録ヘッドの構成は上記第1の実施形態または第2の実施形態と同様であるが、その駆動方法が異なる。
すなわち、5p1の吐出量を得ようとする時には、15Vの電圧、0.5μsのパルス幅を有する駆動パルスを供給するようにし、12p1の吐出量を得ようとする時には、6Vの電圧、0.5μsの複数のパルスを供給する。具体的には、図4(c)に示すようにP1=O.5μs,P2=1.0μs,P3=2.5μsに設定している。
【0053】
このようにして、複数のパルスを与えるようにすれば、発泡力を上昇させてより大きな吐出量を得ることが可能となり、さらに多種類の階調表現が可能になる。
【0054】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態を図に基づき説明する。
この第4の実施形態においても、インクジェット記録装置および記録ヘッドの構成は上記第1の実施形態または第2の実施形態と同様であるが、その駆動方法(インクジェット記録方法)が次のように異なるものとなっている。
すなわち、前述の第1〜第3の実施形態においては、ノズル内に発生させる気泡をノズル外の大気に連通させないような状態においてインクの吐出を行う駆動形態のみを採るものとした。これに対し、この第4の実施形態では、ノズル内に発生する気泡を大気と連通させるよう駆動することでインクを吐出させるような駆動形態をとることも可能としている。そして、この気泡を大気と連通させる駆動形態と、大気と連通させない駆動形態とを適宜切換えることにより、吐出量を変化させ得るようになっている。つまり、ノズル内に発生する気泡が大気と連通する場合には、ノズルの発砲室におけるインクの大部分が吐出される。一方、気泡が大気と連通しない場合には、発砲室の中の一部分のインクしか吐出されないために、吐出量が少なくなる。
【0055】
従って、少ない吐出量5p1を得る時には、図4に示すように、駆動電圧を15V、パルス幅を0.5μsとし、小さい発砲力を与えて気泡を形成し、大気に連通させないようにしている。また、大きな吐出量12p1を得る時には、駆動電圧を6V、駆動パノレス幅を3μsとして大きな発泡力を与え、大気に連通させるようにする。この場合、k値(駆動電圧/インクが発泡する最低電圧)は両方とも1.25である。このように、発泡が大気と連通する場合と連通しない場合とを切り替えることにより、吐出量を変化させることを一つの電気熱変換素子のみで確実に行うことができる。
【0056】
さらに、同じk値で駆動電圧と駆動パルス幅を変更することにより耐久性能を損なうことなく吐出両を変化させることができる。
また、図11に示すような吐出部が吐出口と電気熱変換阻止が対抗している構造は、電気熱変換阻止が発生させる発泡力の変化が、直接吐出量に関係するために好ましい。
【0057】
また、上記実施形態においても、変化させ得る吐出量は2種類に限らず、2種類以上とすることも可能である。例えば、5p1,8p1,10p1,15p1等のようにさらに多種類の吐出量に変化させ得るようにすることも可能である。
また、この実施形態においても供給すべき駆動パルスは、一つの吐出に対して1つのパルスを吐出する場合に限らず、複数のパルスからなるものとしても良い。
【0058】
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態を図に基づいて説明する。
この第5の実施形態では、上記第4の実施形態と同様に、気泡が大気と連通する場合と連通しない場合とを切り替えて吐出量を変化させることができると共に、ヘッドの構成として電気熱変換素子上に形成されている被覆樹脂層を6000Å以下の薄肉に形成したものとなっている。
すなわち、図4に示すように、4p1の少ない吐出量を得る時には、駆動電圧を15v、パルス幅を0.5μsとし、気泡を小さくして大気と連通しないようにしている。10p1の大きな吐出量を得る時には、駆動電圧を6vとし駆動パルス幅を3μsとして気泡を大気と連通させるようになっている。また、被覆樹脂層としては、電気熱変換素子材料の上にSinを3000Å,Taを2300Åに形成することにより、全体として5300Åの厚さの層を形成している。
【0059】
また、この実施形態においては、電気熱変換素子31上に形成されている被覆樹脂層36を6000Å以下の薄肉に形成している。これは、先にも述べたように層を薄く形成するほど電気熱変換素子から発生する熱がインク液に伝達され易くなり、吐出量を変化させることが容易になると共に、駆動パルス幅に対するインク吐出速度が安定し、良好な吐出特性を得ることができることによる。図7にこの駆動パルス幅に対する吐出速度の関係を示す。
【0060】
図示のように、被覆樹脂層36が5300Åである場合には、駆動パルス幅が変化しても略一定の吐出速度を得ることができる。しかし、被覆樹脂層36が10000Åであった場合には、駆動パルス幅が増大するに従って吐出速度が低下する。この吐出速度の変化は、インク滴の着弾位置にずれを発生させ、画像に乱れを生じさせるため、これを除去するために駆動パルスを制御する必要があり、制御動作がやや複雑なものとなる。そこで、この第5の実施形態においては、前記被覆樹脂層36を前述のように薄く形成することにより、駆動パルス幅の変化に対してインク吐出速度を安定化し、駆動パルスの制御を容易に行い得るようにするものとなっている。
【0061】
図10にこの実施形態における駆動パルス幅と吐出速度のゆらぎとの関係を示す。図10に示すように、保護膜厚を薄くすることにより、1ドット単位の吐出速度のゆらぎを減少させることができる。しかし、本実施例では使用しなかったが、パルス幅が4μsになると、保護膜厚に関係なく吐出速度のゆらぎが大きくなり、結局、着弾位置にはのズレが発生してしまう。よって、駆動パルス幅としては、4μs未満、さらにいえば3.5μs以下に設定することが望ましい。また、吐出速度バラツキが少ないように吐出量を変化させた時のメニスカス振動による吐出量の変動幅も±10%におさえることができた。
【0062】
さらに、この第5の実施形態にあっては、各ノズルにおけるリフィール周波数を駆動パルス幅の変化、つまりインク吐出量の変化に対して安定化させることができる。図8及び図9に駆動パルス幅とリフィル周波数との関係を示す。図示のように、1つのノズルに複数のヒータを設ける構成のインクジェット記録ヘッド(図9の従来例1)や、大気に対して気泡が連通する場合と連通しない場合とを同一駆動電圧でパルスの形状によってのみ切り替える駆動方式(図9の従来例2)では、それぞれ駆動パルスによって吐出量を変化させた分だけリフィル周波数が低下している。しかし、本実施例の構成においては、上記2つの従来例と比較してかなり向上しており、記録速度の低下を抑制している。
【0063】
すなわち、図9の従来例1では駆動ヒータを切換えることによって吐出量を4plから10plへと変化させた場合、リフィル周波数が22.5kHzから10kHzへと大きく低下するため(10plのリフィル周波数:4plのリフィル周波数=2.25)、これによって記録速度が大きく影響されるという問題が生じる。また、従来例2にあっても、駆動パルス幅のみを変化させることによってインク吐出量を4plから10plへと変化させた場合、吐出量は21plから11plへと大きく変化するため(10plのリフィル周波数:4plのリフィル周波数=1.91)、これが記録速度に大きく影響する。
【0064】
これに対し、この第5の実施形態にあっては、インク吐出量を4plから10plへと変化させた場合にも、吐出量は16.9plから13.1plへと大きく変化するため(10(pl)のリフィル周波数:4(pl)=1.29)、記録速度には殆ど影響せず、安定した記録速度を得ることができる。
【0065】
なお、上記各実施形態においては、各ノズル内に1個の電気熱変換素子を設けた場合を例に採り説明したが、複数の電気熱変換素子を同一ノズル内に設ける場合にも本発明は適用可能であり、この場合には、さらに多様なインク吐出量の制御が可能となる。
【0066】
(その他)
なお、本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が達成できるからである。
【0067】
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は、液体(インク)が保持されている液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せしめ、熱作用面上に膜沸騰を生じさせる。そして、この気泡の成長により吐出口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。パルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書,同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0068】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。
【0069】
さらに、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0070】
加えて、上例のようなシリアルタイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0071】
また、本発明の記録装置の構成として、記録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げることができる。
【0072】
また、搭載される記録ヘッドの種類ないし個数についても、例えば単色のインクに対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けられるものであってもよい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるかいずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0073】
さらに加えて、以上説明した本発明実施例においては、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合のインクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0074】
さらに加えて、本発明インクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0075】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、駆動パルス幅を変えるだけでなく、駆動電圧をも同時に変更するようにしたため、ノズル内に単一の電気熱変換素子を設けた場合であっても発泡力を制御することができ、吐出量を変化させて多階調の画像形成を行うことができる。
【0076】
このため、記録ヘッド内にノズルを高い実装密度で設けることができ、記録ヘッドの小型化を図ることが可能となると共に、電気熱変換素子の個数増大を抑えることができ、コスト低減を図ることが可能となる。
【0077】
さらに、発泡力が低い駆動条件の場合に気泡を大気と連通させてインクの吐出を行う場合と、発泡を大気と連通させずにインクを吐出させる場合とに適宜切り替えるようにしたため、吐出量を変化させ得る範囲を広げることが可能となる。
【0078】
また、異なる複数の駆動電圧を供給する電圧供給源に接続された電圧供給経路を記録ヘッドに形成し、その電圧供給線路の遮断、接続を行うことにより電気熱変換素子に対して電気熱変換素子に供給する駆動パルスの電圧及び幅を変化させるようにしたため、電気熱変換素子に対する駆動パルスの迅速な切換えが可能となり、これによれば一画素毎に吐出量を変化させることが可能となり、高精細な画像を形成することができる。
【0079】
さらに、保護膜厚を6000Å以下にすることによって、吐出量に関係なく、吐出速度を一定にすることができると共に、変化した吐出量が増加してもリフィル周波数の低下を抑制することができ、記録時間を短縮することが可能となる。
【0080】
さらに、駆動パルス幅を4μs未満とすることにより、吐出速度のゆらぎを1ドット単位で低減することができ、インク滴の着弾ずれなどによる画像の乱れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録ヘッドの構成を示す一部切欠斜視図である。
【図2】本発明の記録ヘッドにおけるヒータへの電圧供給回路の一例を示す説明回路図である。
【図3】本発明の記録ヘッドにおけるヒータへの電圧供給回路の他の例を示す説明回路図である。
【図4】記録ヘッドのヒータに供給する駆動パルスを示す図であり、(a)は少ないインク吐出量を得る場合に用いる駆動パルスを、(b)は多くのインク吐出量を得る場合に用いる駆動パルスを、(c)は1回のインクの吐出に用いる複数の駆動パルスをそれぞれ示している。
【図5】(a)は駆動パルスのパルス幅を変更する回路を示す図であり、(b)は図2に示した電圧供給回路の出力端子Vopに接続される駆動装置を概念的に示す回路図である。
【図6】駆動パルスのパルス幅と吐出量との関係を示す線図である。
【図7】駆動パルスの駆動パルス幅と吐出速度との関係を示す線図である。
【図8】駆動パルスの駆動パルス幅とリフィル周波数との関係を示す図である。
【図9】インク吐出量の変化に対するリフィル周波数の変化を示す図である。
【図10】駆動パルス幅と吐出速度のゆらぎとの関係を厚さの異なる2種類の被覆樹脂層において示す線図である。
【図11】吐出口と電気熱変換素子とが対向した構造をなす吐出部を示す縦断側面図である。
【図12】図3に示した電源供給回路の電源電圧供給端子Vop1,Vop2に接続された駆動装置を示す図である。
【図13】駆動電圧と駆動パルス幅の関係を示す図である。
【符号の説明】
30 記録ヘッド
31 ヒータ(電気熱変換素子)
34 基板
36 被覆樹脂層(保護膜)
51 FET
52 FET
C1 駆動電圧供給回路
C2 駆動電圧供給回路

Claims (5)

  1. 記録ヘッドのインク吐出用のノズル内に設けられている電気熱変換素子に、記録データに従って、駆動パルスを発生させる駆動制御手段を備え前記ノズルよりインクの液滴を記録媒体に吐出させて画像記録を行うインクジェット記録装置において、
    前記駆動制御手段は、第1の吐出量のインクを吐出させるときには前記ノズルの駆動電圧を第1の電圧にすると共にシングルパルスの駆動パルスにて駆動を行い第1の吐出量より吐出量が大きい第2の吐出量のインクを吐出させるときには前記ノズルの駆動電圧を第2の電圧にすると共に間隔をおいた第1パルスと第2パルスとで構成されるダブルパルスの駆動パルスにて駆動を行い、
    前記第1の電圧は前記第2の電圧より高い電圧であり、シングルパルスのパルス幅は、前記第1パルスの幅と前記第2パルスの幅の和より短いことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記駆動制御手段は、k値(k値=駆動電圧/(インクが吐出されるか否かの電圧閾値))を一定のまま、駆動電圧と駆動パルス幅を制御することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記記録ヘッドには、異なる複数の駆動電圧を供給する電圧供給源にそれぞれ接続された電圧供給経路を形成し、その電圧供給経路の遮断、接続を制御することにより、電気熱変換素子の駆動電圧及び駆動パルス幅を変化させるようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録ヘッドは、基板上に配設された前記電気熱変換素子上に保護膜を有し、その保護膜の厚さが6000Å以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 記録ヘッドのインク吐出用のノズル内に設けられている電気熱変換素子に、記録データに従って、駆動パルスを発生させる駆動制御手段を備え前記ノズルよりインクの液滴を記録媒体に吐出させて画像記録を行うインクジェット記録方法において、
    前記駆動制御手段は、第1の吐出量のインクを吐出させるときには前記ノズルの駆動電圧を第1の電圧にすると共にシングルパルスの駆動パルスにて駆動を行い、第1の吐出量より吐出量が大きい第2の吐出量のインクを吐出させるときには前記ノズルの駆動電圧を第2の電圧にすると共に間隔をおいた第1パルスと第2パルスとで構成されるダブルパルスの駆動パルスにて駆動を行い、
    前記第1の電圧は前記第2の電圧より高い電圧であり、シングルパルスのパルス幅は、前記第1パルスの幅と前記第2パルスの幅の和より短いことを特徴とするインクジェット記録方法。
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