JP3207959B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3207959B2
JP3207959B2 JP4018693A JP4018693A JP3207959B2 JP 3207959 B2 JP3207959 B2 JP 3207959B2 JP 4018693 A JP4018693 A JP 4018693A JP 4018693 A JP4018693 A JP 4018693A JP 3207959 B2 JP3207959 B2 JP 3207959B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数の吐出口(ノズル)
を有する記録ヘッドを用いて、1画素を複数ドットで印
字して画像を形成するインクジェット方式の画像形成装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は記録信号に応
じてインクを記録媒体に吐出させて記録するものであ
り、ランニングコストが安く、静かな記録が行えるとい
う特徴から広く用いられている。多数のノズルを記録媒
体とヘッドとの相対移動方向と垂直に直線上に形成した
ヘッドを用いることにより、ヘッドと記録媒体との1回
の相対走査でノズル数に対応した幅を1度に記録するこ
とができ、比較的容易に高速化を達成できる。
【0003】インクジェット記録方式によって階調を表
現する場合には、吐出する液滴の大きさを変化させれば
良いが、その方法は未だ実用的なものはなく、通常は疑
似中間調画像処理により単位面積当りの打ち込みインク
滴数を制御することが行われている。
【0004】また、1つのインク滴の大きさを小さくし
てほぼ同じ位置に複数のインク滴を打ち込み(着弾させ
て)1つのドットを形成し、その打ち込み数(着弾数)
を制御することにより階調を表現するいわゆるマルチド
ロップレット方式がある。この方式は解像度を低下させ
ることなく階調記録を行うことができるものであり、1
つ1つのインク滴の大きさを大きく変化させることの困
難な方式のインクジェット記録には特に有効である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
マルチドロップレット方式では1つの画素を1つのノズ
ルから吐出する複数のインク滴で形成するため、ノズル
毎のインク滴容量にばらつきがあると本来均一であるべ
き画像にスジが生じたり濃度ムラが生じるという問題が
あった。
【0006】この問題は、高速で記録を行うため上述の
ようにノズル数を多くして1回のヘッドと記録紙との相
対走査で記録される幅を広くした場合に顕著になる。上
記の記録幅が広くなれば、濃度ムラの低周波空間周波数
成分が多くなり、ムラがさらに目立ち易くなり画像品位
を低下する。階調表現を行う場合には特にムラが目立ち
易く、ノズル間吐出ばらつきが数パーセント程度でも濃
度ムラスジが認識されてしまう。
【0007】これらの問題を避けるために、従来のマル
チドロップレット方式では吐出インク滴容量のノズル間
バラつきを極力おさえるべく、ヘッドの製造を非常に精
密に行わなければならず、その結果コストが高くなった
り、製造歩留まりが悪くなる等の問題があった。また、
濃度ムラをソフトウェア的に解消する方法として、誤差
拡散法などの画像処理を用いてノズル間のインク滴容量
のノズル間ばらつきを打ち消すようにインク滴の打ち込
み数を変化させる方法なども有効である。しかし、この
ような画像処理を組み込むとシステムのコストを引き上
げるという問題があった。また、このような画像処理方
法を使ったとしても、インク滴容量のノズル間ばらつき
が経時的に変化した場合、打ち込みインク滴数を再調整
する必要があり、メンテナンス性が悪いという問題を有
している。
【0008】本発明は上述したような従来の技術が有す
る問題点に鑑みてなされたものであって、記録ヘッドの
ノズル間の吐出インク液量のノズル間ばらつきによるス
ジや濃度ムラが生ずる事のない高品位な画像を形成でき
る画像形成装置を実現することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の形態によ
る画像形成装置は、複数の記録ヘッドからなるインクジ
ェット記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット方
式の画像形成装置において、前記インクジェット記録ヘ
ッドは同一インク色の記録ヘッドを複数有し、該複数の
同一インク色の記録ヘッドからそれぞれ吐出されるイン
ク滴を同一画素上に重ねて記録するように前記記録ヘッ
ドの駆動を制御する制御手段を備え、前記複数の同一イ
ンク色の記録ヘッドにより同一画素上に時間差を設けて
複数のインク滴を重ねて付与する際に、前記時間的に後
から付与するインク滴で形成されたインクドット径と前
記時間的に先に付与するインク滴で形成されたインクド
ット径とが、一画素上に重ねて付与するインク滴数の大
小にかかわらず同じ径となるように、時間的に後から付
与する吐出インクの1滴当たりの量を時間的に先に付与
する吐出インクの1滴当たりの量より多い量とすること
を特徴とする。
【0010】本発明の第2の形態による画像形成装置
は、被記録媒体の搬送方向に沿って複数のインクジェッ
ト記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット方式の
画像形成装置において、前記複数の記録ヘッドを所定数
毎の同一色のインクを吐出する複数の吐出領域に分割す
るとともに、被記録媒体を分割された各吐出領域に応じ
て搬送し、被記録媒体の同一画素上に前記異なる吐出領
域からの複数のインク滴を重ねて記録するように前記記
録ヘッドの駆動を制御する制御手段を備え、前記複数の
吐出領域から同一色の複数のインク滴を同一画素上に時
間差を設けて重ねて付与する際に、前記時間的に後から
付与するインク滴で形成されたインクドット径と前記時
間的に先に付与するインク滴で形成されたインクドット
径とが、一画素上に重ねて付与するインク滴数の大小に
かかわらず同じ径となるように、時間的に後から付与す
る吐出インクの1滴当たりの量を時間的に先に付与する
吐出インクの1滴当たりの量より多い量とする。 本発明
の第3の形態による画像形成装置は、同一インク色の複
数のインク吐出部からインクを吐出して被記録媒体上に
記録を行う画像形成装置であって、前記複数のインク吐
出部からそれぞれ吐出されるインク滴を同一画素上に重
ねて記録するように前記インク吐出部を駆動させる駆動
手段を備え、前記複数のインク吐出部から同一画素上に
時間差を設けて複数の記録インク滴を重ねて付与する際
に、前記時間的に後から付与するインク滴で形成された
インクドット径と前記時間的に先に付与するインク滴で
形成されたインクドット径とが、一画素上に重ねて付与
するインク滴数の大小にかかわらず同じ径となるよう
に、時間的に後から付与する吐出インクの1滴当たりの
量を時間的に先に付与する吐出インクの1滴当たりの量
より多い量とすることを特徴とする。
【0011】本発明の第2および第3の形態によるもの
においても、同一画素上に複数の記録インク滴を重ねて
記録する際に、各記録ヘッドのインク滴量を変化させて
記録してもよい。
【0012】また、同一画素上に複数の記録ヘッドによ
り複数の記録インク滴を重ねて記録する際に、時間的に
後から記録する記録ヘッドの吐出インク滴の量を、時間
的に先に記録する記録ヘッドの吐出インク滴の量よりも
多くしてもよい。
【0013】さらに、複数の記録ヘッドからの吐出イン
ク滴量を制御することが、各記録ヘッドの駆動条件であ
る各記録ヘッドに印加するパルス電圧条件を制御するこ
とによって行ってもよい。
【0014】
【作用】本発明においては、同一画素上に複数の記録ヘ
ッドがそれぞれ吐出する複数の記録インク滴が重ねられ
て記録がなされるので、特定の記録ヘッドに吐出不良が
生じてたとしても他の記録ヘッドから吐出されたインク
滴による記録がなされ、これによるスジや濃度ムラやが
発生することはない。
【0015】また、吐出する時間的な差によってドット
径に変動が生じることがあるが、吐出されるインク滴の
量を吐出する順番に応じて異ならせることにより、常に
同じドット径とすることができる。
【0016】
【実施例】次に、本発明の第1の構成による実施例につ
いて図面を参照して説明する。
【0017】[実施例1−1]図1は本発明の第1の構
成による画像形成装置の一実施例の全体構成を説明する
ための概略図である。本実施例は、原稿画像をカラーで
読み取り、デジタルカラー画像データを出力するカラー
イメージスキャナを構成するリーダ部1と、リーダ部1
から出力されるデジタルカラー画像データを記録紙に記
録するプリンタ部2から本発明の画像形成装置を構成し
ている。
【0018】リーダ部1においては、図示していない露
光ランプ、レンズ、及びフルカラーでライン・イメージ
の読み取りが可能なイメージセンサ(本実施例ではCC
Dセンサ3を採用)によって原稿台ガラス上に置かれた
原稿の画像が読み取られ、メインCPU100により、
装置全体の制御が司どられる。また、メインCPU10
0にはプリンタ部2の制御動作を司どるプリンタ制御C
PU102、読み取り制御動作を司どるリーダー制御C
PU104、画像処理動作を処理するメイン画像処理部
106、操作者による入力部としての操作部108が接
続されている。上述したメイン画像処理部106は、マ
スキング、黒抽出、多値化、γ補正等の画像処理を行
う。また、プリンタ制御CPU102とメイン画像処理
部106には同期メモリ110が接続されている。この
同期メモリ110は、入力動作の時間ばらつきの吸収及
び前述した記録ヘッドの機構上の並びによる遅延補正を
行うためのものである。そして、この同期メモリ110
の出力はプリンタ制御CPU102によりヘッドドライ
バ115を制御する事により記録ヘッド10に出力され
る。
【0019】プリンタ制御CPU102はプリンタ部の
入力駆動の制御を行うプリンタ部駆動系114に接続さ
れている。
【0020】また、リーダ制御CPU104はシェーデ
ィング補正、色補正、γ補正等の読み取り系で必要な補
正処理を行う入力系画像処理部116と、リーダの入力
駆動の制御を行うリーダ部駆動系118とに接続されて
いる。
【0021】更に、入力系画像処理部116にはCCD
センサ3が接続されており、この入力系画像処理部11
6はメイン画像処理部106に接続されている。
【0022】図2は本発明の画像形成装置のプリンタ部
2を説明するための概略図で、大別して、2本のガイド
レール15a,15b、インクジェット記録ヘッド10
とそのキャリッジ11、インク供給装置とヘッド回復装
置20及び図示していない電装系から成る。
【0023】インク供給装置は、インクを貯留しインク
ジェット記録ヘッド10に必要量供給するためのもので
あり、インクタンク14やインクポンプ13などを有す
る。本装置とインクジェット記録ヘッドとはインク供給
チューブ12でつながれ、通常は毛細管作用によりヘッ
ドから吐出される分だけ自動的にインクジェット記録ヘ
ッド10に供給される。また、後述するようなインクジ
ェット記録ヘッド回復動作の時には、インクポンプ13
を用いて強制的にインクをインクジェット記録ヘッド1
0に供給する。
【0024】上記インクジェット記録ヘッド及びインク
供給装置はそれぞれキャリッジ11、インクキャリッジ
に搭載され、プーリ17a,17bの間に設けられたベ
ルト16をモータ19の軸18に接続し、モータ19の
回転に応じてガイドレール15a,15bに沿って矢印
S方向への往復移動を行うように構成されている。
【0025】ヘッド回復装置20は、ヘッドの安定性を
維持するためにホームポジションHPにおけるヘッド1
0に対向して設けられており、具体的には次に述べるよ
うな動作を行う。非動作時に矢印f方向に前進移動させ
てヘッドノズル内からインクの蒸発を防ぐためにホーム
ポジションにおいてインクジェット記録ヘッド10のキ
ャッピングを行う(キャッピング動作)、あるいは画像
記録開始前にノズル内の気泡やゴミなどを排出するため
のインクポンプを用いてインクジェット記録ヘッド内の
インク流路を加圧してノズルから強制的にインクを排出
するといった動作を行う必要があるが(加圧回復動
作)、その際に排出インクを回収するなどの機能を果た
す。
【0026】図3はインクジェット記録ヘッド10の概
略構成を示す斜視図で、このインクジェット記録ヘッド
は、エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造
プロセス工程を経て、基板21上に製膜された電気熱変
換体22、電極23、ノズル壁24、天板25から構成
されている。
【0027】記録用インクは図示していないインクタン
ク14からインク供給チューブ12を通してインクジェ
ット記録ヘッド10の共通液室26内に供給される。図
中27は供給管用コネクタである。
【0028】共通液室26内に供給されたインクは毛管
現象によりノズル28内に供給され、ノズル先端の吐出
口面でメニスカスを形成する事により安定に保持され
る。
【0029】ここで電気熱変換体22に通電することに
より、電気熱変換体面上のインクが加熱され、発泡現象
が発生し、その発泡のエネルギーにより吐出口面29か
らインク液滴が吐出する。
【0030】上述したような構成により、ノズル密度1
6ノズル/mmといった高密度のノズル配置で128ノ
ズル或いは256ノズルというマルチノズルのインクジ
ェット記録ヘッドを製造する事が可能となる。
【0031】図4は、本発明の画像形成装置に用いられ
るインクジェット記録ヘッドの具体的な構成を示す図で
あり、図5は、記録用紙4の同一画素上への複数個のド
ットの記録方法を説明するための説明図である。
【0032】本発明は、ヘッドキャッリッジ11上に同
一インク色の記録ヘッド10を複数個搭載するもので、
図4に示す実施例ではイエロー(Yellow)用の記
録ヘッド10Y1,10Y2、マゼンタ(Magent
a)用の記録ヘッド10M1,10M2、シアン(Cya
n)用の記録ヘッド10C1,10C2、ブラック
(Bk)用の記録ヘッド10B1,10B2が搭載されて
各色毎に2個の記録ヘッドが搭載されている。この同一
インク色の記録ヘッド101,102によるインク滴の吐
出動作を制御する事により、記録用紙4上の一画素当た
りのインク滴数を0〜2の範囲で変化させて記録を行な
うようにしている。
【0033】つまり 、本実施例においては、記録用紙
4上にインク滴を記録する際に、図5(A)に示すよう
にヘッドキャッリッジ11を矢印S方向にスキャン移動
させてまず先行する第1のBk色の記録ヘッド10B1
より記録用紙4上に1滴目のインク滴による記録動作を
行なった後に、図5(B)に示すように第2のBk色の
記録ヘッド10B2により、第1のBk色の記録ヘッド1
0B1により記録された記録画素上に2滴目のインク滴
を重ねて記録する事により、図5(C)に示すように、
ヘッドキャッリッジ11の1回のスキャン動作により、
記録用紙4の1画素上に0〜2のインク滴が記録される
ようになる。また、さらに、各画素は各々記録ヘッド1
0B1と10B2との異なるノズルから吐出されたインク
滴により記録されるために、本装置により、記録ヘッド
の各ノズルからの吐出インク滴の特性差によるスジ状の
画像劣化の少ない3階調の高品位な画像を記録できるよ
うになる。
【0034】そして、同様に、Cyan色の記録ヘッド
10C1,10C2、Magenta色の記録ヘッド10
1,10M2、Yellow色の記録ヘッド10Y1
10Y2によるインク滴の吐出動作を制御する事によ
り、各ノズルからの吐出インク滴量のばらつきが平均化
され、スジ状あるいはムラ状の画像劣化の少ない、高品
位なフルカラー画像を得る事ができるようになる。
【0035】ところで、本装置のように、記録用紙の同
一画素上に複数の記録ヘッドによりスキャン時の記録ヘ
ッド間隔分の時間差においてインク滴を記録すると、記
録用紙によっては、時間的に後から記録されたインク滴
の記録用紙への吸収の状態が、先に記録されたインク滴
の記録用紙への吸収の様子と異なる場合がある。
【0036】例えば、図6(A),(B)に示すよう
に、記録画素ピッチd(記録画素密度400dpiの場
合はd=63.5μm)で記録用紙上にインク滴を記録
する場合、記録用紙上での記録ドット径は、隣接記録ド
ットとの間に隙間ができないドット径d0=21/2d(記
録画素密度400dpiの場合はd0=89.8μm)
となるように記録ヘッド10からの記録インク液量V0
を設定すればよいが、前述したように、記録用紙の同一
画素に複数の記録ヘッドによるヘッド間隔分の時間差に
おいてインク滴を記録する場合には、各記録ヘッドの各
ノズルからの吐出インク滴量をVNとして、2つの記録
ヘッドによりトータルV0(V0=2VN)のインクを記
録用紙4の同一画素に記録しても、ドット径はd0より
も小さなものとなってしまう。これは、後から記録され
るインク滴は、始めに吐出されたインク滴が浸透した領
域が存在するために、記録用紙4の表面方向よりも厚さ
方向へ吸収され易くなってしまうことによる。
【0037】このため、図6(C),(D)に示すよう
に記録用紙4上での記録ドット径d Nはd0よりも小さく
なってしまい(d0>dN)、結果として図7に示すよう
に、記録用紙上の同一画素への記録動作を複数の記録ヘ
ッドにより時間差をおいて複数回に分けて行なう場合の
記録画像濃度DNは、1個の記録ヘッドでインク滴量V0
のインク滴を吐出する場合の記録画像濃度D0に比較し
て低くなってしまうという問題が発生してしまう場合が
ある。
【0038】そこで、本実施例においては、複数の記録
ヘッドにより記録用紙の同一画素に記録ヘッド間隔分の
時間差をおいてインク滴を記録する場合においても記録
画像濃度が低下しないように、図8に示すように、記録
用紙上の同一画素上に複数の記録ヘッドにより複数回記
録インク滴を重ねて記録する際に、記録ヘッドに応じ
て、同一画素に対応するノズルからのインク吐出量Pを
制御するようにし、時間的に記録用紙上に先にインク滴
を記録する第1の記録ヘッドからの吐出インク滴量P1
よりも、時間的に後にインク滴を記録する第2の記録ヘ
ッドからの吐出インク滴量P2を多くするように(P1
2)第1の記録ヘッドと第2の記録ヘッドの駆動条件
を制御している。
【0039】図9,図10は、同一インク色の複数の記
録ヘッドの各記録ヘッドのノズルからの吐出インク滴量
を制御するための本発明の第1の構成による第1の実施
例を説明するためのモデル図である。
【0040】図3に示したインクジェット記録ヘッド1
0からインク滴を吐出する場合、各ノズルの電気熱変換
体22に図9に示すような電圧がV(v)でパルス幅が
W(μsec)のパルス信号を印加し、電気熱変換体間
上での発泡現象により、各ノズルからインク滴を吐出さ
せている。このインク吐出量Pは、図10に示すよう
に、記録ヘッド10の電気熱変換体22に印加するパル
ス信号のパルス電圧値を高くすることにより増加させる
事ができる事から、記録用紙上に第1滴目、第2滴目を
記録する第1の記録ヘッドと第2の記録ヘッドの各ノズ
ルの電気熱変換体22に印加するパルス電圧値をV1
2(V1<V2)とし、第1滴目を記録する第1の記録
ヘッドの各ノズルに印加するパルス電圧値V1よりも、
時間的に遅れて第2滴目を記録する第2の記録ヘッドの
各ノズルに印加するパルス電圧値V2を大きくするよう
に各記録ヘッドの駆動条件を制御している。
【0041】上記のように、記録用紙上に記録する第1
滴目、第2滴目の吐出インク滴量PをP1<P2と、時間
的に後から記録する記録ヘッドからの吐出インク滴量を
多くして記録動作を行なう時により、記録画像濃度の低
下の発生する事がない、また、スジ状或いはムラ状の画
像劣化の少ない高品位な画像を記録する事ができるよう
になる。
【0042】[実施例1−2]図11は、記録用紙の同
一画素上に複数の記録ヘッドにより複数回記録インク滴
を重ねて記録する際に、同一インク色の複数の記録ヘッ
ドの各記録ヘッドのノズルからの吐出インク滴量を制御
するための本発明の第1の構成による第2の実施例を説
明するためのモデル図である。
【0043】本実施例においては、記録用紙上に第1滴
目、第2滴目を記録する第1の記録ヘッドと第2の記録
ヘッドの各ノズルの電気熱変換体22に印加するパルス
電圧のパルス幅W(μsec)をW1,W2(W1<W2
とし、第1滴目を記録する第1の記録ヘッドの各ノズル
に印加するパルス幅W1よりも、時間的に遅れて第2滴
目を記録する第2の記録ヘッドの各ノズルに印加するパ
ルス幅W2を大きくするように各記録ヘッドの駆動条件
を制御し、記録用紙上に記録する第1滴目、第2滴目の
吐出インク滴量PをP1<P2と時間的に後から記録する
記録ヘッドからの吐出インク滴量を多くして記録動作を
行なうようにしている。
【0044】[実施例1−3]図12,図13は同一イ
ンク色の複数の記録ヘッドの各記録ヘッドのノズルから
の吐出インク滴量を制御するための本発明の第1の構成
による第3の実施例を説明するためのモデル図である。
【0045】本実施例においては、記録用紙上に第1滴
目、第2滴目を記録する第1の記録ヘッドと第2の記録
ヘッドの各ノズルの電気熱変換体22に、図12に示す
ような2つのパルス信号からなるパルス電圧を印加する
ようにしている。
【0046】このパルス電圧のうち最初に電気熱変換体
22に印加する第1のパルス電圧としては、電気熱変換
体面上でインクの発泡現象が発生しない程度のエネルギ
ーを与えるパルス幅wを設定し、電気熱変換体面上のイ
ンクが、このサブヒートパルスとしての第1のパルス電
圧によって加熱されて温度が上昇した後に、メインヒー
トパルスとしての第2のパルス電圧としてパルス幅W
(W>w)のパルス電圧を電気熱変換体に印加してイン
クを発泡させて記録ヘッドからインク滴を吐出させるよ
うにしている。
【0047】そしてこの時、第1の記録ヘッドと第2の
記録ヘッドに対して、サブヒートパルスとしての第1の
パルス電圧のパルス幅wをw1<w2と時間的に後から記
録する記録ヘッド程大きくなるように制御する事によ
り、電気熱変換体面上のインク温度を高く制御する事が
可能となり、第2のパルス電圧を印加した時の第2の記
録ヘッドの各ノズルから吐出する吐出インク滴量Pをよ
り多くする事ができるようになる。
【0048】また、第1の記録ヘッド及び第2の記録ヘ
ッドに対して、第2の実施例に示したようにインクの発
泡現象を引き起こさせる第2のパルス電圧のパルス幅W
と第1のパルス電圧のパルス幅wの両方のパルス電圧の
パルス幅や第1のパルス電圧と第2のパルス電圧の印加
間隔時間tを制御する事により、記録ヘッドの各ノズル
からの吐出インク滴量のインク量Pの制御幅をより広く
選択できるようになる。
【0049】[実施例1−4]図14,図15は同一イ
ンク色の複数の記録ヘッドの各記録ヘッドのノズルから
の吐出インク滴量を制御するための本発明の第1の構成
による第4の実施例を説明するためのモデル図である。
【0050】本実施例においては、記録用紙の同一画素
上に第1滴目、第2滴目を記録する第1の記録ヘッドと
第2の記録ヘッドの各ノズルの電気熱変換体22に、図
14に示すような複数のサブヒートパルス電圧とメイン
ヒートパルス電圧からなるパルス電圧を印加するように
している。
【0051】そして本実施例のように、電気熱変換体2
2にインクの発泡現象が発生しない程度のエネルギーの
パルス幅w(μsec)のサブヒートパルス電圧をMパ
ルス印加した後、パルス幅W(μsec)のメインヒー
トパルス電圧を印加し、このパルス幅w(μsec)の
サブヒートパルス電圧のパルス数Mを制御し、記録用紙
の同一画素上に第1滴目を記録する第1の記録ヘッドの
各ノズルに印加するサブヒートパルス数M1よりも、時
間的に遅れて第2滴目を記録する第2の記録ヘッドの各
ノズルに印加するサブヒートパルス数M2を多くするよ
うに(M1<M2)各記録ヘッドの駆動条件を制御し、記
録用紙上に記録する第1滴目、第2滴目の吐出インク滴
量PをP1<P2と時間的に後から記録する記録ヘッド
程、多くなるようにしている。
【0052】[実施例2−1]次に、本発明の第2の構
成による実施例について説明する。
【0053】図16は本発明の第2の構成による装置を
用いて、1画素当たりのインク滴数を0〜3の範囲で変
化させて記録を行なうために、1画素に対して記録ヘッ
ドを3回スキャンさせて画像を形成する記録方法を説明
するための概略図である。
【0054】本発明の第2の構成によるものにおいて
は、128本のノズルを有する記録ヘッド10を用いて
記録用紙上で画像を記録する場合を説明してある。便宜
上、記録ヘッド10のノズル番号を図の上から下へ向か
って1,2,・・・,128とする。
【0055】そして、記録ヘッド10により記録用紙上
で画像を記録する際に、記録用紙上の1画素に対して記
録ヘッドを3回スキャンさせて1画素当たりにインク滴
数を0〜3回で記録する。このため、ノズル数128の
記録ヘッド10のノズルを図16(a)に示すように両
端に位置するノズルを除いた42ノズル毎のブロック
(I),(II),(III)に分割し、1回のスキャン動
作が42ノズル単位で記録動作を行なった後、記録用紙
を42画素相当分搬送(図中上方方向)し、同様に、4
2ノズル単位で2回目のスキャン動作を行ない、再び記
録用紙を42画素相当分搬送した後、3回目のスキャン
動作を行なうようにしている。
【0056】つまり、画素Aは図16(b)に示すよう
に1回目のスキャン動作により、記録ヘッド10のブロ
ック(III)のNo.86のノズルで記録が行なわれた
後、図16(c)図に示すように2回目のスキャン動作
により、記録ヘッド10のブロック(II)のNo.44
のノズルにより記録が行なわれ、図16(d)に示すよ
うに3回目のスキャン動作により、今度は記録ヘッド1
0のブロック(I)のNo.2のノズルにより記録が行
なわれ、結果として画素Aは0〜3のインク滴で記録さ
れるようになる事から、各画素は毎回記録ヘッド10の
異なるノズルにより記録されるために、本装置により、
記録ヘッドの各ノズルからの吐出インク滴の特性による
スジ状の画像劣化の少ない、4階調の高品位な画像を記
録できるようになる。以下同様に、42ノズル単位での
記録ヘッド10による記録動作及び記録用紙の搬送を繰
り返す事により、全画面にわたって、各ノズルからのイ
ンク液量のばらつきが平均化され、スジ状あるいはムラ
状の画像劣化の少ない画像を得る事ができる。
【0057】このような記録を行う場合にも本発明の第
1の構成によるものの場合と同様に通常の一回の記録に
用いられる量のインクを単純に分割すると、後から記録
されるインク滴は記録用紙4の表面方向よりも厚さ方向
へ吸収され易くなってしまうために、記録用紙4上での
記録ドット径dNはd0よりも小さくなってしまい(d 0
>dN)、結果として図6に示したように、記録用紙上
の同一画素への記録動作を複数回に分けて行なうマルチ
スキャン記録の場合の記録画像濃度は、マルチスキャン
記録を行なわない通常記録の場合に比較して低くなって
しまうという問題が発生してしまう。
【0058】そこで、本発明においては、マルチスキャ
ン記録方式により、記録用紙の同一画素にスキャン間隔
分の時間差をおいてインク滴を記録する場合において
も、記録画像濃度が低下しないように、図17に示すよ
うに、記録用紙上の同一画素上に複数回、記録インク滴
を重ねて記録する際に、記録用紙の同一画素に対する記
録ヘッド10による記録スキャン回数に応じて、記録ヘ
ッドのその画素に対応するノズルからのインク吐出量P
を制御するようにし、同じ画素に対するインク吐出量P
を記録ヘッドのスキャン回数が増える程、多くなる(P
1<P2<P3)ようにしている。
【0059】つまり、図18に示すように、記録ヘッド
を矢印S方向に1回スキャンさせて記録用紙4上に、記
録ヘッド10の第1の滴目を記録する吐出領域(III)
のノズルによりインク滴を記録する場合には、記録ヘッ
ド10の吐出領域(III)の各ノズルからの吐出インク
量をP1(pl)とし、その後、記録用紙4を矢印H方
向に記録ヘッド10の吐出領域(III)のノズルでの記
録幅分だけ搬送させた後、記録ヘッドによる第2回目の
スキャン動作を行ない、記録用紙4上の第1滴目の記録
が行なわれた領域に、記録ヘッド10の第2滴目を記録
する吐出領域(II)のノズルによりインク滴を記録する
場合には、記録ヘッド10の吐出領域(II)の各ノズル
からの吐出インク量をP2(pl)(P1<P2)とし、
同様に、記録ヘッドによる第3回目のスキャン動作を行
ない、記録用紙4上の第2滴目の記録が行なわれた領域
に、記録ヘッド10の第3滴目を記録する吐出領域
(I)のノズルによりインク滴を記録する場合には、記
録ヘッド10の吐出領域(I)の各ノズルからの吐出イ
ンク量をP3(pl)(P1<P2<P3)とし、時間的に
後から記録用紙上に記録する吐出インク滴量を多くなる
ように記録ヘッドの吐出領域(1)(II)(III)の各
ノズルの駆動条件を制御するようにしている。
【0060】図19,図20は記録ヘッド10の吐出領
域により各ノズルからの吐出インク滴量を制御するため
の本発明の第2の構成による第1の実施例を説明するた
めのモデル図で、図3に示した本実施例で用いているイ
ンクジェット記録ヘッド10からインク滴を吐出する場
合、各ノズルの電気熱変換体22に図19に示すような
電圧がV(v)でパルス幅がW(μsec)のパルス信
号を印加し、電気熱変換体面上での発泡現象により、各
ノズルからインク滴を吐出させているが、図20に示す
ように、記録ヘッド10の電気熱変換体22に印加する
パルス信号のパルス電圧値を高くするにつれて記録ヘッ
ド10の各ノズルからインク吐出量Pを増加させる事が
できる事から、記録用紙上に第1滴目、第2滴目、第3
滴目を記録する記録ヘッド10の吐出領域(I)(II)
(III)の各ノズルの電気熱変換体22に印加するパル
ス電圧値をV3,V2,V1(V1<V2<V3)とし、第1
滴目を記録する記録ヘッド10の吐出領域(III)の各
ノズルに対するパルス電圧値V1よりも、第2滴目を記
録する記録ヘッド10の吐出領域(II)の各ノズルに対
するパルス電圧値V2を大きく、また、第3滴目を記録
する記録ヘッド10の吐出領域(I)の各ノズルに対す
るパルス電圧値V3をさらに大きくするように記録ヘッ
ドの駆動条件を制御し、記録用紙上に記録する第1滴
目、第2滴目、第3滴目を記録する吐出インク滴量Pを
1<P2<P3と、後から記録するインク滴量を多くす
る事により、本発明のように、記録用紙上の同一画素へ
の記録動作を複数回に分けて行なうマルチスキャン記録
を行なう際にも、記録画像濃度の低下の発生する事がな
い。また、スジ状或いはムラ状の画像劣化の少ない高品
位な画像を記録する事ができるようになる。
【0061】[実施例2−2]図21は記録ヘッド10
の吐出領域により各ノズルからの吐出インク滴量を制御
するための本発明の第2の構成による第2の実施例を説
明するためのモデル図で、本実施例においては、記録用
紙上に第1滴目、第2滴目、第3滴目を記録する記録ヘ
ッド10の吐出領域(I)(II)(III)の各ノズルの
電気熱変換体22に印加するパルス電圧のパルス幅W
(μsec)をW3,W2,W1(W1<W2<W3)とし、
第1滴目を記録する記録ヘッド10の吐出領域(III)
の各ノズルに対するパルス幅W1よりも、第2滴目を記
録する記録ヘッド10の吐出領域(II)の各ノズルに対
するパルス幅W2を大きくし、また、第3滴目を記録す
る記録ヘッド10の吐出領域(I)の各ノズルに対する
パルス幅W3をさらに大きくするように記録ヘッドの駆
動条件を制御し、記録用紙上に記録する第1滴目、第2
滴目、第3滴目を記録する吐出インク滴量PをP1<P2
<P3と、後から記録するインク滴量を多くするように
している。
【0062】[実施例2−3]図22,図23は記録ヘ
ッド10の吐出領域により各ノズルからの吐出インク滴
量を制御するための本発明の第2の構成による第3の実
施例を説明するためのモデル図で、本実施例において
は、記録用紙上に第1滴目、第2滴目、第3滴目を記録
する記録ヘッド10の吐出領域の各ノズルからの吐出イ
ンク滴量Pを制御するために、記録ヘッドの各ノズルの
電気熱変換体22に図22に示すように2つのパルス信
号からなるパルス電圧を印加するようにしている。
【0063】そして、このパルス電圧のうち最初に電気
熱変換体22に印加する第1のパルス電圧としては、電
気熱変換体面上でインクの発泡現象が発生しない程度の
エネルギーを与えるパルス幅wを設定し、電気熱変換体
面上のインクがこのサブヒートパルスとしての第1のパ
ルス電圧によって加熱されて温度が上昇した後に、メイ
ンヒートパルスとしての第2のパルス電圧としてパルス
幅W(W>w)のパルス電圧を電気熱変換体に印加して
インクを発泡させて記録ヘッドからインク滴を吐出させ
るようにしている。
【0064】そしてこの時、記録ヘッドの吐出領域
(I)(II)(III)に対してサブヒートパルスとして
の第1のパルス電圧のパルス幅wをw1<w2<w3と後
から記録するノズル程大きくなるように制御する事によ
り、電気熱変換体面上のインク温度を制御する事が可能
となり、第2のパルス電圧を印加した時に各ノズルから
吐出されるインク滴量を増加させたり、減少させたりす
る事ができ、加えて、第2の実施例に示したようにイン
クの発泡現象を引き起こさせる第2のパルス電圧のパル
ス幅Wと第1のパルス電圧のパルス幅wの両方のパルス
電圧のパルス幅や第1のパルス電圧と第2のパルス電圧
の印加間隔時間tを制御する事により、記録ヘッドの各
ノズルからの吐出インク滴量のインク量Pの制御幅をよ
り広く選択できるようになる。
【0065】[実施例2−4]図24,図25は記録ヘ
ッド10の吐出領域により各ノズルからの吐出インク滴
量を制御するための本発明の第2の構成による第4の実
施例を説明するためのモデル図で、本実施例において
は、記録用紙上に第1滴目、第2滴目、第3滴目を記録
する記録ヘッド10の吐出領域の各ノズルからの吐出イ
ンク滴量Pを制御するために、記録ヘッドの各ノズルの
電気熱変換体22に図24に示すような複数のサブヒー
トパルス電圧とメインヒートパルス電圧からなるパルス
電圧を印加するようにしている。
【0066】そして本実施例のように、電気熱変換体2
2にインクの発泡現象が発生しない程度のエネルギーの
パルス幅w(μsec)のサブヒートパルス電圧をMパ
ルス印加した後、パルス幅W(μsec)のメインヒー
トパルス電圧を印加し、このパルス幅w(μsec)の
サブヒートパルス電圧のパルス数Mを制御し、第1滴目
を記録する記録ヘッド10の吐出領域(III)の各ノズ
ルに対するサブヒートパルス数M1よりも、第2滴目を
記録する記録ヘッド10の吐出領域(II)の各ノズルに
対するサブヒートパルス数M2を大きくし、また、第3
滴目を記録する記録ヘッド10の吐出領域(I)の各ノ
ズルに対するサブヒートパルス数M3をさらに大きくす
るように記録ヘッドの駆動条件を制御し、記録用紙上に
記録する第1滴目、第2滴目、第3滴目を記録する吐出
インク滴量PをP1<P2<P3と、後から記録するイン
ク滴量を多くする事により、記録ヘッドの吐出インク滴
量の制御精度がより向上し、本発明のように、記録用紙
上の同一画素への記録動作を複数回に分けて行なうマル
チスキャン記録を行なう際にも、記録画像濃度の低下の
発生する事がない。また、スジ状或いはムラ状の画像劣
化の少ない高品位な画像を記録する事ができるようにな
る。
【0067】なお、以上説明した実施例では、複数のイ
ンク滴による記録を行う場合には、時間的に先に記録す
るインク滴によるドット径の方が時間的に後に記録する
インク滴によるドット径よりも大きなために、時間的に
後に記録するインク滴の量を多くするものとして説明し
たが、記録物およびインクの種類によってはこの逆とな
ることもある。この場合には、時間的に後に記録するイ
ンク滴の量を少なくすることにより、上記各実施例と同
様の効果を得ることができ、このように構成してもよ
い。
【0068】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用して飛翔的液滴を形成し、記
録を行うインクジェット方式の記録ヘッド、記録装置に
おいて優れた効果をもたらすものである。
【0069】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式はいわゆるオンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさ
せて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体
(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この
気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体(イン
ク)を吐出させて、少なくとも一つの滴を形成する。こ
の駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成
長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(イン
ク)の吐出が達成でき、より好ましい。
【0070】このパルス形状の駆動信号としては、米国
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記載されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
【0071】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路または直角液流路)の
他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を
開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許
第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含ま
れるものである。
【0072】加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としても本発明は有効である。
【0073】さらに、記録装置が記録できる最大記録媒
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満た
す構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよいが、本発明は、上述した効果を
一層有効に発揮することができる。
【0074】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも
本発明は有効である。
【0075】また、本発明の記録装置の構成として設け
られる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助
手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できる
ので好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、
記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング
手段、加圧あるいは吸引手段、電気熱変換体あるいはこ
れとは別の加熱素子あるいはこれらの組み合わせによる
予備加熱手段、記録とは別の吐出を行う予備吐出モード
を行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0076】さらに、記録装置の記録モードとしては黒
色等の主流色のみを記録モードだけではなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成するか複数個を組み合わせによってで
もよいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極
めて有効である。
【0077】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化するもの、もしくは
液体であるもの、あるいは上述のインクジェット方式で
はインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調
整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温
度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与
時にインクが液状をなすものであればよい。
【0078】加えて、積極的に熱エネルギーによる昇温
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、記録媒体に到達する時点では既に固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能で
ある。このような場合インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としてもよい。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
【0079】さらに加えて、本発明に係る記録装置の形
態としては、ワードプロセッサやコンピュータ等の情報
処理機器の画像出力端末として一体または別体に設けら
れるものの他、リーダ等と組み合わせた複写装置、さら
には送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採る
ものであっても良い。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の吐出口(ノズル)を有するインクジェット方式の
記録ヘッドを用いて画像を形成する画像形成装置におい
て、記録用紙上の1画素を複数個のドットで形成するた
めに、同一インク色の記録ヘッドを複数個設け、記録用
紙の同一画素上の記録を、この複数の記録ヘッドの吐出
動作を制御して複数回に分けて記録画像を形成させる事
により、各記録ヘッドのノズル間の吐出インク液量のノ
ズル間ばらつきによるスジや濃度ムラが発生することは
ない。特に、階調記録を行う際に、重ね打ちのインクド
ット数の大小に関わらず、常に同じドット径となるよう
に重ね打ちすることで、一つのドット径の中に濃度が濃
い部分と薄い部分とが共存しなくなるため、上述のスジ
や濃度ムラが発生することが低減される。さらに、画像
は全て同じドット径のドットにより形成されるので、視
覚的にざらつきの少ない画像を記録することができる。
また、記録画像濃度の低下といった画像劣化の少ない高
品位な画像を記録する事ができる画像形成装置を提供す
る事ができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の構成による画像形成装置の一実
施例の全体構成を説明するための概略図である。
【図2】図1中のプリンタ部2を説明するための概略図
である。
【図3】図2中のインクジェット記録ヘッド10の概略
構成を示す斜視図である。
【図4】本発明の画像形成装置に用いられるインクジェ
ット記録ヘッドの具体的な構成を示す図である。
【図5】(A)〜(C)のそれぞれは、本発明の画像形
成装置による同一画素上への複数個のドットの記録方法
を説明するための図である。
【図6】(A)〜(D)のそれぞれは、複数のインク滴
による記録を行う際に時間差によって生じる吸収状態の
違いを説明するための図である。
【図7】図6に示した吸収状態の違いによって生じる記
録濃度の違いを示す図である。
【図8】記録を行うための複数のインク滴の量を示す図
である。
【図9】複数の記録ヘッドの吐出インク滴量を制御する
ための実施例のモデル図である。
【図10】複数の記録ヘッドの吐出インク滴量を制御す
るための実施例のモデル図である。
【図11】本発明の第1の構成による第2の実施例を説
明するためのモデル図である。
【図12】本発明の第1の構成による第3の実施例を説
明するためのモデル図である。
【図13】本発明の第1の構成による第3の実施例を説
明するためのモデル図である。
【図14】本発明の第1の構成による第4の実施例を説
明するためのモデル図である。
【図15】本発明の第1の構成による第4の実施例を説
明するためのモデル図である。
【図16】(a)〜(d)のそれぞれは、本発明の第2
の構成による装置における記録方法を説明するための概
略図である。
【図17】記録を行うための複数のインク滴の量を示す
図である。
【図18】(A),(B)のそれぞれは、本発明の第2
の構成による装置における記録方法を説明するための概
略図である。
【図19】本発明の第2の構成による第1の実施例を説
明するためのモデル図である。
【図20】本発明の第2の構成による第1の実施例を説
明するためのモデル図である。
【図21】本発明の第2の構成による第2の実施例を説
明するためのモデル図である。
【図22】本発明の第2の構成による第3の実施例を説
明するためのモデル図である。
【図23】本発明の第2の構成による第3の実施例を説
明するためのモデル図である。
【図24】本発明の第2の構成による第4の実施例を説
明するためのモデル図である。
【図25】本発明の第2の構成による第4の実施例を説
明するためのモデル図である。
【符号の説明】
1 リーダ部 2 プリンタ部 3 CCD 10 インクジェット記録ヘッド 11 キャリッジ 12 インク供給チューブ 13 ポンプ 14 インクタンク 15a,15b ガイドレール 16 ベルト 17a,17b プーリ 18 軸 19 モータ 20 ヘッド回復装置 21 基板 22 電気熱変換体 23 電極 24 ノズル壁 25 天板 26 共通液室 28 ノズル 29 吐出口面 100 メインCPU 102 プリンタ制御CPU 104 リーダ制御CPU 106 メイン画像処理部 108 操作部 110 同期メモリ 114 プリンタ駆動部 115 ヘッドドライバ 116 入力画像処理部 118 リーダ部駆動系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/205 B41J 2/05 B41J 3/54

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の記録ヘッドからなるインクジェッ
    ト記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット方式の
    画像形成装置において、 前記インクジェット記録ヘッドは同一インク色の記録ヘ
    ッドを複数有し、該複数の同一インク色の記録ヘッドか
    らそれぞれ吐出されるインク滴を同一画素上に重ねて記
    録するように前記記録ヘッドの駆動を制御する制御手段
    を備え、 前記複数の同一インク色の記録ヘッドにより同一画素上
    時間差を設けて複数のインク滴を重ねて付与する際
    に、前記時間的に後から付与するインク滴で形成された
    インクドット径と前記時間的に先に付与するインク滴で
    形成されたインクドット径とが、一画素上に重ねて付与
    するインク滴数の大小にかかわらず同じ径となるよう
    に、時間的に後から付与する吐出インクの1滴当たりの
    量を時間的に先に付与する吐出インクの1滴当たりの量
    より多い量とすることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項に記載の画像形成装置におい
    て、前記複数の記録ヘッドからの吐出インク滴量を制御
    することが、各記録ヘッドの駆動条件である各記録ヘッ
    ドに印加するパルス電圧条件を制御することによって行
    われることを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与
    える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体
    を備えたインクジェット記録ヘッドであることを特徴と
    する請求項に記載の画像形成装置
  4. 【請求項4】 被記録媒体の搬送方向に沿って複数のイ
    ンクジェット記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェ
    ット方式の画像形成装置において、 前記複数の記録ヘッドを所定数毎の同一色のインクを吐
    出する複数の吐出領域に分割するとともに、被記録媒体
    を分割された各吐出領域に応じて搬送し、被記録媒体の
    同一画素上に前記異なる吐出領域からの複数のインク滴
    を重ねて記録するように前記記録ヘッドの駆動を制御す
    る制御手段を備え、前記複数の吐出領域から同一色の複数のインク滴を同一
    画素上に時間差を設けて重ねて付与する際に、前記時間
    的に後から付与するインク滴で形成されたイン クドット
    径と前記時間的に先に付与するインク滴で形成されたイ
    ンクドット径とが、一画素上に重ねて付与するインク滴
    数の大小にかかわらず同じ径となるように、時間的に後
    から付与する吐出インクの1滴当たりの量を時間的に先
    に付与する吐出インクの1滴当たりの量より多い量とす
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項に記載の画像形成装置におい
    て、前記複数の記録ヘッドからの吐出インク滴量を制御
    することが、各記録ヘッドの駆動条件である各記録ヘッ
    ドに印加するパルス電圧条件を制御することによって行
    われることを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクを吐出する記録ヘッドであって、インクに与
    える熱エネルギーを発生するための熱エネルギー変換体
    を備えたインクジェット記録ヘッドであることを特徴と
    する請求項4または5に記載の画像形成装置
  7. 【請求項7】 同一インク色の複数のインク吐出部から
    インクを吐出して被記録媒体上に記録を行う画像形成装
    置であって、 前記複数のインク吐出部からそれぞれ吐出されるインク
    滴を同一画素上に重ねて記録するように前記インク吐出
    部を駆動させる駆動手段を備え、 前記複数のインク吐出部から同一画素上に時間差を設け
    て複数の記録インク滴を重ねて付与する際に、前記時間
    的に後から付与するインク滴で形成されたインクドット
    径と前記時間的に先に付与するインク滴で形成されたイ
    ンクドット径とが、一画素上に重ねて付与するインク滴
    数の大小にかかわらず同じ径となるように、時間的に後
    から付与する吐出インクの1滴当たりの量を時間的に先
    に付与する吐出インクの1滴当たりの量より多い量とす
    ることを特徴とする画像形成装置。
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