JPH0583065B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0583065B2
JPH0583065B2 JP14019989A JP14019989A JPH0583065B2 JP H0583065 B2 JPH0583065 B2 JP H0583065B2 JP 14019989 A JP14019989 A JP 14019989A JP 14019989 A JP14019989 A JP 14019989A JP H0583065 B2 JPH0583065 B2 JP H0583065B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
evoh
layer
tpu
heat
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP14019989A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH035143A (ja
Inventor
Tomoyuki Watanabe
Taichi Negi
Satoshi Hirofuji
Sadao Yamashita
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP14019989A priority Critical patent/JPH035143A/ja
Publication of JPH035143A publication Critical patent/JPH035143A/ja
Publication of JPH0583065B2 publication Critical patent/JPH0583065B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
A 産業上の利用分野 本発明は、高ガスバリヤー性を有する熱収縮性
フイルムに関するもので、とくに耐屈曲性、耐層
間剥離性に優れており、食品、産業用資材、日用
品、医療品などの収縮包装用途に好適に使用され
る。 B 従来の技術 包装業界において収縮包装は、食肉断片など
のような形状の不規則な商品でもその形状にそつ
た包装ができること、複数個の商品の結果包装
ができること、密封後消費者の手元に届くまで
開封が許されないため、保証包装の機能があるこ
と、などの特長を有し、商品価値の向上の点でも
巾広く利用されている。 この収縮包装用フイルムにガスバリヤー性を付
与し、大気中の酸素による内容物、とくに食品の
劣化を防ぐため、熱可塑性ポリウレタン(TPU)
やポリアミドなどのような二軸延伸性及び熱収縮
性の高い基材にガスバリヤー性を付与した収縮フ
イルムを得ようという考え方(特公昭62−10193、
特開昭62−273849等)があるが、いずれも層間接
着性が不十分なため、熱収縮後の耐層間剥離性が
低い、という欠点を有しているのが現状である。 C 発明が解決しようとする課題 本発明は、ガスバリヤー性、耐屈曲性を有し、
とくに二軸延伸後、および/または熱収縮後の耐
層間剥離性に優れた熱収縮性多層体を提供するこ
とにある。 D 課題を解決するための手段 本発明者らは、特に従来品で問題であつた熱収
縮後の層間剥離性を解決すべく鋭意検討を行つた
結果、ガスバリヤー層としてエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体けん化物(EVOH)を用い、その両
側にEVOHと良好な接着性を有し、二軸延伸性
および熱収縮性に優れたTPUを積層し、二軸延
伸した積層体は熱収縮後の耐層間剥離性が特に優
れていることを見い出した。 すなわち本発明は、EVOH(A)層の少なくと
も片面にTPU(B)層を有しかつ下記()〜
()式を満足する熱収縮性フイルムである。 1≦c≦7 ……() 60≦a×c≦250 ……() c/50−0.02≦b/b+d≦c/50+0.16 ……() 20≦e≦90 ……() 600≦f ……() a:(A)のエチレン含有量(モル%) b:(A)層の厚み(μ) c:(B)の窒素含有量(重量%) d:(B)層の厚み(μ) e:熱収縮率(%) f:(A)層と(B)層の層間接着強度(g/
15mm) さらに該EVOHとして0.0005〜0.2モル%の範
囲でケイ素化合物単位を有するEVOHを用いる
ことにより、さらに一層熱収縮後の耐層間剥離
性、耐屈曲性が優れていることを見い出した。 本発明に使用されるEVOHは、エチレン含有
量20〜60モル%、好適には25〜55モル%、酢酸ビ
ニル成分のけん化度は90%以上、好適には、96%
以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物で
ある。エチレン含有量20モル%以下になると、成
形温度が分解温度に近くなり、成形が困難とな
る。一方、エチレン含有量が60モル%以上になる
と、ガスバリアー性が低下し好ましくない。また
酢酸ビニル成分の鹸化度が、96%未満、特に90%
未満のEVOHはゲル状物が多発しやすく、又ガ
スバリアー性が低いため好ましくない。更に、こ
のEVOHはケイ素化合物単位を分子中に、0.0005
〜0.2モル%含有すことがよりのぞましい。この
様な、ケイ素化合物を含有するEVOHを用いる
場合には多層構造体の層間接着性が高くなるため
か、耐貫通ピンホール性、耐ガスバリアー層ピン
ホール性が向上するので好ましい。 また、該ケイ素化合物単位を含有するEVOH
はケイ素化合物含有EVOHにケイ素化合物を含
有しないEVOHを混合して使用することが好ま
しい場合もある。ここで、EVOHに含有するケ
イ素化合物単位は、たとえば下記()、()お
よび()から選ばれる。
【化】
【化】
【化】 [但し、ここでnは0〜1、mは0〜2、R1
は低級アルキル基、アリール基、またはアリール
基を有する低級アルキル基、R2は炭素数1〜40
のアルコキシル基であり、該アルコキシル基は酸
素を含有する置換基を有していてもよい。R3
水素またはメチル基、R4は水素または低級アル
キル基、R5はアルキレン基または連鎖炭素原子
が酸素もしくは窒素によつて相互に結合された2
価の有機残基、R6は水素、ハロゲン、低級アル
キル基、アリール基、またはアリール基を有する
低級アルキル基、R7はアルコキシル基またはア
シロキシル基(ここでアルコキシ基またはアシロ
キシル基は酸素もしくは窒素を有する置換基を有
していてもよい。)、R8は水素、ハロゲン、低級
アルキル基、アリール基、またはアリール基を有
する低級アルキル基、R9は低級アルキル基であ
る。]、さらに詳細に述べれば、R1は炭素数1〜
5の低級アルキル基、炭素数6〜18のアリール
基、または炭素数6〜18のアリール基を有する炭
素数1〜5の低級アルキル基を示し、R4は水素
原子または炭素数1〜5の低級アルキル基を示
し、R5は炭素数1〜5のアルキレン基または連
鎖炭素原子が窒素もしくは窒素によつて相互に結
合された2価の有機残基を示し、R6は水素、ハ
ロゲン、炭素数1〜5の低級アルキル基、炭素数
6〜18のアリール基、または炭素数6〜18のアリ
ール基を有する炭素数1〜5の低級アルキル基、
R7は炭素数1〜40のアルコキシル基またはアシ
ロキシル基(ここでアルコキシ基またはアシロキ
シル基は酸素もしくは窒素を有する置換基を有し
ていてもよい。)を示し、R8は水素、ハロゲン、
炭素数1〜5の低級アルキル基、炭素数6〜18の
アリル基、または炭素数6〜18のアリル基を有す
る炭素数1〜5の低級アルキル基を示し、R9
炭素数1〜5の低級アルキル基を示す。そして、
好適にはビニルトリメトキシシラン、ビニルトリ
エトキシシランなどが用いられる。 また該EVOHは本発明の効果が阻外されない
範囲でプロピレン、ブチレン、ビニルピロリドン
系化合物を共重合したり、可塑剤、熱安定剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤フイラーなどを
ブレンドする事は自由である。 さらにEVOH(A)は、その水素イオン濃度
(PH)が3.8〜5.8であることが好ましく、さらに
好適には3.8〜5.5である。 ここでEVOH(A)のPHと、(A)層中の
EVOH10g(ペレツト状)を純水50c.c.中に95℃、
3時間放置した後、水中のPHをPHメーターにて測
定することにより得た値である。 またEVOH(A)はアルカリ金属イオン濃度が
5〜50ppmであることも好ましく、さらに好適に
は10〜20ppmである。ここで、アルカリ金属塩濃
度とは、該EVOH(A)をルツボ中で灰化させ、
その灰分の水溶液中のアルカリ金属イオン濃度を
原子吸光法によつて測定した値である。 EVOHのPHおよびアルカリ金属塩濃度の調整
法としては、それぞれ酸性物質あるいはアルカリ
金属塩をEVOHへ直接添加して混合するか、あ
るいは酸性物質およびアルカリ金属塩を水に溶解
して調製した水溶液中にEVOHを浸漬する方法
が例示される。 酸性物質としては、コハク酸、アジピン酸、安
息香酸、カプリン酸、クエン酸、ラウリン酸、酢
酸などの有機酸、ホウ酸、りん酸などの無水酸、
アスパラギン酸、アミノ安息香酸、グルタミン酸
などのアミノ酸をあげることができるが、好適に
は酢酸が用いられる。一方アルカリ金属塩として
はリン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウ
ム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウムなどがあげら
れるが、好適にはりん酸二水素カリウム、りん酸
二水素ナトリウムが用いられる。 次に本発明に用いられるTPUは、TPU中の窒
素含有量がEVOHとの積層において耐貫通ピン
ホール性、耐ガスバリアー層ピンホール性に大き
な影響を与えるため、前記()式を満足するこ
とが重要である。窒素含有量が7重量%をこえる
と、熱安定性が悪い為か、ゲル・スジが発生しや
すく、耐貫通ピンホール性、耐ガスバリアー層ピ
ンホール性の改善効果が少なく、逆に悪くなる傾
向さえ認められる。一方窒素含有量が1重量%未
満の場合、EVOHとの接着性が悪い為か耐貫通
ピンホール性、耐ガスバリアー層ピンホール性の
改善効果が低下する。そしてより好適には1〜6
重量%である。また窒素含有量の測定法としては
一般的な元素分折法が用いられる。 本発明に用いられるTPUは、溶解可能であり、
通常高分子ジオールおよび有機ジイソシアネー
ト、および/または低分子ジオールなどの2また
は3成分よりなる。以下に各成分の詳細を述べ
る。 高分子ジオールは、重縮合、付加重合(例え
ば、開環重合)または重付加などによつて得られ
る高分子化合物のジオールであり、代表的なもの
としてはポリエステルジオール、ポリエーテルジ
オール、ポリカーボネートジオールまたはこれら
の共縮合物(例えば、ポリエステル・エーテルジ
オール)が挙げられる。これらは単独で使用して
もよいし、2種以上を混合して使用してもよい。 上記ポリエステルジオールとしてはエチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メ
チル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メ
チルプロパンジオールなどの炭素数2〜10のアル
カンのジオールまたはこれらの混合物とクルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバ
シン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の炭素数
4〜12の脂肪族もしくは芳香族ジカルボン酸また
はこれらの混合物とから得られる飽和ポリエステ
ルジオール、あるいはポリカプロラクトングリコ
ール、ポリプロピオラクトングリコール、ポリバ
レロラクトングリコールなどのポリラクトンジオ
ールが好ましく使用される。 また、上記ポリエーテルジオールとしてはポリ
エチレンエーテルグリコール、ポリプロピレンエ
ーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテル
グリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコ
ールなどのポリアルキレンエーテルジオールが好
ましく使用される。 さらに上記ポリカーボネートジオールとしては
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オク
タンジオール、1,10−デカンジオールなどの炭
素数2〜12の脂肪族もしくは脂環式ジオールまた
はこれらの混合物に炭酸ジフエニルもしくはホス
ゲンを作用させて縮重合して得られるポリカーボ
ネートジオールが好ましく使用される。 これらの高分子ジオールの平均分子量は500〜
3000、好ましくは500〜2500の範囲内にあるのが
望ましい。平均分子量が小さ過ぎると有機ジイソ
シアネートとの相溶性が良過ぎて生成ポリウレタ
ンの弾性が乏しくなり、一方平均分子量が大きす
ぎると有機ジイソシアネートとの相溶性が悪くな
り重合過程での混合がうまくゆかず、ゲル状物の
塊が生じたり安定したポリウレタンが得られな
い。 第2の原料である低分子ジオールとしては、分
子量が500未満の低分子ジオール、たとえばエチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4
−ブタンジオール、1,5−ペンタングリコー
ル、3−メチルペンタングリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,4−ピスヒドロキシエチル
ベンゼンなどが脂肪族、脂環族または芳香族ジオ
ールが挙げられる。これらは単独で使用しても2
種以上組合せて使用してもよい。 有機ジイソシアネートとしては4,4′−ジフエ
ニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシ
アネート、2,2′−ジメチル−4,4′−ジフエニ
ルメタンジイソシアネート、1,3−または1,
4−ビス(イソシアネートメチル)ベンゼン、
1,3−または1,4−ビス(イソシアネートメ
チル)シクロヘキサン、4,4′−ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネートなどの芳香族、脂環族または脂肪族ジイ
ソシアネートが挙げられる。これらの有機ジイソ
シアネートは単独で用いてもよいし、2種以上を
混合して用いてもよい。 本発明に使用するTPU中の窒素含有量は、高
分子ジオール、低分子ジオールおよび有機ジイソ
シアネートの使用割合を適宜選択することにより
決定される。 またTPUを製造する場合、必要に応じて有機
ジイソシアネートとジオールとの反応を促進する
適当な触媒を用いてもよい。また、目的に応じて
着色剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤など
の各種添加剤または潤滑剤を加えることもでき
る。 さらに本発明においては前記()〜()式
を満足することも重要である。 ()式のa×cはEVOHとTPUの親和性に
関するパラメータであり、該a×cの値が6未満
でも、250をこえてもEVOHとTPUの層間接着性
が乏しい為か、耐貫通ピンホール性、耐ガスバリ
アー層ピンホール性は低下する。好適には60以上
230以下のものが使用される。 また()式は各層の厚み構成比と該TPUの
窒素含有量に関する式でc/50−0.02未満であると、 共押出し製膜時の樹脂流れに問題がある為かガス
バリアー性が低下し、c/50+0.16をこえると、多 層構造体の柔軟性に問題が生ずる為か、耐貫通ピ
ンホール性、耐ガスバリアー層ピンホール性が低
下する。好適にはc/50以上c/50+0.12以下のものが 使用される。 EVOH(A)層とTPU(B)層の積層には共押
出し法、ドライラミネート法、押出しラミネート
法、共押出しラミネート法などが採用可能である
が、共押出し法がもつとも有利に使用できる。
(A)層と(B)層の層間には接着剤を設けずに、
(A)層と(B)層を直接に積層することが効果
的である。ただし本発明の目的を阻害しないもの
であれば、層間接着剤を使用することを排除する
ものではない。 EVOH層の厚み(延伸前)は2〜200μであり、
より好適には4〜80μである。一方EVOHと積層
するTPUの厚みとしては4〜800μ、好適には4
〜400μ、より好適には5〜100μmである。 多層フイルムの構成としてはEVOHを(A)、
TPUを(B)それ以外の熱可塑性樹脂を(C)、
接着剤樹脂を(D)とするとき、(A)/(B)、
(B)/(A)/(B)、(A)/(B)/(A)、
(A)/(B)/(C)、(C)/(D)/
(A)/(B)、(C)/(B)/(A)/
(B)/(C)、(C)/(D)/(A)/
(B)/(A)/(D)/(C)などがあげられ
る。 またこれらの各層の少なくとも一つの層に、ま
たこれらの層と独立した層に多層フイルムの回収
物を使用することもできる。 ここで(C)としてはポリアミド系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ
エーテル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体系樹脂、ポリアルキルア
クリレート系樹脂、ポリオレフイン系樹脂などが
用いられる。上記構成のうち2層以上のEVOH
層あるいは、2層以上のTPU層を有する場合、
2層それぞれに異なるEVOHあるいはTPUを使
用してもよいし、また同じものを使用してもよ
い。また(D)としてはEVOH層と熱可塑性樹
脂層を接着しうるものであればとくに制限はない
が、好適にはエチレン性不飽和カルボン酸または
その無水物(たとえば無水マレイン酸)を付加ま
たはグラフト化したポリオレフイン(たとえばポ
リエレチン、ポリプロピレン)、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル
(たとえばメチルエステル、エチルエステル)共
重合体などがあげられる。 次に本発明の熱収縮性フイルムは、前記()
〜()式を満足していることも重要である。こ
のような熱収縮性フイルムは、たとえば次の式(イ)
〜(ハ)を満足する条件により得られる。 EVOHのTg≦k≦TPUのハードセグメントの
Tg ……(イ) 4≦j≦12 ……(ロ) k+3℃≦i≦k+20℃ ……(ハ) k:延伸温度 Tg:ガラス転移温度 j:延伸率 i:熱固定温度 延伸温度(k)が、EVOHのTg未満である
と、延伸時にフイルムに亀裂が生じ、TPUのハ
ードセグメントのTgをこえると延伸ムラが激し
く、得られたフイルムの熱収縮性が低下する。よ
り好適には次式を満足することである。 EVOHのTg+5℃≦k≦TPUのハードセグメン
トのTg−5℃ また延伸率(h)(二軸延伸の場合はタテ×ヨ
コ)が4未満であるとフイルムの熱収縮性が低下
し、また12をこえると延時にフイルムに破れが生
じたり、寸法安定に問題が生じる。より好適に
は、6.5≦j≦11.5である。また延伸としては少
なくとも一軸延伸されていることが必要である
が、二軸延伸が好ましい。 さらに延伸後の熱固定温度(i)が、k+3℃
未満であると、得られた収縮フイルムの寸法安定
性に問題が生じ、k+20℃をこえると得られた収
縮フイルムの熱収縮率が低下する。より好適には
k+5℃≦i≦k+10℃である。熱固定時間に関
しては、熱固定開始後、フイルムが所の熱固定温
度に達してから20秒〜10分、好適には30〜5分間
である。延伸熱処理後のフイルムの厚さは、前述
した延伸前の厚みを延伸率で除した値となる。 このようにして得られた熱収縮性フイルムの熱
収縮率(面積収縮率)(e)は20〜90%、好適に
は30〜80%の値を示し、またこの熱収縮性フイル
ム(A)層と(B)層の層間接着強度(g/15
mm)は600以上、好ましくは700以上を示す。ここ
で熱収縮率(面積収縮率)および層間接着強度の
定義は後述のとおりである。 以下実施例にてより詳細な説明を行うが、これ
により本発明が何ら限定されるものではない。 E 実施例 実施例 1 EVOH(A)としてはエチレン含有量32モル
%、けん化度97.5%、メルトフローインデツクス
1.3g/min(190℃−2160g)、Tg69℃のもの1部
を100部のイオン交換水に酢酸0.1重量%、リン酸
水素ナトリウム0.01重量%を各々含む水溶液中に
3時間浸漬し、脱液後乾燥し、樹脂中のPH4.0、
ナトリウムイオン濃度15ppmに調整したものを、
TPU(B)としている1,4−ブタンジオールと
アジピン酸から得られたポリブチレンアジペート
65重量部、1,4−ブタンジオール5重量部及び
4,4′−ジフエニルメタンジイソシアネート30重
量部から得た窒素含有量3.4重量%のポリエステ
ル系TPU(ハードセグメントのTg101℃)を用い
て、2種3層共押出シート製造設備でTPU/
EVOH/TPUのフイルムを得、このフイルムを
同時テンター方式によつて延伸温度80℃、延伸度
タテ方向3、ヨコ方向3(二軸延伸率9)にて二
軸延伸を行い、熱固定温度90℃にて1分間熱固定
を行なつた。この時の厚み構成は20/25/20(μ)
であつた。なお得られたフイルムのEVOH(A)
のPHは4.5である。 このフイルムを表1に示す方法で各フイルムの
特性を評価した。結果を表2に示した。 実施例 2 EVOHとしてエチレン含有量32モル%、けん
化度99.5%、ビニルトリメトキシシラン含有量
0.01モル%の変性EVOH(Si−EVOH)を用いた。
その他の条件は表2に示す以外は実施例1と同
じ。 実施例 3 実施例1の構成に加え、その両表面層にポリア
ミド樹脂[三菱化成工業(株)製ノバミツド1020]を
用い3種5層共押出しフイルムを得た。その他の
条件は表2に示す以外、実施例1と同じ。 比較例 1 TPUとしてポリブチレンアジペート4重量部
と1,4−ブタンジオール36重量部ジフエニルメ
タンジイソシアネート100重量部から成る、窒素
含有量8.0重量%のものを行つた。その他の条件
は表2に示す以外、実施例1と同じ。 比較例 2 TPUのかわりにポリアミド樹脂として三菱化
成工業(株)ノバミツド1020を用いた。その他の条件
は表2に示す以外、実施例3と同じ。 比較例 3 表2に示す以外、実施例1と同じ条件で熱収縮
性フイルムを作成した。耐屈曲性もピンホール発
生数35と悪く、熱収縮率も12%と低かつた。
【表】
【表】 F 発明の効果 本発明の熱収縮性フイルムは、ガスバリヤー
性、耐屈曲性および二軸延伸前および/または熱
収縮後の耐層間剥離性に優れている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エチレン含有量20〜60モル%、けん化度90%
    以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物
    (A)層の少なくとも片面に熱可塑性ポリウレタ
    ン(B)層を有し、かつ下記()〜()式を
    満足する熱収縮性フイルム。 1≦c≦7 ……() 60≦a×c≦250 ……() c/50−0.02≦b/b+d≦c/50+0.16 ……() 20≦e≦90 ……() 600≦f ……() a:(A)のエチレン含有量(モル%) b:(A)層の厚み(μ) c:(B)の窒素含有量(重量%) d:(B)層の厚み(μ) e:熱収縮率(%) f:(A)層と(B)層の層間接着強度(g/
    15mm)。
JP14019989A 1989-05-31 1989-05-31 熱収縮性フイルム Granted JPH035143A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14019989A JPH035143A (ja) 1989-05-31 1989-05-31 熱収縮性フイルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14019989A JPH035143A (ja) 1989-05-31 1989-05-31 熱収縮性フイルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH035143A JPH035143A (ja) 1991-01-10
JPH0583065B2 true JPH0583065B2 (ja) 1993-11-24

Family

ID=15263221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14019989A Granted JPH035143A (ja) 1989-05-31 1989-05-31 熱収縮性フイルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH035143A (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0634106Y2 (ja) * 1990-10-12 1994-09-07 呉羽化学工業株式会社 柔軟性多層フイルム
US5482770A (en) * 1992-11-03 1996-01-09 W. R. Grace & Co.-Conn. Highly oriented multilayer film
DE4315663A1 (de) * 1993-05-11 1994-11-17 Wolff Walsrode Ag Flexible siegelfähige Mehrschichtfolie aus thermoplastischen Elastomeren mit innenliegender Sperrschicht
EP2196310A3 (en) * 1994-08-31 2010-12-15 Nike International, Ltd. Improved flexible barrier membrane
JPH09183200A (ja) * 1995-12-28 1997-07-15 Kureha Chem Ind Co Ltd 積層フィルム
CA2417485C (en) 2002-01-29 2010-08-17 Kuraray Co., Ltd. Thermoplastic polyurethane composition and process for producing the same
US7915341B2 (en) 2004-06-10 2011-03-29 The Nippon Synthetic Chemical Industry Co., Ltd. Ethylene-vinyl alcohol copolymer and molded article thereof
JP4549270B2 (ja) * 2004-09-28 2010-09-22 日本合成化学工業株式会社 多層シュリンクフィルム
ES2453475T3 (es) 2009-03-30 2014-04-07 Kuraray Co., Ltd. Composición de resina y estructura multicapa
KR101715282B1 (ko) * 2015-07-13 2017-03-16 (주) 동양이화 코일스프링 보호튜브 및 그 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH035143A (ja) 1991-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4009312A (en) Heat-adhesive film laminate
EP0488779B1 (en) Polyvinyl alcohol product and multi-layer product containing the same
KR100923648B1 (ko) 열가소성 폴리우레탄 조성물 및 이의 제조방법
US5447783A (en) Vapor-permeable, water resistant multicomponent film structure
CA1040520A (en) Heat-adhesive laminated film
WO1995015993A1 (fr) Film transparent permettant de former une couche de revetement sur une boite metallique
US3914502A (en) Heat-adhesive laminated film
EP0897794B1 (en) Polyester film for metal lamination and the use thereof
JPH0583065B2 (ja)
JP3037551B2 (ja) 透明なコポリアミドからなるガス遮断層を有するチーズ包装のための多層フィルム
AU750299B2 (en) Polyester resin compositions
JPS62158043A (ja) 積層体
US6534169B2 (en) Polyester film with a high oxygen barrier, the use of the film and process for its production
JP3665192B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物
JPS62181376A (ja) ポリウレタン接着剤組成物
JPH02258341A (ja) 多層構造体
JP2003292771A (ja) 熱可塑性ポリウレタン組成物およびその製造方法
JP3499206B2 (ja) 多層延伸ポリアミドフィルム
JP2766496B2 (ja) 樹脂組成物
JP3645657B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物
US11208528B2 (en) Biaxially oriented polyester film for metal lamination
JP3647566B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物
JP4862171B2 (ja) 二軸延伸積層フィルム及びその用途
JP3449820B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物およびそれからなる食品用フイルム
JP2000001605A (ja) ポリエステル樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 14

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071124

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 15

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081124

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 16

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091124

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091124

Year of fee payment: 16