JP2766496B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JP2766496B2 JP1026385A JP2638589A JP2766496B2 JP 2766496 B2 JP2766496 B2 JP 2766496B2 JP 1026385 A JP1026385 A JP 1026385A JP 2638589 A JP2638589 A JP 2638589A JP 2766496 B2 JP2766496 B2 JP 2766496B2
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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、落下による破袋、運搬輸送時の振動による
破袋及びピンホールの発生によるガスバリアー性の低
下、内容物の洩れ、外見不良などがなく、高いガスバリ
アー性が要求される、食品包装用途、産業用資材用途、
日用品、医療用々途などに用いられるフイルム状、袋
状、チユーブ状、球状の形態を有する構造体に用いられ
る樹脂組成物である。
B.従来の技術 エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物(以下EVOH)
は、酸素ガスバリアー性が熱可塑性プラスチツクの中で
は最高の性能を有しており、広く食品包装分野で長期保
存性が高い事より多量に使用されている。しかしながら
EVOH単層品は、落下衝撃による破袋、輸送時等の屈曲に
よるピンホールが発生しやすい欠点を有しており、他の
柔軟な熱可塑性樹脂とブレンドする事により該欠点をお
ぎなう方法が取られてきた。
たとえば、特開昭52−77160号にある様に、EVOHにエ
チレン−酢酸ビニル共重合体あるいはそのけん化物など
の柔軟な樹脂ブレンドする方法などがある。これらの方
法は一見上記欠点を改善するかに見受けられるが、以下
の理由で限定された分野にしか使用されていないのが現
状である。
すなわち、該ブレンド物で得たフイルムは耐屈曲性が
改善される方向にはあるが必ずしも十分ではなく、さら
に屈曲による貫通ピンホールは発生しにくいもののガス
バリアー性の悪化が生じたり、また屈曲部の白化、落下
破袋性の悪化、共押出多層積層化に際し、接着力の低下
等多くの問題点がある。
さらにまたEVOHと熱可塑性ポリウレタン(TPU)との
ブレンド組成物に関しては、例えば特開昭55−118993、
55−128458、55−137964等に示されてはいるが、EVOHの
エチレン含量がガスバリアー性がほんど発揮されない50
モル%以上を規定したものである。
一方、特開昭49−33941、特開昭63−77740にもTPUとE
VOHとのブレンドに関する記載はあるが、TPU(b)に対
するEVOH(a)のブレンド比が(a)/(b)≦40/60
と小さく、ガスバリアー性が低い分野であること、ま
た、屈曲によるガスバリアー性の改善思想がないばかり
でなく、市販のTPUとEVOHとを単に溶融ブレンドし、製
膜しただたけでは、多くの場合、フイルム膜面にゲル、
ブツが多量に散在し、外観上好ましくないだけでなく、
屈曲によるピンホールの発生、ガスバリアー性の悪化が
顕著であつた。
C.発明が解決しようとする課題 本発明は、屈曲によるバリアー性の低下を大巾に改善
した、高ガスバリアー性組成物及びその多層構造体を提
供する事にある。
D.課題を解決するための手段 本発明者らは、EVOHあるいはEVOHの種々の熱可塑性樹
脂をブレンドしたEVOH組成物と、基材となる熱可塑性樹
脂、および場合によつては両者を接着させる為の接着性
樹脂を用いて、共押出方法による多層フイルムを作成
し、得られた多層フイルムの耐屈曲性テストをゲルボフ
レツクステスターにより行なつた。
まず、EVOHに、柔軟性の大きいエチレン−酢酸ビニル
共重合体、ポリエステルエラストマー、ポリエーテルラ
ストマー、ポリアミドエラストマーなどを5〜30重量%
ブレンドして、上記評価をさらに行なった。その結果、
屈曲による貫通ピンホールの発生は大巾に改善するとこ
ろが判明したが、ガスバリアー性を測定したところ、測
定場所によるガスバリアー性の変動が大きく、ガスバリ
アー素材としての信頼性に問題があつた。また屈曲部が
白化したり層間接着力が低下したり、落下破袋性が悪化
するものもあつた。
そこで本発明者らは、されに鋭意検討した結果、おど
ろくべきことに、EVOH(A)TPU(B)を下記(I)〜
(III)を満足するようにブレンドする事により、貫通
ピンホールの発生が大巾に改善されるばかりでなく、ガ
スバリアー性の悪化も大巾におさえられる場合がある事
を見い出した。
さらにまた水分率100ppm以下にしたEVOH(A)を用
い、式(I)〜(IV)を満足する場合には、膜面にフイ
ツシユアイ、ゲル、ブツが少なく、かつ屈曲によるピン
ホールの発生及びガスバリアー性の低下を大巾に改善す
る事を見い出した。
1≦N(B)≦7 ……(I) 0.01≦N(B)/CH(A)≦0.2 ……(II) 0.01≦MI(0)/MI(2)≦10 ……(III) 0.05≦MI(B)/MI(A)≦20 ……(IV) ただし N(B):(B)の窒素含有量(重量%) CH(A):(A)のエチレン含有量(モル
%) MI(0):(A)および(B)からなる組
成物のメルトインデツクス(220℃、10.9kg荷重下に測
定した値) MI(2):(A)および(B)からなる組
成物を、窒素雰囲気下、220℃で2時間熱処理後のメル
トインデックス(220℃、10.9kg荷重下で測定した値) MI(A):(A)のメルトインデックス
(190℃、2160g荷重下に測定した値) MI(B):(B)のメルトインデックス
(190℃、2160g荷重下に測定した値) なお、上記メルトインデックスはJIS K7210に記載さ
れた方法に準じて測定した値である。
本発明のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物
(A)としては、エチレン含有量が25〜49モル%、けん
化度90%以上のものが使用出来る。エチレン含有量が25
モル%未満では溶融成形性が悪く、一方49モル%以上で
はガスバリアー性が不足する。また、けん化度が90%未
満ではガスバリアー性及び熱安定性が悪く、使用出きな
い。また該EVOHは本発明の効果が阻害されない範囲でプ
ロピレン、ブチレン、ビニルシラン系化合物、ビニルピ
ロリドン系化合物を共重合したり、可塑剤、熱安定剤、
紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤、フイラーなどをブ
レンドする事は自由である。
通常EVOHは揮発分を0.1〜0.4重量%含有しており、そ
のままTPUとブレンドして使用した場合、ゲルブツが発
生するので、TPUにブレンドするに先立ち、EVOHを乾燥
し、水分率100ppm以下とすることが好ましい。乾燥する
方法としては、真空度1mmHg以下、100℃以上の温度で6
時間以上、好適には120℃、24時間以上、真空加熱する
事が好ましい。また、他の乾燥法としてはベント式押出
機に投入し、可能な限り、低い温度、例えば融点+40
℃、好適には融点+20℃で高真空下(0.1mmHg以下)で
揮発性不純物を除去する事が好ましい。しかしながらこ
の方法は、操作中に該揮発性不純物が発生する為か、前
記の乾燥法により良好な結果が得られない場合がある。
揮発性物質の除去量の特定は不可である為、除去の目安
としてカールフイツシヤー法による水分測定値としては
100ppm以下がよく、より好適には50ppm以下である。
ところでEVOHを乾燥して水分を除去する事でTPUとの
反応を防止している様に見受けられるが、該乾燥EVOHに
水を吸湿させても、該効果が発見する事より、EVOH中の
水分以外にもなんらかの揮発性物質がEVOH(A)とTPU
(B)とのブレンドにおける膜面の異常(ゲル、ブツ)
及び屈曲性の悪化をもたらしているものと推定される。
この事は以下に示す実施例からも明らかである。
本発明に用いられる熱可塑性ポリウレタン(TPU)と
は、溶融可能であり、通常高分子ジオールおよび有機ジ
イソシアネート、および/またば低分子ジオールなどの
2または3成分よりる。以下に各成分の詳細を述べる。
高分子ジオールは、重縮合、付加重合(例えば、開環
重合)または重付加などによつて得られる高分子化合物
のジオールであり、代表的なものとしてはポリエステル
ジオール、ポリエーテルジオール、ポリカーボネートジ
オールまたはこれらの共縮合物(例えば、ポリエステル
・エーテルジオール)が挙げられる。これらは単独で使
用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
上記ポリエステルジオールとしてはエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、2−メチルプロパンジオールなどの炭素数2〜10の
アルカンのジオールまたはこれらの混合物とグルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、セバシン
酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の炭素数4〜12の脂
肪族もしくは芳香族ジカルボン酸またはこれらの混合物
とから得られる飽和ポリエステルジオール、あるいはポ
リカプロラクトングリコール、ポリプロピオラクトング
リコール、ポリバレロラクトングリコールなどのポリラ
クトンジオールが好ましく使用される。
また、上記ポリエーテルジオールとしてはポリエチレ
ンエーテルグリコール、ポリプロピレンエーテルグリコ
ール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘ
キサメチレンエーテルグリコールなどのポリアルキレン
エテルジオールが好ましく使用される。
さらに上記ポリカーボネートジオールとしては1,4−
ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサ
ンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジ
オールなどの炭素数2〜12の脂肪族もしくは脂環式ジオ
ールまたはこれらの混合物に炭酸ジフエニルもしくはホ
スゲンを作用させて縮重合して得られるポリカーネート
ジオールが好ましく使用される。
これらの高分子ジオールの平均分子量は500〜3,000、
好ましくは500〜2,500の範囲内にあるのが望ましい。平
均分子量が小さ過ぎると有機ジイソシアネートとの相溶
性が良過ぎて生成ポリウレタンの弾性が乏しくなり、一
方平均分子量が大き過ぎると有機ジイソシアネートとの
相溶性が悪くなり重合過程での混合がうまくゆかず、ゲ
ル状物の塊が生じたり安定したポリウレタンが得られな
い。
第2の原料である低分子ジオールとしては、分子量が
500未満の低分子ジオール、たとえばエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ペンタングリコール、3−メチルペンタングリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビスヒドロキシエチ
ルベンゼンなどが脂肪族、脂環族または芳香族ジオール
が挙げられる。これらは単独で使用しても2種以上組合
せて使用してもよい。
本発明で使用される有機ジイソシアネートとしては4,
4′−ジフエニルメタンジイソシアネート、トリレンジ
イソシアネート、2,2′−ジメチル−4,4′−ジフエニル
メタンジイソシアネート、1,3−または1,4−ビス(イソ
シアネートメチル)ベンゼン、1,3−または1,4−ビス
(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、4,4′−ジ
シクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジ
イソシアネートなどの芳香族、脂環族または脂肪族ジイ
ソシアネートが挙げられる。これらの有機ジイソシアネ
ートは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用い
てもよい。
本発明においては、高分子ジオール、低分子ジオール
および有機ジイソシアネートの使用割合は、高分子ジオ
ールと低分子ジオールの全ジオール中の水酸基に対する
有機ジイソシアネート中のイソシアネート基のモル比
(R)で0.95〜1.02となる量の範囲内であるのが好まし
い。前記R値がこの範囲からはずれると、生成ポリウレ
タンは物性の点で満足できるものでなかつたり、ゲル状
物の塊が多量含有するものであり、好ましくない。
なお、高分子ジオールと有機ジイソシアネートを押出
機に供給し、混合によりプレポリマーをつくり、そこに
残量の有機ジイソシアネートさらには低分子ジオールを
供給してポリウレタンを製造する場合には、プレポリマ
ー調整のための高分子ジオールと有機イジソシアネート
との使用割合は高分子ジオール中の水酸基に対する有機
ジイソシアネート中のイソシアネート基のモル比(r)
が1.0〜5.0となる量の範囲で、かつ一般式40R−38≦r
を満足する量であるのが好ましい。この条件を採用する
ことにより溶融流動性の温度依存性の小さい熱可塑性ポ
リウレタンが得られる。
また、高分子ジオールと低分子ジオールとの使用割合
はポリウレタンの製造の常法で行われている範囲であれ
ばよいが、高分子ジオールと低分子ジオールとを混合物
の形で押出機に供給する場合には肉眼で見て透明となる
ような量とするのが好ましい。この理由は、高分子ジオ
ールと低分子ジオールとは元来相溶性が十分あるとはい
えず、それらの混合物が肉眼で判定できる程の不均一な
状態(白濁した状態)で押出機に供給され、有機ジイソ
シアネートと反応すれば、生成ポリウレタンは巨視的に
ハードセグメント(イソシアネート残基)の多い部分と
ソフトセグメント(高分子ジオール残基)の多い部分と
の混合物となり、濁つたポリウレタンしか得られず、さ
らに混合が充分でない場合には生成ポリウレタンの粘度
は上昇せず、物性の低いものしか得られない。
熱可塑性ポリウレタンを製造する場合、必要に応じて
有機ジイソシアネートとジオールとの反応を促進する適
当な触媒を用いてもよい。
上記TPUには、目的に応じて、着色剤、充填剤、酸化
防止剤、紫外線吸収剤などの各種添加剤を本発明の効果
が阻害されない範囲で添加する事は自由である。
ところで使用するTPU中のN(窒素)含量がEVOHとの
ブレンドあるいは積層した場合の性能(耐落下破袋性、
耐屈曲性)に大きな影響を与え、本発明においては前記
(I)式を満足することが重要である。N含有量が7重
量%をこえる場合熱安定性が悪い為か、ゲル、スジが発
生しやすく耐屈曲性及び落下破袋性の改善効果が少な
く、逆に悪くなる傾向さえ認められる。一方、N含有量
が1重量%未満の場合、EVOHとの相溶性あるいは接着性
が悪い為か、耐屈曲性、耐落下破袋性の改善効果が低下
する。そして、より好適には1重量%≦N含有量≦6重
量%である。
なおN含有量とはTPUを元素分析法により測定したTPU
中のN重量%である。
さらにTPUのN含量とEVOHのエチレン含有量とは重要
な関係にあり本発明においては前記(II)式を満足する
事が重要である。N(B)/CH(A)が0.2をこえると、
製膜時ゲル、ブツの発生が顕著でありまた、屈曲による
ピンホール、ガスバリアー性の悪化が生じる。又0.01未
満では屈曲によるピンホール、ガスバリアー性の悪化に
対する改善効果が悪い。より好適には、0.05≦N(B)
/CH(A)≦0.18である。
また、EVOH(A)とTPU(B)とのブレンド物の溶融
粘性変化は重要な用件であり、本発明においては前記
(III)式を満足することが重要である。MI(0)/MI
(2)が10をこえる場合、膜面にブツが多発したり屈曲
時、ガスバリアー性が大巾に悪化する。一方0.01未満の
場合、分解による着色、ゲル発生等により外観上好まし
くない。好適には5≧MI(0)/MI(2)≧0.5である。
またEVOHのMI(A)とTPUのMI(B)との比に関して
は、(IV)式、すなわち0.05≦MI(B)/MI(A)≦20
を満足することが好適であり、0.05以下あるいは20以上
では製膜時、特に共押出し成膜時、スジ、流れムラ等が
発生し、外観のみならず耐屈曲性の悪化をもたらすこと
がある。より好適には0.1≦MI(B)/MI(A)≦10であ
る。MI(A)としては、50g/10分≧MI(A)≧0.1g/10
分が好適に用いられ、より好適には30g/10分≧MI(A)
≧0.5g/10分である。またMI(B)としては、好適には7
0g/10分≧MI(B)≧0.1g/10分、より好適には、50g/10
分≧MI(B)≧0.3g/10分である。なお、MI(A)、MI
(B)はメルトインデックス{190℃、2160g荷重下で測
定した値;ただし、融点が190℃付近あるいは190℃を越
えるものは2160g荷重下、融点以上の複数の温度で測定
し、片対数グラフで絶対温度の逆数を横軸、メルトイン
デックスを縦軸(対数)としてプロットし、190℃に外
挿した値}である。
さらに本発明においては、EVOH(A)とTPU(B)と
のブレンド比、(B)/(A)は5/95〜38/62を満足す
ることが重要で、好適には(B)/(A)=7/93〜35/6
5である。EVOH(A)が5%未満では、耐屈曲性、耐落
下破袋性改善効果がとぼしく、一方、38%をこえると、
耐屈曲性、耐落下破袋姓は増すが、ゲルが発生しやす
く、またガスバリアー性も低下し好ましくない。
EVOHとTPUとのブレンド方法としては、特に限定され
るものではなく、ドライブレンドした樹脂を直接使用し
たり、該ブレンド物を押出し機に投入しペレツト化乾燥
したものが使用できる。押出しに際しては、製品への着
色ゲルなどの混入を最小限にとどめる為、押出し温度は
可能な限り、低く、ホツパー口にN2シールする事が望ま
しい。特に重要な点は、押出機としてはベント式押出機
を用い、高真空下で揮発生不純物を除去する事である。
本発明の樹脂組成物は、各種成形体、たとえばフイル
ム、多層構造体として使用される。多層構造体(たとえ
ば多層フイルム)を得る場合はドライラミネート法、押
出しラミネート法、共押出しラミネート法が用いられ
る。より好適には共押出し製膜法が挙げられる。また製
膜後延伸、熱処理などを施すことは自由である。EVOHと
TPUとのブレンドフイルムの厚み、さらにはこのブレン
ドフイルムと積層するEVOHフイルムの厚さは2〜200μ
であり、より好適には、4〜80μである。一方、このブ
レンドフイルムと積層するTPUの厚み、さらには他の熱
可塑性樹脂の厚みとしては4〜800μ、好適には、4〜4
00μ、さらに好適には5〜100μである。
多層構造体の構成としては、EVOH/(EVOH+TPU)、TP
U/(EVOH+TPU)、TPU/(EVOH+PU)/TPU、EVOH/TPU/
(EVOH+TPU)、TPU/(EVOH+TPU)/EVOH、(EVOH+TP
U)/熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂/(EVOH+TPU)/熱
可塑性樹脂、熱可塑性樹脂/TPU/(EVOH+TPU)、熱可塑
性樹脂/TPU/CEVOH+TPU)/TPU、熱可塑性樹脂/(EVOH
+TPU)/TPU、熱可塑性樹脂/PU/(EVOH+TPU)/PU/熱可
塑性樹脂などがあげられる。
さらに、EVOHと(EVOH+TPU)とを両者使用する場合
もある。たとえばEVOH/(TPU+EVOH)/EVOH、EVOH/(TP
U+EVOH)/TPU、EVOH/(TPU+EVOH)/TPU/熱可塑性樹
脂、EVOH/(TPU+EVOH)/熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂
/EVOH/(TPU+EVOH)/熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂/TP
U/(PU+EVOH/TPU/熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂/TPU/
(PU+EVOH)/TPU/EVOH/TPU/熱可塑性樹脂などがあげら
れるが、これによりなんら限定されるものではない。
ここで前記熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリ
エステル、ポリカーボネート、ポリエステル、PVC、EV
A、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン等が用いられる。また、熱可塑性樹脂に代えてゴム状
樹脂も使用可能である。通常接着性樹脂は不要である
が、接着力が不足する場合不飽和カルボン酸変性ポリオ
レフイン又はエチレン−酢酸ビニル共重合体を層間接着
剤として用いることもできる。
該組成物及びこれを用いた単層ならびに多層構造体
は、その屈曲によるガスバリアー性の低下が少ないだけ
でなく、延伸性、収縮性、接着性が大巾に改善されてい
るので、とくに食品分野の酸素、フレーバーバリアー性
が求められる食品包装用フイルム、パウチ、延伸、収縮
性をいかして、スキンパツク、シユリンク、ストレツチ
包装材料等に広く使用出来、また、加温、レトルト殺菌
処理も可能である。また産業資材分野、日用品分野で、
酸素バリアー性、臭気のバリアー性が求められる、自転
車、自動車のタイヤ、電線被覆、防錆色装分野、球技用
ボール内袋、苔庭ホース、ガスホース、気球(バールー
ン)、風船等にパウチ、チユーブ、シュリンク、ストレ
ッチ包装材料の型で使用される。また医療用分野におい
ても、輸液、血液バツグ、チユーブ、カテーテル等の分
野で巾広く使用が可能である。
E.実施例 実施例1 120℃、減圧下、24hr乾燥したエチレン含有量32モル
%、けん化度99.5%のEVOH80重量部にN含有量3.4wt%
のポリエステル系ポリウレタン(クラレ製クラミロン11
90)20重量部をドライブレンドしたものを二輸スクリユ
ータイプ押出機に投入し、ダイ温度200℃で20μの単層
フイルムを得た。このフイルムをゲルボフレツクステス
ターにかけ、20℃−65%RH条件下、耐屈曲性のテストを
行なつた。その結果、500回屈曲を行なつても貫通ピン
ホールは発生せず、ガスバリアー性()も0.9cc・20
μ/m2・day・atmと良好である、バラツキR(最大−最
小)(n=10)も0.2cc・20μ/m2・day・atmと小さかつ
た。また、屈曲後のフイルムの屈曲部の白化はほとんど
認められなかつた。該単層フイルムで10×10cmのパウチ
を作り、100mlの水を充填後、1m高さよりコンクリート
床に向けて落下させたが、20回行なつても破袋しなかつ
た。結果を1に示す。
実施例2 実施例1において、ポリエステル系ポリウレタンをポ
リエーテル系ポリウレタン(クラレ製クラミロン9190)
に変え、さらに表1に示す以外は実施例1と同様の条件
でフイルムを得た。結果を表1に示す。
実施例3 実施例1においてポリエステル系ポリウレタンをポリ
カプロラクトン系ポリウレタン(クラレ製クラミロン51
90)に変え、さらに表1に示す以外は実施例1と同様の
条件でフイルムを得た。結果を表1に示す。
実施例4〜6、比較例1〜7 表1に示す以外は実施例1と同様の条件でフイルムを
得た。結果を表1に示す。
F.発明の効果 本発明のEVOHとTPUとのブレンド組成物およびこれを
用いた多層構造体は、屈曲によるピンホールの発生のみ
ならず、ガスバリアー性の悪化が改善され、ガスバリア
ー性、耐屈曲性が求められる食品包装、産業用資材、日
用品、医療用用途などに好適に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−33941(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 23/26 C08L 75/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン含有量25〜49モル%、けん化度90
    %以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化合物
    (A)と熱可塑性ポリウレタン(B)とからなり、重量
    比(B)/(A)が5/95〜38/62であり、かつ下記
    (I)〜(IV)式を満足する樹脂組成物。 1≦N(B)≦7 ……(I) 0.01≦N(B)/CH(A)≦0.2 ……(II) 0.01≦MI(0)/MI(2)≦10 ……(III) 0.05≦MI(B)/MI(A)≦20 ……(IV) N(B):(B)の窒素含有量(重量%) CH(A):(A)のエチレン含有量(モル%) MI(0):(A)および(B)からなる組成物のメルト
    インデックス(220℃、10.9kg荷重下に測定した値) MI(2):(A)および(B)からなる組成物を、窒素
    雰囲気下、220℃で2時間熱処理後のメルトインデック
    ス(220℃、10.9kg荷重下で測定した値) MI(A):(A)のメルトインデックス(190℃、2160g
    荷重下に測定した値) MI(B):(B)のメルトインデックス(190℃、2160g
    荷重下に測定した値)
  2. 【請求項2】(A)の水分が100ppm以下である請求項1
    記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の樹脂組成物の層を
    少なくとも一層有する多層構造体。
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