JPH0583063A - 超音波遅延線の製造方法 - Google Patents
超音波遅延線の製造方法Info
- Publication number
- JPH0583063A JPH0583063A JP24556991A JP24556991A JPH0583063A JP H0583063 A JPH0583063 A JP H0583063A JP 24556991 A JP24556991 A JP 24556991A JP 24556991 A JP24556991 A JP 24556991A JP H0583063 A JPH0583063 A JP H0583063A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- delay
- delay line
- glass
- ultrasonic wave
- medium
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
(57)【要約】
【目的】 テレビジョン受像機,ビデオテープレコー
ダ,ビデオカメラ等に使用される超音波遅延線におい
て、遅延時間の経時変化を小さく抑えた超音波遅延線を
実現する。 【構成】 ガラス遅延媒体1にスパッタエッチングやガ
スプラズマエッチングを施すことにより、ガラス遅延媒
体の表面の不純物や微小クラッチを除去することができ
その表面が強化され、遅延時間の経時変化の小さな超音
波遅延線が得られる。
ダ,ビデオカメラ等に使用される超音波遅延線におい
て、遅延時間の経時変化を小さく抑えた超音波遅延線を
実現する。 【構成】 ガラス遅延媒体1にスパッタエッチングやガ
スプラズマエッチングを施すことにより、ガラス遅延媒
体の表面の不純物や微小クラッチを除去することができ
その表面が強化され、遅延時間の経時変化の小さな超音
波遅延線が得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気信号を一定時間遅
延させる超音波遅延線の製造方法に関するものである。
延させる超音波遅延線の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、超音波遅延線はテレビジョン受像
機,ビデオテープレコーダ,ビデオカメラ等の映像機器
の画質向上に用いられている。その機能は入力側圧電変
換素子によって電気信号を超音波信号に変換し、その超
音波信号を遅延媒体中に伝搬させて出力側圧電変換素子
で再び電気信号に変換し、一定の遅延時間を得るもので
ある。
機,ビデオテープレコーダ,ビデオカメラ等の映像機器
の画質向上に用いられている。その機能は入力側圧電変
換素子によって電気信号を超音波信号に変換し、その超
音波信号を遅延媒体中に伝搬させて出力側圧電変換素子
で再び電気信号に変換し、一定の遅延時間を得るもので
ある。
【0003】このような超音波遅延線は、所定の形状に
形成されている遅延媒体に入力用および出力用圧電変換
素子を貼合せることで形成されており、このうち遅延媒
体については、主に石英ガラス等、所定の組成からなる
ガラス材のブロックから切り出されて形成されているガ
ラス遅延媒体が多く用いられている。
形成されている遅延媒体に入力用および出力用圧電変換
素子を貼合せることで形成されており、このうち遅延媒
体については、主に石英ガラス等、所定の組成からなる
ガラス材のブロックから切り出されて形成されているガ
ラス遅延媒体が多く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来のガラス遅延媒体には、その表面に目には直接見えな
い微小なクラックや不純物が存在し、これが原因となっ
て映像機器セットの高信頼性を確保する上で重要な遅延
時間の経時変化が大きくなるという問題を有していた。
来のガラス遅延媒体には、その表面に目には直接見えな
い微小なクラックや不純物が存在し、これが原因となっ
て映像機器セットの高信頼性を確保する上で重要な遅延
時間の経時変化が大きくなるという問題を有していた。
【0005】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、遅延時間の経時変化を小さく抑えた超音波遅延線を
提供することを目的とする。
で、遅延時間の経時変化を小さく抑えた超音波遅延線を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の超音波遅延線の製造方法は、ガラス材のブロ
ックから切り出された板状のガラス遅延媒体の表面にガ
スプラズマエッチングまたはスパッタエッチングを施す
ものである。
に本発明の超音波遅延線の製造方法は、ガラス材のブロ
ックから切り出された板状のガラス遅延媒体の表面にガ
スプラズマエッチングまたはスパッタエッチングを施す
ものである。
【0007】
【作用】この構成によって、ガラス遅延媒体の表面に存
在する微小なクラックや不純物が除去されるためにその
表面の強度が増大し、遅延時間の経時変化が小さく抑え
られる。
在する微小なクラックや不純物が除去されるためにその
表面の強度が増大し、遅延時間の経時変化が小さく抑え
られる。
【0008】
【実施例】(実施例1)以下本発明の一実施例について
説明する。図1は本発明の第1の実施例において使用す
るガスプラズマエッチング装置の基本構成図である。図
1において、1はガラス遅延媒体、2はチャンバー、3
は一対の高周波電極、4は高周波電源、5a,5bはそ
れぞれガスの流入口および流出口である。
説明する。図1は本発明の第1の実施例において使用す
るガスプラズマエッチング装置の基本構成図である。図
1において、1はガラス遅延媒体、2はチャンバー、3
は一対の高周波電極、4は高周波電源、5a,5bはそ
れぞれガスの流入口および流出口である。
【0009】まず、ガラス材のブロックから切り出され
た板状のガラス遅延媒体1をチャンバー2の中に入れ、
一対の高周波電極3の一方に配置する。次に、ガス流出
口5bより真空引きしてチャンバー2内を真空度が1×
10-6Torrの真空にした後、ガス流入口5aよりフ
ッ化炭素ガス(CF4)を圧力が8×10-1Torrに
なるように注入する。そして、一対の高周波電極3間に
電圧を印加してプラズマを発生させ、このガスプラズマ
中にガラス遅延媒体1を約5分間保持する。この処理に
より、フッ素ラジカル(F*)がガラス遅延媒体1のS
iO2と次の化学反応式、 SiO2+4F* → SiF4+O2 により反応し、ガラス遅延媒体1の表面がエッチングさ
れて微小クラックが取り除かれる。
た板状のガラス遅延媒体1をチャンバー2の中に入れ、
一対の高周波電極3の一方に配置する。次に、ガス流出
口5bより真空引きしてチャンバー2内を真空度が1×
10-6Torrの真空にした後、ガス流入口5aよりフ
ッ化炭素ガス(CF4)を圧力が8×10-1Torrに
なるように注入する。そして、一対の高周波電極3間に
電圧を印加してプラズマを発生させ、このガスプラズマ
中にガラス遅延媒体1を約5分間保持する。この処理に
より、フッ素ラジカル(F*)がガラス遅延媒体1のS
iO2と次の化学反応式、 SiO2+4F* → SiF4+O2 により反応し、ガラス遅延媒体1の表面がエッチングさ
れて微小クラックが取り除かれる。
【0010】図2に、このガスプラズマエッチング処理
をしたガラス遅延媒体を用いた超音波遅延線の遅延時間
の経時変化特性を従来の超音波遅延線のそれと比較して
示す。同図から明らかなように、本実施例の遅延時間の
経時変化は従来品のそれよりも極めて小さくなってい
る。
をしたガラス遅延媒体を用いた超音波遅延線の遅延時間
の経時変化特性を従来の超音波遅延線のそれと比較して
示す。同図から明らかなように、本実施例の遅延時間の
経時変化は従来品のそれよりも極めて小さくなってい
る。
【0011】(実施例2)次に、スパッタエッチング処
理の場合について説明する。この場合は、まず、図1に
示したガスプラズマエッチング装置と類似のスパッタエ
ッチング装置のチャンバー内の一対の高周波電極の一方
に切り出されたガラス遅延媒体を配置する。次に、チャ
ンバー内を1×10-6Torrの真空にした後、1×1
0-1〜1×10-3Torrの真空度になるようにアルゴ
ンガスを注入する。そして、一対の高周波電極に電圧を
印加してアルゴンガスイオンをガラス遅延媒体の表面に
10分以上衝突させ、その表面を物理的にエッチングし
て微小クラックや不純物を除去する。
理の場合について説明する。この場合は、まず、図1に
示したガスプラズマエッチング装置と類似のスパッタエ
ッチング装置のチャンバー内の一対の高周波電極の一方
に切り出されたガラス遅延媒体を配置する。次に、チャ
ンバー内を1×10-6Torrの真空にした後、1×1
0-1〜1×10-3Torrの真空度になるようにアルゴ
ンガスを注入する。そして、一対の高周波電極に電圧を
印加してアルゴンガスイオンをガラス遅延媒体の表面に
10分以上衝突させ、その表面を物理的にエッチングし
て微小クラックや不純物を除去する。
【0012】図3に、このスパッタエッチング処理をし
たガラス遅延媒体を用いた超音波遅延線の遅延時間の経
時変化特性を従来の超音波遅延線のそれと比較して示
す。同図から明らかなように、スパッタエッチング処理
した場合の遅延時間の経時変化も従来品のそれよりもか
なり小さくなっている。
たガラス遅延媒体を用いた超音波遅延線の遅延時間の経
時変化特性を従来の超音波遅延線のそれと比較して示
す。同図から明らかなように、スパッタエッチング処理
した場合の遅延時間の経時変化も従来品のそれよりもか
なり小さくなっている。
【0013】
【発明の効果】以上のように本発明は、ガラス遅延媒体
の表面にスパッタエッチングやガスプラズマエッチング
を施すことによってガラス遅延媒体の表面に存在する微
小クラックや不純物を除去することができ、これにより
遅延時間の経時変化を極めて小さくした優れた超音波遅
延線を実現したものである。
の表面にスパッタエッチングやガスプラズマエッチング
を施すことによってガラス遅延媒体の表面に存在する微
小クラックや不純物を除去することができ、これにより
遅延時間の経時変化を極めて小さくした優れた超音波遅
延線を実現したものである。
【図1】一般的なガスプラズマエッチング装置の基本構
成図
成図
【図2】本発明の第1の実施例における超音波遅延線の
遅延時間の経時変化を従来品のそれと比較して示す特性
図
遅延時間の経時変化を従来品のそれと比較して示す特性
図
【図3】本発明の第2の実施例における超音波遅延線の
遅延時間の経時変化を従来品のそれと比較して示す特性
図
遅延時間の経時変化を従来品のそれと比較して示す特性
図
1 ガラス遅延媒体
Claims (1)
- 【請求項1】 ガラス材のブロックから切り出された板
状のガラス遅延媒体の表面にガスプラズマエッチングま
たはスパッタエッチングを施すことを特徴とする超音波
遅延線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24556991A JPH0583063A (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 超音波遅延線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24556991A JPH0583063A (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 超音波遅延線の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0583063A true JPH0583063A (ja) | 1993-04-02 |
Family
ID=17135671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24556991A Pending JPH0583063A (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 超音波遅延線の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0583063A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011528878A (ja) * | 2008-07-23 | 2011-11-24 | エムエスゲー リトグラス アクチエンゲゼルシャフト | 電子音響部品に誘電体層を形成する方法および電子音響部品 |
US10954591B2 (en) | 2009-07-23 | 2021-03-23 | Msg Lithoglas Ag | Method for producing a structured coating on a substrate, coated substrate, and semi-finished product having a coated substrate |
-
1991
- 1991-09-25 JP JP24556991A patent/JPH0583063A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011528878A (ja) * | 2008-07-23 | 2011-11-24 | エムエスゲー リトグラス アクチエンゲゼルシャフト | 電子音響部品に誘電体層を形成する方法および電子音響部品 |
US10954591B2 (en) | 2009-07-23 | 2021-03-23 | Msg Lithoglas Ag | Method for producing a structured coating on a substrate, coated substrate, and semi-finished product having a coated substrate |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2009081651A1 (ja) | 複合圧電基板の製造方法 | |
EP1156132A2 (en) | Method of forming electrode film | |
US5320865A (en) | Method of manufacturing a surface acoustic wave device | |
WO2019244461A1 (ja) | 接合体および弾性波素子 | |
JPH0583063A (ja) | 超音波遅延線の製造方法 | |
US20220399873A1 (en) | Composite substrate and method of producing composite substrate | |
JP2003273694A (ja) | 電子部品、その製造方法、それを用いたフィルタおよびデュプレクサならびに電子通信機器 | |
JPH07263408A (ja) | プラズマエッチング方法 | |
JPH08195635A (ja) | 弾性表面波装置の製造方法 | |
JP2003289230A (ja) | ニオブ酸カリウム薄膜の製造方法、並びに表面弾性波素子、周波数フィルタ、周波数発振器、電子回路、及び電子機器 | |
JPH11274143A (ja) | ドライエッチング方法及び薄膜トランジスタの製造方法 | |
JP3345779B2 (ja) | Sawチップ及びこれを利用したsawデバイスの製造方法 | |
JPH04365211A (ja) | 弾性表面波フィルタとその製造方法 | |
JP2024000433A (ja) | 成膜方法及び弾性波デバイス | |
JPH0583062A (ja) | 超音波遅延線の製造方法 | |
RU1797733C (ru) | Способ настройки на центральную частоту узкополосного прибора на поверхностных акустических волнах | |
CN117439561A (zh) | 一种干法刻蚀氮化铝薄膜的方法 | |
JPS60244108A (ja) | 弾性表面波素子 | |
JPH06216089A (ja) | ドライエッチング方法 | |
JPH0337329B2 (ja) | ||
JPH08148468A (ja) | エッチング方法 | |
Coussot et al. | EXPERIMENTAL INVESTIGATION OF MASS-ACOUSTIC SURFACE WAVE FILTER | |
JP2024000432A (ja) | 成膜方法及び弾性波デバイス | |
RU2174736C2 (ru) | Способ изготовления высокочастотного кварцевого резонатора с улучшенной линейностью | |
JPH0774573A (ja) | 弾性表面波素子の周波数調整方法 |