JPH0582116A - 電池セパレーター用複合微多孔膜 - Google Patents
電池セパレーター用複合微多孔膜Info
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- JPH0582116A JPH0582116A JP3241301A JP24130191A JPH0582116A JP H0582116 A JPH0582116 A JP H0582116A JP 3241301 A JP3241301 A JP 3241301A JP 24130191 A JP24130191 A JP 24130191A JP H0582116 A JPH0582116 A JP H0582116A
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- porous film
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、高性能小型電池セパレータ
ーとして有用な、機械的強度が高く優れた電池組立性を
有すると供に、一方で空孔度が高く、しかも膜厚が薄く
優れた安全性を有する複合微多孔膜を提供することであ
る。 【構成】 粘度平均分子量が100万以上のポリエチレ
ン繊維を含む布帛を内圧するポリオレフイン微多孔膜よ
りなることを特徴とする電池セパレーター用複合微多孔
膜である。
ーとして有用な、機械的強度が高く優れた電池組立性を
有すると供に、一方で空孔度が高く、しかも膜厚が薄く
優れた安全性を有する複合微多孔膜を提供することであ
る。 【構成】 粘度平均分子量が100万以上のポリエチレ
ン繊維を含む布帛を内圧するポリオレフイン微多孔膜よ
りなることを特徴とする電池セパレーター用複合微多孔
膜である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リチウム電池、特に最
近急速な伸びを示している円筒型リチウム一次電池及び
二次電池その他の非水電解液系の一次、二次電池のセパ
レーター用として使用される膜厚の薄い複合微多孔膜に
関する。
近急速な伸びを示している円筒型リチウム一次電池及び
二次電池その他の非水電解液系の一次、二次電池のセパ
レーター用として使用される膜厚の薄い複合微多孔膜に
関する。
【0002】
【従来の技術】電解コンデンサー、リチウム一次電池、
二次電池等に用いられる電池セパレーターとして多孔質
ポリオレフィン膜を用いることが提案されている。多孔
質ポリオレフィン膜を電池セパレーターとして用いる
と、良好な耐薬品性とともに、電極上の微細導電物がセ
パレーターを突き破って反対極に移動してショートが発
生しても、その際発生する熱によってポリオレフィン多
孔質膜が融解されてショートによって形成された穴が閉
鎖封止され無孔化したフィルム状となり、以後の異常反
応を抑え(温度上昇を抑え)、発火事故等を未然に防げ
安全であるとされている。しかしながら、一旦上昇した
電池内部の温度は、たとえセパレーターの孔が閉鎖封止
され以後の異常反応を抑えたとしても、急激には低下せ
ず、又温度上昇が続く可能性がある。このように、更に
温度上昇が続くと従来の多孔質ポリオレフィン膜では閉
鎖封止され無孔化していても溶融粘度が低下し、フィル
ム状態を維持することができなくなり、ある温度に至る
と破れてしまう可能性があった。このため、発火事故を
未然に防げず、安全性に対する信頼性に劣る電池セパレ
ーターとなっていた。
二次電池等に用いられる電池セパレーターとして多孔質
ポリオレフィン膜を用いることが提案されている。多孔
質ポリオレフィン膜を電池セパレーターとして用いる
と、良好な耐薬品性とともに、電極上の微細導電物がセ
パレーターを突き破って反対極に移動してショートが発
生しても、その際発生する熱によってポリオレフィン多
孔質膜が融解されてショートによって形成された穴が閉
鎖封止され無孔化したフィルム状となり、以後の異常反
応を抑え(温度上昇を抑え)、発火事故等を未然に防げ
安全であるとされている。しかしながら、一旦上昇した
電池内部の温度は、たとえセパレーターの孔が閉鎖封止
され以後の異常反応を抑えたとしても、急激には低下せ
ず、又温度上昇が続く可能性がある。このように、更に
温度上昇が続くと従来の多孔質ポリオレフィン膜では閉
鎖封止され無孔化していても溶融粘度が低下し、フィル
ム状態を維持することができなくなり、ある温度に至る
と破れてしまう可能性があった。このため、発火事故を
未然に防げず、安全性に対する信頼性に劣る電池セパレ
ーターとなっていた。
【0003】又、微多孔膜だけでは、機械的強度に乏し
く電池生産時に電池組み込み速度を上げれず、生産能力
のアップの妨げとなっていた。このような欠点を補うた
め特開平1−258358号公報に示されているように
多孔膜と多孔膜あるいは不織布との2枚張り合わせのセ
パレーターや特開平2−113039号公報に示されて
いるように織布又は不織布の内部に超高分子量ポリエチ
レン多孔膜を含浸した多孔質膜が提案されている。しか
しながらこれらの公報に示されている補強材である多孔
質膜や織布、不織布の強度が充分でなく、セパレーター
の強度を維持しようとすると、補強材の厚みが厚くな
り、円筒型電池におけるセパレーターのしめる容積が増
加し、その分同一容量の電池において活物質の量が減少
するため、エネルギー密度が高くコンパクトな電池の要
望に答えられないという問題があった。
く電池生産時に電池組み込み速度を上げれず、生産能力
のアップの妨げとなっていた。このような欠点を補うた
め特開平1−258358号公報に示されているように
多孔膜と多孔膜あるいは不織布との2枚張り合わせのセ
パレーターや特開平2−113039号公報に示されて
いるように織布又は不織布の内部に超高分子量ポリエチ
レン多孔膜を含浸した多孔質膜が提案されている。しか
しながらこれらの公報に示されている補強材である多孔
質膜や織布、不織布の強度が充分でなく、セパレーター
の強度を維持しようとすると、補強材の厚みが厚くな
り、円筒型電池におけるセパレーターのしめる容積が増
加し、その分同一容量の電池において活物質の量が減少
するため、エネルギー密度が高くコンパクトな電池の要
望に答えられないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するため、優れた電池組立性を有するとともに、
優れた安全性を有する膜厚の薄い複合微多孔膜を提供す
ることである。
を解決するため、優れた電池組立性を有するとともに、
優れた安全性を有する膜厚の薄い複合微多孔膜を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決しようとする手段】本発明は、粘度平均分
子量が100万以上のポリエチレン繊維を含む布帛を内
在するポリオレフィン微多孔膜よりなることを特徴とす
る電池セパレーター用複合微多孔膜である。本発明にお
ける複合微多孔膜の孔は、当然のことながら、表裏面間
を連通していなければならず,構造的にはなんら規定さ
れるものではないが、連通孔増加の面から孔が3次元網
目構造がより好ましい。本発明でいう微多孔とは、平均
孔径が0.01μ〜10.0μで最大孔径が20.0μ
以下である孔のことをいう。平均孔径が0.01μ未満
になると電解液の浸透性が著しく低下し、又、10.0
μより大きいと短絡が起こり易くなり、好ましくは、
0.01μ〜5μ、通気性や電解液の浸透性を考慮した
とき0.05μ〜5μが更に好ましい。最大孔径は、加
熱溶融時に閉塞しうる程度に微小さが必要であり、かつ
内部短絡を引き起こさない孔径であることが必要であ
る。そのため、20μ以下であることが必須であり、好
ましくは、10μ以下である。最大孔径が20μより大
きくなると内部短絡が起こり易くなる。本発明における
ポリオレフィンとは、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン等であり、これらの2種以上の混合物、ある
いは共重合物であってもよい。本発明で用いる布帛は不
織布、織布、編物、網、線状体を引揃えたもの等どちら
でもよく微多孔膜を補強することから布帛の30%以
上、好ましくは50%以上が、粘度平均分子量100万
以上のポリエチレン繊維からなることが必要で、該ポリ
エチレンはポリオレフィン膜と一体化しやすく、強度、
弾性率、耐薬品性がすぐれるので、ポリオレフィン膜の
補強材としてすぐれている。他の繊維と併用する場合の
繊維は一般的な繊維でよく、例えばポリプロピレン繊
維、ポリエチレン/ポリプロピレン鞘芯繊維、ポリエス
テル繊維、ポリアミド繊維等が使用できる。
子量が100万以上のポリエチレン繊維を含む布帛を内
在するポリオレフィン微多孔膜よりなることを特徴とす
る電池セパレーター用複合微多孔膜である。本発明にお
ける複合微多孔膜の孔は、当然のことながら、表裏面間
を連通していなければならず,構造的にはなんら規定さ
れるものではないが、連通孔増加の面から孔が3次元網
目構造がより好ましい。本発明でいう微多孔とは、平均
孔径が0.01μ〜10.0μで最大孔径が20.0μ
以下である孔のことをいう。平均孔径が0.01μ未満
になると電解液の浸透性が著しく低下し、又、10.0
μより大きいと短絡が起こり易くなり、好ましくは、
0.01μ〜5μ、通気性や電解液の浸透性を考慮した
とき0.05μ〜5μが更に好ましい。最大孔径は、加
熱溶融時に閉塞しうる程度に微小さが必要であり、かつ
内部短絡を引き起こさない孔径であることが必要であ
る。そのため、20μ以下であることが必須であり、好
ましくは、10μ以下である。最大孔径が20μより大
きくなると内部短絡が起こり易くなる。本発明における
ポリオレフィンとは、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブテン等であり、これらの2種以上の混合物、ある
いは共重合物であってもよい。本発明で用いる布帛は不
織布、織布、編物、網、線状体を引揃えたもの等どちら
でもよく微多孔膜を補強することから布帛の30%以
上、好ましくは50%以上が、粘度平均分子量100万
以上のポリエチレン繊維からなることが必要で、該ポリ
エチレンはポリオレフィン膜と一体化しやすく、強度、
弾性率、耐薬品性がすぐれるので、ポリオレフィン膜の
補強材としてすぐれている。他の繊維と併用する場合の
繊維は一般的な繊維でよく、例えばポリプロピレン繊
維、ポリエチレン/ポリプロピレン鞘芯繊維、ポリエス
テル繊維、ポリアミド繊維等が使用できる。
【0006】ポリエチレン繊維は延伸あるいは未延伸で
もかまわないが延伸してある方が物性はすぐれる。繊維
径は0.02〜0.05mmが好ましい。引張強度が1
0g/d以上が好ましく、更には20g/d以上と、か
つ引張弾性率が500g/d以上が好ましい。ポリオレ
フィン微多孔膜を布帛で補強するには、微多孔膜と繊維
状物を積層する方法、布帛とポリオレフィン微多孔膜の
両者が一体となって存在する層を備えるように布帛に微
多孔膜の少なくとも一部を含ませる含浸積層法とが知ら
れているが、前者では接着が不完全であったり、積層後
の膜厚が大きくなる等の欠点を有する。後者の場合、接
着力に関する問題はなく、複合化した後の膜厚の増加が
無視できるか、ないしは最小限に抑えられる等の利点を
有する。
もかまわないが延伸してある方が物性はすぐれる。繊維
径は0.02〜0.05mmが好ましい。引張強度が1
0g/d以上が好ましく、更には20g/d以上と、か
つ引張弾性率が500g/d以上が好ましい。ポリオレ
フィン微多孔膜を布帛で補強するには、微多孔膜と繊維
状物を積層する方法、布帛とポリオレフィン微多孔膜の
両者が一体となって存在する層を備えるように布帛に微
多孔膜の少なくとも一部を含ませる含浸積層法とが知ら
れているが、前者では接着が不完全であったり、積層後
の膜厚が大きくなる等の欠点を有する。後者の場合、接
着力に関する問題はなく、複合化した後の膜厚の増加が
無視できるか、ないしは最小限に抑えられる等の利点を
有する。
【0007】本発明において膜厚は特に規定していない
が、セパレーターとしての信頼性の点、および電池の孔
性能化の面から15μ〜100μが好ましい。より好ま
しくは、20μ〜70μである。本発明において複合微
多孔膜の初期弾性率は、23℃に於ける初期弾性率40
00kg/cm2 以上であることが良好な電池組立性を
得るために好ましい。更に好ましくは、5000kg/
cm2 以上である。
が、セパレーターとしての信頼性の点、および電池の孔
性能化の面から15μ〜100μが好ましい。より好ま
しくは、20μ〜70μである。本発明において複合微
多孔膜の初期弾性率は、23℃に於ける初期弾性率40
00kg/cm2 以上であることが良好な電池組立性を
得るために好ましい。更に好ましくは、5000kg/
cm2 以上である。
【0008】このような複合微多孔膜は例えば次のよう
にして得ることができる。有機液状体または固形ワック
ス単独又はその混合物(以下、可塑剤と呼ぶことがあ
る)60〜95重量%、ポリオレフィン樹脂5〜40重
量%を2軸押出機中で溶融混練した後押出成形し1段目
成形物となす。可塑剤としては、溶融成形時に液体状態
を保ち、かつ一般的有機溶剤に溶解し、容易に成形物か
ら抽出されるものが好ましい。代表的な例として、ジオ
クチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(D
BP)等のフタル酸エステル、流動パラフィン、固形ワ
ックス等が挙げられる。
にして得ることができる。有機液状体または固形ワック
ス単独又はその混合物(以下、可塑剤と呼ぶことがあ
る)60〜95重量%、ポリオレフィン樹脂5〜40重
量%を2軸押出機中で溶融混練した後押出成形し1段目
成形物となす。可塑剤としては、溶融成形時に液体状態
を保ち、かつ一般的有機溶剤に溶解し、容易に成形物か
ら抽出されるものが好ましい。代表的な例として、ジオ
クチルフタレート(DOP)、ジブチルフタレート(D
BP)等のフタル酸エステル、流動パラフィン、固形ワ
ックス等が挙げられる。
【0009】1段目成形物を押出し冷却固化した後又は
冷却固化する前の溶融状態のまま、布帛と重ね、例えば
熱ロール間で強く圧着するなどして1段目成形物の少な
くとも1部を布帛にしみこませ2段目成形物を得る。1
段目成形物において、可塑剤の量として60重量%未満
では、空孔形成に対する寄与率が低下し好ましくない。
冷却固化する前の溶融状態のまま、布帛と重ね、例えば
熱ロール間で強く圧着するなどして1段目成形物の少な
くとも1部を布帛にしみこませ2段目成形物を得る。1
段目成形物において、可塑剤の量として60重量%未満
では、空孔形成に対する寄与率が低下し好ましくない。
【0010】2段目成形に於て、熱ロールの温度として
は、ポリオレフィン樹脂の融点下50℃以上、布帛の融
点以下の温度であることが好ましい。2段目成形で得ら
れた成形物からポリオレフィン樹脂の融点以下の温度に
おいて、用いられた可塑剤を溶剤を用いて抽出を行うこ
とにより、布帛で補強された複合微多孔膜が得られる。
は、ポリオレフィン樹脂の融点下50℃以上、布帛の融
点以下の温度であることが好ましい。2段目成形で得ら
れた成形物からポリオレフィン樹脂の融点以下の温度に
おいて、用いられた可塑剤を溶剤を用いて抽出を行うこ
とにより、布帛で補強された複合微多孔膜が得られる。
【0011】
【実施例】以下、実施例、比較例により本発明を更に詳
しく説明する。しかし、本発明は、これらの実施例によ
って限定されるものではない。なお、実施例における試
験方法は次の通りである。 (1)膜厚 :JIS B 7509に準拠して測
定(最小目盛り;1μ) (2)平均孔径 :ASTM F−316−70に準拠
したハーフドライ法および断面のSEM観察より評価し
た。 (3)最大孔径 ;ASTM E−128−61に準拠
したエタノール中でのバブルポイント及び表面のSEM
観察より評価した。 (4)初期弾性率:島津社製の型式ートグラフAG−A
型を用いて、試験片の大きさが幅10mm×長さ100
mmでチャック間距離50mm、引張速度200mm/
minにおいて引張試験を行い評価した。 (5)電気抵抗 :使用機器;安藤電気製LCRメータ
ー AG−4311型 電解液 ;プロピレンカーボネート 50vol% ジメトシエタン 50vol% 過塩素酸リチウム 1mol/l 条 件 ;極間距離 3mm 極板面積 0.785cm2 電 極 白金黒電極 測定交流 1kHz交流 構 成 ;図1に示す通り 以上の機器、電解液、条件、構成にて評価した。 (6)安全性 :70mm×70mmのテフロンシー
ト(厚さ2mm)の内側50mm×50mmくり抜き、
枠を作製し、枠に試験用サンプルをクリップで全周固定
する。これを150℃に設定したギアーオーブン中に3
0分間放置した後、試験用サンプルを取り出し、25℃
まで空冷する。その時、膜に破れが認められない場合を
良好とした。 (7)融 点 ;セイコー電子工業株式会社製示差操
作熱量計 DSC210型を用い試料約1mgを窒素気
流下で、昇温温度10℃/minにて室温より測定した
ときの吸熱ピーク温度を融点とした。 (8)繊維強度 ;供給試糸;フィラメント糸無撚り 寸法;25cm 測定条件;23℃、相対温度65% 引張速度;300mm/min 試験機;インストロン引張試験機 以上の条件、試験機にて評価した。
しく説明する。しかし、本発明は、これらの実施例によ
って限定されるものではない。なお、実施例における試
験方法は次の通りである。 (1)膜厚 :JIS B 7509に準拠して測
定(最小目盛り;1μ) (2)平均孔径 :ASTM F−316−70に準拠
したハーフドライ法および断面のSEM観察より評価し
た。 (3)最大孔径 ;ASTM E−128−61に準拠
したエタノール中でのバブルポイント及び表面のSEM
観察より評価した。 (4)初期弾性率:島津社製の型式ートグラフAG−A
型を用いて、試験片の大きさが幅10mm×長さ100
mmでチャック間距離50mm、引張速度200mm/
minにおいて引張試験を行い評価した。 (5)電気抵抗 :使用機器;安藤電気製LCRメータ
ー AG−4311型 電解液 ;プロピレンカーボネート 50vol% ジメトシエタン 50vol% 過塩素酸リチウム 1mol/l 条 件 ;極間距離 3mm 極板面積 0.785cm2 電 極 白金黒電極 測定交流 1kHz交流 構 成 ;図1に示す通り 以上の機器、電解液、条件、構成にて評価した。 (6)安全性 :70mm×70mmのテフロンシー
ト(厚さ2mm)の内側50mm×50mmくり抜き、
枠を作製し、枠に試験用サンプルをクリップで全周固定
する。これを150℃に設定したギアーオーブン中に3
0分間放置した後、試験用サンプルを取り出し、25℃
まで空冷する。その時、膜に破れが認められない場合を
良好とした。 (7)融 点 ;セイコー電子工業株式会社製示差操
作熱量計 DSC210型を用い試料約1mgを窒素気
流下で、昇温温度10℃/minにて室温より測定した
ときの吸熱ピーク温度を融点とした。 (8)繊維強度 ;供給試糸;フィラメント糸無撚り 寸法;25cm 測定条件;23℃、相対温度65% 引張速度;300mm/min 試験機;インストロン引張試験機 以上の条件、試験機にて評価した。
【0012】
【実施例1】引張強度30g/d、引張弾性率1000
g/d、融点148℃の粘度平均分子量200万の超高
分子量ポリエチレン繊維とポリエチレン(融点に125
℃)とポリプロピレン(融点167℃)から成る鞘芯構
造の繊維(ここでいう構造とはポリプロピレンが芯、ポ
リエチレンが鞘にあたる)を使用し、乾式の抄造法で目
付け12g/m2 の不織布を作製した。なお超高分子量
ポリエチレン繊維と鞘芯構造の繊維の配合比は粘度平均
分子量200万の超高分子量ポリエチレン繊維1に対し
て鞘芯構造の繊維2とした。次に、粘度平均分子量が2
00000のポリエチレン20重量%、流動パラフィン
80重量%を2軸押出機中で溶融混練し、Tダイを取り
付けたフィルム製造装置にて成形し1段目成形物とな
し、1段目成形物が冷却固化する前に1段目成形物と不
織布とを積層、熱ロールで圧着含浸することにより2段
目成形物となした。2段目成形物を1,1,1−トリク
ロロエタンに浸漬することにより流動パラフィンを抽出
し複合微多孔膜を得た。得られた複合微多孔膜の物性を
表1に示す。
g/d、融点148℃の粘度平均分子量200万の超高
分子量ポリエチレン繊維とポリエチレン(融点に125
℃)とポリプロピレン(融点167℃)から成る鞘芯構
造の繊維(ここでいう構造とはポリプロピレンが芯、ポ
リエチレンが鞘にあたる)を使用し、乾式の抄造法で目
付け12g/m2 の不織布を作製した。なお超高分子量
ポリエチレン繊維と鞘芯構造の繊維の配合比は粘度平均
分子量200万の超高分子量ポリエチレン繊維1に対し
て鞘芯構造の繊維2とした。次に、粘度平均分子量が2
00000のポリエチレン20重量%、流動パラフィン
80重量%を2軸押出機中で溶融混練し、Tダイを取り
付けたフィルム製造装置にて成形し1段目成形物とな
し、1段目成形物が冷却固化する前に1段目成形物と不
織布とを積層、熱ロールで圧着含浸することにより2段
目成形物となした。2段目成形物を1,1,1−トリク
ロロエタンに浸漬することにより流動パラフィンを抽出
し複合微多孔膜を得た。得られた複合微多孔膜の物性を
表1に示す。
【0013】
【実施例2】実施例1に記載の超高分子量ポリエチレン
繊維とポリエチレンとポリプロピレンから成る鞘芯構造
の繊維を使用し、目付け15g/m2 の不織布を実施例
1と同様にして作製し、これを該不織布として用いた以
外は実施例1と同様にして複合微多孔膜を得た。得られ
た複合微多孔膜の物性を表1に示す。
繊維とポリエチレンとポリプロピレンから成る鞘芯構造
の繊維を使用し、目付け15g/m2 の不織布を実施例
1と同様にして作製し、これを該不織布として用いた以
外は実施例1と同様にして複合微多孔膜を得た。得られ
た複合微多孔膜の物性を表1に示す。
【0014】
【実施例3】粘度平均分子量が200000のポリエチ
レン2.5重量%と粘度平均分子量が3000000の
ポリエチレン混合物2.5重量%、流動パラフィン95
重量%を2軸押出機中で溶融混練し、Tダイを取り付け
たフィルム製造装置にて成形し1段目成形物となす。1
段目成形物が冷却固化する前に1段目成形物と、実施例
1に記載の不織布とを積層し、熱ロールで圧着含浸し2
段目成形物となし、2段目成形物から流動パラフィンを
抽出することにより複合微多孔膜を得た。得られた複合
微多孔膜の物性を表1に示す。
レン2.5重量%と粘度平均分子量が3000000の
ポリエチレン混合物2.5重量%、流動パラフィン95
重量%を2軸押出機中で溶融混練し、Tダイを取り付け
たフィルム製造装置にて成形し1段目成形物となす。1
段目成形物が冷却固化する前に1段目成形物と、実施例
1に記載の不織布とを積層し、熱ロールで圧着含浸し2
段目成形物となし、2段目成形物から流動パラフィンを
抽出することにより複合微多孔膜を得た。得られた複合
微多孔膜の物性を表1に示す。
【0015】
【実施例4】実施例3に記載の1段目成形物と、実施例
2に記載の不織布とを積層し、熱ロールで圧着含浸し2
段目成形物となし、2段目成形物から流動パラフィンを
抽出することにより複合微多孔膜を得た。得られた複合
微多孔膜の物性を表1に示す。
2に記載の不織布とを積層し、熱ロールで圧着含浸し2
段目成形物となし、2段目成形物から流動パラフィンを
抽出することにより複合微多孔膜を得た。得られた複合
微多孔膜の物性を表1に示す。
【0016】
【実施例5】粘度平均分子量200万の超高分子量ポリ
エチレン繊維を縦糸に、融点260℃のポリエチレンテ
レフタレート繊維を横糸に使用し、10本/inchで
平織布を作製した。実施例3に記載の1段目成形物のM
D方向と縦糸方向が一致するように実施例3に記載の1
段目成形物と平織布を積層し、熱ロールで圧着含浸し2
段目成形となし、2段目成形物から流動パラフィンを抽
出することにより複合微多孔膜を得た。得られた複合微
多孔膜の物性を表1に示す。
エチレン繊維を縦糸に、融点260℃のポリエチレンテ
レフタレート繊維を横糸に使用し、10本/inchで
平織布を作製した。実施例3に記載の1段目成形物のM
D方向と縦糸方向が一致するように実施例3に記載の1
段目成形物と平織布を積層し、熱ロールで圧着含浸し2
段目成形となし、2段目成形物から流動パラフィンを抽
出することにより複合微多孔膜を得た。得られた複合微
多孔膜の物性を表1に示す。
【0017】
【比較例1】実施例1に記載の1段目成形物と、ポリエ
チレンとポリプロピレンから成る鞘芯構造の繊維のみか
らなる目付15g/m2 の不織布とを積層し、熱ロール
で圧着含浸し2段目成形物となし、2段目成形物から流
動パラフィンを抽出することにより複合微多孔膜を得
た。得られた複合微多孔膜の物性を表1に示す。
チレンとポリプロピレンから成る鞘芯構造の繊維のみか
らなる目付15g/m2 の不織布とを積層し、熱ロール
で圧着含浸し2段目成形物となし、2段目成形物から流
動パラフィンを抽出することにより複合微多孔膜を得
た。得られた複合微多孔膜の物性を表1に示す。
【0018】
【比較例2】実施例1に記載の1段目成形物とスパンボ
ンド法で製造した目付15g/m2 のポリプロピレン不
織布(融点160.8℃)とを積層し、熱ロールで圧着
含浸し2段目成形物となし、2段目成形物から流動パラ
フィンを抽出することにより複合微多孔膜を得た。得ら
れた複合微多孔膜の物性を表1に示す。
ンド法で製造した目付15g/m2 のポリプロピレン不
織布(融点160.8℃)とを積層し、熱ロールで圧着
含浸し2段目成形物となし、2段目成形物から流動パラ
フィンを抽出することにより複合微多孔膜を得た。得ら
れた複合微多孔膜の物性を表1に示す。
【0019】
【比較例3】実施例1に記載の1段目成形物から流動パ
ラフィンを抽出することにより微多孔膜を得た。得られ
た微多孔膜の物性を表1に示す。
ラフィンを抽出することにより微多孔膜を得た。得られ
た微多孔膜の物性を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明により得られた複合微多孔膜は、
従来技術による問題点を一挙に解決し、高い空孔度を持
ちながら、機械的強度が高く優れた電池組立性を有する
とともに、優れた安全性を有する。さらに、複合化する
ことによる膜厚の増加がほぼないか、ないしは無視でき
る程度に抑えられるため、エネルギー密度が高い高性能
の小型電池のセパレーターとして有用である。
従来技術による問題点を一挙に解決し、高い空孔度を持
ちながら、機械的強度が高く優れた電池組立性を有する
とともに、優れた安全性を有する。さらに、複合化する
ことによる膜厚の増加がほぼないか、ないしは無視でき
る程度に抑えられるため、エネルギー密度が高い高性能
の小型電池のセパレーターとして有用である。
【図1】図1は、実施例における電気抵抗評価の構成を
示す模式図、
示す模式図、
1 電極 2 テフロンパッキン(外径2cm、内径1cm、厚み
1mm) 3 微多孔膜
1mm) 3 微多孔膜
Claims (1)
- 【請求項1】 粘度平均分子量が100万以上のポリエ
チレン繊維を含む布帛を内在するポリオレフィン微多孔
膜よりなることを特徴とする電池セパレーター用複合微
多孔膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3241301A JPH0582116A (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | 電池セパレーター用複合微多孔膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3241301A JPH0582116A (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | 電池セパレーター用複合微多孔膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0582116A true JPH0582116A (ja) | 1993-04-02 |
Family
ID=17072248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3241301A Withdrawn JPH0582116A (ja) | 1991-09-20 | 1991-09-20 | 電池セパレーター用複合微多孔膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0582116A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001196270A (ja) * | 1999-11-04 | 2001-07-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
US7273503B2 (en) * | 2000-09-29 | 2007-09-25 | Sharp Corporation | Lithium polymer secondary battery and method for manufacturing the same |
CN113794030A (zh) * | 2021-09-07 | 2021-12-14 | 河北金力新能源科技股份有限公司 | 高强度、高模量、高热稳定性锂电池隔膜及其制备方法 |
-
1991
- 1991-09-20 JP JP3241301A patent/JPH0582116A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001196270A (ja) * | 1999-11-04 | 2001-07-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
JP4560940B2 (ja) * | 1999-11-04 | 2010-10-13 | パナソニック株式会社 | 固体電解コンデンサおよびその製造方法 |
US7273503B2 (en) * | 2000-09-29 | 2007-09-25 | Sharp Corporation | Lithium polymer secondary battery and method for manufacturing the same |
CN113794030A (zh) * | 2021-09-07 | 2021-12-14 | 河北金力新能源科技股份有限公司 | 高强度、高模量、高热稳定性锂电池隔膜及其制备方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19981203 |