JPH1012211A - 電池セパレーター用複合膜 - Google Patents

電池セパレーター用複合膜

Info

Publication number
JPH1012211A
JPH1012211A JP8177400A JP17740096A JPH1012211A JP H1012211 A JPH1012211 A JP H1012211A JP 8177400 A JP8177400 A JP 8177400A JP 17740096 A JP17740096 A JP 17740096A JP H1012211 A JPH1012211 A JP H1012211A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyolefin
weight
glass fiber
membrane
polyolefine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8177400A
Other languages
English (en)
Inventor
Kotaro Takita
耕太郎 滝田
Koichi Kono
公一 河野
Norimitsu Kaimai
教充 開米
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonen Chemical Corp
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tonen Sekiyu Kagaku KK, Tonen Chemical Corp filed Critical Tonen Sekiyu Kagaku KK
Priority to JP8177400A priority Critical patent/JPH1012211A/ja
Publication of JPH1012211A publication Critical patent/JPH1012211A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Cell Separators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 透過性及び機械的強度に優れるととも
に、低温で透過性を遮断する機能を有する安全性に優れ
た、極度な高温下でも絶縁性を保つような電池セパレー
ター用複合膜を提供する。 【解決手段】 重量平均分子量5×105 以上のポリオ
レフィンまたはその組成物からなる特定の通気度及び平
均貫通孔径を有するポリオレフィン微多孔膜と、ガラス
繊維の織布または不織布とを積層した電池セパレーター
用複合膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム電池等の
非水溶媒電池に対応するセパレーターとして使用され
る、透過性能及び機械的強度に優れるとともに、短絡に
よる異常発熱時において低温で透過性を遮断する機能を
有し、かつ安全性の高い電池セパレーター用複合膜に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン微多孔膜は、各種の分離
膜や、電池用セパレーター、電解コンデンサー用セパレ
ーター等に使用されている。特にリチウム電池において
は、リチウム金属、リチウムイオンが用いられているた
めに非プロトン性極性有機溶媒が電解液溶媒として用い
られ、また、電解質としては、リチウム塩を用いてい
る。したがって正極と負極との間に設置するセパレータ
ーには、有機溶媒に不溶でありかつ電解質や電極活物質
に対して安定なポリエチレン、ポリプロピレンなどのポ
リオレフィン系材料を微多孔膜や不織布に加工したもの
をセパレーターとして用いている。
【0003】最近、超高分子量のポリオレフィンを用い
て高強度および高弾性の微多孔膜が開発されてきてい
る。例えば、重量平均分子量が7×105 以上の超高分
子量ポリオレフィンを溶媒中で加熱溶解した溶液からゲ
ル状シートを成形し、前記ゲル状シート中の溶媒量を脱
溶媒処理により調整し、次いで加熱延伸した後、残留溶
媒を除去することにより、微多孔膜を製造する方法が提
案されている(特開昭60−242035号他)。ま
た、超高分子量ポリオレフィンの高濃度溶液からのポリ
オレフィン微多孔膜の製法として、超高分子量ポリオレ
フィンを含有するポリオレフィン組成物の分子量分布を
特定の値にする方法が提案されている(特開平3−64
334号)。
【0004】ところで、上記ポリオレフィン微多孔膜を
リチウム電池用セパレーター等に用いる場合には、電極
が短絡して電池内部の温度が上昇した時に、発火等の事
故が生じるのを防止する必要がある。このため、リチウ
ムの発火以前に溶融してその孔を目詰りさせ、電流をシ
ャットダウンさせる機能をセパレーターに持たせる必要
がある。ところが上記各微多孔膜においては微多孔の閉
塞による透過性遮断温度が安全性の点で必ずしも十分に
低いものではなく、より一層安全性を向上させるために
は、さらに低い温度で電流のシャットダウンを起こすセ
パレーターとすることが望ましい。したがって、低い無
孔化温度を有しているほど、かつ、無孔化温度と膜破れ
温度の差が大きいほど、高温特性が良好で安全性の高い
電池用セパレーターになりうると考えられる。
【0005】電池用セパレーターの短絡時のシャットダ
ウン機能を付与する技術としては、特開昭60−239
54号公報に、電池が外部ショートした場合にジュール
熱により電池内温度が上昇してセパレーター部材が溶融
し、内部ショートして電池の発火、爆発等の事故防止を
する目的で、ポリプロピレンまたはポリエチレン製の単
層の微孔性フィルムを使用することが望ましいと開示さ
れている。
【0006】ポリプロピレン及びポリエチレン製微孔性
フィルムを用いた電池では、外部ショートさせた場合、
ジュール熱で電池温度が上昇して各フィルム素材の有す
る溶融点に達すると微細孔が溶融物で塞がれ、電気的絶
縁は勿論のことイオンの移動も阻止する絶縁体となるた
め電流は流れなくなる。その結果、電池温度もそれ以上
に上昇することなく発火や爆発といった不都合は抑制さ
れることになると記載されている。しかしながら、火災
等、外雰囲気が極度に高温となるような特異な条件下で
は、膜の融点以上では樹脂の凝集力が小さくなってしま
い、セパレーターが破れてしまう場合があり、発火、爆
発の危険性の解決には十分とはいえない。
【0007】さらに、電池組み立て時に正負両極間のポ
リオレフィン微多孔膜を配置して渦巻状に巻回しする際
に裂けたりする問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
課題は、透過性能及び機械的強度に優れるとともに、低
温で透過性を遮断する機能を有する安全性に優れた、極
度な高温下でも絶縁性を保つような電池セパレーター用
複合膜を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、超高分子量ポリオレフィンまたはその組成
物からなる微多孔膜と、特定の物性のガラス繊維成形品
を積層することにより、取扱いが容易で、透過性能及び
機械的強度に優れるとともに、低温で透過性を遮断しか
つ安全性に優れた複合膜が得られることを見いだし、本
発明に想到した。
【0010】すなわち、本発明の電池セパレーター用複
合膜は、重量平均分子量が5×105 以上のポリオレフ
ィンまたはそのポリオレフィン組成物からなり、透気度
が100〜2000秒/100cc、平均貫通孔径が
0.001〜0.5μmであるポリオレフィン微多孔膜
に、厚さが25〜100μm、目付けが10〜100g
/m2 のガラス繊維の織布または不織布を積層したもの
である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の電池セパレーター用複合
膜は、特定の物性のポリオレフィン微多孔膜と特定の物
性のガラス繊維成形品を積層することによって得られ
る。以下複合膜について詳細を説明する。
【0012】(1)ポリオレフィン微多孔膜 本発明のポリオレフィン微多孔膜の空孔率は、30〜9
5%が好ましく、より好ましくは30〜60%である。
空孔率が30%未満では、電解液の空孔内への充填量が
少なくなり、好ましくない。一方、95%を超えると膜
の強度が低くなり好ましくない。
【0013】微多孔膜の透気度は、100〜2000秒
/100ccである。透気度が100秒/100cc未
満では、シャットダウン特性を発揮できず、2000秒
/100ccを超えると透過抵抗が大きく好ましくな
い。
【0014】微多孔膜の平均貫通孔径は、0.001〜
0.5μm、好ましくは0.01〜0.1μmである。
平均貫通孔径が0.001μm未満であると、電解液の
空孔内への充填が物理的に困難となるとともに、イオン
の通過に支障をきたす。一方0.5μmを超える場合
は、活物質や反応生成物の拡散を防止することが困難と
なる。
【0015】なお、破断強度は、500kg/cm2
上が好ましい。これにより、高強度で裂けにくいセパレ
ーターとすることができる。また、突き刺し強度は、4
00g以上が好ましい。
【0016】本発明のポリオレフィン微多孔膜のポリオ
レフィンは、重量平均分子量が5×105 以上、好まし
くは1×106 〜15×106 のものである。重量平均
分子量が5×105 未満では、微多孔膜の製造時の延伸
工程において最大延伸倍率が低く、目的の微多孔膜が得
られない。一方、上限は特に限定的ではないが15×1
6 を超えるものは、微多孔膜の製造時のゲル状成形物
の形成において成形性に劣る。
【0017】また、本発明においては、後述のポリオレ
フィン溶液の高濃度化と微多孔膜の強度の向上を図るた
めに、重量平均分子量1×106 以上の超高分子量ポリ
オレフィンと、重量平均分子量1×105 以上1×10
6 未満のポリオレフィンとの組成物を用いることができ
る。超高分子量ポリオレフィンのポリオレフィン組成物
中の含有量は、ポリオレフィン組成物全体を100重量
%として1重量%以上が好ましく、より好ましくは10
〜70重量%である。超高分子量ポリオレフィンが1重
量%未満では、延伸性の向上に寄与する超高分子量ポリ
オレフィンの分子鎖の絡み合いがほとんど形成されず、
高強度の微多孔膜を得られないので好ましくない。
【0018】さらに、前記ポリオレフィンまたはポリオ
レフィン組成物の分子量分布の尺度として用いられる重
量平均分子量/数平均分子量(以下「Mw/Mn」とい
う)は、300以下が好ましく、特に5〜50であるの
が好ましい。Mw/Mnが300をこえると、延伸時に
低分子量成分の破断が起こり膜全体の強度が低下するた
め好ましくない。
【0019】上記ポリオレフィンとしては、エチレン、
プロピレン、1−ブテン、4−メチル−ペンテン−1、
1−ヘキセンなどを重合した結晶性の単独重合体、2段
重合体、または共重合体及びこれらのブレンド物等が挙
げられる。これらのうちではポリプロピレン、ポリエチ
レン(特に高密度ポリエチレン)及びこれらの組成物等
が好ましい。
【0020】また、ポリオレフィンまたはポリオレフィ
ン組成物には、ポリオレフィン微多孔膜をリチウム電池
等のセパレーターとして用い、電極が短絡して電池内部
の温度が上昇した時、より低温でシャットダウンする機
能を付与する物質を加えることができる。低温シャット
ダウン性を付与する物質としては、高圧法の分岐状低密
度ポリエチレン(LDPE)、低圧法による直鎖状の低
密度ポリエチレン(LLDPE)、低分子量ポリエチレ
ン等が挙げられる。LDPE、LLDPE、低分子量ポ
リエチレン等の配合量は、ポリオレフィンまたはポリオ
レフィン組成物と、LDPE、LLDPEもしくは低分
子量ポリエチレンの合計を100重量%として5〜30
重量%を用いることができる。
【0021】本発明のポリオレフィン微多孔膜は、ポリ
オレフィンまたはポリオレフィン組成物に、必要に応じ
て低温シャットダウン効果を付与するLDPE、LLD
PE、または低分子量ポリエチレンを加えた樹脂成分に
有機液状体または固体を混合し、溶融混練後押出成形
し、抽出、延伸を施することにより得られる。また、前
記樹脂成分および有機液状体または固体の混合物に無機
微紛体を添加しても何等差し支えない。本発明のポリオ
レフィン微多孔膜を得る好ましい方法としては、ポリオ
レフィン組成物、特に前記低温シャットダウン性を付与
する物質を配合したポリオレフィン組成物にポリオレフ
ィンの良溶媒を供給しポリオレフィン組成物の溶液を調
製して、この溶液を押出機のダイよりシート状に押し出
した後、冷却してゲル状組成物を形成して、このゲル状
組成物を加熱延伸し、しかる後残存する溶媒を除去する
方法である。
【0022】本発明において、原料となるポリオレフィ
ンまたはポリオレフィン組成物の溶液は、上述のポリオ
レフィンまたはポリオレフィン組成物を、溶媒に加熱溶
解することにより調製する。この溶媒としては、ポリオ
レフィンを十分に溶解できるものであれば特に限定され
ない。例えば、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカ
ン、流動パラフィンなどの脂肪族または環式の炭化水
素、あるいは沸点がこれらに対応する鉱油留分などがあ
げられるが、溶媒含有量が安定なゲル状成形物を得るた
めには流動パラフィンのような不揮発性の溶媒が好まし
い。加熱溶解は、ポリオレフィンまたはポリオレフィン
組成物が完全に溶解する温度で強力に攪拌または押出機
で混練しながら行う。その温度は、例えば140〜25
0℃の範囲が好ましい。またポリオレフィンまたはポリ
オレフィン組成物溶液の濃度は、10〜80重量%好ま
しくは10〜50重量%である。濃度が10重量%未満
では、使用する溶媒量が多く経済的でないばかりか、シ
ート状に成形する際にダイス出口でスウェルやネックイ
ンが大きくシートの成形が困難となる。なお、加熱溶解
にあたってはポリオレフィンまたはポリオレフィン組成
物の酸化を防止するために酸化防止剤添加するのが好ま
しい。
【0023】次に、このポリオレフィンまたはポリオレ
フィン組成物の加熱溶液を好ましくはダイスから押し出
して成形する。ダイスは、通常長方形の口金形状をした
シートダイスが用いられるが2重円筒状のインフレーシ
ョンダイスなども用いることができる。シートダイスを
用いた場合のダイスギャップは通常0.1〜5mmであ
り、押し出し成形温度は150〜250℃である。
【0024】このようにしてダイスから押し出された溶
液は、冷却することによりゲル状組成物に成形される。
冷却方法としては、冷風、冷却水、その他の冷却媒体に
直接接触させる方法、冷媒で冷却したロールに接触させ
る方法などを用いることができる。なお、ダイスから押
し出された溶液は、冷却前あるいは冷却中に好ましくは
1〜10、より好ましくは1〜5の引き取り比で引き取
ってもよい。
【0025】次に、このゲル状成形物に延伸を行う。延
伸はゲル状成形物を加熱し、通常のテンター法、ロール
法、インフレーション法、圧延法もしくはこれらの方法
の組み合わせによって所定の倍率で行う。延伸は一軸延
伸でも二軸延伸でもよいが、二軸延伸が好ましい。ま
た、二軸延伸の場合は、縦横同時延伸または逐次延伸の
いずれでもよい。延伸温度は、ポリオレフィンまたはポ
リオレフィン組成物の融点+10℃以下、好ましくは結
晶分散温度から結晶融点未満の範囲である。また延伸倍
率は原反の厚さによって異なるが、一軸延伸では2倍以
上が好ましく、より好ましくは3〜30倍である。二軸
延伸では面倍率で10倍以上が好ましく、より好ましく
は15〜400倍である。面倍率が10倍未満では延伸
が不十分で高弾性、高強度の微多孔膜が得られない。一
方、面倍率が400倍を超えると、延伸操作などで制約
が生じる。
【0026】得られた延伸成形物は、溶剤で洗浄し残留
する溶媒を除去する。洗浄溶剤としては、ペンタン、ヘ
キサン、ヘプタンなどの炭化水素、塩化メチレン、四塩
炭素などの塩素化炭化水素、三フッ化エタンなどのフッ
化炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエー
テル類などの易揮発性のものを用いることができる。こ
れらの溶剤はポリオレフィンまたはポリオレフィン組成
物の溶解に用いた溶媒に応じて適宜選択し、単独もしく
は混合して用いる。洗浄方法は、溶剤に浸漬し抽出する
方法、溶剤をシャワーする方法、またはこれらの組合せ
による方法などにより行うことができる。
【0027】上述のような洗浄は、延伸成形物中の残留
溶媒が1重量%未満になるまで行う。その後洗浄溶剤を
乾燥するが、洗浄溶剤の乾燥方法は加熱乾燥、風乾など
の方法で行うことができる。乾燥した延伸成形物は、ポ
リオレフィンまたはポリオレフィン組成物の結晶分散温
度〜融点の温度範囲で熱固定することが望ましい。
【0028】以上のようにして製造したポリオレフィン
微多孔膜は、通気度が100〜2000秒/100c
c、平均貫通孔径が0.001〜0.5μm、空孔率が
30〜95%で、かつ引張り強度が500kg/cm2
以上のものが得られる。また、ポリオレフィン微多孔膜
の厚さは、用途にもよるが一般には5〜50μmであ
る。
【0029】(2)ガラス繊維の織布または不織布 本発明のガラス繊維の織布または不織布は、ガラス繊維
のフィラメントを束ねた糸を織った織布、糸を格子状に
組み合わせ、織らずに接着剤で結合したクロス状の組布
及び不織布が用いられる。ここで用いられるガラス繊維
の繊維径は、10μm以下が好ましく、特に0.5〜1
0μmが好ましい。またガラス繊維のフィラメントを束
ねたガラス糸は、外径0.01〜0.1mmを用いるこ
とが好ましい。織布としては、ガラス糸を平織、あや
織、トルコ朱糸織、模写織、からみ織等の織り方で織り
あげた織布を使用することができる。これらの織布また
は不織布の厚さは、25〜100μmであり、目付け
は、10〜100g/m2 、好ましくは厚さを25μm
とした場合の相対目付けが10〜25g/m2 である。
ガラス繊維の繊維径を10μm以下、厚さを25μmと
した場合の相対目付けを25g/m2 以下にすることに
よりガラス繊維マットの平面空隙が多くなり、適度な凹
凸ができ、積層品の接着強度を高くすることができる。
これらの理由により平織、模写織、からみ織のガラス繊
維織布が好ましい。
【0030】(3)積層体 本発明の電池セパレーター用複合膜は、前記ポリオレフ
ィン微多孔膜と前記ガラス繊維の織布または不織布の層
(以下、ガラス繊維層ともいう)を積層処理することに
より得られる。積層処理は、通常のカレンダー処理によ
り行う。カレンダー処理する場合は、あらかじめガラス
繊維層及び微多孔膜を予熱ロールで別々にまたは積層し
て50〜120℃、好ましくは80〜100℃に予熱
し、その後積層加熱圧縮ロールで積層体とする。加熱圧
縮ロールの温度は、50℃〜120℃が好ましく、より
好ましくは70〜110℃、またロール圧力は、5〜1
00kg/cm2 が好ましいが微多孔膜の透過性が損な
われない様に注意する必要がある。
【0031】積層は、微多孔膜/ガラス繊維層の2層、
ガラス繊維層/微多孔膜/ガラス繊維層の3層のように
微多孔膜の片側または両側にガラス繊維層を積層しても
よい。
【0032】積層体は、電池用セパレーターとして用い
ることのできる範囲になるように加熱圧縮ロールをコン
トロールするのが好ましい。
【0033】また、積層体のガラス繊維層の端面がささ
くれを生じる場合があるので、積層体の使用に当たって
はポリオレフィン微多孔膜を折り込みその端部をカバー
するようにして使用するのが望ましい。
【0034】さらに、得られた複合膜は、ポリオレフィ
ン微多孔膜単体での巻き取り時にたるみ、カール等によ
る巻姿不良のような問題を生じさせず、安定な姿で巻き
取ることができる。
【0035】
【実施例】以下に本発明について実施例を挙げてさらに
詳細に説明するが、本発明は実施例に特に限定されるも
のではない。なお、実施例における試験方法は次の通り
である。 (1)膜厚:断面を走査型電子顕微鏡により測定した。 (2)透気度:JIS P8117に準拠して測定し
た。 (3)空孔率:重量法で測定した。 (4)突刺強度:針先0.5Rmm、1mmφの針で、
固定した膜(測定面積1cm2 )を突刺して、穴があい
た時の荷重で示した。 (5)シャットダウン温度:所定温度に加熱することに
よって、透気度が10万秒/100cc以上となる温
度。 (6)耐熱絶縁性:6cm×6cmの複合膜を5cm×
5cmのアルミ板に挟み込んで固定し、10分間所定温
度で加熱したときの両アルミ板間の抵抗値で評価し、絶
縁が保たれている温度で示した。 (7)接着性:積層膜のガラス繊維支持層から微多孔膜
を剥がして180度反対方向に引っ張って行く時の張力
から判断した。
【0036】実施例1 重量平均分子量が2.5×106 の超高分子量ポリエチ
レン5.5重量部と重量平均分子量が3.5×105
高密度ポリエチレン24.5重量部のポリエチレン組成
物100重量部に酸化防止剤0.375重量部を加えた
ポリエチレン組成物を得た。このポリエチレン組成物3
0重量部を二軸押出機(58mmφ、L/D=42、強
混練タイプ)に投入した。またこの二軸押出機のサイド
フィダーから流動パラフィン70重量部を供給し、溶融
混練して、押出機中にてポリエチレン溶液を調製した。
【0037】続いて、この押出機の先端に設置されたT
ダイから190℃で押し出し、冷却ロールで引取りなが
らゲル状シートを成形した。続いてこのゲル状シート
を、115℃で5×5に同時2軸延伸を行い、延伸膜を
得た。得られた延伸膜を塩化メチレンで洗浄して残留す
る流動パラフィンを抽出除去した後、乾燥および熱処理
を行い厚さ25μmのポリエチレン微多孔膜を得た。
【0038】平織ガラス繊維織布(フィラメント径:5
μm、糸外径:0.06mm、目付け:25g/m2
厚さ:38μm)と、上記ポリエチレン微多孔膜とをロ
ール温度70℃、ロール圧力15kg/cm2 、3m/
分でカレンダー積層して二層積層複合膜を得た。この積
層複合膜の物性は表1のようであった。
【0039】実施例2 実施例1において、ポリエチレン組成物に分子量400
0の低分子量ポリエチレンを5重量部添加した以外は実
施例と同様にして複合膜を得た。この積層複合膜の物性
は表1のようであった。
【0040】実施例3 実施例1において、積層条件のロール圧力を30kg/
cm2 とした以外は実施例と同様にして複合膜を得た。
この積層複合膜の物性は表1のようであった。
【0041】実施例4 実施例1において、ポリエチレン微多孔膜の両側にガラ
ス繊維平織布を積層する三層積層体とする以外は実施例
と同様にして複合膜を得た。この積層複合膜の物性は表
1のようであった。
【0042】比較例1 実施例1において得られたポリエチレン微多孔膜の物性
は表1のようであった。
【0043】比較例2 実施例1において、厚さが100μm、目付けが105
g/m2 のガラス繊維平織布を積層する以外は実施例と
同様にして積層処理をおこなったが、ポリエチレン微多
孔膜とガラス繊維平織布は接着しなかった。
【0044】
【表1】 表から明らかなように、本発明の方法による複合膜は低
いシャットダウン温度及び高いメルトダウン温度を有
し、電池用セパレーターとして有用であることがわか
る。
【0045】
【発明の効果】本発明によるポリオレフィン微多孔膜と
ガラス繊維層の積層複合膜は、引張り強度、突き刺し強
度に著しく優れ、電池セパレーターとして要求される適
度な低温遮断温度と著しく高い耐熱絶縁性を有し、巻き
取り時にたるみ等の問題のない巻姿が安定な複合膜であ
る。したがって、リチウム電池用セパレーターとして好
適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均分子量が5×105 以上の
    ポリオレフィンまたはそのポリオレフィン組成物からな
    り、透気度が100〜2000秒/100cc、平均貫
    通孔径が0.001〜0.5μmであるポリオレフィン
    微多孔膜に、厚さが25〜100μm、目付けが10〜
    100g/m2 のガラス繊維の織布または不織布を積層
    した電池セパレーター用複合膜。
JP8177400A 1996-06-18 1996-06-18 電池セパレーター用複合膜 Pending JPH1012211A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8177400A JPH1012211A (ja) 1996-06-18 1996-06-18 電池セパレーター用複合膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8177400A JPH1012211A (ja) 1996-06-18 1996-06-18 電池セパレーター用複合膜

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1012211A true JPH1012211A (ja) 1998-01-16

Family

ID=16030274

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8177400A Pending JPH1012211A (ja) 1996-06-18 1996-06-18 電池セパレーター用複合膜

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1012211A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000108249A (ja) * 1998-10-08 2000-04-18 Tonen Chem Corp 積層複合膜
WO2003026038A2 (en) * 2001-09-20 2003-03-27 Daramic, Inc. Laminated multilayer separator for lead-acid batteries
US8110303B2 (en) * 1998-05-20 2012-02-07 Kri Inc. Non-aqueous secondary battery and its control method
US20120199376A1 (en) * 2011-02-08 2012-08-09 Hitachi Cable Fine-Tech, Ltd. Flexible flat cable
WO2014091856A1 (ja) * 2012-12-12 2014-06-19 日本電気株式会社 セパレータ、電極素子、蓄電デバイスおよび前記セパレータの製造方法
JP2014112553A (ja) * 2014-02-07 2014-06-19 Sony Corp セパレータおよび電池
JP2014123573A (ja) * 2014-02-07 2014-07-03 Sony Corp セパレータおよび電池
US8906537B2 (en) 2006-11-20 2014-12-09 Teijin Limited Separator for non-aqueous secondary battery, process for producing same, and non-aqueous secondary battery separator for non-aqueous secondary battery, process for producing same, and non-aqueous secondary battery
US9755204B2 (en) 2012-12-12 2017-09-05 Nec Corporation Separator, electrode element, electric energy storage device and method for producing separator

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8110303B2 (en) * 1998-05-20 2012-02-07 Kri Inc. Non-aqueous secondary battery and its control method
JP2000108249A (ja) * 1998-10-08 2000-04-18 Tonen Chem Corp 積層複合膜
WO2003026038A2 (en) * 2001-09-20 2003-03-27 Daramic, Inc. Laminated multilayer separator for lead-acid batteries
WO2003026038A3 (en) * 2001-09-20 2003-10-02 Daramic Inc Laminated multilayer separator for lead-acid batteries
US8906538B2 (en) 2006-11-20 2014-12-09 Teijin Limited Separator for non-aqueous secondary battery, process for producing the same, and non-aqueous secondary battery
US8906537B2 (en) 2006-11-20 2014-12-09 Teijin Limited Separator for non-aqueous secondary battery, process for producing same, and non-aqueous secondary battery separator for non-aqueous secondary battery, process for producing same, and non-aqueous secondary battery
US8859904B2 (en) * 2011-02-08 2014-10-14 Hitachi Metals, Ltd Flexible flat cable
US20130161057A1 (en) * 2011-02-08 2013-06-27 Hitachi Cable Fine-Tech, Ltd. Flexible flat cable
US20120199376A1 (en) * 2011-02-08 2012-08-09 Hitachi Cable Fine-Tech, Ltd. Flexible flat cable
US8927867B2 (en) * 2011-02-08 2015-01-06 Hitachi Metals, Ltd. Flexible flat cable
WO2014091856A1 (ja) * 2012-12-12 2014-06-19 日本電気株式会社 セパレータ、電極素子、蓄電デバイスおよび前記セパレータの製造方法
US9755204B2 (en) 2012-12-12 2017-09-05 Nec Corporation Separator, electrode element, electric energy storage device and method for producing separator
JP2014112553A (ja) * 2014-02-07 2014-06-19 Sony Corp セパレータおよび電池
JP2014123573A (ja) * 2014-02-07 2014-07-03 Sony Corp セパレータおよび電池

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5922492A (en) Microporous polyolefin battery separator
TWI413657B (zh) 聚烯烴多層微多孔膜、其製法、電池用隔離材及電池
TWI425045B (zh) 多層微多孔聚烯烴膜、其製法、及由它製得之電池隔離材
JP2657434B2 (ja) ポリエチレン微多孔膜、その製造方法及びそれを用いた電池用セパレータ
JP5202826B2 (ja) ポリエチレン微多孔膜及びその製造方法並びに電池用セパレータ
JP4927243B2 (ja) ポリオレフィン微多孔膜
KR20080027233A (ko) 폴리올레핀 미세 다공막의 제조 방법
JP7395827B2 (ja) 多孔性ポリオレフィンフィルム
CN111684002B (zh) 多孔性聚烯烃膜
JP2011184671A (ja) 耐熱性ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法。
JP3682120B2 (ja) 電池セパレーター用複合膜及び電池用セパレーター
JP2003105123A (ja) ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法
JP3699562B2 (ja) ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法
JP2000108249A (ja) 積層複合膜
JP5450944B2 (ja) ポリオレフィン微多孔膜、電池用セパレータ及び電池
JP2003105122A (ja) ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法
JPH1012211A (ja) 電池セパレーター用複合膜
JP4467114B2 (ja) 積層複合膜
JP4008516B2 (ja) ポリオレフィン多孔膜、その製造方法及びそれを用いた電池用セパレーター
JPH10298324A (ja) ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法
JP4374105B2 (ja) 積層複合膜
JP4682347B2 (ja) ポリオレフィン微多孔膜の製造方法
JP2004269579A (ja) ガラス繊維織物補強ポリオレフィン微多孔膜
JP7532843B2 (ja) ポリオレフィン製微多孔膜、電池用セパレータ、及び二次電池
JP2022082461A (ja) ポリオレフィン微多孔膜、電池用セパレータ、及び二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050802

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051003

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060404