JPH0581699U - 小角散乱装置 - Google Patents

小角散乱装置

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JPH0581699U
JPH0581699U JP2913292U JP2913292U JPH0581699U JP H0581699 U JPH0581699 U JP H0581699U JP 2913292 U JP2913292 U JP 2913292U JP 2913292 U JP2913292 U JP 2913292U JP H0581699 U JPH0581699 U JP H0581699U
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JP
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bench
sample
angle scattering
small
scattering device
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Application number
JP2913292U
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Inventor
等 大神田
Original Assignee
理学電機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小角散乱装置の長いベンチを二つに分割して
セッティングを容易にする。 【構成】 装置のフレーム上に第1ベンチ4と第2ベン
チ6が載っており、両者は結合装置5によって切り離し
可能に結合されている。第1ベンチ4には入射側スリッ
ト系7と試料16とが搭載されている。第2ベンチ6に
は真空パス18と位置敏感型比例計数管22とが搭載さ
れている。小角散乱装置のセッティングをするには、結
合装置5を切り離して、位置敏感型比例計数管22を試
料16の後方の空間23に移動する。この状態で、X線
源2と入射側スリット系7との光軸調整を行い、第1ベ
ンチ4の位置を固定する。次に第2ベンチ6を移動させ
て、結合装置5により第2ベンチ6を第1ベンチ4に結
合する。このようにして、比較的長さの短い第1ベンチ
だけを微小回転させてセッティング作業を可能にする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、X線を利用した小角散乱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
試料にX線を照射してその透過X線を観測すると、入射X線に対して0〜5° 程度の小さい角度範囲で散乱X線が観測される。この散乱X線には、微細な粒子 や密度の不均一な微小領域に起因する散漫散乱(中心散乱)や、繊維試料などに おける長周期散乱などがあり、これらを総称して小角散乱と呼んでいる。この小 角散乱を測定する装置が小角散乱装置である。
【0003】 小角散乱装置は、試料にX線を照射するための入射側スリット系に工夫がなさ れており、代表的な入射側スリット系には三スリット系やクラッキUスリットが ある。また、小角散乱装置のその他の特徴的な構成として、試料からX線検出器 までの距離を長くして分解能を向上させたり、その間のX線経路を真空パスとし てX線強度の減衰を防いだりしている。なお、小角散乱装置における分解能とは 、測定可能な最小散乱角を指す。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
小角散乱装置においてX線源と入射側スリット系との光軸合わせ(すなわちセ ッティング)に際しては、次のような問題点があった。セッティングを行うには 、入射側スリット系からX線検出器に至るまでの光学系全体を微小回転させて、 入射側スリット系とX線源とが一直線上にのるように調整している。小角散乱装 置では、特殊な入射側スリット系を使用するので、入射側スリット系の占める距 離が長くなり、かつ、分解能を向上させるために試料からX線検出器までの距離 も長くしている。これにより、光学系全体の距離はたとえば3mにもなる。この 様な長い光学系全体を回転させて微小な角度調整を行うことは非常に困難な作業 となる。X線源を交換したり装置の保守をしたりするごとに上述のセッティング 作業を行う必要があり、再現性のあるセッティングを行うのは難しかった。
【0005】 本考案の目的は、セッティングの容易な小角散乱装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案の小角散乱装置は、第1ベンチに入射側スリット系と試料とを搭載し、 第2ベンチに真空パスと位置敏感型X線検出器とを搭載し、第1ベンチと第2ベ ンチとを切り離し可能に結合したことを特徴としている。さらに、入射側スリッ ト系と試料とをX線経路に沿って移動可能にすることもできる。
【0007】
【作用】
小角散乱装置のセッティングを行うときは、第1ベンチと第2ベンチとを切り 離し、第1ベンチだけを用いてセッティングを行う。その後、第2ベンチを第1 ベンチに結合する。これにより、比較的長さの短い第1ベンチだけを微小回転さ せてセッティングができ、従来装置に比べてセッティングが容易になる。 高精度の分解能が必要でないときは、第1ベンチ上の入射スリットと試料とを X線源側に移動して、この第1ベンチ上に位置敏感型X線検出器をもってくるこ とにより、第2ベンチを使わずに小角散乱装置を構成することもできる。
【0008】
【実施例】
図1は本考案の小角散乱装置の一実施例の平面図である。装置のフレ−ム上に は第1ベンチ4と第2ベンチ6が載っており、両ベンチは結合装置5によって切 り離し可能に結合されている。第1ベンチ4には入射側スリット系7と試料16 とが搭載されている。この実施例で使用する入射側スリット系7は、第1スリッ ト8と第2スリット10と第3スリット12とからなる三スリット系である。第 1スリット8と第2スリット10で入射X線の発散をおさえ、第3スリット12 でスリットからの散乱線を除去している。第1スリット8と第2スリット10は 伸縮可能な真空パス14の中にある。第2ベンチ6には真空パス18と位置敏感 型比例計数管(PSPC)22とが搭載されている。この位置敏感型比例計数管 22は、小角散乱装置のセッティング作業のときには試料16の後方側に移動で きるようになっている。すなわち、試料16の後方側には、位置敏感型比例計数 管22が搭載できるような空間23が確保されている。この小角散乱装置では、 試料16から位置敏感型比例計数管22に至る経路を長くすることにより分解能 を上げ、この経路を真空パス18で覆うことによって空気散乱によるバックグラ ウンドの上昇を防いでいる。第1ベンチ4の長さL1は約1mであり、第2ベン チ6の長さL2は約1.5〜2mである。
【0009】 次に、この小角散乱装置の基本的な動作を説明する。X線源2から出たX線は 入射側スリット系7を通って試料16に入射する。試料16を透過して散乱した X線は、長い真空パス18内を通過して、位置敏感型比例計数管22に到達する 。位置敏感型比例計数管22は、散乱角度ごとのX線強度分布を同時に検出する ことができる。この小角散乱装置で検出できる散乱角度範囲は0〜5°程度であ る。分解能は約6′である。試料16で散乱せずに透過してきたX線はダイレク トビ−ムストッパ20で遮断される。
【0010】 次に、この小角散乱装置のセッティング方法を説明する。まず結合装置5を切 り離す。そして、位置敏感型比例計数管22を試料16の後方の空間23に移動 する。また、試料16は外しておく。この状態で、X線源2と入射側スリット系 7との光軸調整を行う。入射側スリット系7の三つのスリット8、10、12は 一直線上になるように機械的に調整されているので、三つのスリットが作り出す 直線上にX線源2が来るようにすればよい。そのためには、第1ベンチ4を所定 の回転軸のまわりに微小回転させながら、位置敏感型比例計数管23でX線を検 出し、X線強度が最大になる回転位置を探す。第1ベンチ4の回転中心は、この 実施例では、X線源2と第1スリット8の間の位置にある。なお、X線源2は固 定してある。
【0011】 第1ベンチ4の位置が決まったら、第1ベンチ4をその位置に固定する。次に 、第2ベンチ6を移動させて、結合装置5により第2ベンチ6を第1ベンチ4に 結合する。結合したときは、第2ベンチ6の光軸と第1ベンチ4の光軸とが一直 線上になる。最後に、この状態でダイレクトビ−ムストッパの位置調整を行う。 第2ベンチ6はロ−ラなどで支持されて装置フレ−ム上に載っており、水平面内 の移動が容易にできるようになっている。
【0012】 このように、この小角散乱装置をセッティングするには、比較的長さの短い第 1ベンチだけを微小回転させるだけでよく、セッティング作業が容易になる。
【0013】 この小角散乱装置は、セッティング作業を容易にするためにベンチを2分割し たものであるが、分解能をあまり上げなくてもよい場合には、第1ベンチだけを 使って小角散乱測定を行うことが可能である。図2はこのような測定方法を示す 平面図である。図2の状態は、図1の装置を次のように変更したものである。ま ず、第2スリット10と第3スリット12をX線源側に移動する。同時に、伸縮 可能な真空パス14を縮める。さらに、試料16もX線源側に移動する。そして 、ダイレクトビ−ムストッパ20と位置敏感型比例計数管22を第1ベンチ4に 載せる。この場合、試料16から位置敏感型比例計数管22までの距離は短いの で、両者の間の真空パスは省略している。結合装置5は切り離しておく。このよ うな構成にすると、図1の構成に比べて、分解能は低くなるがX線検出強度は大 きくなる。このように、この小角散乱装置は、測定目的に応じて光学系の長さを 変更することができる。
【0014】 図3は、X線源2と入射側スリット系7との間にモノクロメ−タ結晶24を配 置した例である。第1ベンチ4はモノクロメ−タ結晶24の中心26を中心とし て回転可能になっている。それ以外の構成は、図1の装置と同様である。
【0015】
【考案の効果】
本考案の小角散乱装置は、第1ベンチと第2ベンチとを切り離して、比較的長 さの短い第1ベンチだけを用いてセッティングを行うことができるので、従来装 置に比べてセッティング作業が容易になる。また、第1ベンチ上の入射側スリッ ト系と試料とをX線経路に沿って移動可能にしたので、高精度の分解能が必要で ないときは、第1ベンチ上に位置敏感型検出器をもってくることにより、第2ベ ンチを使わずに小角散乱測定ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例の平面図である。
【図2】図1の装置の別の使用状態の平面図である。
【図3】本考案の別の実施例の平面図である。
【符号の説明】
2 X線源 4 第1ベンチ 5 結合装置 6 第2ベンチ 7 入射側スリット系 16 試料 22 位置敏感型比例計数管

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料にX線を照射して、試料からの散乱
    X線を測定する小角散乱装置において、第1ベンチに入
    射側スリット系と試料とを搭載し、第2ベンチに真空パ
    スと位置敏感型X線検出器とを搭載し、第1ベンチと第
    2ベンチとを切り離し可能に結合したことを特徴とする
    小角散乱装置。
  2. 【請求項2】 入射側スリット系と試料とをX線経路に
    沿って移動可能にしたことを特徴とする請求項1記載の
    小角散乱装置。
JP2913292U 1992-04-06 1992-04-06 小角散乱装置 Pending JPH0581699U (ja)

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JP2913292U JPH0581699U (ja) 1992-04-06 1992-04-06 小角散乱装置

Applications Claiming Priority (1)

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JP2913292U JPH0581699U (ja) 1992-04-06 1992-04-06 小角散乱装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0581699U true JPH0581699U (ja) 1993-11-05

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ID=12267773

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2913292U Pending JPH0581699U (ja) 1992-04-06 1992-04-06 小角散乱装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002310947A (ja) * 2001-04-11 2002-10-23 Rigaku Corp 小角散乱測定方法とその装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002310947A (ja) * 2001-04-11 2002-10-23 Rigaku Corp 小角散乱測定方法とその装置
JP4514982B2 (ja) * 2001-04-11 2010-07-28 株式会社リガク 小角散乱測定装置

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