JPH0581536A - 自動販売機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 円筒形の缶や瓶等の商品を横倒し状態で収納
するコラムを自動販売機の本体に対し出入れ可能に構成
し、コラムの一側面に商品収納用の開口部を設け、コラ
ムの最下部に商品を搬出する商品搬出装置を設け、商品
収納部にランダムに収納された多数の商品を２つの商品
搬出路に一列に整列させた状態に分ける案内部材を有し
た自動販売機において、案内部材の位置で商品が詰るこ
となく、各商品搬出路に一列に搬送される構造の自動販
売機を提供する。 【構成】 案内部材２２が、下方に行く程下部が両側へ
広がるような傾斜面を有する略三角柱状であり、前記両
傾斜面に間隔を開けて複数本の溝２５を傾斜方向に沿っ
て設けることにより、搬送される商品１６が前記溝２５
と溝２５との間に形成された突条に接触するようにした
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ジュ−スやビ−ル等の
円筒状の缶や瓶等の商品を横倒し状態でコラムに収納
し、販売動作に伴い、コラムの最下部にある商品搬出装
置から商品を搬出する自動販売機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】本出願人は、先に、コラムへ多数の商品
を一度に収納することができて、商品の補給作業を容易
になし得ると共に、補給時間の短縮を図ることができる
下記のような自動販売機を提案した。

【０００３】すなわち、コラムを自動販売機本体に対
し、前後方向に出し入れ可能に構成すると共に、このコ
ラムの一側面に、商品が収納された箱ごと挿入し得る大
きさの開口部を形成し、さらに、前記コラムの下部に、
コラムに収納された商品を一列に整列させた状態で商品
搬出装置へ案内する案内部材を設けたものである（特開
平２−２４７７９４号）。

【０００４】上記自動販売機であると、商品補給時に、
多数の商品が収納された箱ごとコラムの開口部から、こ
れら商品を一度にコラムへ収納することができる。その
ため、商品の補給作業を容易になし得ると共に、補給時
間の短縮を図ることができ、また、コラムの構成を簡素
化できると共に、部品点数も少なくできる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上記構成の自動販売機
において、コラム内に設けられた案内部材は、コラムの
上部にランダムに収納された多数の商品を２つに分け
て、商品搬出装置に通じる商品搬出路に一列に案内する
役割を示している。

【０００６】図１０に示すように、この案内部材１００
の構造としては、１枚の鋼板１０２を２つ折りにして、
三角柱状に形成すると共に、２つ折りにした鋼板１０２
の間に強度を向上させる目的として補強板１０４を入れ
ている。

【０００７】この案内部材１００であると、三角柱状の
鋼板１０２の折り目の部分で商品１０６が２つに分かれ
て、それぞれの商品搬出路に商品１０６が鋼板１０２の
傾斜面に沿って案内されていく。

【０００８】ところが、図面に示すように、商品１０６
と案内部材１００の傾斜面との接触面積は、商品１０６
の全幅となるため、傾斜面と商品１０６の外周面との間
に摩擦が生じ易い。

【０００９】このため、商品１０６とコラムの側面１０
８と案内部材１００の傾斜面との間に詰ってしまう現
象、すなわちブリッジ現象が発生して、商品１０６をう
まく搬出できないという問題があった。

【００１０】そこで本発明は、上記問題点に鑑み、案内
部材の位置で商品が詰ることなく各商品搬出路に一列に
搬送される構造の自動販売機を提供するものである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明の自動販売機は、
円筒形の缶や瓶等の商品を横倒し状態で収納するコラム
を自動販売機本体に対し出入れ可能に構成し、コラムの
一側面に商品収納用の開口部を設け、コラムの最下部に
商品を搬出する商品搬出装置を設けた自動販売機におい
て、前記コラムは、商品を横倒し状態でランダムに収納
できるコラム上部の商品収納部と、商品収納部に収納さ
れた商品を順番に搬出するコラム下部の商品搬出部とよ
りなり、商品搬出部の下端に２つの商品搬出口をそれぞ
れ有し、各商品搬出口に対応して商品搬出装置を有し、
商品収納部からの商品を２つの商品搬出装置に搬送する
商品搬出路をそれぞれ有し、商品収納部にランダムに収
納された多数の商品を２つの商品搬出路に一列に整列さ
せた状態にそれぞれ分ける案内部材を有し、前記案内部
材は、下方に行く程下部が両側へ広がるような傾斜面を
有する略三角柱状であり、前記両傾斜面に間隔を開けて
複数本の溝を傾斜方向に沿って設けることにより、搬送
される商品が前記溝と溝との間に形成された突条部分に
接触するようにしたものである。

【００１２】

【作 用】上記構成の自動販売機において、横倒し状態
でランダムに収納された多数の商品が、商品収納部から
２つの商品搬出路に搬送させる場合、案内部材の頂点に
おいて２つに分けられる。この２つ分けられた商品は、
案内部材を構成する複数枚の案内板の突条に沿って案内
されて商品搬出路に搬送される。

【００１３】この場合に、案内部材と商品との接触部分
は、突条部分だけであるため、その摩擦は従来の案内部
材より軽減される。したがって、案内部材の位置でブリ
ッジ現象が発生することがない。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。

【００１５】符号１０は、円筒状のジュ−ス缶やビ−ル
缶や瓶等の商品１６を横倒し状態でコラムに収納し、販
売動作に伴い、コラムの最下部の商品搬出装置から商品
を搬出する自動販売機である。

【００１６】符号１１は、箱型をなす本体である。

【００１７】符号１２は、この本体１１の前面を開閉す
る扉である。

【００１８】符号１３は、本体１１に前後方向にスライ
ド式に出入れ可能に収納された商品収納ケ−スである
（図１及び図２参照）。

【００１９】符号１４は、商品収納ケ−ス１３に前後方
向に複数列設けられたコラムである。このコラム１４は
上下方向に延び、一側面に開口部１５が形成されてい
る。そしてこの開口部１５から、複数の商品１６が収納
された箱ごと挿入し得る。そして、この箱から収納され
た複数の商品１６は、コラム１４の上部（以下、商品収
納部という。）１４ａにおいて横倒し状態でランダムに
収納されている。また、この商品収納部１４ａの下部
は、商品１６を順次搬送するための商品搬送部１４ｂと
なっている。

【００２０】符号１７は、コラム１４の最下部すなわち
商品搬送部１４ｂの下部の前後方向における中央部分に
設けられた商品搬出装置である。この商品搬出装置１７
には、下部に支持片１８、中央部に仮止め片１９、上部
に売切れ検出レバ−２０がそれぞれ一対前後方向に設け
られている。そして、コラム１４には、２つの商品搬出
口として前搬出口２３、後搬出口２４を有しており、商
品搬出装置１７の両側にある支持片１８等の開閉で商品
１６を前搬出口２３または後搬出口２４から搬出す
る。。

【００２１】符号２１、２１は、商品搬出装置１７の相
対向する面に設けられたデリバリプレ−トである。この
デリバリプレ−ト２１は前後方向に移動可能であり、コ
ラム１４に収納する商品１６が、太缶の場合には、商品
搬出装置１７から離れるように移動させて商品搬出路を
広くする。また、収納する商品１６が細缶の場合には、
商品搬出装置１７の方向に移動させて商品搬出路を狭く
する。

【００２２】次に、この商品搬出装置１７の作動状態に
ついて説明する。

【００２３】商品１６を販売していない状態において
は、支持片１８が商品搬出路に突出し、コラム１４の最
下段に位置する商品１６を、デリバリプレ−ト２１と共
に支持している。

【００２４】販売指令信号が、商品搬出装置１７に入力
すると、支持片１８は後退して、最下段の商品１６を落
下させると共に、仮止め片１９が突出して、２段目にあ
る商品１６を一旦支持する。そして、最下段の商品１６
が落下した後、再び支持片１８が商品搬出路に突出した
場合に、仮止め片１９が後退し、２段目の商品１６が支
持片１８の上に落下する。また、売切れ検出レバ−２０
は、商品１６が収納されている状態では、その商品１６
の圧力により後退した状態になっているが、商品１６が
なくなった場合には、商品搬出路に突出して売切れ信号
を出力する。

【００２５】符号２２は、商品搬出装置１７の上方に設
けられた案内部材である。この案内部材２２は、商品収
納部１４ａと商品搬送部１４ｂとの間に位置し、商品収
納部１４ａにランダムに収納された商品１６を、２つに
分けると共に、１列に整列させて２つの商品搬出装置１
７に向かう商品搬出路にそれぞれ案内する。

【００２６】次に、図５〜図９に基づいて、案内部材２
２の詳細について説明する。

【００２７】案内部材２２は、下方にいくほど側縁部が
側方へ広がるようなほぼ三角形状の複数枚の案内板２４
を、連結板２６によって左右方向に連結し、案内板２
４、２４との間に溝２５を設けたものである。そして、
商品収納部１４ａに多数収納された商品１６は、案内板
２４の頂点２４ａによって、２つの商品搬出路に分けら
れると共に、案内板２４の両側縁部２４ｂ，２４ｃ（特
許請求の範囲で記載した突条部分）に沿って商品１６が
搬送される。

【００２８】本実施例の場合には、従来の案内部材のよ
うに、案内部材の傾斜面と商品１６とがすべて接触する
状態でなく、複数の案内板２４の両側縁部２４ｂ，２４
ｃに線接触して回転しない状態で搬送されため、その摩
擦が少ない。したがって、コラム１４の側壁２３と、こ
の案内部材２２との間にブリッジ現象が起らず、商品１
６が詰ったりすることがない。

【００２９】また、本実施例の案内部材２２であると、
案内板２４が、案内部材２２の補強部材となって、案内
部材２２の強度を向上さすことができる。

【００３０】なお、本実施例の場合、案内板２４の連結
方式として、連結板２６によって一体に連結したが、こ
れに代えて、図７に示すように、案内板２４の頂点２４
ａ近傍と、その下部の２個所において連結部材２８、２
９によって一体に連結してもよい。

【００３１】また、案内部材２２において、案内板２４
の設ける間隔は図８のように円筒形の缶１６ｂを搬送す
る場合には、その間隔はほぼ等間隔に設けておくことが
望ましい。しかしながら、図９に示すように、各部で形
が異なる瓶１６ｃを搬送する場合には、瓶１６ｃの最大
外径の位置に必ず案内板２４が位置するようにしてお
く。これにより、瓶１６ｃが案内板２４と案内板２４と
の間に挟まったりすることがない。

【００３２】さらに、本実施例のように案内板２４を連
結させて案内部材２２を構成する代わりに、三角柱状の
案内部材の両傾斜面に溝２５を設けてもよい。

【００３３】符号２９は、案内板２２の下方に設けられ
た一対の円弧状のレールである。このレール２９はその
上下端部をコラム１４の多側面にピンによって固定され
ている。

【００３４】符号３０は、レ−ル２９の相対向する面に
設けられた上段商品受け部である。この上段商品受け部
３０は、三角状に構成され、その一辺で商品１６を係止
できる。

【００３５】符号３１は、上段商品受け部３０の下方に
設けられた下段商品受け部である。この下段商品受け部
３１も、商品１６を係止できる。

【００３６】そして、レ−ル２９、上段商品受け部３０
及び下段商品受け部３１によって、案内部材２２から商
品搬出装置１７に至るまでの商品搬出路が、蛇行形状に
形成されると共に、この商品搬出路内にある商品１６
は、それぞれレ−ル２９、上段商品受け部３０、及び下
段商品受け部３１に係止され、これにより、商品搬出装
置１７の支持片１８に係止される商品１６の荷重は、最
下段の商品及び２段目の商品の２つだけとなる。そのた
め、支持片１８にかかる商品の荷重は少なくなり、この
商品搬出装置１７を大型化したり、強度を上げたりする
ことなく、従来の商品搬出装置を使用することができ
る。

【００３７】また、案内部材２２から下の商品搬出路に
は、レ−ル２９等が設けられているため、商品１６が１
つしか通過しないため、多数の商品１６が案内されて、
商品がブリッジ状態になって詰ったりすることがない。

【００３８】さらに、案内部材２２より下の商品搬出路
は、蛇行形状に形成されているため、その落下時に商品
１６が痛んだりすることがない。

【００３９】

【発明の効果】以上により、本発明の自動販売機である
と、商品と案内部材との接触部分は突条部分だけである
ため、その接触面積を少なくすることができ、これによ
り摩擦抵抗を低減し、また、搬送の際に回転しないた
め、案内部材とコラム側壁との間にブリッジ現象が発生
することがなく、商品が詰ったりすることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す自動販売機の斜視図で
ある。

【図２】商品収納ケースをスライドさせた状態の本体の
縦断面図である。

【図３】コラムの側面図である。

【図４】商品を収納した状態のコラム下部の拡大側面図
である。

【図５】案内部材の斜視図である。

【図６】案内部材の縦断面図である。

【図７】他の実施例の案内部材の縦断面図である。

【図８】円筒形の缶を販売している状態の案内部材の平
面図である。

【図９】瓶を販売している状態の案内部材の平面図であ
る。

【図１０】従来の案内部材の斜視図である。

【符号の説明】

１０……自動販売機 １１……本体 １３……商品収納ケース １４……コラム １５……開口部 １６……商品 １７……商品搬出装置 ２２……案内部材 ２４……案内板 ２６……連結板 ２４ａ…案内板の頂点 ２４ｂ…案内板の側縁部 ２４ｃ…案内板の側縁部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】円筒形の缶や瓶等の商品を横倒し状態で収
   納するコラムを自動販売機本体に対し出入れ可能に構成
   し、 コラムの一側面に商品収納用の開口部を設け、 コラムの最下部に商品を搬出する商品搬出装置を設けた
   自動販売機において、 前記コラムは、 商品を横倒し状態でランダムに収納できるコラム上部の
   商品収納部と、商品収納部に収納された商品を順番に搬
   出するコラム下部の商品搬出部とよりなり、 商品搬出部の下端に２つの商品搬出口をそれぞれ有し、 各商品搬出口に対応して商品搬出装置を有し、 商品収納部からの商品を２つの商品搬出装置に搬送する
   商品搬出路をそれぞれ有し、 商品収納部にランダムに収納された多数の商品を２つの
   商品搬出路に一列に整列させた状態にそれぞれ分ける案
   内部材を有し、 前記案内部材は、 下方に行く程下部が両側へ広がるような傾斜面を有する
   略三角柱状であり、前記両傾斜面に間隔を開けて複数本
   の溝を傾斜方向に沿って設けることにより、搬送される
   商品が前記溝と溝との間に形成された突条部分に接触す
   るようにしたことを特徴とする自動販売機。