JPH0877445A - 自動販売機の商品収納棚装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 短い商品でも確実に搬出することのできる自
動販売機の商品収納棚装置を提供する。 【構成】 固定側板１ａに対向して移動可能に設けられ
た移動側板８を、収納する円筒状の商品６ａの長さに応
じて移動することにより、商品通路１に短い商品６ａを
収納することができるようにする。また、商品搬出装置
５を商品通路１の商品搬出口１７内部に固定側板１ａ側
に偏位して設けることにより、移動した移動側板８にて
固定側板１ａ側に偏った状態で収納されるようになる短
い商品６ａを搬出することができるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、円筒状の商品を収納す
る自動販売機の商品収納棚装置に関し、特に商品通路の
商品搬出口内部に設けられている商品搬出装置の取付け
位置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の自動販売機では、販売する商品の
多様化に伴い、１つの商品収納棚装置で多種の商品を収
納しなけれならず、このため例えば実開昭６４−２７７
６８号公報に示されるもののように商品収納棚装置の対
向した側板の間に円弧上に湾曲した複数の案内部材を上
下方向に配設して形成されたサーペンタイン構造の商品
通路を前後方向に複数列備えたものがある。

【０００３】そして、これらの商品通路の商品搬出口内
部には、収納商品を搬出するため図５に示すように、商
品通路１に収納された最下部の商品を商品通路１内に係
止する第１係止部材２と、第１係止部材２の上方に設け
られると共に最下部の商品に載置された次販売商品を係
止する第２係止部材３と、売り切れ検知装置４とを有す
る商品搬出装置５が配設されるようになっている。

【０００４】ところで、同図に示す商品通路１は細長い
例えば５００ｃｃ缶６を収納できる横幅を有したもので
あり、商品搬出装置５は５００ｃｃ缶６の搬出も可能で
あるが、本来はそれほど長くない例えば３５０ｃｃ缶を
収納する横幅の狭い商品通路に用いられる幅の狭いもの
である。そして、このような幅の狭い商品搬出装置５
を、５００ｃｃ缶用の商品通路１に取り付けるため商品
搬出装置５の両側にはスペーサ７が設けられるようにな
っている。

【０００５】一方、このような商品通路に３５０ｃｃ缶
や、３５０ｃｃ缶よりさらに短い例えば３００ｃｃ缶を
収納できるよう商品通路には、商品通路の固定側板と対
向して幅方向に移動可能な移動側板が設けられている。
そして、例えば３００ｃｃの缶を収納する場合には、図
６に示すように移動側板８を商品の長さに応じて固定側
板１ａ側に移動するようにしている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来の自動販売機の商品収納棚装置においては、移動側
板を商品の長さに応じて移動することにより短い商品を
収納することはできるが、同図に示すように短い商品６
ａは、移動した移動側板８と固定側板１ａとにより形成
される商品通路１の固定側板１ａ側に偏った空間内に収
納されるようになる。

【０００７】ここで、このように商品６ａが偏った空間
内に収納されるようになると、商品６ａのかなりの部分
が第１係止部材２及び第２係止部材３から固定側板１ａ
側にはみ出して固定側板１ａに当接するようになり、商
品６ａは固定側板１ａに当接した状態で各係止部材２，
３とにより横倒しの姿勢で保持されるようになる。

【０００８】そして、商品搬出時、第１係止部材２及び
第２係止部材３の搬出動作に伴って固定側板１ａとの当
りが解除される際に、商品６ａのはみ出した側が先に落
下するように力が加わるのでバランスがくずれ、それま
で横倒しの姿勢で保持されていた商品６ａが傾斜姿勢で
落下するようになる場合があり、このような姿勢で落下
すると商品６ａが固定側板１ａと商品搬出装置５との間
で引っ掛かって搬出できなくなるという問題点があっ
た。

【０００９】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、短い商品でも確実に搬出する
ことのできる自動販売機の商品収納棚装置を提供するこ
とを目的とするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、円筒状の商品
を収納すると共に、固定側板と、この固定側板に対向し
て設けられ、収納する前記商品の長さに応じて移動可能
とされた移動側板とを備えた商品通路と、前期商品通路
の商品搬出口内部に、前記固定側板側に偏位して設けら
れている商品搬出装置とを備えたものである。

【００１１】

【作用】固定側板に対向して移動可能に設けられた移動
側板を、収納する円筒状の商品の長さに応じて移動する
ことにより、商品通路に短い商品を収納することができ
るようにする。また、商品搬出装置を商品通路の商品搬
出口内部に固定側板側に偏位して設けることにより、移
動した移動側板にて固定側板側に偏った状態で収納され
るようになる短い商品を搬出することができるようにす
る。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。

【００１３】図１は本発明の一実施例に係る自動販売機
の商品収納棚装置の側面図、図２は商品収納棚装置の商
品通路の正面断面図である。図１，２において、図５，
６と同一符号は同一又は相当部分を示している。

【００１４】図１，２において、９は対向した２枚の側
板１０ａ，１０ｂの間に円弧上に湾曲した複数の案内部
材１１を上下方向に配設して形成されたサーペンタイン
構造の商品通路１を前後方向に複数列備えた自動販売機
の商品収納棚装置である。なお、この商品収納棚装置９
の一方の側板１０ａはそれぞれの商品通路１の固定側板
１ａとなるものであり、また他方の側板１０ｂには移動
側板８が移動可能に取り付けられるようになっている。

【００１５】ところで、これらの商品通路１の上部入り
口部１２と商品収納棚装置９の前面に設けられた商品投
入口１３との間には、商品投入口１３から投入された円
筒状の商品を転動させて商品通路１に案内する商品案内
板１４が設けられており、さらにこの商品案内板１４に
は、図示しない商品投入口幅変更部材が商品投入口１３
の横幅方向にスライド自在に設けられている。

【００１６】ここで、この商品投入口幅変更部材は一端
に商品投入口１３の一側壁を形成する仕切壁が垂設され
ているものであり、長さの異なる商品を投入する場合に
は、この商品投入口幅変更部材をスライドさせて商品投
入口１３の横幅を収納する商品の長さに応じて変更する
ようにしている。なお、この商品投入口幅変更部材の後
端部には移動側板８が連結されており、商品投入口幅変
更部材をスライドさせると、これに連動して移動側板８
も移動するようになっている。

【００１７】一方、商品通路１の下端部には、商品搬出
装置５を前後部にそれぞれ配設した固定壁部１５と、出
口規制板１６とがそれぞれ設けられている。ここで、こ
の出口規制板１６は、前後方向に移動可能に支持されて
固定壁部１５と共に商品搬出口１７を形成すると共に、
この商品搬出口１７の幅規制を行なうためのものであ
る。

【００１８】ところで、この固定壁部１５に設けられた
商品搬出装置５は、図２に示すように商品通路１の商品
搬出口１７内部に、固定側板１ａ側に偏位して、本実施
例においては、一端を固定側板１ａに当接させた状態で
設けられている。そして、このように商品搬出装置５を
固定側板１ａ側に偏位して設けることにより、３００缶
のような短い商品を収納する際、固定側板１ａ側に移動
された移動側板８により図３に示すように短い商品６ａ
が固定側板１ａ側に偏った状態で収納されても、商品６
ａの大半部分が商品搬出装置５の第１係止部材２や第２
係止部材３に係止されるようになる。

【００１９】これにより、短い商品６ａの固定側板１ａ
側にはみ出す部分は僅かとなり、落下時にバランスをく
ずすことがないので、商品搬出時、この商品６ａは傾斜
姿勢で落下することなく、横倒しのままの姿勢で落下す
ることができるようになり、固定側板１ａと商品搬出装
置５との間で引っ掛かるのを防ぐことができるようにな
っている。なお、図２，３において、１８は商品搬出装
置５を固定側板１ａ側に偏位させるよう商品通路１と他
方の側板１０ｂとの間に介装されたスペーサである。ま
た、１９は移動側板８を垂下するシャフトであり、２０
は移動側板８を横方向に水平移動可能に保持するアーム
である。

【００２０】ところで、このように構成された自動販売
機の商品収納棚装置９に細長い５００ｃｃ缶を収納する
場合には、商品投入口幅変更部材を操作し、図２に示す
ように移動側板８を他方の側板１０ｂに密着させ、商品
通路１の幅を一番広い状態として５００ｃｃ缶６を収納
するようにする。

【００２１】なお、このように商品６を収納した場合、
商品搬出装置５が固定側板１ａ側に偏位していても商品
６の大半部分が商品搬出装置５の第１係止部材２や第２
係止部材３に係止されるようになるので、商品搬出時、
商品６は傾斜姿勢で落下することなく、横倒しのままの
姿勢で落下することができるようになり、固定側板１ａ
と商品搬出装置５との間で引っ掛かることはない。

【００２２】また、それほど長くない３５０ｃｃ缶６ｂ
を収納する場合には、商品投入口幅変更部材を操作し、
図４に示すように移動側板８を固定側板１ａ側に移動し
て商品通路１の幅を商品長さに応じた横幅として３５０
ｃｃ缶６ｂを収納するようにする。なお、この場合、商
品搬出装置５は固定側板１ａ側に偏位していても、商品
６ｂを第１係止部材２や第２係止部材３に確実に係止す
ることができるので、固定側板１ａと商品搬出装置５と
の間で引っ掛かることはない。

【００２３】このように、移動側板８を収納する商品
６，６ａ，６ｂの長さに応じて移動することにより、商
品通路１に短い商品６ａ，６ｂを収納することができ、
また、商品搬出装置５を商品通路１の商品搬出口１７内
部に固定側板１ａ側に偏位して設けることにより、移動
した移動側板８により固定側板側１ａに偏った状態で収
納されている短い商品６ａ，６ｂを固定側板１ａと商品
搬出装置５との間で引っ掛かることなく搬出することが
できる。

【００２４】なお、このように商品搬出装置５を固定側
板１ａ側に偏位させることにより、５００ｃｃ缶を収納
できる通路幅を有している商品通路１を、３５０ｃｃ缶
を収納するのにより適した構造のものとするようになる
が、販売頻度としては３５０ｃｃ缶の方が５００ｃｃ缶
よりもかなり高いので、このような構造とすることは商
品収納棚装置９を市場要求に応じたものとすることがで
きる。

【００２５】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、商品搬出
装置を商品通路の商品搬出口内部に固定側板側に偏位し
て設けることにより、収納する商品の長さに応じて移動
した移動側板により短い商品が固定側板側に偏った状態
で収納されてもこの短い商品を確実に搬出することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る自動販売機の商品収納
棚装置の側面図。

【図２】上記商品収納棚装置の商品通路の正面断面図。

【図３】上記商品通路に短い商品を収納した様子を示す
図。

【図４】上記商品通路にそれほど長くない商品を収納し
た様子を示す図。

【図５】従来の商品収納棚装置の商品通路の正面断面
図。

【図６】従来の商品通路に短い商品を収納した様子を示
す図。

【符号の説明】

１ 商品通路 ５ 商品搬出装置 ６，６ａ，６ｂ 缶 ８ 移動側板 ９ 商品収納棚装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 円筒状の商品を収納すると共に、固定側
   板と、この固定側板に対向して設けられ、収納する前記
   商品の長さに応じて移動可能とされた移動側板とを備え
   た商品通路と、 前記商品通路の商品搬出口内部に、前記固定側板側に偏
   位して設けられている商品搬出装置とを備えたことを特
   徴とする自動販売機の商品収納棚装置。