JPH0581528U - スラスト滑り軸受 - Google Patents

スラスト滑り軸受

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JPH0581528U
JPH0581528U JP2961492U JP2961492U JPH0581528U JP H0581528 U JPH0581528 U JP H0581528U JP 2961492 U JP2961492 U JP 2961492U JP 2961492 U JP2961492 U JP 2961492U JP H0581528 U JPH0581528 U JP H0581528U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】回転トルクの低減と製作費の低廉化とを図る。 【構成】滑り板4の両面に形成した第三、第四の両滑り
面7に、プレス加工によるグリース溝9を形成する。内
輪及び外輪に形成した第一、第二の滑り面、及び上記第
三、第四の各滑り面7は、超仕上に基づいて粗さを0.
2a以下とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案に係るスラスト滑り軸受は、例えば自動車の前輪の回転を円滑に行な わせる為、この前輪を回転自在に支持する為のキングピン部分に組み込んで使用 する。
【0002】
【従来の技術】
キングピンによる前輪支持部分等、大きなスラスト荷重が加わる回転部分には 、従来から図2に示す様なスラスト滑り軸受1を使用している。このスラスト滑 り軸受1は、それぞれが鋼により円輪状に形成された内輪2と外輪3とにより、 銅合金により円輪状に形成された滑り板4を、サンドイッチ状に挟持する事で構 成されている。
【0003】 上記内輪2の片面(図2の下面)は平坦な第一の滑り面5とし、上記外輪3の 片面で、上記内輪2と対向する側の面(図2の上面)を、平坦な第二の滑り面6 としている。又、上記滑り板4の片面(図2の上面)を上記第一の滑り面5と摺 接する第三の滑り面7とし、他面(図2の下面)を上記第二の滑り面6と摺接す る第四の滑り面8としている。
【0004】 又、上記第三、第四の両滑り面7、8には、図3に示す様なグリース溝9、9 を、シェーパ加工、フライス加工等の切削加工により形成している。更に、上記 第一〜第四の各滑り面5〜8には研削仕上げ加工を施す事で、各滑り面5〜8を 滑らかにしている。
【0005】 尚、図2に於いて10は、各滑り面5〜8部分への水や塵芥等の進入を防止す る為のケースである。このケース10の基端部(図2の上端部)は上記内輪2に 外嵌固定し、先端部(図2の下端部)は直径方向内方に折り曲げて、上記外輪3 の外周面に近接させると共に、その先端縁にはゴム製のシール11を装着してい る。又、上記内輪2の内周面に形成した係合溝12にはOリング13を装着して 、この内輪2の内周面とキングピン等の外周面との間の隙間を通じての、水や塵 芥の進入防止を図っている。
【0006】 上述の様に構成されるスラスト滑り軸受1の使用時には、第一の滑り面5と第 三の滑り面7とが、第二の滑り面6と第四の滑り面8とが、それそれ滑る事によ り、上記内輪2に対向する部材と上記外輪3に対向する部材との相対的変位を許 容する。この際、上記第三、第四の両滑り面7、8のグリース溝9、9内に充填 されたグリースが、上記第一の滑り面5と第三の滑り面7との間、上記第二の滑 り面6と第四の滑り面8との間に進入して、各滑り面5〜8同士の間に作用する 摩擦力の低減を図る。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上述の様に構成され作用するスラスト滑り軸受の作動時に於ける摩 擦力低減を図り、このスラスト滑り軸受を介して対向する部材同士の変位が軽い 力で、且つ円滑に行なわれる様にするものである。
【0008】 前記従来構造の場合、内輪2と外輪3との相対的変位に要する力が必ずしも十 分に小さいとは言えず、しかもこの力が度々変動する場合があった。この原因に 就いて本考案者が研究したところ、グリース溝9、9内に充填されたグリースの 、各滑り面5〜8への供給が必ずしも円滑に行なわれない為と解った。
【0009】 即ち、前記従来構造の場合、上記グリース溝9、9を切削加工により形成して いる為、各グリース溝9、9の開口縁部9a、9aは、図4に示す様に尖った形 状となるだけでなく、この開口縁部9a、9aに、しばしば庇状のバリが形成さ れる。この様に尖った開口縁部9a、9aを有するグリース溝9からのグリース の送り出しは必ずしも円滑に行なわれない。特に開口縁部9a、9aにバリが存 在した場合には、上記グリースの送り出しが不良になって、上記各滑り面5〜8 の潤滑が不良となり、上記内輪2と外輪3との相対的変位に要する力が大きくな ってしまう。
【0010】 本考案のスラスト滑り軸受は、上述の様な事情に鑑みて考案されたもので、グ リース溝9からのグリースの送り出しを円滑に行なわせる事により、内輪2と外 輪3との相対的変位に要する力の低減を図るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本考案のスラスト滑り軸受は、前述した従来のスラスト滑り軸受と同様に、片 面を平坦な第一の滑り面とした、円輪状の内輪と、この内輪と対向する側の面を 平坦な第二の滑り面とした、円輪状の外輪と、片面を上記第一の滑り面と摺接す る第三の滑り面とし、他面を上記第二の滑り面と摺接する第四の滑り面とした、 円輪状の滑り板とを備えている。
【0012】 特に、本考案のスラスト滑り軸受に於いては、上記第三、第四の両滑り面には 、プレス加工によるグリース溝を形成し、且つ、上記第一、第二、第三、第四の 各滑り面は、超仕上(superfinishing)に基づいて粗さを0.2a以下とした事を 特徴としている。
【0013】
【作用】
上述の様に構成される本考案のスラスト滑り軸受の場合、グリース溝の開口縁 部が尖ったり、或はこの開口縁部にバリが形成される事がない。この為、上記グ リース溝に充填されたグリースの送り出しが円滑に行なわれ、第一の滑り面と第 三の滑り面との間の潤滑、並びに第二の滑り面と第四の滑り面との間の潤滑が良 好に行なわれる。
【0014】 しかも、各滑り面の粗さは、超仕上に基づいて0.2a以下とされている為、 十分なグリースの供給を受けた各滑り面同士の摺動は軽い力で行なわれる。この 結果、内輪を支持した部材と外輪を支持した部材との相対的変位に要する力の軽 減が図られる。
【0015】
【実施例】
図1は、本考案のスラスト滑り軸受を構成する滑り板4の第三の滑り面7(又 は第四の滑り面8)に形成されたグリース溝9の断面形状を示している。プレス 成形により形成された、このグリース溝9の開口縁部9a、9aは、前述した従 来構造の様に尖っておらず、超仕上により極めて平滑な平面に仕上げられた第三 の滑り面7とグリース溝9の内面とを滑らかに連続させる、曲面を構成している 。尚、溝9のプレス加工は、第三の滑り面7の超仕上に先立って行なう。
【0016】 この様に、開口縁部9a、9aを構成する曲面の幅寸法Tや深さ寸法Dは、グ リース溝9の幅寸法や深さ寸法等により異なるが、例えば滑り板4の外径寸法が 約80mm、グリース溝9の幅寸法が約4mm程度の、キングピン部分に装着するス ラスト滑り軸受の場合で、上記曲面の幅寸法Tを0.3〜5mm程度、深さ寸法D を0.005〜0.2mm程度とする。
【0017】 上述の様にグリース溝9、9の開口縁部9a、9aを、第三の滑り面7とグリ ース溝9の内面とを滑らかに連続させる曲面とした事に伴ない、グリース溝9に 充填されたグリースの送り出しが円滑に行なわれ、第一の滑り面5と第三の滑り 面7との間の潤滑、並びに第二の滑り面6と第四の滑り面8との間の潤滑が良好 に行なわれる。
【0018】 しかも、各滑り面5〜8の粗さは、超仕上に基づいて0.2a以下とされてい る為、十分なグリースの供給を受けた、第一、第三の滑り面5、7同士の摺動、 並びに第二、第四の滑り面6、8同士の摺動は軽い力で行なわれる。この結果、 内輪2を支持した部材と外輪3を支持した部材との相対的変位に要する力の軽減 が図られる。
【0019】 本考案者が行なった実験によると、前記従来構造の場合、2000kgf のスラ スト荷重を加えた状態での起動トルクが11〜20kgf・m であったのに対して、 本考案の場合、同じ条件での起動トルクが0.5〜7kgf・m と、大幅に低下した 。
【0020】 尚、滑り板4両面の第三、第四の滑り面7、8に形成するグリース溝9、9の 形状及び数としては、前記図3に示した様な、放射方向4本に限定されず、他に も、例えば図5(A)〜(F)に示す様な、各種形状と数とを採用出来る。例え ば同図(A)のものは、互いに平行な2本を1組として配置されたグリース溝9 、9を4組、放射方向に配置したもの、同図(B)のものは、互いに平行な3本 を1組として配置されたグリース溝9、9を4組、放射方向に配置したもの、同 図(C)のものは、6本のグリース溝9、9を放射方向に配置したもの、同図( D)のものは、8本のグリース溝9、9を放射方向に配置したものである。更に 、同図(E)に示したものは、4本のグリース溝9、9を、回転方向に対し傾斜 した状態で設けたもの、同図(F)に示したものは、それぞれが円弧形の4本の グリース溝9、9、を回転方向に対し傾斜した状態で設けたものである。
【0021】
【考案の効果】
本考案のスラスト滑り軸受は、以上に述べた通り構成され作用する為、外輪を 支持した部材と内輪を支持した部材との相対的変位に要する力の軽減を図って、 動力損失の低減を図れる。この結果、例えば自動車に組み込んだ場合に、動力性 能の向上と省エネルギとを両立させる事が出来る。
【0022】 又、複数のグリース溝を形成する作業を、プレス加工により一挙に行なえる為 、グリース溝加工時間の短縮によって滑り板製作作業の能率化を図り、スラスト 滑り軸受の低廉化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のスラスト滑り軸受を構成する滑り板に
形成したグリース溝の断面形状を示す拡大断面図。
【図2】本考案の対象となるスラスト滑り軸受の1例を
示す断面図。
【図3】滑り板を図2の上方から見た図。
【図4】従来のスラスト滑り軸受を構成する滑り板に形
成したグリース溝の断面形状を示す拡大断面図。
【図5】グリース溝の別形状の6例を示す、図3と同様
の図。
【符号の説明】
1 スラスト滑り軸受 2 内輪 3 外輪 4 滑り板 5 第一の滑り面 6 第二の滑り面 7 第三の滑り面 8 第四の滑り面 9 グリース溝 9a 開口縁部 10 ケース 11 シール 12 係合溝 13 Oリング

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面を平坦な第一の滑り面とした、円輪
    状の内輪と、この内輪と対向する側の面を平坦な第二の
    滑り面とした、円輪状の外輪と、片面を上記第一の滑り
    面と摺接する第三の滑り面とし、他面を上記第二の滑り
    面と摺接する第四の滑り面とした、円輪状の滑り板とを
    備えたスラスト滑り軸受に於いて、上記第三、第四の両
    滑り面には、プレス加工によるグリース溝を形成し、且
    つ、上記第一、第二、第三、第四の各滑り面は、超仕上
    に基づいて粗さを0.2a以下とした事を特徴とするス
    ラスト滑り軸受。
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