JPH0580597B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、空調機器等に使用される遠心型の送
風機に関するものである。

従来の技術 従来、特に大風量用に使用する場合のこの種の
遠心型送風機Ｂは第５図に示すように、１つのケ
ーシング１内に、２個の遠心型羽根車２および３
を主板４を共通に使用するとともに副板５および
６側の吸入口７および８を相反する位置に設け、
吸入口７および８に対向するケーシング１の部分
に給気口９および１０を設けて遠心型送風機Ｂを
構成していた。すなわち両吹込型として遠心型送
風機Ｂを構成していた。さらに前記給気口９およ
び１０のいづれか一方、例えば給気口９の外方
に、羽根車２および３を駆動するための電動機１
１を配置しこれのシヤフト１２を主板４に結合し
て使用していた。（例えば、実開昭54−117906号
公報） なお、第５図において１３は電動機１１をケー
シング１に固定するための支柱を、また１４はケ
ーシング１の吹き出し口を示すとともに、実線矢
印は空気の流れを示す。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、ケーシン
グ１の両方に給気口９および１０を設けなければ
ならない。すなわち、このような送風機を空調機
器等に組み込む場合、送風機の周囲に、しかも両
給気口９および１０に均等に空気が流入するよう
に構成する必要がある。したがつて、両給気口９
および１０を最適に配置するために機器の構成設
計が非常に制約を受ける問題点を有していた。一
方、送風機の風量を増大させる他の方法として
は、羽根車の軸方向の長さを長くする方法があ
る。しかしながら、軸方向の長さを長くするほ
ど、羽根車の最深部付近への空気流の流れが悪く
なり、羽根車の送風効率が低下するという問題点
を有していた。

本発明はかかる従来の問題点を解消するもの
で、送風機の給気口を一方向のみとするととも
に、羽根車の送風効率を低下させることなく羽根
車の軸方向の長さを長くし、送風量の増大を可能
とすることを目的とする。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明の遠心型送
風機は、一つの給気口を有する渦巻型のケーシン
グと、給気口に対向する吸入口を有する遠心型羽
根車、前記遠心型羽根車と同一モータのロータに
固定した軸流型羽根車とで構成し、前記軸流型羽
根車外周と前記遠心型羽根車の内周との間に通気
路を有し、かつ前記遠心型羽根車の吸入口から主
板方向に空気を送気するように前記軸流型羽根車
を配したものである。

作 用 本発明は上記した構成によつて、送風機の給気
口を一方向のみとし、軸流型羽根車によつて強制
的に空気を羽根車内部の下流に送気するために、
羽根車の送風効率を低下させることなく羽根車の
軸方向の長さを長くし、送風量の増大を実現する
ことができるものである。

実施例 以下、本発明の実施例を添付図面にもとづいて
説明する。

第１図〜第４図に実施例を示す。第２図は第１
図のａ−ａ線断面を、第３図は第１図のｂ−ｂ線
断面を、第４図は第１図のｃ−ｃ線断面をそれぞ
れ示す。第１図〜第４図に示すように本発明の遠
心送風機Ａは、ケーシング２１内にアウトロータ
型の電動機２５で駆動される遠心型羽根車２２
と、この羽根車２２の内部で、電動機２５のロー
タ２６の外周に固定した軸流型羽根車２４から構
成するとともに、遠心型羽根車２２の翼２３の内
周と軸流型羽根車２４の外周との間に通気路２８
を有するように構成し、両羽根車２２および２４
を同時に同一回転軸で回転させることによつて、
遠心型羽根車２２内部を流れる空気流の一部を軸
流型羽根車２４が遠心型羽根車２２内部の上流側
から下流側へ強制的に送気するように構成したも
のである。一方、ケーシング２１には、電動機２
５のステータ２７を固定することで電動機２５を
ケーシング２１に固定するとともに遠心型羽根車
２２の副板２９に設けた吸入口３１と対向する位
置に給気口３２を設けている。また、遠心型羽根
車２２と電動機２５のロータ２６とは主板３０を
介して結合している。なお、同図において３３は
ケーシング２１の吐出口を示すとともに実線矢印
は遠心型羽根車２２の上流側を流れる空気の流れ
を示し、破線矢印は遠心型羽根車２２の上流側か
ら軸流型羽根車２４を介して下流側に流れる空気
の流れを示す。

上記構成において、遠心型の羽根車２２の内部
に軸流型羽根車２４を設け、両羽根車が同時に回
転することによつて、ケーシング２１の給気口３
２から給気された空気流は羽根車２２の遠心力に
よつて通気路２８等を介して吐出口３３へ流れる
とともに、上流側の内部を流れる空気流の一部
は、軸流型羽根車２４を介して上流側から下流側
に送気された後、吐出口３３に向かう流れを形成
する。したがつて、羽根車２２の下流側に流入す
る空気流は、軸流型羽根車２４によつて強制的に
送気されるために、十分な空気量を遠心型羽根車
２２の上流側から下流側に送気することができ
る。すなわち、羽根車の効率を低下させることな
く羽根車の軸方向の長さを長くすることができる
効果がある。

発明の効果 以上のように本発明の遠心型送風機によれば次
の効果が得られる。

(1) 上流側の遠心型羽根車と下流側の遠心型羽根
車との間に軸流型羽根車を設けているので下流
側の遠心型羽根車にも軸流型羽根車の働きによ
つて十分な空気量を送気することができる。

(2) 送風機の給気口を一方向のみで、しかも羽根
車の軸方向の長さを長くすることができるため
に大風量を実現し、しかも機器の風路設計を容
易に行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す遠心型送風機
の断面図、第２図は第１図のａ−ａ線断面図、第
３図は第１図のｂ−ｂ線断面図、第４図は第１図
のｃ−ｃ線断面図、第５図は従来の遠心型送風機
の断面図である。 ２１……ケーシング、２２……遠心型羽根車、
２３……翼、２４……軸流型羽根車、２５……電
動機、２６……ロータ、２７……ステータ、２８
……通気路、２９……副板、３０……主板、３１
……吸入口、３２……給気口、３３……吐出口。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 一つの給気口を有する渦巻型のケーシング
   と、前記給気口に対向する吸入口を有する遠心型
   羽根車と、前記遠心型羽根車と同一モータのロー
   タに固定した軸流型羽根車とで構成し、前記ケー
   シング内部に遠心型羽根車を配するとともに、前
   記軸流型羽根車外周と前記遠心型羽根車の内周と
   の間に通気路を有し、かつ前記遠心型羽根車の吸
   入口から主板方向に空気を送気するように前記軸
   流型羽根車を配した遠心型送風機。