JPH057904A - 高光沢ステンレス箔の圧延方法 - Google Patents

高光沢ステンレス箔の圧延方法

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JPH057904A
JPH057904A JP16540191A JP16540191A JPH057904A JP H057904 A JPH057904 A JP H057904A JP 16540191 A JP16540191 A JP 16540191A JP 16540191 A JP16540191 A JP 16540191A JP H057904 A JPH057904 A JP H057904A
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JP
Japan
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rolling
lubricating oil
oil
stainless steel
steel foil
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Withdrawn
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JP16540191A
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Inventor
Takeshi Inoue
剛 井上
Toshiyuki Shiraishi
利幸 白石
Hiroyasu Yamamoto
普康 山本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、高光沢ステンレス箔製品を圧延す
る方法を提供するものである。 【構成】 本発明は、3種類の合成エステルとブチルス
テアレートを組み合わせて粘度7から20cSt のベース
油に添加した潤滑油を用いて、中心線平均粗さ0.06
μm以下で直径25mmから40mmのロールを用いて、圧
延速度50m/min 以下で、かつ、圧下率15%以上
で、ステンレス箔を圧延すると、優れた潤滑油と最適な
圧延条件と組み合わせることによって、優れた潤滑油を
使用するだけでは得られなかった高光沢ステンレス箔製
品の製造が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光沢性に優れたステン
レス箔の冷間圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷間圧延において、製品の光沢
を高めるには、圧延の時に形成されるオイルピットと呼
ばれる製品の表面の微小な凹みを少なくすればよいこと
が知られている。このオイルピットは圧延の時に用いら
れる潤滑油が摩擦面に引き込まれて、圧延前の製品の微
小な凹みに拘束されることによって形成される。そこ
で、微小な凹みに潤滑油が拘束されないように、潤滑油
の粘度を低下させたり、圧延速度を小さくしたり、ロー
ルの粗さを小さくしたりすることによって、オイルピッ
トの形成を抑制する方法もとられている。しかしなが
ら、潤滑油の粘度を低下させると、摩擦面に形成される
油膜厚が小さくなり、高速高圧下圧延を行ったときに焼
付き(ヒートスクラッチ)が発生し、円滑な圧延ができ
ない。こうした問題を解決するため、潤滑油に添加され
ている油性剤や極圧添加剤の種類を変えて、油膜厚が小
さくても油膜切れが発生せず、焼付きの生じにくい潤滑
油の開発が行われている(特開平1−139694)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、油膜切
れを起こしにくい潤滑油の添加剤だけでは、JISZ8
741記載の鏡面光沢度の指標Gs(45度)で850
度までしか、ステンレス箔の光沢を向上させることがで
きない。そこで本発明は、潤滑油の添加剤だけでなく、
特定の圧延条件を組み合わせることによって、従来の圧
延方法では得られなかった光沢度Gs(45度)で90
0度以上の高光沢ステンレス箔製品を得ることができる
冷間圧延方法を提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用】本発明は、ス
テンレス箔の最終仕上げ圧延において、7cSt 以上の粘
度の鉱油系ベース油の中に混合長鎖二塩基酸イソブチル
グリコールジエステル
【0005】
【化4】
【0006】もしくは混合環状二塩基酸イソブチルグリ
コールジエステル
【0007】
【化5】
【0008】もしくはダイマー酸イソブチルグリコール
エステル
【0009】
【化6】
【0010】を5wt%以上添加し、かつブチルステアレ
ートを5wt%以上添加し、潤滑油の全体の粘度を20cS
t 以下となるようにした潤滑油を用いて、表面粗さをJ
ISB0601に記載の中心線平均粗さで0.06μm
以下に調整した直径25mm〜40mmのロールを用い、圧
延速度50m/min 以下で、かつ、圧下率15%以上で
冷間圧延することを特徴とする。
【0011】ベース油としては、通常、鉱油系圧延油
(たとえばスピンドル油あるいはマシン油など)が用い
られる。粘度が7cSt よりも小さくなると、請求範囲に
記載した圧延速度および圧下率範囲で焼付きが発生し
て、ステンレス箔製品の表面品質を著しく損なうからで
ある。さらに、請求範囲記載のエステル単体を添加した
潤滑油よりも、エステルにブチルステアレートを添加し
た潤滑油の方が、高光沢が得られる。これは、エステル
の耐極圧性能とブチルステアレートの優れた油性による
ものであり、この複合効果によって、請求範囲記載の圧
延速度および圧下率範囲にて、従来よりも高光沢製品が
得られる。エステルとブチルステアレートの複合効果
は、エステルおよびブチルステアレートの添加量がそれ
ぞれについて最低限5wt%ないと、効果が顕著に現れな
い。エステルおよびブチルステアレートを添加した潤滑
油全体の粘度が20cSt を越えると、どんなに圧延条件
を制限しても、高光沢ステンレス箔として必要最低限の
光沢を得ることができない。エステルとブチルステアレ
ートの添加比率については、特許請求範囲記載の潤滑油
の全体の粘度を越えない範囲で、かつエステルおよびブ
チルステアレートがそれぞれ5wt%以上添加されていれ
ば、添加比率が高光沢を得るのに悪影響を及ぼすことは
ない。
【0012】このような潤滑油を使用し、中心線平均粗
さで0.06μm以下に調整した直径25mm〜40mmの
ロールを用いて、圧延速度50m/min 以下で、かつ、
圧下率15%以上で冷間圧延すると、潤滑油の性能だけ
では得られない高光沢のステンレス箔製品を生産するこ
とができる。上記潤滑油は、油膜切れの発生しにくい耐
極圧性に優れた潤滑油であるため、非常に薄い油膜厚で
も安定した圧延が可能である。但し、油膜厚を限りなく
零に近づけることは不可能で、ある臨界値を過ぎると逆
に激しい焼付きを起こし、大きな圧延トラブルを引き起
こす。そこで、上記潤滑油の臨界値の近くまで油膜厚を
薄くするための操業条件が、本発明の請求範囲記載の圧
延方法である。
【0013】本発明の潤滑油を用いてステンレス箔を圧
延するとき、直径40mm以上のロールを用いて圧延する
と、圧延入側の咬込み角が大きくなり、ロールバイトへ
の油の導入量が多くなるため、油膜厚が大きくなり、潤
滑油のもつ優れた耐極圧性および油性を効果的に引き出
すことができない。また、直径が25mm以下であると、
ロールの転動回数が多くなるため、ロールの摩耗が激し
く発生する。すると、ステンレス箔製品として必要な形
状を造り込むことができなくなるだけでなく、ロールの
交換を頻繁に行う必要が生じ、生産性が著しく低下す
る。
【0014】一方、ロールの表面粗さを中心線平均粗さ
で0.06μm以下に調整する理由は、0.06μm以
上の粗さをもつロールでは、ロールの表面に分布する微
小な凹みに潤滑油が拘束されて、ロールバイト内に供給
されるため、油の導入量が増加し、油膜厚が大きくなる
ので、潤滑油の効果を引き出すことが困難になるためで
ある。圧延速度を50m/min 以上にしても、速度効果
によるロールバイトへの油の導入量が増加するため、潤
滑油の性能を引き出すことが困難である。圧下率を15
%より小さくしても、ロールバイト内に導入される油膜
厚が大きくなるので、潤滑油の性能を引き出すことは難
しい。
【0015】また、通常潤滑油は30℃〜40℃程度の
温度で使用されるが、特許請求範囲記載の潤滑油の粘度
範囲内で、さらに高光沢製品を得ようとする場合、潤滑
油の使用温度をさらに高くして使用するとよい。
【0016】
【実施例】
(実施例1)粘度が8cSt の鉱油系ベース油の中に、ダ
イマー酸イソブチルグリコールジエステルを10wt%、
そしてブチルステアレートを10wt%添加した潤滑油
A、同じ粘度の鉱油系ベース油の中に、混合長鎖二塩基
酸イソブチルグリコールジエステルを10wt%、ブチル
ステアレートを10wt%添加した潤滑油B、同じ粘度の
鉱油系ベース油の中に、混合環状二塩基酸イソブチルグ
リコールジエステル10wt%、ブチルステアレートを1
0wt%添加した潤滑油C、それと、ダイマー酸イソブチ
ルグリコールジエステルを20wt%添加した潤滑油
A′、同じ粘度の鉱油系ベース油の中に、混合長鎖二塩
基酸イソブチルグリコールジエステルを10wt%添加し
た潤滑油B′、同じ粘度の鉱油系ベース油の中に、混合
環状二塩基酸イソブチルグリコールジエステル10wt%
添加した潤滑油C′の合計6種類の潤滑油を調製した。
【0017】そして、これらの6種類の潤滑油を温度3
5℃で用いて、それぞれ12段のクラスター圧延機によ
り、ステンレス箔(SUS304,100μm×300
mm幅×コイル)を圧下率20%で1パス冷間圧延を行っ
た。ワークロールにはセミハイス製の直径30mmと直径
70mmの2種類のロールを用いた。どちらのロールも中
心線平均粗さで0.05μmの粗さのものを用いた。前
方張力200kg、後方張力210kgを加えて、圧延速度
を10m/min 〜200m/min まで変えて圧延を行っ
た。
【0018】その結果、図1に示すように、圧延速度を
50m/min 以上にすると、いずれの潤滑油についても
圧延材の表面光沢度がGs45度で900度以下とな
り、従来の潤滑油や圧延方法でも製造できる表面光沢の
製品しか得られない。しかし、本発明によるところの潤
滑油A,B,Cを用いて、50m/min 以下の速度で圧
延したものは、表面光沢度Gs45度で900度以上の
製品を得ることができる。また、図2に示すように、ロ
ール径70mmのものを用いると、従来の方法でも製造で
きる光沢の製品しか得られないが、ロール径30mmのも
のを用いると、表面光沢度Gs45度で900度以上の
製品を得ることができた。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、高光沢ステンレス箔を
圧延するために開発されたエステルおよびブチルステア
レートを添加した潤滑油の優れた耐極圧性および油性の
効果を、圧延条件を限定することによって、最大限に引
き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステンレス箔製品の表面光沢度と圧延速度の関
係を、各種潤滑油毎に比較した線図である。
【図2】ステンレス箔製品の表面光沢度と圧延速度の関
係を、ロール径毎に比較した線図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 169/04 9159−4H //(C10M 169/04 101:00 129:72 129:80) C10N 30:06 40:24 Z 8217−4H

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ステンレス箔の最終仕上げ圧延におい
    て、7cSt 以上の粘度の鉱油系ベース油の中に、 混合長鎖二塩基酸イソブチルグリコールジエステル 【化1】 もしくは混合環状二塩基酸イソブチルグリコールジエス
    テル 【化2】 もしくはダイマー酸イソブチルグリコールエステル 【化3】 を5wt%以上添加し、かつブチルステアレートを5wt%
    以上添加し、潤滑油全体の粘度を20cSt 以下となるよ
    うにした潤滑油を用いて、表面粗さをJISB0601
    に記載の中心線平均粗さで0.06μm以下に調整した
    直径25mm〜40mmのロールを用い、圧延速度50m/
    min 以下で、かつ、圧下率15%以上で冷間圧延するこ
    とを特徴とする高光沢ステンレス箔圧延方法。
JP16540191A 1991-07-05 1991-07-05 高光沢ステンレス箔の圧延方法 Withdrawn JPH057904A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015167953A (ja) * 2014-03-05 2015-09-28 日立金属株式会社 ステンレス箔の製造方法
WO2016080523A1 (ja) * 2014-11-21 2016-05-26 株式会社オートネットワーク技術研究所 導電部材及び電磁シールド具

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015167953A (ja) * 2014-03-05 2015-09-28 日立金属株式会社 ステンレス箔の製造方法
WO2016080523A1 (ja) * 2014-11-21 2016-05-26 株式会社オートネットワーク技術研究所 導電部材及び電磁シールド具
JP2016100195A (ja) * 2014-11-21 2016-05-30 株式会社オートネットワーク技術研究所 導電部材及び電磁シールド具

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