JPH0578598A - プラスチツク用コーテイング組成物 - Google Patents

プラスチツク用コーテイング組成物

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JPH0578598A
JPH0578598A JP6689192A JP6689192A JPH0578598A JP H0578598 A JPH0578598 A JP H0578598A JP 6689192 A JP6689192 A JP 6689192A JP 6689192 A JP6689192 A JP 6689192A JP H0578598 A JPH0578598 A JP H0578598A
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JP
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acrylate
meth
monomer
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JP6689192A
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Taizo Mori
利 泰 三 毛
Katsuhiko Takagi
木 克 彦 高
Yoshihiro Naruse
瀬 義 弘 成
Yasuo Matsumura
村 泰 男 松
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】表面硬度、耐水性、密着性、透明性、帯電防止
性および耐アルコール性等のバランスのとれた硬化物を
与えるプラスチック用コーティング組成物の提供。 【構成】多官能アクリレート、単官能アクリレート、多
官能メタクリレートおよび単官能メタクリレートから選
ばれる少なくとも1種の(メタ)アクリレートモノマー
を含有することを特徴とするプラスチック用コーティン
グ組成物及び該組成物に於いて(メタ)アクリレートモ
ノマーとしてアダマンタン骨格を有するモノマーを用い
た組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチック表面に塗
布し、熱または活性エネルギー線で硬化させることによ
り、優れた耐磨耗性、硬度、密着性、耐熱性、透明性、
耐水性、帯電防止性を有する塗膜を与えるコーティング
組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックは軽量性、易加工性、耐衝
撃性などの種々の特徴をもちこの特徴を生かして、ガラ
スに代わる材料として、種々の用途に用いられている。
しかし、ガラスに比べて、表面硬度、耐磨耗性、耐擦傷
性、耐薬品性などの表面特性に劣ることから、その用途
が制約されている。特に、メタクリル樹脂(PMM
A)、ポリカーボネート(PC)等の透明プラスチック
は、ガラスに代わる材料として、有用であるが、表面に
傷がつき易いという欠点が有る。これらのプラスチック
材料の表面のみをガラスのように硬くできれば、これら
プラスチック材料の用途は大きく開けるものと思われ
る。
【0003】さらに、これらを光学材料として使用する
場合、これらの材料は吸水性があるために、長期間空気
中で使用していると、水分を吸収し、成型物の寸法変化
を生じる。即ち、光ディスクのような精密成型物はわず
かなそり等の変形も問題となるために、その対策として
吸水性の極めて低い素材を表面にコーティングし、基材
であるこれら透明プラスチックに空気が直接触れないよ
うにする方法がある。
【0004】すなわち、表面硬化技術としてのハードコ
ート処理が、メガネレンズ、保護面体、光ディスクなど
に既に応用されているが、現在の表面硬化技術は必ずし
も満足できるものでなく、硬さ、透明性、耐久性などの
点でさらに優れた特性を与える材料の開発が望まれてい
る。
【0005】ハードコート処理に用いられるハードコー
ティング剤については、特開昭62−148902号公
報に、ハードコート層に平均粒子径が1〜200nmの
シリカ微粒子を含むことを特徴とする反射防止性を有す
る光学物品が開示されており、さらに特開昭63−30
5175号公報に、平均粒子径が約1〜100nmの微
粒子状シリカおよび五酸化アンチモン微粒子を含有した
コーティング用組成物が開示されている。ここで、五酸
化アンチモン微粒子は、耐水性の向上、および任意の屈
折率にコーティング被膜の屈折率をコントロールできる
点から有用である。また、特開平2−189380号公
報によっても、酸化アンチモンゾルとチタニアゾル等を
併用することにより、コーティング膜の屈折率を調節す
るハードコーティング剤が開示されている。
【0006】しかしながら、いずれの方法によっても、
ハードコーティング剤中に無機微粒子を添加することに
よって、表面硬度の向上、耐水性の向上、屈折率の増
大、表面反射防止はある程度達成できるものの、その程
度はまだ十分でなく、特に、透明性、耐水性(低吸水
性)、表面硬度などが不十分である。
【0007】一方、特開昭63−168419号公報に
よれば、多官能アクリレートと二官能アクリレートの混
合物に光安定剤、酸化防止剤を添加することからなるコ
ーティング用組成物が開示されている。しかしながら、
多官能アクリレートの併用により、表面硬度はかなり硬
くなるもののまだ不十分であり、表面硬度をさらに上げ
ようとすれば、素地との密着性の低下をもたらす。ま
た、耐水性(低吸水性)も不十分である。
【0008】また、ハードコーティング剤を光ディスク
などに塗布する場合には、被塗物を回転させながら薬剤
を滴下するスピンコート法と呼ばれる方法が多く用いら
れるが、過剰の薬剤を再使用する工程および環境問題等
を考慮すると、希釈溶剤は硬化時に揮散することから、
用いないことが望ましい。このため、硬化時に揮散しな
いアクリル系モノマーが粘度調整のために用いられてい
る。
【0009】さらに、従来技術のプラスチック材料は、
表面硬度、耐薬品性などの表面特性が劣るという欠点に
加えて、一般に静電気を帯びやすく、埃を付着し易いと
いう特徴があるが、この特徴は、メガネレンズ、保護面
体、光ディスク、いずれの用途に用いる場合にも不利と
なる。また、特に光ディスクの表面は指紋、埃などの汚
れをエタノールなどのアルコール系の溶剤で拭き取るこ
とが多く行われているので、耐アルコール性も必要であ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、表面硬度、
耐水性(低吸水性)、透明性、耐アルコール性、密着性
等のバランスのとれた塗膜を与えることのできるコーテ
ィング組成物、さらに、帯電防止性にも優れた塗膜を与
えることのできるコーティング組成物の提供を目的とす
るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに、単官能性あるいは多官能性(メタ)アクリル酸エ
ステルなどの不飽和二重結合含有モノマーおよび帯電防
止剤を組成物中に添加し、検討を行った結果、本発明の
プラスチック用コーティング組成物に到達した。
【0012】すなわち、本発明の第一の態様によれば、
多官能アクリレート、単官能アクリレート、多官能メタ
クリレートおよび単官能メタクリレートから選ばれる少
なくとも1種の(メタ)アクリレートモノマーを含有す
ることを特徴とするプラスチック用コーティング組成物
が提供される。
【0013】本発明の他の重要な態様の一つである第二
の態様によれば、前記第一の態様に於いて、(メタ)ア
クリレートモノマーとしてアダマンタン骨格を持つ不飽
和二重結合含有モノマーを含有するプラスチック用コー
ティング組成物が提供される。特に、前記アダマンタン
骨格を持つ不飽和二重結合含有モノマーが下記式(I)
ないし(IV)からなる化合物群から選ばれる少なくとも
1つの化合物である場合が好ましい。
【0014】
【化2】 (上記式(I)〜(IV)において、Adはアダマンタン
骨格であり、R1 、R2 は各々独立に水素原子、メチル
基またはエチル基を示し、R3 は水素原子またはメチル
基であり、nは1または2である。)
【0015】
【発明の構成】以下、本発明の構成を詳述するが、本発
明の他の態様及びそれに基づく利点が明らかとなろう。
【0016】本発明の第一の態様 本発明の第一態様の組成物は、二官能を含む多官能(以
後、単に多官能と記す)アクリレート、単官能アクリレ
ート、多官能メタクリレート及び単官能メタクリレート
から選択される少なくとも1種の(メタ)アクリレート
を含有すればよく、これら化合物のモノマーの例を具体
的に挙げると、下記の如くである。
【0017】(メタ)アクリレート系モノマー:メチル
アクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリ
レート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、n−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタク
リレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリ
ルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキ
シ−1−メチルエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−
1−メチルエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−3
−クロロプロピルメタクリレート、カルビトールアクリ
レート等の単官能(メタ)アクリル酸エステル;エチレ
ングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメ
チロールプロパントリアクリレート、ビスオキシエチレ
ン化ビスフェノールAジアクリレート、ビスオキシプロ
ピレン化ビスフェノールAジアクリレート、ポリエチレ
ングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジ
アクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプ
ロピレングリコールジアクリレート、ポリエステルジア
クリレート、ポリエステルポリアクリレート、1,3−
ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブチレン
グリコールジアクリレート、テトラメチロールメタント
リアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリ
レート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチ
レングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメ
タクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレ
ート、ビスオキシエチレン化ビスフェノールAジメタク
リレート、ビスオキシプロピレン化ビスフェノールAジ
メタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレ
ート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジプロ
ピレングリコールジメタクリレート、トリプロピレング
リコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコール
ジメタクリレート、ポリエステルジメタクリレート、ポ
リエステルポリメタクリレート、1,3−ブチレングリ
コールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコール
ジメタクリレート、テトラメチロールメタントリメタク
リレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレー
ト等の多官能性(メタ)アクリレート等。
【0018】すなわち、本発明第一態様の組成物は上記
のモノマー、また、該モノマー単独からなるオリゴマー
を含む重合可能な重合体、または、他種の樹脂との複合
化させた重合性のあるオリゴマーを含む重合体を主要材
料として含有する組成物であればよい。上記の他種の樹
脂には、例えば、ポリエステル系樹脂、尿素系樹脂、フ
ェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ビニル系樹脂、ウレ
タン系樹脂等が挙げられる。
【0019】本発明の第一の態様の組成物に用いられる
必須成分としての(メタ)アクリレートモノマー以外の
主要材料を、便宜上、ベース樹脂と添加用樹脂として二
別すると、具体的に、その一例として、次のような樹脂
および商品が挙げられる。
【0020】ベース樹脂としては、エポキシ樹脂とアク
リル酸との反応によって得られるエポキシアクリレート
樹脂〔商品名:リポキシSP1509(昭和高分子
(株)製)等〕、3官能の特殊アクリレート樹脂〔商品
名:アロニックスM315、M325(東亜合成(株)
製)等〕、ウレタンアクリレート樹脂〔商品名:アロニ
ックスM1200(東亜合成(株)製)等〕、オリゴエ
ステルアクリレート〔商品名:アロニックスM720
0、M8060(東亜合成(株)製)等〕などを用いる
ことができる。
【0021】また、乾燥性を向上させ、表面硬度を上げ
るための添加用樹脂として、6官能アクリレート〔商品
名:アロニックスM400(東亜合成(株)製)等〕、
オリゴエステルアクリレート〔商品名:アロニックスM
8030(東亜合成(株)製)等〕などを用いることが
できる。
【0022】ベース樹脂および添加用樹脂の配合量の合
計は、組成物100重量部の中に、10〜90重量部占
めるように配合される。また、ベース樹脂および添加用
樹脂の組み合わせは、最終製品にして求められる諸条件
により、各々から少なくとも1つ適宜選択される。
【0023】本発明の第二の態様 本発明の第二態様はアダマンタン骨格を持つ重合性モノ
マーを含有することを特徴とする組成物であり、アダマ
ンタン骨格を持つ重合性モノマーが前記式(I)〜(I
V)いずれかの化合物である場合が好ましい。
【0024】なお、前記式(I)で示される化合物の具
体例としてアダマンタンモノ(メタ)アクリレートは、
アダマンタンモノオールと(メタ)アクリル酸から製造
されることが特公昭46−28419号公報に開示さ
れ、前記式(II)で示される化合物の具体例としてアダ
マンタンジカルボン酸アリルは、特公昭63−2220
5号公報に開示されている。前記式(III) で示される化
合物の具体例としては、アダマンタンカルボン酸ビニル
がある。
【0025】また、前記式(IV)で示される化合物は、
好ましくは、アダマンタンまたはアダマンタン類のカル
ボン酸、例えば、1−カルボキシアダマンタン、1,3
−ジカルボンキシアダマンタン、1−エチル−3−カル
ボキシアダマンタン、1−エチル−3,5−ジカルボキ
シアダマンタン、1,3−ジメチル−5−カルボキシア
ダマンタン、1,3−ジメチル−5,7−ジカルボキシ
アダマンタンと、グリシジルアクリレートまたはメタク
リレートとを反応させることにより得られる。(本願出
願人の出願に係わる特願平2−145993号参照のこ
と)
【0026】少なくとも1種の前記アダマンタン骨格を
持つ重合性モノマーは、組成物100重量部に対して、
通常2〜50重量部、配合される。アダマンタン骨格を
持つ重合性モノマーを組成物中に含有させることによ
り、硬化物の等方性が加味され、さらに、帯電防止効果
がアルコール拭き後でも低下することが少ない。
【0027】本発明の第一又は第二の態様の組成物中に
は無機物を配合して硬化物の硬度を向上させることがで
きる。配合することのできる無機物は、微小粒形状であ
る無機物であれば良く、組成物の透明性を損うことがな
いものであれば、更に好ましい。例えば、シリカ、酸化
アンチモン、ジルコニア、クロミア、アルミナ、イット
リア、セリア、酸化鉄、ジルコン、酸化錫、酸化バナジ
ウム、酸化タングステン、酸化モリブデンおよびチタニ
アなどの粒子があり、特に、粒径1〜100nmのシリ
カ粒子が好適である。
【0028】無機物の具体例としては、有機溶剤で分散
させた微小粒径シリカ〔商品名:IPA−スノーテック
ス(日産化学(株)製)、オスカル1132(触媒化成
(株)製)〕などや、有機溶剤で分散させた微小粒径酸
化アンチモン〔商品名:サンコロイド AMT130
(日産化学(株)製)〕などが用いられる。
【0029】これら無機物からなる微粒子を、本発明の
第一又は第二の態様の組成物中に、分散した状態で存在
させるには、溶剤中にコロイド状に分散した無機物を材
料として用いることが望ましい。有機溶剤に分散させた
コロイド状無機物、さらに好適には、希釈用モノマーを
分散媒とするコロイド状無機物を用いるのがよい。ま
た、組成物の粘度調整を行う上からも、この希釈用モノ
マーを用いることが好ましい。この希釈用モノマーは不
飽和二重結合含有モノマーが用いられる。一例を挙げる
と下の如くである。
【0030】(1)アクリル酸系モノマー:アクリル
酸、メタクリル酸;メチルアクリレート、エチルアクリ
レート、n−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリ
レート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレ
ート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシ
ルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、グリシジ
ルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメ
タクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチルアク
リレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチルメタクリ
レート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルメタクリ
レート、カルビトールアクリレート等の単官能(メタ)
アクリル酸エステル;エチレングリコールジアクリレー
ト、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレ
ングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ビスオキシエチレン化ビスフェノールAジアク
リレート、ビスオキシプロピレン化ビスフェノールAジ
アクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト、プロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレ
ングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコー
ルジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリ
レート、ポリエステルジアクリレート、ポリエステルポ
リアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリ
レート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、
テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチ
ロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコール
ジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリエチレングリコールジメタクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロー
ルプロパントリメタクリレート、ビスオキシエチレン化
ビスフェノールAジメタクリレート、ビスオキシプロピ
レン化ビスフェノールAジメタクリレート、ポリエチレ
ングリコールジメタクリレート、プロピレングリコール
ジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリ
レート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、
ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリエス
テルジメタクリレート、ポリエステルポリメタクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、
1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、テトラ
メチロールメタントリメタクリレート、テトラメチロー
ルメタンテトラメタクリレート等の多官能性(メタ)ア
クリレート等。 (2)アルケニルベンゼン: スチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン等。 (3)シラン系モノマー:ジビニルジメトキシシラン、
ジビニルビス−β−メトキシ−エトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリス−β−メトキシ−エ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン等。 (4)その他: N−ビニルピロリドン等。
【0031】このような希釈用モノマーの1種又はそれ
以上が、組成物100重量部に対して、通常10〜90
重量部、配合される。
【0032】希釈用モノマーより分散された無機物は、
より好ましくは、コロイド状無機物の分散媒を少なくも
1種の上記の希釈モノマーに置換せしめることによって
得られるものであるのがよい。置換する方法について、
一例を述べる。
【0033】一般に、不飽和二重結合含有モノマーであ
る希釈用モノマーは水との相溶性が悪いので、水系のコ
ロイド状無機物を原料として用いて製造しようとする
と、シリカの粒子が水中から希釈用モノマー中に移行し
難く、ゲル化することが多い。しかし、希釈用モノマー
と比較例相溶性の良好なアルコールあるいはセロソルブ
に分散されたコロイド状無機物を原料として用いると、
希釈用モノマーを分散媒として、分散された無機物を容
易に得ることができる。
【0034】例えば、アルコールあるいはセロソルブに
分散されたコロイド状シリカを原料として用いる場合の
好適置換方法の一例は、アルコールあるいはセロソルブ
に分散されたコロイド状シリカと希釈用モノマーとを混
合し、加温して、アルコールあるいはセロソルブを留去
する方法である。なお、この方法で得られた希釈用モノ
マーの分散媒中には、アルコールあるいはセロソルブが
少量混入していてもよい。
【0035】本発明の第一の態様または第二の態様のコ
ーティング組成物は、硬化物の帯電防止能の付与の目的
でさらに帯電防止剤を含有することができる。本発明で
用いることのできる帯電防止剤は、陽イオン系、陰イオ
ン系、非イオン系、両性活性剤、いずれでもよく、具体
例を挙げると下記の如くである。
【0036】陰イオン系帯電防止剤;アルキルリン酸エ
ステル塩、アルキルアリルスルホン酸、ジアルキルリン
酸エステル金属塩、ポリスチレンスルホン酸トリエタノ
ールアミン塩等。陽イオン性帯電防止剤;アルキルアミ
ン誘導体、第4アンモニウム塩、ポリアミン酸化エチレ
ン付加体、イミダゾリン等。非イオン系帯電防止剤;ポ
リオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレアリルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルアミン等。両性活性剤;イ
ミダゾリン形金属塩、ジアミン形金属塩、アラニン形金
属塩等。
【0037】さらに、二重結合を有しアクリル系モノマ
ーと反応する反応型の帯電防止剤でもよい。この反応型
の帯電防止剤は単独で使用しても、上記した他の帯電防
止剤と併用してもよい。
【0038】具体的な商品名を挙げると、陽イオン系の
カチオンAB、陰イオン系のパーソフトEL、非イオン
系のエレガンS100、または両性活性剤のアノンBF
(いずれも日本油脂(株)製)など、および二重結合を
有しアクリル系のモノマーと反応する帯電防止剤とし
て、ブレンマーPE200(日本油脂(株)社製)、P
ME100(日本油脂(株)社製)、AE350(日本
油脂(株)社製)などがある。これら帯電防止剤は、帯
電効果、相容性等、諸条件により、少なくとも一種類が
選択され、組成物中に予め配合される内部用帯電防止剤
として用いられる。
【0039】添加量は、目的とする帯電防止性により適
宜選択され、反応型帯電防止剤の場合は、組成物100
重量に対して通常0.5〜20重量部配合される。アル
コール拭き後の帯電防止性(耐アルコール性)の効果に
ついては、反応型の帯電防止剤は樹脂構造中に化学結合
により、取り込まれているので、硬化した樹脂被膜をア
ルコールで拭いた後も有効である。これに対して、これ
以外の上記帯電防止剤は、アルコール拭き後の効果が減
少する傾向がある。この効果の低下を抑えるためにも、
無機物の添加、アダマンタン骨格が導入された重合性モ
ノマーの使用(本発明の第二の態様)が有効である。
【0040】本発明のコーティング用組成物には、必要
に応じ重合開始剤を添加してもよい。また、この他、顔
料、可塑剤、顔料分散剤、増粘剤、防腐剤、消泡剤等の
各種添加剤を共存させて反応を行わせしめてもよい。
【0041】本発明のプラスチック用コーティング組成
物は、公知の方法で重合することができる。即ち、本発
明で用いられる材料を配合して組成物を調製後、通常の
手法により、例えばラジカル重合、熱重合、紫外線、電
子線等のエネルギー線により、重合が行われる。
【0042】なお、ラジカル重合の場合は、過酸化ベン
ゾイル、過酸化ジ−t−ブチルなどの過酸化物、アゾビ
スイソブチロニトリルなどのアゾ系化合物等、紫外線に
よる光重合の場合は、1−(4−イソプロピルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセ
トフェノン、2−メチル−{4−(メチルチオ)フェニ
ル}−2−モルフォリノ−1−プロパンノン、1,4−
ジベンゾイルベンゼン、1,2−ジフェニルエタンジオ
ン等の重合開始剤が通常は用いられる。具体的な商品名
を挙げると、イルガキュア184、651、907(い
ずれもチバガイギー社製)等がある。
【0043】本発明のプラスチックコーティング組成物
をハードコード剤として用いて、重合、硬化された重合
体は、表面硬度、耐磨耗性、耐水性、透明性、耐アルコ
ール性、帯電防止性等に優れ、光学的用途にも適する。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を挙げて
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
でない。 (実施例1〜5、比較例1,2)表1に示すように配合
された、実施例1〜5、および比較例1,2の組成物
を、光重合し、硬化させた後、以下の方法にて耐磨耗
性、耐擦傷性、密着性、帯電防止性および帯電防止効果
に対する耐アルコール性を評価し、表2に記した。 耐磨耗性:テーバー式磨耗試験機で100回磨耗(磨耗
輪CS10F、荷重500g)した後のヘイズ値を測
定。 耐擦傷性:スチールウール試験;ボンスター#0000
(日本ボンスター(株)製)で擦った時の傷のつきかた
を3段階評価した。 ○:殆ど傷がつかない △:少し傷がつく ×:大いに傷がつく 密着性 :厚さ1mmのポリカーボネート板に膜厚が3
μmになるように浸漬塗布した後、硬化させたサンプル
を碁盤目状に切断後セロテープで剥離を行なって残存率
を測定。 帯電防止性:厚さ1mmのポリカーボネート板に膜厚が
3μmになるように浸漬塗布した後、硬化させたサンプ
ルをJIS K6911に準じて表面抵抗を測定。
【0045】
【表1】
【表2】
【表3】
【0046】 1)表1中の式(V)は下記式(V)で表
される化合物である。
【化3】
【0047】2)表1中の式(VI)は下記式(VI)で
表される化合物である。
【化4】
【0048】これより本発明のプラスチック用コーティ
ング組成物の硬化物は、耐磨耗性、耐擦傷性、密着性に
於いて優れていること、さらに、帯電防止剤を添加した
場合は、帯電防止性にも優れ、その帯電防止効果に対す
る耐アルコール性に関しては、無機物、アダマンタン骨
格を持つモノマーの共存が有効であることがわかる。
【0049】(実施例6〜10、比較例3,4)表3に
示す種々の組成の組成物を調製した。これらの組成物を
種々の板上に塗布し、下記の試験を行った。その結果も
併せて表3に示す。これから明らかなように、本発明の
組成物は、表面硬度、擦過性、耐水性、光透過性に優れ
ている。
【0050】(1)鉛筆硬度試験 JIS K5400に準拠して行った。
【0051】(2)スチールウール試験 組成物の塗膜をポンスター#0000(日本ポンスター
(株))で擦った時の傷のつきかたを3段階評価した。 ○:殆ど傷がつかない △:少し傷がつく ×:大いに傷がつく
【0052】(3)耐水性(吸水率)試験 厚さ3mmのPC板に膜厚が3μになるように浸漬塗
布、硬化させたサンプルを20℃の水に24時間浸漬し
たときの重量変化を調べた。
【0053】(4)全光線透過率 厚さ3mmのPC板に膜厚が3μになるように浸漬塗
布、硬化させたサンプルをASTM D1003に準じ
て光線透過率を測定した。
【0054】
【表4】
【表5】
【0055】
【発明の効果】本発明の組成物の硬化物は、表面硬度、
耐磨耗性、耐水性、透明性、密着性に優れ、さらに、ア
ダマンタン骨格を有することから光学的に等方性がある
ため光学的用途に適し、また、無機微粒子およびアダマ
ンタン骨格を有することから耐アルコール性にも優れ
た、無機物含有コーティング用組成物である。そのた
め、本発明の無機物含有コーティング用組成物をハード
コーティング剤として用いることで、ハードコート処理
される物の透明性を損うこと無く、表面硬度、耐磨耗
性、耐擦傷性等を向上させることが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 成 瀬 義 弘 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株式 会社技術研究本部内 (72)発明者 松 村 泰 男 東京都千代田区内幸町2丁目2番3号 川 崎製鉄株式会社東京本社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多官能アクリレート、単官能アクリレー
    ト、多官能メタクリレートおよび単官能メタクリレート
    から選ばれる少なくとも1種の(メタ)アクリレートモ
    ノマーを含有することを特徴とするプラスチック用コー
    ティング組成物。
  2. 【請求項2】アダマンタン骨格を有する重合性モノマー
    を含有することを特徴とするプラスチック用コーティン
    グ組成物。
  3. 【請求項3】前記アダマンタン骨格を持つ(メタ)アク
    リレートモノマーが、下記式(I)ないし(IV)からな
    る化合物群から選ばれる少なくとも1種の化合物である
    ことを特徴とする請求項2に記載のプラスチック用コー
    ティング組成物。 【化1】 (上記式(I)〜(IV)において、Adはアダマンタン
    骨格であり、R1 、R2 は各々独立に水素原子、メチル
    基またはエチル基を示し、R3 は水素原子またはメチル
    基を示し、nは1または2である。)
  4. 【請求項4】無機物が組成物中に分散されていることを
    特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のプラスチック
    用コーティング組成物。
  5. 【請求項5】非反応性希釈剤を含有することを特徴とす
    る請求項1〜4いずれかに記載のプラスチック用コーテ
    ィング組成物。
  6. 【請求項6】帯電防止剤を含有することを特徴とする請
    求項1〜5いずれかに記載のプラスチック用コーティン
    グ組成物。
  7. 【請求項7】無機物が粒径1〜100nmのシリカ粒子
    であることを特徴とする請求項4〜6いずれかに記載の
    プラスチック用コーティング組成物。
  8. 【請求項8】無機物が粒径1〜100nmの酸化アンチ
    モン粒子であることを特徴とする請求項4〜6いずれか
    に記載のプラスチック用コーティング組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100796940B1 (ko) * 2006-11-07 2008-01-22 (주)고려소재연구소 합성수지시트용 하드코팅 조성물
JP2009126909A (ja) * 2007-11-21 2009-06-11 Idemitsu Kosan Co Ltd オーバーコート膜形成用組成物、及びそれからなるオーバーコート膜
JP2013155340A (ja) * 2012-01-31 2013-08-15 Idemitsu Kosan Co Ltd ハードコートフィルム及びその製造に用いる樹脂組成物
JP2013245289A (ja) * 2012-05-25 2013-12-09 Dic Corp 反射防止塗料組成物及び反射防止フィルム

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