JPH057858Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車などの車両用シート、詳しく
は、シートバツクのバツクフレーム下端部にヒン
ジ部を設け、該ヒンジ部をシートクツシヨンのク
ツシヨンフレーム外側面に、シートバツクを前倒
可能に枢着すると共に、前記ヒンジ部をクツシヨ
ンフレームに設けたストツパに当接することによ
りシートバツクの起立状態を保持してなるベンチ
式自動車用フロントシートの改良に関する。

（従来の技術） 従来この種の車両用シートは、第４図に示すよ
うに、後席（リヤシート）乗員のフロントシート
側からの乗降を容易ならしめるために、フロント
シートのシートバツクａが前倒できる構造になつ
ており、このフロントシートのシートバツクａを
シートクツシヨンｂ側に前倒可能にヒンジ結合す
るシートバツクのバツクフレーム１は、第７図に
示すように、金属製のパイプから構成され、その
下端部は第６図に示すようにプレスで圧潰されて
偏平状に形成したヒンジ部１１を有し、このヒン
ジ部１１をシートクツシヨンｂのクツシヨンフレ
ーム２にヒンジピン１２で回動自在に取付けてい
る。

そして、このシートバツクａはヒンジ部１１
が、クツシヨンフレーム２に固着したストツパ３
に突き当たりロツク機構（不図示）によつて係止
することにより、使用状態である起立状態を保持
する。なお、第４図において、図中４はクツシヨ
ンフレーム２に載置し、表皮によつて被覆されて
いる発泡体製クツシヨン材、５はシートクツシヨ
ン４の前後位置を調整するスライドレール、１３
はバツクフレーム１の左右に架設したパイプ製補
強杆を夫々示す。

（従来技術とその問題点） ところで、前記シートバツクａにおけるヒンジ
部１１は、外部に露出しているため、シートの美
感が頗る悪いし、また、ヒンジ部１１がパイプを
圧潰して偏平状に形成されているため、シートバ
ツクの組立時において、前倒れ状態から起立状態
にシートバツクｂを回動させる際、第５図に示す
ように、ストツパ３とバツクフレーム１のヒンジ
部１１との間隙イに異物（例えばシートベルト）
を挟む虞れがある。

そこで、本考案は斯様な従来品の不具合を除去
することを目的とするものである。

（問題点を解決すべき手段） 以上の目的を達成するための本考案に係る自動
車用シートは、シートバツクを前倒した際に、そ
のバツクフレームのヒンジ部に、該ヒンジ部及び
前記クツシヨンフレーム側のストツパを被覆する
大きさを有するカバーを固定してなることを特徴
とするものである。

従つて、外部に露出するバツクフレームのヒン
ジ部はカバーによつて被覆され、また、前倒した
シートバツクにおいて、そのバツクフレームのヒ
ンジ部とクツシヨンフレームのストツパとの間の
間隙もカバーによつて遮蔽され、異物がその間隙
内に入らぬように構成されている。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を第１図乃至第３図に
基づいて説明する。

図中、第４図、第５図と同一符号は同一部材を
示し、その説明を省略する。

即ち、本考案は前記従来品のシートバツクａを
シートクツシヨンｂに前倒可能に取付けて、その
シートバツクａをシートクツシヨンｂのクツシヨ
ンフレーム２にヒンジ結合するシートバツクａに
おけるヒンジ部１１に、硬質合成樹脂製カバー６
を固定した構成であり、このカバー６はヒンジ部
１１の外形に沿うように略Ｌ字状、且つ、第１図
に示すようにシートバツクａを前倒した状態にお
いて、ストツパ３までをも、被覆する大きさに成
形してあり、その一側縁６ａはヒンジ部１１の内
側に沿うように湾曲状に、また、他側縁側には、
ストツパ３を被覆するストツパ被覆部６ｂが一体
に成形され（第３図）、周縁はシートクツシヨン
ｂ側に湾曲して、上、下、前、後方向及び側面方
向からヒンジ部１１、ストツパ３を被覆している
（第２図）。

そして、このカバー６はビス６１によつてヒン
ジ部１１に一体に締結される。

斯して、シートバツクａをヒンジピン１２を回
転中心に前倒すると、シートバツクａにおけるバ
ツクフレーム１のヒンジ部１１に固定したカバー
６はヒンジ部１１と共に移動するが、そのカバー
６のストツパ被覆部６ａによつて、ストツパ３は
第１図に示すように被覆されて、前記従来品の如
く、ヒンジ部１１とストツパ３との間の隙間を遮
蔽し、シートベルトなどの異物が入り込む余地が
なくなる。

そのため、前倒したシートバツクａを起立状態
に戻した際に、ヒンジ部１１とストツパ３とによ
つて異物が挟まれることがないため、ヒンジ部１
１がストツパ３に当接しシートバツクａの起立状
態を保持するロツクが確実になる。

（効果） 本考案は叙上の如く、シートバツクを前倒した
際に、そのシートバツクのヒンジ部に、該ヒンジ
部及びクツシヨンフレーム側のストツパを被覆す
る大きさのカバーを固定してなるから、ヒンジ部
とストツパ間の間隙はカバーによつて遮蔽され
る。そのため、シートバツクを起立状態に戻した
際、ヒンジ部とストツパ間にシートベルトなどの
異物が挟まれることがないので、シートバツクを
起立状態（使用状態）に保持するロツクが確実に
なる。

また、外部に露出するバツクフレームのヒンジ
部とクツシヨンフレームのストツパとがカバーに
よつて被覆されているため、シートの外観が良好
になる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の一実施例を示し、
第１図はその側面図、第２図は同断面図、第３図
はカバーの斜視図、第４図は従来品の側面図、第
５図は同部分拡大側面図、第６図は第５図におけ
る−線断面図、第７図は同−線断面図で
ある。 図中、１はバツクフレーム、１１はバツクフレ
ームのヒンジ部、２はクツシヨンフレーム、３は
ストツパ、６はカバーを夫々示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートバツクのバツクフレーム下端部にヒンジ
   部を設け、該ヒンジ部をシートクツシヨンのクツ
   シヨンフレーム外側面に、シートバツクを前倒可
   能に枢着すると共に、前記ヒンジ部をクツシヨン
   フレームに設けたストツパに当接することにより
   シートバツクの起立状態を保持してなる車両用シ
   ートにおいて、そのバツクフレームのヒンジ部に
   前記シートバツクを前倒した際に、該ヒンジ部及
   び前記クツシヨンフレーム側のストツパを被覆す
   る大きさを有するカバーを固定してなることを特
   徴とする車両用シート。