JPH0324115Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車シート（座席）のシートバツク
（背凭部）、詳しくは、パネル製フレームに、表皮
で被覆した発泡体製クツシヨン材を取付けると共
に、中央にアームレストを配設しそのアームレス
トの左右に着座部を有するシートバツクに関する
ものである。

（従来の技術） この種の従来品は前述の如く、シートクツシヨ
ン上に前倒しその背裏に荷物品が収納できるよう
にパネル製フレームを使用し、このフレームの前
面側に表皮で被覆した発泡体製クツシヨンをを取
付けているので、特に着座部におけるアームレス
ト側の上下方向の端縁は、アームレストの回動操
作に伴なう接触、或いは、着座者の使用による押
圧力などによつて、変形し初期の形状を保持でき
ない不具合がある。

そこで、斯る不具合を除去するために、この変
形し易い着座部のアームレスト側を補強するため
に、硬質の発泡体からなるクツシヨン材を使用す
ると、斯る不具合は解消されるが、着座部のクツ
シヨン性が損なわれ、乗り心地が悪くなる。

そのため、本考案は着座部のクツシヨン性を損
なうことなく、前記着座部におけるアームレスト
側の変形を防止することを目的とする。

（構成） 以上の目的を達成するための本考案の基本的構
成は、前記着座部におけるアームレスト側に、そ
のアームレスト側上端縁に沿う方向、即ち、縦方
向にトーシヨンバーを内蔵して、このワイヤから
なるトーシヨンバーの弾性によつて、着座部のア
ームレスト側上端縁を一定に保持し、且つ、その
弾性材の弾力によつて着座部のアームレスト側に
おけるクツシヨン性を向上するようにしたもので
ある。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。

第１図はアームレストａの使用状態を示し、こ
のアームレストａはシートバツクｂの左右の着座
部ｃ，ｃ間の全体に渉つて配設され、その使用状
態における上面側には物入れが設けてある。

以上のシートバツクｂはそのフレーム２が合成
樹脂脂材、金属などの硬質板からなるパネルで形
成され、このフレーム２は前記アームレストａの
格納部ｅに対応する部分に通口が開孔され、また
左右外側面下部には軸７を設けてシートクツシヨ
ン方向に可倒できるように形成されてい。

図中８は、その可倒の際にロツクを解除するた
めの操作ノブである。

以上のフレーム２の前面側には、発泡体（ウレ
タンフオームなど）製のクツシヨン材３を接着
し、これを表皮部材４１，４２，４３で被覆し
て、着座部ｃ，ｃと、その外側に土手部ｄとを一
体に有するシートバツクｂを形成する。以上のシ
ートバツクｂを形成する際に、アームレストａ側
のストツパー２にはワイヤSWBからなるトーシ
ヨンバー１を固定する。

このトーシヨンバー１は第２図に示すように断
面略Ｖ字状に折曲加工してその端部をフレーム２
に設けた掛止部材２０………に掛止して、第２図
におけるアームレスト方向に弾性が発揮するよう
に形成されている。そして、このトーシヨンバー
２はフレーム２におけるアームレストａ側の上下
方向の端縁に沿つて配設されている（第４図）。

また、フレーム２のアームレストａ側にはブラ
ケツト５が一体に固着され、このブラケツト５に
前記アームレストａがその軸を回転中心に枢着さ
れている。

以上のトーシヨンバー１はフレーム２に掛止さ
れているが、クツシヨン材３の発泡時に、一体発
泡してクツシヨン材３内に埋設するも任意であ
る。

なお、第２図において、図中４１，４２，４３
は着座部ｃの前面側に構成する表皮部材で、４１
はその表皮部材を構成する表皮、４２は同発泡体
（スラブ材）製のワデイング、４３は同ワデイン
グカバーを夫々示し、着座部ｃの側面であるアー
ムレストａの格納部ｅ側は表皮４１のみより構成
され、この表皮４１の端末はホツグリング６で、
ブラケツト５に結着されている。

（効果） 本考案は着座部のアームレスト側にトーシヨン
バーを配設したので、以下の効果を有する。

(1) 着座部のアームレスト側はトーシヨンバーに
よつて支持されているため、シートバツクの長
期使用によつて初期の形状を保持し、前記従来
品の如きその外形形状が変化することがなく、
外観が損なわれない。

また、トーシヨンバーが支持部材になるの
で、アームレスト使用時において、着座部のア
ームレスト側がアームレストの格納部方向に倒
れることがないので、着座者の身体を確実に保
持し、乗り心地が良好になる。

(2) 更に、トーシヨンバーの弾性によつて着座部
のアームレスト側はクツシヨン性が向上するの
で、乗り心地がより一層良好となる。

(3) 加えて、トーシヨンバーによつて着座部のア
ームレスト側はアームレスト方向に付勢されて
いるため、アームレストを確実に挾持し、アー
ムレストの格納状態が良好になる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図はアー
ムレスト使用状態における部分切欠斜視図、第２
図は第１図における−線断面図、第３図はア
ームレストの格納状態の部分切欠斜視図、第４図
は要部の部分切欠斜視図である。 図中、ａはアームレスト、ｃ，ｃは着座部、１
はトーシヨンバー、２はフレーム、３はクツシヨ
ン材を夫々示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パネル製フレームに表皮で被覆した発泡体製ク
   ツシヨン材を取付けると共に中央にアームレスト
   を配設しそのアームレストの左右に着座部を有す
   るシートバツクにおいて、前記着座部のフレーム
   におけるアームレスト側に、トーシヨンバーを内
   蔵し、該トーシヨンバーはアームレスト側の上下
   方向の端縁に沿つて配設して、このトーシヨンバ
   ーの弾力によつて着座部のアームレスト側上端縁
   を一定に保持してなることを特徴とするシートバ
   ツク。