JPH0578184A - 窒化けい素系構造物 - Google Patents
窒化けい素系構造物Info
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- JPH0578184A JPH0578184A JP3150683A JP15068391A JPH0578184A JP H0578184 A JPH0578184 A JP H0578184A JP 3150683 A JP3150683 A JP 3150683A JP 15068391 A JP15068391 A JP 15068391A JP H0578184 A JPH0578184 A JP H0578184A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B41/00—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
- C04B41/009—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone characterised by the material treated
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- C04B41/00—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
- C04B41/45—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
- C04B41/50—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
- C04B41/5053—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials non-oxide ceramics
- C04B41/5062—Borides, Nitrides or Silicides
- C04B41/5066—Silicon nitride
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高温高強度材料として、特に断熱性がありか
つ高機械強度を有する窒化けい素系構造物を提供する。 【構成】 相対密度が10%以上で70%以下の窒化け
い素材の表面の少なくとも一部に、酸窒化物からなる被
覆材が5μmから5000μmの厚さで被覆されてなる
窒化けい素系構造物。
つ高機械強度を有する窒化けい素系構造物を提供する。 【構成】 相対密度が10%以上で70%以下の窒化け
い素材の表面の少なくとも一部に、酸窒化物からなる被
覆材が5μmから5000μmの厚さで被覆されてなる
窒化けい素系構造物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温下での使用に耐え
得る窒化けい素系構造物に関する。
得る窒化けい素系構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】耐熱衝撃性が高く1000℃付近まで使
用できる素材としては、石英ガラス、コーデュエライト
材、チタン酸アルミニウム材等があげられる。しかし、
コーデュエライト材、チタン酸アルミニウム材は非酸化
雰囲気中においてその使用温度が制約される。一方、窒
化けい素材は、Si−N間の結合強度が高く、膨張係数
が2.5〜3.2×10-6/℃とセラミックス中で最も低
い部類に入ることから高温下でも高い機械的強度を有
し、耐磨耗性にも優れ、さらに窒素雰囲気中では150
0℃以上の使用に耐えられる素材であり、熱衝撃性に優
れた材料として位置付けられている。
用できる素材としては、石英ガラス、コーデュエライト
材、チタン酸アルミニウム材等があげられる。しかし、
コーデュエライト材、チタン酸アルミニウム材は非酸化
雰囲気中においてその使用温度が制約される。一方、窒
化けい素材は、Si−N間の結合強度が高く、膨張係数
が2.5〜3.2×10-6/℃とセラミックス中で最も低
い部類に入ることから高温下でも高い機械的強度を有
し、耐磨耗性にも優れ、さらに窒素雰囲気中では150
0℃以上の使用に耐えられる素材であり、熱衝撃性に優
れた材料として位置付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、窒化けい素材
は金属材料に比較して比重、熱伝導率は低いものの、石
英ガラス、コーデュエライト材に比較すると熱伝導率が
高く、断熱性が悪いという欠点を有している。このよう
な欠点を解消するため、気孔率を増加させて熱伝導率を
低下させることも考えられるが、その場合には気孔率が
70%以上になると連続気孔になってしまい、気密性を
もたせることが困難になってしまうといった新たな問題
がある。
は金属材料に比較して比重、熱伝導率は低いものの、石
英ガラス、コーデュエライト材に比較すると熱伝導率が
高く、断熱性が悪いという欠点を有している。このよう
な欠点を解消するため、気孔率を増加させて熱伝導率を
低下させることも考えられるが、その場合には気孔率が
70%以上になると連続気孔になってしまい、気密性を
もたせることが困難になってしまうといった新たな問題
がある。
【0004】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、高温高強度材料として、
特に断熱性がありかつ高機械強度を有する窒化けい素系
構造物を提供することにある。
で、その目的とするところは、高温高強度材料として、
特に断熱性がありかつ高機械強度を有する窒化けい素系
構造物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
記載の窒化けい素系構造物では、相対密度が10%以上
で70%以下の窒化けい素材の表面の少なくとも一部
に、酸窒化物からなる被覆材が5μmから5000μm
の厚さで被覆されてなることを前記課題の解決手段とし
た。請求項2記載の窒化けい素系構造物では、前記窒化
けい素材が、針状もしくは繊維状の窒化けい素の複数個
が互いに結合してなるものであることを前記課題の解決
手段とした。請求項3記載の窒化けい素系構造物では、
前記窒化けい素材が、窒化けい素以外の第2成分とし
て、周期律表第IIa属元素、周期律表第IIIa属元
素、イットリウムを含む希土類元素の酸化物、および酸
化けい素のうち少なくとも一種を含有してなることを前
記課題の解決手段とした。請求項4記載の窒化けい素系
構造物では、前記被覆材が、SiO2、CaO、および
周期律表第IIa属元素、周期律表第IIIa属元素、
希土類元素の酸化物のうちの少なくとも一種を含む混合
物と、窒化けい素とからなり、被覆処理温度にて酸窒化
物の一部もしくは全部が溶解もしくは軟化するよう調整
されてなることを特徴とする窒化けい素系構造物。請求
項5記載の窒化けい素系構造物では、前記被覆材におけ
るSiO2とCaOとのモル比が1:1.5以上であり、
窒化けい素の量が0.1重量%以上70重量%以下であ
ることを前記課題の解決手段とした。
記載の窒化けい素系構造物では、相対密度が10%以上
で70%以下の窒化けい素材の表面の少なくとも一部
に、酸窒化物からなる被覆材が5μmから5000μm
の厚さで被覆されてなることを前記課題の解決手段とし
た。請求項2記載の窒化けい素系構造物では、前記窒化
けい素材が、針状もしくは繊維状の窒化けい素の複数個
が互いに結合してなるものであることを前記課題の解決
手段とした。請求項3記載の窒化けい素系構造物では、
前記窒化けい素材が、窒化けい素以外の第2成分とし
て、周期律表第IIa属元素、周期律表第IIIa属元
素、イットリウムを含む希土類元素の酸化物、および酸
化けい素のうち少なくとも一種を含有してなることを前
記課題の解決手段とした。請求項4記載の窒化けい素系
構造物では、前記被覆材が、SiO2、CaO、および
周期律表第IIa属元素、周期律表第IIIa属元素、
希土類元素の酸化物のうちの少なくとも一種を含む混合
物と、窒化けい素とからなり、被覆処理温度にて酸窒化
物の一部もしくは全部が溶解もしくは軟化するよう調整
されてなることを特徴とする窒化けい素系構造物。請求
項5記載の窒化けい素系構造物では、前記被覆材におけ
るSiO2とCaOとのモル比が1:1.5以上であり、
窒化けい素の量が0.1重量%以上70重量%以下であ
ることを前記課題の解決手段とした。
【0006】以下、本発明の窒化けい素系構造物を詳し
く説明する。本発明の窒化けい素系構造物は、相対密度
が10%以上で70%以下の窒化けい素材の表面の少な
くとも一部に、酸窒化物からなる被覆材を5μmから5
000μmの厚さで被覆して所望する形状のものにした
ものであり、被覆材で被覆することにより窒化けい素材
に気密性をもたせたものである。ここで、被覆材の厚さ
を5μmから5000μmとしたのは、5μm未満では
窒化けい素材の十分な気密性が確保できず、また500
0μmを越えると被覆材と窒化けい素材との熱膨張差に
基づく被覆材の剥離が生じたり、使用時における機械
的、熱的衝撃によって被覆材に剥離や破壊が生じる恐れ
があるからである。なお、相対密度とは、理論密度に対
する割合を百分率で示したものであり、また窒化けい素
の理論密度は3.19g/cm3としている。
く説明する。本発明の窒化けい素系構造物は、相対密度
が10%以上で70%以下の窒化けい素材の表面の少な
くとも一部に、酸窒化物からなる被覆材を5μmから5
000μmの厚さで被覆して所望する形状のものにした
ものであり、被覆材で被覆することにより窒化けい素材
に気密性をもたせたものである。ここで、被覆材の厚さ
を5μmから5000μmとしたのは、5μm未満では
窒化けい素材の十分な気密性が確保できず、また500
0μmを越えると被覆材と窒化けい素材との熱膨張差に
基づく被覆材の剥離が生じたり、使用時における機械
的、熱的衝撃によって被覆材に剥離や破壊が生じる恐れ
があるからである。なお、相対密度とは、理論密度に対
する割合を百分率で示したものであり、また窒化けい素
の理論密度は3.19g/cm3としている。
【0007】窒化けい素材の相対密度を、70%以下で
10%以上としたのは、70%を越えると十分な断熱性
が得られず、10%未満では十分な強度が得られないか
らである。また、この窒化けい素材の構造としては、針
状もしくは繊維状の窒化けい素の複数個が互いに結合し
てなるもので、気孔率が90%以下で30%以上である
多孔質体が好ましい。針状もしくは繊維状の窒化けい素
材としては、線径が0.05〜10μm程度、長さが0.
01〜10mm程度のものが好ましい。ここで、このよ
うな針状もしくは繊維状の窒化けい素材を用いるのは、
粒状の窒化けい素材料を用いるのに比較して得られる焼
結体の機械強度を高く保つことができ、かつ該焼結体を
低密度にすることができるからである。
10%以上としたのは、70%を越えると十分な断熱性
が得られず、10%未満では十分な強度が得られないか
らである。また、この窒化けい素材の構造としては、針
状もしくは繊維状の窒化けい素の複数個が互いに結合し
てなるもので、気孔率が90%以下で30%以上である
多孔質体が好ましい。針状もしくは繊維状の窒化けい素
材としては、線径が0.05〜10μm程度、長さが0.
01〜10mm程度のものが好ましい。ここで、このよ
うな針状もしくは繊維状の窒化けい素材を用いるのは、
粒状の窒化けい素材料を用いるのに比較して得られる焼
結体の機械強度を高く保つことができ、かつ該焼結体を
低密度にすることができるからである。
【0008】針状もしくは繊維状の窒化けい素として
は、α−窒化けい素ウィスカー、β−窒化けい素ウィス
カー、窒化けい素繊維等を用いることができる。そし
て、これらを単独で用いて混合焼結するか、もしくはこ
れらに周期律表の第IIa属元素、第IIIa属元素、
希土類元素の酸化物、酸化けい素の少なくとも一種を第
2成分として配合し、混合焼結して第2の窒化けい素焼
結体を得る。なお、断熱性の点からみると、α−窒化け
い素ウィスカーを用いるほうがβ−窒化けい素ウィスカ
ーを用いるより好ましいが、その場合には焼結温度およ
び被覆処理温度を1600℃以下とする必要がある。
は、α−窒化けい素ウィスカー、β−窒化けい素ウィス
カー、窒化けい素繊維等を用いることができる。そし
て、これらを単独で用いて混合焼結するか、もしくはこ
れらに周期律表の第IIa属元素、第IIIa属元素、
希土類元素の酸化物、酸化けい素の少なくとも一種を第
2成分として配合し、混合焼結して第2の窒化けい素焼
結体を得る。なお、断熱性の点からみると、α−窒化け
い素ウィスカーを用いるほうがβ−窒化けい素ウィスカ
ーを用いるより好ましいが、その場合には焼結温度およ
び被覆処理温度を1600℃以下とする必要がある。
【0009】前記第2成分として、周期律表の第IIa
属元素、第IIIa属元素、希土類元素の酸化物、酸化
けい素の少なくとも一種を配合するのは次の理由によ
る。すなわち、これら第2成分が窒化けい素材と反応す
ることによって窒化物が形成され、この窒化物が針状も
しくは繊維状の窒化けい素同士の接合材として作用する
からである。また、アルミニウムや酸素原子等が窒化け
い素に固溶することにより、窒化けい素の熱伝導率が低
下するからである。
属元素、第IIIa属元素、希土類元素の酸化物、酸化
けい素の少なくとも一種を配合するのは次の理由によ
る。すなわち、これら第2成分が窒化けい素材と反応す
ることによって窒化物が形成され、この窒化物が針状も
しくは繊維状の窒化けい素同士の接合材として作用する
からである。また、アルミニウムや酸素原子等が窒化け
い素に固溶することにより、窒化けい素の熱伝導率が低
下するからである。
【0010】被覆材は酸窒化物からなるもので、その組
成としては、SiO2−CaOガラス、および周期律表
第IIa属元素、周期律表第IIIa属元素、希土類元
素の酸化物のうちの少なくとも一種を含む混合物と、窒
化けい素とからなるものであり、被覆処理温度にて酸窒
化物の一部もしくは全部が溶解もしくは軟化するよう調
整されたものである。
成としては、SiO2−CaOガラス、および周期律表
第IIa属元素、周期律表第IIIa属元素、希土類元
素の酸化物のうちの少なくとも一種を含む混合物と、窒
化けい素とからなるものであり、被覆処理温度にて酸窒
化物の一部もしくは全部が溶解もしくは軟化するよう調
整されたものである。
【0011】CaO−SiO2ガラスとしては、CaO
とSiO2とのモル比が1:0.8〜1:2、好ましくは
1:1〜1:1.5の範囲の組成のものが好適に用いら
れる。ここで、前記モル比(1:0.8)よりCaO量
が多くなると、被覆材の熱膨張率が大きくなり過ぎて好
ましくなく、またCaO量が少なくなると、窒化けい素
材との反応性が低下して好ましくない。
とSiO2とのモル比が1:0.8〜1:2、好ましくは
1:1〜1:1.5の範囲の組成のものが好適に用いら
れる。ここで、前記モル比(1:0.8)よりCaO量
が多くなると、被覆材の熱膨張率が大きくなり過ぎて好
ましくなく、またCaO量が少なくなると、窒化けい素
材との反応性が低下して好ましくない。
【0012】また、被覆材にAl2O3を(周期律表第I
IIa属元素の酸化物)を添加した場合には、添加によ
りCaO−SiO2溶融時の液相分離を防止することが
できる。また、Y2O3を含む希土類酸化物を添加すれ
ば、被覆材の熱膨張率を低下させるのに有効であり、さ
らには非酸化雰囲気下での窒化けい素材とSiO2との
反応によるSiO2、N2ガスの発生を抑制し、かつ窒化
けい素材からの窒素の固溶を促進して被覆材の耐熱性、
強度を高めることができる。
IIa属元素の酸化物)を添加した場合には、添加によ
りCaO−SiO2溶融時の液相分離を防止することが
できる。また、Y2O3を含む希土類酸化物を添加すれ
ば、被覆材の熱膨張率を低下させるのに有効であり、さ
らには非酸化雰囲気下での窒化けい素材とSiO2との
反応によるSiO2、N2ガスの発生を抑制し、かつ窒化
けい素材からの窒素の固溶を促進して被覆材の耐熱性、
強度を高めることができる。
【0013】また、このような被覆材に窒化けい素粉を
0.1重量%〜70重量%添加することもできる。そし
て、この添加により被覆材の熱膨張率を低下させること
ができ、さらには該被覆材の窒化けい素材との接合時に
おける粘性を上げ、窒化けい素材への吸い込みを防止す
ることができる。なお、窒化けい素粉の添加量(含有
量)が0.1重量%未満では添加の効果が得られず、7
0重量%を越えると気密性のある被膜が得られないため
好ましくない。
0.1重量%〜70重量%添加することもできる。そし
て、この添加により被覆材の熱膨張率を低下させること
ができ、さらには該被覆材の窒化けい素材との接合時に
おける粘性を上げ、窒化けい素材への吸い込みを防止す
ることができる。なお、窒化けい素粉の添加量(含有
量)が0.1重量%未満では添加の効果が得られず、7
0重量%を越えると気密性のある被膜が得られないため
好ましくない。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。β−窒化けい素ウィスカーが80重量%、S
iO2超微粉(平均粒径0.01μm)が20重量%、A
l2O3、Y2O3が各2.5重量%となるように配合して
これらを混合、成形し、さらに窒素気流中にて1800
℃で焼成して気孔率70重量%、直径100mm、厚さ
5mmの円盤体(窒化けい素材)を得た。ここで、この
円盤体の相対密度を調べたところ、30%であった。次
に、得られた円盤体の一方の面にCaO−SiO2−A
l2O3−Y2O3ガラス粉60重量%と窒化けい素粉40
重量%との混合粉(被覆材)を塗布し、窒素気流中にて
1500℃で熱処理を行ない、厚さ100μmの酸窒化
膜を円盤体表面に被覆した。
説明する。β−窒化けい素ウィスカーが80重量%、S
iO2超微粉(平均粒径0.01μm)が20重量%、A
l2O3、Y2O3が各2.5重量%となるように配合して
これらを混合、成形し、さらに窒素気流中にて1800
℃で焼成して気孔率70重量%、直径100mm、厚さ
5mmの円盤体(窒化けい素材)を得た。ここで、この
円盤体の相対密度を調べたところ、30%であった。次
に、得られた円盤体の一方の面にCaO−SiO2−A
l2O3−Y2O3ガラス粉60重量%と窒化けい素粉40
重量%との混合粉(被覆材)を塗布し、窒素気流中にて
1500℃で熱処理を行ない、厚さ100μmの酸窒化
膜を円盤体表面に被覆した。
【0015】得られた構造物の物性を調べたところ、熱
伝導が1.5w/mK、圧縮強度5kg/mm2、曲げ強
度5kg/mm2であった。また、ヘリウムリークディ
テクターにより円盤両面間での気密性を調べたところ、
洩れ量が装置の検出限界以下であり、十分な気密性が確
保されていることが確認された。
伝導が1.5w/mK、圧縮強度5kg/mm2、曲げ強
度5kg/mm2であった。また、ヘリウムリークディ
テクターにより円盤両面間での気密性を調べたところ、
洩れ量が装置の検出限界以下であり、十分な気密性が確
保されていることが確認された。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明における請求
項1記載の窒化けい素系構造物は、相対密度が10%以
上で70%以下の窒化けい素材の表面の少なくとも一部
に、酸窒化物からなる被覆材を5μmから5000μm
の厚さで被覆して窒化けい素の気密性を確保したもので
あるから、断熱性がありかつ十分な機械強度を有する構
造物となる。請求項2記載の窒化けい素系構造物は、前
記窒化けい素材が、針状もしくは繊維状の窒化けい素の
複数個が互いに結合してなるものであるから、該窒化け
い素材が高断熱性を有するものとなり、よって高温強度
および断熱性が要求される部材に好適となる。
項1記載の窒化けい素系構造物は、相対密度が10%以
上で70%以下の窒化けい素材の表面の少なくとも一部
に、酸窒化物からなる被覆材を5μmから5000μm
の厚さで被覆して窒化けい素の気密性を確保したもので
あるから、断熱性がありかつ十分な機械強度を有する構
造物となる。請求項2記載の窒化けい素系構造物は、前
記窒化けい素材が、針状もしくは繊維状の窒化けい素の
複数個が互いに結合してなるものであるから、該窒化け
い素材が高断熱性を有するものとなり、よって高温強度
および断熱性が要求される部材に好適となる。
【0017】請求項3記載の窒化けい素系構造物は、前
記窒化けい素材が、窒化けい素以外の第2成分として、
周期律表第IIa属元素、周期律表第IIIa属元素、
イットリウムを含む希土類元素の酸化物、および酸化け
い素のうち少なくとも一種を含有してなるものであるか
ら、これら第2成分が窒化けい素材と反応することによ
って窒化物が形成され、この窒化物が針状もしくは繊維
状の窒化けい素同士の接合材として作用することにより
該窒化けい素材の機械強度が高まる。また、アルミニウ
ムや酸素原子等が窒化けい素に固溶することにより、窒
化けい素の熱伝導率が低下して構造物全体の断熱性が向
上する。請求項4記載の窒化けい素系構造物は、前記被
覆材がSiO2、CaO、および周期律表第IIa属元
素、周期律表第IIIa属元素、希土類元素の酸化物の
うちの少なくとも一種を含む混合物と、窒化けい素とか
らなり、被覆処理温度にて酸窒化物の一部もしくは全部
が溶解もしくは軟化するよう調整されてなるものである
から、例えば被覆材にAl2O3を添加すれば、CaO−
SiO2溶融時の液相分離を防止することができ、また
Y2O3を含む希土類酸化物を添加すれば、被覆材の熱膨
張率を低下させ、さらには非酸化雰囲気下での窒化けい
素材からのSiO2の分解を抑制し、かつ窒化けい素材
からの窒素の固溶を促進して被覆材の耐熱性、強度を高
めることができる。
記窒化けい素材が、窒化けい素以外の第2成分として、
周期律表第IIa属元素、周期律表第IIIa属元素、
イットリウムを含む希土類元素の酸化物、および酸化け
い素のうち少なくとも一種を含有してなるものであるか
ら、これら第2成分が窒化けい素材と反応することによ
って窒化物が形成され、この窒化物が針状もしくは繊維
状の窒化けい素同士の接合材として作用することにより
該窒化けい素材の機械強度が高まる。また、アルミニウ
ムや酸素原子等が窒化けい素に固溶することにより、窒
化けい素の熱伝導率が低下して構造物全体の断熱性が向
上する。請求項4記載の窒化けい素系構造物は、前記被
覆材がSiO2、CaO、および周期律表第IIa属元
素、周期律表第IIIa属元素、希土類元素の酸化物の
うちの少なくとも一種を含む混合物と、窒化けい素とか
らなり、被覆処理温度にて酸窒化物の一部もしくは全部
が溶解もしくは軟化するよう調整されてなるものである
から、例えば被覆材にAl2O3を添加すれば、CaO−
SiO2溶融時の液相分離を防止することができ、また
Y2O3を含む希土類酸化物を添加すれば、被覆材の熱膨
張率を低下させ、さらには非酸化雰囲気下での窒化けい
素材からのSiO2の分解を抑制し、かつ窒化けい素材
からの窒素の固溶を促進して被覆材の耐熱性、強度を高
めることができる。
【0018】請求項5記載の窒化けい素系構造物は、前
記被覆材におけるSiO2とCaOとのモル比が1:1.
5以上であり、窒化けい素の量が0.1重量%以上70
重量%以下であることから、窒化けい素により被覆材の
熱膨張率を低下させることができ、さらには該被覆材の
窒化けい素材との接合時における粘性を上げて窒化けい
素材への吸い込みを防止することができる。
記被覆材におけるSiO2とCaOとのモル比が1:1.
5以上であり、窒化けい素の量が0.1重量%以上70
重量%以下であることから、窒化けい素により被覆材の
熱膨張率を低下させることができ、さらには該被覆材の
窒化けい素材との接合時における粘性を上げて窒化けい
素材への吸い込みを防止することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 相対密度が10%以上で70%以下の窒
化けい素材の表面の少なくとも一部に、酸窒化物からな
る被覆材が5μmから5000μmの厚さで被覆されて
なることを特徴とする窒化けい素系構造物。 - 【請求項2】 請求項1記載の窒化けい素系構造物にお
いて、前記窒化けい素材が、針状もしくは繊維状の窒化
けい素の複数個が互いに結合してなるものであることを
特徴とする窒化けい素系構造物。 - 【請求項3】 請求項2記載の窒化けい素系構造物にお
いて、前記窒化けい素材が、窒化けい素以外の第2成分
として、周期律表第IIa属元素、周期律表第IIIa
属元素、イットリウムを含む希土類元素の酸化物、およ
び酸化けい素のうち少なくとも一種を含有してなること
を特徴とする窒化けい素系構造物。 - 【請求項4】 請求項1、2及び3記載の窒化けい素系
構造物において、前記被覆材が、SiO2、CaO、お
よび周期律表第IIa属元素、周期律表第IIIa属元
素、希土類元素の酸化物のうちの少なくとも一種を含む
混合物と、窒化けい素とからなり、被覆処理温度にて酸
窒化物の一部もしくは全部が溶解もしくは軟化するよう
調整されてなることを特徴とする窒化けい素系構造物。 - 【請求項5】 請求項4記載の窒化けい素系構造物にお
いて、前記被覆材におけるSiO2とCaOとのモル比
が1:1.5以上であり、窒化けい素の量が0.1重量%
以上70重量%以下であることを特徴とする窒化けい素
系構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3150683A JPH0578184A (ja) | 1991-06-21 | 1991-06-21 | 窒化けい素系構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3150683A JPH0578184A (ja) | 1991-06-21 | 1991-06-21 | 窒化けい素系構造物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0578184A true JPH0578184A (ja) | 1993-03-30 |
Family
ID=15502188
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3150683A Withdrawn JPH0578184A (ja) | 1991-06-21 | 1991-06-21 | 窒化けい素系構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0578184A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5982060A (en) * | 1994-04-07 | 1999-11-09 | Kone Oy | Elevator machinery |
-
1991
- 1991-06-21 JP JP3150683A patent/JPH0578184A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5982060A (en) * | 1994-04-07 | 1999-11-09 | Kone Oy | Elevator machinery |
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Legal Events
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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