JPH0577626B2 - - Google Patents
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- JPH0577626B2 JPH0577626B2 JP63169638A JP16963888A JPH0577626B2 JP H0577626 B2 JPH0577626 B2 JP H0577626B2 JP 63169638 A JP63169638 A JP 63169638A JP 16963888 A JP16963888 A JP 16963888A JP H0577626 B2 JPH0577626 B2 JP H0577626B2
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Landscapes
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
この発明は溶銑の搬送などと同時に脱珪、脱
燐、脱硫などの溶銑予備処理をも行なう混銑車、
溶銑鍋などの溶銑容器用不焼成耐火物に関するも
のである。 [従来の技術] 混銑車、溶銑鍋などの溶銑容器用耐火物として
は従来ロー石質あるいはシヤモツト室の耐火物が
使用されていたが、近年の製鋼技術の進歩に伴な
つて、混銑車、溶銑鍋などは端に高炉と転炉間の
容器という目的だけでなく、脱珪、脱燐、脱硫な
どの溶銑予備処理を行なう精錬容器としての役目
も負うようになつて溶銑温度の上昇、活性スラグ
などの影響で、従来のロー石質あるいはシヤモツ
ト質の耐火物では大きな損耗を示すようになつて
きた。 そのためロー石質耐火物の耐用の向上を目的と
して炭化珪素を添加したロー石・炭化珪素質耐火
物や炭素材料を使用したアルミナ・炭化珪素・炭
化質耐火物が代わつて使用された。 [発明が解決しようとする課題] しかし、ロー石・炭化珪素質耐火物では溶銑処
理比率が増すと十分な耐用が得られず、一方アル
ミナ・炭化珪素、炭素質耐火物は高耐食性ではあ
るが、残存膨脹率が小さいため使用中に目的開き
を生じ地金が侵入したり、炭素材料を使用するた
め空気中の酸素やミルスケール中のFeOによる目
地部に接するれんがの酸化による目地部の先行溶
損とその結果生じた蒲鉾状の凸部に加熱、冷却の
繰り返しにより亀裂が発生するための剥離損耗が
起るといつた欠点がある。 [課題を解決するための手段] 本発明者らは溶銑容器用耐火物における上記従
来の欠点を解決すべく種々検討の結果、ロー石に
代表されるシリカあるいはシリカ・アルミナ質原
料の熱膨脹率および残存線膨脹率の大きいことに
着目し、アルミナ・炭素材料あるいはこれに炭化
珪素を加えたものと高熱膨脹性のシリカあるいは
シリカ・アルミナ質原料とを合わせて用いること
によつて、アルミナ・炭化珪素・炭素質耐火物の
目地開きの問題を解消し、そしてシリカあるいは
シリカ・アルミナ質原料を用いることによつてス
ラグに対する耐食生が低下する点をシリカあるい
はシリカ・アルミナ質原料の使用する粒度範囲を
限定することによつてカバーしてアルミナ・炭化
珪素・炭素質耐火物に近い耐食性を得ることに成
功し、この発明を完成したものである。 即ち、この発明は脱珪などの溶銑予備処理を行
なう容器用としてあるいは溶銑の運搬用容器とし
ての耐火物に粒径60μm以上の粒を80重量%以上
含む高熱膨脹性かつ高残存膨脹性のシリカあるい
はシリカ・アルミナ質原料20〜80重量%、アルミ
ナ質原料20〜77重量%、炭素材料あるいは炭素材
料と炭化珪素3〜30重量%よりなるものを用いる
もので、本発明の特徴は粒径60μm以上の粒を80
重量%以上含む高熱膨脹性かつ高残存膨脹性のシ
リカあるいはシリカ・アルミナ質原料を20〜80重
量%使用することにあり、これによつてロー石・
炭化珪素質耐火物に匹敵する高熱膨脹性かつ高残
存膨脹性と、アルミナ・炭化珪素・炭素質耐火物
に匹敵する耐用とをより安価に得られるものであ
る。 しかも、本発明の耐火物は上記範囲で組成を加
減することにより、熱膨脹性と残存膨脹性および
耐食性のバランスをとることが可能であるので、
組成を変えた本発明の耐火物の組合せで全容器を
ライニングすることも、本発明の耐火物を部分張
りして、残りの部位をスラグライン部ならばアル
ミナ・炭化珪素・炭素質耐火物で、銑浴部や炉底
部であればロー石・炭化珪素質あるいはロー石な
どの従来知られた耐火物を使用して容器全体の損
耗をバランスさせることも可能である。 [作用] アルミナ・炭素材料あるいはこれに炭化珪素を
加えたものと高熱膨脹性のシリカあるいはシリ
カ・アルミナ質原料とを合わせて用いることによ
つて、シリカあるいはシリカ・アルミナ質原料中
のSiO2成分は加熱されるとα石英からβ石英、
クリストバライトへの変態や、さらに高温でのブ
ローチングによる高熱膨脹と高残存膨脹性のため
れんがの目地開きが防止される。その高熱膨脹と
高残存膨脹性はその使用量を増すに従つて大きく
することが可能である。しかし、シリカあるいは
シリカ・アルミナ質原料の使用によりSiO2成分
のガラス化によるれんがの低気孔化による酸化防
止と耐食性の向上が図られるが、スラグに対する
耐食性は小さく、高熱膨脹と高残存膨脹性を大き
くするためその使用量を増すと耐食性は次第に低
下する。しかしながら、シリカあるいはシリカ・
アルミナ質原料のうちスラグに侵食される部分は
まず微粉部分であり、粗粒の部分は比較的スラグ
に侵食されにくい。しかも、高熱膨脹と高残膨脹
性の発揮には、同じ添加量の場合は粗粒に使用す
るほうがより効果が大きい。従つて、シリカある
いはシリカ・アルミナ質原料をできるだけ粗粒部
に使用するのがよい。 この発明に用いられる高熱膨脹性かつ高残存膨
脹性のシリカあるいはシリカ・アルミナ質原料と
はロー石、珪石などであり、熱膨脹率は1000℃で
1.5%以上、残存線膨脹率は1400℃熱処理後で2
%以上を示す材料であることが望ましく、その粒
径は60μm以上の粒が80重量%以上であることが
必要である。これは耐火物に用いた場合にれんが
の残存膨脹を示すのは高熱膨脹性のシリカあるい
はシリカ・アルミナ質原料を骨材部に用いた時で
あり、60μm以下の微粉部に用いたのではその特
徴が発揮されないだけでなく、耐食性が極端に低
下してしまう。また、その使用量は20〜80重量%
であつて、80重量%以上では耐食性が低下し、逆
に20重量%以下の使用では十分な膨脹特性が得ら
れず、目地開きが生ずる。高熱膨脹性かつ高残存
膨脹性のシリカあるいはシリカ・アルミナ質原料
を上記の条件で使用することにより、使用中の耐
火物表面はシリカ質の膨脹とガラス化により目地
開きもなく一体化した、滑らかな気孔のない緻密
な状態を示す。 アルミナ原料としては、電融アルミナ、焼結ア
ルミナ、シリマナイト、ボーキサイトなどが用い
られ、原料中のAl2O3含有量は混銑車、特にスラ
グライン部に使用する場合には70重量%以上、溶
銑鍋などでは50重量%以上であることが耐食性の
点から望ましい。アルミナ原料の使用量は20〜75
重量%であり、20重量%未満では耐食性を充分発
揮することができず、また77重量%より多くなる
と必然的にシリカあるいはシリカ・アルミナ質原
料十分な熱膨脹性および残存膨脹性が得られない
ため、目地開きが生じ地金の侵入が起こる。 炭素材料はスラグとの漏れにくいことによる耐
食性や熱伝導のよいことによるスポーリング性に
寄与するものであり、各種の炭素質材料が使用で
きるが、特に耐食性の点から天然や人造の黒鉛の
ような結晶質のものがより好ましい。 炭化珪素はそれを使用することによつて耐酸化
性が向上する。この炭化珪素は炭素材料の酸化を
抑制して炭素材料の高耐食性、高耐スポーリング
性を発揮させる効果がある。 酸素材料あるいは炭素材料と炭化珪素の合量の
使用量は3〜30重量%であり、3重量%未満では
耐食性及び耐スポーリング性に劣り、30重量%よ
り多くなると機械的強度が低下して耐摩耗性に劣
るようになる。 上記した原料を加えた配合に樹脂系結合剤を添
加して混練し、成形後熱処理して不焼成れんがを
得る。樹脂系結合剤としては熱処理によつて硬化
するものであればよく、特に限定するものではな
いがフエノール樹脂が好ましく、その添加量は通
常の1.5〜10重量%であるが、これが該熱処理後
残存する量は添加量の40〜50%程度である。上記
の材料以外に耐酸化性の向上を目的として、金属
粉末を加えることも可能である。 [実施例] 第1表に示す配合をフリクシヨンプレスによつ
て成形し、この成形物を300℃で10時間の熱処理
を行つて不焼成れんがを得た。その物性と各種の
試験結果も同じく第1表に示す。 なお、使用したロー石はいずれも1000℃での熱
膨脹率2.2%、1400℃熱処理後の残存線膨脹率4.8
%であり、珪石は熱膨脹率1.8%、残存線膨脹率
3.5%のものであつた。また、溶融シリカは熱膨
張率0.05%、残存線膨張率0%、シリマナイトは
熱膨張率0.5%、残存線膨張率0.7%のものを用い
た。 スラグ試験は回転式スラグ試験法により1400〜
1450℃で3時間行つた。スラグ組成はFeO46重量
%、CaO42重量%、CaF212重量%のものを使用
した。溶損指数は比較例1を100とする比率によ
つて表した。
燐、脱硫などの溶銑予備処理をも行なう混銑車、
溶銑鍋などの溶銑容器用不焼成耐火物に関するも
のである。 [従来の技術] 混銑車、溶銑鍋などの溶銑容器用耐火物として
は従来ロー石質あるいはシヤモツト室の耐火物が
使用されていたが、近年の製鋼技術の進歩に伴な
つて、混銑車、溶銑鍋などは端に高炉と転炉間の
容器という目的だけでなく、脱珪、脱燐、脱硫な
どの溶銑予備処理を行なう精錬容器としての役目
も負うようになつて溶銑温度の上昇、活性スラグ
などの影響で、従来のロー石質あるいはシヤモツ
ト質の耐火物では大きな損耗を示すようになつて
きた。 そのためロー石質耐火物の耐用の向上を目的と
して炭化珪素を添加したロー石・炭化珪素質耐火
物や炭素材料を使用したアルミナ・炭化珪素・炭
化質耐火物が代わつて使用された。 [発明が解決しようとする課題] しかし、ロー石・炭化珪素質耐火物では溶銑処
理比率が増すと十分な耐用が得られず、一方アル
ミナ・炭化珪素、炭素質耐火物は高耐食性ではあ
るが、残存膨脹率が小さいため使用中に目的開き
を生じ地金が侵入したり、炭素材料を使用するた
め空気中の酸素やミルスケール中のFeOによる目
地部に接するれんがの酸化による目地部の先行溶
損とその結果生じた蒲鉾状の凸部に加熱、冷却の
繰り返しにより亀裂が発生するための剥離損耗が
起るといつた欠点がある。 [課題を解決するための手段] 本発明者らは溶銑容器用耐火物における上記従
来の欠点を解決すべく種々検討の結果、ロー石に
代表されるシリカあるいはシリカ・アルミナ質原
料の熱膨脹率および残存線膨脹率の大きいことに
着目し、アルミナ・炭素材料あるいはこれに炭化
珪素を加えたものと高熱膨脹性のシリカあるいは
シリカ・アルミナ質原料とを合わせて用いること
によつて、アルミナ・炭化珪素・炭素質耐火物の
目地開きの問題を解消し、そしてシリカあるいは
シリカ・アルミナ質原料を用いることによつてス
ラグに対する耐食生が低下する点をシリカあるい
はシリカ・アルミナ質原料の使用する粒度範囲を
限定することによつてカバーしてアルミナ・炭化
珪素・炭素質耐火物に近い耐食性を得ることに成
功し、この発明を完成したものである。 即ち、この発明は脱珪などの溶銑予備処理を行
なう容器用としてあるいは溶銑の運搬用容器とし
ての耐火物に粒径60μm以上の粒を80重量%以上
含む高熱膨脹性かつ高残存膨脹性のシリカあるい
はシリカ・アルミナ質原料20〜80重量%、アルミ
ナ質原料20〜77重量%、炭素材料あるいは炭素材
料と炭化珪素3〜30重量%よりなるものを用いる
もので、本発明の特徴は粒径60μm以上の粒を80
重量%以上含む高熱膨脹性かつ高残存膨脹性のシ
リカあるいはシリカ・アルミナ質原料を20〜80重
量%使用することにあり、これによつてロー石・
炭化珪素質耐火物に匹敵する高熱膨脹性かつ高残
存膨脹性と、アルミナ・炭化珪素・炭素質耐火物
に匹敵する耐用とをより安価に得られるものであ
る。 しかも、本発明の耐火物は上記範囲で組成を加
減することにより、熱膨脹性と残存膨脹性および
耐食性のバランスをとることが可能であるので、
組成を変えた本発明の耐火物の組合せで全容器を
ライニングすることも、本発明の耐火物を部分張
りして、残りの部位をスラグライン部ならばアル
ミナ・炭化珪素・炭素質耐火物で、銑浴部や炉底
部であればロー石・炭化珪素質あるいはロー石な
どの従来知られた耐火物を使用して容器全体の損
耗をバランスさせることも可能である。 [作用] アルミナ・炭素材料あるいはこれに炭化珪素を
加えたものと高熱膨脹性のシリカあるいはシリ
カ・アルミナ質原料とを合わせて用いることによ
つて、シリカあるいはシリカ・アルミナ質原料中
のSiO2成分は加熱されるとα石英からβ石英、
クリストバライトへの変態や、さらに高温でのブ
ローチングによる高熱膨脹と高残存膨脹性のため
れんがの目地開きが防止される。その高熱膨脹と
高残存膨脹性はその使用量を増すに従つて大きく
することが可能である。しかし、シリカあるいは
シリカ・アルミナ質原料の使用によりSiO2成分
のガラス化によるれんがの低気孔化による酸化防
止と耐食性の向上が図られるが、スラグに対する
耐食性は小さく、高熱膨脹と高残存膨脹性を大き
くするためその使用量を増すと耐食性は次第に低
下する。しかしながら、シリカあるいはシリカ・
アルミナ質原料のうちスラグに侵食される部分は
まず微粉部分であり、粗粒の部分は比較的スラグ
に侵食されにくい。しかも、高熱膨脹と高残膨脹
性の発揮には、同じ添加量の場合は粗粒に使用す
るほうがより効果が大きい。従つて、シリカある
いはシリカ・アルミナ質原料をできるだけ粗粒部
に使用するのがよい。 この発明に用いられる高熱膨脹性かつ高残存膨
脹性のシリカあるいはシリカ・アルミナ質原料と
はロー石、珪石などであり、熱膨脹率は1000℃で
1.5%以上、残存線膨脹率は1400℃熱処理後で2
%以上を示す材料であることが望ましく、その粒
径は60μm以上の粒が80重量%以上であることが
必要である。これは耐火物に用いた場合にれんが
の残存膨脹を示すのは高熱膨脹性のシリカあるい
はシリカ・アルミナ質原料を骨材部に用いた時で
あり、60μm以下の微粉部に用いたのではその特
徴が発揮されないだけでなく、耐食性が極端に低
下してしまう。また、その使用量は20〜80重量%
であつて、80重量%以上では耐食性が低下し、逆
に20重量%以下の使用では十分な膨脹特性が得ら
れず、目地開きが生ずる。高熱膨脹性かつ高残存
膨脹性のシリカあるいはシリカ・アルミナ質原料
を上記の条件で使用することにより、使用中の耐
火物表面はシリカ質の膨脹とガラス化により目地
開きもなく一体化した、滑らかな気孔のない緻密
な状態を示す。 アルミナ原料としては、電融アルミナ、焼結ア
ルミナ、シリマナイト、ボーキサイトなどが用い
られ、原料中のAl2O3含有量は混銑車、特にスラ
グライン部に使用する場合には70重量%以上、溶
銑鍋などでは50重量%以上であることが耐食性の
点から望ましい。アルミナ原料の使用量は20〜75
重量%であり、20重量%未満では耐食性を充分発
揮することができず、また77重量%より多くなる
と必然的にシリカあるいはシリカ・アルミナ質原
料十分な熱膨脹性および残存膨脹性が得られない
ため、目地開きが生じ地金の侵入が起こる。 炭素材料はスラグとの漏れにくいことによる耐
食性や熱伝導のよいことによるスポーリング性に
寄与するものであり、各種の炭素質材料が使用で
きるが、特に耐食性の点から天然や人造の黒鉛の
ような結晶質のものがより好ましい。 炭化珪素はそれを使用することによつて耐酸化
性が向上する。この炭化珪素は炭素材料の酸化を
抑制して炭素材料の高耐食性、高耐スポーリング
性を発揮させる効果がある。 酸素材料あるいは炭素材料と炭化珪素の合量の
使用量は3〜30重量%であり、3重量%未満では
耐食性及び耐スポーリング性に劣り、30重量%よ
り多くなると機械的強度が低下して耐摩耗性に劣
るようになる。 上記した原料を加えた配合に樹脂系結合剤を添
加して混練し、成形後熱処理して不焼成れんがを
得る。樹脂系結合剤としては熱処理によつて硬化
するものであればよく、特に限定するものではな
いがフエノール樹脂が好ましく、その添加量は通
常の1.5〜10重量%であるが、これが該熱処理後
残存する量は添加量の40〜50%程度である。上記
の材料以外に耐酸化性の向上を目的として、金属
粉末を加えることも可能である。 [実施例] 第1表に示す配合をフリクシヨンプレスによつ
て成形し、この成形物を300℃で10時間の熱処理
を行つて不焼成れんがを得た。その物性と各種の
試験結果も同じく第1表に示す。 なお、使用したロー石はいずれも1000℃での熱
膨脹率2.2%、1400℃熱処理後の残存線膨脹率4.8
%であり、珪石は熱膨脹率1.8%、残存線膨脹率
3.5%のものであつた。また、溶融シリカは熱膨
張率0.05%、残存線膨張率0%、シリマナイトは
熱膨張率0.5%、残存線膨張率0.7%のものを用い
た。 スラグ試験は回転式スラグ試験法により1400〜
1450℃で3時間行つた。スラグ組成はFeO46重量
%、CaO42重量%、CaF212重量%のものを使用
した。溶損指数は比較例1を100とする比率によ
つて表した。
【表】
【表】
【表】
[発明の効果]
第1表の結果から明らかなように高熱膨脹性の
シリカあるいはシリカ・アルミナ質原料を骨材部
に用いた本発明の耐火物は溶損を抑えながら熱膨
脹率および残存膨脹率が大きくなつており、目地
開きを抑制する効果のあることがわかる。 使用する高熱膨脹性のシリカあるいはシリカ・
アルミナ質原料であるロー石や珪石が25重量%と
少ない領域(実施例1〜4)では、アルミナ・炭
化珪素・炭素質のもの(比較例1)に比較してス
ラグに耐する溶損は幾分低下するが、熱膨脹率お
よび残存線膨脹率が大きく目地開きやスポーリン
グもなく耐用は同程度またはそれ以上である。 また、ロー石や珪石の使用量を50重量%(実施
例5〜7)から75重量%(実施例8)と多くする
ほど熱膨脹率および残存線膨脹率の増大は顕著で
あるが、溶損は次第に大きくなる。 比較例1はアルミナ・炭化珪素・炭素質のもの
で耐食性は良好であるが、熱膨脹率および残存線
膨脹率が小さく、目地開きによる損傷が大きい。
比較例2はロー石に炭化珪素と炭素質材料を加え
たもので、熱膨脹率および残存線膨脹率は十分で
あるが、スラグに対する耐食性に劣る。また、比
較例3はロー石の使用量が本発明の範囲以下で熱
膨脹率および残存線膨脹率の値が不足している。
さらに、比較例4〜9はいずれも組成的には本発
明の範囲であるが、シリカあるいはシリカ・アル
ミナ質材料の粒径60μm以上のものが、80重量%
以下で微粉部が多いため、対応する実施例(実施
例3と比較例4および5、実施例6および7と比
較例6〜8、実施例8と比較例9)に比較して熱
特性においては対応する実施例よりやや小さくだ
けであるが、耐食性において著しく低下してしま
う。 一方、原料の熱膨張率と残存線膨張率の小さい
材料を使用すると(比較例10および11)、耐火物
としての熱膨張率と残存線膨張率も小さくなり、
目地開きによるスラグ溶損量が大きくなる。 溶銑用容器においては使用部位によつて目地開
きや溶損の程度は異なり、スラグライン部は溶損
が大きいけれども目地開きの程度は小さく、銑浴
部あるいは炉底部となると熱負荷の影響で目地開
きの程度は大きくなり、炉底部は特に大きいが、
逆にスラグによる溶損は軽減される。従つて溶銑
容器のスラグライン、銑浴部あるいは炉底部など
の使用部位に合わせて本発明の組成範囲で添加量
を加減することによつて、容器全体の溶損バラン
スをとることが可能である。即ち、実施例1〜4
の耐火物、特に実施例2〜4はスラグライン部、
実施例6〜8のものは銑浴部あるいは炉底部、特
に実施例8は炉底部に用いると効果的である。こ
の場合、本発明の耐火物の組合せで全容器をライ
ニングすることも、上記の応用例で本発明の耐火
物を部分張りして、残りの部位をスラグライン部
ならばアルミナ・炭化珪素・炭素質耐火物で、銑
浴部や炉底部であればロー石・炭化珪素質あるい
はロー石などの耐火物を使用することも可能であ
る。
シリカあるいはシリカ・アルミナ質原料を骨材部
に用いた本発明の耐火物は溶損を抑えながら熱膨
脹率および残存膨脹率が大きくなつており、目地
開きを抑制する効果のあることがわかる。 使用する高熱膨脹性のシリカあるいはシリカ・
アルミナ質原料であるロー石や珪石が25重量%と
少ない領域(実施例1〜4)では、アルミナ・炭
化珪素・炭素質のもの(比較例1)に比較してス
ラグに耐する溶損は幾分低下するが、熱膨脹率お
よび残存線膨脹率が大きく目地開きやスポーリン
グもなく耐用は同程度またはそれ以上である。 また、ロー石や珪石の使用量を50重量%(実施
例5〜7)から75重量%(実施例8)と多くする
ほど熱膨脹率および残存線膨脹率の増大は顕著で
あるが、溶損は次第に大きくなる。 比較例1はアルミナ・炭化珪素・炭素質のもの
で耐食性は良好であるが、熱膨脹率および残存線
膨脹率が小さく、目地開きによる損傷が大きい。
比較例2はロー石に炭化珪素と炭素質材料を加え
たもので、熱膨脹率および残存線膨脹率は十分で
あるが、スラグに対する耐食性に劣る。また、比
較例3はロー石の使用量が本発明の範囲以下で熱
膨脹率および残存線膨脹率の値が不足している。
さらに、比較例4〜9はいずれも組成的には本発
明の範囲であるが、シリカあるいはシリカ・アル
ミナ質材料の粒径60μm以上のものが、80重量%
以下で微粉部が多いため、対応する実施例(実施
例3と比較例4および5、実施例6および7と比
較例6〜8、実施例8と比較例9)に比較して熱
特性においては対応する実施例よりやや小さくだ
けであるが、耐食性において著しく低下してしま
う。 一方、原料の熱膨張率と残存線膨張率の小さい
材料を使用すると(比較例10および11)、耐火物
としての熱膨張率と残存線膨張率も小さくなり、
目地開きによるスラグ溶損量が大きくなる。 溶銑用容器においては使用部位によつて目地開
きや溶損の程度は異なり、スラグライン部は溶損
が大きいけれども目地開きの程度は小さく、銑浴
部あるいは炉底部となると熱負荷の影響で目地開
きの程度は大きくなり、炉底部は特に大きいが、
逆にスラグによる溶損は軽減される。従つて溶銑
容器のスラグライン、銑浴部あるいは炉底部など
の使用部位に合わせて本発明の組成範囲で添加量
を加減することによつて、容器全体の溶損バラン
スをとることが可能である。即ち、実施例1〜4
の耐火物、特に実施例2〜4はスラグライン部、
実施例6〜8のものは銑浴部あるいは炉底部、特
に実施例8は炉底部に用いると効果的である。こ
の場合、本発明の耐火物の組合せで全容器をライ
ニングすることも、上記の応用例で本発明の耐火
物を部分張りして、残りの部位をスラグライン部
ならばアルミナ・炭化珪素・炭素質耐火物で、銑
浴部や炉底部であればロー石・炭化珪素質あるい
はロー石などの耐火物を使用することも可能であ
る。
Claims (1)
- 1 粒径60μm以上の粒を80重量%以上含む熱膨
脹率が1000℃で1.5%以上かつ残存線膨張率が
1400℃熱処理後で2%以上であるシリカまたはシ
リカ・アルミナ質原料20〜80重量%、アルミナ質
原料20〜77重量%、炭素材料または炭素材料と炭
化珪素3〜30重量%と樹脂系結合剤よりなること
を特徴とする溶銑容器用不焼成耐火物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63169638A JPH0222167A (ja) | 1988-07-07 | 1988-07-07 | 溶銑容器用不焼成耐火物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63169638A JPH0222167A (ja) | 1988-07-07 | 1988-07-07 | 溶銑容器用不焼成耐火物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0222167A JPH0222167A (ja) | 1990-01-25 |
JPH0577626B2 true JPH0577626B2 (ja) | 1993-10-27 |
Family
ID=15890203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63169638A Granted JPH0222167A (ja) | 1988-07-07 | 1988-07-07 | 溶銑容器用不焼成耐火物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0222167A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05842A (ja) * | 1991-06-18 | 1993-01-08 | Kyushu Refract Co Ltd | 溶銑容器用耐火物 |
-
1988
- 1988-07-07 JP JP63169638A patent/JPH0222167A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0222167A (ja) | 1990-01-25 |
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Legal Events
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