JPH0577574U - 吸気ダクト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、吸気ダクトに関し、エアエレメン
トの寿命の増大、エンジン性能の低下の防止、吸気ダク
トの強度の増加、吸気騒音の低下を目的とする。 【構成】 吸気ダクトの上部にレインキャップを設けた
吸気ダクト装置において、上記吸気ダクトに螺旋状のビ
ードを設けると共に、吸気ダクトの下部に内筒を設けた
雨水貯溜部を設け、該雨水貯溜部の底部に水抜き孔を形
成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、キャブオーバ型と称される運転室をエンジンの上部に設けた車両に おいて、運転室の後側方、即ちキャブバックに、エンジンへの空気の吸入を行う 吸気ダクトを煙突状に立設して、この吸気ダクト内に雨水が浸入するのを防止す るレインキャップをその上に取り付けた吸気ダクトに関する。

【０００２】

【従来の技術】

前記のような、図３に示すキャブオーバ型の車両においては、エンジンに大気 を吸入するために、運転室であるキャブ１の後側に、エンジンへの吸気を行うた めの吸気ダクト２が、煙突状に立設されることが多く、吸気ダクト２からの吸気 は、可撓ホース３を介してエアクリーナ４に接続されている。

【０００３】 このような吸気ダクト２を設けた場合、吸気ダクト２内に雨水の吸い込みを防 止するために、吸気ダクト２の上面の吸気口にレインキャップ５が取り付けられ ている（例えば、実開平３−８２６２７号公報）。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、このような吸気ダクトの場合には、エンジンの回転数が高くなると、 吸入負圧が高くなって雨水を吸込み、エアクリーナ４にまで達してしまう虞があ る。その結果、エアクリーナ４のエアエレメントの寿命の低下、更にはエンジン 性能に悪影響を及ぼしかねない。

【０００５】 尚、雨水分離孔を設けたものとして実開平２−６６３２３号，実開昭６２−３ ７５１９号公報があるが、上記不都合を解決するものではない。 本考案は、吸気ダクト内に吸い込まれる雨水を、吸気された空気と分離し、エ アクリーナへ達する前でこれを排出することで、エアクリーナのエアエレメント の寿命の増大、エンジン性能の低下、並びに負圧による吸気ダクトの潰れの防止 、吸気騒音の減少を図ることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、吸気ダクトの上部にレインキャップを設けた吸気ダクト装置におい て、上記吸気ダクトに螺旋状のビードを設けると共に、吸気ダクトの下部に内筒 を設けた雨水貯溜部を設け、該雨水貯溜部の底部に水抜き孔を形成したことを特 徴とする。

【０００７】

【作用】

本考案の吸気ダクトは、吸気ダクトに螺旋状のビードを設けることによって、 吸気された空気に螺旋状の運動をさせ、この運動に伴う遠心力で、吸気ダクト内 に浸入した雨水を吸気ダクトに付着させ、これを雨水貯溜部に落として、水抜き 孔から外部に排出するものである。

【０００８】

【実施例】

次に、本考案の実施の一例を、図１、図２について以下に説明する。 この吸気ダクト２には、螺旋状のビード６を設けると共に、ホース３が接続さ れる吸気ダクト２の下部には、内筒７を挿入して、吸気ダクト２の下部と内筒７ との間を雨水貯溜部８とする。

【０００９】 この雨水貯溜部８の底面には、水抜き孔９を設けるが、この水抜き孔９からの 空気の逆流を防止するために、逆流防止バルブ１０が設けられる。 この吸気ダクトは、吸気ダクト２内に浸入した雨水を含む空気は、吸気ダクト ２内を流下する際に、螺旋状のビード６によって旋回流し、この旋回流に伴う遠 心力で、比重の重い雨水は、吸気ダクト２の内面に付着する。

【００１０】 このようにして、吸気ダクト２の内面に付着した雨水は、ビード６が形成され ている吸気ダクト２内面を、前記旋回流して下方に流下し、その下の雨水貯溜部 ８に貯溜され、水抜き孔９から外部に排出される。

【００１１】 この際に水抜き孔９には、逆流防止バルブ１０が設けられているので、水抜き 孔９から外気が吸入されて、吸入された空気によって、再び貯溜された雨水が飛 散し、ホース３を通ってエアクリーナ４に到達するようなことはない。

【００１２】 また、吸気ダクト２には、螺旋状のビード６が設けられているために、吸気ダ クト２の強度が高められ、吸気の際の負圧で潰れたり、外部からの力で折れ、或 いは曲がったりすることがないものである。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は、吸気ダクト内浸入した雨水を含んだ吸気は、螺 旋状のビードによって旋回流となり、この旋回により生じる遠心力によって、比 重の重い水分は、吸気ダクトの壁面に付着する。

【００１４】 そして、吸気ダクト内面を流下し、雨水貯溜部に貯溜されて、水抜き孔から外 部に排出されるので、エアクリーナへの雨水の浸入が防止される。 従って、エアエレメントの寿命、およびエンジン性能の向上を図ることができ 、又螺旋状のビードで吸気ダクトの剛性が高められ、吸気の負圧による潰れの防 止、および吸気騒音を低下させることができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の要部の一部を断面とした側面
図である。

【図２】同上の水抜き孔に用いられる逆流防止バルブの
断面図である。

【図３】キャブオーバ型の車両の要部の側面図である。

【符号の説明】

２ 吸気ダクト ５ レインキャップ ６ 螺旋状のビード ７ 内筒 ８ 雨水貯溜部 ９ 水抜き孔 １０ 逆流防止バルブ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 吸気ダクトの上部にレインキャップを設
   けた吸気ダクト装置において、上記吸気ダクトに螺旋状
   のビードを設けると共に、吸気ダクトの下部に内筒を設
   けた雨水貯溜部を設け、該雨水貯溜部の底部に水抜き孔
   を形成したことを特徴とする吸気ダクト装置。