JPH0576958B2 - - Google Patents

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JPH0576958B2
JPH0576958B2 JP61079264A JP7926486A JPH0576958B2 JP H0576958 B2 JPH0576958 B2 JP H0576958B2 JP 61079264 A JP61079264 A JP 61079264A JP 7926486 A JP7926486 A JP 7926486A JP H0576958 B2 JPH0576958 B2 JP H0576958B2
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chloroform
dcp
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methanol
medium
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Akihiro Yoshimoto
Osamu Shiromichi
Yoshio Watanabe
Tomoyuki Ishikura
Tsutomu Sawa
Tomio Takeuchi
Hamao Umezawa
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Mercian Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H15/00Compounds containing hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H15/20Carbocyclic rings
    • C07H15/24Condensed ring systems having three or more rings
    • C07H15/252Naphthacene radicals, e.g. daunomycins, adriamycins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
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  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は制がん作用を有する新規なアントラサ
イクリン抗生物質に関する。 従来の技術 制がん性アントラサイクリン系抗生物質として
は、従来から放線菌の培養液から得られるダウノ
マイシン(米国特許第3616242号明細書参照)及
びアドリアマイシン(米国特許第3590028号明細
書参照)が知られており、これらの化合物は実験
腫瘍に対して広域抗がんスペクトルを有し、がん
化学療法剤として臨床的にも広く利用されてい
る。しかし、ダウノマイシン及びアドリアマイシ
ンはかなり強い抗がん作用を示すが、一方重篤な
心毒作用などの副作用も強く、制がん剤として決
して満足できるものではない。そのため、発酵
法、半合成法、微生物変換法など各種の手段によ
り、更に、いくつかのアントラサイクリン抗生物
質が提案されている。例えば、〔特公昭51−34915
号公報(アクラシノマイシンA及びB)、ジヤー
ナル・オブ・アンテイビオテクス(Jornal of
Antibio Tics)、vol.33、第1331〜1340頁、トオ
ピツクス・イン・アンテイビオテイツク・ケミス
トリー(Topics in Antibiotic Chemistry)、
vol.12、第102〜279頁(Ellis Horwood Limited
発行)、特開昭57−56494号公報(4−デメトキシ
−11−デオキシダウノマイシン等)、特開昭56−
15299号(ロドマイシン群抗生物質)等参照〕で
開示されている。 発明が解決しようとする問題点 抗腫瘍剤としてのアントラサイクリン抗生物質
は、上述の如く、各種の類縁化合物が提案され、
既に一部は臨床的に広く利用されているものもあ
り、また臨床試験に供されているものもある。し
かし、毒性、抗がん作用双方について共に満足で
きるものはない。しかも、抗腫瘍剤は、試験管内
試験、動物試験の結果が必ずしも直接ヒトの抗が
ん作用に相関しないため、多角的な研究が要求さ
れる。そのため抗腫瘍剤として一応の評価がされ
ているアントラサイクリン抗生物質類について、
更に臨床薬として有効な、新たな部類に属する化
合物の提案が望まれている。 問題点を解決するための手段 本発明者等は、より有用なアントラサイクリン
抗生物質又はその合成中間体となり得る新規化合
物を提案すべく研究を重ねた結果、先に新規アン
トラサイクリン抗生物質D788−6〜10生産菌と
して提案したストレプトミセス、スピーシス
(Streptomyces sp.)D788、RPM−5菌株
(FERMP−7703号、特開昭61−33194号公報参
照)から単離した色素非乃至劣生産性菌株の栄養
培地中または該培養液中に式
【化】 Rが水素原子を表わすか、または水酸基を表わ
す、 で示されるアントラサイクリン(式中、Rが水
素原子を表わす化合物をα−シトロマイシノン、
およびRが水酸基を表わす化合物をβ−イソロド
マイシノンと呼ぶ)を添加培養し、Rがそれぞれ
対応する式
【化】 式中、Rが水素原子を表わすか、または水酸基
を表わす、 で示される新規なアントラサイクリン抗生物質を
生産することを見出し、本発明を完成した。 これらの化合物は、いずれも、ロドマイシン系
アグリコンとダウノサミンからなる従来の文献に
未載の新規アントラサイクリン化合物で、本発明
者らが単離した特異な菌株を使用する微生物変換
法により初めて得られたものである。以下、式
()で示される化合物のうち、 式
【化】 で示される抗生物質をDCP−1 式
【化】 で示される抗生物質をDCP−2 と称する。 これらの化合物は、それぞれ培養マウス白血病
細胞L1210に対して強い増殖阻止作用を有し、そ
れ自体制がん剤として有用である。 マウス白血病L1210培養細胞に対する増殖及び核
酸合成阻害作用 例えば、20%仔牛血清を含むRPM11640培地
(ローズウエルバーグ研究所)へL1210細胞を5
×104ケ/ml接種し、これに本発明の物質を
0.0005〜0.25μg/mlの濃度で添加し、37℃にて
炭酸ガス培養器中で48時間培養し対照区に対する
50%増殖阻害濃度を求めた。なお、本発明に物質
の添加は、M/50酢酸(PH3.0)中に1μg/ml濃
度で溶解したのち、Dulbecco PBS(−)(日水製
薬製)で希釈し、添加した。 更に上記のL1210培養細胞を10%仔牛血清を含
むRPM11640培地へ8×105ケ/mlとなる様に懸
濁し、37℃にて炭酸ガス培養器中で1.5時間培養
を行つたのち、上記で調製した本物質溶液を種々
濃度で添加し、15分間後さらに14C−ウリジン
(0.05μCi/ml)または14C−チミジン(0.05μCi/
ml)を添加し、37℃にて60分間培養した。反応液
へ冷10%トリクロル酢酸(TCA)を添加し、反
応を中止させると同時に、酸不溶物を沈澱させ、
冷5%TCAにてさらに2回洗滌したのち、ギ酸
に溶解し、放射活性を測定し、無添加対照区に対
する放射能の取込み率から50%取込み阻害濃度を
求めた。第1表に結果を示す。
【表】 以上のアントラサイクリン抗生物質の製造は、
アクテイノミセイテス属に属するダウノマイシン
あるいはカルミノマイシン及びその類縁化合物を
生産する能力を有する土壌分離菌株又は公知の菌
株を、変異原として例えば、紫外線或はN−メチ
ル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジン
(NTG)を用いる通常の変異処理により容易に単
離される色素非乃至劣生産性でα−シトロマイシ
ノン或はβ−イソロドマイシノンをそれぞれ
DCP−1或はDCP−2に変換する能力を有する
菌株を、適当な栄養源から或る培地に培養するこ
とにより行なうことが出来る。これらの変換菌株
のうち具体的なものとしては、新規ダウノマイシ
ン系アナログ生産菌として出願のストレプトミセ
ス(Streptomycessp.)D788、RPM−5菌株
(前述)からNTG処理により得られるOXA−4
菌株を挙げることが出来る。 該菌株は、昭61年3月22日付で工業技術院微生
物工業研究所に微工研菌寄第8708号(FERMP−
8708)として寄記されている。 以下に、OXA−4菌株の菌学的性状を示す。 (i) 形態 分枝した基中菌糸より、直線状の気中菌糸を
伸長し、輪生枝は認められない。成熟した胞子
鎖は10ケ以上の胞子の連鎖が認められ胞子の大
きさは0.6〜0.8×0.9〜2.5ミクロンで、胞子の
表面は平滑である。子のう胞子、鞭毛胞子など
は認められない。 (ii) 各種培地における生育状態 色の記載について( )内に示す標準はH.
D.Tresner & E.J.Backus著、System of
color wheels for Streptomyces taxonomy
(J.Appl.Microbiol.11巻、335〜338頁、1963
年)を用い、補足的に日本色彩研究所出版の
「色の標準」を用いた。
【表】 (iii) 生理的性質 (1) 生育温度範囲(イースト、麦芽寒天培地を
使用、PH6.0で、20℃、28℃、33℃、37℃、
42℃の各温度で実験):20℃〜37℃までは生
育が認められた。 (2) ゼラチンの液化(グルコース、ペプトン、
ゼラチン培地を使用し、20℃で培養):陽性 (3) スターチの加水分解(スターチ、無機塩寒
天培地):陽性 (4) 脱脂牛乳の凝固及びペプトン化:僅かに凝
固及びペプトン化は陽性 (5) メラニン様色素の生成(トリプトン、イー
ストエキス、鉄寒天培地):僅かに陽性 (iv) 各種炭素源の利用性(フリドハム、ゴドリー
ブ寒天培地上): L−アラビノース 陽 性 D−キシロース 〃 D−グルコース 〃 D−フラクトース 〃 シユークロース 〃 イノシトール 陽 性 L−ラムノース 〃 ラフイノース 僅かに陽性 D−マンニツト 陽 性 本発明によるDCP−1及び2生成に使用する
変換菌株の培養は、放射菌の栄養源として通常使
用されるそれ自体公知の培地組成中で行うことが
できる。例えば、炭素源としては、グルコース、
グリセリン、蔗糖、澱粉、マルトーズ、動植物油
などが使用でき、窒素源としては、大豆粉、肉エ
キス、酵母エキス、ペプトン、コーンステープ、
リカー、綿実粕、魚粉などの有機物並びに硫酸ア
ンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸ナトリウ
ム、リン酸アンモニウムなどの無機体窒素が使用
できる。又必要に応じて食塩、塩化カリウム、リ
ン酸塩その他、Mg++、Ca++、Zn++、Fe++
Cu++、Mn++あるいはNi++などの2価金属塩及び
アミノ酸やビタミン類を添加する他、発酵中の発
泡を抑制するため、例えばシリコーン他各種市販
消泡剤を適宜添加することもできる。 培養は一般の抗生物質の生産と同じく、好気的
液体培養法(振盪あるいは撹拌培養)が適してお
り、通常25℃〜32℃の培養温度が望ましい。以下
にその具体例を述べる。 本菌株の培養はまず種母培地として寒天斜面培
地(酵母エキス0.3%、可溶性澱粉1.0%、寒天1.5
%、PH7.0)培養し、5〜7℃で保存された菌株
を例えば澱粉、グルコース、有機窒素源、無機塩
類から成る通常の液体培地へ接種し、25℃〜32℃
にて24〜72時間振盪或は撹拌培養し、種母を調製
する。 次に通常の液体培地例えばスターチ、マルトー
ズ、乾燥酵母、大豆粉、無機塩類より成る培地へ
上記の種母を1〜3%接種し、25℃〜32℃にて48
〜96時間振盪或は撹拌培養を行い、これに基質と
してα−シトロマイシノン或はβ−イソロドマイ
シノンを10〜300μg/mlの濃度で添加し、更に、
48〜96時間培養を続けて微生物変換を完結させ
る。 培養液は菌体と液に分離し、菌体より生成物
を抽出、精製を行う。菌体からの抽出には通常、
アセトン、メタノール、ブタノール、酸性緩衝液
(PH2.0〜4.0)を用いて行い、濃縮後クロロホル
ム、トルエン、酢酸エチルなどの溶媒で抽出、濃
縮乾固して粗生成物を採取する。精製には
Sephadex LH−20(架橋デキストランゲル、
Pharmacia Fine Chemical AB社製)、CM−
cellulose(カルボキシメチルセルロースBrown社
製)、の如き、ゲル過及びイオン交換クロマト
グラフイー或はシリカゲルを用いる薄層及びカラ
ムクロマトグラフイーが有利に用いられる。 得られた化合物はそれぞれ、紫外、可視光線吸
収スペクトル(以下UV)、赤外線吸収スペクト
ル(IR)及び高分解能1H−NMR及び13C−
NMRスペクトル、及びFDマススペクトル分析
などの器機分析、更に酸加水分解により得られる
アグリコン部分、糖部分の分解物のスペクトル分
析、或は薄層クロマトグラフイー分析によつて構
造を下記のごとく決定した。 即ち、α−シトロマイシノンを変換基質にした
場合、前記構造式−aに示した添加基質にダウ
ノサミンが結合したDCP−1が得られ、β−イ
ソロドマイシノンを変換基質に用いた場合、前記
構造式−bに示した添加基質にダウノサミンが
結合したDCP−2が得られた。 次に後記実施例において用いるアグリコン基質
の調製を参考例として掲げる。 参考例 α−シトロマイシノンの調製: ストレプトマイセス ビオラセウス
(Streptomyces violaceus)A262菌株の変異処理
により得た変異菌SC−7菌株(工業技術院微生
物工業技術研究所に昭和61年3月31日付で微工研
菌寄第8720号(FERM P8720)として寄託され
ている。)を0.3%酵母エキス及び1%可溶性デン
プン、PH7.0から成る種母培地(100ml/500ml三
角フラスコ)で2日間振盪培養し、これを4%ス
ターチ、2.5%大豆粉、0.2%酵母エキス、0.25%
食塩、0.32%CaCO3、0.001%CuSO4・5H2O、
0.00016%FeSO4・7H2O、0.00032%ZnSO4
7H2O、0.00013%MnCl3・4H2O、PH7.0から成る
発酵培地5リツトルを流入殺菌した10リツトル容
ジヤーフアメンター(3基)に、それぞれ1本
(100ml)当たり接種し、通気量5リツトル/分、
撹拌350回転、温度28℃で5日間培養する。得ら
れたブロス(およそ12リツトル)は濃塩酸を添加
してPH1.0となし、80℃で30分間加熱する。しか
るのち、遠心にて菌体を集め、これに5リツトル
のアセトンを添加して抽出、過する。アセトン
の抽出液をおよそ2リツトルに濃縮したのち、ク
ロロホルム2リツトル(総量)で抽出、濃縮乾固
してα−シトロマイシノンを含む粗粉末8.4gを
得た。 その粗粉末全量をシリカゲルC−200(和光絖薬
製)200gをクロロホルムに懸濁し、充填したカ
ラム(φ40mm)に吸着させ、クロロホルム500ml、
クロロホルム/メタノール(500/1)混液1000
ml、同(400/1)混液3000ml、同(300/1)混
液2000mlで順次溶出、分画(各10ml)し、α−シ
トリマイシノンを単一成分として分離させる。α
−シトロマイシノン区分を集め濃縮乾固して、純
粋なα−シトロマイシノン黄色粉末0.55gが得ら
れる。なお、α−シトロマイシノンとしての同定
は、UV、IRスペクトル、マススペクトル、1H−
NMR及び13C−NMRスペクトルより、文献値
(Tetrahedron Letter、8巻、28頁、1968及び
Chem.Ber.10巻、1341頁1968)を参照にして行つ
た。 一方、β−イソロドマイシノン調製に関して
は、上記Streptomyces violaceus A262の変異処
理により取得したオベルマイシン生産菌SE2−
2385株(FERM P−8165号)をα−シトロマイ
シノン調製に供した上記菌株SC−7の場合と同
様に上記種母培地(フラスコ)で2日間培養、同
発酵培地5リツトルを入れた10リツトル容ジヤー
フアーメンター(3基)に接種し、上記同一条件
下で5日間培養する。 得られたブロス(およそ12リツトル)を、前記
同様酸加水分解後、菌体からアセトン抽出、濃
縮、クロロホルム抽出を行い、濃縮乾固してβ−
イソロドマイシノンを含む粗粉末9.8gを得る。
この粗粉末全量を100mlのメタノールに懸濁し、
溶解する区分を除去したのち、シリカゲルC−
200(前出)300gをクロロホルムに懸濁し、充填
したカラム(φ78mm)に吸着させ、クロロホルム
500ml、クロロホルム/メタノール(500/1)混
液1000ml、同(400/1)混液3400ml及び同
(300/1)混液1000mlで順次溶出、分画させる。
β−イソロドマイシノンは400/1混液で溶出さ
れる。β−イソロドマイシノン分画部を集め濃縮
乾固し、エーテルで洗浄して、純粋なβ−イソロ
ドマイシノン0.62gを得た。なお、本物質の同定
1H−NMR及び13C−NMRスペクトル、UV及
びマススペクトルより文献値(Chem.Ber、98巻
3145頁、1965年)を参照して行つた。 以下に本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。 実施例 1 ストレプトシセスD788、OXA−4菌株(微工
研条菌寄第8708号)のYS(0.3%酵母エキス、1
%可溶性デンプン、1.5%寒天、PH7.2)斜面培養
より、一白金耳を採り、下記にする種母培地100
mlを分注殺菌した500ml容フラスコに接種し、30
℃で、ロータリーシエカー(220rpm)にて2日
間振盪培養して種母を作成した。 種母培地 可溶性デンプン 0.5% グルコース 0.5% エスサンシート(大豆粉、味の素社製) 1.0% 酵母エキス 0.1% 食 塩 0.1% 第二リン酸カリ 0.1% 硫酸マグネシウム(含7水分子) 0.1% 水道水 PH7.4(殺菌前) 殺菌:120℃、15分 次いで、下記組成の発酵培地50mlを分注殺菌し
た500ml容三角フラスコ800本へ、上記種母培養を
1mlずつ接種し、ロータリーシエカー(220rpm)
にて、28℃で96時間培養した。 発酵培地 可溶性デンプン 5.0% マルトーズ 3.0 魚 粉 3.0 大豆粉(エスサンシート、前出) 2.0 酵母エキス 0.2 食 塩 0.1 CaCO3 0.2 MgSO4・7H2O 0.1 CuSO4・5H2O 0.0007 FeSO4・7H2O 0.001 MnCl2・4H2O 0.0008 ZnSO4・7H2O 0.0002 PH7.5(殺菌前) 殺菌:120℃、15分 培養フラスコ800本を2等分し、1等分400本
(A群)に予めメタノールに懸濁、溶解させたα
−シトリマイシノン4mg/ml溶液を1フラスコ当
り0.4mlずつ添加し、さらに72時間振盪培養を続
けた。一方、残り400本(B群)にはβ−イソロ
ドマイシノンメタノール溶液(4mg/ml)をフラ
スコ当り0.4mlずつ添加し、同様72時間振盪培養
を行い変換させた。 実施例 2 A群及びB群ブロスをそれぞれ集め、個別に以
下の方法で本発明のDCP−1或はDCP−2を含
む粗粉末を採取した。即ち、 遠心操作にて菌体を集め、これよりアセトン10
リツトル(総量)にて撹拌抽出した。過にて抽
出液を採り、次いで減圧にておよそ4リツトル
まで濃縮した。6N塩酸でPH3.5となし、クロロホ
ルム700mlで2回洗浄抽出を行い、非変換アグリ
コン基質を除去したのち、再び4N苛性ソーダー
でPHを8.0に調整し、クロロホルム3リツトル
(総量)で抽出した。芒硝で脱水したのち濃縮し、
過剰のエーテルを添加して沈澱させ、遠心操作に
て沈澱を集め、真空乾燥により粗粉末を取得した
(A群ブロスから300mg、B群からは250mg)。 実施例 3 実施例2で得たA群からの粗粉末を10mlのメタ
ノール/クロロホルム(2/1)混液に溶解さ
せ、同溶媒に懸濁作成したSephadex LH−20
(前出)カラム(φ30×200mm)にかけ、ゲル過
を行つた。生成物DCP−1区分を集め濃縮乾固
したのち、分取用シリカゲル薄層プレート
60PF254(メルク社製:10枚使用)を用い、溶媒
系クロロホルム/メタノール/ギ酸(40/10/
1)で展開、かきとり溶出し、再び同プレート
(5枚)を用いクロロホルム/メタノール/濃ア
ンモニア水(50/10/1)の溶媒系でクロマトを
行い精製した。なお、DCP−1区分のシリカゲ
ルバンドからのかきとり抽出はクロロホルム/メ
タノール(7/1)混液で行つた。本薄層クロマ
トにより、精製標品として52mgを取得した。 さらに、上記標品を1%酢酸水(PH3.0)10ml
に溶解し、トルエン4mlで2回抽出洗浄した。水
層部に飽和重炭酸ソーダ水を添加してPHを8.0と
なしたのち、クロロホルム50ml(総量)で抽出し
た。クロロホルム抽出液を飽和食塩水で洗浄した
のち、芒硝を添加して脱水、過した。抽出液を
小量まで濃縮し、過剰のn−ヘキサンを添加して
DCP−1を沈澱させ、遠心操作にて集積、真空
乾燥して純粋なDCP−1粉末42mgを得た。 DCP−1 (A) 性質:黄色粉末 (B) 融点:144〜147℃ (C) [α]23 D:+137°(C 0.02、クロロホルム中
【表】 (E) 赤外線吸収スペクトル(KBr)cm-1 3400、2920、1620、1600、1580、1450、
1370、1325、1255、1110、1010、980、900 (F) FD−MSスペクトル:m/z 500(M+H)
+(C26H29O9Nとして分子量499.5)
【表】 実施例 4 実施例2で得たB群からの粗粉末を10mlのメタ
ノール/クロロホルム(2/1)混液に溶解さ
せ、同溶媒に懸濁、作成したSepkadex LH−20
(前出)カラム(φ30×200mm)にかけ、ゲル過
を行つた。生成物DCP−2区分を集め濃縮乾固
した。これをクロロホルム懸濁、作成したシリカ
ゲルC−200(前出)カラム(φ37mm、60g)にか
け、クロロホルム/メタノール(100/1)混液
300ml、同(50/1)混液250ml、同(10/1)混
液500mlで順次、溶出、分画して、DCP−2を主
成分とする区分を取得した。濃縮乾固し、分取用
シリカゲル薄層プレート60PF254(前出:20枚)
を用い、クロロホルム/メタノール/濃アンモニ
ア水(50/10/1)溶媒系で展開、かきとり溶出
し、再び同プレート(10枚)を用い、クロロホル
ム/メタノール/ギ酸(40/10/1)溶媒系でク
ロマトを行い精製した。シリカゲルからのDCP
−2の抽出は前述のクロロホルム/メタノール
(7/1)混液を用いて行つた。本薄層クロマト
により、精製標品として38mgを取得した。 さらに、上記標品を1%酢酸水(PH3.0)10ml
に溶解し、トルエン4mlで2回抽出洗浄した。水
層部に飽和重炭酸ソーダ水を添加して、PHを8.0
となしたのち、クロロホルム80ml(総量)で抽出
した。クロロホルム抽出液を飽和食塩水で洗浄し
たのち、芒硝を添加して、脱水、過した。抽出
液を小量まで濃縮し、過剰のn−ヘキサンを添加
して、DCP−2を沈澱せしめ、遠心操作にて集
積、真空乾燥して純粋なDCP−2粉末29mgを得
た。 DCP−2 (A) 性質:赤褐色粉末 (B) 融点:249−253℃ (C)[α]23 D:+398°(C0.004、クロロホルム中)
【表】 (E) 赤外線吸収スペクトル(KBr)νcm-1 3400、2920、1590、1460、1405、1305、1260、
1190、1015、985、800 (F) FD−MSスペクトル:m/z531(M)+ (C26H29O11Nとして分子量 531.5)
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 【化】 式中、Rは水素原子を表わすか、又は水酸基を
    表わす、 で示される新規アントラサイクリン抗生物質。 2 式 【化】 で示される特許請求の範囲第1項記載の新規アン
    トラサイクリン抗生物質。 3 式 【化】 で示される特許請求の範囲第1項記載の新規アン
    トラサイクリン抗生物質。
JP61079264A 1986-04-08 1986-04-08 新規アントラサイクリン抗生物質dcp−1及び2 Granted JPS62238298A (ja)

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