JPH0576640A - パチンコ機の電動式打球発射機構 - Google Patents

パチンコ機の電動式打球発射機構

Info

Publication number
JPH0576640A
JPH0576640A JP4059093A JP5909392A JPH0576640A JP H0576640 A JPH0576640 A JP H0576640A JP 4059093 A JP4059093 A JP 4059093A JP 5909392 A JP5909392 A JP 5909392A JP H0576640 A JPH0576640 A JP H0576640A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ball
electromagnet
signal
permanent magnet
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4059093A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2606772B2 (ja
Inventor
Tsutomu Takayanagi
務 高柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP5909392A priority Critical patent/JP2606772B2/ja
Publication of JPH0576640A publication Critical patent/JPH0576640A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2606772B2 publication Critical patent/JP2606772B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pinball Game Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 打球の飛距離及び打球の発射方向が安定し
て、しかも、長期間使用しても摩耗や損傷の虞れのない
電動式打球発射装置を提供する。 【構成】 発射レール55の発射位置56に突入可能な
弾発部46を有し、回動軸34により回動可能に支承さ
れた発射杆35と、該発射杆と一体的に回動可能に設け
た永久磁石37と、該永久磁石に極芯を臨ませて設けた
電磁石38とを備え、電磁石の極芯に臨む永久磁石の磁
極と該永久磁石に臨む電磁石の極芯の磁極とが同種の磁
極になるように永久磁石を配置するとともに電磁石を電
源に接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発射杆と一体的に回動
する永久磁石の磁力と、該永久磁石に臨ませて設置した
電磁石の磁力との磁気作用により発射杆を回動して打球
を発射するようにしたパチンコ機の電動式打球発射機構
に関する。
【0002】
【従来の技術】パチンコ機の打球発射機構としては、従
来から種々の機構を有するものが開発されており、例え
ば、発射スプリングで付勢した発射杆のカムフォロア
を、減速器付モータの出力軸に取付けたカムにより後退
させ、カムがカムフォロアから外れたときに発射スプリ
ングの付勢により発射杆を急激に前進させることにより
打球を発射するものや、ロータリーソレノイドの回動力
により発射杆を直接回動したり、プランジャーソレノイ
ドの吸引力により発射杆を牽引して回動するものなどが
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したカ
ム式の発射機構は、カムフォロアがカムに対して間歇的
に圧接するので、摩擦によるエネルギーの損失があって
効率が良くないし、長期間使用するとカムやカムフォロ
アが摩耗・損傷する欠点がある。また、ロータリーソレ
ノイド式発射機構やプランジャーソレノイド式発射機構
は、ストロークの始端における磁力作用が弱くストロー
クの終端における磁力作用が最強となるので、発射杆が
待機位置から前進し始める際の力が弱く、このため発射
杆の回動速度がその都度異なり、打球の飛距離や発射方
向を安定させにくい。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した欠点を
解消するために開発されたもので、発射レールの発射位
置に突入可能な弾発部を有し、回動軸により回動可能に
支承された発射杆と、該発射杆と一体的に回動可能に設
けた永久磁石と、該永久磁石に極芯を臨ませて固定した
電磁石とを設け、電磁石の極芯に臨む永久磁石の磁極と
該永久磁石に臨む電磁石の極芯の磁極とが同種の磁極に
なるように永久磁石を配置するとともに電磁石を電源に
接続した。
【0005】
【作用】発射杆側の永久磁石の磁力と電磁石の磁力とが
作用して強力な反発力を生じ、この反発力が発射杆の回
動力として作用し、発射杆を勢いよく回動して打球を発
射する。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。図1において、1はパチンコ機であって、外枠
2に蝶番で開閉可能に止着した表枠3の開口部内にガラ
ス枠4を開閉可能に軸着するとともに、該ガラス枠4の
下方に前面板5を開閉可能に軸着し、表枠3の裏側には
ガラス枠4に臨む様に遊技盤6を着脱可能に取付け、こ
の遊技盤6の表面にガイドレール7で区画した遊技部8
を形成し、この遊技部8内に釘を無数に打って流路を形
成したり、役物9等を取付ける。また、表枠3の上部に
は打止めを表示する完了ランプ10や発射装置の作動を
示すパイロットランプ11等を取付け、表枠3の下部の
右側には操作ツカミ12、操作レバー13等からなるハ
ンドル14を突設し、このハンドル14の近傍に単発打
ちボタン15を設け、ハンドル14の左側には下部玉受
皿16を設け、前面板5の表面には上部玉受皿17を取
付ける。
【0007】ハンドル14は、表面をメッキして導電性
を持たせた操作ツカミ12と、操作ツカミ12から突出
する指掛け18を有してハンドル軸19により回動可能
に支持された操作レバー13等からなり、基端を表枠3
の下部表面に固定してハンドル軸19を表枠3の裏側に
貫通させてある。そして、表枠3の裏側に突出したハン
ドル軸19の先端には飛距離調整カム20を取付け、こ
の飛距離調整カム20に突設したスイッチ作用片21を
始動スイッチ22に臨ませてある。また、タッチ検出部
として機能する操作ツカミ12に一端を接続したリード
線23は打球発射機構24の基板25の開口部26内を
通してタッチスイッチ回路27に接続してある。
【0008】また、パチンコ機1の裏側には、図2で示
すように、機構盤28の上部に玉タンク29を設け、こ
の玉タンク29と景品球排出装置30との間には導出樋
31を斜めに設けるとともに、該導出樋31には玉不足
を検出する作用板32と玉切れスイッチ33を設け、表
枠3の下部の裏側には本発明に係る打球発射機構24を
取付ける。
【0009】打球発射機構24は、表枠3の下部裏面に
取付ける基板25と、回動軸34により回動可能に支承
した発射杆35と、該発射杆35と一体的に回動する伝
達板36と、伝達板36に取付けた2つの永久磁石3
7,37と、該永久磁石37,37に対向させて設けた
電磁石38,38と、上記永久磁石37,37と電磁石
38,38との磁気作用の強さを調整する飛距離調整プ
レート39とが主要な構成部材である。
【0010】基板25は、金属や強化合成樹脂等からな
る板材であって、ほぼ中央部分に回動軸34のハウジン
グ40を円筒状に形成し、隅角部には取付用小孔41…
を穿設し、該取付用小孔41の近傍に位置決めボス42
を突設してあり、また他方の面には電磁石38の取付板
43を支持する柱状の支持ステー44を突設してある。
そして、ハウジング40内にはベアリング45,45を
2つ嵌合し、該ベアリング45により回動軸34の一端
を回動自在に支持し、この回動軸34の他端に発射杆3
5と伝達板36をナット等の固定手段により固定する。
【0011】発射杆35は、アルミニウム等の金属や硬
質プラスチック製の棒状部材であり、上端部分の前面に
はコイルスプリングやウレタンゴム等からなる弾発部4
6を、長さの途中にはクランク状の玉供給駆動ロッド4
7を備えており、下端部分が前記した回動軸34に固定
されている。一方、伝達板36は、アルミニウムや合成
樹脂等の非磁性材からなる円盤状であり、側面にはほぼ
180度位相を変えた位置に一対の永久磁石37,37を
埋設してある。なお、永久磁石37は、本実施例では同
じ磁極(図面の実施例ではN極)を外側に向けてある。
【0012】この様な伝達板36と一体的に支持された
発射杆35は、回動軸34を中心にして往復回動自在で
あって、その回動範囲は、基板25に取付けた第1緩衝
部材48と第2緩衝部材49との間であり、常には自重
又はスプリング等の付勢により図7(A)に示すよう
に、第2緩衝部材49に当接した状態で停止している。
なお、第1緩衝部材48と第2緩衝部材49は、合成ゴ
ム等の弾性材から構成されている。
【0013】基板25に突設した支持ステー44の先端
に止着した取付板43には鉄等の磁性体からなる極芯5
0にコイル51を巻いた電磁石38を2つ固定し、各電
磁石38の極芯50の一端を取付板43の貫通孔から突
出させ、該極芯50の端部と永久磁石37の磁極との間
に間隙(磁力作用空域52)を配した状態で伝達板36
に対向させ、且つ図7(A)に示すように、発射杆35
が第2緩衝部材49に当接して待機する状態において、
電磁石38の極芯50が永久磁石37の位置と一致せず
に、永久磁石37の回動方向(図7(A)時計方向)と
は反対側に少し偏位した位置に配置する。(以下、本願
においては、永久磁石37と電磁石38の極芯50との
上記偏位を作用偏位という。)
【0014】また、上記した2つの電磁石38,38
は、対向する永久磁石37,37の磁極と同じ磁極(図
面の実施例ではN極)が伝達板36側の極芯50端部に
発生するように電源回路に接続されている。なお、永久
磁石37と電磁石38は、図面の実施例では2つずつ設
けたが、この数は適宜に設計変更することができ、ま
た、図8に示すように、コ字状の極芯50′を有する電
磁石38′を1つ設けて、伝達板36には異なる磁極を
外側に向けて永久磁石37,37を取付けてもよく、こ
の場合にも電磁石38′の極芯50′には永久磁石37
の磁極と同じ磁極が発生するように電源回路に接続す
る。
【0015】また、基板25には永久磁石37と電磁石
38との磁気作用を調整することにより打球の飛距離を
調整する機構が取付けてある。図9,図10に示す調整
機構の実施例は、金属等の磁性体からなる飛距離調整プ
レート39を軸53により揺動可能に軸着し、該飛距離
調整プレート39の一端を磁力作用空域52内に出没可
能に臨ませ、他端を飛距離調整カム20に当接し、一端
を基板25に止着したバネ54の他端を上記飛距離調整
プレート39の軸着基部より先端側に接続してなる。な
お、飛距離調整カム20は、ハンドル14の操作レバー
13を支持するハンドル軸19の先端に固定してある。
そして、少なくとも磁力作用空域52に鉄片等の異物の
混入を防ぐカバー部材(図示せず)を設けてある。
【0016】上記した構成からなる打球発射機構24を
表枠3の下部裏面に取付けるには、表枠3に開設してあ
る開口部内にハウジング40を遊嵌するとともに位置決
めボス42を表枠3の位置決め孔内に嵌合して位置決め
した後、取付用小孔41内にビスを差し込んでネジ込
む。この様にして打球発射機構24を表枠3の下部裏面
の所定位置に取付けると、発射杆35の弾発部46が発
射レール55の発射位置56に突入可能に臨む。
【0017】発射レール55は、着脱可能な遊技盤6を
支持する支持台の前面に形成したレール取付プレートに
取付けられており、傾斜下端には弾発部46が突入する
空部を有する玉押え57を設けることにより発射位置5
6を形成してある。なお、この発射レール55の傾斜上
端にはファール玉入口を挟んで遊技盤6表面のガイドレ
ール7の傾斜下端が臨んで、発射位置56から発射され
た打球が発射レール55からガイドレール7を伝わって
遊技部8内に到達するように構成されている。
【0018】次に、打球発射機構24の作動について説
明する。なお、説明の便宜上、発射杆35は後退して第
2緩衝部材49に当接して停止しているものとし、伝達
板36の永久磁石37と回転板の電磁石38とは図7
(A)に示すように、作用位相Dだけズレた状態で停止
しているものとする。この図7(A)に示す状態におい
ては、極芯50が消磁しているので、磁性体からなる極
芯50と永久磁石37との間に弱い吸引力が生じ、この
吸引力により伝達板36が反時計方向の回転力を受け、
発射杆35は第2緩衝部材49に当接して停止する待機
状態を維持する。そして、遊技者がハンドル14を操作
すると、タッチ検出部として機能する操作ツカミ12か
らリード線23を通して信号がタッチスイッチ回路27
に送られるとともに、操作レバー13の回動操作により
始動スイッチ22がオンとなり、この始動スイッチ22
のオンにより打球機構制御回路が作動して電磁石38を
極く短時間だけ励磁する。
【0019】各電磁石38が励磁すると、極芯50にN
極が発生し、この極芯50と永久磁石37との位置関係
は極芯50が永久磁石37の回転方向とは反対側に作用
位相D分だけズレているので、この電磁石38の磁力と
永久磁石37の磁力との反発力が回転力に変換され、こ
の回転力により伝達板36が図7(B)時計方向に急激
に回転し始める。この様にして伝達板36が時計方向に
回転すると、発射杆35も伝達板36と一体的に回動す
るので、図7(C)に示すように、弾発部46が発射レ
ール55の発射位置56に突入して発射位置56の玉を
発射する。そして、発射された打球は発射レール55か
らガイドレール7を介して遊技部8内に到達する。
【0020】玉を発射した発射杆35は、第1緩衝部材
48に当接して停止し、この頃には電磁石38が既に消
磁しているので、その後磁性体製極芯50と永久磁石3
7との吸引力及び自重、或はスプリング等の付勢により
反時計方向に回動し、第2緩衝部材49に当接して待機
状態(図7(A))に復帰する。
【0021】この様に、本実施例では、電磁石38を1
回励磁すると、発射杆35が1回往復回動して玉を1個
発射する。なお、玉を発射した後の発射杆35を戻り回
動するには、電磁石38の極芯50に異なる磁極が発生
するように励磁してもよい。即ち、電磁石38の極芯5
0にS極が発生するようにすると、伝達板36の永久磁
石37と電磁石38の極芯50との間に吸引力が発生
し、この吸引力により発射杆35を待機状態に戻すこと
ができる。そして、電磁石38を再度励磁すると、上記
と同様に発射杆35が再度勢い良く回動して発射位置5
6に供給された玉を発射する。
【0022】なお、上記した実施例では、一方の作用位
相Dの大きさと他方の作用位相Dの大きさとをほぼ同じ
にしたが、図13に示すように、一方の作用位相D1 を
小さく、他方の作用位相D2 を大きく設定してもよい。
大きい方の作用位相D2 の大きさは、磁力作用空域52
の大きさなどを考慮して、第2緩衝部材49に当接して
いる発射杆35を時計方向に回転させる力(回転を始動
させるための補助力)とし、一方小さい方の作用位相D
1 は、上記大きい方の作用位相D2 よりも僅かに小さく
設定して軸方向の反発力が大きくなるようにする。この
様に構成すると、大きい方の作用位相D2 側の永久磁石
37aと電磁石38aの反発力が始動する際のイニシャ
ルな回転力として作用し、小さい方の作用位相D1 側の
永久磁石37bと電磁石38bとの反発力は伝達板36
と発射杆35が少し回動したとき最大の回転力として作
用することとなる。したがって、発射杆35の回動初期
において安定した始動回転力と最強の加速回転力を発射
杆35に与えることができ、このため強力で安定した発
射杆35の回転駆動力を発生することができる。
【0023】本実施例では発射杆35の往復回動に伴っ
て玉供給機構が作動し、上部玉受皿17から導入した玉
を1個ずつ発射位置56に供給する。
【0024】玉供給機構について説明すると、上部玉受
皿17の流下下端が対向する前面板5の裏側に玉送り枠
58を設け、この玉送り枠58内に前面板5に開口する
流入口59から延設した誘導樋60が形成されており、
誘導樋60の傾斜下端に玉送り部材61の玉載置部62
が上下動可能な状態で臨み、この玉載置部62の横の玉
送り枠58の壁面に玉出口63が開口している。したが
って、遊技者が上部玉受皿17に玉を投入すると、これ
らの玉は1列に整列して流入口59から誘導樋60内に
流入し、最先の玉が玉載置部62上に載る。玉載置部6
2上に玉が載ると、この玉の自重により玉送り部材61
が回動して玉載置部62を下降し、玉載置部62上の玉
は、玉載置部62の前方に起立する受壁64と玉出口6
3の開口下縁から下方に延在する待機壁65に接して玉
載置部62上で停止する。
【0025】上記した玉送り部材61は一端を軸66に
より回動可能に軸着され、伝達部材67の一端に突設し
た昇降部68の上下動により玉載置部62を上下動する
ように構成されている。そして、伝達部材67の他端に
突設した作動レバー69の側縁に発射杆35の玉供給駆
動ロッド47が当接するように配置してある。したがっ
て、発射杆35の戻り回動により玉供給駆動ロッド47
が作動レバー69を揺動すると、昇降部68が下降して
玉送り部材61がウエイト70の付勢で揺動し、玉載置
部62を上昇し、玉載置部62上の玉は、待機壁65か
ら外れて玉出口63を通り、発射レール55上に供給さ
れる。そして、発射レール55上に落下した玉は発射レ
ール55の下り傾斜により転動して発射位置56で停止
する。
【0026】この様に発射杆35の玉供給駆動ロッド4
7が作動レバー69を揺動すると玉送り部材61が揺動
して玉載置部62上の玉を1個だけ発射位置56に供給
し、発射杆35の急激な前進回動で玉供給駆動ロッド4
7が作動レバー69から外れると、作動レバー69が自
重により揺動し、これにより玉送り部材61が昇降部6
8に押し上げられて戻り回動して玉載置部62を下降す
る。
【0027】玉載置部62が下降すると、誘導樋60で
待機していた次の玉が玉載置部62上に載る。そして、
前記と同様に作動レバー69が玉供給駆動ロッド47の
押圧により揺動すると、玉送り部材61がウエイト70
の付勢で揺動し、玉載置部62上の玉が発射位置56に
供給される。
【0028】上記した流入口59にはシャッター71が
設けられており、このシャッター71は玉タンク29か
ら玉を導出する導出樋31内の作用板32にリンク72
等を介して接続している。したがって、玉タンク29内
の玉が不足した場合にシャッター71が流入口59を塞
ぎ、打止状態にすることができる。
【0029】また、流入口59の下流側に開設した玉抜
き口には玉抜き蓋73を設けてあり、この玉抜き蓋73
は常には玉抜き口を閉じている。そして、遊技者が上部
玉受皿17の玉抜き操作部を操作して玉抜き蓋73を開
くと、上部玉受皿17内の玉が玉抜き口から玉抜き樋を
介して下部玉受皿16に流下する。したがって、遊技を
途中で終了して景品と交換する場合や他のパチンコ機1
に移動する場合などは、上記操作により上部玉受皿17
内の玉を下部玉受皿16に抜き出すことができる。
【0030】次に打球の飛距離調整について説明する。
遊技者がハンドル14の操作レバー13を回動すると、
飛距離調整カム20が回動し、これにより飛距離調整プ
レート39が軸53を中心にして回動し、伝達板36の
永久磁石37と電磁石38の極芯50との間の磁力作用
空域52内に介入する飛距離調整プレート39の一端の
面積が変化する。図9,図11で示すように、磁力作用
空域52内に介入する飛距離調整プレート39の面積が
最大になると、永久磁石37と電磁石38の磁力線が磁
性体からなる飛距離調整プレート39に遮断される(磁
力が磁性体に吸収される)度合が最大となるので、永久
磁石37と電磁石38との反発力が最も減少する。した
がって、発射杆35を回動する駆動力が最も弱められ、
打球の飛距離が最も短くなる。
【0031】一方、図10で示すように、操作レバー1
3の回動量を調整することにより磁力作用空域52内に
介入する飛距離調整プレート39の面積を減少すると、
永久磁石37と電磁石38の磁力線が飛距離調整プレー
ト39に遮断される度合が減少するので、永久磁石37
と電磁石38との反発力が増大する。したがって、発射
杆35を回動する駆動力が増強され、打球の飛距離が増
大する。そして、操作レバー13を更に回動して飛距離
調整プレート39が磁力作用空域52から外れるまで操
作すると、永久磁石37と電磁石38の磁力線が飛距離
調整プレート39に遮断されない状態となるので、永久
磁石37と電磁石38との反発力が最大となる。したが
って、発射杆35を回動する駆動力が最大となり、打球
の飛距離が最大となる。
【0032】上記した打球の飛距離調整機構は、遊技者
が操作レバー13を回動しない状態の強さが固定された
ままであり、図面の実施例では飛距離調整プレート39
がバネ54により牽引されて飛距離調整プレート39の
一端が磁力作用空域52内に最も深く介入しているの
で、操作レバー13を回動しない状態で飛距離最小とな
っている。そして、操作レバー13を回動すると、その
回動角度に応じて飛距離調整プレート39の一端が次第
に磁力作用空域52内から外れていくので、打球の飛距
離が増大する。
【0033】この様に、上記飛距離調整機構は、操作レ
バー13の回動角度だけが打球の飛距離に関係したが、
遊技店側で操作レバー13を操作しない状態における打
球の飛距離を予め設定できるようにしてもある。図1
4,図15に示す飛距離調整機構は、係脱可能なカップ
リング74を有する操作レバー13のハンドル軸19の
先端部分に操作レバー戻しバネ75と第1ギヤ76を取
付け、この第1ギヤ76に噛合する第2ギヤ77に調整
ツマミ78を固定するとともに、飛距離調整プレート3
9を係合し、該飛距離調整プレート39の一端を磁力作
用空域52内に臨ませる。第2ギヤ77と調整ツマミ7
8は付勢バネ79により付勢されており、飛距離調整プ
レート39は、第2ギヤ77から突設した2本のスライ
ドガイド80,80に係合している。したがって、カッ
プリング74を係合した状態において、ハンドル14の
操作レバー13を操作して第1ギヤ76を回動すると、
第1ギヤ76に噛合する第2ギヤ77が飛距離調整プレ
ート39と共に回動し、これにより飛距離調整プレート
39の一端が磁力作用空域52内を出没する。このた
め、伝達板36の永久磁石37と電磁石38の極芯50
との反発力が増減して打球の飛距離が変化する。そし
て、パチンコ店で調整する場合には、調整ツマミ78を
摘んで付勢バネ79に抗して図15下方の軸方向に引く
と、第2ギヤ77が第1ギヤ76から外れるが、飛距離
調整プレート39はスライドガイド80,80に係合し
たままその位置で停止している。
【0034】この状態で調整ツマミ78を少し回動する
と、第1ギヤ76は回動しないが、飛距離調整プレート
39が回動し、これにより飛距離調整プレート39の一
端が磁力作用空域52内を移動してその介入深さを変え
る。そして、この状態で調整ツマミ78を放すと、付勢
バネ79の付勢により調整ツマミ78が前進して第2ギ
ヤ77が第1ギヤ76に噛合する。第1ギヤ76と第2
ギヤ77とが噛合すると、操作レバー13が戻しバネ7
5の付勢により初期位置が定められているので、操作レ
バー13を回動しない初期状態における飛距離調整プレ
ート39の位置が設定され、これで操作レバー13を回
動し始める位置での打球の飛距離が設定される。したが
って、上記操作における調整ツマミ78の位置を適宜に
設定すると、これにより操作レバー13の初期位置にお
ける打球の発射距離を適宜に設定することができる。
【0035】上記した打球の飛距離調整機構は、永久磁
石37と電磁石38とが対向する磁力作用空域52内に
磁性体からなる飛距離調整プレート39を出没乃至介入
深さを変化させることにより永久磁石37と電磁石38
との反発力を調整して打球の飛距離を調整するものであ
ったが、飛距離調整機構は、これに限らずどのような構
成でもよい。例えば、図16に示す飛距離調整機構の他
の実施例は、永久磁石37と電磁石38との間の間隔、
即ち磁力作用空域52の幅を変化させることにより永久
磁石37と電磁石38との反発力を増減して打球の飛距
離を調整するものである。
【0036】この飛距離調整機構は、操作レバー13の
ハンドル軸19の先端に第3ギヤ81を取付け、該第3
ギヤ81に噛合する第4ギヤ82を回転自在に支承する
軸83に傾斜面84を有する間隔調整カム85を第4ギ
ヤ82と一体的に設け、該間隔調整カム85の傾斜面8
4の一側を磁力作用空域52内に臨ませて、ガイドボス
86により前後動可能に支持されるとともにスプリング
87により前方に付勢された電磁石38の一側を当接す
る。
【0037】なお、上記第4ギヤ82と間隔調整カム8
5は、軸83に対して回転自在且つ軸方向に移動可能で
あって、スプリング等の付勢手段でイニシャル調整カム
88に当接するように構成されている。上記した構成か
らなる飛距離調整機構においては、図16に示すよう
に、電磁石38又は電磁石ベース一端が間隔調整カム8
5の傾斜下端に相当する傾斜面84(最も肉厚が薄い部
分の傾斜面84)に当接すると、磁力作用空域52の間
隔が最小となるので、永久磁石37と電磁石38との反
発力が最大となって打球の飛距離が最大となり、操作レ
バー13を操作して第3ギヤ81を回動すると、第4ギ
ヤ82が間隔調整カム85と共に回動する。間隔調整カ
ム85が回動すると、肉厚部の方の傾斜面84が電磁石
38の一側に摺動接触することとなり、これにより電磁
石38がガイドボス86上を移動して伝達板36から遠
退く。したがって、磁力作用空域52の間隔が増大し、
これにより永久磁石37と電磁石38との反発力が減少
する。このため、発射杆35の回動力が低下して打球の
飛距離が減少する。この様に、この飛距離調整機構で
は、操作レバー13を回動すると間隔調整カム85が電
磁石38をガイドボス86の軸方向に移動し、磁力作用
空域52の間隔を変化させ、この変化により永久磁石3
7と電磁石38の反発力を調整し、これにより打球の飛
距離を調整する。
【0038】なお、図16に示す実施例では、イニシャ
ル調整カム88により間隔調整カム85の軸方向におけ
る初期位置を設定し、これにより最小飛距離と最大飛距
離をパチンコ店側で予め設定するように構成してある。
【0039】上記した打球発射機構24の実施例は、発
射杆35と一体的に回動する伝達板36の永久磁石37
と電磁石38を同じ軸線上に対向させて設けた実施例で
あるが、本発明における永久磁石37と電磁石38の極
芯50は、同じ軸線上に対向させて設けるものに限定さ
れるものではなく、ほぼ同一面上に設けてもよい。
【0040】例えば、図17から図19に示す打球発射
機構24の他の実施例は、発射杆35を回動自在に支承
する回動軸34に伝達板36を固定し、該伝達板36の
下端側縁に永久磁石37を一方の磁極が伝達板36の外
方に向く状態で取付け、電磁石38の極芯50を上記伝
達板36とほぼ同一面上に位置させ下方から永久磁石3
7に臨ませた状態で取付けてなる。そして、発射杆35
に一端を接続したスプリング89の他端をハンドル軸1
9の端部に取付けた回動体90に接続し、またスプリン
グ89の長さの途中に調整カム91を当接し、この調整
カム91によりスプリング89を途中でく字状に屈曲し
て引っ張り強さを調整できるように構成する。なお、永
久磁石37と電磁石38の極芯50は、同じ種類の磁極
が対向するように、例えばN極同士が対向するようにし
て取付けられている。
【0041】この打球発射機構24において、発射杆3
5は、常にはスプリング89の付勢により引っ張られて
後退し、第2緩衝部材49に当接して停止している。こ
の状態では電磁石38が消磁しているので、伝達板36
の永久磁石37と磁性体製極芯50との間に弱い吸引力
が生じ、この吸引力が伝達板36を反時計周りに回転す
る力として作用する。このため、発射杆35は第2緩衝
部材49に当接して停止する状態を維持する。そして、
遊技者がハンドル14を操作すると、タッチ検出部とし
て機能する操作ツカミ12からリード線23を通して信
号がタッチスイッチ回路27に送られるとともに、操作
レバー13の回動操作により始動スイッチ22がオンと
なり、この始動スイッチ22のオンにより電磁石38が
極く短時間だけ励磁する。
【0042】電磁石38が励磁すると、極芯50の磁力
と永久磁石37の磁力とが作用して反発力を生じ、この
反発力により伝達板36がスプリング89の付勢に抗し
て発射杆35と共に勢い良く時計方向に回動し、弾発部
46が発射位置56にある玉を発射する。発射された打
球は発射レール55からガイドレール7を介して遊技部
8内に到達する。玉を発射して第1緩衝部材48に当接
して止まった発射杆35は、この頃には既に電磁石38
が消磁しているので、自重及びスプリング89の付勢に
より戻り回動して第2緩衝部材49に当接する待機状態
に復帰する。
【0043】この様にして発射する玉を発射位置56に
1個ずつ供給する玉供給機構は、前記した第1実施例と
同様に、発射杆35の往復回動により玉送り部材61を
揺動してもよいし、或は、玉送り部材61を揺動するソ
レノイドを別途設けておき、発射杆35の回動、即ち電
磁石38の励磁にタイミングを対応させて上記ソレノイ
ドを励磁し、玉を供給するようにしてもよい。
【0044】本実施例において遊技者が打球の飛距離を
調整するには、操作レバー13の回動量を調整してスプ
リング89の張力を加減する。スプリング89の張力を
強めると、発射杆35を時計方向に回動する力がスプリ
ング89の張力により弱められ、これにより打球の飛距
離が短くなり、反対にスプリング89の張力を弱める
と、発射杆35を時計方向に回動する力が強くなり、こ
れにより打球の飛距離が長くなる。
【0045】また、パチンコ店の係員が調整カム91を
回動することによりスプリング89の屈曲状態を変化さ
せると、スプリング89の張力が変わるので、即ち発射
杆35を反時計方向に引っ張る強さが変化するので、発
射杆35のイニシャル強さを予め設定することができ
る。
【0046】なお、打球の飛距離を調整する機構は、ス
プリング89により発射杆35を引っ張る力を調整する
ものに限らず、第1実施例と同様に、永久磁石37と電
磁石38の極芯50が対向する磁力作用空域52内に磁
性体からなる飛距離調整プレート39を臨ませ、この飛
距離調整プレート39の出没面積の増減により永久磁石
37と電磁石38の反発力を調整し、これにより打球の
飛距離を調整するようにしてもよいし、電磁石38への
給電量を変化させて磁力自体の強さを調整してもよい。
また、上記した第2の実施例では電磁石38を1つ設け
ただけであるが、電磁石38を複数設けることにより発
射杆35の回動力を強くしてもよい。例えば、図20に
示す打球発射機構24は、伝達板36の外周縁に設ける
永久磁石37は1つであるが、この永久磁石37に臨ま
せて先導電磁石38Aと加速電磁石38Bとを設けてな
る。
【0047】先導電磁石38Aは、待機状態における永
久磁石37の位置(図20実線)に対して作用位相Dだ
け偏位する位置に極芯50Aを配置し、加速電磁石38
Bは、発射杆35が待機位置から少し回動した状態にお
ける永久磁石37の位置(図20一点鎖線)に極芯50
Bを臨ませて配置する。そして、発射杆35を駆動する
際には、先ず先導電磁石38Aだけを励磁することによ
り先導電磁石38Aの磁力と永久磁石37の磁力とによ
る反発力により伝達板36を発射杆35と共に回動し始
め、永久磁石37が加速電磁石38Bの極芯50Bを通
過した直後に加速電磁石38Bを励磁し、この加速電磁
石38Bの磁力と永久磁石37の磁力との反発力により
伝達板36と発射杆35を加速回転する。
【0048】この様に、本実施例では、先導電磁石38
Aにより先ず発射杆35を始動して、始動した発射杆3
5を加速電磁石38Bの磁力により加速するので、強力
な弾発力を得ることができる。なお、発射杆35を始動
する際に、先導電磁石38Aには永久磁石37と反発力
を生じる磁極(永久磁石37と同じ磁極)を発生させる
一方、加速電磁石38Bには永久磁石37と吸引力を生
じる磁極(永久磁石37とは異なる磁極)を発生させ
て、永久磁石37が加速電磁石38Bの極芯50Bを通
過した後に加速電磁石38Bの極性を反転させ、これに
よる反発力により発射杆35を加速するようにしてもよ
い。この様に構成すると、発射杆35の始動開始時にお
けるトルクを一層増強することができるので、更に強力
な弾発力を得ることができる。
【0049】この様に、先導電磁石38Aと加速電磁石
38Bを設けることにより発射杆35のトルクを増強す
ることは、前記した第1実施例の様に、伝達板36の側
面に電磁石38を対向させた状態で配設した場合にも同
様の効果を発揮する。
【0050】上記した打球発射機構24の実施例におけ
る永久磁石37はN極同士を対向させるようにしたが、
本発明はこれに限定されるものではなく、S極同士を対
向させてこの反発力により発射杆35を回動するように
してもよい。
【0051】打球発射機構24の電磁石38に給電する
打球機構制御回路92は、電磁石38、始動スイッチ2
2、タッチスイッチ回路27、単発スイッチ15′に接
続していることは勿論のこと、下部玉受皿16に玉が充
満したことを検出するオーバーフロー検出器93、玉切
れスイッチ33、第1配線基板94などにも接続してお
り、遊技者がハンドル14から手を離したり、下部玉受
皿16に玉が充満したり、玉タンク29内の玉が不足し
たりした場合には打球発射機構24の作動を停止するよ
うに構成されている。そして、これらを接続する配線
は、図2で示すように結束した状態で配線され、タッチ
スイッチ回路27、パイロットランプ11、ハンドル1
4の始動スイッチ22、単発スイッチ15′、オーバー
フロー検出器92、玉切れスイッチ33、役物電源端子
等は裏機構盤28の裏側の第1配線基板94或は第2配
線基板95に集約してある。
【0052】また、前記した打球発射機構を操作するハ
ンドルは、前記した実施例に限られず、どのような機構
でもよい。例えば、図21から図23で示すハンドル10
1 は、操作枠102 の下部表面に取付けられており、該操
作枠102 の下部表面にハンドル軸103 を通す後方操作ツ
カミ104 を突設するとともに、該後方操作ツカミ104 の
前面に間隔を配して前方操作ツカミ105 を設け、上記ハ
ンドル軸の先端部分に取付けた操作レバー106 を後方操
作ツカミ104 と前方操作ツカミ105 との間隔内に回動自
在に配置して操作レバー106 の指掛部107 …を放射状に
複数突出させ、操作レバー106 の後方操作ツカミ104 側
に突出させた検出円盤取付部材108 に検出円盤109を取
付け、後方操作ツカミ104 の内部には位置センサー110
を取付け、操作レバー106 と前方操作ツカミ105 の間隔
内にはタッチ検出部111 を配置し、該タッチ検出部111
には前記操作レバー106 を貫通して後方操作ツカミ104
に止着する止着部材112 を設けてある。また、操作枠10
2 には、発射勢の強弱を遊技者に可視表示する、表示部
113 が設けてある。
【0053】また、図24に示すように上記検出円盤10
9 には、外周に湾曲状の嵌合受部114 を複数設けるとと
もに、後方操作ツカミ104の該検出円盤109 に対向する
位置に一端が開放した円筒115 を突設し、該円筒115 に
バネ116 を挿入し、該バネ116 と検出円盤109 の嵌合受
部114 との間にボール部材117を位置させ、上記バネ116
の付勢によりボール部材117 を嵌合受部114 に圧接さ
せるようにした、クリック機構を設けてもよい。
【0054】上記したハンドル101 は、遊技者が遊技を
開始する際に操作する操作レバー106 の回動範囲を規制
することなく、自由に回動させることができるものであ
り、以下の操作により玉を発射させることができる。
【0055】遊技者がタッチ検出部111 に触れると、電
気的駆動源がONになり、ここで操作レバー106 を右回
りさせると、回動開始位置が最小出力位置と電気的に設
定され、発射勢は操作レバー106 の回動に伴なって増加
する。そして、一定の最大出力になった位置から、更に
右回りさせても最大出力は、そのまま維持される。ま
た、操作レバー106 を上記のように右回動した後、回動
方向を左回りに反転すると、発射勢は操作レバー106の
回動に伴なって減少する。そして一定の最小出力になっ
た位置から、更に左回りさせても最小出力は、そのまま
維持される。
【0056】一方、回動開始位置から、操作レバー106
を左回りさせても、出力は最小出力のままで、回動を右
回りに反転させた位置が最小出力位置として電気的に設
定され、前記操作と同様に作用する。従来のパチンコ機
のハンドルは、操作レバーの回動範囲が機械的に定めら
れていた。すなわち、メーカー側がパチンコ機を、パチ
ンコ店に出荷する場合には、ハンドルの操作レバーは、
右回りに回動させることにより飛距離が増大し、遊技者
が手を離すことにより、操作レバーがバネの付勢によ
り、戻り回動するようになっていた。しかし、実際にパ
チンコ機がパチンコ店に設置された場合、遊技者は操作
レバーをバネの付勢に抗して回動位置を保持しなければ
ならないので手が疲れる等の理由により、操作レバーを
手で握ったまま遊技することをきらい、操作レバーと前
方操作ツカミもしくは後方操作ツカミとの間にコインや
マッチ棒等をはさみ込んで操作レバーを固定してしまっ
ていた。この操作レバーを固定するのに利用するコイン
は厚みがあり、むりやりはさみ込んでしまうことによ
り、前方操作ツカミや後方操作ツカミ、操作レバーを破
損させることになってしまい、パチンコ店は操作レバー
を交換しなくてはならなかった。
【0057】また、操作レバーを固定するのにマッチ棒
を利用した場合には、遊技者は遊技終了後このマッチ棒
を取り除かずに席を立ってしまい、次にこのパチンコ機
を利用しようとする遊技者は操作レバーが固定されてい
るため、このマッチ棒を取り除かなくてはならなかっ
た。また、マッチ棒は細く小さいため、手では取り除き
づらく、操作レバー内部に詰まってしまって取り除けな
くなる場合もあり、この場合にもまたパチンコ店は操作
レバーを交換しなければならなかった。そこで、本実施
例のハンドルによれば、バネ付勢がなく、また、遊技者
が最初にハンドルを握った位置が初期出力位置となるた
め、遊技者の好みの回動角度で操作レバーを操作でき、
遊技者が、手の疲れを防ぐために操作レバーを固定して
しまうことがなく、ハンドルを交換しなければならない
ような事態を防止することができる。
【0058】以下、発射装置を上記の様に作動させる、
電気的制御装置について説明する。図25は、電気的制
御装置のブロック図である。位置検出カウンタ118 は電
源投入検出回路119 、またはタッチ検出回路120 からの
出力により初期化され、最小出力を電気的に設定する。
また、位置センサーA110a、B110bにより検出された出
力は、ローパスフィルタ123 により高周波ノイズを除去
され、波形整形回路124 により波形整形され、位置検出
カウンタ118 に入力され、操作レバー106 の回動によ
り、カウンタをアップダウンさせる。位置検出カウンタ
118 で計数されたカウント出力は、最小出力位置検出回
路125 、最大出力位置検出回路126 、およびD/Aコン
バータ127 に入力される。最小出力位置検出回路125
は、位置検出カウンタ118 からのカウンタ出力が最小出
力と一致したとき、すなわち操作レバー106 が左回りし
て、最小出力位置を越えたときに、クロック制御回路12
8 を介して、位置検出カウンタ118 に対してカウント停
止出力を出力する。
【0059】最大出力位置検出回路126 は、位置検出カ
ウンタ118からのカウント出力が最大出力と一致したと
き、すなわち操作レバー106が右回りして、最大出力位
置を越えたときに、クロック制御回路129 を介して、位
置検出カウンタ118 に対してカウント停止出力を出力す
る。D/Aコンバータ127 は、位置検出カウンタ118に
より出力されたデジタル信号であるカウント出力をアナ
ログ信号に変換して、電力制御回路130 、およびレベル
ドライバ131 に出力する。レベルドライバ131はD/A
コンバータ127 からの出力により、表示部113のレベル
メータ132 を作動させる。発振回路133 は、タッチ検出
回路120 、および発射数制御回路134 に対して、発振パ
ルスを出力する。タッ チ検出回路120 は、発振回路133
からの発振パルスを受け、タッチ検出部111 のタッチ
の有無を弁別して、タッチONの瞬間に位置検出カウン
タ118 に対して、初期化出力を出力するとともに、タッ
チON時にドライバ135 に対して、ドライバ作動出力を
出力してパイロットランプ136 を点灯させる。発射数制
御装置134 は発振回路133 からの発振パルスを受け、所
定の発射数を設定し、また、単発スイッチ137 により単
発出力を、オーバーフロースイッチ138 により発射停止
出力を、電力制御回路130 に出力する。電源回路139
は、電力制御回路130 を経て、発射機構140に電源を供
給し、発射装置を作動させるとともに、整流された直流
電源によりパイロットランプ136 等に電源を供給する。
【0060】電力制御回路130 は、発射数制御回路134
、D/Aコンバータ127 からの出力により電源回路139
から発射機構140 に供給する電源を安定化させる等の
制御を行なう。図26から図29に位置センサーおよび
検出円盤の実施例が示してある。図26A図から図26
C図は、光反射式の位置センサーおよび回転円盤であ
る。回転円盤109 の周辺部には一定の間隔をおいて複数
の反射板143 が設けてあり、該回転円盤109 に対向する
ように位置センサーを110 設けてある。位置センサー11
0は発光ダイオード141 およびフォトトランジスタ142
を並べたもので、発光ダイオード141 から発射された光
が、回転円盤109 に設けた反射板143 によって反射さ
れ、フォトトランジスタ142 に入射するようになってい
る。
【0061】また、上記したように回転円盤109 に設け
た反射板143 は一定の間隔をおいてあるため、回転円盤
109 を回転させると、回転円盤109 は発光ダイオード14
1 からの光を反射したり反射しなかったりすることを繰
り返す。これによりフォトトランジスタ142 も、受光、
非受光を繰り返し、回転円盤109 の回動量、すなわち操
作レバー106 の回動量を検出することができる。
【0062】図27Aから図27Cは、光透過式の位置
センサーおよび回転円盤である。回転円盤109 の周辺部
には一定の間隔をおいて複数の透光窓144 が設けてあ
り、該回転円盤109 をはさみ込むように位置センサー11
0 を設けてある。位置センサー110 は発光ダイオード14
1 およびフォトトランジスタ142 を対向状に並べたもの
で、発光ダイオード141 から発射された光が、回転円盤
109 に設けた透光窓144を通過し、フォトトランジスタ1
42 に入射するようになっている。
【0063】また、上記したように回転円盤109 に設け
た透光窓144 は一定の間隔をおいてあるため、回転円盤
109 を回転させると、回転円盤109 は発光ダイオード14
1 からの光を通過させたり通過させなかったりすること
を繰り返す。これによりフォトトランジスタ142も、受
光、非受光を繰り返し、回転円盤109 の回動量、すなわ
ち操作レバー106 の回動量を検出することができる。
【0064】図28Aから図28Eは、磁気式の位置セ
ンサーおよび回転円盤である。回転円盤109 の周辺部に
は一定の間隔をおいて複数の金属体147 が設けてあり、
該回転円盤109 をはさみ込むように位置センサー110 を
設けてある。位置センサー110 は永久磁石145 およびリ
ードスイッチ146 を対向状に並べたもので、永久磁石14
5 からの磁力線が、回転円盤109 に設けた金属体147 に
よってさえぎられ、リードスイッチ146 をOFFさせ
る。また、非磁性体の部分では永久磁石145 からの磁力
線が通過するためリードスイッチ146 はONとなる。
【0065】また、上記したように回転円盤109 に設け
た金属体147 は一定の間隔をおいてあるため、回転円盤
109 を回転させると、回転円盤109 は永久磁石145 から
の磁力線を通過させたり通過させなかったりすることを
繰り返す。これによりリードスイッチ146 もON、OF
Fを繰り返し、回転円盤109 の回動量、すなわち操作レ
バー106 の回動量を検出することができる。
【0066】また、上記した位置センサー110 のリード
スイッチ146 の代りに、図28Eで示すようにホール素
子148 を用いることもできるし、上記した回転円盤109
の代りに、図28Bで示すように回転円盤には金属性の
材料を用い、これに透孔149を設けることにより、磁力
線を通過させたり通過させなかったりすることもでき
る。
【0067】図29Aから図29Cは、近接スイッチを
利用した位置センサーおよび回転円盤である。回転円盤
109 の周辺部には一定の間隔をおいて複数の透孔151 が
設けてあり、該回転円盤109 に対向するように位置セン
サー110 を設けてある。位置センサー110 は近接スイッ
チ150 からなり、金属体の部分では、スイッチがONと
なり、透孔151 の部分では、スイッチがOFFとなる。
【0068】また、上記したように回転円盤109 に設け
た透孔151は一定の間隔をおいてあるため、回転円盤109
を回転させると、近接スイッチ150 はON、OFFを
繰り返す。これにより、回転円盤109 の回動量、すなわ
ち操作レバー106 の回動量を検出することができる。図
30から図32により、前記した図26で説明した、位
置センサーに発光ダイオードおよびフォトトランジスタ
を利用し、回転円盤は非反射性の材料を用い、これに反
射板を設けた場合の回転方向の検出方法を説明する。
【0069】回転円盤109 の周辺部には、回転方向に対
する同一端間が1度になるように、間隔をおいて複数の
反射板143 が設けてある。また、位置センサーA110a、
B110bはセンサー間が1.25度になるようにハンドル101
の後方操作ツカミ104 に取付けられている。この位置セ
ンサーA110a、B110bは反射板143 を検出したときには
ハイレベル(以下H信号と称する。)を出力し、また、
反射板143 を検出しないときにはロウレベル(以下L信
号と称する。)を出力する。
【0070】上記のように反射板143 と位置センサーA
110a、B110bの間隔には0.25度の差があるため、図31
で示すように、回転円盤109 を右方向に回動させたとき
に、位置センサーB122 が反射板143 を検知し始めて
も、位置センサーA110aは未だ反射板143 を検知してお
らず、位置センサーB110bに少し遅れて反射板143 を検
知し始める。一方、回転円盤109 を左方向に回動させた
ときには、位置センサーA110aが反射板143 を検知し始
めても、位置センサーB110bは未だ反射板143 を検知し
ておらず、位置センサーA110aに少し遅れて反射板143
を検知し始める。よって、位置センサーA110a、B110b
により出力されるクロックパルスは、図32のようにな
る。
【0071】このクロックパルスの位相差を利用して、
回転方向を検出している。すなわち、位置センサーB11
0bのクロックパルスがH信号のときに位置センサーA11
0aのクロックパルスがL信号からH信号に変ると右回転
を定義し、逆に位置センサーB110bのクロックパルスが
L信号のときに位置センサーA110aのクロックパルスが
L信号からH信号に変ると左回転を定義する。
【0072】図33に打球発射機構における電気的制御
装置の回路図の一実施例が示してある。まず位置検出の
ための回路について説明する。位置センサーA110a、B
110bで出力されたパルス波は、ローパスフィルタ123、1
23 により高周波ノイズを除去され、波型整形回路であ
るシュミットトリガゲート124 、124 により波形整形さ
れて位置検出カウンタ118 およびD型フリップフロップ
152 、153 に出力される。位置検出カウンタ118 は2個
のカウンタからなり、位置検出カウンタA154 は2進数
の下位4桁を計数し、位置検出カウンタB155 は2進数
の上位3桁を計数する。
【0073】位置検出カウンタA154 のCK端子には位置
センサーA110aからのクロックパルスが入力され、U/D
端子には位置センサーB110bからのクロックパルスが入
力される。このU/D 端子にH信号が入力されているとき
に、CK端子に入力される信号がL信号からH信号に変る
と、アップモードになり、U/D 端子にL信号が入力され
ているときに、CK端子に入力される信号がL信号からH
信号に変ると、ダウンモードになる。また、回転円盤10
9 に設けられた反射板143 は、回転方向に対する同一端
間が1度になるように設置されているので、1度の回転
によりカウント値は1変化し、このカウント値はQ3、Q2、
Q1、Q0 から、D/Aコンバータ127 、最小出力位置検出
回路125 、最大出力位置検出回路126 に出力される。PE
端子には、ハンドル101 に設けられたタッチ検出部111
のタッチオン時または電源投入時に出力されるカウンタ
初期化信号であるH信号が入力される。
【0074】このH信号が入力されると、初期値設定回
路156 によりP3、P2、P1、P0 を経て、Q3、Q2、Q1、Q0 に初期
値が設定される。この初期値は、遊技者がタッチ検出部
111に触れたとき、すなわち遊技開始時に直ちにパチン
コ球を発射することができるようにするため1010
(10進数の10)としてある。
【0075】CYI 端子には、操作レバー106 が右回りし
て最大出力位置を越えた場合、または操作レバー106 が
左回りして最小出力位置を越えた場合にカウンタのカウ
ントを停止されるためのカウントストップ信号であるH
信号が入力される。このH信号が入力されると、カウン
タはカウントを停止し、その時点での最大出力または最
小出力を維持する。CYO 端子は、Q3、Q2、Q1、Q0 の値が1
111までは、H信号を出力し、1111を越えて桁上
げが必要な場合、すなわち10000になる場合に、こ
の下位4桁0000を検出して、L信号を出力する。
【0076】位置検出カウンタB155 のCYI 端子には、
位置検出カウンタA154 から出力されるカウント制御信
号が入力される。そこで、位置検出カウンタB155 はカ
ウント停止信号であるH信号がカウント開始信号である
L信号に変ることによりカウントを開始する。CK端子、
U/D 端子にはそれぞれ位置センサーB110b、位置センサ
ーA110aのクロックパルスが入力され、位置検出カウン
タA154 と同様にアップモード、またはダウンモードを
検出するとともに、カウント値を変化させ、このカウン
ト値はQ2、Q1、Q0から、D/Aコンバータ127、最大出力
位置検出回路126 に出力される。
【0077】PE端子は位置検出カウンタA154 と同様に
H信号が入力されると、初期値設定回路157 によりP2、P
1、P0、 を経てQ2、Q1、Q0に初期値が設定される。この初期
値は、0001010(10進数の10)の上位3桁の00
0である。CYO 端子はインバータ158 に対し、カウント
値が0のとき、すなわちQ0、Q1、Q2、 が000のときL信
号を出力する。
【0078】最小出力位置検出回路125 は、初期値設定
回路159 により、B3、B2、B1、B0 に位置検出カウンタA15
4 と同じ初期値1010が設定される。またA3、A2、A1、A
0 には位置検出カウンタA154 により計数されたカウン
ト値が入力される。そして、A3、A2、A1、A0 の値がB3、B2、
B1、B0 の値と等しくなったとき、すなわち、操作レバー
が左回転して最小出力位置を越えた場合にH信号をアン
ドゲート160 に出力する。
【0079】アンドゲート160 には、位置検出カウンタ
B155 のCYO 端子からの出力がインバータ158 で反転さ
れて入力されるとともに、最小出力位置検出回路125 か
らの出力が入力される。位置検出カウンタB155 のCYO
端子からの出力は、位置検出カウンタB155 のQ0、Q1、Q
2、 が000のときL信号であり、これ以外のときはH
信号である。よって、インバーター158 で反転された出
力は、Q0、Q1、Q2、 が000のときH信号であり、これ以
外のときはL信号である。一方最小出力位置検出回路12
5 からの出力は、A3、A2、A1、A0 が1010のときH信号
である。よって、アンドゲート160 は、Q0、Q1、Q2、 が0
00で、かつA3、A2、A1、A0 が1010のとき、すなわ
ち、操作レバー106 が左回転して位置検出カウンタB15
5 のカウント値が初期値と等しくなったときH信号を微
分回路161 およびオアゲート162 に出力する。微分回路
161 は、アンドゲート160 の出力がL信号からH信号に
変ったときにH信号を発生させる。すなわち、操作レバ
ー106 が左回転し、初期位置を越えた瞬間にH信号が発
生する。オアゲート163 には、このH信号、および電源
投入時またはタッチオフ時にH信号が入力される。よっ
て、操作レバー106 が左回転し初期位置を越えた瞬間ま
たは電源投入時またはタッチオフ時にリセット信号であ
るH信号をD型フリッププロップ152に出力する。
【0080】D型フリップフロップ152 はオアゲート16
3 からのH信号が入力されると、反転Q端子よりオアゲ
ート164 にH信号を出力する。また、D端子には位置セ
ンサーB110bの出力が入力され、CK端子には位置センサ
ーA110aの出力が入力されている。これにより操作レバ
ー106 の回転方向を検出し、操作レバー106 が右回転か
ら左回転に反転したときに反転Q端子からH信号を出力
し、操作レバー106 が右回転しているときには、反転Q
端子からL信号が出力される。
【0081】最大出力位置検出回路126 は、2個のコン
パレーターA165 、B166 により構成されている。コン
パレーターA165は初期値設定回路167 により、B3、B2、B
1、B0 に最大出力値1100100(10進数の100)
のうち、下位4桁の0100が設定される。またA3、A2、
A1、A0 には位置検出カウンタA154 により計数されたカ
ウント値が入力される。一方、コンパレーターB166 は
初期値設定回路168 により、B2、B1、B0に最大出力値11
00100(10進数の100)のうち、上位3桁の11
0が設定される。またA2、A1、A0には位置検出カウンタB
155 により計数されたカウント値が入力される。
【0082】そして、コンパレーターA165 のA3、A2、A
1、A0 の値がB3、B2、B1、B0 の値と等しくなり、かつコン
パレーターB166 のA2、A1、A0の値がB2、B1、B0の値と等し
くなったとき、すなわち、操作レバー106 が右回転して
最大出力位置を越えた場合に、H信号をオアゲート162
および微分回路169 に出力する。微分回路169 はコンパ
レーターB166 出力がL信号からH信号に変ったときに
H信号を発生させる。すなわち操作レバー106 が右回転
し、最大出力位置を越えた瞬間にH信号が発生する。
【0083】オアゲート170 には、このH信号、および
電源投入時またはタッチオフ時にH信号が入力される。
よって、操作レバー106 が右回転し最大出力位置を越え
た瞬間または電源投入時またはタッチオフ時にリセット
信号であるH信号をD型フリップフロップ153 に出力す
る。
【0084】D型フリップフロップ153 はオアゲート17
0 からのH信号が入力されると反転Q端子よりオアゲー
ト164 にH信号を出力する。また、D端子には位置セン
サーA110aの出力が入力され、CK端子には位置センサー
B110bの出力が入力されている。これにより操作レバー
106 の回転方向を検出し、操作レバー106 が左回転から
右回転に反転したときに反転Q端子からH信号を出力
し、操作レバー106が左回転しているときに、反転Q端
子からL信号が出力される。
【0085】オアゲート164 はD型フリップフロップ15
2 およびD型フリップフロップ153からのH信号をアン
ドゲート171 を介して位置検出カウンタA154 、B155
に出力し位置検出カウンタA154 、B155 のカウントを
停止させる。アンドゲート171 およびオアゲート162
は、D型フリップフロップ152 において、操作レバー10
6 が右回転から左回転に反転したときに反転Q端子から
H信号が出力され、またD型フリップフロップ153 にお
いて、操作レバー106 が左回転から右回転に反転したと
きに反転Q端子からH信号が出力されるために、操作レ
バー106 が左回転して最小出力位置を越えた場合、操作
レバー106 が右回転して最大出力位置を越えた場合、電
源投入時またはタッチオフ時以外にも、H信号が出力さ
れ、これにより位置検出カウンタA154 、B155 がカウ
ントを停止するのを防ぐために設けられている。すなわ
ち、D型フリップフロップ152 またはD型フリップフロ
ップ153 からH信号が出力されても、最小出力位置検出
回路125 または最大出力位置検出回路126 からH信号が
出力されない限り位置検出カウンタA154 、B155 はカ
ウントを停止しない。
【0086】D/Aコンバータ127 には位置検出カウン
タA154 、B155 により計数されたカウント値が入力さ
れ、このカウント値をアナログ化してレベルドライバ13
1 および電力制御回路130 に出力する。つぎに、タッチ
検出および電源投入検出に関する回路を説明する。
【0087】タッチ検出回路120 はタッチのON、OF
Fによるタッチ信号を積分回路172に出力している。タ
ッチ検出回路120 のナンドゲート173 、174 によるRS
フリップフロップにおいて、タッチOFF時にはナンド
ゲート173 にはH信号が入力され、ナンドゲート174 に
は発振回路133 からのH、Lの発振パルスが入力される
ので、ナンドゲート174 の出力はH信号となり、またタ
ッチON時にはナンドゲート173 にはL信号が入力さ
れ、ナンドゲート174 には発振回路133 からのH、Lの
発振パルスが入力されるので、ナンドゲート174 の出力
はH、Lの発振パルスとなる。すなわち、タッチ検出部
120 から出力されるタッチ信号はタッチOFF時にはH
信号をであり、タッチON時にはH、Lの発振パルスで
ある。
【0088】このタッチ信号は積分回路172 により積分
される。よって、積分回路172 の出力は、タッチOFF
時には入力がH信号であるので、H信号となり、タッチ
ON時には、入力は発振パルスであるから、やや浮いた
L信号となる。
【0089】D型フリップフロップ175 には、CK端子に
発振回路133 からの発振パルスが入力されるとともに、
D端子に積分回路172 からの出力が入力される。よっ
て、タッチOFF時には、Q端子から、オアゲート176
およびインバータ177 にH信号出力され、反転Q端子か
らは、ドライバ135 およびナンドゲート178 にL信号が
出力される。一方、タッチON時には、Q端子から、オ
アゲート176 およびインバータ177 にL信号出力され、
反転Q端子からは、ドライバ135 およびナンドゲート17
8 にH信号が出力される。
【0090】ドライバ135 は、D型フリップフロップ17
5 からの出力を受け、タッチON時のH信号によりパイ
ロトッランプ136 を点灯させる。
【0091】電源投入検出回路119 は、回路に電源を投
入したときオアゲート176 およびオアゲート179 にH信
号を出力する。このオアゲート176 は、タッチOFF時
のH信号または電源投入時のH信号をオアゲート163 、
170 を介してD型フリップフロップ152 、153 に出力
し、タッチOFF時または電源投入時にD型フリップフ
ロップ152 、153 をリセットする。
【0092】また、インバータ177 は、D型フリップフ
ロップ175からの信号を反転させ、タッチON時にH信
号、タッチOFF時にL信号を、オアゲート179 に出力
する。このオアゲート179 は、タッチON時のH信号ま
たは電源投入時のH信号を位置検出カウンタA154 、B
155 に出力し、タッチON時または電源投入時に位置検
出カウンタA154 、B155 をリセットする。
【0093】発振回路133 は、水晶発振子を発振させる
ことにより32.786KHz の発振パルスをD型フリップフロ
ップ180 に出力する。このD型フリップフロップ180
は、発振回路133 からの発振パルスを1/2 分周してナン
ドゲート174 、D型フリップフロップ175 、バイナリカ
ウンタ181 に出力する。
【0094】次に発射数制御に関する回路を説明する。
バイナリカウンタ181 は、1分間におけるパチンコ球の
発射数を定義するためのもので、発振回路133 からの発
振パルスを受け、609ms 毎にリセットされるようなって
いる。このリセットは以下のようにして行う。バイナリ
カウンタ181 が609ms を計数しQ9,Q10,Q11,Q14が全てH
を出力したとき、ナンドゲート182 がL信号を出力し、
このL信号の時間は遅延回路183 を介して確保され、ナ
ンドゲート178 に入力する。このナンドゲート178 には
ナンドゲート182 からの信号とともに、フリップフロッ
プ175 の反転Q端子からの信号が入力されており、バイ
ナリカウンタ181 が609ms を計数したときのL信号、ま
たはタッチOFF時のL信号により、H信号を出力す
る。このH信号がオアゲート184 を介してバイナリカウ
ンタ181 のR端子に入力される。オアゲート184 には、
前記したナンドゲート178 からのH信号と、単発スイッ
チ137 をONにしたときに出力されるL信号、またはオ
ーバーフロースイッチ138 がONになったときのL信号
がインバータ185により反転されてH信号として入力さ
れる。よって、バイナリカウンタ181 は609ms を計数し
たとき、または単発スイッチ137 をONにしたとき、オ
ーバーフロースイッチ138 がONになったときに出力さ
れるH信号によりリセットされる。また、ナンドゲート
186 にはバイナリカウンタ181 のQ11,からインバータ18
7 を介した出力と、Q14 からの出力が入力され、609ms
の周期で62msの間L信号を電力スイッチング回路188 に
出力する。このL信号の間のみ、発射機構140 に電力が
供給される。
【0095】次に電力制御に関する回路を説明する。ラ
ンプ電源回路189 は交流電源を全波整流して、直流電圧
を作りパイロットランプ等に供給している。電源回路13
9 は発射機構140 に電源を供給するためのものである。
また、190 はロジック用電源である。電源回路139 から
の電力は電力制御回路130 に送られる。また、ナンドゲ
ート186からの出力は電力スイッチング回路188 に入力
され、ナンドゲート186 がL信号を出力しているときは
トランジスタ191 がOFF状態となり、トランジスタ19
2 のベース電圧が上って、発射機構140 に電力が供給さ
れ、一方、ナンドゲート186 がH信号を出力していると
きはトランジスタ191 はON状態となり、トランジスタ
192 のベース電圧が下って、発射機構140 への電力供給
がストップされる。電力制御回路130 では、D/Aコン
バータ127 から出力される電圧に、定電圧ダイオード19
3 の電圧が加算され、その電圧値がトランジスタ192 の
ベースに入力され、エミッタ側にベース電圧よりやや低
い電圧が現れる。194 は演算増幅器であり、発射機構14
0 への供給電圧が乱れたときに、この電圧を安定化す
る。また、定電圧ダイオード193 は、ダイヤル初期位置
で、ある程度の飛距離(ファール玉になる程度)の電圧
を得るためのものである。
【0096】図34は、前記した発射装置において、玉
送り機構にソレノイドを利用した場合の回路図である。
この玉送りソレノイド195 は、ナンドゲート186 から60
9ms 周期で62msの間出力されるL信号を、遅延回路196
を介してインバータで反転してH信号とし、このH信号
によりソレノイドを作動させるようにしたものである。
【0097】なお、前記したハンドルは、操作レバーの
回動範囲を規制することなく、自由に回動させることが
できるものであり、また最小出力位置および最大出力位
置を設定できるものであれば、どのような構成のもので
もよい。
【0098】また、本実施例では、パイロットランプ13
6 、単発スイッチ137 、オーバーフロースイッチ138 、
発射機構140 として説明したが、これらは最初に説明し
たパチンコ機1の実施例におけるパイロットランプ11、
単発スイッチ15′、オーバーフロースイッチ93、発
射機構24と技術的に同じものである。
【0099】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、発射杆側
の永久磁石と電磁石との磁力を発射杆の回動力として作
用させ、この磁気作用による回動力は発射杆が回動し始
める際のトルクが大きく且つ安定している。したがっ
て、打球の飛距離及び打球の発射方向が安定する。ま
た、発射杆側の永久磁石と電磁石の極芯とは接触しない
ので、従来の打球発射機構のような摩擦抵抗がなく、電
磁石に供給した電気エネルギーを効率良く発射杆の回転
駆動力として使用することができるし、長期間使用して
も摩耗や損傷の虞れが著しく減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機の正面図である。
【図2】パチンコ機の背面図である。
【図3】打球発射機構の斜視図である。
【図4】打球発射装置の斜視図である。
【図5】打球発射機構の断面図である。
【図6】伝達板と伝達板の平面図である。
【図7】作動原理を示す発射杆及び伝達板の側面図であ
る。
【図8】電磁石の他の実施例と伝達板の平面図である。
【図9】飛距離調整機構の側面図である。
【図10】飛距離調整機構の側面図である。
【図11】飛距離調整機構の要部の平面図である。
【図12】玉送り部材と発射レールの位置関係を示す断
面図である。
【図13】作用位相を異ならせた伝達板の側面図であ
る。
【図14】初期強さを設定する機構の側面図である。
【図15】図14に示す初期強さを設定する機構の平面
図である。
【図16】飛距離調整機構の他の実施例を示す断面図で
ある。
【図17】打球発射機構の他の実施例の斜視図である。
【図18】図17に示す打球発射機構の断面図である。
【図19】図16に示す打球発射機構の作動原理を示す
側面図である。
【図20】第20図は電磁石を複数設けた実施例の側面
図である。
【図21】ハンドルをパチンコ機に取付けた状態の斜視
図である。
【図22】ハンドルの分解斜視図である。
【図23】ハンドルの断面図である。
【図24】回転円盤の正面図である。
【図25】打球発射機構の電気的制御装置の回路を示す
ブロック図である。
【図26】回転円盤と位置センサーの位置関係を示す説
明図である。
【図27】回転円盤と位置センサーの位置関係を示す説
明図である。
【図28】回転円盤と位置センサーの位置関係を示す説
明図である。
【図29】回転円盤と位置センサーの位置関係を示す説
明図である。
【図30】回転円盤と位置センサーによる位置検出方法
の説明図である。
【図31】回転円盤と位置センサーによる位置検出方法
の説明図である。
【図32】回転円盤と位置センサーによる位置検出方法
の説明図である。
【図33】打球発射機構の電気的制御装置の回路図であ
る。
【図34】玉送り機構にソレノイドを利用した場合の回
路図である。
【符号の説明】
1 パチンコ機 6 遊技盤 8 遊技部 12 操作ツカミ 13 操作レバー 14 ハンドル 19 ハンドル軸 20 飛距離調整カム 22 始動スイッチ 24 打球発射機構 25 基板25 27 タッチスイッチ回路 34 回動軸 35 発射杆 36 伝達板 37 永久磁石 38 電磁石 39 飛距離調整プレート 46 弾発部 52 磁力作用空域 55 発射レール 56 発射位置 61 玉送り部材 62 玉載置部 63 玉出口 78 調整ツマミ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発射レールの発射位置に突入可能な弾発
    部を有し、回動軸により回動可能に支承された発射杆
    と、該発射杆と一体的に回動可能に設けた永久磁石と、
    該永久磁石に極芯を臨ませて設けた電磁石とを備え、電
    磁石の極芯に臨む永久磁石の磁極と該永久磁石に臨む電
    磁石の極芯の磁極とが同種の磁極になるように永久磁石
    を配置するとともに電磁石を電源に接続し、永久磁石の
    磁力と電磁石の磁力との反発力により発射杆を回動する
    ようにしたことを特徴とするパチンコ機の電動式打球発
    射機構。
JP5909392A 1992-02-15 1992-02-15 遊技機 Expired - Fee Related JP2606772B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5909392A JP2606772B2 (ja) 1992-02-15 1992-02-15 遊技機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5909392A JP2606772B2 (ja) 1992-02-15 1992-02-15 遊技機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0576640A true JPH0576640A (ja) 1993-03-30
JP2606772B2 JP2606772B2 (ja) 1997-05-07

Family

ID=13103380

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5909392A Expired - Fee Related JP2606772B2 (ja) 1992-02-15 1992-02-15 遊技機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2606772B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003079844A (ja) * 2001-09-10 2003-03-18 Sanyo Product Co Ltd 弾球遊技機の打球発射装置
JP2006167014A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Omron Corp 遊技球発射装置
JP2009011859A (ja) * 2008-10-20 2009-01-22 Kyoraku Sangyo Kk パチンコ遊技機の球発射装置
JP2011072517A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Tamagawa Seiki Co Ltd パチンコ球発射装置
JP2015160031A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 株式会社三洋物産 遊技機

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003079844A (ja) * 2001-09-10 2003-03-18 Sanyo Product Co Ltd 弾球遊技機の打球発射装置
JP4639560B2 (ja) * 2001-09-10 2011-02-23 株式会社三洋物産 弾球遊技機の打球発射装置及び弾球遊技機
JP2006167014A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Omron Corp 遊技球発射装置
JP4626288B2 (ja) * 2004-12-14 2011-02-02 オムロン株式会社 遊技球発射装置
JP2009011859A (ja) * 2008-10-20 2009-01-22 Kyoraku Sangyo Kk パチンコ遊技機の球発射装置
JP2011072517A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Tamagawa Seiki Co Ltd パチンコ球発射装置
JP2015160031A (ja) * 2014-02-28 2015-09-07 株式会社三洋物産 遊技機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2606772B2 (ja) 1997-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH02104379A (ja) 弾球遊技機
JPH0576640A (ja) パチンコ機の電動式打球発射機構
JPH0576642A (ja) パチンコ機の電動式打球発射機構
JP4164180B2 (ja) パチンコ遊技機の打球検出装置
JPH0871213A (ja) 弾球遊技機
JP7110160B2 (ja) 弾球遊技機
JP7110161B2 (ja) 弾球遊技機
JPH11235419A (ja) 遊技機
JPH0564678A (ja) パチンコ機の電動式打球発射機構
JP2683924B2 (ja) パチンコ機の発射装置
JP2006223520A (ja) パチンコ遊技機の打球供給装置
JP2676152B2 (ja) 弾球遊技機
JP2020146085A (ja) 遊技機用操作装置
JP3033519B2 (ja) 遊技機
JP2767265B2 (ja) 弾球遊技機
JP2887760B2 (ja) パチンコ機
JP4164181B2 (ja) パチンコ遊技機の打球検出装置
JPH0246878A (ja) 弾球遊技機
JPH0659340B2 (ja) パチンコ機
JPH07185073A (ja) パチンコ機の打球発射装置
JPH10155974A (ja) 弾球遊技機の遊技球発射装置
JP2022092806A (ja) ぱちんこ遊技機
JP2022092807A (ja) ぱちんこ遊技機
JP2022092805A (ja) ぱちんこ遊技機
JP2929110B2 (ja) 弾球遊技機

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees