JPH0576270A - 起泡性乳化油脂組成物 - Google Patents

起泡性乳化油脂組成物

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JPH0576270A
JPH0576270A JP3274525A JP27452591A JPH0576270A JP H0576270 A JPH0576270 A JP H0576270A JP 3274525 A JP3274525 A JP 3274525A JP 27452591 A JP27452591 A JP 27452591A JP H0576270 A JPH0576270 A JP H0576270A
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JP
Japan
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fatty acid
oil
weight
parts
fat composition
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JP3274525A
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English (en)
Inventor
Minoru Ueda
稔 上田
Masako Kotani
真子 小谷
Hideo Kawanaka
秀雄 川中
Saburo Kaneko
三郎 金子
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】使用量を増やさなくともキメの細かいしっとり
としたケーキ類とすることができ、ケーキ類の風味が損
なわれることもない起泡性乳化油脂組成物を得る。 【構成】100重量部中、クエン酸モノグリセライド、
乳酸モノグリセライド、酢酸モノグリセライドおよびソ
ルビタン脂肪酸エステルのうちから選ばれた1種または
2種以上のα型結晶性の乳化剤2.5〜10重量部、炭
素数16〜18の飽和脂肪酸のモノグリセライド5〜1
2重量部、ショ糖脂肪酸エステル1〜5重量部、および
食用油脂2〜35重量部を含有し、且つプロピレングリ
コール脂肪酸エステルを含有しない水中油型の起泡性乳
化油脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スポンジケーキ、スナ
ックケーキ、シーフォンケーキ、半生菓子等のケーキ類
(以下「ケーキ類」という。)の製造において、生地の
起泡性向上、あるいは生地の安定性向上の目的で用いら
れる起泡性乳化油脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の起泡性乳化油脂組成物は、飽和脂
肪酸のモノグリセライドとともに、プロピレングリコー
ル脂肪酸エステルが用いられている。プロピレングリコ
ール脂肪酸エステルが用いられる理由は、一つには組成
物に良好な起泡性を付与するとともに、生地の安定性を
向上させるという働きがある。更にこのプロピレングリ
コール脂肪酸エステルには、飽和脂肪酸のモノグリセラ
イドがβ型の結晶に転移するのを防止する働きも有して
いる。このため従来は起泡性乳化油脂組成物にはプロピ
レングリコール脂肪酸エステルが必須成分となってい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、消費者の嗜好の
変化に伴い、キメの細かいしっとりとしたケーキ類が好
まれる傾向にある。しかしながら、従来のプロピレング
リコール脂肪酸エステルを含有する起泡性乳化油脂組成
物を用いてキメの細かいしっとりとしたケーキ類を作ろ
うとすると、起泡性乳化油脂組成物の使用量を増やさね
ばならず、その結果、ケーキ類の風味が損なわれるとい
う欠点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明らはこのような現
状に鑑み、研究を重ねた結果、本発明を完成するに至っ
た。本発明によれば、プロピレングリコール脂肪酸エス
テルを使用しなくても良好な起泡性と生地の安定性を維
持しながら、起泡性乳化油脂組成物を増やさなくても、
キメの細かいしっとりとしたケーキ類を得ることができ
る。
【0005】本発明の第一は、起泡性乳化油脂組成物1
00重量部中に、クエン酸モノグリセライド、乳酸モノ
グリセライド、酢酸モノグリセライドおよびソルビタン
脂肪酸エステルのうちから選ばれる1種または2種以上
のα型結晶性の乳化剤2.5〜10重量部、炭素数16
〜18の飽和脂肪酸のモノグリセライド5〜12重量
部、ショ糖脂肪酸エステル1〜5重量部、および食用油
脂2〜35重量部を含有し、かつプロピレングリコール
脂肪酸エステルを含有しないことを要件とする。
【0006】前記の場合に、α型結晶性の乳化剤の量が
2.5重量部より少ないと、経日的に起泡性が減少する
傾向が生じ、一方10重量部より多いと得られたケーキ
類のキメが細かくなり過ぎ、食べた時に口の中でダンゴ
状になり食感が悪くなる。
【0007】炭素数16〜18の飽和脂肪酸の使用量が
5重量部より少ないと起泡性が悪く、12重量部より多
いとやはり得られたケーキ類の食感が悪くなり好ましく
ない。この炭素数16〜18の飽和脂肪酸のモノグリセ
ライドとしては、脂肪酸組成中、ステアリン酸(炭素数
18)含量が65〜90%のものが好適である。
【0008】ショ糖脂肪酸エステルの使用量が1重量部
より少ないと油脂組成物自体の乳化が悪くなり、一方、
5重量部より多いと得られるケーキ類に異味を感ずるよ
うになる。このショ糖脂肪酸エステルとしては、HLB
9〜16の水溶性のものが好ましい。
【0009】食用油脂とは、常温で液状の油が好まし
く、大豆油、ナタネ油、コーン油等が使用できる。この
使用量が2重量部より少ないと油脂組成物中に小さな乳
化剤の固まりが生じやすく、一方、35重量部より多い
と油脂組成物の乳化安定性が悪くなり、油分離を生じや
すい。
【0010】この起泡性乳化油脂組成物中には、これら
の他、乳化を安定させる目的でソルビトール、液糖等を
使用しても差し支えない。また、香料、着色料も好みに
応じて適宜使用できる。
【0011】本発明の第二は、上記第一の要件に加え、
レシチンを組成物中0.1〜2重量部加えることであ
る。これにより得られるケーキ類はいっそうボリームが
出て更にしっとりとした食感を付与できる。
【0012】また、本発明の第三として上記第一、第二
の要件に加え、クエン酸ナトリウムを組成物中0.03
〜0.2重量部含有することである。これにより起泡性
を更に高めることが可能である。
【0013】上記のような本発明にかかる組成物は、以
下のようにして製造することができる。まず、水、ソル
ビトール、液糖等の水相の中にショ糖エステルあるいは
更に必要に応じてクエン酸ナトリウムを加え、攪拌しな
がら70〜85℃に昇温し、これを水相部とする。一
方、食用油脂、α型結晶性の乳化剤、飽和脂肪酸のモノ
グリセライドあるいは更に必要に応じて着色料、香料を
加えて混合し、70〜85℃に昇温、溶解させ、これを
油相部とする。上記水相部をホモミクサーで攪拌しなが
らこれに油相部をゆっくり加えて乳化し、更に攪拌しな
がら冷却して起泡性乳化油脂組成物を得る。
【0014】尚、本発明によって得られる起泡性乳化油
脂組成物は、テンパリングしなくても充分起泡性がある
ため、テンパリング工程を省略することも可能である。
【0015】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される
ものではない。
【0016】(実施例1)下記の配合により起泡性乳化
油脂組成物を作成した。 コーン油 80g 飽和脂肪酸のモノグリセライド 90g (炭素数16=30%、炭素数18=70%) クエン酸モノグリセライド 35g レシチン 5g バター香料 0.3g アナトー色素 0.01g 水 184g ショ糖脂肪酸エステル(HLB11) 25g ソルビトール(濃度70%) 380g ブドウ糖果糖液糖(糖濃度75%) 200g クエン酸ナトリウム 0.8g これらのうち、先ず、水、ショ糖脂肪酸エステル、ソル
ビトール、ブトウ糖果糖液糖、クエン酸ナトリウムを混
合し、次いで攪拌しながら75℃まで昇温し、均一に溶
解して水相部とした。一方、コーン油、飽和脂肪酸モノ
グリセライド、クエン酸モノグリセライド、レシチン、
バター香料および色素を75℃にて均一に溶解し、これ
を油相部とした。75℃の水相部をT.K.ホモミクサ
ー(特殊機化工業製HV型)を用いて3000rpmで
攪拌しながら、この中に75℃の油相部を徐々に加えて
乳化し、添加終了後5000rpmで5分間乳化し、次
いで5000rpmで攪拌しながら58℃まで冷却して
起泡性乳化油脂組成物を得た。
【0017】(実施例2)下記の配合により起泡性乳化
油脂組成物を得た。 大豆油 220g 飽和脂肪酸のモノグリセライド 100g (炭素数16=15%、炭素数18=85%) クエン酸モノグリセライド 45g レシチン 5g バター香料 0.4g β−カロチン 0.005g 水 177g ショ糖脂肪酸エステル(HLB11) 22g ソルビトール(濃度70%) 400g ブドウ糖果糖液糖(糖濃度75%) 30g クエン酸ナトリウム 0.7g 上記配合にて実施例1と全く同様にして起泡性乳化油脂
組成物を得た。
【0018】(実施例3)下記の配合により起泡性乳化
油脂組成物を得た。 ナタネ油 150g 飽和脂肪酸のモノグリセライド 70g (炭素数16=15%、炭素数18=85%) クエン酸モノグリセライド 20g ソルビタン脂肪酸エステル(トリエステル) 5g バター香料 0.2g β−カロチン 0.006g 水 185g ショ糖脂肪酸エステル(HLB13) 40g ソルビトール(濃度70%) 400g ブドウ糖果糖液糖(糖濃度75%) 84g クエン酸ナトリウム 0.5g 上記配合にて、実施例1と全く同様にして起泡性乳化油
脂組成物を得た。得られた組成物を35℃にて48時間
テンパリングした。
【0019】(実施例4)実施例3において、ソルビタ
ン脂肪酸エステルの替わりに乳酸モノグリセライドを用
いた他は実施例3と同様に起泡性乳化油脂組成物を得
た。
【0020】(実施例5)実施例3において、ソルビタ
ン脂肪酸エステルの替わりに酢酸モノグリセライドを用
いた他は実施例3と同様にして起泡性乳化油脂組成物を
得た。
【0021】(実施例6)実施例1において、レシチン
を用いない他は実施例1と同様にして起泡性乳化油脂組
成物を得た。
【0022】(実施例7)実施例1において、クエン酸
ナトリウムを用いない他は実施例1と同様にして起泡性
乳化油脂組成物を得た。
【0023】(比較例)下記の配合により起泡性乳化油
脂組成物を得た。 コーン油 80g 飽和脂肪酸のモノグリセライド 90g (炭素数16=30%、炭素数18=70%) プロピレングリコール脂肪酸エステル 50g バター香料 0.3g アトナー色素 0.01g ショ糖脂肪酸エステル(HLB11) 45g ソルビトール(濃度70%) 380g ブドウ糖果糖液糖(糖濃度75%) 200g 水 155g 上記配合のうち、先ず、水、ショ糖脂肪酸エステル、ソ
ルビトール、ブトウ糖果糖液糖を混合し、次いで攪拌し
ながら75℃まで昇温し、均一に溶解して水相部とし
た。一方、コーン油、飽和脂肪酸のモノグリセライド、
プロピレングリコール脂肪酸エステル、バター香料およ
び色素を75℃にて均一に溶解し、これを油相部とし
た。75℃の水相部をT.K.ホモミクサーで3000
rpmで攪拌しながら、この中に75℃の油相部を徐々
に加えて乳化し、添加終了後5000rpmで5分間乳
化し、次いで5000rpmで攪拌しながら58℃まで
冷却して起泡性乳化油脂組成物を得た。得られた組成物
を38℃で48時間テンパリングした。
【0024】(比較試験)以上のようにして得られた実
施例1〜7および比較例の起泡性乳化油脂組成物を用い
て、下記の配合でスポンジケーキを焼成した。 薄力粉 300g 全 卵 390g 砂 糖 330g 起泡性乳化油脂組成物 45g 水 105g ベーキングパウダー 3g 5コートホバートミキサーの中に全卵、砂糖、起泡性乳
化油脂組成物および水を入れ、ワイヤーホイッパー低速
にて1分間ミキシングした。これに薄力粉とベーキング
パウダーを篩に通したものを加え、低速で30秒間ミキ
シングした。次いで中速でホイップし、生地比重0.5
0となるまでホイップした。得られた生地を6号丸型に
350g採り、170℃のオーブンで30分間焼成し、
スポジケーキを得た。得られたケーキを評価したとこ
ろ、下記表1の結果を得た。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】表1の結果からも明らかなように、本発
明によれば、起泡性乳化油脂組成物の量を増やさなくと
もキメの細かいしっとりとしたケーキ類を得ることがで
き、ケーキ類の風味が損なわれることもない。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 起泡性乳化油脂組成物100重量部中、
    クエン酸モノグリセライド、乳酸モノグリセライド、酢
    酸モノグリセライドおよびソルビタン脂肪酸エステルの
    うちから選ばれた1種または2種以上のα型結晶性の乳
    化剤2.5〜10重量部、炭素数16〜18の飽和脂肪
    酸のモノグリセライド5〜12重量部、ショ糖脂肪酸エ
    ステル1〜5重量部、および食用油脂2〜35重量部を
    含有し、且つプロピレングリコール脂肪酸エステルを含
    有しない水中油型の起泡性乳化油脂組成物。
  2. 【請求項2】 起泡性乳化油脂組成物100重量部中、
    レシチンを0.1〜2重量部含有する請求項1記載の起
    泡性乳化油脂組成物。
  3. 【請求項3】 起泡性乳化油脂組成物100重量部中、
    クエン酸ナトリウムを0.03〜0.2重量部含有する
    請求項1または請求項2記載の起泡性乳化油脂組成物。
JP3274525A 1991-09-25 1991-09-25 起泡性乳化油脂組成物 Pending JPH0576270A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015034067A1 (ja) * 2013-09-06 2015-03-12 株式会社カネカ 食品用起泡剤
JP2020058348A (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 花王株式会社 ケーキ生地起泡用水中油型乳化組成物

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015034067A1 (ja) * 2013-09-06 2015-03-12 株式会社カネカ 食品用起泡剤
JP2020058348A (ja) * 2018-10-10 2020-04-16 花王株式会社 ケーキ生地起泡用水中油型乳化組成物
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