JPH0576016U - トロイダルコイル用端子台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トロイダルコイルを実装する箱型の端子台に
おいて、端子台とトロイダルコイルの間に接着剤を使用
することなく実装出来るトロイダルコイル用端子台とす
る。 【構成】 弾性を有する樹脂材からなる箱型の端子基台
４の中央湾曲板底面の短軸方向両側に巻線を挿通する貫
通孔と、長軸方向の両側に内部に実装するトロイダルコ
イル１の外周に沿い、トロイダルコイル１の中心を通る
垂線方向にトロイダルコイルの中心からほぼ４５度の位
置に先端を伸長した湾曲板７を取りつけ、湾曲板の先端
にはトロイダルコイルの巻線に係止する爪５と、湾曲板
と端子台との間の四隅に鍔８を取りつけ端子台を構成す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電子回路にインダクタ素子として使用するトロイダルコイルを基板に 実装するためのトロイダルコイル用端子台に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、トロイダルコイルを端子台に固定する一つの構成として、図４に示す外 観図及び図５に一部破砕断面図で示すように、樹脂製の箱型の端子台２の底の貫 通孔を通してリード線１ａを引出し、端子台の底に接着剤３を塗布し、端子台２ にトロイダルコイル１を固定していたが、時として接着はがれや接着不良等が発 生していた。 また組立に人手を要し、接着剤の固化する迄に時間待ちが必要となる等の問題が あった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は端子基台の両側にトロイダルコイルの外周方向の両側を包む弾性を有 し、先端にトロイダルコイル側を向く爪を取りつけた湾曲板を設けた端子台にト ロイダルコイルを固定し、接着剤を使用せずに端子台にトロイダルコイルを固定 出来るトロイダルコイル用端子台とすることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は弾性のある樹脂製端子基台のトロイダルコイルの外周側となる側面を トロイダルコイルの外周面に沿い湾曲して、トロイダルコイルの中心を通る垂直 方向からトロイダルコイルの中心からほぼ４５度方向の先端迄のばした湾曲板を 設け、湾曲板の先端にトロイダルコイルの中心方向を向く爪を取りつけたトロイ ダルコイルを取りつける。トロイダルコイルの底面は中央を最低にした湾曲した 構造にし、中央短軸方向両側面に巻線のリード線を貫挿する貫通孔を設けた端子 台とする。

【０００５】 即ち本考案は弾性を有する樹脂材からなる箱型の中央が低く湾曲した端子基台 底面に、中央の短軸方向の両側に巻線端末のリード線を挿通する貫通孔と、長軸 方向の両側に、内部に実装するトロイダルコイルの外周に沿い、トロイダルコイ ルの中心を通り端子基台底面に垂直な垂線に対しトロイダルコイルの中心からほ ぼ４５度方向の位置までのび、先端に底面がトロイダルコイルの中心方向を向く 爪を取りつけた湾曲板を設け、湾曲板と端子基台との間の四隅に先端がほぼトロ イダルコイルの中心に達する鍔を取りつけ、トロイダルコイルを端子基台の内部 に湾曲板により抱持し湾曲板先端の爪をトロイダルコイルとの巻線に係止し、端 子基台と爪付きの湾曲板と端子台とトロイダルコイルを固定係止するよう構成し たトロイダルコイル用端子台とする。

【０００６】

【作用】

端子台側面をトロイダルコイルの外周面に沿い湾曲した形状にのばし、最底面 の短軸方向の両側に巻線のリード線を挿入する貫通孔を取りつけることによりト ロイダルコイルのリード線を端子台へ装着した時の座りをよくし、弾性のある樹 脂製端子基台のトロイダルコイルの外周側の側面をトロイダルコイルの外周面に 沿い湾曲して先端に下面がトロイダルコイルの中心を向き先端がトロイダルコイ ルの中心を通る垂線に対し４５度の位置に達する湾曲板を取りつけた構造の端子 台であるから、端子台にトロイダルコイルを取りつけた時弾性のある湾曲板はト ロイダルコイルの両側面より巻きつくようにトロイダルコイルを把持し、先端の 爪をトロイダルコイルの巻線に係止することによりトロイダルコイルを端子台に 係止する。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案によるトロイダルコイル用端子台の外観斜視図を示し、弾性のあ る樹脂製の端子基台４にトロイダルコイル１を装着した状態を示し、端子基台４ の長手方向の両側面にはトロイダルコイル１の外周面に沿う湾曲板７が端子基台 と一体に形成されており、図３に示すように湾曲板７の先端には下面がトロイダ ルコイル１の中心方向を向く爪５が取り付けてあり、湾曲板の先端は、トロイダ ルコイルの中心を通り端子台底面に垂直な垂直に対し、ほぼ４５度の角度の位置 迄のばされている。又湾曲板７には端子基台４と一体でトロイダルコイル１のほ ぼ中心位置の高さの鍔８を湾曲板の四隅に取りつけ、トロイダルコイルの横方向 への動きを制止し、湾曲板先端に取りつけた爪はその底面の方向はトロイダルコ イル１の中心方向を向き、トロイダルコイルの外周を湾曲板７により把持し湾曲 板７の先端の爪５により端子台とトロイダルコイルを係止する。本考案のトロイ ダルコイル用端子台にトロイダルコイル１を挿入実装する時は治具により湾曲板 を外方へ機械的に押しひろげトロイダルコイル１のリード線１ａを貫通孔２ａに 実装した後、治具を湾曲板よりはずしてトロイダルコイルを湾曲板により抱持し 、湾曲板先端の爪をトロイダルコイルの巻線に係止しトロイダルコイルを端子台 に固定係止する。本考案によるトロイダルコイル用端子台は巻線６の直径が０． ６ｍｍないし１．２ｍｍ程の小形のトロイダルコイルに用いて好適である。

【０００８】

【考案の効果】

本考案による端子基台底面中央は底が低くなった円形面で、最底面の両側に貫 通孔を取りつけ箱型で長軸方向両側に内部に実装するトロイダルコイルの外周面 に沿う先端に爪を取りつけた湾曲板によりトロイダルコイルを把持し、トロイダ ルコイルと端子台とを係止固定する構造であるので、端子台にトロイダルコイル を挿入し巻線間に爪をはさみ込むのみで容易にトロイダルコイルを端子台に固定 でき、かつ接着剤を用いる必要がないトロイダルコイル用端子台を提供出来るよ うになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるトロイダルコイル用端子台の正面
外観斜視図。

【図２】本考案によるトロイダルコイル用端子台の端子
台部の前面を破断した外観正面図。

【図３】本考案による端子台の湾曲板先端の爪が巻線間
にかみ込んだ断面側面図。

【図４】従来のトロイダルコイルを端子台に実装した外
観斜視図。

【図５】従来のトロイダルコイル用端子台とトロイダル
コイルとの接着を示す端子台の前面を破断した時の正面
図。

【符号の説明】

１ トロイダルコイル １ａ リード線 ２ 端子台 ２ａ 貫通孔 ３ 接着剤 ４ 端子基台 ５ 爪 ６ 巻線 ７ 湾曲板 ８ 鍔

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 弾性を有する樹脂材からなる箱型の中央
   が低く湾曲した端子基台底面に、中央の短軸方向の両側
   に巻線端末のリード線を挿通する貫通孔と、長軸方向の
   両側に、内部に実装するトロイダルコイルの外周に沿
   い、トロイダルコイルの中心を通り端子基台底面に垂直
   な垂線に対し、トロイダルコイルの中心からほぼ４５度
   方向の位置までのび、先端に底面がトロイダルコイルの
   中心方向を向く爪を取りつけた湾曲板を設け、湾曲板と
   端子基台との間の四隅に、先端がほぼトロイダルコイル
   の中心に達する鍔を取りつけ、トロイダルコイルを端子
   基台の内部に湾曲板により抱持し、湾曲板先端の爪をト
   ロイダルコイルの巻線に係止し、端子基台と爪付きの湾
   曲板と鍔とからなる端子台とトロイダルコイルとを固定
   係止するよう構成したトロイダルコイル用端子台。