JPH0575652B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は搬送ベルトの交換性を良好にした原
稿搬送装置に関するものである。

〔発明の背景〕

一般に原稿搬送装置は複写装置本体の上面にヒ
ンジユニツトを介して起倒自在に支持された外装
体に、該外装体を倒したときに原稿ガラスに沿う
ように搬送ベルトを懸架している。この搬送ベル
トは使用により汚れるので、適時交換する必要が
ある。このベルト交換を容易にするため、従来で
は第５図Ａの如く搬送ベルト５０の張設用ローラ
群５１とその保持枠５２とをユニツト化し、これ
を一体的に現行搬送装置の外装体（図示せず）に
取付け、ベルト交換に際してユニツト全体を取外
してから、同図Ｂの如く搬送ベルト５０を幅方向
にスライドさせてローラ群５１及び保持枠５２か
ら抜取り、新たなベルトと交換するようにしてい
た。

しかしながら、上記の如くベルトユニツトが外
装体から分離できるような二重構造であればロー
ラ群の軸受を全部取外さなくてもベルトの交換が
できるが、部品点数が増加し、全体の構成が複雑
となるとともに、コストアツプするという欠点が
あつた。

〔発明の目的〕

この発明は上記の問題を解消するためのもの
で、搬送ベルトの取付けを二重構造にすることな
く、ベルトの交換性を容易にした原稿搬送装置を
提供することを目的としている。

〔発明の構成〕

上記目的は、複写装置本体の上面に起倒自在に
支持された外装体と、原稿を搬送できるエンドレ
ス搬送ベルトと、前記搬送ベルトを張設する駆動
ローラ及び従動ローラと、前記駆動ローラ及び従
動ローラの両端にある軸端を軸支する軸受とを有
し、前記軸受は直接または軸受板を介して前記外
装体に取り付けられている原稿搬送装置におい
て、前記駆動ローラ及び従動ローラのそれぞれの
少なくとも一端にある軸受が調心軸受であり、前
記駆動ローラ及び従動ローラのそれぞれの少なく
とも他端にある前記軸受又は前記軸受を支持する
軸受板が前記外装体に着脱可能に設置されたこと
を特徴とする原稿搬送装置を提供することで達成
される。

〔実施例〕

次にこの発明を添付図面に示す実施例に基づい
て説明する。

図において、１は複写装置本体、２は原稿搬送
装置である。原稿搬送装置２は複写装置本体１に
固定した給紙機構（図示せず）を内蔵した固定部
分３と、該固定部分３のフレーム４にタンブラー
方式に起倒できる如く取付けたヒンジユニツト５
に保持された外装体９を備えた可動部分６とから
なり、可動部分６は複写装置本体１の上面に水平
に倒したときは原稿ガラス１′上に沿つて走行で
いる搬送ベルト７と、その先端側に排紙機構（図
示せず）を備えている。

８は可動部分６の外装体９の基部側及び先端側
の両側壁寄りに４個所設置した軸受板で、該軸受
板８は前記搬送ベルト７の駆動ローラ１０と従動
ローラ１１、該搬送ベルト４の上側走行面７ａを
押えるテンシヨンローラ１２，１３、及び下側走
行面７ｂを押えるベルト押えローラ１４，１５を
軸支している。

前記駆動ローラ１０と従動ローラ１１及び搬送
ベルト４の上側走行面７ａを押えるテンシヨンロ
ーラ１２，１３の軸端ａは第３図Ａの如く調心軸
受１６で軸支されている。該調心軸受１６は同図
の如く軸受板８にビス止めした軸受本体１７に内
面を球面状にした受部１８を設け、該受部１８に
外面を球面状にした可動体１９を嵌め、該可動体
１９に前記ローラ群１０，１３の軸端ａの挿通孔
２０を設けてなる。従つて、この調心軸受１６に
軸支されたローラ群１０〜１３の他端側には二点
鎖線で示すようにローラ端ａを挿通した可動体１
９の外面を滑り面として変位できるようになる。

前記搬送ベルト４の下側走行面７ｂを押えるベ
ルト押えローラ１４，１５の軸端は前記軸受板８
に固設した下側を開放したコ字型軸受２１に嵌合
し、ローラ下面から前記搬送ベルト７の下側走行
面７ａで支えられている。該コ字型軸受２１のう
ち、少なくとも駆動ローラ１０側のベルト押えロ
ーラ１４を軸支した軸受２１は第３図示の如く、
その受け面が水平方向に拡大され、搬送ベルト７
走行方向に連動してローラ１４が移動できるよう
にしている。これは給紙機構から原稿を送り込む
ときは原稿ガラス１′の端部に設置したスケール
板２２の段部２３と、搬送ベルト７の間に隙間を
作り、搬送ベルト７を逆転させ、原稿を逆搬送し
て前記スケール板段部２３を突当てるときは前記
隙間を閉塞できるようにするためである。一方、
従動ローラ１１側のベルト押えローラ１５を軸支
した軸受２１は詳細に図示していないが、その受
け面が斜め上向きに拡大され、搬送ベルト７の走
行方向に連動してローラ１５が上下できるように
している。これは前述の後後く原稿を逆搬送して
前記スケール板段部２３に突当てて露光するとき
に原稿を原稿ガラス面に圧着させ、露光後の原稿
を送り出すときは搬送ベルト７をガラス面から浮
かせるようにするためである。

２４は従動ローラ１１側のベルト押えローラ１
５の軸受２１に設けた突起部材で、該突起部材２
４は前記外装体９を倒したときに原稿ガラス３の
非露光領域部に突当たり原稿ガラス３面と搬送ベ
ルト４との間隔を設定するためのものである。２
５は前記搬送ベレル４と原稿ガラス３との間隔を
調整するための調整手段で、該調整手段２５は前
記ヒンジユニツト５とこれに取付けた外装体９と
の取付位置関係を変動することにより、搬送ベル
ト４と原稿ガラス３との間隔を調整できるように
している。２６は前記調整部材２５を操作して搬
送ベルト４と原稿ガラス３との間隔調整の基準と
なる基準部材で、該基準部材２６は前記駆動ロー
ラ１４側の軸受部材２１に設けられている。この
基準部材２６は外装体２６を倒して前記突起部材
２４を原稿ガラス３に突当てたときに、原稿ガラ
ス３から若干の隙間ｌを持つている。

次に、上記実施例の作用について述べる。

複写装置本体１に固定した固定部分３のフレー
ム４にタンブラー方式に起倒できる如く取付けた
ヒンジユニツト５に保持された樹脂、または金属
で形成された外装体９の基部側及び先端側の４個
所に設置した軸受板８に軸支されたローラ群１０
〜１５に張設された搬送ベルト７が使用によつて
汚れ、これを交換する場合は、まず、外装体９を
第４図示の如く立て、前記４個所の軸受板８のう
ちの一つの軸受板（先端側）８を図示したように
外装体９より取外す。この場合、各ローラが第３
図Ａ，Ｂの如く回動可能な調心軸受１６或いはコ
字型軸受２１に軸支されているために、各ローラ
が自由に軸受１６を中心に回動できるため可能で
ある。しかる後、取外した軸受板８とこれに対向
する固定したままの軸受板よりローラ軸端を抜け
ば搬送ベルト７の一端側が外れる。次いで、基部
側の軸受板８の一つを上記同様に外せば、搬送ベ
ルト７の基端側も簡単に外れる。従つて、搬送ベ
ルト７の交換が片側の軸受板を２個取り外すだけ
で簡単に行えるものである。また、実施例では両
端の軸受が調心軸受で構成されているものが記載
されているが、本発明はこれに限定されるもので
はない。

〔発明の効果〕

以上の如く、この発明は複写装置本体の上面に
起倒自在に支持された外装体にエンドレス搬送ベ
ルトを備えた原稿搬送装置において、前記搬送ベ
ルトを張設したローラ群を前記外装体に固定した
軸受板に調心軸受を介して軸支したことを特徴と
しているので、搬送ベルトの取付けを従来装置の
如く二重構造にすることなく、一体の構造枠でベ
ルトの交換性が容易となり、構成が簡単で、安価
に製造できるなど各種の優れた効果を奏するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の実施例を示す一部切欠正面
図、第２図は同平面断面図、第３図はローラ軸支
部の断面図、第４図は搬送ベルトの交換時の斜視
図、第５図Ａ，Ｂは従来例を示す斜視図である。 １……複写装置本体、２……原稿搬送装置、５
……ヒンジユニツト、７……搬送ベルト、７ａ…
…上側走行面、７ｂ……下側走行面、９……外装
体、１０……駆動ローラ、１１……従動ローラ、
１２，１３……テンシヨンローラ、１４，１５…
…ベルト押えローラ、１６……調心軸受、２１…
…コ字型軸受。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複写装置本体の上面に起倒自在に支持された
   外装体と、原稿を搬送できるエンドレス搬送ベル
   トと、前記搬送ベルトを張設する駆動ローラ及び
   従動ローラと、前記駆動ローラ及び従動ローラの
   両端にある軸端を軸支する軸受とを有し、前記軸
   受は直接または軸受板を介して前記外装体に取り
   付けられている原稿搬送装置において、前記駆動
   ローラ及び従動ローラのそれぞれの少なくとも一
   端にある軸受が調心軸受であり、前記駆動ローラ
   及び従動ローラのそれぞれの少なくとも他端にあ
   る前記軸受又は前記軸受を支持する軸受板が前記
   外装体に着脱可能に設置されたことを特徴とする
   原稿搬送装置。