JPH0575551U - ローディングカム装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】保持器１１のポケット１５からころ１２が大き
く抜け出る事で、このころ１２がポケット１５内に戻ら
なくなる事を防止する。 【構成】ポケット１５の開口端縁部をかしめる事で、突
出部２４、２４を形成し、ポケット１５の開口部の幅寸
法ｗを、ころ１２の外径Ｄよりも小さくする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案に係るローディングカム装置は、例えば自動車用変速機として利用さ れる、トロイダル型無段変速機に組み込んだ状態で使用される。

【０００２】

【従来の技術】

例えば自動車用変速機として、図７〜８に略示する様な、トロイダル型無段変 速機を使用する事が研究されている。このトロイダル型無段変速機は、例えば実 開昭６２−７１４６５号公報に開示されている様に、入力軸１の端部に入力側デ ィスク２を、出力軸３の端部に出力側ディスク４を、それぞれ支持すると共に、 傾斜角度の調節自在に設けられた変位軸５、５に回転自在に支持されたパワーロ ーラ６、６を、前記入力側、出力側両ディスク２、４の間に挟持する事で構成さ れている。

【０００３】 入力側、出力側両ディスク２、４の互いに対向する内側面２ａ、４ａは、それ ぞれ断面が円弧形の凹面とし、各パワーローラ６、６の周面６ａ、６ａは、球面 状の凸面として、各パワーローラ６、６の周面６ａ、６ａと、前記内側面２ａ、 ４ａとを当接させている。又、前記入力軸１と入力側ディスク２との間には、こ の入力側ディスク２を出力側ディスク４に向け軸方向に押圧しつつ回転させる押 圧装置である、ローディングカム装置７を設けている。

【０００４】 このローディングカム装置７は、前記入力軸１の端部に固定された入力円板８ の片面（図７〜８の右面）に、円周方向に亙る凹凸として形成された第一のカム 面９と、前記入力側ディスク２の外側面（図７〜８の左側面）に、円周方向に亙 る凹凸として形成された第二のカム面１０と、円輪状の保持器１１に転動自在に 保持された状態で、前記第一のカム面９と第二のカム面１０との間に挟持された 複数のころ１２、１２とを備える。

【０００５】 上記ころ１２、１２は、例えば特開平１−２９９３５８号公報に開示されたも のを使用する。この公報に記載されたころ１２は、図９に示す様に、幅が狭く、 一端面中央部に小径の突部１３を形成した素子１４、１４を、図１０に示す様に 直列に組み合わせる事で構成される。この様な複数の素子１４、１４を組み合わ せて成るころ１２は、前記保持器１１の円周方向複数個所に形成された矩形のポ ケット１５、１５の内側に転動自在に保持した状態で使用されるが、使用状態に 於いて各素子１４、１４は、互いに独立して回転する。これは、内周側と外周側 との速度差を吸収する為である。

【０００６】 この様に構成されるローディングカム装置７を組み込んだトロイダル型無段変 速機の場合、入力軸１により入力円板８を回転させると、第一のカム面９によっ て複数のころ１２、１２が第二のカム面１０に押し付けられる。この結果、前記 入力側ディスク２が、前記出力側ディスク４に向けて押圧され、両ディスク２、 ４の内側面２ａ、４ａと前記各パワーローラ６、６の周面６ａ、６ａとが強く当 接する。又、各ころ１２、１２と第二のカム面１０の凸部との噛合に基づいて、 前記入力側ディスク２が回転する。そして、入力側ディスク２の回転が前記各パ ワーローラ６、６を介して出力側ディスク４に伝達され、この出力側ディスク４ を固定した出力軸３が、前記入力軸１と逆方向に回転する。尚、前記第一、第二 のカム面９、１０ところ１２、１２との間には、押し付け時の焼き付きを防止す る為に、潤滑油が供給される。

【０００７】 この様にして入力軸１から出力軸３に回転運動を伝達する場合に於いて、図７ に示す様に、各パワーローラ６、６の周面６ａ、６ａが、入力側ディスク２の内 側面２ａの中心寄り部分と、出力側ディスク４の内側面４ａの外周寄り部分とに 、それぞれ当接する様に、各変位軸５、５を傾斜させると、入力軸１と出力軸３ との間で減速が行なわれる。反対に、図８に示す様に、各パワーローラ６、６の 周面６ａ、６ａが、入力側ディスク２の内側面２ａの外周寄り部分と、出力側デ ィスク４の内側面４ａの中心寄り部分とに、それぞれ当接する様に、各変位軸５ 、５を傾斜させると、入力軸１と出力軸３との間で増速が行なわれる。各変位軸 ５、５の傾斜角度を、図７と図８との中間にすれば、入力軸１と出力軸３との間 で、中間の変速比を得る事が出来る。

【０００８】 図１１は、上述の様に構成され作用するトロイダル型無段変速機を、軽車両用 の変速機等、実際の変速機に組み込んだ状態を示している（詳しくは、特開平２ −３００５４９号公報参照）。図示しない動力伝達機構を通じて歯車１６に伝達 され、更にこの歯車１６と噛合した歯車１７を介して、動力伝達軸１８に伝達さ れた回転駆動力は、クラッチ装置１９を介して、トロイダル型無段変速機２０の 入力軸１に伝達される。

【０００９】 従って、前記クラッチ装置１９の接続時には、動力伝達軸１８の回転駆動力が 、入力軸１、ローディングカム装置７、入力側ディスク２、変位軸５、５を中心 として回転するパワーローラ６、６を介して出力側ディスク４に伝達される。更 に、この回転駆動力は、出力側ディスク４の外側面４ｂに固設され、出力軸とし て機能する円筒部２１の外周面に固定した歯車２２と、この歯車２２に噛合した 歯車２３とを介して取り出される。

【００１０】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上述の様に構成され作用するトロイダル型無段変速機に組み込んで 使用されるローディングカム装置を実用化する場合に於いては、次に述べる様な 点を改良する必要がある。

【００１１】 即ち、ローディングカム装置７の非作動時、即ち入力円板８から入力側ディス ク２への回転運動伝達が行なわれていない状態では、図１２に示す様に、第一の カム面９と第二のカム面１０とが互いに近付いた状態となって、保持器１１がそ の厚さ方向（図１２の上下方向）に亙って大きく変位する事はない。この為、こ の保持器１１のポケット１５、１５内に保持されたころ１２、１２が、このポケ ット１５、１５内で表裏方向に大きく変位する事はない。

【００１２】 一方、ローディングカム装置７の作動時、即ち入力円板８から入力側ディスク ２への回転運動伝達が行なわれている状態では、図１３に示す様に、第一のカム 面９と第二のカム面１０とが互いに離れる傾向となる。この結果、保持器１１が その厚さ方向に大きく変位する事が可能となって、ポケット１５、１５内に保持 されたころ１２、１２が、このポケット１５、１５から抜け出る傾向となり易い 。

【００１３】 前記ローディングカム装置７を介して伝達されるトルクの変動が小さい場合に は、特に問題となる事はないが、前記入力円板８に急激に大きなトルクが加えら れた様な場合には、前記第一のカム面９と第二のカム面１０との距離が大きく離 れ、前記ころ１２、１２がポケット１５、１５内から大きくはみ出す事が考えら れる。この様にころ１２、１２がポケット１５、１５から大きくはみ出した結果 、ころ１２、１２の転がり面１２ａ、１２ａに、ポケット１５、１５の縁部１５ ａ、１５ａが当たり、前記転がり面１２ａ、１２ａの耐久性を損ねる。又、第一 、第二のカム面９、１０ところ１２、１２との間の潤滑に片寄りが生じる。更に 、ころ１２、１２を構成する素子１４、１４の端面に突部１３、１３が形成され ている場合には、これら突部１３、１３とポケット１５、１５の端縁とが噛み合 ったりすると、前記第一のカム面９と第二のカム面１０との距離が縮まろうとし た場合にも、ころ１２、１２がポケット１５、１５内に戻らなくなってしまう。

【００１４】 本考案のローディングカム装置は、上述の様な不都合を解消すべく、考えられ たものである。

【００１５】

【課題を解決する為の手段】

本考案のローディングカム装置は何れも、円周方向に亙る凹凸として形成され た第一のカム面と、円周方向に亙る凹凸として形成され、前記第一のカム面に軸 方向に亙り対向する第二のカム面と、前記第一のカム面と第二のカム面との間に 装着された円輪状の保持器と、この保持器の円周方向複数個所に形成されたポケ ットと、各ポケットの内側に転動自在に保持された状態で、前記第一のカム面と 第二のカム面とに当接する複数の転動体とから構成される。

【００１６】 特に、請求項１に記載されたローディングカム装置に於いては、前記各ポケッ トの厚さ方向両端部の円周方向幅寸法を前記転動体の外径寸法よりも小さく、前 記各ポケットの厚さ方向中間部の円周方向幅寸法を前記転動体の外径寸法よりも 大きく、それぞれ形成した事を特徴としている。

【００１７】 又、請求項２に記載されたローディングカム装置に於いては、前記保持器の厚 さ寸法を、前記各ポケットの近傍位置で大きくして、当該部分の厚さ寸法を前記 転動体の外径よりも少しだけ小さい程度とし、前記各ポケットから離れた部分の 厚さ寸法を、上記近傍位置の厚さ寸法よりも十分に小さくした事を特徴としてい る。

【００１８】 更に、請求項３に記載されたローディングカム装置に於いては、前記保持器の 表裏面で隣り合うポケットの間部分と前記第一のカム面及び第二のカム面との間 に、前記保持器を前記第一のカム面或は第二のカム面から離隔させる方向の弾力 を有するばねを設けた事を特徴としている。

【００１９】

【作用】

上述の様に構成される本考案のローディングカム装置をトロイダル型無段変速 機に組み込む事により、入力側ディスクを軸方向に押圧しつつ、入力軸からこの 入力側ディスクに回転運動を伝達する際の作用自体は、前述した従来のトロイダ ル型無段変速機に組み込まれたローディングカム装置の場合と同様である。

【００２０】 特に、本考案のローディングカム装置の場合、第一のカム面と第二のカム面と が大きく離れた場合でも、保持器の位置がこれら両カム面のほぼ中間部に規制さ れる。この為、転動体が保持器のポケットから大きく抜け出す傾向とはならず、 転動体の転がり面にポケットの縁部が当たる事がなくなる。又、転動体とカム面 との間の潤滑の片寄りもなくなる。更に、転動体に突部を設けても、この転動体 がポケットの内側に戻らなくなる事もなくなる。

【００２１】

【実施例】

以下、本考案の実施例を説明するが、本考案の特徴は、第一のカム面と第二の カム面とが大きく離れた場合にも、転動体が保持器のポケットから大きく抜け出 ない様にする点にあり、その他の部分の構成及び作用は、前述した従来のローデ ィングカム装置と同様である為、図示並びに説明を省略する。

【００２２】 図１は、請求項１に対応する、本考案の第一実施例を示している。第一のカム 面９と第二のカム面１０との間部分には、前記図１０に示した様に、円輪状の保 持器１１が装着されており、この保持器１１に形成されたポケット１５、１５内 に、転がり面１２ａ、１２ａを有するころ１２、１２を転動自在に保持している 。各ポケット１５、１５の両端開口部は、各ポケット１５、１５の内側に向けか しめて、庇状の突出部２４、２４としている。

【００２３】 そして、互いに対向して形成された突出部２４、２４の端縁同士の距離である 、各ポケット１５、１５の開口部の幅寸法ｗを、前記ころ１２、１２の外径寸法 Ｄよりも小さく、表裏の突出部２４、２４に挟まれた、前記各ポケット１５の中 間部の幅寸法Ｗを、前記ころ１２、１２の外径寸法Ｄよりも大きく（ｗ＜Ｄ＜Ｗ ）している。

【００２４】 上述の様に構成される本考案のローディングカム装置に於いては、各ポケット １５、１５の開口部の幅寸法ｗが、ころ１２、１２の外径寸法Ｄよりも小さい為 、各ころ１２、１２がポケット１５、１５の内側から抜け出す事はない。従って 、本考案のローディングカム装置をトロイダル型無段変速機に組み込み、第一の カム面９を形成した入力円板８と第二のカム面１０を形成した入力側ディスク２ との間で回転力の伝達を行なう事により、前記図１３に示す様に、第一のカム面 ９と第二のカム面１０とが大きく離れた場合でも、保持器１１の位置がこれら両 カム面９、１０のほぼ中間部に規制されたまま、各ころ１２、１２が保持器１１ のポケット１５、１５から大きく抜け出す傾向とはならない。

【００２５】 この結果、ころ１２、１２の転がり面１２ａ、１２ａにポケット１５、１５の 縁部が当たる事がなくなる。又、第一、第二のカム面９、１０ところ１２、１２ との間の潤滑の片寄りもなくなる。更に、各ころ１２、１２を構成する素子１４ 、１４の端面に形成した突部１３、１３が、ポケット１５の端縁と噛み合う事も なくなり、前記各ころ１２、１２がポケット１５、１５の内側に戻らなくなる事 がなくなる。尚、各ポケット１５、１５の両端開口部に形成する突出部２４、２ ４は、必ずしも図１に示す様に保持器１１の表裏面から突出させる必要はない。

【００２６】 次に、図２は、同じく請求項１に対応する、本考案の第二実施例を示している 。本実施例の場合、各ポケット１５、１５の表裏両端開口部に抑えばね２５、２ ５を装着している。そして、この抑えばね２５、２５の端縁同士の間隔である、 各ポケット１５、１５の開口部の幅寸法ｗを、前記ころ１２、１２の外径寸法Ｄ よりも小さく、各抑えばね２５、２５の端縁同士の間に挟まれた、前記各ポケッ ト１５、１５の中間部の幅寸法Ｗを、前記ころ１２、１２の外径寸法Ｄよりも大 きく（ｗ＜Ｄ＜Ｗ）している。その他の構成及び作用は、上述の第一実施例の場 合と同様である。

【００２７】 次に、図３は請求項２に対応する、本考案の第三実施例を示している。本実施 例の場合、保持器１１の表裏面を、第一のカム面９と第二のカム面１０との形状 に凡そ合致する凹凸形状とし、この保持器１１の厚さ寸法を、前記各ポケット１ ５、１５の近傍位置で大きくしている。即ち、各ポケット１５、１５の近傍位置 に於ける前記保持器１１の厚さ寸法Ｔを、前記ころ１２、１２の外径Ｄよりも少 しだけ小さい程度とし、前記各ポケット１５、１５から離れた部分の厚さ寸法ｔ を、上記近傍位置の厚さ寸法Ｔよりも十分に小さく（Ｄ＞Ｔ≫ｔ）している。

【００２８】 上述の様に構成されるローディングカム装置に於いては、このローディングカ ム装置を組み込んだトロイダル型無段変速機の運転に伴なって、第一のカム面９ と第二のカム面１０とが大きく離れた場合でも、保持器１１の位置がこれら両カ ム面９、１０のほぼ中間部に規制される。この為、各ころ１２、１２が保持器１ １のポケット１５、１５から大きく抜け出す傾向とはならず、又、ポケット１５ 、１５部分の厚さ寸法Ｔが大きい事と相まって、ころ１２、１２の転がり面１２ ａ、１２ａにポケット１５、１５の縁部が当たる事がなくなる。又、第一、第二 のカム面９、１０と、ころ１２、１２との間の潤滑の片寄りもなくなる。更に、 各ころ１２、１２がポケット１５、１５の内側に戻らなくなる事もなくなる。

【００２９】 次に、図４〜５は、同じく請求項２に対応する、本考案の第四〜第五実施例を 示している。これら両実施例の場合、保持器１１の表裏両面で、ポケット１５を 円周方向に亙って両側から挟む位置（図４に示した第四実施例）、或はポケット １５を直径方向に亙って両側から挟む位置に、カム面に干渉しない様なそれぞれ 突片２６、２６を形成する事で、ポケット１５の近傍位置に於ける前記保持器１ １の厚さ寸法Ｔを、前記ころ１２の外径Ｄよりも少しだけ小さい程度とし、前記 各ポケット１５から離れた部分の厚さ寸法ｔを上記近傍位置の厚さ寸法Ｔよりも 十分に小さく（Ｄ＞Ｔ≫ｔ）している。

【００３０】 これら両実施例に於いても、第一のカム面９と第二のカム面１０とが大きく離 れた場合でも、保持器１１の位置がこれら両カム面９、１０のほぼ中間部に規制 される為、各ころ１２が保持器１１のポケット１５から大きく抜け出す傾向とは ならず、ころ１２の転がり面１２ａに、ポケット１５の縁部が当たる事がなくな る。又、第一、第二のカム面９、１０ところ１２との間の潤滑の片寄りもなくな る。更に、各ころ１２がポケット１５の内側に戻らなくなる事もなくなる。

【００３１】 次に、図６は請求項３に対応する、本考案の第六実施例を示している。本実施 例の場合、保持器１１の表裏面で、隣り合うポケット１５、１５の間部分と第一 のカム面９及び第二のカム面１０との間に板ばね２７、２７を設け、これらの板 ばね２７、２７によって、前記保持器１１を前記第一のカム面９或は第二のカム 面１０から離隔させる方向に押圧している。

【００３２】 本実施例に於いても、第一のカム面９と第二のカム面１０とが大きく離れた場 合でも、保持器１１の位置がこれら両カム面９、１０のほぼ中間部に規制される 為、各ころ１２、１２が保持器１１のポケット１５、１５から大きく抜け出す傾 向とはならず、ころ１２、１２の転がり面１２ａ、１２ａに、ポケット１５、１ ５の縁部が当たる事がなくなる。又、第一、第二のカム面９、１０ところ１２、 １２との間の潤滑の片寄りもなくなる。更に、各ころ１２、１２がポケット１５ 、１５の内側に戻らなくなる事もなくなる。

【００３３】 尚、本考案は、上記特定の実施例に就いて説明したが、これらに限定されるも のではない。例えば、転動体としてのころは、突部が形成されていないものでも 良い。又、転動体がころの代わりに玉であり、カム面に玉の転動する溝が形成さ れている場合でも、全く同様に作用する事は言うまでもない。

【００３４】

【考案の効果】

本考案のローディングカム装置は、以上に述べた通り構成され作用する為、転 動体が保持器のポケットから抜け出す事に基づく作動不良の発生を確実に防止し て、トロイダル型無段変速機の動作を安定させる事が出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第一実施例を、ローディングカム装置
の一部を円周方向に亙って切断した状態で示す断面図。

【図２】同第二実施例を示す図１と同様の断面図。

【図３】同第三実施例を示す図１と同様の断面図。

【図４】同第四実施例を示す図１と同様の断面図。

【図５】同第五実施例を示す図１と同様の断面図。

【図６】同第六実施例を示す図１と同様の断面図。

【図７】トロイダル型無段変速機の基本的構成を、最大
減速時の状態で示す側面図。

【図８】同じく最大増速時の状態で示す側面図。

【図９】ころを構成する素子を示す正面図。

【図１０】ころを保持器に保持した状態を示す正面図。

【図１１】トロイダル型無段変速機を車両用変速機に組
み込んだ状態を示す、部分横断面図。

【図１２】ローディングカム装置の非作動時の状態を示
す、図１と同様の断面図。

【図１３】同じく作動時の状態を示す断面図。

【符合の説明】

１ 入力軸 ２ 入力側ディスク ２ａ 内側面 ３ 出力軸 ４ 出力側ディスク ４ａ 内側面 ４ｂ 外側面 ５ 変位軸 ６ パワーローラ ６ａ 周面 ７ ローディングカム装置 ８ 入力円板 ９ 第一のカム面 １０ 第二のカム面 １１ 保持器 １２ ころ １２ａ 転がり面 １３ 突部 １４ 素子 １５ ポケット １５ａ 縁部 １６、１７ 歯車 １８ 動力伝達軸 １９ クラッチ装置 ２０ トロイダル型無段変速機 ２１ 円筒部 ２２、２３ 歯車 ２４ 突出部 ２５ 抑えばね ２６ 突片 ２７ 板ばね

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 町田 尚 神奈川県藤沢市大庭3505−13 湘南ライフ タウンＣ−29−13

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 円周方向に亙る凹凸として形成された第
   一のカム面と、円周方向に亙る凹凸として形成され、前
   記第一のカム面に軸方向に亙り対向する第二のカム面
   と、前記第一のカム面と第二のカム面との間に装着され
   た円輪状の保持器と、この保持器の円周方向複数個所に
   形成されたポケットと、各ポケットの内側に転動自在に
   保持された状態で、前記第一のカム面と第二のカム面と
   に当接する複数の転動体とから成るローディングカム装
   置に於いて、前記各ポケットの厚さ方向両端部の円周方
   向幅寸法を前記転動体の外径寸法よりも小さく、前記各
   ポケットの厚さ方向中間部の円周方向幅寸法を前記転動
   体の外径寸法よりも大きく、それぞれ形成した事を特徴
   とするローディングカム装置。
2. 【請求項２】 円周方向に亙る凹凸として形成された第
   一のカム面と、円周方向に亙る凹凸として形成され、前
   記第一のカム面に軸方向に亙り対向する第二のカム面
   と、前記第一のカム面と第二のカム面との間に装着され
   た円輪状の保持器と、この保持器の円周方向複数個所に
   形成されたポケットと、各ポケットの内側に転動自在に
   保持された状態で、前記第一のカム面と第二のカム面と
   に当接する複数の転動体とから成るローディングカム装
   置に於いて、前記保持器の厚さ寸法を、前記各ポケット
   の近傍位置で大きくして、当該部分の厚さ寸法を前記転
   動体の外径よりも少しだけ小さい程度とし、前記各ポケ
   ットから離れた部分の厚さ寸法を上記近傍位置の厚さ寸
   法よりも十分に小さくした事を特徴とするローディング
   カム装置。
3. 【請求項３】 円周方向に亙る凹凸として形成された第
   一のカム面と、円周方向に亙る凹凸として形成され、前
   記第一のカム面に軸方向に亙り対向する第二のカム面
   と、前記第一のカム面と第二のカム面との間に装着され
   た円輪状の保持器と、この保持器の円周方向複数個所に
   形成されたポケットと、各ポケットの内側に転動自在に
   保持された状態で、前記第一のカム面と第二のカム面と
   に当接する複数の転動体とから成るローディングカム装
   置に於いて、前記保持器の表裏面で隣り合うポケットの
   間部分と前記第一のカム面及び第二のカム面との間に、
   前記保持器を前記第一のカム面或は第二のカム面から離
   隔させる方向の弾力を有するばねを設けた事を特徴とす
   るローディングカム装置。