JPH057519U - トラツク荷台の天蓋開閉装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 完全に密閉でき、しかも開放時には積載が楽
なように大きく開く、安価で簡単な構造の天蓋の開閉装
置を提供する。 【構成】 天蓋３は、左右に分割された剛性のある板状
のもので形成され、前側端面及び後側端面と対応する荷
台ボディー４との間にそれぞれ設けられたリンク手段に
よって、開閉自在に取付けられており、各リンク手段
は、一端が天蓋端面５の中間（６）に枢支され、他端が
荷台ボディーの上部コーナー付近（７）に枢支された第
１アーム８と、一端が天蓋端面５の外側縁部付近（９）
に枢支され、他端が荷台ボディー４の中間高さ位置（１
０）に枢支された第２アーム１１とで構成され、一方の
アーム８を荷台ボディー側の枢支点７を中心に矢印１３
の方向に枢動させることによって、天蓋３を開放する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はトラック荷台の天蓋を自動的に開閉する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

最近のトラックは有蓋構造のものが多くなっており、例えば、ダンプトラック においても荷台から土砂やごみ等の飛散を防止するため、側面だけでなく天蓋を 設けたものが増加している。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

これらの天蓋の多くは幌構造になっていて、その開閉は手で行ったり、電動で 行ったりする型式のものが多いが、いずれも、完全には密閉されないという欠点 がある。従って、密閉のため天蓋を剛性のある板状に形成するのが好ましい。し かし、開閉が自在であって、しかも開放時において積載が楽なように大きく開く 板状の天蓋は、その機構が相当高価で複雑なものにならざるを得なかった。

【０００４】 従って、本考案の目的は、完全に密閉でき、しかも開放時には積載が楽なよう に大きく開く、安価で簡単な構造の天蓋の開閉装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

かかる目的を達成するため、本考案によれば、天蓋が左右に分割された剛性の ある板状のもので形成され、少なくとも一方の天蓋は、その前側端面及び後側端 面と対応する荷台ボディーとの間にそれぞれ設けられたリンク手段によって、開 閉自在に取付けられており、各リンク手段は、一端が天蓋端面の中間に枢支され 、他端が荷台ボディーの上部コーナー付近に枢支された第１アームと、一端が天 蓋端面の外側縁部付近に枢支され、他端が荷台ボディーの中間高さ位置に枢支さ れた第２アームとで構成され、少なくとも一方のアームを荷台ボディー側の枢支 点を中心に枢動させることによって、天蓋を開閉することを特徴とするトラック 荷台の天蓋の開閉装置が提供される。

【０００６】 そして、本考案においては、左右に分割された天蓋のいずれもが、２つのアー ムで構成される前記リンク手段によって開閉自在にされ、各天蓋は同時に開き、 閉じるように構成でき、天蓋は場所をとらずに大きく開放できる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例について図面を参照しながら説明する。図１において、 本考案に係るトラック１の荷台２の天井には、左右に分割されて剛性板状体で形 成された天蓋３、３が設けられている。この天蓋３は、少なくともその一方が、 好ましくは、両方が開閉自在であって、開放状態では図２に示すように、荷台２ の側面に場所をとらないように荷台側面のボディー４の外側に並置される。

【０００８】 天蓋３の開閉のため、天蓋３の前側（運転席側）端面及び後側端面のそれぞれ において、図３に示すように、天蓋３と荷台ボディー４との間にリンク手段が設 けられている。このリンク手段は、一端が天蓋３の端面５の中間位置の枢支点６ で枢支され、他端が荷台ボディー４の上部コーナー付近に枢支点７で枢支された 第１アーム８を含み、また、一端が天蓋端面５の外側縁部付近の枢支点９に枢支 され、他端が荷台側面のボディー４の中間高さ位置の枢支点１０でされた第２ア ーム１１を含む。

【０００９】 リンク手段を構成する第１アーム８と第２アーム１１とは、図３の想像線で示 すように、それぞれ、荷台ボディー４の側の枢支点７及び枢支点１０を中心とし て枢動させられる（矢印１３及び１４を参照されたい）。この枢動によって、天 蓋３は想像線で示すように荷台側面のボディー４の外側に並置される。この枢動 のため、本実施例では、第１アーム８の枢支点７を貫通して荷台の前後に延びる シャフト（図示せず）に減速装置及びモータ等の駆動装置が連結されている。こ の減速装置及びモータ等の駆動装置は、図１のトラック荷台２の前方側の上部ス ペース１５に設けることができる。

【００１０】 上記リンク手段を構成する第１アーム８と第２アーム１１とによって、天蓋３ は、図３の実線の閉鎖位置から想像線の開放位置まで、図４〜図６の経過を辿っ て旋回する。すなわち、第１アーム８が枢動させられて図４の位置になると、天 蓋３が枢支点６で持ち上げられる。天蓋３の外側縁部付近の枢支点９は第２アー ム１１に連結されているので、この部分も少し持ち上げられる。そして、図５の 位置では、第１アーム８が９０度を越えて枢動し、第２アーム１１とともに天蓋 ３を更に旋回させ、図６の位置では、第１アーム８は天蓋３を下げるように旋回 させ、第２アーム１１も９０度を越えて枢動して天蓋３とともに下降する。最後 に、第１アーム８と第２アーム１１が枢動を終えると、図３の想像線の位置に天 蓋３が位置して、荷台２の天井部分を完全に開放する。開閉した天蓋３を閉じる には逆の操作をすればよい。

【００１１】 この天蓋３の開放のための枢動は、第１アーム８と第２アーム１１とのリンク 構造で行われているため、図３の矢印１３及び１４並びに図４〜図６から明らか なように、天蓋の枢動のためのスペースは極めて小さい範囲で済み、天蓋３は旋 回というよりもその姿勢をすこしずつ水平から垂直にしつつスライドしているよ うに移動する。

【００１２】

【考案の効果】

本考案によれば、左右に分割された剛性のある板状の天蓋が、天蓋端面と荷台 ボディーとの間のリンク手段すなわち一端が天蓋端面の中間に枢支され他端が荷 台ボディーの上部コーナー付近に枢支された第１アームと一端が天蓋端面の外側 縁部付近に枢支され他端が荷台ボディーの中間高さ位置に枢支された第２アーム とで構成されたリンク手段によって、天蓋を開閉する構成にされているので、閉 じた状態での密閉の効果は高く、開閉する場合の天蓋の旋回範囲は極めて小さく て狭い場所での開閉が可能であり、更に、天蓋は荷台側面に並置できるので、荷 台の天井部分は完全に開放する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るトラックの斜視図である。

【図２】本考案に係るトラックの後側から見た図であ
る。

【図３】本考案に係る天蓋開閉装置を示す図である。

【図４】本考案に係る天蓋開閉装置の動作を示す図であ
る。

【図５】本考案に係る天蓋開閉装置の動作を示す図であ
る。

【図６】本考案に係る天蓋開閉装置の動作を示す図であ
る。

【符号の説明】

１ トラック ２ 荷台 ３ 天蓋 ４ 荷台側面のボディー ５ 天蓋端面 ６、７ 枢支点 ８ 第１アーム ９、１０ 枢支点 １１ 第２アーム

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 トラック荷台の天蓋を自動的に開閉する
   装置において、 天蓋が左右に分割された剛性のある板状のもので形成さ
   れ、少なくとも一方の天蓋は、その前側端面及び後側端
   面と対応する荷台ボディーとの間にそれぞれ設けられた
   リンク手段によって、開閉自在に取付けられており、各
   リンク手段は、一端が天蓋端面の中間に枢支され、他端
   が荷台ボディーの上部コーナー付近に枢支された第１ア
   ームと、一端が天蓋端面の外側縁部付近に枢支され、他
   端が荷台ボディーの中間高さ位置に枢支された第２アー
   ムとで構成され、少なくとも一方のアームを荷台ボディ
   ー側の枢支点を中心に枢動させることによって、前記一
   方の天蓋を開閉することを特徴とするトラック荷台の天
   蓋の開閉装置。
2. 【請求項２】 左右に分割された天蓋のいずれもが前記
   リンク手段によって開閉自在にされ、各天蓋は同時に開
   き、閉じるように構成されていることを特徴とする請求
   項１に記載の装置。