JPH0574404A - 荷電粒子線露光装置 - Google Patents

荷電粒子線露光装置

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JPH0574404A
JPH0574404A JP23004691A JP23004691A JPH0574404A JP H0574404 A JPH0574404 A JP H0574404A JP 23004691 A JP23004691 A JP 23004691A JP 23004691 A JP23004691 A JP 23004691A JP H0574404 A JPH0574404 A JP H0574404A
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particle beam
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JP23004691A
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Masahide Okumura
正秀 奥村
Genya Matsuoka
玄也 松岡
Haruo Yoda
晴夫 依田
Norio Saito
徳郎 斉藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、荷電粒子線露光装置に関し、実時間
での装置異常を検出、適確な処理を可能とすることによ
り、装置の信頼性を高める。 【構成】電子ビーム位置異常検知部(7)と、電子ビー
ム異常検知部(11)と、これらとの間で信号の授受を
する描画制御部(1)、及び周辺回路から成る。 【効果】装置の信頼性が高められるので、描画歩留まり
の向上、ダウンタイムの短縮、さらには描画したウエハ
ーを検査する手間が省けるなどの効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、描画実行中に生じた異
常を即座に検知し、処置できる荷電粒子線露光装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子線描画装置を用いてマスクやウエハ
ーにパターンを描画する際、装置の何等かの異常により
正常な露光が行われない場合がある。ここでいう異常と
は、再現性のある設計データや、回路の不良、ビーム不
良、などに起因するものではない。このような異常は、
再現性があるため、適確な診断と、修正が可能である。
問題なのは、電子線描画装置内で発生する散発的、突発
的異常である。この異常は発生の頻度が年に1回生じる
かといった極めて稀ではあるが、完全なる信頼性の確保
が要求される装置としてあってはならない問題である。
散発的、突発的異常は通常即座に判らず、描画が終了し
たウエハー等を欠陥検査装置等を用いて検査して初めて
判明するというように多大な手間と時間を要していた。
【0003】散発的、突発的異常が生じる原因は、二つ
あると考えられる。一つは描画システムに起因するもの
で、具体的には、サブ システム相互間のタイミングの
ずれ、雑音の混入等であり、これらの原因によって、例
えば偏向データに異常が発生すると、誤った位置に露光
されてしまい、描画の不良原因となる。他の原因は電子
ビームによるもので、例えばカラム内での電子ビームの
チャージアップやマイクロ放電などが生じ、瞬時的にオ
フ状態になった場合、その位置での露光が行なわれない
ため、パターン抜けなどの描画不良となる。
【0004】描画システムに起因するビーム偏向信号の
異常を検知できる方法が、特開昭61−154030に
示されている。これは、2チャンネルの同等な回路を設
け、並行処理を行なうことによって得られた2つのアナ
ログ信号を比較器で比較し、比較した結果にもとずいて
所定の処理を行うというものである。しかし、2チャン
ネル分の回路を設けなければならないため、装置規模が
大きくなるという必然性があった。
【0005】電子ビームが瞬時的にオフになるような異
常を想定し、この原因によって生じるパターン抜けなど
の異常が救済できる方法が特開昭56−18424に開
示されている。この方法は、電子ビームの通路に正常な
電流が流れていることを直接あるいは間接的に検出し、
電子ビームのオン オフを制御する制御信号と比較し
て、電子ビームがウエハー等へ正常に照射されたかどう
かを判断する。そして、もし照射されていないと判断し
た場合、異常が発生した位置に電子ビームの照射を繰り
返すというものである。この方法によれば、異常の原因
として電子ビームが照射されなかったためである場合、
チップ不良を救済することができる。しかし、ビームの
偏向系統に異常が生じた場合には描画不良が生じるとい
う問題は回避できなかった。
【0006】電子ビーム自身と位置の異常をも検知でき
る方法が、特許公報 平3−24772に示されてい
る。すなわち、ビームの照射によって被露光材料面から
反射する荷電粒子を電子レンズにより結像し、その結像
面に像の位置を検出し得る二次元的位置検出器を設置
し、該位置検出器の出力信号と、パターンを描画するた
めの偏向器へ送るパターン信号とを比較して露光位置を
検知し、適切な処置をするごとく構成したものである。
上記方法によれば、たとえば、パターン信号と位置検出
器の出力信号との間で不一致が生じた場合、描画不良を
即座に検知することができる。この結果にもとずき、再
描画などの必要な処置ができるようにしたものである。
しかし、電子ビームの位置の異常が生じた場合、ウエハ
ーなどの被露光材料には、既に、誤った位置に露光が為
されているため、この部分を含むチップ部は、不良扱い
とせざるをえなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、電子ビームをウエハー等の被露光材料に照
射する前に、つまり実時間で、電子ビームが所望の位置
に偏向されているか否かを検知し、所定の処理をするこ
とによって、誤った位置への描画の防止と、描画歩留ま
りの向上を図ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電子線描
画装置は、実時間で電子ビーム位置を検知し、位置の異
常を検知したらばその個所におけるウエハー等への露光
を中止し、所定の位置異常処理を実行する第1の手段
と、実時間で電子ビームの異常を検知し、異常を検知し
たらば、所定の異常処理を実行する第2の手段とから成
る構成とした。以下、本発明を図1によって説明する。
同図にて1は、CADから直接あるいは、磁気テープで
あるいは、ほかの方法で線2から入力される描画データ
にもとずいて補正演算、図形分解などの描画に必要な処
理や、電子ビーム5の制御など、描画制御全般を掌る制
御部である。3は線6上のディジタル描画データをアナ
ログに変換してコイルや静電偏向板で構成される偏向器
4に対し、アナログ偏向信号を与えるためのアナログ制
御部である。7の位置異常検知部は本発明の電子ビーム
位置の異常を検知する第1の手段部であり、線6のディ
ジタル偏向信号と偏向器4に与えられるアナログ偏向信
号とが一致しているか否かを比較する機能を持った比較
器である。位置異常検知部7は、タイミングのずれや、
雑音の混入などによって線6のディジタル信号と、アナ
ログ制御部3のアナログ出力信号との間で不一致が生じ
ると、線15に異常信号を生じせしめる。描画制御部1
は、線15に異常を検知すると、描画動作を中断し、再
度同一データを線6上に出力する機能を持つ。
【0009】8は、中心に開口を有するブランキング絞
り板10と、静電偏向板9とから成るブランキング機構
部に対し、ビームのオン オフ信号を与えるためのブラ
ンキング アンプである。11は、電子ビームの異常を
検知する本発明の第2の異常検知手段部である。線13
の電子ビームをオン オフ制御する信号と、電子ビーム
がオンになることによって、ウエハー等の被描画材料1
2から直接あるいは他の方法で検出される信号(線14
の信号)とが一致しているか否かを比較する機能をも
つ。例えば、線13にビームのオン信号が出力されてい
るにも拘らず、チャージアップやマイクロ放電等によっ
て、線14に電子ビームがオンであることを示す信号が
生じなかった場合、線16に電子ビームの異常信号を生
じせしめる。描画制御部1は、電子ビームの異常を検知
すると、次ぎの描画位置への電子ビームの偏向を中止
し、すなわち、線6のデータを変えずに、線13に再度
ビームオン信号を出力する機能をもつ。さらに、描画制
御部1は、描画データと線6あるいは、線13の信号と
の一致/不一致をディジタル的に比較することによって
異常を検知し、もし、異常を検知したらば所定の処理を
する機能を持つ。
【0010】
【作用】以上詳述した如き構成とすれば、偏向信号に異
常が生じた場合つまり、外乱等の原因によって電子ビー
ムが異常な位置に偏向された場合、その個所への露光は
行われない。そして、再度同一個所への電子ビームの位
置決めがなされ、正常になった時点で位置不良が生じた
個所への露光が実行される。また、電子ビームがマイク
ロ放電等の原因によってウエハー等に照射されなかった
場合、その個所に再度露光が実行される。
【0011】
【実施例】図2に、本発明を電子線描画装置に適用した
場合の一実施例を、図3には、電子ビーム異常検出部の
動作を示す波形図を示している。図2にて、1はCAD
から直接あるいは、磁気テープであるいは、ほかの方法
で線2から入力される描画データにもとずいて補正演
算、図形分解などの描画に必要な処理や、電子ビーム5
の制御など、描画制御全般を掌る制御部である。3はD
/A変換器、17はアンプ、4はコイルあるいは偏向板
で成る偏向器、7は70Xの比較器と71XのA/D変
換器とで構成される電子ビームの位置異常検出部、8は
ブランキングアンプ、9はブランキングのための静電偏
向板、10はブランキング絞り板、12はウエハー、1
8はウエハーから生じる反射電子14のセンサ、19は
センサアンプ、20はマーク検出処理部、11は113
の可変ゲイン アンプと、112の二値化回路部と、1
14の比較電源と、111のフリップ フロップとから
なる電子ビーム異常検出部である。電子線描画装置はこ
れらの他に幾多の構成要素があるが、本発明とは関係無
いので省略してある。 以下本発明の動作を詳述する。
【0012】描画データが線2から描画制御部1に入力
されると、制御部1は所定の演算をした後、ビーム5の
偏向座標データを出力線6に出力する。例えば、座標
(X0,Y0)、(x0,y0)とする場合、6X、6
Y、6x、6yにはそれぞれX0,Y0、x0,y0の
データが出力される。この結果、偏向器4X、4Y、4
x、4yに対し、電子ビーム5がウエハー12の所定の
位置を照射するような偏向電圧(電流)を与える。しか
る後、制御部1は線13にビームのオン信号を送出せし
め、ブランキング アンプ8を駆動し、ビーム5をオン
にする。これらの繰返しが、通常の描画動作である。以
下、異常が発生した場合について説明する。
【0013】まず初めに、偏向系に異常が発生した場合
を想定する。例えば、17Xのアンプ出力が何らかの原
因によって例えば、零電圧を出力したとする。この零電
圧は、71XのA/D変換器で零電圧に対応するディジ
タル コードに変換され、比較器70Xの一方の入力と
なる。比較器の他方の入力には座標X0のディジタルコ
ードが入力されているので、比較器70Xは不一致を検
出し、出力線15Xに偏向異常信号を送り出す。描画制
御部1は異常を検知すると、少なくとも1回以上線6X
に同一デ−タを繰返し送出する。この結果異常が検知さ
れなかったならば線13にビーム オン信号を送出し、
露光を続行する。通常このようなリトライをすれば、線
15Xには再度の異常を発生しないが、システムに起因
する故障であった場合は再び異常が発生する。このよう
に同一デ−タを繰返し送出しても再び異常が生じた場合
には、描画動作を中止し、異常処理モードを実行する。
異常処理モードはいくつもあり、その一例としては、各
D/A変換器が有する描画データを保持するためのレジ
スタに対するリード/ライト テストを実行し、比較テ
ストをする。あるいは、アンプ17Xの出力電圧を電圧
計(図示せず)で測定し、この電圧が、あらかじめ分か
っている所定電圧範囲であるか否かを判断する。
【0014】次ぎに、電子ビームの異常検出部11の機
能と動作について説明する。線13の信号は、フリップ
フロップ111のセット端子(S)にも接続されている
ため、ビームオンのタイミングで該フリップフロップ1
11はセットされる(図3の波形図(32))。ビーム
5がウエハー12を照射すると、その個所から反射電子
14が発生し、センサ18で検出され、アンプ19で電
圧に変換される。なおビームがオンしている時間は最も
早い場合で約100nsと非常に短時間であるが、セン
サは一般によく用いられている半導体検出器でも検出可
能である。なぜならば、反射電子12が発生したかどう
かを検知するのみで良いからである。アンプ19の出力
はマーク検出回路20及び可変ゲインアンプ113の入
力信号となる。マーク検出回路20は、ビームの偏向歪
などを補正するために、ウエハーに設けられているマー
クの位置を検出する機能を持つ。マーク位置検出機能は
従来から用いられているものである。可変ゲインアンプ
113は、ビーム電流の大きさやウエハー12に塗布し
てあるレジスト感度に応じてゲインを制御することが出
来る機能を持ったアンプである。このアンプのゲイン
は、信号線21を経由し制御部1によって制御される。
【0015】この結果、ビームやレジストなどの条件が
変化しても、二値化回路112の入力レベルは殆どその
影響を受けず、ほぼ一定になる。二値化回路112の他
方の入力には、比較電源114が与えられている。比較
電源114の電圧はビームがオンの時と、オフの時の線
115の電圧のほぼ中間の電圧に設定されている。この
ように定めれば線115の電圧レベルが少々変動しても
二値化回路112の誤動作を防止できるためである。即
ち、ビームがウエハー12に照射されているかどうかを
安定に検出し、二値化回路で二値化することができる。
二値化回路112の出力(図3の波形図(26))は、
フリップフロップ111のリセット端子(R)に接続さ
れており、ビームがオンになるとすなわち、反射電子1
4が発生すると、ビームをオンするタイミングですでに
セットされていたフリップフロップ111をリセットす
る(図3の波形図(31))。フリップフロップ111
の出力は線16を経由し、制御部1に入力される(図3
の波形図(31))。制御部1は、ビームをオフするタ
イミングでフリップフロップ111がリセットされてい
るかどうかを調べる(図3の波形図(判定結果))。も
し、フリップフロップ111がリセットされていない場
合、ブランキング制御部を含むビーム系統でなんらかの
異常が生じたと判断し、その時の描画座標データなど描
画に必要なデータ、あるいは故障の診断に役立つデータ
を記憶した後、次の描画位置にビームを偏向して描画動
作を続行する。これら動作は一見複雑に思えるが、10
0ns以下で行うことが可能である。従って、描画動作
を妨げることは無い。なお制御部1は当然のこととし
て、信頼性向上のための各種診断機能を持っている。例
えば入力された描画データに対してこれが正しく処理さ
れ、ビームのショット制御が行われるかどうかの判断
は、予めわかっている描画データから計算で求められる
ショット数と、実際の線13に送出されたショット数と
の一致/不一致を見ることによって行っている。
【0016】さて、線16であるいは、上記制御部自身
の診断機能で異常を検出した場合、1回のシーケンスが
終了するまで描画を続行する。ここで、1回のシーケン
スは、サブフィールドあるいはフィールドあるいはチッ
プさらにはウエハーである。1回のシーケンスの終了
後、制御部1は先に異常を検出した描画データを呼出し
再度露光を実行する。即ち、電子ビーム偏向系部に対し
て異常が検出された個所の偏向データを与え、しかる後
ブランキング制御部に対してビーム オン信号を与え
る。通常このようなリトライをすれば、線16には再度
の異常は発生しないが、システムに起因する故障であっ
た場合は再び異常が発生する。
【0017】このように1度再露光をしても再び異常が
生じた場合には、この部分の露光を中止し、異常処理モ
ードを実行する。異常処理モードはいくつもあり、その
一例としては、異常個所を包含するマークを使ってマー
ク検出動作を実行する。その結果、例えば、ビームの偏
向系には異常がないにも拘らず、ビーム系になんらかの
異常が生じている場合、ステージ(図示せず)を所定の
位置に移動して、ビームが正常であるかどうかを診断す
る。このように、異常の状況に応じて、所定の動作を実
行する。しかる後、その個所の描画データや故障診断に
役立つ情報をオペレータに出力するような機能を持つ。
具体的には、ソフトウエアーで行う。
【0018】図4は、電子ビーム位置異常検出部7の他
の実施例を示している。同図にて、73Xは微分器、7
2Xはフリップ フロップである。74Xは線6Xのデ
ータが変化したこと、および、変化の極性が正であった
か負であったかを検知する機能をもつ変化分検出回路で
ある。今、描画座標が(X0、Y0)、(x0、y0)
から、(X1、Y0)、(x0、y0)に変化する場合
を仮定する。この場合には、線6Xのデ−タのみが正方
向(X1>X0)に変化し、X軸D/A変換器3X、ア
ンプ17Xの出力電圧(電流)は、対応する大きさと極
性で変化する。この結果、電子ビームは所定の座標に偏
向される。一方、線6Xのデータが変化すると、変化分
検出回路74X1はこれを受けて、正極性方向に変化し
たことを検知し、フリップフロップ72X1をセットす
る。他方、アンプ17Xの出力は、微分器73Xにも接
続されているため、微分器73X1はその入力が正極性
方向に変化したことを検知し、微分された出力を発生す
る。この結果、先にセットされていたフリップフロップ
72X1はリセットされる。すなわち、出力線15X1
はローレベルなる。ここで、描画制御部1は、線15X
1がローレベルであれば、X軸D/A変換器3X、アン
プ17Xは、正常な動作をしたと判断し、線13(図
2)にビーム オンの信号を出力する。すなわち、露光
を実行する。
【0019】さて、なんらかの原因によって、X軸D/
A変換器3X、あるいは、アンプ17Xの出力が変化し
なかった場合、フリップフロップはリセットされないた
め、線15X1はハイレベルのままとなる。よって、こ
のような場合には、描画制御部1は、X軸D/A変換器
3X、あるいは、アンプ17Xで異常が生じたことを認
識し、線13へのビーム オン信号の送出を中止する。
描画制御部1は、フリップフロップ72X1をリセット
し(図示せず)、しかる後、線6Xに先と同一のデータ
を再度送出し、前記同様のチェックを実行する。ほとん
どの場合、X軸D/A変換器3X、あるいは、アンプ1
7Xの異常は、瞬時的なものであるため、このように、
リトライすることで、正常に復帰する。
【0020】X軸D/A変換器3X、あるいは、アンプ
17Xの出力は変化するが、極性が反転するような異常
が発生する場合も有る。このような異常が生じる原因と
しては、X軸D/A変換器3Xのサインビットに雑音が
混入し、極性が反転してしまう等である。この場合に
は、負の極性を検知する変化分検出回路75X2,フリ
ップフロップ76X2、微分器77X2からなる負極性
異常検出部がこれを検知する。この結果、描画制御部1
は、X軸D/A変換器3X、あるいは、アンプ17Xで
異常が発生したことを検知できる。
【0021】以上詳述した如く、図4の実施例における
異常検出回路は、変化すべき偏向器の電圧(電流)が、
正しい極性で変化したか否かを検知するようにしたもの
である。このようにすれば、前例のような、高価なD/
A変換器を使わなくてすむという利点が生じる。なお、
図4では省略しているが、変化分検出回路,フリップフ
ロップ、微分器から成る異常検出回路は、全ての偏向板
あるいは、コイルの数に対応した数分設けられている。
【0022】図5には、電子ビーム異常検出の第2の実
施例を示している。同図にて枠11は先に説明した電子
ビーム異常検出部である。センサーとしてブランキング
絞り板10を使う以外は、図2の実施例と同じである。
【0023】即ち、ビームが正しく出ているかどうかを
検出するためのセンサとしてブランキング絞り板10を
もちいた。この理由は、ブランキング絞り板10を含
み、ビーム5の通路には幾つかの絞り板が配置されてい
る。このため、ウエハー12に近いほどビーム電流は少
なくなってしまう。従って、少なくなった分、反射電子
14の電流も減少し、場合によってはセンサ18(図
2)で充分なS/Nでの検出が困難になることがある。
ブランキング絞り板10に到達する電流は、断面形状が
矩形である可変整形ビームであるとし、その大きさが
0.1um平方角とすると、一例としては5nA程度の
大きさである。この程度であれば、電流をアンプで直接
検出、増幅することは可能である。動作は図2の場合と
同様であるので省略する。
【0024】図6は、電子ビーム異常検出の第3の実施
例を示している。同図に示しているように、本実施例に
おいてはビーム5の通路に電流を検出するためのコイル
50を設けた。その他の機能部及び動作は前記実施例の
場合と同じであるため説明は省略する。
【0025】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば、簡
単な回路を付加することによって、描画すべきパターン
が正しくウエハーに描画されているかを実時間でチェッ
クでき、しかも、もし異常が検出された場合にはその異
常が検出された個所のみを再度描画することができるの
で、ウエハーを検査する手間が省け、描画の歩留まりも
向上するという大きな効果が生じる。しかも、もし、再
度の描画によっても異常が生じるような場合には、その
個所の描画座標データや故障診断に役立つデータが出力
されるので、故障の原因究明やトラブルによる装置のダ
ウンタイムを大幅に短縮することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明する図。
【図2】本発明を電子線描画装置に適用した場合の第1
の実施例を示す図。
【図3】電子ビーム異常検出の動作を説明する図。
【図4】本発明の第2の実施例を示す図。
【図5】本発明の第3の実施例を示す図。
【図6】本発明の第4の実施例を示す図。
【符号の説明】
1…描画制御部、2…アナログ制御部、7…位置異常検
知部、8…ブランキングアンプ、11…ビーム異常検知
部、4…偏向器、9…静電偏向板、12…ウエハー、1
0…ブランク絞り板、。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 37/04 A 9069−5E H01L 21/027 (72)発明者 斉藤 徳郎 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電粒子源と、該粒子源から発生した荷電
    粒子をビーム状に整形する電子光学系と、該整形された
    荷電粒子ビームをオンオフ制御するためのブランキング
    部と、荷電粒子ビームを被露光材料上で偏向し描画する
    ための偏向系部と、該偏向系部および、上記ブランキン
    グ部に描画制御信号を送る描画制御部とを備えた装置に
    おいて、前記荷電粒子ビームを被露光材料に照射する前
    に、該荷電粒子ビームが所望の位置に偏向されているか
    否かを、実時間で検知する手段と、荷電粒子線位置の異
    常を検知した場合、その個所への荷電粒子線照射を中止
    し、所定の位置異常処理を実行する第1の異常処理手段
    と、実時間で荷電粒子線の異常を検知する手段と、荷電
    粒子線の異常を検知した場合、所定の異常処理を実行す
    る第2の異常処理手段とを含むことを特徴とする荷電粒
    子線露光装置。
  2. 【請求項2】上記荷電粒子線位置は、偏向器に加えられ
    る電圧値(電流値)であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の荷電粒子線露光装置。
  3. 【請求項3】上記実時間での荷電粒子線位置の検知手段
    は、ディジタル偏向信号と、アナログ偏向電圧(電流)
    とを比較し、一致しているか否かを判断する如く構成す
    ることによって成ることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の荷電粒子線露光装置。
  4. 【請求項4】上記実時間での荷電粒子線位置の検知手段
    は、ディジタル偏向信号の変化分と、アナログ偏向電圧
    (電流)の変化分とを比較し、一致しているか否かを判
    断する如く構成することによって成ることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の荷電粒子線露光装置。
  5. 【請求項5】実時間で荷電粒子線の異常を検知する手段
    は、少なくとも上記ブランキング部よりも下方の荷電粒
    子ビームから得られる信号と、前記ブランキング部へ送
    るブランキング信号とを比較して荷電粒子ビームの異常
    を検知する如く構成することによって成ることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の荷電粒子線露光装置。
  6. 【請求項6】荷電粒子線あるいは、荷電粒子線位置の異
    常が検知された場合、ただちに、あるいは所定の範囲を
    描画した後、異常が検知された個所を再描画する手段を
    講じたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の荷
    電粒子線露光装置。
JP23004691A 1991-09-10 1991-09-10 荷電粒子線露光装置 Pending JPH0574404A (ja)

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