JPH0574221B2 - - Google Patents

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JPH0574221B2
JPH0574221B2 JP56166180A JP16618081A JPH0574221B2 JP H0574221 B2 JPH0574221 B2 JP H0574221B2 JP 56166180 A JP56166180 A JP 56166180A JP 16618081 A JP16618081 A JP 16618081A JP H0574221 B2 JPH0574221 B2 JP H0574221B2
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mask
field effect
gate electrode
semiconductor device
insulating film
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Shunpei Yamazaki
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Publication of JPH0574221B2 publication Critical patent/JPH0574221B2/ja
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    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L29/00Semiconductor devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching and having potential barriers; Capacitors or resistors having potential barriers, e.g. a PN-junction depletion layer or carrier concentration layer; Details of semiconductor bodies or of electrodes thereof ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/66Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor
    • H01L29/68Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable by only the electric current supplied, or only the electric potential applied, to an electrode which does not carry the current to be rectified, amplified or switched
    • H01L29/76Unipolar devices, e.g. field effect transistors
    • H01L29/772Field effect transistors
    • H01L29/78Field effect transistors with field effect produced by an insulated gate

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、絶縁表面を有する基板上に非単結晶
半導体層を用いた絶縁ゲート型電界効果半導体装
置の作製方法に関するものである。
本発明は、前記絶縁表面を有する基板上にプラ
ズマCVD法等の堆積法により前記非単結晶半導
体層を堆積し、この非単結晶半導体層の特性を利
用するものである。
すなわち、本発明は、従来の絶縁ゲート型電界
効果半導体に比べて、特性の安定性に極めて優れ
た絶縁ゲート型電界効果半導体装置の作製方法に
関するものである。
また、本発明は、製造の容易性に極めて優れた
絶縁ゲート型電界効果半導体装置の作製方法に関
するものである。
本明細書において、前記非単結晶半導体層は、
アモルフアスシリコン半導体、格子歪を有する結
晶性シリコン半導体、および多結晶シリコン半導
体を含む。また、本明細書において、前記非単結
晶半導体層は、前記アモルフアスシリコン半導体
に含まれるセミアモルフアスシリコン半導体も含
む。
前記セミアモルフアスシリコン半導体に関して
は、本出願人が先に出願した特願昭55−26388号
(出願日 昭和55年3月3日、セミアモルフアス
シリコン半導体)、特願昭54−58863号(出願日
昭和54年5月14日、半導体装置作製方法)のそれ
ぞれに詳細に記載されている。
すなわち、本発明において使用される好適なセ
ミアモルフアスシリコン半導体、たとえば珪素半
導体であつて単結晶性を具備しない半導体は、ガ
ラス基板、多結晶構造のアルミナ等のセラミツク
基板のいずれかの絶縁基板の表面上に形成され
る。
この絶縁基板の表面上に形成されたセミアモル
フアスシリコン半導体は、AM1(100〔mW/cm2〕)
の光エネルギーを与えた場合においても、1×
10-3〔1/Ωcm〕ないし8×10-2〔1/Ωcm〕の電
気−光伝導度が得られる。
また、前記セミアモルフアスシリコン半導体
は、実質的に真性の状態において、1×10-3
〔1/Ωcm〕ないし1×10-5〔1/Ωcm〕の暗伝導
度が得られる。
前記セミアモルフアスシリコン半導体の光伝導
度および暗伝導度の値は、単結晶シリコン半導体
の1/2ないし1/10である。
すなわち、前記セミアモルフアスシリコン半導
体は、光伝導度および暗伝導度において、極めて
優れた特性を有する。
このセミアモルフアスシリコン半導体の優れた
特性は、本出願人が実験的に見出したものであ
る。
セミアモルフアスシリコン半導体の優れた特性
に関する詳細については、下記文献に一部が発表
されている。
(1) Appl.Phys.Lett.39(3)、1981、pp.142〜144。
(2) 1981年 春季 応用物理学会講演会1aS5、
「微結晶を含むa−Siの構造観察と光学的・電
気的特性」、第422頁。
(3) 1981年 秋季 第42回 応用物理学会学術講
演会 7a−A−1、7a−A−2、第403頁。
〔従来の技術〕
第1図は従来例におけるアモルフアスシリコン
半導体を用いた絶縁ゲート型電界効果半導体装置
の縦断面図である。
第1図において、絶縁基板1上には、前記絶縁
ゲート型電界効果半導体装置のゲート電極3およ
び13が形成されている。このゲート電極3,1
3のそれぞれは、耐熱性材料、たとえばモリブデ
ンにより形成される。
前記ゲート電極3,13のそれぞれの表面上に
形成されたゲート絶縁膜11は、単層膜として構
成される。このゲート絶縁膜11は、CVD法に
よつて酸化珪素膜が形成される。この酸化珪素膜
は、0.1〔μm〕ないし0.5〔μm〕の厚さで形成され
る。
前記ゲート絶縁膜11の表面上には、アモルフ
アスシリコン半導体5,10のそれぞれが形成さ
れる。アモルフアスシリコン半導体5は、Nチヤ
ネル型絶縁ゲート型電界効果半導体装置12のゲ
ート電極3上にのみ形成される。アモルフアスシ
リコン半導体10は、Pチヤネル型絶縁ゲート型
電界効果半導体装置2のゲート電極13上にのみ
形成される。いずれのアモルフアスシリコン半導
体5,10も選択的フオトエツチング法により形
成される。
前記Nチヤネル型絶縁ゲート型電界効果半導体
装置12は、N型の半導体層6,7のそれぞれが
選択的フエトエツチングで形成される。このN型
の半導体層6,7のそれぞれは、ソース領域6、
ドレイン領域7のそれぞれとして使用される。
前記Pチヤネル型絶縁ゲート型電界効果半導体
装置2は、真空蒸着法で形成されたアルミニユー
ム膜8,9のそれぞれが選択的フオトエツチング
で形成される。このアルミニユーム膜8,9のそ
れぞれは、ソース領域9、ドレイン領域8のそれ
ぞれとして使用される。
前記第1図においては、Pチヤネル型絶縁ゲー
ト型電界効果半導体装置2およびNチヤネル型絶
縁ゲート型電界効果半導体装置12で形成される
CMOSFET(相補型MOSFET)が構成される。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述のNチヤネル型絶縁ゲート型電界効果半導
体装置12(Pチヤネル型絶縁ゲート型電界効果
半導体装置2も同様)においては、以下の点が配
慮されていない。
(1) 前記Nチヤネル型絶縁ゲート型電界効果半導
体装置12は、ゲート絶縁膜11が一層の酸化
珪素膜で形成されている。しかも、このゲート
絶縁膜11は、CVD法で形成されるので、高
密度な膜質を得ることが難しく、かつ珪素−酸
素の反応性に欠ける部分が発生する。
このため、ゲート絶縁膜11は、ピンホール
が発生しやすく、ゲート電極3とアモルフアス
シリコン半導体5との間に前記ピンホールに基
づくシヨートやリークが発生する。このシヨー
トやリークの発生を防止するには、ゲート絶縁
膜11の膜厚を0.3〔μm〕以上に厚くしなけれ
ばならない。
また、前記ゲート絶縁膜11としての酸化珪
素膜とアモルフアスシリコン半導体5との間の
界面部分は、それぞれの膜中に存在する水素が
触媒となり、簡単に化学反応が進行する。この
ため、前記ゲート絶縁膜11、アモルフアスシ
リコン半導体5のそれぞれの膜質は、信頼性が
低下し、併せて特性の劣化が発生していた。
シヨートやリークを防止するために、ゲート
絶縁膜11を厚くしなければならないという理
由から、前記Nチヤネル型絶縁ゲート型電界効
果半導体装置12は、ゲート電圧に20〔V〕な
いし60〔V〕の大きな駆動電圧を印加する必要
がある。
すなわち、Nチヤネル型絶縁ゲート型電界効
果半導体装置12は、所謂1.5〔V〕ないし5
〔V〕の低電圧に基づく駆動を実現することが
難しい。
(2) また、前記Nチヤネル型絶縁ゲート型電界効
果半導体装置12は、ゲート電極15のゲート
長方向の両端、アモルフアスシリコン半導体5
の両端、ソース領域6の一端、ドレイン領域7
の一端のそれぞれを精密に位置合せできない。
すなわち、製造上のマスク合せずれに加え
て、絶縁基板(ガラス基板)1の反りや縮み、
および絶縁基板1上の凹凸がある状態で位置合
せが行われるので、1〔μm〕以内の高精度にお
いて、位置合せを行うことは全く不可能に近
い。
したがつて、Nチヤネル型絶縁ゲート型電界
効果半導体装置12は、製造上、20〔μm〕ない
し〔30μm〕ものトレランス(余裕度)が必要
とされる。
このため、Nチヤネル型絶縁ゲート型電界効
果半導体装置12は、ゲート電極15、高電圧
を印加するドレイン領域7のそれぞれの重複度
が増加し、この増加に伴い、ドレイン領域7に
付加される寄生容量が増加する。この寄生容量
の増加により、ドレイン電圧は、50〔V〕ない
し70〔V〕まで高くしなくてはならない。
また、前記寄生容量は、製造上、ばらつきも
大きい。したがつて、前記Nチヤネル型絶縁ゲ
ート型電界効果半導体装置12は、実用上の使
用が不可能であつた。
(3) また、前記Nチヤネル型絶縁ゲート型電界効
果半導体装置12は、構造敏感性を有するチヤ
ネル形成領域、すなわち、アモルフアスシリコ
ン半導体5の表面に密着し、ソース領域6、ド
レイン領域7のそれぞれが形成される。このソ
ース領域6、ドレイン領域7のそれぞれは、N
型の導電型の不純物が0.5〔%〕ないし2〔%〕
の範囲で多量にドープされた半導体層6,7の
それぞれで形成される。半導体層6,7のそれ
ぞれは、アモルフアスシリコン半導体5の表面
上において、完全にエツチング除去しない限
り、ソース領域6とレイン領域7との間にシヨ
ートが発生する。
しかしながら、下側のアモルフアスシリコン
半導体5、上側の半導体層(ソース領域)6お
よび(ドレイン領域)7のそれぞれは、同一主
成分であるので、エツチングの選択比の確保が
難しく、ソース領域6とドレイン領域7との間
にシヨートが発生しやすい。
(4) さらに、前記アモルフアスシリコン半導体5
の表面は、後の工程においてソース領域6およ
びレイン領域7が形成され、かつNチヤネル型
絶縁ゲート型電界効果半導体装置12が完成し
た後においても、第1図に示すように、空気中
に露呈する。アモルフアスシリコン半導体5
は、構造敏感性を有し、特にアモルフアスシリ
コン系においては微結晶性を有する。
このため、Nチヤネル型絶縁ゲート型電界効
果半導体装置12は、アモルフアスシリコン半
導体5の膜質や特性に対する低い信頼性と、ば
らつきの大きい製造上の問題とによつて、工業
的に実用化することができなかつた。
以上、これらの理由から、第1図に示す構造の
絶縁ゲート型電界効果半導体装置は、工業的に実
際に使用することが不適当であつた。
本発明は、以上のような課題を解決するために
なされたもので、ゲート電極とチヤネル形成領域
との間のピンホールによるリークを防ぎ、しかも
チヤネル形成領域と珪素との間の反応に基づく、
ゲート絶縁膜の膜質もしくは特性の劣化を防ぐこ
とができる、絶縁ゲート型電界効果半導体装置の
作製方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記目的に加えて、ゲート電
極とドレイン電極との間の寄生容量を減少し、し
かもゲート電極とドレイン領域との間のシヨート
を防ぐことができる、絶縁ゲート型電界効果半導
体装置の作製方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、前記目的に加えて、チヤネ
ル形成領域の膜質や特性に対する信頼性を向上で
きる、絶縁ゲート型電界効果半導体装置の作製方
法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的を達成するために、本発明の絶縁ゲー
ト型電界効果半導体装置の作製方法は、絶縁表面
を有する基板上1に一導電型の半導体または導体
の材料をパターニングしてゲート電極20を形成
する工程と、前記ゲート電極用材料を酸化する工
程を経て、酸化物絶縁膜を前記ゲート電極20の
上面および側面に形成する工程と、前記酸化物絶
縁膜上を窒化珪素膜により覆つて多層膜構成のゲ
ート絶縁膜21を形成する工程と、前記基板21
および絶縁膜21で覆われたゲート電極20上に
マスク形成層220およびフオトレジスト膜を形
成する工程と、前記ゲート電極20をマスクとし
て裏面から露光することによつて形成したフオト
レジスト膜24を用いてマスク形成層22をパタ
ーニングし、ゲート電極20の上面にのみマスク
22を形成する工程と、前記基板1上、ゲート絶
縁膜21の側周辺端部、および前記マスク22上
に不純物が添加された半導体層270を形成する
工程と、上記半導体層270のソース領域29お
よびドレイン領域30となる部分とマスク22上
の部分を残し、かつ、マスク22上の部分に穴を
開けるように上記半導体層270をパターニング
する工程と、前記マスク22をリフトオフするこ
とによつて、前記マスク22上の半導体層270
を除去し、ソース領域29およびドレイン領域3
0を形成する工程と、前記窒化珪素膜、ソース領
域およびドレイン領域上に密接してチヤネル形成
領域27を構成する真性または実質的に真性の水
素が添加された非単結晶半導体層を形成する工程
とからなることを特徴とする。
〔作 用〕
本発明は、前述した発明に基づき、絶縁ゲート
型電界効果半導体装置の作製方法において、以下
の作用が得られる。
本発明の絶縁ゲート型電界効果半導体装置の作
製方法は、以下の作用が得られる。
(1) ゲート電極の上面および側面にゲート絶縁膜
が形成され、前記ゲート電極の両側部にそれぞ
れゲート絶縁膜を介して互いに離間したソース
領域、およびドレイン領域のそれぞれが形成さ
れる。
ソース領域、およびドレイン領域は、前記ゲ
ート電極の両端部の一方にソース領域の端部を
一致させ、かつ他方にドレイン領域の端部を一
致させて形成されるので、前記ゲート電極の両
端部にそれぞれセルフアライメントで形成され
る。
(2) 前記作用(1)により、製造上、前記ゲート電極
と、ソース領域およびドレイン領域との間のト
レランスが減少されるので、絶縁ゲート型電界
効果半導体装置のチヤネル長を短チヤネルに形
成できる。
たとえば、絶縁ゲート型電界効果半導体装置
は、1〔μm〕ないし10〔μm〕と極めて短いチヤ
ネル長とすることができた。
(3) 前記作用(1)により、前記ゲート電極とソース
領域、ドレイン領域のそれぞれ、特にドレイン
領域との間の重複を減少できるので、前記ドレ
イン領域に付加される寄生容量を減少し、ドレ
イン電圧を低減できる。
たとえば、絶縁ゲート型電界効果半導体装置
は、ドレイン電圧を40〔V〕ないし80〔V〕から
5〔V〕ないし10〔V〕の範囲に低くできる。
(4) 前記作用(2)により、チヤネル形成領域の抵抗
を減少できるので、絶縁ゲート型電界効果半導
体装置は、高い周波数特性が得られる。
たとえば、絶縁ゲート型電界効果半導体装置
は、1.5〔V〕駆動において、チヤネル形成領域
に微結晶性を有するアモルフアスシリコン半導
体を使用した場合に、10〔MHz〕ないし40〔M
Hz〕の高い周波数特性が得られる。また、絶縁
ゲート型電界効果半導体装置は、チヤネル形成
領域にアモルフアスシリコン半導体を使用した
場合に、10〔〔MHz〕ないし30〔MHz〕の高い周
波数特性が得られる。
(5) 前記作用(1)により、前記ゲート電極の上面
は、ソース領域およびドレイン領域のそれぞれ
の上面と同じ面になるようにその位置が近づけ
られる。すなわち、絶縁ゲート型電界効果半導
体装置は、チヤネル形成領域の下地であるゲー
ト電極の上面、ソース領域の上面、ドレイン領
域の上面のそれぞれが滑らかに連続させ、プレ
ナー構造(平坦化構造)となるように形成され
る。
(6) 前記ゲート電極の両端部に予めソース領域お
よびドレイン領域を形成し、この後にゲート電
極の上面、ソース領域の上面、ドレイン領域の
上面のそれぞれにチヤネル形成領域を形成する
ので、前記チヤネル形成領域に対して、独立に
ソース領域およびドレイン領域の抵抗を制御で
きる。
たとえば、絶縁ゲート型電界効果半導体装置
は、ソース領域およびドレイン領域をP型また
はN型の非単結晶半導体、特に多結晶シリコン
半導体で形成することにより、この多結晶シリ
コン半導体の電気伝導度を1〔Ωcm-1〕ないし
100〔Ωcm-1〕に設定できる。
(7) 前記ゲート電極、ソース領域およびドレイン
領域を形成した後に、最終段の工程としてゲー
ト電極の上面、ソース領域の上面、ドレイン領
域の上面のそれぞれにチヤネル形成領域を形成
するので、チヤネル形成領域が構造敏感性を有
する真性またはP型もしくはN型の非単結晶半
導体で形成される場合であつても、製造上の熱
処理等による膜質の変質や特性の変化を極力減
少できる。
前記チヤネル形成領域としての非単結晶半導
体は、たとえば0.05〔μm〕ないし5〔μm〕の範
囲の厚さが使用され、代表的には0.1〔μm〕な
いし1〔〔μmm〕の厚さが使用される。
さらに、本発明によれば、以下の作用が得られ
る。
(1) 前記絶縁ゲート型電界効果半導体装置をチヤ
ネル長方向に複数個配列し、この配列において
隣接する配列前段の絶縁ゲート型電界効果半導
体装置の一方のソース領域またはドレイン領域
を配列後段の絶縁ゲート型電界効果半導体装置
の他方のドレイン領域またはソース領域と共有
することにより、前記ソース領域またはドレイ
ン領域に相当する占有面積を減少できるので、
集積密度を向上できる。
(2) 前記作用(1)により、配列において隣接する配
列前段の絶縁ゲート型電界効果半導体装置の一
方方のソース領域またはドレイン領域と配列後
段の絶縁ゲート型電界効果半導体装置の他方の
ドレイン領域またはソース領域との間のアイソ
レーシヨン領域を廃止できるので、より集積密
度を向上できる。
(3) 前記作用(2)により、前記絶縁ゲート型電界効
果半導体装置をマトリツクス構造に配列して
も、高い集積密度が得られる。
(4) 前記作用(2)または作用(3)により、前記絶縁基
板に透光性の石英ガラス基板を使用することに
より、イメージセンサを構成できる。このイメ
ージセンサは、1個の絶縁ゲート型電界効果半
導体装置で1セルを構成できる。
(5) 前記作用(2)または作用(3)により、前記絶縁基
板に遮光性のアルミナセラミツク基板を使用す
ることにより、平面パネル液晶デイスプレーを
構成できる。この平面パネル液晶デイスレー
は、アルミナセラミツク基板の表面上に1個の
絶縁ゲート型電界効果半導体装置およびそれに
連結された1個のキヤパシタ(1トランジス
タ・1キヤパシタ構造)で1セル(1ピクセ
ル)を構成できる。前記キヤパシタの電極間に
は液晶が配置される。
(6) 前記作用(2)または作用(3)により、1個の絶縁
ゲート型電界効果半導体装置を1セル(1メモ
リセル)とし、このセルをマトリツクス構造に
複数個配列した不揮発性メモリを構成できる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明する。
第2図は本発明の実施例である絶縁ゲート型電
界効果半導体装置の縦端面図である。第3図は本
発明の第1参考例である絶縁ゲート型電界効果半
導体装置の縦断面図である。第4図は本発明の実
施例である絶縁ゲート型電界効果半導体装置の縦
断面図である。第5図Aは本発明の第2参考例で
ある絶縁ゲート型電界効果半導体装置の縦断面図
である。第5図Bは本発明の第3参考例である絶
縁ゲート型電界効果半導体装置の縦断面図であ
る。第6図は本発明の第4参考例であるイメージ
センサのブロツク回路図である。
第2図において、基板の準備工程から絶縁ゲー
ト型電界効果半導体装置が完成する工程までの全
製作工程のうち、基板の準備工程からゲート絶縁
膜を形成する工程までの前段の作製方法について
説明する。
まず、第2図Aに示すように、絶縁表面を有す
る基板1が準備される。そして、第2図Aに示す
ように、前記基板1の絶縁表面上には、ゲート電
極20、ゲート絶縁膜21、マスク形成層(保護
層)220のそれぞれが順次形成される。
前記基板1には、絶縁性を有し、かつ透光性を
有する石英ガラス基板が使用される。
また、基板1には、絶縁性を有するセラミツク
基板が使用される。
前記ゲート電極20は、プラズマ気相法によつ
て形成される。すなわち、ゲート電極20は、基
板1の絶縁表面(被形成面)上にプラズマ気相法
により堆積された非単結晶半導体で形成される。
前記プラズマ気相法には、反応性気体としてシ
ラン(モノシラン若しくはポリシラン)またはフ
ツ化珪素が使用される。前記反応性基体を希釈す
るキヤリアガスとしては、ヘリユームまたは水素
が使用される。プラズマ気相法は、まず、反応性
気体をキヤリアガスで希釈し、この反応性気体お
よびキヤリアガスを反応炉内に導き、この反応炉
内で反応性気体およびキヤリアガスをプラズマ化
し、反応性気体を分解しかつ反応させることによ
り、基板1の絶縁表面上に非単結晶半導体が形成
される。
前記プラズマ気相法は、0.01〔torr〕ないし10
〔torr〕、たとえば0.3〔torr〕に反応炉内の圧力が
設定される。反応炉内に配置された基板1はは、
100〔℃〕ないし400〔℃〕、たとえば300〔℃〕に加
熱される。前記反応性気体およびキヤリアガスの
プラズマ化は、直流または500〔KHz〕ないし50
〔MHz〕たとえば13.5〔MHz〕の高周波によるアー
ク放電またはグロー放電で行われる。
さらに、前記プラズマ化は、前記直流または高
周波に、1〔GHz〕ないし10〔GHz〕、たとえば
2.45〔GHz〕のマイクロ波の電磁エネルギーを5
〔W〕ないし200〔W〕の出力として加えたアーク
放電またはグロー放電で行つてもよい。
このような条件下におけるプラズマ気相法によ
つて、基板1の絶縁表面上に微結晶性を有する真
性または実質的に真性の非単結晶半導体が形成さ
れる。この非単結晶半導体は、たとえば0.1〔μm〕
ないし〔1μm〕の厚さで形成される。
第4図Cに示す完成図から明らかなように、ソ
ース領域29−ドレイン領域30間を流れる電流
は、基板1の絶縁表面と平行な方向に流れる。
したがつて、本実施例においては、非単結晶半
導体の生成に際し、グロー放電またはアーク放電
の電極の表面に対して基板1の絶縁表面を平行に
配置し、横方向の電気伝導度を大きく設定する。
本実施例で使用した同一のプラマCVD装置の
反応炉において、前記非単結晶半導体は、生成温
度の依存性もあるが、たとえば、5〔W〕ないし
200〔W〕のマイクロ波出力の場合、アモルフアス
シリコン半導体として形成される。
また、非単結晶半導体は、20〔W〕ないし50
〔W〕のマイクロ波出力の場合、中間領域である
微結晶性を有するアモルフアスシリコン半導体、
すなわち、セミアモルフアスシリコン半導体とし
て形成される。
また、非単結晶半導体は、80〔W〕ないし200
〔W〕のマイクロ波出力の場合、多結晶シリコン
半導体として形成される。
さらに、非単結晶半導体は、400〔℃〕以上の生
成温度で、しかも50〔W〕以上のマイクロ波出力
の場合、多結晶シリコン半導体として形成され
る。
前記アモルフアスシリコン半導体は、シヨート
レンジオーダのオーダリング(何らかの規則性)
を有しているが、結晶性を備えていない。
また、微結晶性を有するアモルフアスシリコン
半導体、すなわちセミアモルフアスシリコン半導
体は、5〔Å〕ないし100〔Å〕のシヨートレンジ
オーダの大きさの格子歪を有する微結晶性を備え
る。
これらのアモルフアスシリコン半導体、セミア
モルフアスシリコン半導体のそれぞれは、珪素の
不対結合手を中和させる水素やフツ素の如きハロ
ゲン元素による再結合中心中和剤が0.01〔モル%〕
ないし5〔モル%〕添加されている。
また、前記セミアモルフアスシリコン半導体に
おいては、前記中和剤で相殺できていない不対結
合手を中和するために、リチユーム、ナトリユー
ムまたはカリユームの如きアルカリ金属を1014
〔cm-3〕ないし1018〔cm-3〕の濃度で添加し、耐放
射線性周波数特性の改良を行つてもよい。
前記セミアモルフアスシリコン半導体において
は、1×10-6〔1/Ωcm〕ないし3×10-3〔1/Ω
cm〕の暗伝導度が、AM1の条件下にて1×10-3
〔1/Ωcm〕ないし8×10-2〔1/Ωcm〕の光伝導
度が、それぞれ、実験的に得られた。
また、アモルフアスシリコン半導体は、10-10
〔1/Ωcm〕ないし10-6〔1/Ωcm〕の暗伝導度
が、10-6〔1/Ωcm〕ないし3×10-4〔1/Ωcm〕
の光伝導度が、それぞれ、実験的に得られた。
これらのアモルフアスシリコン半導体、セミア
モルフアスシリコン半導体のそれぞれは、実用
上、用途に応じて使い分けられる。
前記ゲート電極20として、非単結晶半導体を
P型またはN型の導電型の半導体層に形成する場
合は、前記プラズマ気相法において、反応性基体
に価の不純物または価の不純物が加えられ
る。
価の不純物としては、たとえばジボラン
(B2H6)が使用される。
ジボランは、反応性気体でであるシランに対し
て0.2〔%〕ないし2〔%〕の割合で添加される。
また、価の不純物としては、たとえばフオス
フイン(PH3)が使用される。
フオスフインは、シランに対して0.2〔%〕ない
し2〔%〕の割合で添加される。
前記P型またはN型の導電型の半導体層は、特
に、アモルフアスシリコン半導体として形成され
るのではなく、セミアモルフアスシリコン半導体
または多結晶シリコン半導体として形成される。
これらのセミアモルフアスシリコン半導体、多
結晶シリコン半導体のそれぞれは、0.1ないし100
〔1/Ωcm〕の電気伝導度、しかも0.02〔eV〕の
活性化エネルギーが得られ、添加された不純物の
すべてをアクセプタまたはドナーにすることがで
きる。
なお、前記非単結晶半導体は、減圧気相法を使
用し形成してもよい。
結果的に、本実施例のゲート電極20は、P+
型またはN+型の導電型の半導体層、すなわち、
セミアモルフアスシリコン半導体、多結晶シリコ
ン半導体のいずれかで形成される。ゲート電極2
0の膜厚は、0.1〔μm〕ないし0.5〔μm〕の範囲で
形成される。ゲート電極20のゲート長寸法は、
1〔μm〕ないし30〔μm〕、代表的には5〔μm〕な
いし10〔μm〕で形成される。このゲート電極20
のパターニングは、フオトリソグラフイ技術で形
成されたマスクを使用し、エツチング法で行われ
る。
また、前記ゲート電極20は、モリブデン、タ
ングステン等の耐熱性金属導体、もしくはモリブ
デンシリサイド、タングステンシリサイド等の耐
熱性金属珪化物導体で形成してもよい。
前記ゲート絶縁膜21は、ゲート電極20の上
面および側面に形成されたゲート電極材料の酸化
膜、およびこの酸化膜の表面上に形成された窒化
膜の多層膜から構成される。
前記ゲート絶縁膜21の酸化膜は、熱酸化法ま
たはプラズマ酸化法により形成される。すなわ
ち、本実施例において、ゲート電極20がセミア
モルフアスシリコン半導体、多結晶シリコン半導
体のいずれかで形成されるので、酸化膜は、酸化
珪素膜で形成される。この酸化珪素膜は、たとえ
ば10〔nm〕ないし100〔nm〕の膜厚で形成される。
前記窒化珪素膜は、たとえば200〔℃〕ないし
1100〔℃〕に加熱された状態において、マイクロ
波で励起されたアンモニア中で形成される。窒化
珪素膜は、たとえば2〔nm〕ないし5〔nm〕の膜
厚で形成される。
また、前記窒化珪素膜は、減圧気相法を使用
し、たとえば10〔nm〕ないし150〔nm〕の膜厚で
形成してもよい。
このように、ゲート絶縁膜21は、ゲート電極
20の表面を酸化した酸化珪素膜、およびこの酸
化珪素膜の表面上に形成された窒化珪素膜からな
る多層構造で形成される。ゲート絶縁膜21の酸
化珪素膜、窒化珪素膜のそれぞれは、ゲート電極
20の上面および側面に選択的に形成される。
この結果、ゲート絶縁膜21には、酸化珪素膜
自体にピンホールの発生が少ない。特に、酸化珪
素膜、窒化珪素膜のそれぞれの同一個所にピンホ
ールが発生する確立は極めて少ない。
すなわち、本実施例のゲート絶縁膜21は、総
合的に、気相法で形成された単層構造のゲート絶
縁膜に比べてピンホールの発生が減少する。
前記ゲート絶縁膜21を従来のように単層構造
の窒化珪素膜で形成し、しかもこの窒化珪素膜を
減圧気相法で形成した場合においては、ゲート電
極20のコーナ部のカバレツジが悪いので、この
部分にピンホールが発生しやすく、リークの原因
になる。
この点においても、本実施例のゲート絶縁膜2
1は、ゲート電極20の表面に酸化法によりピン
ホールの極めて少ない酸化珪素膜が予め形成され
ているので、ゲート電極20と後に形成されるチ
ヤネル形成領域27(第4図B参照)との間のリ
ークを防ぐことができる。
また、前記ゲート絶縁膜21を構成する窒化珪
素膜は、水素を通さない特性を有する。
すなわち、ゲート絶縁膜21の下層の酸化珪素
膜、ゲート絶縁膜21の表面上に形成されるチヤ
ネル形成領域27のそれぞれの間は、ゲート絶縁
膜21を構成する窒化珪素膜により水素の通過が
遮断される。
前記ゲート絶縁膜21を構成する酸化珪素膜に
ピンホールが存在しない場合であつても、酸化珪
素膜の構成要素である酸素は、チヤネル形成領域
27を構成する水素を含んだ珪素に直接接触すれ
ば、互いに反応し、酸化珪素膜の膜質や特性の劣
化の原因になる。
すなわち、ゲート絶縁膜21の内の一層を構成
する窒化珪素膜は、水素や酸素のブロツキングを
行なうので、ゲート絶縁膜21の内の他の層を構
成する酸化珪素膜の膜質の劣化を防ぐことができ
る。
前記ゲート絶縁膜21の表面上に形成されたマ
スク形成層220は、減圧気相法で堆積した酸化
珪素膜または回転塗布層で塗布した耐熱性ポリイ
ミド樹脂(PIQ)膜で形成される。マスク形成層
220としての酸化珪素膜または耐熱性ポリイミ
ド樹脂膜は、0.5〔μm〕ないし3〔μm〕、代表的に
は0.1〔μm〕ないし1.5〔μm〕の膜厚で形成する。
次に、第2図Bに示すように、前記マスク形成
層220の表面上の全面には、図示されていない
フオトレジスト膜が塗付される。そして、このフ
オトレジスト膜は、パターニングされ、フオトレ
ジスト膜からマスク24が形成される。
前記フオトレジスト膜としては負(ネガテイブ
タイプ)のフオトレジスト膜が使用される。この
フオトレジスト膜は、基板1の下方向から紫外線
23が照射され、ゲート電極20をマスク24と
して露光される。
すなわち、フオトレジスト膜は、露光後、現像
処理およびリンス処理が施されると、ゲート電極
20の上面にのみマスク24として残され、それ
以外の領域が除される。しかも、前記マスク24
は、ゲート電極20に対してセルフアライメント
で形成される。
次に、第2図Cに示すように、マスク24によ
つて、マスク形成層220は、パターニングされ
れ、このマスク形成層220からマスク22が形
成される。その後、前記マスク24は、除去され
る。
前記マスク形成層220としては酸化珪素膜が
使用される場合、パターニングは、フツ酸系のエ
ツチング液を使用した溶法により行われる。
また、マスク形成層220として耐熱性ポリイ
ミド樹脂膜が使用される場合、パターニングは、
ヒドラジン系のエツチング液を使用した溶去によ
り行われる。
前記マスク22は、そのパターニングを行うマ
スク24がゲート電極20に対してセルフアライ
メントで形成されるので、結果的にゲート電極2
0に対してセルフアライメントで形成される。
同第2図Cに示すように、本実施例によれば、
基板1の絶縁表面上に形成されたゲート電極20
の上面25および側面がゲート絶縁膜21で囲ま
れる構造になる。
また、前記ゲート電極20の上面25にこのゲ
ート電極20の両端に略一致させた同一形状のマ
スク22を形成した構造になる。
(第1参考例) 次に、本発明の第1参考例について、第3図の
縦断面図を使用して説明する。
本参考例は、前記実施例の製作方法と同様に、
1枚のマスク24を使用し、ゲート電極20およ
びマスク22を形成する方法であるが、前記マス
ク24が基板1の上方向から露光される方法であ
る。
まず、第3図Aに示すように、基板1を準備
し、この基板1の絶縁表面上にゲート電極形成層
200、ゲート絶縁膜形成層210、マスク形成
層220のそれぞれを順次形成する。
次に、同第3図Aに示すように、マスク形成層
220の表面上にマスク24が選択的に形成され
る。
前記基板1には、前述と同様に、石英ガラス基
板またはセラミツク基板が使用される。
前記ゲート電極形成層200は、前述と同様
に、非単結晶半導体、たとえばP型またはN型の
導電型の半導体層が使用される。また、ゲート電
極形成層200は、耐熱性金属導体もしくは耐熱
性金属珪化物導体が使用される。
前記ゲート絶縁膜形成層210は、前述と同様
に、ゲート電極形成層200の表面を酸化法によ
り形成した酸化珪素膜(または金属酸化膜)、お
よびこの酸化珪素膜の表面上に形成された窒化珪
素膜からなる多層膜構造である。
前記マスク形成層220には、前述と同様に、
酸化珪素膜または耐熱性ポリイミド樹脂膜が使用
される。
前記マスク24は、マスク形成層220の表面
上の全面に回転塗布法で塗布されたフオトレジス
ト膜に、露光処理、現像処理、リンス処理のそれ
ぞれを順次行い、ゲート電極20の大きさにパタ
ーニングされて形成される。前記フオトレジスト
膜は、基本的に負、正(アクテイブタイプ)のい
ずれのものを使用してもよい。フオトレジスト膜
の露光は、基板1の上方向から紫外線を照射す
る。
次に、第3図Bに示すように、マスク24を使
用し、マスク形成層220、ゲート絶縁膜形成層
210、ゲート電極形成層200のそれぞれを順
次パターニングし、マスク22、ゲート絶縁膜2
1およびゲート電極20が形成される。
すなわち、マスク22、ゲート絶縁膜21、ゲ
ート電極20のそれぞれは、1枚のマスク24を
基準にパターニングされ、しかもマスク24に対
してセルフアライメントで形成される。
次に、前記マスク24は、除去される。そし
て、第3図Cに示すように、前記ゲート電極20
の露呈する側面に絶縁膜26が形成される。
前記絶縁膜26は、ゲート絶縁膜21と同様
に、酸化珪素膜およびこの酸化珪素膜の表面上に
形成された窒化珪素膜からなる多層膜構造であ
る。
前記絶縁膜26の酸化珪素膜は、熱酸化法また
はプラズマ酸化法で形成される。前記プラズマ酸
化法による酸化温度が100〔℃〕ないし300〔℃〕の
範囲においては、マスク22として耐熱性ポリイ
ミド樹脂膜が使用できる。
また、酸化温度が600〔℃〕以上、特に製造上使
用される1000〔℃〕ないし1150〔℃〕の範囲におい
ては、耐熱性を超えてしまうので、マスク22と
してのCVD法でで形成される酸化珪素膜が使用
される。
前記絶縁膜26を構成する窒化珪素膜は、プラ
ズマ窒化法で形成される。このプラズマ窒化法が
行われると、マスク24の露呈する表面も窒化さ
れるが、この窒化膜は、後工程において簡単に除
去することができる。
同第3図Cに示すように、本参考例によれば、
前記第1実施例と同様に、基板1の絶縁表面上に
形成されたゲート電極20の上面がゲート絶縁膜
21で囲まれ、かつ側面が絶縁膜26で囲まれる
構造になる。
また、前記ゲート電極20の上面にこのゲート
電極20の両端に略一致させた同一形状のマスク
22を形成した構造になる。
また、本参考例においては、前記第3図Bに示
すマスク22を形成した後に、このマスク22に
選択的にサイドエツチングを行い、マスク22を
スリムな形状に形成してもよい。このスリムな形
状に形成されるマスク22は、後工程(本実施例
の第4図C参照)において、リフトオフ法による
除去が容易に行なえる。
また、本実施例においては、ゲート電極20の
上面のゲート絶縁膜21、側面の絶縁膜26のそ
れぞれの膜厚を独立に制御できる。すなわち、ゲ
ート絶縁膜21の膜厚を薄く、たとえば10〔nm〕
ないし100〔nm〕の膜厚に設定すれば、絶縁ゲー
ト型電界効果半導体装置は、低電圧駆動が実現で
きる。
一方、絶縁膜26の膜厚を厚く、たとえば20
〔nm〕ないし400〔nm〕の膜厚に設定すれば、ゲ
ート電極20と特にドレイン領域30との間に発
生する寄生容量を減少することができる。
本実施例は、ゲート絶縁膜21を形成する工程
以後、絶縁ゲート型電界効果半導体装置が完成す
る工程までの製作方法について、第4図の縦断面
図を使用して説明する。
本実施例は、第2図Cに示す工程以後の工程か
ら説明する。
本実施例の製作方法は、前記第1参考例である
第3図Cに示す工程以後の工程から行なつても同
様である。
前記本実施例である第2図Cに示す工程、すな
わちゲート電極20、ゲート絶縁膜21、および
マスク22(第1マスク)が形成されたた工程
の後、第4図Aに示すように、半導体層270、
マスク28(第2マスク)のそれぞれが順次形
成される。
前記半導体層270は、マスク22、絶縁膜2
1等の表面を覆つて、すなわち、少なくともゲー
ト電極20の両端部におけるそれぞれのソース領
域29およびドレイン領域30の形成部分を覆つ
て形成される。
半導体層270は、前記ゲート電極20と同様
の形成方法において形成される。半導体層270
は、Nチヤネル型絶縁ゲート型電界効果半導体装
置の場合、N型不純物が、また、Pチヤネル型絶
縁ゲート型電界効果半導体装置の場合、P型不純
物が、それぞれ添加される。半導体層270は、
0.1〔μm〕ないし0.5〔μm〕の膜厚で形成される。
前記マスク28は、半導体層270の表面上に
形成される。この半導体層270は、ソース領域
29およびドレイン領域30となる部分とマスク
22上の部分を残し、かつマスク22上の部分に
穴を開けるようにパターニングされる。
前記マスク22をリフトオフすることによつ
て、前記マスク22上の半導体層270が除去さ
れて、ソース領域29およびドレイン領域30が
形成される。
前記リフトオフ法によるマスク22の溶去は、
酸化珪素膜が使用される場合、フツ酸系のエツチ
ング液で行う。また、マスク22の溶去は、耐熱
性ポリイミド樹脂膜が使用される場合はヒドラジ
ン系のエツチング液で行う。
また、前記マスク22の溶去においては、エツ
チングに併用して、軽い超音波振動が加えられ
る。
前記ソース領域29とその下地表面との接着強
度、ドレイン領域30とその下地表面との接着強
度のそれぞれに比べて、マスク22とその下地表
面であるゲート絶縁膜21の表面との接着強度が
弱いので、超音波振動の併用により、マスク22
はすべべて除去される。
このように、前記マスク22は、選択的に除去
されるので、結果的にリフトオフ法により除去さ
れたことになる。
前述のソース領域29およびドレイン領域30
のそれぞれは、ゲート電極20の両端部のそれぞ
れに離間して形成される。また、ソース領域29
およびドレイン領域30は、一対の不純物領域と
して形成される。
前記ソース領域29およびドレイン領域30の
それぞれのゲート電極20側の一側面は、ゲート
絶縁膜21を介して、ゲート電極20の側面に隣
接する。
すなわち、ゲート電極20における両側面のう
ちの一方の側面は、ソース領域29の一側面と略
一致した状態で形成される。同様に、ゲート電極
20における両側面のうちの他方の側面は、ドレ
イン領域30の一側面と略一致した状態で形成さ
れる。
結果的に、ソース領域29およびドレイン領域
30のそれぞれは、ゲート電極20に対してセル
フアラインで形成される。しかも、ゲート電極2
0とソース領域29およびドレイン領域30との
間の製造上の位置合わせは、実質的に1枚のマス
ク22(第1マスク)で行われる。
さらに、このマスク22は、前述の実施例(第
2図参照)において説明したように、1枚のマス
ク24を基準に形成され、このマスク24に対し
てセルフアライメントで形成される。
これまでの工程によつて、ゲート電極20、ゲ
ート絶縁膜21、ソース領域29およびドレイン
領域30が形成された。
前述のように、ゲート絶縁膜21は、ゲート電
極20の上面、およびゲート電極20の側面に形
成される。
ソース領域29およびドレイン領域30のそれ
ぞれは、前記実施例に示したプラズマ気相法によ
る真性、または実質的に真性であるが導電型を有
し、かつ構造敏感性を有する半導体層270で形
成される。このソース領域29およびドレイン領
域30のそれぞれは、ゲート絶縁膜21のそれぞ
れの特に窒化珪素膜に密着して形成される。
さらに、ソース領域29およびドレイン領域3
0のそれぞれは、ゲート電極20の両端部のそれ
ぞれにおいて、基板1の絶縁表面上に形成され
る。
次に、第4図Bに示すように、前記ゲート電極
20、ソース領域29およびドレイン領域30の
それぞれの上面にチヤネル形成領域27が形成さ
れる。チヤネル形成領域27は、ゲート電極20
の上面にゲート絶縁膜21を介して形成される。
また、チヤネル形成領域27は、ソース領域2
9およびドレイン領域30のそれぞれの上面に直
接密接し形成される。チヤネル形成領域27は、
第4図Bに示すフオトマスク(第3マスク)を
使用してパターニングされる。
前記チヤネル形成領域27は、微結晶性を有す
るセミアモルフアスシリコン半導体層で形成する
ことが好ましい。このセミアモルフアスシリコン
半導体層で形成されるチヤネル形成領域27は、
絶縁ゲート型電界効果半導体装置の高速動作を実
現できる。
また、前記フオトマスク(第3マスク)でパ
ターニングされる前に、チヤネル形成領域27の
表面に絶縁膜を形成してもよい。この絶縁膜は、
チヤネル形成領域27の特性の劣化を防ぐことが
できる。
また、前記フオトマスク(第3マスク)によ
るパターニングは、ゲート電極20の上面のゲー
ト絶縁膜21の端部を同時に除去でき、ソース領
域取出し電極38およびドレイン領域取出し電極
39と共に、ゲート取出し電極36が形成され
る。
以上の工程を行うことにより、3枚のフオトマ
スク、すなわち、第1マスク、第2マスク、
および第3マスクを使用し、基板板1の絶縁表
面上に絶縁ゲート型電界効果半導体装置が形成さ
れる。しかも、絶縁ゲート型電界効果半導体装置
は、プレナー構造で形成される。
次に、前記第4図Cに示すように、絶縁ゲート
型電界効果半導体装置の上面には、層間絶縁膜6
5がコーテイングされる。そして、この層間絶縁
膜65には、電極穴66が形成される。その後、
電極67,68および69が形成される。
前記層間絶縁膜65は、たとえば耐熱性ポリイ
ミド樹脂を使用する。電極69は、コンタクト部
41でソース領域取出し電極38に連結される。
電極67は、コンタクト部40でドレイン領域
取出し電極39に連結される。電極68は、ゲー
ト取出し電極36に連結される。
以上説明したように、本実施例は、基板1の絶
縁表面上にゲート電極20を形成する工程、この
ゲート電極20を囲むゲート絶縁膜21を形成す
る工程、前記ゲート電極20にセルフアライメン
トで、しかも基板1の絶縁表面に密接したプレナ
ー構造で一対のソース領域29およびドレイン領
域30を形成する工程、最終工程において最も構
造敏感性を有する半導体層からチヤネル形成領域
27を形成する工程を備えている。そして、絶縁
ゲート型電界効果半導体装置は、上記各工程を順
次実施することによつて得られる。
上記工程は、3枚のフオトマスク(第1マスク
、第2マスク、および第3マスク)でプレ
ナー構造の絶縁ゲート型電界効果半導体装置が得
られる。
また、上記工程に2枚のフオトマスク(第4図
C)において、パターンおよびを形成するマ
スク)を加えることにより、絶縁ゲート型電界効
果半導体装置における2層配線が採用される。
また、前記絶縁ゲート型電界効果半導体装置
(または薄膜トランジスタとも呼ばれる)のゲー
ト電極20、ソース領域29、ドレイン領域30
のそれぞれがマスク24に対してセルフアライメ
ントで形成されるので、絶縁ゲート型電界効果半
導体装置のチヤネル長を1〔μm〕ないし10〔μm〕
の範囲まで小さくできる。
また、前記絶縁ゲート型電界効果半導体装置
は、チヤネル形成領域27に微結晶性を有するア
モルフアスシリコン半導体を使用し、横方向の電
流を流すことができるので、周波数特性を向上で
きる。
たとえば、絶縁ゲート型電界効果半導体装置で
11段のリングオシレータを試作した場合、10〔M
Hz〕ないし100〔MHz〕の周波数特性が得られた。
(第2参考例) 本参考例は、前記実施例の絶縁ゲート型電界効
果半導体装置を使用し、最大の実装密度を得るた
めのものである。
本参考例である絶縁ゲート型電界効果半導体装
置の縦断面構造について、第5図Aを使用して説
明する。
本参考例は、第5図Aに示すように、基板1の
絶縁表面上に1つの絶縁ゲート型電界効果半導体
装置40と、他の絶縁ゲート型電界効果半導体装
置41とが互いに隣合つて配置される。この絶縁
ゲート型電界効果半導体装置40,41のそれぞ
れの間には、アイソレーシヨン領域が設けられて
いない。
前記1つの絶縁ゲート型電界効果半導体装置4
0は、ゲート電極20、ゲート絶縁膜21、ソー
ス領域29、ドレイン領域30、およびチヤネル
形成領域27から構成されている。他の絶縁ゲー
ト型電界効果半導体装置41は、ゲート電極2
0′、ゲート絶縁膜21′、ソース領域29′、ド
レイン領域30、およびチヤネル形成領域27′
から構成されている。
前記1つの絶縁ゲート型電界効果半導体装置4
0のドレイン領域30は、他の絶縁ゲート型電界
効果半導体装置41のドレイン領域30と共用さ
れる。同様に、1つの絶縁ゲート型電界効果半導
体装置40のソース領域29は、さらにその隣の
絶縁ゲート型電界効果半導体装置43のソース領
域29と共用される。他の絶縁ゲート型電界効果
半導体装置41のソース領域29′は、さらにそ
の隣の絶縁ゲート型電界効果半導体装置42のソ
ース領域29′と共用される。
そして、ゲート電極20,20′のそれぞれは、
紙面に対して垂直方向にゲート取出し電極および
リードが形成される。同様に、ソース領域29、
29′のそれぞれは、紙面に対して垂直方向に、
しかも前記ゲート取出し電極およびリードに平行
に、ソース領域取出し電極およびリードが形成さ
れる。
これに対して、図中、左右方向に列をなす複数
の絶縁ゲート型電界効果半導体装置のそれぞれの
ドレイン領域30は、紙面に対して垂直方向に隣
接して配列された他の列をなす他の絶縁ゲート型
電界効果半導体装置のそれぞれのドレイン領域3
0に対して電気的に分離されている。1列の中
で、複数の絶縁ゲート型電界効果半導体装置のド
レイン領域30は、左右方向に伸びるリード50
で連結される。このリード50は、層間絶縁膜6
5の表面上に形成される。
このように、複数の絶縁ゲート型電界効果半導
体装置は、マトリツクス構造で配置され、最密実
装配列をなす。
第6図は、前記最密実装配列をなす絶縁ゲート
型電界効果半導体装置の集積構造をブロツク回路
図として示したものである。第5図Aに付された
符号は、第6図に付された符号に対応させてあ
る。
第6図に示すように、マトリツクス構造は、行
方向に3個、列方向に4個、合計1個の絶縁ゲー
ト型電界効果半導体装置で構成されるセルが配列
される。
第6図中、左側には、X方向(行)のデコーダ
およびライバー73が配置される。第6図中、上
側には、Y方向(列)のデコーダおよびドライバ
ー74が配置される。
第6図中、破線で囲んだ領域72の縦断面構造
は、前記第5図Aに縦断面図として示されてい
る。
この第6図に示すブロツク回路図は、イメージ
センサを示すものである。このイメージセンサ
は、基板1に透光性を有するものが使用される。
イメージセンサは、入射光で得られた電気信号
がデコーダおよびドライバー73,74のそれぞ
れの制御信号により横方向に移送され、この移送
された信号が検出信号として出力される。
たとえば、セル(1、1)においては、デコー
ダおよびドライバー74の制御信号5,75′の
それぞれにより、選択的に光検出が行われる。
また、セル(2、1)においては、デコーダお
よびドライバー74の制御信号76,76′のそ
れぞれにより、選択的に光検出が行われる。
前述の如く、絶縁ゲート型電界効果半導体装置
のチヤネル形成領域27は、非単結晶半導体で構
成される。この非単結晶半導体の移動度は、単結
晶半導体の移動度ほど大きくない。
したがつて、たとえば絶縁ゲート型電界効果半
導体装置40で構成されるセル(1、2)と他の
絶縁ゲート型電界効果半導体装置で構成されるセ
ル(2、2)との間のフイールド絶縁物が廃止で
きる。
さらに、このフイールド絶縁物を廃止した分、
製造工程数が減少できる。また、1つのセルサイ
ズにフイールド絶縁物の占有面積が加算されない
ので、結果的に1つのセルサイズを小さくでき
る。
前記イメージセンサは、光検出を行う場合、基
板1の下方向からではなく上方向から、直接、セ
ルのチヤネル形成領域(活性半導体層)27に光
を照射し、セルの光検出感度を向上してもよい。
(第3参考例) 本参考例は、本実施例の絶縁ゲート型電界効果
半導体装置を使用し、不揮発性メモリを構成した
ものである。
本参考例である絶縁ゲート型電界効果半導体装
置の縦断面構造について、第5図B使用して説明
する。
第5図Bに示すように、不揮発性メモリは、基
板1の絶縁表面上に絶縁ゲート型電界効果半導体
装置40,41のそれぞれが配置される。前記第
2参考例と同様に、絶縁ゲート型電界効果半導体
装置40,41のそれぞれのドレイン領域30は
共用される。また、絶縁ゲート型電界効果半導体
装置40のソース領域29はさらに隣りの絶縁ゲ
ート型電界効果半導体装置のソース領域29に共
用され、絶縁ゲート型電界効果半導体装置41の
ソース領域29′はさらに隣の絶縁ゲート型電界
効果半導体装置のソース領域29′に共用される。
前記絶縁ゲート型電界効果半導体装置40,4
1のそれぞれは、ゲート絶縁膜21が、絶縁物で
形成される電荷捕穫中心層91、この電荷捕穫中
心層91の下面を囲む絶縁膜90、および電荷捕
穫中心層91の上面、側面周囲のそれぞれを囲む
絶縁膜92で構成される。
前記電荷捕獲中心層91は、絶縁膜に変えて、
半導体、特に非単結晶構造を有するシリコン半導
体層(非単結晶半導体)、もしくはゲルマニユー
ム、または金属のクラスタもしくは薄膜を使用し
てもよい。
前記不揮発性メモリは、1つの絶縁ゲート型電
界効果半導体装置40,41のそれぞれがそれぞ
れ1ビツトのメモリセルとして構成される。
このように、本参考例によれば、単結晶珪素を
主体に構成される絶縁ゲート型電界効果半導体装
置を有する不揮発性メモリと同様に、集積化され
た不揮発性メモリが得られる。
また、前記第5図Bに示すゲート絶縁膜21
は、第1参考例の第3図に示すゲート絶縁膜21
を形成する工程と同様に形成してもよい。すなわ
ち、ゲート絶縁膜21は、まず、第3図A図示と
同様に、第1の絶縁膜90、半導体層(電荷捕穫
中心層)91、第2の絶縁膜92のそれぞれが順
次積層され、その後、前記第3図Cに示す工程に
おいて、前記半導体層91の側面周囲を酸化し、
この半導体層91の側面周囲に絶縁膜92を形成
することにより形成される。
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明
は、前記実施例に限定されるものではない。そし
て、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱す
ることがなければ、種々の設計変更を行うことが
できる。
たとえば、本発明は、シリコン半導体を中心と
して説明したが、このシリコン半導体に代えて、
SixC1-x(0≦x<1)、SiN4-x(0<x<4)を使
用してもよい。
また、本発明は、シリコン半導体に代えて、ゲ
ルマニユームもしくは−族化合物半導体を使
用してもよい。
以上説明したように、本発明の実施例によれ
ば、以下の効果が得られる。
(1) 絶縁ゲート型電界効果半導体装置において、
基板1の絶縁表面上にゲート電極20を形成す
る工程と、このゲート電極20の表面に酸化法
で酸化珪素膜を形成し、かつこの酸化珪素膜の
表面上に窒化珪素膜を形成し、多層膜構造のゲ
ート絶縁膜21を形成する工程と、前記ゲート
絶縁膜21の窒化珪素膜に密接して水素が添加
された非単結晶半導体からなるチヤネル形成領
域27を形成する工程とを備える。
この構成により、前記ゲート絶縁膜21の酸
化珪素膜とチヤネル形成領域27との間に窒化
珪素膜を介在したので、水素を媒介させた信頼
性低下の反応を防ぐことができる。
また、前記ゲート電極20の表面に緻密な酸
化珪素膜を形成したので、窒化珪素膜、特に窒
化珪素膜のゲート電極20のコーナ部分にピン
ホールが発生しても、ゲート電極20とチヤネ
ル形成領域27との間のシヨートを防ぐことが
できる。ゲート絶縁膜21の酸化珪素膜は、酸
化法で形成されるので、ゲート電極20の上
面、側面、コーナ部分のいずれにおいても同じ
厚さで形成され、いずれにおいても同等の能力
でピンホールを防ぐことができる。
(2) 絶縁ゲート型電界効果半導体装置において、
ゲート電極20の両端部のそれぞれにゲート絶
縁膜21を介してソース領域29、ドレイン領
域30のそれぞれの一端を概略一致させて形成
できる。
(3) 絶縁ゲート型電界効果半導体装置において、
回路構成の工夫と、非単結晶半導体の特性の利
用とにより、前記複数の絶縁ゲート型電界効果
半導体装置のそれぞれのソース領域29、もし
くはドレイン領域30を共用でき、しかも周囲
のアイソレーシヨン領域を減少できる。
(4) 前記効果(2)または効果(3)により、絶縁ゲート
型電界効果半導体装置の集積密度を向上でき
る。
(5) 絶縁ゲート型電界効果半導体装置において、
チヤネル長を短チヤネルに形成できるので、ゲ
ート電圧の低電圧化、ドレイン電圧の低電圧化
のいずれも実現できる。
たとえば、絶縁ゲート型電界効果半導体装置
は、チヤネル長を1〔μm〕ないし10〔μm〕にで
きる。また、絶縁ゲート型電界効果半導体装置
は、ゲート電圧、ドレイン電圧が共に従来の40
〔V〕ないし80〔V〕から5〔V〕ないし10〔V〕
に低電圧化できる。
〔発明の効果〕
以上、本発明によれば、以下の効果が得られ
る。
(1) ゲート電極自体を酸化することによつて得ら
れた酸化絶縁膜は、堆積法によつて形成された
ゲート絶縁膜と比較して、薄いにもかかわら
ず、ゲート電極とチヤネル形成領域との間にピ
ンホールができず、リークを防ぐことができ
る。
また、チヤネル形成領域における水素あるい
は珪素と酸化絶縁膜における酸素の間の反応、
およびゲート電極の金属とチヤネル形成領域と
の反応は、酸化絶縁膜とその上に形成された窒
化珪素膜との多層構成によつて防ぐことができ
るため、絶縁ゲート型電界効果半導体装置にお
ける性の劣化を防ぐことができる。
(2) 前記効果に加えて、ゲート電極とドレイン領
域との間の寄生容量を減少し、しかもゲート電
極とドレイン領域との間のシヨートを防ぐこと
ができる絶縁ゲート型電界効果半導体装置の作
製方法を提供できる。
(3) 前記効果に加えて、チヤネル形成領域の膜質
や特性に対する信頼性を向上できる絶縁ゲート
型電界効果半導体装置の作製方法を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、従来の半導体装置の縦断面図であ
る。第2図は本発明の実施例である絶縁ゲート型
電界効果半導体装置の縦端面図である。第3図は
本発明の第1参考例である絶縁ゲート型電界効果
半導体装置の縦断面図である。第4図は本発明の
実施例である絶縁ゲート型電界効果半導体装置の
縦断面図である。第5図Aは本発明の第2参考例
である絶縁ゲート型電界効果半導体装置の縦断面
図である。第5図Bは本発明の第3参考例である
絶縁ゲート型電界効果半導体装置の縦断面図であ
る。第6図は本発明の第4参考例であるイメージ
センサのブロツク回路図である。 1……基板、20,20′……ゲート電極、2
1,21′……ゲート絶縁膜、22,24,28
……マスク、23……紫外線、26……絶縁膜、
27,27′……チヤネル形成領域、29,2
9′……ソース領域、30……ドレイン領域、4
0,41,42,43……絶縁ゲート型電界効果
半導体装置、200……ゲート電極形成層、21
0……ゲート絶縁膜形成層、220……マスク形
成層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 絶縁表面を有する基板上に一導電型の半導体
    または導体の材料をパターニングしてゲート電極
    を形成する工程と、 前記ゲート電極用材料を酸化する工程を経て、
    酸化物絶縁膜を前記ゲート電極の上面および側面
    に形成する工程と、 前記酸化物絶縁膜上を窒化珪素膜により覆つて
    多層膜構成のゲート絶縁膜を形成する工程と、 前記基板および絶縁膜で覆われたゲート電極上
    にマスク形成層およびフオトレジスト膜を形成す
    る工程と、 前記ゲート電極をマスクとして裏面から露光す
    ることによつて形成したフオトレジスト膜を用い
    てマスク形成層をパターニングし、ゲート電極の
    上面にのみマスクを形成する工程と、 前記基板上、ゲート絶縁膜の側周辺端部、およ
    び前記マスク上に不純物が添加された半導体層を
    形成する工程と、 上記半導体層のソース領域およびドレイン領域
    となる部分とマスク上の部分を残し、かつ、マス
    ク上の部分に穴を開けるように上記半導体層をパ
    ターニングする工程と、 前記マスクをリフトオフすることによつて、前
    記マスク上の半導体層を除去し、ソース領域およ
    びドレイン領域を形成する工程と、 前記窒化珪素膜、ソース領域およびドレイン領
    域上に密接してチヤネル形成領域を構成する真性
    または実質的に真性の水素が添加された非単結晶
    半導体層を形成する工程と、 からなることを特徴とした絶縁ゲート型電界効果
    半導体装置の作製方法。
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