JPH057406B2 - - Google Patents

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JPH057406B2
JPH057406B2 JP62211162A JP21116287A JPH057406B2 JP H057406 B2 JPH057406 B2 JP H057406B2 JP 62211162 A JP62211162 A JP 62211162A JP 21116287 A JP21116287 A JP 21116287A JP H057406 B2 JPH057406 B2 JP H057406B2
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JP
Japan
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graft copolymer
cab
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copolymerizable monomer
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Tosha Kitamura
Hidefumi Tsukamoto
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Nippon Oil and Fats Co Ltd
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  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、アクリルグラフト共重合体樹脂等の
グラフト共重合体樹脂の製造方法に関し、さらに
詳しくは、乾燥性、相溶性ならびに溶解性を向上
させたセルロースアセテートブチレートと共重合
性単量体のグラフト共重合体樹脂の製造方法に関
するものである。 〔従来の技術〕 セルロースアセテートブチレート(以下、
CABと称す)に共重合性単量体は共重合させて
得られるグラフト共重合体樹脂は、乾燥性、硬度
等に優れているため、最近、塗料業界、特に自動
車補修用塗料樹脂として注目されている。 このようなグラフト共重合体樹脂の合成方法と
しては、次のような方法が提案されている。 水素を引き抜き易い有機過酸化物を重合開始
剤に用いて、CAB上の水素を引き抜き、共重
合性単量体を直接重合させる方法(例えば、特
開昭49−115126号、同55−133472号、同56−
157463号、同56−163159号等)。 CABのヒドロキシル基に対し、不飽和結合
またはラジカルにより水素を引き抜かれうる炭
素−水素結合を有する酸無水物あるいはイソシ
アネート等を導入した後、共重合性単量体を共
重合させる方法(例えば、特開昭48−80192号、
同50−48030号、同50−48031号、同50−48032
号等)。 CABのアセテート、ブチレートのエステル
部位にマレイン酸エステルあるいはフマル酸エ
ステルなどの共重合可能な不飽和結合を導入し
た後に共重合性単量体を共重合させる方法(例
えば、特開昭60−58415号、同60−110712号
等)。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし、これらの製造方法においては、グラフ
ト化率が極めて低いか、あるいは最終的にゲル化
することなくグラフト共重合体樹脂を得るために
は煩雑な製造工程を必要とする。 例えばの水素を引き抜き易い有機過酸化物を
重合開始剤に用いてCAB上の水素を引き抜き、
共重合性単量体を直接重合させる方法では、グラ
フト化が不充分なため、本来鮮映性および光沢を
与える特性をもつスチレンまたはその誘導体を任
意の割合で使用することができず、得られたグラ
フト共重合体樹脂溶液に白濁を生じ、かつこれに
より造膜したフイルムも白濁を生ずる。 またのCABのヒドロキシル基に対し、不飽
和結合またはラジカルにより水素を引き抜かれう
る炭素−水素結合を有する酸無水物あるいはイソ
シアネート等を導入した後、共重合性単量体を共
重合させる方法、もしくはのCABのアセテー
ト、ブチレートのエステル部位にマレイン酸エス
テルあるいはフマル酸エステルなどの共重合可能
な不飽和結合を導入した後に共重合性単量体を共
重合させる方法では、鮮映性および光沢を与える
特性をもつスチレンまたはその誘導体を任意の割
合で使用することができるものの、グラフト共重
合体樹脂を得るに際しては、予めCABに共重合
可能な不飽和結合または炭素−水素結合が多く導
入されている、いわゆるCABマクロマーを用い
るため、CABマクロマー溶液中に、共重合性単
量体を滴下した場合、合成中にゲル化を生ずる。
このため予めCABマクロマーを製造した後に、
CABマクロマーを取り出し、CABマクロマーを
共重合性単量体中に配合して滴下重合させる必要
があり、非常に煩雑になるなどの問題点がある。 本発明はこれらの問題点を解決するためのもの
で、ゲル化を生じることなく、充分なグラフト化
が可能で、硬度、乾燥性および溶剤に対する溶解
性に優れ、かつスチレン等の他の樹脂との相溶性
に優れたグラフト共重合体樹脂の製造方法を提供
することを目的としている。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、(A):セルロースアセテートブチレー
トを(A),(B),(C)の合計量に対して2〜60重量%、
および (B): 無水コハク酸、無水フタル酸、無水トリメ
リツト酸および無水ピロメリツト酸から選ばれ
る1種以上の重合性不飽和結合を含まない酸無
水物(以下、単に不飽和結合を含まない酸無水
物という)を(A),(B),(C)の合計量に対して0.05
〜15重量% 反応させて得られるカルボキシル基含有セル
ロースアセテートブチレートに、 (C): グリシジル基含有共重合性単量体を(C)の全
量に対して0.1〜2重量%を含有する共重合性
単量体を(A),(B),(C)の合計量に対して97.95〜
25重量% 共重合させることを特徴とするグラフト共重
合体樹脂の製造方法である。 本発明において使用される(A)のCABとしては、
市販のCABがいずれも使用可能であるが、アセ
チル基1.8〜15重量%、ブチリル基36〜58重量%、
ヒドロキシル基5重量%以下を含有するCABが
好ましい。 CABは(A),(B),(C)の合計量に対して2〜60重
量%使用する。CABが2重量%未満の場合には、
得られるアクリルグラフト共重合体樹脂溶液は透
明であるが、塗膜とした場合に乾燥性および硬度
が不充分となる。またCABが60重量%を越える
場合は、得られるアクリルグラフト共重合体樹脂
溶液は透明ではあるが、樹脂固形分が著しく低下
し好ましくない。 また(B)の不飽和結合を含まない酸無水物として
は、無水コハク酸、無水フタル酸、無水トリメリ
ツト酸、無水ピロメリツト酸等があげられる。 不飽和結合を含まない酸無水物は、(A),(B),(C)
の合計量に対して0.05〜15重量%使用する。不飽
和結合を含まない酸無水物が0.05重量%未満で
は、アクリルのグラフトが不充分となり、得られ
たフクリルグラフト共重合体樹脂の溶解性が不充
分となる。また不飽和結合を含まない酸無水物が
15重量%を越えると、未反応の不飽和結合を含ま
ない酸無水物が得られたアクリルグラフト共重合
体樹脂溶液中に共存して、塗膜性能が著しく低下
し好ましくない。 (C)の共重合性単量体に含有されるグリシジル基
含有共重合性単量体としては、グリシジルアクリ
レート、グリシジルメタクリレート等があげられ
る。グリシジル基含有共重合性単量体は(C)の共重
合性単量体全量に対して0.1〜2重量%含有され
ていることが必要である。共重合性単量体中に含
有されるグリシジル基含有共重合性単量体が0.1
重量%未満では、アクリルのグラフトが不充分と
なり、得られたアクリル共重合体樹脂の溶解性が
不充分となる。また、共重合性単量体中に含有さ
れるグリシジル基含有共重合性単量体が2重量%
を越えると、合成時にゲル化を生じ好ましくな
い。 本発明において使用される(C)の共重合性単量体
としては、α,β−エチレン性不飽和基を有する
任意のビニル系単量体が好適に使用され、その代
表例としては、下記のものがあげられる。 (1) ビニル単量体:例えばスチレン、ビニルトル
エン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル等。 (2) アクリル酸あるいはメタクリル酸のアルキル
またはアルキルエステル:例えばメチルアクリ
レート、メチルメタクリレート、エチルアクリ
レート、エチルメタクリレート、n−ブチルア
クリレート、n−ブチルメタクリレート、i−
ブチルアクリレート、i−ブチルメタクリレー
ト、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタ
クリレート、シクロヘキシルアクリレート、シ
クロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、2−エチルヘキシルメタク
リレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメ
タクリレート、ステアリルアクリレート、ステ
アリルメタクリレート等。 (3) アクリル酸あるいはメタクリル酸のヒドロキ
シアルキルエステル:例えば2−ヒドロキシエ
チルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、ヒドロキシプロピルメタクリレート等。 (4) α,β−エチレン性不飽和カルボン酸:例え
ばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸等。 (5) アクリルアミドあるいはメタクリルアミド
類:例えばアクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチルアクリルアミド、N−メチルメ
タクリルアミド、N−メチロールメタクリルア
ミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,
N−ジメチルメタクリルアミド等。 これらの共重合性単量体は、グリシジル基含有
共重合性単量体を含んだ状態で、(A),(B),(C)の合
計量に対して97.95〜25重量%使用される。 本発明の製造方法では、まず前記(A)のCABと
(B)の不飽和結合を含まない酸無水物を反応させて
得られるカルボキシル基含有CABに、(C)のグリ
シジル基含有共重合性単量体を含む共重合性単量
体を共重合させることにより、アクリルグラフト
共重合体樹脂等のグラフト共重合体樹脂を製造す
る。 反応に際しては、反応触媒は必ずしも必要とし
ないが、これらの反応は無溶剤または溶剤の存在
下に、トリエチルアミン、N−メチルモルホリ
ン、トリエチレンジアミン、N,N′−ジメチル
ピペラジン等のアミン化合物や、マンガン、鉛、
コバルト、亜鉛、スズ、ニツケル等のナフテン酸
もしくはオクチル酸塩や、ジフチルスズラウレー
ト、塩化第1スズ、酸化鉄等の金属化合物などの
公知の触媒を単独もしくは複数用いて、室温から
200℃の温度で行うのが好ましく、これによりグ
ラフト共重合体樹脂を製造することができる。 合成溶剤としては、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレン等のアルキルベンゼン、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル等の酢酸エステ
ル、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケト
ンなどが単独もしくは任意の割合で使用される。 またラジカル重合開始剤としては、例えば過酸
化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、ジクミルペル
オキシド等の過酸化物、t−ブチルヒドロペルオ
キシド、クメンヒドロペルオキシド等のヒドロペ
ルオキシド系開始剤、ケトンペルオキシド、ペル
エステル系開始剤、アゾビスイソブチロニトリル
等のアゾ系重合開始剤等が好適に使用できる。反
応には通常の連鎖移動剤等を使用することもで
き、また共重合反応は当業者周知の方法により合
成できる。 上記の反応では、CABのヒドロキシル基に、
不飽和結合を含まない酸無水物を反応させて得ら
れるカルボキシル基含有CABのカルボキシル基
と、グリシジル基含有共重合性単量体のグリシジ
ル基との反応により、グラフト共重合が起こる。
このときグリシジル基含有共重合性単量体がグラ
フト重合の開始点となり、他の単量体との共重合
により、グラフト共重合体樹脂が生成する。そし
てグリシジル基含有共重合性単量体としてグリシ
ジルアクリレートもしくはグリシジルメタクリレ
ートの1種以上を使用すると、アクリルグラフト
共重合体樹脂が製造される。 また上記のグラフト共重合反応では、副次的に
不飽和結合を含まない酸無水物とヒドロキシル基
含有共重合性単量体のヒドロキシル基との反応に
より得られるカルボキシル基含有共重合性単量体
もしくはポリマーのカルボキシル基と、CABの
アセテートあるいはブチレートのエステル部位の
エステル交換により、グラフト共重合体樹脂が生
成する。 本発明の製造方法により得られたアクリルグラ
フト共重合体樹脂等のグラフト共重合体樹脂によ
つて形成されるクリヤー塗膜の硬度および乾燥性
と、上記グラフト共重合体樹脂と同様な共重合性
単量体組成により得られるアクリル樹脂ならびに
CABを単に混合して得られる混合樹脂によつて
形成されるクリヤー塗膜の硬度および乾燥性を比
較すると、前者の方が優れている。 またベンゼン、トルエン、キシレン等への溶解
性についても、本発明で得られたグラフト共重合
体樹脂の方が著しく優れている。このグラフト共
重合体樹脂溶液と同程度のクリヤー状態を得よう
とすれば、アクリル樹脂とCABの混合溶液中に、
CABに対し良溶剤となる酢酸エステル、ケトン
などの溶剤をアクリルグラフト共重合体樹脂溶液
により多量に用いる必要がある。これはCABに
アクリルがグラフトすることにより、ベンゼン、
トルエン、キシレン等のアルキルベンゼンへの溶
解性が著しく改善され、酢酸エステル、ケトンな
どの溶剤を多量に用いる必要もなくなることを示
すものである。 さらに、上記製造方法により得られるグラフト
共重合体樹脂においては、スチレンまたはその誘
導体を任意の割合で使用することができるので、
得られたグラフト共重合体樹脂は、ニトロセルロ
ースに対しても良好な相溶性を有している。この
ためCABを用いながらも、本来併用が著しく困
難なニトロセルロースとの併用も可能となる。
CABは高スチレン含有アクリル樹脂との相溶性
が不良であるが、本発明によりグラフト共重合体
樹脂とすることにより、高スチレン含有アクリル
樹脂との相溶性が著しく向上し、CABを用いな
がらも、スチレンまたはその誘導体の特長である
鮮映性および光沢をそこなうことがない。 〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明によれば、CAB
と不飽和結合を含まない特定の酸無水物を反応さ
せて得られるカルボキシル基含有CABにグリシ
ジル基含有共重合性単量体を含有する共重合性単
量体を共重合させてグラフト共重合体樹脂を製造
するため、ゲル化することなく、CABに対する
グラフト化が充分であり、かつCABの特長であ
る硬度、乾燥性等をそこなうことなく、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の溶媒に対する溶解性
に優れ、またアクリル、高スチレン含有アクリル
およびニトロセルロース等の他の樹脂との相溶性
に優れたグラフト共重合体樹脂を製造することが
できる。 〔実施例〕 以下、実施例、比較例、配合例および比較配合
例により本発明をさらに詳しく説明する。各例
中、部および%は特に注釈がない限り重量部およ
び重量%を示す。 実施例 1 温度計、かきまぜ機、還流用コンデンサーおよ
びモノマー滴下装置を備えたガラス製の2lフラス
コに、キシレン340部、セルロースアセテートブ
チレート「CAB−551−0.2」(イーストマンケミ
カルプロダクト社製、商品名)35部、無水フタル
酸4部、ジブチルスズラウレート1部を仕込み、
徐々に昇温しながらセルロースアセテートブチレ
ートを溶解させキシレン還流温度(約140℃)ま
で加熱する。還流温度に2時間保ち、滴下装置よ
りスチレン184部、メチルメタクリレート52部、
ブチルメタクリレート28部、ラウリルメタクリレ
ート115部、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト72部、グリシジルメタクリレート4部、および
t−ブチルペルオキシベンゾエート(パーブチル
Z、日本油脂(株)製、登録商標)4.5部の混合液を
3時間を要して滴下した。滴下終了後3時間還流
温度に保ち、次いでt−ブチルペルオキシベンゾ
エート0.5部およびキシレン10部を混合し滴下装
置より滴下した。さらに2時間還流温度に保ち反
応を続けた後、酢酸ブチル150部を加え室温まで
冷却して、加熱残分50.2重量%、25℃でのあわ粘
度Z1の均一で透明なアクリルグラフト共重合体樹
脂溶液を得た。 実施例2〜7、比較例1〜5 表1に示した仕込組成により、実施例1と同様
の反応装置を用いて同様の反応操作を行い、表1
の特性値のアクリルグラフト共重合体樹脂溶液を
得た。
【表】 (3)(4) 樹脂固形分当りの計算値
比較例 6 温度計、かきまぜ機、還流用コンデンサーおよ
びモノマー滴下装置を備えたガラス製の2lフラス
コに、キシレン340部、セルロースアセテートブ
チレート「CAB−551−0.2」(イーストマンケミ
カルプロダクト社製、商品名)35部、無水フタル
酸4部、ジブチルスズラウレート1部を仕込み、
徐々に昇温しながらセルロースアセテートブチレ
ートを溶解させキシレン還流温度(約140℃)ま
で加熱する。還流温度に2時間保ち、滴下装置よ
りスチレン184部、メチルメタクリレート49部、
ブチルメタクリレート28部、ラウリルメタクリレ
ート112部、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト72部、グリシジルメタクリレート10部、および
t−ブチルペルオキシベンゾエート4.5部の混合
溶液を2時間滴下した時に溶液粘度が著しく上昇
しゲル化を生じた。 比較例 7 温度計、かきまぜ機、還流用コンデンサーおよ
びモノマー滴下装置を備えたガラス製の2lフラス
コにキシレン340部を仕込み、還流温度(約140
℃)まで加熱する。還流温度を保ち、滴下装置よ
りスチレン200部、メチルメタクリレート59部、
ブチルメタクリレート31部、ラウリルメタクリレ
ート127部、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト78部、およびt−ブチルペルオキシベンゾエー
ト4.5部の混合溶液を3時間を要して滴下した。
さらに2時間還流温度に保ち反応を続けた後、酢
酸ブチル150部を加え、室温まで冷却して不揮発
成分50.2重量%、25℃でのガードナー粘度Wのア
クリル共重合体樹脂溶液を得た。 さらに、温度計、かきまぜ機、還流用コンデン
サーを備えたガラス製の2lフラスコに、上記で得
られたアクリル共重合体樹脂溶液を930部、セル
ロースアセテートブチレート「CAB−551−0.2」
(イーストマンケミカルプロダクト社製、商品名)
35部、酢酸ブチル5部、キシレン30部を仕込み、
徐々に昇温しながらセルロースアセテートブチレ
ートを溶解したのを確認後、室温まで冷却した。
得られた樹脂溶液は流動性に劣る白濁したもので
あつた。 比較例 8 温度計、かきまぜ機、還流用コンデンサーおよ
びモノマー滴下装置を備えたガラス製の2lフラス
コに、キシレン340部、セルロースアセテートブ
チレート「CAB−551−0.2」(イーストマンケミ
カルプロダクト社製、商品名)35部、無水マレイ
ン酸4部、ジブチルスズラウレート1部を仕込
み、徐々に昇温しながらセルロースアセテートブ
チレートを溶解させキシレン還流温度(約140℃)
まで加熱する。還流温度に2時間保ち、滴下装置
よりスチレン184部、メチルメタクリレート52部、
ブチルメタクリレート28部、ラウリルメタクリレ
ート115部、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト72部、グリシジルメタクリレート4部、および
t−ブチルペルオキシベンゾエート(パーブチル
Z、日本油脂(株)製、登録商標)4.5部の混合溶液
を20分間滴下した後に、溶液粘度が著しく上昇し
ゲル化を生じた。 配合例 1 実施例1で得たアクリルグラフト共重合体樹脂
溶液50部、スミジユールN(住友バイエルウレタ
ン(株)製、登録商標)7.0部、酢酸イソブチル5.8
部、キシレン37.2部を配合し得られたクリヤー溶
液の20℃でのフオードカツプFC#4の粘度は15
秒であり、この時の固形分は30.3重量%の透明な
溶液であつた。またガラス板上に流し塗りした
後、20℃で10分後の乾燥塗膜は既に粘着性がな
く、かつ80℃で30分硬化乾燥後の塗膜の鉛筆硬度
はHであつた。さらに、この硬化乾燥塗膜をキシ
レンを浸したガーゼで50回ラビングしても軟化し
ない硬化乾燥塗膜を得た。 配合例 2〜7 配合例1と同様の操作で表2に示した各成分に
より配合し、塗装した結果、表2の特性、物性の
硬化乾燥塗膜を得た。 比較配合例 1 比較例1で得たアクリルグラフト共重合体樹脂
溶液を50部、スミジユールN(住友バイエルウレ
タン(株)製、登録商標)7.4部、酢酸イソブチル5.8
部、キシレン36.8部を配合し得られたクリヤー溶
液の20℃でのフオードカツプFC#4の粘度は
12.8秒であり、この時の固形分は30.6重量%の透
明な溶液であつた。この希釈クリヤーをガラス板
上に流し塗りした後、20℃で10分後の乾燥塗膜は
粘着性を有し、かつ80℃で30分硬化乾燥後の塗膜
の鉛筆硬度はBであつた。さらに、この硬化乾燥
塗膜をガーゼに浸したキシレンで50回ラビングす
ると、塗膜は軟化し粘着性を有した。 比較配合例 2〜5 比較配合例1と同様の操作で表2に示した各成
分により配合し、塗装した結果、表2の特性、物
性の硬化乾燥塗膜を得た。
【表】 (2) 耐溶剤性
以上、本発明において、共重合性単量体中にグ
リシジル基含有共重合性単量体が2%を越える場
合には、比較例6に示すように、共重合性単量体
溶液滴下中にゲル化を生じる。また本発明の範囲
にあつても、CABにアクリルがグラフト化して
いない場合には、比較例7に示すように、溶解力
の弱い溶剤を多量に使用することができず、得ら
れた樹脂溶液は流動性に劣り白濁する。さらに不
飽和結合を有する酸無水物(無水マレイン酸)を
用いた場合には、比較例8に示すように、アクリ
ルグラフト共重合体樹脂合成時にゲル化を生ず
る。 しかし、アクリルグラフト共重合体樹脂におい
て、CAB2〜60%および不飽和結合を有しない酸
無水物0.05〜15.0%の範囲外となつても、得られ
たアクリルグラフト共重合体樹脂溶液は、表1に
示すように、白濁のない透明な樹脂溶液となる
が、表2の比較配合例1〜5に示すように、上記
範囲をはずれた場合には、希釈クリヤーに濁りを
生じたり、乾燥性不良になつたり、80℃で30分間
硬化乾燥しても、塗膜硬度およびキシレンに対す
るラビング性などの物性が不充分なものとなる。
すなわち、比較配合例1のように、CABが2%
未満では、乾燥性、鉛筆硬度、耐溶剤性が劣る。
また比較配合例2のように、CABが60%を越え
る場合は、塗装時の加熱残分(8.3%)が非常に
低く、厚膜化が困難である。比較配合例3のよう
に、無水フタル酸が0.05%未満の場合は、希釈の
状態で濁りを生ずる。そして比較配合例4のよう
に、無水フタル酸が15%を越える場合は、耐溶剤
性に劣る。また比較配合例5のように、グリシジ
ルメタクリレートが0.1%未満の場合は、希釈ク
リヤー状態で濁りを生ずる。これに対し実施例の
ものはいずれも上記のような問題はなく、優れた
アクリルグラフト共重合体樹脂が得られることが
わかる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A): セルロースアセテートブチレートを
    (A),(B),(C)の合計量に対して2〜60重量%、お
    よび (B): 無水コハク酸、無水フタル酸、無水トリメ
    リツト酸および無水ピロメリツト酸から選ばれ
    る1種以上の重合性不飽和結合を含まない酸無
    水物を(A),(B),(C)の合計量に対して0.05〜15重
    量% 反応させて得られるカルボキシル基含有セル
    ロースアセテートブチレートに、 (C): グリシジル基含有共重合性単量体を(C)の全
    量に対して0.1〜2重量%を含有する共重合性
    単量体を(A),(B),(C)の合計量に対して97.95〜
    25重量% 共重合させることを特徴とするグラフト共重
    合体樹脂の製造方法。 2 セルロースアセテートブチレートがアセチル
    基1.8〜15重量%、ブチリル基36〜58重量%、お
    よびヒドロキシル基5重量%以下を含むものであ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 グリシジル基含有共重合性単量体がグリシジ
    ルアクリレートおよびグリシジルメタクリレート
    から選ばれる1種以上のものである特許請求の範
    囲第1項または第2項記載の方法。
JP21116287A 1987-08-25 1987-08-25 Production of graft copolymer resin Granted JPS6454013A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21116287A JPS6454013A (en) 1987-08-25 1987-08-25 Production of graft copolymer resin

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