JPH0573755B2 - - Google Patents

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JPH0573755B2
JPH0573755B2 JP18775987A JP18775987A JPH0573755B2 JP H0573755 B2 JPH0573755 B2 JP H0573755B2 JP 18775987 A JP18775987 A JP 18775987A JP 18775987 A JP18775987 A JP 18775987A JP H0573755 B2 JPH0573755 B2 JP H0573755B2
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JP
Japan
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alkaline earth
earth metal
alkoxide
alcohol
chlorine
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP18775987A
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English (en)
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JPS6431790A (en
Inventor
Toshiaki Sugimoto
Kenji Kida
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6431790A publication Critical patent/JPS6431790A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、塩素を含有するアルカリ土類金属ア
ルコキシドの製造方法に関し、さらに詳しくは長
期間にわたり安定な組成を有する塩素含有アルカ
リ土類金属アルコキシドの製造方法に関する。 〔従来の技術〕 普通金属アルコキシドの合成法は金属の電気陰
性度に依存する。アルカリ土類金属のように陽性
の強い元素はアルコールと直接反応させることが
でき、下記の化学反応式(1)により、金属アルコキ
シドが生成する。 M〓+2ROH→M〓(OR)2+H2 ……(1) ここでM〓はアルカリ土類金属を示し、Rは炭
素数が1〜10のアルキル基またはアルコキシアル
キル基を示す。この反応の例として特公昭55−
22458号公報にはマグネシウムアルコキシドの製
造方法として、金属マグネシウムを酢酸とアルコ
ールを含む有機溶媒と反応させて、無公害で安価
なマグネシウムアルコキシドを製造する方法が開
示されている。 その他、金属のかわりに金属化合物を使う方法
はほとんど行われておらず、特開昭61−500438号
公報において揮発性炭化水素等の溶媒中の金属ア
ミド等の懸濁液を特定のアルコールと反応させ、
アルカリ土類金属アルコキシドの炭化水素溶媒溶
液を得る方法が開示されているくらいであり、本
発明のようにアルカリ土類金属の塩化物を出発原
料にして、塩素含有アルカリ土類金属アルコキシ
ドを製造する方法は知られていなかつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記のように、アルカリ土類金属等とアルコー
ルを直接反応させることにより得たいわゆる完全
置換型の金属アルコキシド〔M〓(OR)2〕は非常
に不安定で微量の水分により容易に加水分解さ
れ、水酸化物を生じるという問題点がある。 また原料となるアルカリ土類の金属は高純度の
ものを得ることが困難で、さらにアルカリ土類の
金属は表面が酸化されており、表面処理により酸
化被膜を除去しなければならないという煩雑さ等
に加えて、得られたアルコキシド自体も高純度の
ものが得難いという問題点があつた。また、もう
一つの問題点はアルカリ土類金属の金属自身が高
価であるため得られたアルコキシド自身も高価に
なるという点である。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、従来の係る問題点に鑑みてなされた
ものであり、高純度で安定した組成のアルカリ土
類金属アルコキシドについて、鋭意検討を行つた
結果、安価に高純度のものが得られるアルカリ土
類金属の塩化物を出発原料として、アルコール媒
体中でアルカリ金属アルコキシドと反応させるこ
とにより上記物性の塩素含有アルカリ土類金属ア
ルコキシドが製造できることを見い出した。 すなわち、本発明はアルカリ土類金属塩化物と
アルカリ金属アルコキシドを反応させることを特
徴とする塩素含有アルカリ土類金属アルコキシド
の製造方法を提供するものである。本製造方法を
化学反応で示すと(2)式に示すごとくなる。 M〓Cl2+xM〓OR→M〓Cl2-x(OR) x+xM〓Cl
……(2) (2)式においてM〓はアルカリ土類金属であり、
M〓はアルカリ土類金属であり、Rは炭素数が1
〜10のアルキル基またはアルコキシアルキル基で
ある。またxは2以下の正の数であればよい。 従つて、アルカリ土類金属塩化物1グラム当量
に対し、アルカリ土類金属アルコキシドを2グラ
ム当量以下の任意の値に設定することにより、塩
素含有アルカリ土類金属アルコキシドの塩素含有
割合を任意に設定することができる。 本発明において使用されるアルカリ土類金属と
してはBe,Mg,Ca,Sr,Baがあげられ、出発
原料として使用するアルカリ土類金属の塩化物と
してBeCl2,MgCl2,CaCl2,SrCl2,BaCl2等が
あげられるが、これらはいずれも、水分を含まぬ
無水塩で使用する。反応に使用するアルコールは
脱水アルコールを使用する必要があり、またアル
コールに溶解させる際にも大気中の湿気に触れな
いように雰囲気を乾燥ガスで置換し、シールする
必要がある。 また、上記塩化物をアルコールに溶解させる場
合、発熱を伴うので、充分に冷却したアルコール
をゆつくり添加する必要がある。本発明に用いら
れるアルコールとしては炭素数1〜10のアルキル
基を持つもの、あるいはアルコキシアルコールで
ある。反応の手順としては、まず初めにアルカリ
金属をアルコール中に添加し、アルカリ金属のア
ルコキシドを生成させておき、塩化物をアルコー
ルに溶解した溶液を添加するか、又は塩化物を直
接アルカリ金属アルコキシドの溶液に添加すれば
よい。なお、アルカリ金属アルコキシドは直接製
造せず、既存のアルカリ金属アルコキシドを使用
することも可能である。本発明で使用されるアル
カリ金属アルコキシドとしてはナトリウムアルコ
キシド、リチウムアルコキシド、カリウムアルコ
キシド等である。上記反応によりM〓Cl2-x(OR)
x組成の塩素含有アルカリ土類金属アルコキシド
が得られるが、この場合の濃度としては、大略
2mol/lまでの濃度の溶液が製造可能であり、
もちろんこの濃度以下の溶液はより簡単に製造で
きる。上記方法によつてえられた塩素含有アルカ
リ土類金属アルコキシドは非常に安定であり、従
来の安全置換型アルコキシド〔M〓(OR)2〕では、
大気中においた場合数日間しかポツトライフのな
かつたものが、本発明で得られた製品では数カ月
間にわたつて安定であることがわかつた。また、
この溶液は実際に使用する目的に応じてそれぞれ
の希釈溶剤を用いて粘度、濃度、溶媒等の選択が
可能である。希釈溶剤としては、ヘキサン、ヘプ
タン、シクロヘキサン等の炭化水素やベンゼン、
トルエン等の芳香族、メタノール、エタノール等
のアルコール、エチレングリコール等の多価アル
コール、酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエステ
ル類、ジエチルケトン、アセトンのようなケトン
類、THF、クロロホルム等があげられる。 〔実施例〕 以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 3の三ツ口フラスコにi−プロパノールを
1150mlとり充分に冷却しつつNa13.8gを2〜3
回に分けて投入し、撹拌を行う。1〜2時間すれ
ばNa(OPri)が生成し、Naは完全に溶解する。 これをさらに冷却しつつ、粉末のCaCl288.7g
を添加する。反応は約4〜5時間で終了し無色透
明の溶液となる。この溶液中のアルコキシドの組
成、濃度、色調、安定性を表−1に示す。安定性
については、1カ月間大気中において変化しなか
つたものを○、わずかに底に沈殿が生成したもの
を△とした。 実施例 2〜5 実施例1と同様の装置を用い、同等の操作を行
つた。用いたアルカリ土類金属塩化物、アルコー
ル、アルカリ金属の種類とそれぞれの量、生成し
た溶液の組成濃度、色調、安定性を実施例1と同
様に表−1に示す。
【表】 比較例 1 エチレングリコールモノブチルエーテル
(EGMB)513mlを1の三ツ口フラスコにとり、
充分に冷却した。窒素ガスでフラスコ内を置換し
た後、表面の酸化被膜を取り除いた金属バリウム
82.4gを添加し、2〜3時間後無色透明のBa
(OEGMB)2溶液を得た。この液は大気中におい
たところ約3日間で白色沈殿を生じた。上記原料
と合わせて生成したアルコキシドの組成、濃度、
色調を表−2に示す。安定性については、1カ月
間大気中において変化しなかつたものを○、わず
かに底に沈殿したものを△、多量の沈殿が生成し
たものを×とした。 比較例 2〜3 比較例1と同様の装置を用い、同様の操作を
Ca,Mgを使つて行つた。比較例1と同様に実験
条件及び結果を表−2に示す。
〔効果〕
本発明で示されるM〓Cl2-x(OR)x組成の塩素
含有アルカリ土類金属アルコキシドは様々な用途
への使用が可能であり例えばこれを原料として成
膜した場合、光化学特性、電磁気特性、誘磁気電
特性、酸化保護膜、耐磨耗性膜などの特性をもつ
機能性膜が得られ、加水分解による超微粉末の生
成を応用したセラミツクス粉末のドーピング剤、
焼結助剤などへの応用、ゾールゲル法などによる
フアイバー、多孔質体、多形状のガラス体等など
への応用ができる。 これら種々な用途および機能に対応するため、
塩素含有アルカリ土類金属アルコキシドは単独で
使用されるだけでなく、2種類以上組み合せたり
他の種類の金属アルコキシドと組み合せることに
より良好な特性を与えることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 アルカリ土類金属塩化物とアルカリ金属アル
    コキシドを反応させることを特徴とする塩素含有
    アルカリ土類金属アルコキシドの製造方法。
JP18775987A 1987-07-29 1987-07-29 Production of chlorine-containing alkaline-earth metal alkoxide Granted JPS6431790A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18775987A JPS6431790A (en) 1987-07-29 1987-07-29 Production of chlorine-containing alkaline-earth metal alkoxide

Applications Claiming Priority (1)

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JP18775987A JPS6431790A (en) 1987-07-29 1987-07-29 Production of chlorine-containing alkaline-earth metal alkoxide

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Publication Number Publication Date
JPS6431790A JPS6431790A (en) 1989-02-02
JPH0573755B2 true JPH0573755B2 (ja) 1993-10-15

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ID=16211705

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18775987A Granted JPS6431790A (en) 1987-07-29 1987-07-29 Production of chlorine-containing alkaline-earth metal alkoxide

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2727103B1 (fr) * 1994-11-23 1996-12-27 Kodak Pathe Procede de preparation des halogenures metalliques par voie sol-gel

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JPS6431790A (en) 1989-02-02

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