JPH0572907A - 電子写真方式による洗浄工程の洗浄液回収装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗浄液中に浮遊するトナーを迅速に洗浄液か
ら分離して洗浄液の浄化を図ることができる電子写真方
式による洗浄工程の洗浄液回収装置を提供することを目
的とする。 【構成】 静電感光剤を塗布した光学基板を帯電させて
露光により静電潜像を形成し、その静電潜像部に帯電ト
ナーを付着させて現像した後、光学基板に付着した余剰
の帯電トナーを除去して光学基板を洗浄する電子写真方
式による洗浄工程の洗浄液回収装置は、光学基板の洗浄
後の洗浄液３の流路途中に洗浄液浄化装置を備え、洗浄
液浄化装置は洗浄液中に浮遊する帯電トナー４の極性と
逆極性の電圧が印加されかつ洗浄液３に接触されて洗浄
液中に浮遊する帯電トナーを分離捕集するトナー分離捕
集部材１０を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、静電感光剤を塗布した
光学基板を帯電させて露光により静電潜像を形成し、そ
の静電潜像部に帯電トナーを付着させて現像した後、光
学基板に付着している余剰の帯電トナーを除去して光学
基板を洗浄する電子写真方式による洗浄工程の洗浄液回
収装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、電子写真方式には、感光紙に
静電潜像を形成し、帯電トナーを付着させて現像を行う
ものが知られているが、例えば、電子写真方式によるカ
ラーフィルターの製造装置では、静電感光剤が塗布され
た光学ガラス等の光学基板をコロナ放電により帯電さ
せ、露光により静電潜像を形成し、その静電潜像部に現
像液を用いて帯電トナーを付着させ、その後その光学基
板に付着している余剰の帯電トナーを洗浄液により除去
して光学基板の洗浄を行い、カラーフィルターの製作を
行うことが考えられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】その洗浄液中に浮遊す
るトナーをフィルター等を用いて取り除いて、洗浄液の
浄化を図り、洗浄液の回収を図ることはできる。しかし
ながら、洗浄液中に浮遊するトナーの量は膨大であり、
フィルターが頻繁に目づまりするおそれがあり、フィル
ターを用いて洗浄液中に浮遊するトナーを迅速に洗浄液
から分離して洗浄液の浄化を図るのは困難である。

【０００４】そこで、本発明の目的は、洗浄液中に浮遊
するトナーを迅速に洗浄液から分離して洗浄液の浄化を
図って洗浄液を回収することのできる電子写真方式によ
る洗浄工程の洗浄液回収装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明による電子写真方
式による洗浄工程の洗浄液回収装置は、上記課題を解決
するため、光学基板の洗浄後の洗浄液の流路途中に洗浄
液浄化装置を設け、洗浄液浄化装置は洗浄液中に浮遊す
る帯電トナーの極性と逆極性の電圧が印加されかつ洗浄
液に接触されて洗浄液中に浮遊する帯電トナーを分離捕
集するトナー分離捕集部材を備えていることを特徴とす
る。

【０００６】

【作用】本発明による電子写真方式による洗浄工程の洗
浄液回収装置によれば、洗浄液中に浮遊する帯電トナー
がそのトナー分離捕集部材に静電吸引力により吸着さ
れ、洗浄液中に浮遊する帯電トナーが洗浄液から分離さ
れ、洗浄液が浄化される。

【０００７】

【実施例】図１において、１はタンクである。このタン
ク１には配管２を通って、洗浄工程において光学基板の
洗浄に用いられた洗浄液３が導かれ、貯えられている。
光学基板には静電感光剤が塗布され、光学基板はその洗
浄工程の前工程において、コロナ放電により帯電され
て、露光により静電潜像が形成され、その静電潜像部に
帯電トナー４が付着されて現像される。その帯電トナー
４は、Ｒ（赤）、Ｇ（緑）、Ｂ（青）、Ｋ（黒）形成用
の各工程の現像工程において現像液を用いて工学基板に
付着されるものである。帯電トナー４は、ここでは、
Ｒ、Ｇ、Ｂ、Ｋ形成用の各トナーからなり、Ｒ色、Ｂ
色、Ｋ色形成用の各トナーは＋に帯電され、Ｇ色形成用
のトナーは−に帯電されている。

【０００８】そのタンク１には、ここでは、Ｒ、Ｂ、Ｋ
形成用の各工程において洗浄に用いられた洗浄液が混合
されて貯えられている。Ｇ形成用の工程において洗浄に
用いられた洗浄液は図示を略す別のタンクに貯えられて
いる。その洗浄液３には、光学基板に付着していた余剰
の帯電トナー４が浮遊している。そのタンク１に貯溜さ
れている洗浄液３は、配管５を通って浄化前貯溜タンク
６に導かれる。７はポンプである。その浄化前貯溜タン
ク６は流出口８を有する。その流出口８には洗浄液浄化
装置の一部を構成する浄化浴槽９が設けられている。

【０００９】その浄化浴槽９には、洗浄液中に浮遊する
帯電トナーの分離捕集部材としてのドラム状回転体１０
が設けられている。１１はそのドラム状回転体１０の回
転軸である。そのドラム状回転体１０の周面１２には帯
電トナー４の極性と逆極性の電圧が印加されている。洗
浄液３は、例えば、耐電圧が５ＫＶの不導体であるの
で、ドラム状回転体１０に高電圧を印加することができ
る。

【００１０】浄化浴槽９は洗浄液案内壁１３を有する。
洗浄液案内壁１３は傾斜面部１４と円弧状面部１５とか
らなっている。傾斜面部１４には浄化前貯溜タンク６の
流出口８が臨んでいる。円弧状面部１５はドラム状回転
体１０の周面１２に沿って延びており、円弧状面部１５
とドラム状回転体１０との間は、流出口８から流出した
洗浄液３の案内隙間１６となっている。

【００１１】流出口８から流出した洗浄液３は、その洗
浄液案内壁１３に沿って浄化液貯溜室１７に向かって流
下する。ドラム状回転体１０はその洗浄液３の流下方向
（矢印Ａ方向）に向かって回転され、洗浄液３がドラム
状回転体１０の周面１２に接触する時間が極力長くなる
ようにされている。洗浄液３中に浮遊する帯電トナー４
は、そのドラム状回転体１０に静電吸引力により吸着さ
れる。

【００１２】そのドラム状回転体１０と洗浄液３との接
触面積が、大きければ大きいほどその洗浄液３中に浮遊
する帯電トナー４を洗浄液３から効率よく分離捕集でき
る。また、ドラム状回転体１０と円弧状面部１５との間
の案内隙間１６を小さくすれば、更に帯電トナー４の分
離捕集効果が向上する。

【００１３】ドラム状回転体１０の回転方向前方には、
液切りローラー１８、ブレード１９がこの順番に設けら
れている。この液切りローラー１８はドラム状回転体１
０に付着した洗浄液３の液滴を除去するのに用いられ
る。２０はその液切りローラー１８の回転軸である。

【００１４】ドラム状回転体１０の周面１２に付着した
帯電トナー４は液切りされた後、ブレード１９によって
ドラム状回転体１０から除去される。その除去された帯
電トナー４は真空吸引手段２１により吸引される。

【００１５】浄化液貯溜室１７には、循環口２２と流出
口２３とが設けられている。流出口２３の下流側には開
閉弁２４とポンプ２５とフィルター２６とが設けられて
いる。循環口２２は循環パイプ２７の一端に接続され、
その循環パイプ２７の他端は浄化前貯溜タンク６に臨ま
されている。その循環パイプ２７の途中にはポンプ２８
が設けられている。

【００１６】ここでは、浄化液貯溜室１７には、浄化さ
れた洗浄液３の濃度が所定値以下であるか否かを検出す
る濃度センサ２８が設けられている。開閉弁２４は浄化
された洗浄液３の濃度が所定値以下となるまで閉成され
ている。一方、ポンプ２８は浄化された洗浄液３の濃度
が所定値以下となるまで駆動され、浄化液貯溜室１７に
貯留されている洗浄液３がドラム状回転体１０に循環供
給され、繰り返し帯電トナーの分離捕集が行われる。

【００１７】浄化された洗浄液３の濃度が所定値以下と
なると、開閉弁２４が開成されると共にポンプ２５が駆
動され、浄化液貯溜室１７に貯留されている洗浄液３が
フィルター２６に導かれる。このフィルター２６は電荷
を喪失したトナーを分離除去するのに用いる。

【００１８】このフィルター２６を通過した洗浄液３
は、洗浄工程に回収されて光学基板の洗浄に再使用され
る。

【００１９】Ｇ色形成用の帯電トナーを含有する洗浄液
の浄化を図る場合には、図示を略す貯溜タンクに洗浄液
浄化装置を接続し、かつ、ドラム状回転体１０の極性を
変更して同様の処理を行うものである。

【００２０】なお、Ｒ、Ｇ、Ｂ、Ｋ形成用の各工程につ
いての各洗浄工程において洗浄液を浄化することにすれ
ば、Ｒ、Ｇ、Ｂ、Ｋ形成用の各トナー毎にその回収を図
ることができ、トナーの再使用を図ることができる。

【００２１】

【発明の効果】本発明に係わる電子写真方式による洗浄
工程の洗浄液回収装置は、以上説明したように構成した
ので、洗浄液中に浮遊する帯電トナーを迅速に洗浄液か
ら分離して洗浄液の浄化を図ることができるという効果
を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係わる電子写真方式による洗浄工程
の洗浄液回収装置の全体構成図である。

【符号の説明】

３ 洗浄液 ４ 帯電トナー １０ ドラム状回転体（トナー分離捕集部材） １３ 洗浄液案内壁

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤沼 進 東京都台東区台東一丁目５番１号凸版印刷 株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 静電感光剤を塗布した光学基板を帯電さ
   せて露光により静電潜像を形成し、その静電潜像部に現
   像液を用いて帯電トナーを付着させて現像した後、前記
   光学基板に付着した余剰の帯電トナーを除去するために
   前記光学基板を洗浄する電子写真方式による洗浄工程の
   洗浄液回収装置であって、 前記光学基板の洗浄後の洗浄液の流路途中に洗浄液浄化
   装置を設け、該洗浄液浄化装置は前記洗浄液中に浮遊す
   る帯電トナーの極性と逆極性の電圧が印加されかつ前記
   洗浄液に接触されて該洗浄液中に浮遊する帯電トナーを
   分離捕集するトナー分離捕集部材を備えていることを特
   徴とする電子写真方式による洗浄工程の洗浄液回収装
   置。
2. 【請求項２】 前記トナー分離捕集部材はドラム状回転
   体からなり、前記浄化装置は該ドラム状回転体の周面に
   沿う形状とされて前記周面に沿って前記洗浄液を案内す
   る案内壁を有することを特徴とする請求項１に記載の洗
   浄液回収装置。