JPH0572691A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処理方法

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JPH0572691A
JPH0572691A JP35654691A JP35654691A JPH0572691A JP H0572691 A JPH0572691 A JP H0572691A JP 35654691 A JP35654691 A JP 35654691A JP 35654691 A JP35654691 A JP 35654691A JP H0572691 A JPH0572691 A JP H0572691A
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silver
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JP35654691A
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Keiji Obayashi
慶司 御林
Takayoshi Kamio
隆義 神尾
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】発色性、分光吸収特性、脱銀性、色像堅牢性、
経時保存性のすぐれたハロゲン化銀カラー写真感光材料
および時間を短縮しても脱銀性、色再現性、色像堅牢性
のすぐれた処理方法を提供する。 【構成】マロンジアミド型イエローカプラーと、現像主
薬酸化体との反応により漂白促進剤を放出する化合物を
含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高い発色濃度を与え、ハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料の保存性、さらには得ら
れる色像の堅牢性、画質を改良したハロゲン化銀カラー
写真感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下
単に感光材料と略称する)、特に撮影用カラー感光材料
においては高感度で、感光材料の保存中に写真性能の変
動がなく、得られる色画像の画質(色再現性、粒状性、
鮮鋭度等)や色像堅牢性の優れた感光材料が要望されて
いる。また、もう一方では上述の諸性能を有する感光材
料のカラー現像処理工程においてこれらの優れた性能を
保持し、かつカラー現像処理工程の時間を短縮したいと
いう要望も強い。
【0003】減色法においてはカラー写真画像を形成す
るイエローカプラーとしては、一般に活性メチレン(メ
チン)基を有するアシルアセトアニリド型カプラー、例
えばベンゾイルアセトアニリド系やピバロイルアセトア
ニリド系が知られているが、これらのカプラーから得ら
れる発色色素の分子吸光係数は低いがために発色濃度が
低く、それ故、感光材料の単位面積当りの塗布量を多く
しなければならないという問題があった。さらにはカッ
プリング活性、色像堅牢性、色相などこれらを全て満足
させることが出来ず、これらを兼備したカプラーの開発
が望まれていた。
【0004】これらに対し、本発明のイエローカプラー
と類似のマロンジアミド型カプラーとして、例えば佛国
特許第1,558,452号に記載がみられるが、該特
許に公示されているカプラーは活性位が酸素原子を介し
て離脱する基を有したいわゆるO−離脱型2当量カプラ
ーであり、かつ拡散性のカプラーを主とするものであ
る。さらにマロンジアミド型カプラーで機能性カプラー
として、現像抑制剤放出型(DIR)カプラーが例えば
特開昭52−69624号、米国特許第4,149,8
86号、同第4,477,563号、特開平2−250
053号等に記載されている。しかし米国特許第4,1
49,886号、同第4,477,563号には具体的
な化合物の記載はない。このなかにあって特開昭52−
69624号では具体的な効果の記載がみられない。し
かも上述の各特許に記載されているカプラーについて
は、使用したときに画像保存性、特に高温・高湿下に保
存した場合に堅牢性の低下が大きいという問題があり、
イエロー色素の長波長側(緑色域)の吸収濃度が高く色
再現性を劣化するという問題がある。また、なかにはカ
ップリング活性が低く、使用が困難であるという問題の
あることもわかった。さらに、脱銀性にも問題があり、
特に脱銀処理工程の時間を短縮すると残存銀量が多く色
再現性を損なうというもう1つの問題のあることがわか
った。
【0005】一方、当業界においては、処理の迅速化、
即ち、処理の所要時間の短縮が強く求められており、特
に処理時間の半分近くを占める脱銀工程の短縮は大きな
課題となっている。従来、脱銀工程を迅速化する手段と
して、ドイツ特許第866,605号明細書に記載され
ている、アミノポリカルボン酸第2鉄錯塩とチオ硫酸塩
を1液に含有せしめた漂白定着液が知られている。しか
しながらこの場合には、元来、酸化力(漂白力)の弱い
アミノポリカルボン酸第2鉄錯塩を、還元力を有するチ
オ硫酸塩と共存させるので、その漂白力は著しく弱ま
り、特に高感度、高銀量の撮影用カラー感光材料に対
し、十分な脱銀せしめるのは極めて困難であって実用に
供し得ないという欠点があった。
【0006】これに対し、漂白力を高める方法として、
種々の漂白促進剤を漂白浴や漂白定着浴或いはこれらの
前浴に添加する方法が提案されている。このような漂白
促進剤は、例えば、米国特許第3,893,858号明
細書、英国特許第1138842号明細書、特開昭53
−141623号公報に記載されている如き種々のメル
カプト化合物、特開昭53−95630号公報に記載さ
れている如きジスルフィド結合を有する化合物、特公昭
53−9854号公報に記載されている如きチアゾリジ
ン誘導体、特開昭53−94927号公報に記載されて
いる如きイソチオ尿素誘導体、特公昭45−8506号
公報、特公昭49−26586号公報に記載されている
如きチオ尿素誘導体、特開昭49−42349号公報に
記載されている如きチオアミド化合物、特開昭55−2
6506号公報に記載されている如きジチオカルバミン
酸塩類、米国特許第4552834号明細書に記載され
ている如きアリーレンジアミン化合物等である。これら
の漂白促進剤の中には、確かに漂白促進結果を示すもの
があるが、高価であったり又漂白能を有する浴中での安
定性が不十分であったり、更には漂白促進効果自体がま
だ不充分であったりして、実用性の面において満足でき
るまでに到っていない。
【0007】また前述の種々の漂白促進剤を漂白浴、漂
白定着浴あるいはこれらの前浴に含有させて処理を行な
い、しかも該漂白促進剤がメルカプト基を有する化合物
である場合には、これらのメルカプト化合物が感光材料
の乳剤層において未現像のハロゲン化銀又は漂白反応に
より生成されるハロゲン化銀と難溶性の銀塩を形成し、
定着剤により可溶化されず、定着不良の状態になること
がある。また、漂白定着能を有する処理浴を用い、補充
を行ないながら、連続的に処理を行なう方法において
は、該漂白定着浴中に銀イオンが蓄積される。この銀イ
オンは該メルカプト化合物と難溶性の銀塩を形成し、特
に補充量を低減した処理においては定着剤により可溶化
されず、定着不良の状態は益々大きくなる。以上のよう
に漂白浴、漂白定着浴又はこれらの前浴に漂白促進剤を
使用することには多くの制限があった。また、前記の漂
白促進剤によるメルカプト化合物又はそれらの前駆体を
感光材料中に存在させて処理する方法も知られている。
しかしながら該メルカプト化合物を感光材料に含有させ
た場合には、写真性への影響が大きいこと及び感光材料
中の未現像部のハロゲン化銀と該メルカプト化合物が難
溶性塩を形成することなどの理由で、この方法にも多く
の問題点がある。
【0008】これに対して、リサーチ・ディスクロージ
ャー I tem No. 24241号、同11449号及び特
開昭61−201247号明細書には、漂白促進化合物
放出型カプラーに関する記載がある。確かにこれらのカ
プラーの使用は上述の問題点や漂白促進効果の改良はあ
る程度認められるが、特に、発色現像処理後の脱銀工程
の処理時間を短縮した迅速処理の場合には、漂白・脱銀
効果は十分とは言えず色再現上問題になることが明らか
になった。更に、迅速処理に加えて、低補充量の連続処
理を行うとき、この脱銀性は悪化し実用化を益々困難な
ものとしている。
【0009】なお、特開平2−269336号にはマロ
ンジアニリド型DIRカプラーを用いた感光材料を発色
現像処理後の処理時間を規定した処理方法の開示がされ
ているが該処理方法は感光材料のイエロー色像の最小濃
度の増加、マゼンタステインの増加及び色像の堅牢性を
改良することを目的とするもので、上述の脱銀にかかわ
るものではない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来のマロンジアミド
型化合物を画像形成カプラーとして感光材料に使用する
と分光吸収特性から色再現性を劣化し、色像堅牢性も十
分でなく、感光材料の経時保存性の変動が大きく、脱銀
性も問題があり色再現性をさらに劣化するので使用する
ハロゲン化銀にも制約があった。また、これらマロンジ
アミド型化合物と漂白促進剤もしくはその前駆体を放出
する化合物を併用すると感光材料の経時保存性がさらに
悪化し、使用上大きな障害となり、使用を困難にしてい
た。従って、本発明の目的の第1は高い発色性を与え発
色色像の長波長側の分光吸収特性及び脱銀性が改良され
た優れた色再現性を与えるハロゲン化銀カラー写真感光
材料を提供するものである。目的の第2は上述の優れた
特性を保持し、かつ色像堅牢性を改良したハロゲン化銀
カラー写真感光材料を提供するものである。目的の第3
は第1及び第2の目的に示した優れた特性を保持する感
光材料の経時保存性を改良したハロゲン化銀カラー写真
感光材料を提供するものである。目的の第4はハロゲン
化銀カラー写真感光材料を像様露光後、発色現像より後
の処理時間を短縮しても脱銀性に優れ色再現性が改良で
き、色像堅牢性においても優れたハロゲン化銀カラー写
真感光材料の処理方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は以下に記載す
る方法により達成できた。すなわち、支持体上に少なく
とも1層のハロゲン化銀乳剤層を設けたハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料において、一般式(I) 及び/または一
般式(II)で表わされるカプラーを含有し、かつ芳香族第
1級アミン現像薬酸化体との反応により漂白促進剤もし
くはその前駆体を放出する化合物を含有することを特徴
とするハロゲン化銀カラー写真感光材料により達成でき
た。 一般式(I)
【化3】 一般式(II)
【化4】 式中、X1およびX2は各々アルキル基、アリール基ま
たは複素環基を表し、X3は>N−とともに含窒素複素
環基を形成する有機残基を表し、Yはアリール基または
複素環基を表し、Zは該一般式で示されるカプラーが現
像主薬酸化体と反応したとき離脱する基を表す。以下
に、一般式(I) 及び一般式(II)について詳しく説明す
る。
【0012】X1 およびX2 がアルキル基を表すとき、
炭素数1〜30、好ましくは1〜20の、直鎖、分岐、
環状、飽和、不飽和、置換または無置換のアルキル基で
ある。アルキル基の例としてはメチル、エチル、プロピ
ル、ブチル、シクロプロピル、アリル、t−オクチル、
i−ブチル、ドデシル、2−ヘキシルデシルが挙げられ
る。X1 およびX2 が複素環基を表すとき炭素数1〜2
0、好ましくは1〜10の、ヘテロ原子として例えばチ
ッソ原子、酸素原子または硫黄原子を少なくとも一個以
上含み3〜12、好ましくは5もしくは6員環の、飽和
もしくは不飽和、置換もしくは無置換の、単環もしくは
縮合環の複素環基である。複素環基の例としては、3−
ピロリジニル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、
2−ピリジル、4−ピリミジニル、3−ピラゾリル、2
−ピロリル、2,4−ジオキソ−1,3−イミダゾリジ
ン−5−イルまたはピラニルなどが挙げられる。X1
よびX2 がアリール基を表すとき、炭素数6〜20、好
ましくは6〜10の置換または無置換のアリール基を表
す。アリール基の例としてはフェニル、ナフチルが代表
的である。X3 が>N−とともに形成する含窒素複素環
基を表すとき、複素環基は、炭素数1〜20、好ましく
は1〜15の、ヘテロ原子として窒素原子以外に、例え
ば酸素原子または硫黄原子を含んでもよく、3〜12員
環、好ましくは5もしくは6員環の、置換もしくは無置
換の、飽和もしくは不飽和の、単環もしくは縮合環の複
素環基である。この複素環基の例としては、ピロリジ
ノ、ピペリジノ、モルホリノ、1−ピペラジニル、1−
インドリニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン
−1−イル、1−イミダゾリジニル、1−ピラゾリル、
1−ピロリニル、1−ピラゾリジニル、2,3−ジヒド
ロ−1−インダゾリル、2−イソインドリニル、1−イ
ンドリル、1−ピロリル、4−チアジン−s.s−ジオ
キソ−4−イルまたはベンズオキサジン−4−イルが挙
げられる。
【0013】前記X1 およびX2 が置換基を有するアル
キル、同アリールもしくは同複素環基を表すとき、およ
び、X3 が>N−とともに形成する含窒素複素環基が置
換基を有するとき、それらの置換基の例としては次のも
のが挙げられる。ハロゲン原子(例えばフッソ原子、ク
ロル原子)、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜3
0、好ましくは2〜20。例えばメトキシカルボニル、
ドデシルオキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボ
ニル)、アシルアミノ基(炭素数2〜30、好ましくは
2〜20。例えばアセトアミド、テトラデカンアミド、
2−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)、ブタンア
ミド、ベンズアミド)、スルホンアミド基(炭素数1〜
30、好ましくは1〜20。例えばメタンスルホンアミ
ド、ドデカンスルホンアミド、ヘキサデシルスルホンア
ミド、ベンゼンスルホンアミド)、カルバモイル基(炭
素数1〜30、好ましくは1〜20。例えばN−ブチル
カルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル)、N−
スルホニルカルバモイル基(炭素数1〜30、好ましく
は1〜20。例えばN−メシルカルバモイル、N−ドデ
シルスルホニルカルバモイル)、スルファモイル基(炭
素数1〜30、好ましくは1〜20。例えばN−ブチル
スルファモイル、N−ドデシルスルファモイル、N−ヘ
キサデシルスルファモイル、N−3−(2,4−ジ−t
−アミルフェノキシ)ブチルスルファモイル、N,N−
ジエチルスルファモイル)、アルコキシ基(炭素数1〜
30、好ましくは1〜20。例えばメトキシ、ヘキサデ
シルオキシ、イソプロポキシ)、アリールオキシ基(炭
素数6〜20、好ましくは6〜10。例えばフェノキ
シ、4−メトキシフェノキシ、3−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェノキシ、ナフトキシ)、アリールオキシカ
ルボニル基(炭素数7〜21、好ましくは7〜11。例
えばフェノキシカルボニル)、N−アシルスルファモイ
ル基(炭素数2〜30、好ましくは2〜20。例えばN
−プロパノイルスルファモイル、N−テトラデカノイル
スルファモイル)、スルホニル基(炭素数1〜30、好
ましくは1〜20。例えばメタンスルホニル、オクタン
スルホニル、4−ヒドロキシフェニルスルホニル、ドデ
カンスルホニル)、アルコキシカルボニルアミノ基(炭
素数1〜30、好ましくは1〜20。例えばエトキシカ
ルボニルアミノ)、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル
基、ヒドロキシル基、スルホ基、アルキルチオ基(炭素
数1〜30、好ましくは1〜20。例えばメチルチオ、
ドデシルチオ、ドデシルカルバモイルメチルチオ)、ウ
レイド基(炭素数1〜30、好ましくは1〜20。例え
ばN−フェニルウレイド、N−ヘキサデシルウレイ
ド)、アリール基(炭素数6〜20、好ましくは6〜1
0。例えばフェニル、ナフチル、4−メトキシフェニ
ル)、複素環基(炭素数1〜20、好ましくは1〜1
0。ヘテロ原子として例えばチッソ原子、酸素原子また
は硫黄原子を少なくとも一個以上含み3〜12、好まし
くは5もしくは6員環の、単環もしくは縮合環。例えば
2−ピリジル、3−ピラゾリル、1−ピロリル、2,4
−ジオキソ−1,3−イミダゾリジン−1−イル、2−
ベンズオキサゾリル、モルホリノ、インドリル)、アル
キル基(炭素数1〜30、好ましくは1〜20の、直
鎖、分岐、環状、飽和、不飽和。例えばメチル、エチ
ル、イソプロピル、シクロプロピル、t−ペンチル、t
−オクチル、シクロペンチル、t−ブチル、s−ブチ
ル、ドデシル、2−ヘキシルデシル)、アシル基(炭素
数1〜30、好ましくは2〜20。例えばアセチル、ベ
ンゾイル)、アシルオキシ基(炭素数2〜30、好まし
くは2〜20。例えばプロパノイルオキシ、テトラデカ
ノイルオキシ)、アリールチオ基(炭素数6〜20、好
ましくは6〜10。例えばフェニルチオ、ナフチルチ
オ)、スルファモイルアミノ基(炭素数0〜30、好ま
しくは0〜20。例えばN−ブチルスルファモイルアミ
ノ、N−ドデシルスルファモイルアミノ、N−フェニル
スルファモイルアミノ)またはN−スルフォニルスルフ
ァモイル基(炭素数1〜30、好ましくは1〜20。例
えばN−メシルスルファモイル、N−エタンスルフォニ
ルスルファモイル、N−ドデカンスルホニルスルファモ
イル、N−ヘキサデカンスルホニルスルファモイル)が
挙げられる。上記の置換基はさらに置換基を有してもよ
い。その置換基の例としてはここで挙げた置換基が挙げ
られる。
【0014】上記の中で好ましい置換基としてはアルコ
キシ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、アシ
ルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニル基、カルバモ
イル基、スルファモイル基、スルホンアミド基、ニトロ
基、アルキル基またはアリール基が挙げられる。一般式
(I)および(II)においてYがアリール基を表すと
き、炭素数6〜20、好ましくは6〜10の置換または
無置換のアリール基である。例えばフェニル基およびナ
フチル基がその代表的な例である。一般式(I)および
(II)においてYが複素環基を表すとき、X1 またはX
2 が複素環基を表すとき説明したのと同じ意味である。
上記Yが置換アリール基または置換複素環基を表すとき
置換基の例としては、例えば、前記X1 が置換基を有す
るときの例として列挙した置換基が挙げられる。Yが有
する置換基として好ましい例としては、その置換基の一
個がハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、スルファ
モイル基、カルバモイル基、スルホニル基、N−スルホ
ニルスルファモイル基、N−アシルスルファモイル基、
アルコキシ基、アシルアミノ基、N−スルホニルカルバ
モイル基、スルホンアミド基またはアルキル基であると
きである。
【0015】一般式(I)および(II)においてZで示
される基としては、従来知られているカップリング離脱
基のいずれであってもよい。好ましいZとしては、窒素
原子でカップリング位と結合する含窒素複素環基、アリ
ールオキシ基、アリールチオ基、複素環オキシ基、複素
環チオ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、ア
ルキルチオ基またはハロゲン原子が挙げられる。これら
の離脱基は、非写真性有用基または写真性有用基もしく
はその前駆体(例えば現像抑制剤、現像促進剤、脱銀促
進剤、カブラセ剤、色素、硬膜剤、カプラー、現像主薬
酸化体スカベンジャー、蛍光色素、現像主薬または電子
移動剤)のいずれであってもよい。Zが写真性有用基で
あるとき、従来知られているものが有用である。例えば
米国特許第4248962号、同4409323号、同
4438193号、同4421845号、同46185
71号、同4652516号、同4861701号、同
4782012号、同4857440号、同48471
85号、同4477563号、同4438193号、同
4628024号、同4618571号、同47419
94号、ヨーロッパ公開特許第193389A号、同3
48139Aまたは同272573Aに記載の写真性有
用基もしくはそれを放出するための離脱基(例えばタイ
ミング基)が用いられる。Zがカップリング位と窒素原
子で結合する含窒素複素環基を表すとき、好ましくは、
炭素数1〜15、好ましくは1〜10の、5もしくは6
員環の、置換もしくは無置換の、飽和もしくは不飽和
の、単環もしくは縮合環の複素環基である。ヘテロ原子
としては窒素原子以外に、酸素原子または硫黄原子を含
んでもよい。複素環基の好ましい具体例としては、1−
ピラゾリル、1−イミダゾリル、ピロリノ、1,2,4
−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール
−3−イル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイミダゾリ
ル、イミダゾリジン−2,4−ジオン−3−イル、オキ
サゾリジン−2,4−ジオン−3−イル、1,2,4−
トリアゾリジン−3,5−ジオン−4−イル、2−イミ
ダゾリノン−1−イル、3,5−ジオキソモルホリノま
たは1−イミダゾリルが挙げられる。これらの複素環基
が置換基を有するとき、その置換基としては、前記X1
基で示される基が有してもよい置換基として列挙した置
換基がその例として挙げられる。好ましい置換基として
は置換基の一個がアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン
原子、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボ
ニル基、アルキルチオ基、アシルアミノ基、スルホンア
ミド基、アリール基、ニトロ基、カルバモイル基、また
はスルホニル基であるときである。
【0016】Zが芳香族オキシ基を表すとき、好ましく
は炭素数6〜10の置換または無置換の芳香族オキシ基
である。特に好ましくは置換または無置換のフェノキシ
基である。置換基を有するとき、置換基の例としては、
前記X1 で示される基が有してもよい置換基として列挙
した置換基がその例として挙げられる。その中で好まし
い置換基としては少なくとも一個の置換基が電子吸引性
置換基である場合であり、その例としてはスルホニル
基、アルコキシカルボニル基、スルファモイル基、ハロ
ゲン原子、カルボキシル基、カルバモイル基、ニトロ
基、シアノ基またはアシル基が挙げられる。Zが芳香族
チオ基を表すとき、好ましくは炭素数6〜10の置換ま
たは無置換の芳香族チオ基である。特に好ましくは置換
まはた無置換のフェニルチオ基である。置換基を有する
とき、置換基の例としては、前記X1 で示される基が有
してもよい置換基として列挙した置換基がその例として
挙げられる。その中で好ましい置換基としては少なくと
も一個の置換基が、アルキル基、アルコキシ基、スルホ
ニル基、アルコキシカルボニル基、スルファモイル基、
ハロゲン原子、カルバモイル基、またはニトロ基である
ときである。
【0017】Zが複素環オキシ基を表すとき、複素環基
の部分は炭素数1〜20、好ましくは1〜10の、ヘテ
ロ原子として例えばチッソ原子、酸素原子または硫黄原
子を少なくとも一個以上含み3〜12、好ましくは5も
しくは6員環の、置換もしくは無置換の、飽和もしくは
不飽和の、単環もしくは縮合環の複素環基である。複素
環オキシ基の例としては、ピリジルオキシ基、ピラゾリ
ルオキシ基、またはフリルオキシ基が挙げられる。置換
基を有するとき、置換基の例としては、前記X1 で示さ
れる基が有してもよい置換基として列挙した置換基がそ
の例として挙げられる。その中で好ましい置換基として
は、置換基の一個がアルキル基、アリール基、カルボキ
シル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカル
ボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルチオ
基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ニトロ基、カ
ルバモイル基、またはスルホニル基であるときである。
Zが複素環チオ基を表すとき、複素環基の部分は炭素数
1〜20、好ましくは1〜10の、ヘテロ原子として例
えばチッソ原子、酸素原子または硫黄原子を少なくとも
一個以上含み3〜12、好ましくは5もしくは6員環
の、置換もしくは無置換の、飽和もしくは不飽和の、単
環もしくは縮合環の複素環基である。複素環チオ基の例
としては、テトラゾリルチオ基、1,3,4−チアジア
ゾリルチオ基、1,3,4−オキサジアゾリルチオ基、
1,3,4−トリアゾリルチオ基、ベンゾイミダゾリル
チオ基、ベンゾチアゾリルチオ基、または2−ピリジル
チオ基が挙げられる。置換基を有するとき、置換基の例
としては、前記X1 で示される基が有してもよい置換基
として列挙した置換基がその例として挙げられる。その
中で好ましい置換基としては、置換基の少なくとも一個
がアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキ
シ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、アルキルチオ基、アシルアミノ
基、スルホンアミド基、ニトロ基、カルバモイル基、ヘ
テロ環基またはスルホニル基であるときである。
【0018】Zがアシルオキシ基を表すとき、好ましく
は炭素数6〜10の、単環もしくは縮合環の、置換もし
くは無置換の芳香族アシルオキシ基、または炭素数2〜
30好ましくは2〜20の置換もしくは無置換の脂肪族
アシルオキシ基である。これらが置換基を有するとき、
置換基の例としては、前記X1 で示される基が有しても
よい置換基として列挙した置換基がその例として挙げら
れる。Zがカルバモイルオキシ基を表すとき、炭素数1
〜30、好ましくは1〜20の、脂肪族、芳香族、複素
環、置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基であ
る。例えばN,N−ジエチルカルバモイルオキシ、N−
フェニルカルバモイルオキシ、1−イミダゾリルカルボ
ニルオキシまたは1−ピロロカルボニルオキシが挙げら
れる。これらが置換基を有するとき、置換基の例として
は、前記X1 で示される基が有してもよい置換基として
列挙した置換基がその例として挙げられる。Zがアルキ
ルチオ基を表すとき、炭素数1〜30、好ましくは1〜
20の、直鎖、分岐、環状、飽和、不飽和、置換もしく
は無置換、のアルキルチオ基である。置換基を有すると
き、置換基の例としては、前記X1 で示される基が有し
てもよい置換基として列挙した置換基がその例として挙
げられる。
【0019】つぎに一般式(I)および(II)で表され
るカプラーの特に好ましい範囲について以下に述べる。
一般式(I)においてX1 で示される基は、好ましくは
アルキル基である。特に好ましくは炭素数1〜10のア
ルキル基である。一般式(I)および(II)においてY
で示される基は、好ましくは芳香族基である。特に好ま
しくはオルト位に置換基を少なくとも一個有するフェニ
ル基である。置換基の説明は前記Yが芳香族基である時
有してもよい置換基として説明したものが挙げられる。
好ましい置換基の説明も同じである。一般式(I)およ
び(II)においてZで示される基は、好ましくは5〜6
員の、窒素原子でカップリング位と結合する含窒素複素
環基、芳香族オキシ基、5〜6員の複素環オキシ基、ま
たは5〜6員の複素環チオ基が挙げられる。
【0020】一般式(I)および(II)において好まし
いカプラーは下記一般式(III) 、(IV)または(V)で示
される。 一般式(III)
【0021】
【化5】 一般式(IV)
【0022】
【化6】 一般式(V)
【0023】
【化7】
【0024】式中Zは一般式(I)において説明したの
と同じ意味を表し、X4 はアルキル基を表し、X5 はア
ルキル基もしくは芳香族基を表し、Arはオルト位に少
なくとも一個の置換基を有するフェニル基を表し、X6
は−C(R1 2 )−N<とともに含窒素複素環基(単
環または縮合環)を形成する有機残基を表し、X7 は−
C(R3 )=C(R4 )−N<とともに含窒素複素環基
(単環または縮合環)を形成する有機残基を表し、
1 、R2 、R3 およびR4 は水素原子または置換基を
表す。一般式(III) 〜(V)においてX4 〜X7 、Ar
およびZで示される基の詳しい説明および好ましい範囲
については、一般式(I)および(II)で述べた説明の
なかで、該当する範囲において説明したのと同じ意味で
ある。R1 〜R4 が置換基を表すとき、前記X1 が有し
てもよい置換基として列挙したものがその例として挙げ
られる。上記の一般式の中で特に好ましいカプラーは一
般式(IV)または(V)で表されるカプラーである。
【0025】一般式(I)〜(V)で示されるカプラー
は、X1 〜X7 、Y、Ar、R1 〜R4 およびZで示さ
れる基において2価またはそれ以上の基を介して互いに
結合する2量体またはそれ以上の多量体(例えばテロマ
ーまたはポリマー)を形成してもよい。この場合、前記
の各置換基において示した炭素原子数範囲の規定外とな
ってもよい。一般式(I)〜(V)で示されるカプラー
は、耐拡散型カプラーであるときが好ましい例である。
耐拡散型とは、分子が添加された層に不動化するため
に、充分に分子量を大きくする基を分子中に有するカプ
ラーのことである。通常、総炭素数8〜30、好ましく
は10〜20のアルキル基または総炭素数4〜20の置
換基を有するアリール基が用いられる。これらの耐拡散
基は分子中のいずれに置換されていてもよく、また複数
個有していてもよい。以下に一般式(I)〜(V)で示
されるイエローカプラーの具体例を示すが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。
【0026】
【化8】
【0027】
【化9】
【0028】
【化10】
【0029】
【化11】
【0030】
【化12】
【0031】
【化13】
【0032】
【化14】
【0033】
【化15】
【0034】
【化16】
【0035】
【化17】
【0036】
【化18】
【0037】
【化19】
【0038】
【化20】
【0039】
【化21】
【0040】
【化22】
【0041】
【化23】
【0042】本発明のイエローカプラーは、感光材料中
の感光性ハロゲン化銀乳剤層もしくはその隣接層に添加
することが好ましく、感光性ハロゲン化銀乳剤層に添加
することが特に好ましい。その感材中への総添加量は、
離脱基Zに写真性有用基成分が含まれる場合には、0.
0001〜0.80g/m2であり、好ましくは0.00
05〜0.50g/m2より好ましくは、0.02〜0.
30g/m2である。また離脱基Zに写真性有用基成分が
含まれない場合には、その添加量は0.001〜1.2
0g/m2であり、好ましくは0.01〜1.00g/m2
より好ましくは、0.10〜0.80g/m2である。本
発明のイエローカプラーは後述のように通常のカプラー
と同様にして添加することができる。 合成例(1) 例示カプラー(1) の合成 下記合成ルートにより合成した。
【0043】
【化24】
【0044】段階N,N−ジメチルホルムアミド10
0mlおよびアセトニトリル100mlの混合溶媒に(a)
の3.5g、2の13gを溶解した。この溶液に、室温
にてN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド6gを
溶解したアセトニトリル溶液40mlを滴下した。2時間
反応後、折出したN,N′−ジシクロヘキシル尿素をロ
別した。ロ液を水500mlに注加し、酢酸エチル500
mlで抽出した。分液ロートに移し水で洗浄した後油層を
分離した。溶媒を減圧で留去し残渣にヘキサンを加え結
晶化させた。16.1gの(c)を得た。
【0045】段階(c)の16gをジクロロメタン1
50mlに混合した。臭素4.8gを含むジクロロメタン
10mlの溶液を氷冷下(5℃〜10℃)滴下した。10
分間反応させた後分液ロートに移し水洗浄した。油層
((d)を含む)をとりこの溶液を次行程で用いた。 段階(e)の8.2gおよびトリエチルアミン8.8
mlをN,N−ジメチルホルムアミド160mlに加えた。
この溶液に前記で得た4のジクロロメタン溶液を室温に
て滴下した。1時間反応後酢酸エチル500mlを加え分
液ロートに移し水洗浄した。希塩酸で中和後再び水洗浄
した。油層を分離し溶媒を減圧で留去した。残査をカラ
ムクロマトグラフィーにより分離・精製した。充てん剤
としてシリカゲル、溶離液として酢酸エチル/ヘキサン
(1/1)を用いた。目的とする化合物を含むフラクシ
ョンを集め溶媒を減圧で留去することによりワックス状
の例示カプラー(1) の16.3gを得た。
【0046】合成例(2) 例示カプラー(2) の合成 合成例(1) と同様にして合成した。但し前記(b)の代
りに(f)、(e)の代りに(g)を各々等モル量置き
換えて、他は同様に行い、目的とする例示カプラー(2)
のワックス状の15.4gを得た。
【0047】
【化25】 合成例(3) 例示カプラー(6) の合成 下記スキームで示される反応により合成した。
【0048】
【化26】
【0049】N,N−ジメチルホルムアミド50mlに化
合物(i)の4.42gおよびトリエチルアミン1.8
7gを加えて10分間攪拌した。この溶液に室温で、塩
化メチレン20mlに化合物(h)の6.23gを溶解さ
せた溶液を15分間かけて滴下した。1時間室温で反応
させた後、反応溶液を水上にあけ酢酸エチルで抽出し
た。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、乾燥剤を濾
去、溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーによって精製し、目的の例示カプラー(6) 4.
7gを白色粉末として得た。
【0050】次に本発明に用いる芳香族第1級アミン現
像薬酸化体との反応により漂白促進剤もしくはその前駆
体を放出する化合物について説明する。本発明における
漂白促進剤もしくはその前駆体を放出する化合物として
は、好ましくは下記一般式(B)で表わされる化合物を
挙げることができる。 一般式(B) A−(L1)p −Z 式中、Aは現像主薬酸化体と反応して(L1)p −Zを開
裂する基を表わし、L1 はAとの結合が開裂した後Zを
開裂する基を表わし、pは0または1を表わし、Zは漂
白促進剤を表わす。
【0051】以下に一般式(B)で表わされる化合物に
ついてさらに詳しく説明する。一般式(B)において、
Aはカプラー残基を表わす。例えばイエローカプラー残
基(例えば開鎖ケトメチレン型)、マゼンタカプラー残
基(5−ピラゾロン型、ピラゾロイミダゾール型、ピラ
ゾロトリアゾール型など)、シアンカプラー残基(フェ
ノール型、ナフトール型など)、および無呈色カプラー
残基(インダノン型、アセトフェノン型など)が挙げら
れる。また、米国特許第4,315,070号、同4,
183,752号、同3,961,959号または第
4,171,223号に記載のヘテロ環型のカプラー残
基であってもよい。
【0052】Aの好ましい例は下記一般式(Cp−
1)、(Cp−2)、(Cp−3)、(Cp−4)、
(Cp−5)、(Cp−6)、(Cp−7)、(Cp−
8)、(Cp−9)または、(Cp−10)で表わされ
るカプラー残基であるときである。これらのカプラーは
カップリング速度が大きく好ましい。
【0053】
【化27】
【0054】
【化28】
【0055】
【化29】
【0056】
【化30】
【0057】
【化31】
【0058】
【化32】
【0059】
【化33】
【0060】
【化34】
【0061】
【化35】
【0062】
【化36】
【0063】上式においてカップリング位より派生して
いる自由結合手は、カップリング離脱基の結合位置を表
わす。上式においてR51,R52,R53,R54,R55,R
56,R57,R58,R59,R60,R61,R62またはR63
耐拡散基を含む場合、それは炭素数の総数が8ないし4
0、好ましくは10ないし30になるように選択され、
それ以外の場合、炭素数の総数は15以下が好ましい。
ビス型、テロマー型またはポリマー型のカプラーの場合
には上記の置換基のいずれかが二価基を表わし、繰り返
し単位などを連結する。この場合には炭素数の範囲は規
定外であってもよい。
【0064】以下にR51〜R63、b、dおよびeについ
て詳しく説明する。以下でR41は脂肪族基、芳香族基ま
たは複素環基を表わし、R42は芳香族基または複素環基
を表わし、R43,R44およびR45は水素原子、脂肪族
基、芳香族基または複素環基を表わす。R51はR41と同
じ意味を表わす。bは0または1を表わす。R52および
53は各々R42と同じ意味を表わす。R54はR41と同じ
意味の基R41CON(R43) −基、(R41)(R43) N
−基、R41SO2 N(R43) −基、R41S−基、R43
−基、(R45)(R43) NCON(R44) 基またはN≡
C−基を表わす。R55はR41と同じ意味の基を表わす。
56およびR57は各々R43と同じ意味の基、R41S−
基、R43O−基、R41CON(R43) −基、またはR41
SO2 N(R43) −基を表わす。R58はR41と同じ意味
の基を表わす。R59はR41と同じ意味の基、R41CON
(R43) −基、R41OCON(R43) −基、R41SO2
N(R43) −基、(R43)(R44) NCON(R45) −
基、R41O−基、R41S−基、ハロゲン原子、または
(R41)(R43) N−基を表わす。dは0ないし3を表
わす。dが複数のとき複数個のR59は同じ置換基または
異なる置換基を表わす。またそれぞれのR59が2価基と
なって連結し環状構造を形成してもよい。環状構造を形
成するための2価基の例としては
【0065】
【化37】
【0066】または
【0067】
【化38】
【0068】が代表的な例として挙げられる。ここでf
は0ないし4の整数、gは0ないし2の整数、を各々表
わす。R60はR41と同じ意味の基を表わす。R61はR41
と同じ意味の基、R62はR41と同じ意味の基、R41OC
ONH−基、R41SO2 NH−基、(R43)(R44)N
CON(R45)−基、(R43)(R44)NSO2 N(R
45)基、R43O−基、R41S−基、ハロゲン原子または
(R41)(R43)N−基を表わす。R63はR41と同じ意
味の基、(R43)(R44)NCON(R45)−基、(R
43)(R44)NCO−基、R41SO2 N(R44)−基、
(R43)(R44)NSO2 −基、R41SO2 −基、R43
OCO−基、R43O−SO2 −基、ハロゲン原子、ニト
ロ基、シアノ基またはR43CO−基を表わす。eは0な
いし4の整数を表わす。複数個のR62またはR63がある
とき各々同じものまたは異なるものを表わす。
【0069】上記において脂肪族基とは炭素数1〜3
2、好ましくは1〜22の飽和または不飽和、鎖状また
は環状、直鎖または分岐、置換または無置換の脂肪族炭
化水素基である。代表的な例としては、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、(t)−ブチ
ル、(i)−ブチル、(t)−アミノ、ヘキシル、シク
ロヘキシル、2−エチルヘキシル、オクチル、1,1,
3,3−テトラメチルブチル、デシル、ドデシル、ヘキ
サデシル、またはオクタデシルが挙げられる。
【0070】芳香族基とは炭素数6〜20好ましくは置
換もしくは無置換のフェニル基、または置換もしくは無
置換のナフチル基である。複素環基とは炭素数1〜2
0、好ましくは1〜7の、複素原子として窒素原子、酸
素原子もしくはイオウ原子から選ばれる、好ましくは3
員ないし8員環の置換もしくは無置換の複素環基であ
る。複素環基の代表的な例としては2−ピリジル、2−
チエニル、2−フリル、1,3,4−チアジアゾール−
2−イル、2,4−ジオキソ−1,3−イミダゾリジン
−5−イル、1,2,4−トリアゾール−2−イルまた
は1−ピラゾリルが挙げられる。
【0071】前記脂肪族炭化水素基、芳香族基および複
素環基が置換基を有するとき代表的な置換基としては、
ハロゲン原子、R47O−基、R46S−基、R47CON
(R48)−基、(R47)(R48)NCO−基、R46OC
ON(R47)−基、R46SO2 N(R47)−基、
(R47)(R48)NSO2 −基、R46SO2 −基、R47
OCO−基、(R47)(R48)NCON(R49)−基、
46と同じ意味の基、
【0072】
【化39】
【0073】R46COO−基、R47OSO2 −基、シア
ノ基またはニトロ基が挙げられる。ここでR46は脂肪族
基、芳香族基、または複素環基を表わし、R47、R48
よびR49は各々脂肪族基、芳香族基、複素環基または水
素原子を表わす。脂肪族基、芳香族基または複素環基の
意味は前に定義したのと同じ意味である。
【0074】次にR51〜R63、dおよびeの好ましい範
囲について説明する。R51は脂肪族基または芳香族基が
好ましい。R52 ,53およびR55は芳香族基が好まし
い。R54はR41CONH−基、または(R41)(R43
N−基が好ましい。R56およびR57は脂肪族基、芳香族
基、R41O−基、またはR41S−基が好ましい。R53
脂肪族基または芳香族基が好ましい。一般式(Cp−
6)においてR59はクロール原子、脂肪族基またはR41
CONH−基が好ましい。dは1または2が好ましい。
60は芳香族基が好ましい。一般式(Cp−7)におい
てR59はR41CONH−基が好ましい。一般式(Cp−
7)においてはdは1が好ましい。R61は脂肪族基また
は芳香族基が好ましい。一般式(Cp−8)においてe
は0または1が好ましい。R62としてはR41OCONH
−基、R41CONH−基またはR41SO2 NH−基が好
ましくこれらの置換位置はナフトール環の5位が好まし
い。一般式(Cp−9)においてR63としてはR41CO
NH−基、R41SO2 NH−基、(R41)(R43)NS
2 −基、R41SO2 −基、(R41)(R43)NCO−
基、ニトロ基またはシアノ基が好ましい。一般式(Cp
−10)においてR63は(R432 NCO−基、R43
CO−基またはR43CO−基が好ましい。
【0075】次にR51〜R63の代表的な例について説明
する。R51としては(t)−ブチル基、4−メトキシフ
ェニル基、フェニル基、3−{2(2,4−ジ−t−ア
ミルフェノキシ)ブタンアミド}フェニル基、またはメ
チル基が挙げられる。R52およびR53としては、フェニ
ル基、2−クロロ−5エトキシ基、2−クロロ−5−ド
デシルオキシカルボニルフェニル基、2−クロロ−5−
ヘキサデシルスルホンアミドフェニル基、2−クロロ−
5−テトラデカンアミドフェニル基、2−クロロ−5−
{4−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンア
ミド}フェニル基、2−クロロ−5−{2−(2,4−
ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンアミド}フェニル
基、2−メトキシフェニル基、2−メトキシ−5−テト
ラデシルオキシカルボニルフェニル基、2−クロロ−5
−(1−エトキシカルボニルエトキシカルボニル)フェ
ニル基、2−ピリジル基、2−クロロ−5−オクチルオ
キシカルボニルフェニル基、2,4−ジクロロフェニル
基、2−クロロ−5−(1−ドデシルオキシカルボニル
エトキシカルボニル)フェニル基、2−クロロフェニル
基または2−エトキシフェニル基が挙げられる。
【0076】R54としては、ブタノイルアミノ基、2−
クロロ−3−プロパノイルアミノアニリノ基、3−{2
−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンアミ
ド}ベンズアミド基、3−{4−(2,4−ジ−t−ア
ミルフェノキシ)ブタンアミド}ベンズアミド基、2−
クロロ−5−テトラデカンアミドアニリン基、5−
(2,4−ジ−t−アミルフェノキシアセトアミド)ベ
ンズアミド基、2−クロロ−5−ドデセニルスクシンイ
ミドアニリノ基、2−クロロ−5−{2−(3−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェノキシ)テトラデカンアミ
ド}アニリノ基、2,2−ジメチルプロパンアミド基、
2−(3−ペンタデシルフェノキシ)ブタンアミド基、
ピロリジノ基またはN,N−ジブチルアミノ基が挙げら
れる。R55としては、2,4,6−トリクロロフェニル
基、2−クロロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル
基、2,3−ジクロロフェニル基、2,6−ジクロロ−
4−メトキシフェニル基、4−{2−(2,4−ジ−t
−アミルフェノキシ)ブタンアミド}フェニル基または
2,6−ジクロロ−4−メタンスルホニルフェニル基、
が好ましい例である。R56としてはメチル基、エチル
基、イソプロピル基、メトキシ基、エトキシ基、メチル
チオ基、エチルチオ基、3−フェニルウレイド基、また
は3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プロピル
基が挙げられる。R57としては3−(2,4−ジ−t−
アミルフェノキシ)プロピル基、3−〔4−{2−〔4
−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキシ〕
テトラデカンアミド}フェニル〕プロピル基、メトキシ
基、メチルチオ基、エチルチオ基、メチル基、1−メチ
ル−2−(2−オクチルオキシ−5−〔2−オクチルオ
キシ−5−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フ
ェニルスルホンアミド〕フェニルスルホンアミド〕エチ
ル基、3−{4−(4−ドデシルオキシフェニルスルホ
ンアミド)フェニル}プロピル基、1,1−ジメチル−
2−(2−オクチルオキシ−5−(1,1,3,3−テ
トラメチルブチル)フェニルスルホンアミド〕エチル
基、またはドデシルチオ基が挙げられる。R58としては
2−クロロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、ヘ
プタフルオロプロピル基、1−(2,4−ジ−t−アミ
ルフェノキシ)プロピル基、3−(2,4−ジ−t−ア
ミルフェノキシ)プロピル基、2,4−ジ−t−アミル
メチル基、またはフリル基が挙げられる。R59としては
クロル原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、イソプロピル基、2−(2,4−ジ−t−アミルフ
ェノキシ)ブタンアミド基、2−(2,4−ジ−t−ア
ミルフェノキシ)ヘキサンアミド基、2−(2,4−ジ
−t−オクチルフェノキシ)オクタンアミド基、2−
(2−クロロフェノキシ)テトラデカンアミド基、2−
{4−(4−ヒドロキシフェニルスルホニル)フェノキ
シ}テトラデカンアミド基、または2−{2−(2,4
−ジ−t−アミルフェノキシアセトアミド)フェノキ
シ}ブタンアミド基が挙げられる。R60としては4−シ
アノフェニル基、2−シアノフェニル基、4−ブチルス
ルホニルフェニル基、4−プロピルスルホニルフェニル
基、4−クロロ−3−シアノフェニル基、4−エトキシ
カルボニルフェニル基、または3,4−ジクロロフェニ
ル基が挙げられる。R61としては、プロピル基、2−メ
トキシフェニル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、シク
ロヘキシル基、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキ
シ)プロピル基、4−(2,4−ジ−t−アミルフェノ
キシ)ブチル基、3−ドデシルオキシプロピル基、t−
ブチル基、2−メトキシ−5−ドデシルオキシカルボニ
ルフェニル基、または1−ナフチル基が挙げられる。R
62としてはイソブチルオキシカルボニルアミノ基、エト
キシカルボニルアミノ基、フェニルスルホニルアミノ
基、メタンスルホンアミド基、ベンズアミド基、トリフ
ルオロアセトアミド基、3−フェニルウレイド基、ブト
キシカルボニルアミノ基、またはアセトアミド基が挙げ
られる。R63としては、2,4−ジ−t−アミルフェノ
キシアセトアミド基、2−(2,4−ジ−t−アミルフ
ェノキシ)ブタンアミド基、ヘキサデシルスルホンアミ
ド基、N−メチル−N−オクタデシルスルファモイル
基、N,N−ジオクチルスルファモイル基、4−t−オ
クチルベンゾイル基、ドデシルオキシカルボニル基、ク
ロール原子、ニトロ基、シアノ基、N−{4−(2,4
−ジ−t−アミルフェノキシ)ブチル}カルバモイル
基、N−3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)プ
ロピルスルファモイル基、メタンスルホニル基またはヘ
キサデシルスルホニル基が挙げられる。
【0077】一般式(B)において、L1 は好ましくは
以下のものが挙げられる。 (1) ヘミアセタールの開裂反応を利用する基 例えば米国特許第4,146,396号、特開昭60−
249148号および同60−249149号に記載が
あり下記一般式で表わされる基である。ここで*印は一
般式(I) で表わされる化合物のA、L1 またはL2 と結
合する位置を表わし、**印はL1 、L2 またはPUG
と結合する位置を表わす。 一般式(T−1) *−(W−C(R11) (R12) )t −** 式中、Wは酸素原子、イオウ原子または−N(R13) −
基を表わし、R11およびR12は水素原子または置換基を
表わし、R13は置換基を表わし、tは1または2を表わ
す。tが2のとき、2つの−W−C(R11) (R12) −
は同じものもしくは異なるものを表わす。R11およびR
12が置換基を表わすときおよびR13の代表的な例は各々
15基、R15CO−基、R15SO2 −基、(R15)(R
16) NCO−基または(R15)(R16) NSO2 −基が
挙げられる。ここでR15は脂肪族基、芳香族基または複
素環基を表わし、R16は水素原子、脂肪族基、芳香族基
または複素環基を表わす。R11、R12及びR13の各々が
2価基を表わし、連結し、環状構造を形成する場合も包
含される。一般式(T−1)で表わされる基の具体例と
しては以下のような基が挙げられる。
【0078】
【化40】
【0079】(2) 分子内求核置換反応を利用して開裂反
応を起こさせる基 例えば米国特許第4,248,292号に記載のあるタ
イミング基が挙げられる。下記一般式で表わすことがで
きる。 一般式(T−2) *−Nu−Link−E−** 式中、Nuは求核基を表わし、酸素原子またはイオウ原
子が求核種の例であり、Eは求電子基を表わし、Nuよ
り求核攻撃を受けて**印との結合を開裂できる基であ
りLinkはNuとEとが分子内求核置換反応すること
ができるように立体的に関係づける連結基を表わす。一
般式(T−2)で表わされる基の具体例としては例えば
以下のものである。
【0080】
【化41】
【0081】(3) 共役系に沿った電子移動反応を利用し
て開裂反応を起こさせる基。 例えば米国特許第4,409,323号、同第4,42
1,845号、特開昭57−188035号、同58−
98728号、同58−209736号、同58−20
9737号、同58−209738号等に記載があり、
下記一般式(T−3)で表わされる基である。 一般式(T−3)
【0082】
【化42】
【0083】式中、*印、**印、W、R11、R12およ
びtは(T−1)について説明したのと同じ意味を表わ
す。ただし、R11とR12とが結合してベンゼン環または
複素環の構成要素となってもよい。また、R11もしくは
12とWとが結合してベンゼン環または複素環を形成し
てもよい。また、Z1 とZ2 はそれぞれ独立に炭素原子
または窒素原子を表わし、xとyは0または1を表わ
す。Z1 が炭素原子のときxは1であり、Z1 が窒素原
子のときxは0である。Z2 とyとの関係もZ1 とxと
の関係と同じである。また、tは1または2を表わし、
tが2のとき2つの
【0084】
【化43】
【0085】は同じでも異なっていてもよい。以下に
(T−3)の具体例を挙げる。
【0086】
【化44】
【0087】
【化45】
【0088】(4) エステルの加水分解による開裂反応を
利用する基。 例えば西独公開特許第2,626,315号に記載のあ
る連結基であり以下の基が挙げられる。式中*印および
**印は一般式(T−1)について説明したのと同じ意
味である。 一般式(T−4) 一般式(T−5) −O−CO−** −S−CS−**
【0089】(5) イミノケタールの開裂反応を利用する
基。 例えば米国特許第4,546,073号に記載のある連
結基であり、以下の一般式で表わされる基である。 一般式(T−6)
【0090】
【化46】
【0091】式中、*印、**印およびWは一般式(T
−1)において説明したのと同じ意味であり、R14はR
13と同じ意味を表わす。一般式(T−6)で表わされる
基の具体的例としては以下の基が挙げられる。
【0092】
【化47】
【0093】L1 として好ましくは(T−1)〜(T−
5)で示されるものであり、特に好ましくは(T−1)
と(T−4)である。pは好ましくは0または1であ
る。
【0094】一般式(B)においてZで表わされる基は
詳しくは公知の漂白促進剤残基が挙げられる。例えば米
国特許第3,893,858号明細書、英国特許第11
38842号明細書、特開昭53−141623号公報
に記載されている如き種々のメルカプト化合物、特開昭
53−95630号公報に記載されている如きジスルフ
ィド結合を有する化合物、特公昭53−9854号公報
に記載されている如きチアゾリジン誘導体、特開昭53
−94927号公報に記載されている如きイソチオ尿素
誘導体、特公昭45−8506号公報、特公昭49−2
6586号公報に記載されている如きチオ尿素誘導体、
特開昭49−42349号公報に記載されている如きチ
オアミド化合物、特開昭55−26506号公報に記載
されている如きジチオカルバミン酸塩類、米国特許第4
5−52834号明細書に記載されいる如きアリーレン
ジアミン化合物等である。これらの化合物は、分子中に
含まれる置換可能なヘテロ原子において、一般式(B)
におけるA−(L1)p −と結合するのが好ましい例であ
る。
【0095】Zで表わされる基は好ましくは下記一般式
(III) 、(IV) または(V) で表わされる基である。 一般式(III)
【0096】
【化48】
【0097】一般式(IV)
【0098】
【化49】
【0099】一般式(V)
【0100】
【化50】
【0101】式中*印はA−(L1)p −と結合する位置
を表わし、R31は炭素数1〜8好ましくは1〜5の2価
の脂肪族基を表わし、R32はR31と同じ意味の基、炭素
6〜10の2価の芳香族基または3員ないし8員環、好
ましくは5員もしくは6員環の2価の複素環基を表わ
し、X1 は−O−、−S−、−COO−、−SO2 −、
−N(R33)−、−N(R33)−CO−、−N(R33
−SO2 −、−S−CO−、−CO−、−N(R33)C
OO−、−N=C(R33)−、−N(R33)CO−N
(R34)−、または−N(R33)SO2 N(R34)−基
を表わし、、X2 は炭素数6〜10の芳香族基を表わ
し、X3 はSと結合する少なくとも1個の炭素原子を環
内に有する3員ないし8員環の、好ましくは5員または
6員環の複素環基を表わし、Y1 はカルボキシル基もし
くはその塩、スルホ基もしくはその塩、ヒドロキシル
基、ホスホン酸基もしくはその塩、アミノ基(炭素数1
〜4の脂肪族基で置換されてもよい)、−NHSO2
35もしくは−SO2 NH−R35基を表わし(ここで塩
とはナトリウム塩、カリウム塩もしくはアンモニウム塩
などを意味する)、Y2 はY1 で説明したのと同じ意味
の基もしくは水素原子を表わし、rは0または1を表わ
し、iは0ないし4の整数を表わし、jは1ないし4の
整数を表わしkは0ないし4の整数を表わす。但し、j
個のY1 はR31−{(X1)r −R32i およびX2
{(X1)r −R32iの置換可能な位置において結合
し、k個のY1 はX3 −{(X1)r −R32i の置換可
能な位置において結合し、kおよびjが複数のとき各々
kおよびj個のY1 は同じものまたは異なるものを表わ
し、iが複数のときi個の(X1)r −R32は同じものま
たは異なるものを表わす。ここでR33、R34およびR35
は各々水素原子または炭素数1〜8、好ましくは1〜5
の脂肪族基を表わす。R31ないしR35は脂肪族基を表わ
すとき鎖状もしくは環状、直鎖もしくは分岐、飽和もし
くは不飽和、置換もしくは無置換のいずれであってもよ
い。無置換が好ましいが、置換基としては例えばハロゲ
ン原子、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ
基)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ基、エチルチ
オ基)などが挙げられる。
【0102】X2 で表わされる芳香族基およびR32が芳
香族基を表わすときの芳香族基は置換基を有してもよ
い。例えば、前記脂肪族基置換基として列挙したものが
挙げられる。
【0103】X3 で表わされる複素環基およびR2 が複
素環基を表わすときの複素環基はヘテロ原子として酸素
原子、イオウ原子もしくは窒素原子を有する飽和もしく
は不飽和、置換もしくは無置換の複素環基である。例え
ばピリジン環、イミダゾール環、ピペリジン環、オキシ
ラン環、スルホラン環、イミダゾリジン環、チアゼピン
環またはピラゾール環などが挙げられる。置換基として
は前記脂肪族基置換基として列挙したものなどが挙げら
れる。一般式(III)で表わされる基の具体例としては例
えば以下のものが挙げられる。
【0104】
【化51】
【0105】
【化52】
【0106】一般式(IV)で表わされる基の具体例として
は例えば以下のものが挙げられる。
【0107】
【化53】
【0108】一般式(V) で表わされる基の具体例として
は例えば以下のものが挙げられる。
【0109】
【化54】
【0110】
【化55】
【0111】次に本発明に好ましく用いられる漂白促進
剤を放出する化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0112】
【化56】
【0113】
【化57】
【0114】
【化58】
【0115】
【化59】
【0116】
【化60】
【0117】
【化61】
【0118】
【化62】
【0119】
【化63】
【0120】
【化64】
【0121】
【化65】
【0122】
【化66】
【0123】
【化67】
【0124】
【化68】
【0125】
【化69】
【0126】
【化70】
【0127】
【化71】
【0128】
【化72】
【0129】
【化73】
【0130】
【化74】
【0131】その他、リサーチ・ディスクロージャー I
tem No. 24241号、同11449号、特開昭61
−201247号公報、特願昭61−252847号、
同61−2688770号、同61−268871号に
記載された化合物も同様に用いられる。また、本発明に
用いられる漂白促進剤放出化合物は、上記の特許明細書
の記載に基づいて容易に合成することができる。
【0132】一般式(B)の化合物は感光材料のすべて
の層に添加することができるが、感光性乳剤層に添加す
ることが好ましく、更にはより多くの感光性乳剤層に添
加すると、効果が著しい。一般式(B)の化合物の添加
量は化合物の構造により異なるが好ましくは同一層もし
くは隣接層に存在する銀1モルあたり1×10-5から1
モル、特に好ましくは1×10-4から0.5モルであ
る。一般式(B)の化合物の添加方法は、後述の通常の
カプラーと同様の方法で感光材料に導入することが可能
である。
【0133】一般式(B)の化合物は脱銀性を改良し、
色再現性を良化するとともに、本発明の前記一般式(I)
及び/または一般式(II)で表わされるカプラーと使用す
るとき、従来一般式(B) の化合物を使用する場合に問題
となっていた感光材料の経時保存時の写真性の変動が小
さくなり、また脱銀性の改良効果が大きいので発色現像
より後の処理時間を色像堅牢性を劣化させることなく短
縮することができる。さらに、この脱銀性の改良は後述
するハロゲン化銀乳剤の使用上の制約をも緩和すること
ができる。
【0134】次に本発明に用いる平板状ハロゲン化銀乳
剤について詳しく説明する。本発明に使用する平板状ハ
ロゲン化銀乳剤において、平均アスペクト比とはハロゲ
ン化銀粒子における厚みに対する直径の比の平均値を意
味する。即ち、個々のハロゲン化銀粒子の直径を厚みで
除した値の平均値である。ここで直径とは、ハロゲン化
銀乳剤を顕微鏡又は電子顕微鏡で観察したとき、粒子の
投影面積と等しい面積を有する円の直径を指すものとす
る。従って、平均アスペクト比が2:1以上であると
は、この円の直径が粒子の厚みに対して2倍以上である
ことを意味する。
【0135】本発明のハロゲン化銀乳剤に用いられる平
板状ハロゲン化銀粒子において、粒子径は粒子厚さの2
倍以上であるが、好ましくは3〜20倍、より好ましく
は4〜15倍、特に好ましくは5〜10倍である。又、
全ハロゲン化銀粒子の投影面積における平板状ハロゲン
化銀粒子の占める割合は50%以上であるが、好ましく
は70%以上、特に好ましくは85%以上である。この
ような乳剤を用いることにより優れた鮮鋭度のハロゲン
化銀写真感光材料を得ることができる。鮮鋭度が優れて
いるのはこのような乳剤を用いた乳剤層による光散乱が
従来の乳剤層と比較して極めて小さいことによる。この
ことは、当業者が日常使用しうる実験方法により容易に
確認することができる。平板状ハロゲン化銀乳剤を用い
た乳剤層の光散乱が小さい理由は明らかではないが、平
板状ハロゲン化銀乳剤の主要面が支持体面と平行に配向
するためではないかと考えられる。又、平板状ハロゲン
化銀粒子の径としては、0.2〜20μm、好ましくは
0.3〜10.0μmであり、特に好ましくは0.4〜
5.0μmである。粒子の厚みとしては、好ましくは
0.5μm以下である。ここで平板状ハロゲン化銀粒子
径とは、粒子の投影面積に等しい面積の円の直径をい
う。また、粒子の厚みとは、平板状ハロゲン化銀粒子を
構成する二つの平行な面の間の距離で表わされる。
【0136】本発明において、より好ましい平板状ハロ
ゲン化銀粒子は、粒子直径が0.3μm以上10.0μ
m以下で、粒子厚さが0.3μm以下であり、且つ平均
(直径/厚さ)が5以上10以下である。これ以上にな
ると感光材料を折り曲げたり、固く巻き込んだり、ある
いは鋭利な物に触れた時に写真性能に異常が出ることが
あり好ましくない。更に好ましくは、粒子直径が0.4
μm以上5.0μm以下で、平均(直径/厚さ)が5以
上の粒子が全ハロゲン化銀粒子の全投影面積の85%以
上を占めるハロゲン化銀写真乳剤の場合である。
【0137】本発明で使用する平板状ハロゲン化銀粒子
は、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀
のいずれでもよいが、臭化銀、沃化銀15モル%以下の
沃臭化銀、又は塩化銀50モル%以下で沃化銀2モル%
以下の塩沃臭化銀及び塩臭化銀がより好ましく、混合ハ
ロゲン化銀における組成分布は均一でも局在化していて
もよい。又、粒子サイズ分布は狭くても広くてもいずれ
でも良い。
【0138】本発明で使用する平板状のハロゲン化銀乳
剤は、Cugnac ,Chateau の報告や、Duffin著“ Photogr
aphic Emulsion Chemistry ”(Focal Prss 刊、New Yo
rk1966年)66頁〜72頁、及びA.P.H.Triv
elli ,W.F.Smith 編“ Phot.Journal"80(194
0年)285頁に記載されているが、特願昭58−11
3927号、同58−113928号、同58−127
921号に記載された方法等を参照すれば容易に調製す
ることができる。例えばpBrが1.3以下の比較的高
pAg値の雰囲気中で平板状粒子が重量で40%以上存
在する種晶を形成し、同程度のpBr値に保ちつつ銀及
びハロゲン溶液を同時に添加しつつ種晶を成長させるこ
とにより得られる。この粒子成長過程において、親たな
結晶核が発生しないように銀及びハロゲン溶液を添加す
ることが望ましい。平板状ハロゲン化銀粒子の大きさ
は、温度調節、溶剤の種類や質の選択、粒子成長時に用
いる銀塩、及びハロゲン化物の添加速度等をコントロー
ルすることにより調整することができる。
【0139】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の製造時
に、必要に応じてハロゲン化銀溶剤を用いることによ
り、粒子サイズ、粒子の形状(直径/厚み比等)、粒子
サイズの分布、粒子の成長速度をコントロールすること
ができる。溶剤の使用量は、反応溶液の10-3〜1.0
重量%の範囲が好ましく、特に10-2〜10-1重量%の
範囲が好ましい。本発明においては、溶剤の使用量の増
加と共に粒子サイズ分布を単分散化し、成長速度を進め
ることができる一方、溶剤の使用量と共に粒子の厚みが
増加する傾向もある。
【0140】本発明においては、ハロゲン化銀溶剤とし
て公知のものを使用することができる。屡々用いられる
ハロゲン化銀溶剤としては、アンモニア、チオエーテ
ル、チオ尿素類、チオシアネート塩、チアゾリンチオン
類などを挙げることができる。チオエーテルに関して
は、米国特許第3,271,157号、同第3,57
4,628号、同第3,790,387号等を参考にす
ることができる。又、チオ尿素類に関しては特開昭53
−82408号、同55−77737号、チオシアネー
ト塩に関しては米国特許第2,222,264号、同第
2,448,534号、同第3,320,069号、チ
アゾリンチオン類に関しては、特開昭53−14431
9号をそれぞれ参考にすることができる。ハロゲン化銀
粒子の形成又は物理熟成の過程においては、カドミウ
ム、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩又はその
錯塩、ロジウム塩又はその錯塩、鉄塩又は鉄錯塩等を共
存させてもよい。
【0141】本発明で使用する平板状ハロゲン化銀粒子
の製造時には、粒子成長を速めるために添加する銀塩溶
液(AgNO3 水溶液)とハロゲン化物溶液(例えばK
Br水溶液)の添加速度、添加量、添加濃度を上昇させ
る方法が好ましく用いられる。これらの方法に関して
は、例えば米国特許第1,335,925号、米国特許
第3,650,757号、同第3,672,900号、
同第4,242,445号、特開昭55−142329
号、同55−158124号等の記載を参考にすること
ができる。
【0142】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、必要
により化学増感をすることができる。化学増感のために
は例えば、H.Frieser 編 “Die Grundlagen derPh
otographischen Prozesse mit Silberhalogeniden"(Aka
demischeVerlagsgesellschaft . 1968年)675頁
〜735頁に記載の方法を用いることができる。即ち、
活性ゼラチンや銀と反応し得る硫黄を含む化合物(例え
ばチオ硫酸塩、チオ尿素類、メルカプト化合物類、ロー
ダニン類)を用いる硫黄増感法;還元性物質(例えば、
第一錫塩、アミン類、ヒドラジン誘導体、ホルムアミジ
ンスルフィン酸、シラン化合物)を用いる還元増感法;
貴金属化合物(例えば、金錯塩の他、Pt、Ir、Pd
等の周期律表第VIII族の金属の錯塩)を用いる貴金属増
感法などを単独又は組み合わせて用いることができる。
これらの具体例は、硫黄増感法については米国特許第
1,574,944号、同第2,278,947号、同
第2,410,689号、同第2,728,668号、
同第3,656,955号等、還元増感法については米
国特許第2,419,974号、同第2,983,60
9号、同第4,054,458号等、貴金属増感法につ
いては米国特許第2,399,083号、同第2,44
8,060号、英国特許第618,061号等の各明細
書に記載されている。特に省銀の観点から、本発明の平
板状ハロゲン化銀粒子は金増感又は硫黄増感、或いはこ
れらの併用が好ましい。
【0143】本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は、必要
に応じてメチン色素類その他によって分光増感すること
ができる。又、前述した鮮鋭度の向上の他に分光感度が
高いことも本発明の平板状ハロゲン化銀粒子の特長であ
る。用いられる色素には、シアニン色素、メロシアニン
色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロ
ポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色
素およびヘミオキソノール色素が包含される。特に有用
な色素は、シアニン色素、メロシアニン色素、および複
合メロシアニン色素に属する色素である。有用な増感色
素としては例えば、ドイツ特許第929,080号、米
国特許第2,493,748号、同第2,503,77
6号、同第2,519,001号、同第2,912,3
29号、同第3,656,959号、同第3,672,
897号、同第4,025,349号、英国特許第1,
242,588号、特公昭44−14030号に記載さ
れたものを挙げることが出来る。これらの増感色素は単
独に用いてもよいが、それらの組合せを用いてもよく、
増感色素の組合せは特に、強色増感の目的でしばしば用
いられる。その代表例は米国特許第2,688,545
号、同第2,977,229号、同第3,397,06
0号、同第3,522,052号、同第3,527,6
41号、同第3,617,293号、同第3,628,
964号、同第3,666,480号、同第3,67
2,898号、同第3,679,428号、同第3,8
14,609号、同第4,026,707号、英国特許
第1,344,281号、特公昭43−4936号、同
53−12375号、特開昭52−109925号、同
52−110618号に記載されている。
【0144】本発明で使用する写真乳剤には、感光材料
の製造工程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止
し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の化
合物を含有させることができる。すなわちアゾール類、
例えばベンゾチアゾリウム塩、ニトロイミダゾール類、
トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ベンズイミダ
ゾール類(特に、ニトロー又はハロゲン置換体);ヘテ
ロ環メルカプト化合物類、例えば、メルカプトチアゾー
ル類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプトベン
ズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール類、メル
カプトテトラゾール類(特に1−フェニル−5−メルカ
プトテトラゾール)、メルカプトピリミジン類;カルボ
キシル基やスルホン基等の水溶性基を有する上記のヘテ
ロ環メルカプト化合物類;例えばオキサドリンチオンの
ようなチオケト化合物;アザインデン類、たとえばトリ
アザインデン類、テトラアザインデン類(特に4−ヒド
ロキシ置換(1,3,3a,7)テトラアザインデン
類);ベンゼンチオスルフォン酸類;ベンゼンスルフィ
ン酸;等のようなカブリ防止剤または安定剤として知ら
れた、多くの化合物を加えることができる。これらの更
に詳しい具体例及びその使用方法については、たとえば
米国特許第3,954,474号、同第3,982,9
47号、同第4,021,248号の各明細書、又は特
公昭52−28660号公報の記載を参考にすることが
できる。
【0145】本発明の前記乳剤は単分散乳剤であること
が好ましい。本発明に係わる単分散乳剤とは、ハロゲン
化銀粒子の粒径に関する変動係数S/r(バー)が、
0.25以下の粒径分布を有する乳剤である。ここでr
(バー)は平均粒径、Sは粒径に関する標準偏差であ
る。すなわち、個々の乳剤粒子の粒径がr(バー)iで
あり、その数がniであるとき、平均粒径r(バー)は
【0146】
【数1】
【0147】で定義され、その標準偏差Sは
【0148】
【数2】
【0149】と定義される。本発明でいう個々の粒子径
とは、ハロゲン化銀乳剤をティ・エイチ・ジェームス
(T.H.James)ら著「ザ・セオリー・オブ・ザ・フォ
トグラフィック・プロセス」(The Theory of the Phot
ographic Process) 第3版 36〜43頁、マクミラン
社発行(1966年)に記載されているような当業界で
よく知られた方法(通常は電子顕微鏡撮影)で微小撮影
した場合に投影された面積に相当した投影面積相当直径
である。ここでハロゲン化銀粒子の投影相当直径とは上
述の著書に示されているようにハロゲン化銀粒子の投影
面積と等しい円の直径で定義される。従ってハロゲン化
銀粒子の形状が球状以外(たとえば立方体、八面体、十
四面体、平板状、ジャガイモ状など)の場合も上述のよ
うに平均粒径r(バー)およびその偏差Sを求めること
が可能である。ハロゲン化銀粒子の粒径にかかわる変動
係数は0.25以下であるが、好ましくは0.20以下
より好ましくは0.15以下である。
【0150】本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤は、特開
昭63−151618号等に記載されている単分散六角
平板状ハロゲン化銀乳剤であることが特に好ましい。こ
こで六角平板状ハロゲン化銀粒子とは、その{1,1,
1}面の形状が六角形であり、隣辺比率が、2以下であ
ることを特徴としている。ここで隣辺比率とは、六角形
を形成する最小の長さを有する辺の長さに対する最大の
長さを有する辺の長さの比である。本発明の六角平板状
ハロゲン化銀粒子は、隣辺比率が2以下であれば、その
角が幾分丸味をおびていてもよい。角が丸みをおびてい
る場合の辺の長さは、その辺の直線部分を延長し、隣接
する辺の直線部分を延長した線との交点の間の距離で表
わされる。本発明の六角平板状粒子の六角形を形成する
各辺は、その1/2以上が実質的に直線からなることが
好ましく、特に4/5以上が実質的に直線からなること
が好ましい。本発明において、隣辺比率は1〜1.5で
あることが好ましい。
【0151】本発明の六角平板状ハロゲン化銀乳剤は、
分散媒とハロゲン化銀粒子とからなり該ハロゲン化銀粒
子の全投影面積の50%以上、好ましくは70%以上よ
り好ましくは、90%以上が上記六角平板状ハロゲン化
銀粒子によって占められている。本発明において、六角
平板状ハロゲン化銀粒子のハロゲン組成としては臭化
銀、沃臭化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀のいずれかであっ
てもよいが臭化銀及び沃臭化銀が好ましい。沃臭化銀の
場合沃化銀含量は0〜30モル%であり、好ましくは、
2〜15%、より好ましくは4〜12モル%である。沃
化銀の粒子内分布は、粒子全体に均一であってもよい
し、粒子内部と表面層とで沃化銀含量が異なってもよい
し、又、粒子内部に異なった沃化銀含量の層がいくつも
ある所謂多重構造であってもよいが、粒子内部よりも粒
子表面の方が沃化銀含量が少ない、所謂る内部ヨード型
粒子が好ましい。
【0152】六角平板状ハロゲン化銀乳剤の製造法は、
米国特許第4,797,354号を参考にすることがで
きる。単分散六角平板状ハロゲン化銀乳剤の作り方とし
ては、製造工程を核形成、オストワルド熟成及び粒子成
長の過程に分ける。各形成時には、pBrを1.0〜
2.5に保ち、できるだけ平行な双晶面をもつ核(平板
粒子核)を多くつくるような過飽和条件(温度、ゼラチ
ン濃度、銀塩水溶液と、ハロゲン化アルカリ水溶液の添
加速度、pBr、ヨードイオン含量、攪拌回転数、p
H、ハロゲン化銀溶剤量、塩濃度など)で核形成を行な
う。オストワルド熟成時には、核形成時に形成された平
板粒子核以外の粒子を消滅せしめ、平板粒子核のみを成
長させかつ単分散性の良い核にするために温度、pB
r、pH、ゼラチン濃度、ハロゲン化銀溶剤量などを調
節する。粒子成長時にはpBr及び添加する銀イオン量
とハロゲンイオン量を調節することによって所望のアス
ペクト比と粒子サイズをもつ六角平板状ハロゲン化銀粒
子を得ることができる。粒子成長時は、銀イオン及びハ
ロゲンイオンの添加速度を結晶臨界成速度速の30〜100
%にすることが好ましい。
【0153】本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤は、通常
化学的に増感されている。化学増感は、上記ハロゲン化
銀乳剤形成後に行なわれるが、ハロゲン化銀乳剤形成
後、化学増感を行なう間に、前記乳剤を水洗してもよ
い。化学増感については、リサーチ・ディスクロージャ
ーNo. 17643(1978年12月:23頁)及び同
No. 18716(1979年11月:648頁右欄)に
記載されておりpAg5〜10、pH5〜8及び温度3
0〜80℃において硫黄、セレン、テルル、金、白金、
パラジウム、イリジウムまたはこれら増感剤の複数の組
み合わせを用いて行なうことができる。
【0154】又、本発明の平板状ハロゲン化銀乳剤は、
分光増感色素の存在下で化学増感されることが好まし
い。分光増感色素の存在下で化学増感する方法は、例え
ば米国特許第4,425,426号、同4,442,2
01号、特開昭59−9658号、同61−10314
9号、同61−133941号、などに記載されてい
る。用いられる分光増感色素としては通常ハロゲン化銀
写真感光材料に用いられる分光増感色素であればいかな
るものでもよく、その分光増感色素は、リサーチ・ディ
スクロージャーNo. 17643の23〜24頁及び同N
o. 18716の648頁右欄〜649頁右欄に記載さ
れている。分光増感色素は一種類でも数種類混ぜて使用
してもよい。
【0155】分光増感色素を添加する時期は、化学増感
の開始前(粒子形成時、粒子形成終了時、水洗後)、化
学増感の途中及び化学増感終了時のいずれの時期でもよ
いが粒子形成終了後化学増感の開始前又は化学増感の終
了時が好ましい。添加される分光増感色素の量は、任意
であるが飽和吸着量の30〜100%が好ましく、より
好ましくは、50〜90%である。本発明の平板状ハロ
ゲン化銀乳剤は、通常分光増感されている。用いられる
分光増感色素としては上記と同様上記の2つのリサーチ
・ディスクロージャーに記載されている。上述のように
化学増感時に分光増感色素を存在させた乳剤は、分光増
感するために、同種又は別種の色素を更に追加で添加し
てもよいし、しなくてもよい。
【0156】本発明の乳剤は感光性乳剤層に単独で用い
てもよいし、平均粒子サイズの異なる2種以上の乳剤ま
たは平均沃化銀含有率が異なる2種以上の乳剤と混合し
て同一感光層中に用いてもよい。上記のように、乳剤を
混合して用うることは、階調コントロール、低露光量領
域から高露光量領域すべてにわたる粒状性のコントロー
ル、および発色現像依存性(時間および発色現像主薬の
亜硫酸ナトリウム塩等の現像液内組成依存性、pH依存
性)のコントロールなどの観点から好ましい。また本発
明の乳剤は特開昭60−143332号、同60−25
4032号に記載されている、粒子間の沃化銀含有率の
相対標準偏差が20%以下であることが特に好ましい。
【0157】本発明では、前述の一般式(I) 及び/また
は一般式(II)で表わされるカプラーと漂白促進剤もしく
はその前駆体を放出する化合物を、上述の平板状ハロゲ
ン化銀乳剤粒子とともに使用するとき、従来脱銀性や感
光材料の経時保存性などに問題があり、その使用が困難
であったこれらの点を粒状性、鮮鋭度の画質の改良と併
せて達成することができる。さらに、この脱銀性の改良
は後述する感光材料の処理、特に発色現像より後の脱銀
工程にかかわる処理時間の短縮を図ることも可能ならし
めるものである。
【0158】次に、本発明にかかわる処理について説明
する。処理工程時間は、通常感光材料がカラー現像液に
接触してから最終浴(一般には水洗または安定化浴)を
終了するまでの時間で定義されるが、本発明の発色現像
より後の処理時間とは、カラー発色現像工程の次の工程
の処理液に接触してから上述と同じ最終浴を終了するま
での時間であって、この処理工程の時間の合計が3分1
5秒以下である。先に説明した本発明の感光材料は、リ
サーチ・ディスクロージャー(RD)No. 17643の
28〜29頁及び同No. 18716の651頁左欄〜右
欄に記載された通常の方法によって現像処理することが
できるが、本発明は上述のように発色現像処理より後の
処理時間を短縮することができ、処理の迅速化を図るこ
とができる。発色現像処理以降の工程の具体例として
は、 水洗−漂白−水洗−定着−水洗−安定 漂白−漂白定着−定着−水洗−安定 リンス−漂白−定着−水洗−安定 漂白−漂白定着−水洗−安定 漂白−定着−水洗−安定 水洗−漂白−定着−安定 リンス−漂白定着−水洗−安定 漂白定着−水洗−安定 漂白−定着−水洗 などを挙げることができるが、これらに限定されるもの
ではない。上記の各工程は槽を2槽以上に分けて処理す
ることも含む。本発明の発色現像後の処理時間の合計3
分15秒以下とは上述の処理工程の具体例に挙げた各工
程の槽の数の減少、槽内処理時間の短縮、処理工程の減
縮、槽間のクロスオーバー時間の短縮などを含むもので
あり、この処理時間の合計3分15秒以下を本発明に実
施してもその写真性能、画質(粒状性、鮮鋭度、脱銀性
など)、色像保存性などの諸性能を低下させない範囲で
処理に要する時間を短縮できることを意味する。本発明
において発色現像後の処理時間の合計は3分15秒以下
であるが、特に2分30秒以下においても好ましい時間
である。また、発色現像も含めた全処理時間としては6
分30秒以下であり、好ましくは5分30秒以下であ
る。
【0159】本発明の感光材料は、支持体上に青感色性
層、緑感色性層、赤感色性層のハロゲン化銀乳剤層の少
なくとも1層が設けられていればよく、ハロゲン化銀乳
剤層および非感光性層の層数および層順に特に制限はな
い。典型的な例としては、支持体上に、実質的に感色性
は同じであるが感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤
層から成る感光性層を少なくとも1つ有するハロゲン化
銀写真感光材料であり、該感光性層は青色光、緑色光、
および赤色光の何れかに感色性を有する単位感光性層で
あり、多層ハロゲン化銀カラー写真感光材料において
は、一般に単位感光性層の配列が、支持体側から順に赤
感色性層、緑感色性層、青感色性の順に設置される。し
かし、目的に応じて上記設置順が逆であっても、また同
一感色性層中に異なる感光性層が挟まれたような設置順
をもとり得る。上記のハロゲン化銀感光性層の間および
最上層、最下層には各種の中間層等の非感光性層を設け
てもよい。該中間層には、特開昭61-43748号、同59-113
438号、同59-113440号、同61-20037号、同61-20038号明
細書に記載されるようなカプラー、DIR化合物等が含
まれていてもよく、通常用いられるように混色防止剤を
含んでいてもよい。各単位感光性層を構成する複数のハ
ロゲン化銀乳剤層は、西独特許第1,121,470号あるいは
英国特許第923,045 号に記載されるように高感度乳剤
層、低感度乳剤層の2層構成を好ましく用いることがで
きる。通常は、支持体に向かって順次感光度が低くなる
様に配列するのが好ましく、また各ハロゲン乳剤層の間
には非感光性層が設けられていてもよい。また、特開昭
57-112751号、同62-200350号、同62-206541号、62-2065
43 号等に記載されているように支持体より離れた側に
低感度乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置し
てもよい。具体例として支持体から最も遠い側から、低
感度青感光性層(BL)/高感度青感光性層(BH)/高感
度緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL) /高感度
赤感光性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)の順、また
はBH/BL/GL/GH/RH/RLの順、またはBH/BL/GH/GL
/RL/RHの順等に設置することができる。また特公昭 5
5-34932 号公報に記載されているように、支持体から最
も遠い側から青感光性層/GH/RH/GL/RLの順に配列す
ることもできる。また特開昭56-25738号、同62-63936号
明細書に記載されているように、支持体から最も遠い側
から青感光性層/GL/RL/GH/RHの順に配列することも
できる。また特公昭49-15495号公報に記載されているよ
うに上層を最も感光度の高いハロゲン化銀乳剤層、中層
をそれよりも低い感光度のハロゲン化銀乳剤層、下層を
中層よりも更に感光度の低いハロゲン化銀乳剤層を配置
し、支持体に向かって感光度が順次低められた感光度の
異なる3層から構成される配列が挙げられる。このよう
な感光度の異なる3層から構成される場合でも、特開昭
59-202464 号明細書に記載されているように、同一感色
性層中において支持体より離れた側から中感度乳剤層/
高感度乳剤層/低感度乳剤層の順に配置されてもよい。
その他、高感度乳剤層/低感度乳剤層/中感度乳剤層、
あるいは低感度乳剤層/中感度乳剤層/高感度乳剤層な
どの順に配置されていてもよい。 また、4層以上の場
合にも、上記の如く配列を変えてよい。色再現性を改良
するために、米国特許第4,663,271 号、同第 4,705,744
号,同第 4,707,436号、特開昭62-160448 号、同63- 89
850 号の明細書に記載の、BL,GL,RLなどの主感光層と分
光感度分布が異なる重層効果のドナー層(CL)を主感光
層に隣接もしくは近接して配置することが好ましい。上
記のように、それぞれの感光材料の目的に応じて種々の
層構成・配列を選択することができる。
【0160】以下に、前述のハロゲン化銀乳剤以外の乳
剤について述べる。本発明に用いられる写真感光材料の
写真乳剤層に含有される好ましいハロゲン化銀は約30モ
ル%以下のヨウ化銀を含む、ヨウ臭化銀、ヨウ塩化銀、
もしくはヨウ塩臭化銀である。特に好ましいのは約2モ
ル%から約10モル%までのヨウ化銀を含むヨウ臭化銀も
しくはヨウ塩臭化銀である。写真乳剤中のハロゲン化銀
粒子は、立方体、八面体、十四面体のような規則的な結
晶を有するもの、球状、板状のような変則的な結晶形を
有するもの、双晶面などの結晶欠陥を有するもの、ある
いはそれらの複合形でもよい。ハロゲン化銀の粒径は、
約 0.2μm以下の微粒子でも投影面積直径が約10μmに
至るまでの大サイズ粒子でもよい。本発明に使用できる
ハロゲン化銀写真乳剤は、例えばリサーチ・ディスクロ
ージャー(RD)No.17643 (1978年12月),22〜23頁,
“I. 乳剤製造(Emulsion preparation and type
s)”、および同No.18716 (1979年11月), 648 頁、同N
o.307105(1989年11月),863 〜865 頁、およびグラフキ
デ著「写真の物理と化学」,ポールモンテル社刊(P.Gl
afkides, Chemie et Phisique Photographique, PaulMo
ntel, 1967)、ダフィン著「写真乳剤化学」,フォーカ
ルプレス社刊(G.F. Duffin,Photographic Emulsion Ch
emistry (Focal Press, 1966))、ゼリクマンら著「写真
乳剤の製造と塗布」、フォーカルプレス社刊(V. L. Ze
likman et al.,Making and Coating Photographic Emul
sion, Focal Press, 1964) などに記載された方法を用
いて調製することができる。
【0161】結晶構造は一様なものでも、内部と外部と
が異質なハロゲン組成からなるものでもよく、層状構造
をなしていてもよい、また、エピタキシャル接合によっ
て組成の異なるハロゲン化銀が接合されていてもよく、
また例えばロダン銀、酸化鉛などのハロゲン化銀以外の
化合物と接合されていてもよい。また種々の結晶形の粒
子の混合物を用いてもよい。上記の乳剤は潜像を主とし
て表面に形成する表面潜像型でも、粒子内部に形成する
内部潜像型でも表面と内部のいずれにも潜像を有する型
のいずれでもよいが、ネガ型の乳剤であることが必要で
ある。内部潜像型のうち、特開昭 63-264740号に記載の
コア/シェル型内部潜像型乳剤であってもよい。このコ
ア/シェル型内部潜像型乳剤の調製方法は、特開昭 59-
133542号に記載されている。この乳剤のシェルの厚み
は、現像処理等によって異なるが、3 〜40nmが好まし
く、5 〜20nmが特に好ましい。
【0162】ハロゲン化銀乳剤は、通常、物理熟成、化
学熟成および分光増感を行ったものを使用する。このよ
うな工程で使用される添加剤はリサーチ・ディスクロー
ジャーNo.17643、同No.18716および同No.307105 に記載
されており、その該当箇所を後掲の表にまとめた。本発
明の感光材料には、感光性ハロゲン化銀乳剤の粒子サイ
ズ、粒子サイズ分布、ハロゲン組成、粒子の形状、感度
の少なくとも1つの特性の異なる2種類以上の乳剤を、
同一層中に混合して使用することができる。米国特許第
4,082,553号に記載の粒子表面をかぶらせたハロゲン化
銀粒子、米国特許第 4,626,498号、特開昭 59-214852号
に記載の粒子内部をかぶらせたハロゲン化銀粒子、コロ
イド銀を感光性ハロゲン化銀乳剤層および/ または実質
的に非感光性の親水性コロイド層に好ましく使用でき
る。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化銀粒子
とは、感光材料の未露光部および露光部を問わず、一様
に( 非像様に)現像が可能となるハロゲン化銀粒子のこ
とをいう。粒子内部または表面をかぶらせたハロゲン化
銀粒子の調製法は、米国特許第 4,626,498号、特開昭 5
9-214852号に記載されている。粒子内部がかぶらされた
コア/シェル型ハロゲン化銀粒子の内部核を形成するハ
ロゲン化銀は、同一のハロゲン組成をもつものでも異な
るハロゲン組成をもつものでもよい。粒子内部または表
面をかぶらせたハロゲン化銀としては、塩化銀、塩臭化
銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀のいずれをも用いることがで
きる。これらのかぶらされたハロゲン化銀粒子の粒子サ
イズには特別な限定はないが、平均粒子サイズとしては
0.01〜0.75μm、特に0.05〜0.6μmが好ましい。また、
粒子形状については特に限定はなく、規則的な粒子でも
よく、また、多分散乳剤でもよいが、単分散( ハロゲン
化銀粒子の重量または粒子数の少なくとも95%が平均粒
子径の±40%以内の粒子径を有するもの)であることが
好ましい。
【0163】本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀
を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化
銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感
光せずに、その現像処理において実質的に現像されない
ハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされてい
ないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の
含有率が 0〜 100モル%であり、必要に応じて塩化銀お
よび/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃化
銀を 0.5〜10モル%含有するものである。微粒子ハロゲ
ン化銀は、平均粒径(投影面積の円相当直径の平均値)
が0.01〜0.5μm が好ましく、0.02〜 0.2μm がより好
ましい。微粒子ハロゲン化銀は、通常の感光性ハロゲン
化銀と同様の方法で調製できる。この場合、ハロゲン化
銀粒子の表面は、光学的に増感される必要はなく、また
分光増感も不要である。ただし、これを塗布液に添加す
るのに先立ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデ
ン系、ベンゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化
合物または亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加してお
くことが好ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層
に、コロイド銀を好ましく含有させることができる。本
発明の感光材料の塗布銀量は、6.0g/m2以下が好まし
く、4.5g/m2以下が最も好ましい。
【0164】本発明に使用できる公知の写真用添加剤も
上記の3つのリサーチ・ディスクロージャーに記載され
ており、下記の表に関連する記載箇所を示した。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1. 化学増感剤 23頁 648頁右欄 866頁 2. 感度上昇剤 648 頁右欄 3. 分光増感剤、 23〜24頁 648頁右欄 866〜868頁 強色増感剤 〜649頁右欄 4. 増 白 剤 24頁 647頁右欄 868頁 5. かぶり防止 24 〜25頁 649頁右欄 868〜870頁 剤、安定剤 6. 光吸収剤、 25 〜26頁 649頁右欄 873頁 フィルター 〜650頁左欄 染料、紫外 線吸収剤 7. ステイン 25 頁右欄 650頁左欄 872頁 防止剤 〜右欄 8. 色素画像 25頁 650頁左欄 872頁 安定剤 9. 硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 874〜875頁 10. バインダー 26頁 651頁左欄 873〜874頁 11. 可塑剤、 27頁 650頁右欄 876頁 潤滑剤 12. 塗布助剤、 26 〜27頁 650頁右欄 875〜876頁 表面活性剤 13. スタチツク 27頁 650頁右欄 876〜877頁 防止剤 14. マツト剤 878〜879頁
【0165】また、ホルムアルデヒドガスによる写真性
能の劣化を防止するために、米国特許 4,411,987号や同
第 4,435,503号に記載されたホルムアルデヒドと反応し
て、固定化できる化合物を感光材料に添加することが好
ましい。本発明の感光材料に、米国特許第 4,740,454
号、同第 4,788,132号、特開昭62-18539号、特開平1-28
3551号に記載のメルカプト化合物を含有させることが好
ましい。本発明の感光材料に、特開平1-106052号に記載
の、現像処理によって生成した現像銀量とは無関係にか
ぶらせ剤、現像促進剤、ハロゲン化銀溶剤またはそれら
の前駆体を放出する化合物を含有させることが好まし
い。本発明の感光材料に、国際公開WO88/04794号、特表
平1-502912号に記載された方法で分散された染料または
EP 317,308A 号、米国特許 4,420,555号、特開平1-2593
58号に記載の染料を含有させることが好ましい。本発明
には種々のカラーカプラーを使用することができ、その
具体例は前出のリサーチ・ディスクロージャーNo.1764
3、VII −C〜G、および同No.307105 、VII −C〜G
に記載された特許に記載されている。イエローカプラー
としては、前記カプラー以外に例えば米国特許第3,933,
501号、同第4,022,620号、同第4,326,024号、同第4,40
1,752号、同第4,248,961号、特公昭 58-10739 号、英国
特許第 1,425,020号、同第 1,476,760号、米国特許第3,
973,968号、同第4,314,023号、同第4,511,649号、欧州
特許第249,473A号、等に記載のものが好ましい。
【0166】マゼンタカプラーとしては5-ピラゾロン系
及びピラゾロアゾール系の化合物が好ましく、米国特許
第 4,310,619号、同第 4,351,897号、欧州特許第 73,63
6号、米国特許第 3,061,432号、同第 3, 725,067 号、
リサーチ・ディスクロージャーNo.24220(1984年6
月)、特開昭60-33552号、リサーチ・ディスクロージャ
ーNo.24230(1984年6月)、特開昭60-43659号、同61-7
2238号、同60-35730号、同55-118034 号、同60-185951
号、米国特許第4,500,630 号、同第4,540,654 号、同第
4,556,630号、国際公開WO88/04795号等に記載のものが
特に好ましい。シアンカプラーとしては、フェノール系
及びナフトール系カプラーが挙げられ、米国特許第 4,0
52,212号、同第 4,146,396号、同第 4,228,233号、同第
4,296,200号、同第 2,369,929号、同第 2,801,171号、
同第 2,772,162号、同第2,895,826 号、同第 3,772,002
号、同第 3,758,308号、同第 4,334,011号、同第 4,32
7,173号、西独特許公開第3,329,729 号、欧州特許第 12
1,365A号、同第 249, 453A号、米国特許第 3,446,622
号、同第 4,333,999号、同第 4,775,616号、同第 4,45
1,559号、同第 4,427,767号、同第 4,690,889号、同第
4,254, 212号、同第4,296,199号、特開昭 61-42658 号
等に記載のものが好ましい。さらに、特開昭64-553号、
同64-554号、同64-555号、同64-556に記載のピラゾロア
ゾール系カプラーや、米国特許第4,818,672 号に記載の
イミダゾール系カプラーも使用することができる。ポリ
マー化された色素形成カプラーの典型例は、米国特許第
3,451,820号、同第 4,080,211号、同第 4,367,282号、
同第 4,409,320号、同第 4,576, 910 号、英国特許 2,1
02,137号、欧州特許第341,188A号等に記載されている。
【0167】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、米国特許第4,366,237号、英国特許第 2,125,
570号、欧州特許第 96,570 号、西独特許(公開)第 3,
234,533号に記載のものが好ましい。発色色素の不要吸
収を補正するためのカラード・カプラーは、リサーチ・
ディスクロージャーNo.17643のVII −G項、同No.30710
5 のVII −G項、米国特許第4,163,670 号、特公昭57-3
9413号、米国特許第4,004,929 号、同第4,138,258号、
英国特許第1,146,368号に記載のものが好ましい。ま
た、米国特許第 4,774,181号に記載のカップリング時に
放出された蛍光色素により発色色素の不要吸収を補正す
るカプラーや、米国特許第 4,777,120号に記載の現像主
薬と反応して色素を形成しうる色素プレカーサー基を離
脱基として有するカプラーを用いることも好ましい。カ
ップリングに伴って写真的に有用な残基を放出する化合
物もまた本発明で好ましく使用できる。現像抑制剤を放
出するDIRカプラーは、前述のRD 17643、VII −F項
及び同No.307105、VII −F項に記載された特許、特開
昭57-151944号、同57-154234 号、同60-184248 号、同6
3-37346号、同63-37350号、米国特許4,248,962号、同4,
782,012 号に記載されたものが好ましい。現像時に画像
状に造核剤もしくは現像促進剤を放出するカプラーとし
ては、英国特許第 2,097,140号、同第 2,131,188号、特
開昭59-157638 号、同59-170840号に記載のものが好ま
しい。また、特開昭 60-107029号、同 60-252340号、特
開平1- 44940号、同 1-45687号に記載の現像主薬の酸化
体との酸化還元反応により、かぶらせ剤、現像促進剤、
ハロゲン化銀溶剤等を放出する化合物も好ましい。
【0168】その他、本発明の感光材料に用いることの
できる化合物としては、米国特許第4,130,427号等に記
載の競争カプラー、米国特許第 4,283,472号、同第 4,3
38,393号、同第 4,310,618号等に記載の多当量カプラ
ー、特開昭60-185950 号、特開昭62-24252号等に記載の
DIRレドックス化合物放出カプラー、DIRカプラー
放出カプラー、DIRカプラー放出レドックス化合物も
しくはDIRレドックス放出レドックス化合物、欧州特
許第173,302A号、同第313,308A号に記載の離脱後復色す
る色素を放出するカプラー、米国特許第 4,555,477号等
に記載のリガンド放出カプラー、特開昭63-75747号に記
載のロイコ色素を放出するカプラー、米国特許第4,774,
181 号に記載の蛍光色素を放出するカプラー等が挙げら
れる。
【0169】本発明に使用するカプラーは、種々の公知
分散方法により感光材料に導入できる。水中油滴分散法
に用いられる高沸点溶媒の例は米国特許第 2,322,027号
などに記載されている。水中油滴分散法に用いられる常
圧での沸点が175 ℃以上の高沸点有機溶剤の具体例とし
ては、フタル酸エステル類(ジブチルフタレート、ジシ
クロヘキシルフタレート、ジ-2- エチルヘキシルフタレ
ート、デシルフタレート、ビス(2,4-ジ-t- アミルフェ
ニル)フタレート、ビス(2,4-ジ-t- アミルフェニル)
イソフタレート、ビス(1,1-ジエチルプロピル)フタレ
ートなど)、リン酸またはホスホン酸のエステル類(ト
リフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、
2-エチルヘキシルジフェニルホスフェート、トリシクロ
ヘキシルホスフェート、トリ-2- エチルヘキシルホスフ
ェート、トリドデシルホスフェート、トリブトキシエチ
ルホスフェート、トリクロロプロピルホスフェート、ジ
-2-エチルヘキシルフェニルホスホネートなど)、安息
香酸エステル類(2-エチルヘキシルベンゾエート、ドデ
シルベンゾエート、2-エチルヘキシル-p-ヒドロキシベ
ンゾエートなど) 、アミド類(N,N-ジエチルドデカンア
ミド、N,N-ジエチルラウリルアミド、N-テトラデシルピ
ロリドンなど) 、アルコール類またはフェノール類(イ
ソステアリルアルコール、2,4-ジ-tert-アミルフェノー
ルなど)、脂肪族カルボン酸エステル類(ビス(2-エチ
ルヘキシル)セバケート、ジオクチルアゼレート、グリ
セロールトリブチレート、イソステアリルラクテート、
トリオクチルシトレートなど)、アニリン誘導体(N,N-
ジブチル-2- ブトキシ-5-tert-オクチルアニリンな
ど)、炭化水素類(パラフィン、ドデシルベンゼン、ジ
イソプロピルナフタレンなど)などが挙げられる。また
補助溶剤としては、沸点が約30℃以上、好ましくは50℃
以上約 160℃以下の有機溶剤などが使用でき、典型例と
しては酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2-エトキシエ
チルアセテート、ジメチルホルムアミドなどが挙げられ
る。ラテックス分散法の工程、効果および含浸用のラテ
ックスの具体例は、米国特許第 4,199,363号、西独特許
出願(OLS)第 2,541,274号および同第2,541,230 号など
に記載されている。
【0170】本発明のカラー感光材料中には、フェネチ
ルアルコールや特開昭63-257747号、同 62-272248号、
および特開平 1-80941号に記載の1,2-ベンズイソチアゾ
リン-3-オン、n-ブチル p-ヒドロキシベンゾエート、
フェノール、4-クロル -3,5-ジメチルフェノール、2-フ
ェノキシエタノール、2-(4-チアゾリル)ベンズイミダ
ゾール等の各種の防腐剤もしくは防黴剤を添加すること
が好ましい。本発明は種々のカラー感光材料に適用する
ことができる。一般用もしくは映画用のカラーネガフィ
ルム、スライド用もしくはテレビ用のカラー反転フィル
ム、カラーペーパー、カラーポジフィルムおよびカラー
反転ペーパーなどを代表例として挙げることができる。
本発明に使用できる適当な支持体は、例えば、前述のR
D.No.17643の28頁、同No.18716の 647頁右欄から 648
頁左欄、および同No.307105 の 879頁に記載されてい
る。本発明の感光材料は、乳剤層を有する側の全親水性
コロイド層の膜厚の総和が28μm 以下であることが好ま
しく、23μm 以下がより好ましく、18μm 以下が更に好
ましく、16μm 以下が特に好ましい。また膜膨潤速度T
1/2 は30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましい。
膜厚は、25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した
膜厚を意味し、膜膨潤速度T1/2 は、当該技術分野にお
いて公知の手法に従って測定することができる。例え
ば、エー・グリーン(A.Green)らによりフォトグラフィ
ック・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Photog
r.Sci.Eng.),19卷、2号,124 〜129 頁に記載の型のス
エロメーター(膨潤計)を使用することにより、測定で
き、T1/2 は発色現像液で30℃、3 分15秒処理した時に
到達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚とし、飽和膜厚
の1/2 に到達するまでの時間と定義する。膜膨潤速度T
1/2 は、バインダーとしてのゼラチンに硬膜剤を加える
こと、あるいは塗布後の経時条件を変えることによって
調整することができる。また、膨潤率は 150〜400 %が
好ましい。膨潤率とは、さきに述べた条件下での最大膨
潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−膜厚)/膜厚に従っ
て計算できる。本発明の感光材料は、乳剤層を有する側
の反対側に、乾燥膜厚の総和が2μm〜20μmの親水性コ
ロイド層(バック層と称す)を設けることが好ましい。
このバック層には、前述の光吸収剤、フィルター染料、
紫外線吸収剤、スタチック防止剤、硬膜剤、バインダ
ー、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性剤等を含有さ
せることが好ましい。このバック層の膨潤率は150〜500
%が好ましい。
【0171】本発明に従ったカラー写真感光材料は、前
述のRD.No.17643の28〜29頁、同No.18716の 651左欄
〜右欄、および同No.307105 の880 〜881 頁に記載され
た通常の方法によって現像処理することができる。本発
明の感光材料の現像処理に用いる発色現像液は、好まし
くは芳香族第一級アミン系発色現像主薬を主成分とする
アルカリ性水溶液である。この発色現像主薬としては、
アミノフェノール系化合物も有用であるが、p-フェニレ
ンジアミン系化合物が好ましく使用され、その代表例と
しては3-メチル-4- アミノ-N,Nジエチルアニリン、3-メ
チル-4- アミノ-N- エチル-N- β- ヒドロキシエチルア
ニリン、3-メチル-4- アミノ-N- エチル-N- β-メタン
スルホンアミドエチルアニリン、3-メチル-4- アミノ-N
- エチル- β- メトキシエチルアニリン、4-アミノ-3-
メチル-N- メチル-N-(3-ヒドロキシプロピル) アニリ
ン、4-アミノ-3- メチル-N- エチル-N-(3-ヒドロキシプ
ロピル) アニリン、4-アミノ-3- メチル-N- エチル-N-
(2-ヒドロキシプロピル) アニリン、4-アミノ-3- エチ
ル-N- エチル-N-(3-ヒドロキシプロピル) アニリン、4-
アミノ-3- メチル-N- プロピル-N-(3-ヒドロキシプロピ
ル) アニリン、4-アミノ-3- プロピル-N- メチル-N-(3-
ヒドロキシプロピル) アニリン、4-アミノ-3- メチル-N
- メチル-N-(4-ヒドロキシブチル) アニリン、4-アミノ
-3- メチル-N- エチル-N-(4-ヒドロキシブチル) アニリ
ン、4-アミノ-3- メチル-N- プロピル-N-(4-ヒドロキシ
ブチル) アニリン、4-アミノ-3- メチル-N- エチル-N-
(3-ヒドロキシ-2- メチルプロピル) アニリン、4-アミ
ノ-3- メチル-N,N- ビス(4- ヒドロキシブチル) アニリ
ン、4-アミノ-3- メチル-N,N- ビス(5- ヒドロキシペン
チル) アニリン、4-アミノ-3- メチル-N-(5-ヒドロキシ
ペンチル)-N-(4- ヒドロキシブチル)アニリン、4-アミ
ノ-3- メトキシ-N- エチル-N-(4-ヒドロキシブチル) ア
ニリン、4-アミノ-3- エトキシ-N,N- ビス(5- ヒドロキ
シペンチル) アニリン、4-アミノ-N- プロピル-N-(4-ヒ
ドロキシブチル) アニリン及びこれらの硫酸塩、塩酸塩
もしくはp-トルエンスルホン酸塩などが挙げられる。こ
れらの中で、特に、3-メチル-4- アミノ-N- エチル-N -
β- ヒドロキシエチルアニリン、4-アミノ-3- メチル-N
-(3-ヒドロキシブチル) アニリンおよびこれらの塩酸
塩、P-トルエンスルホン酸塩もしくは硫酸塩が好まし
い。4-アミノ-3- メチル-N- エチル-(3-ヒドロキシブチ
ル) アニリンおよびその塩類は発色性が高くなる、現像
時間が短縮化できる、色像保存性が向上するなどという
観点で特に好ましい。これらの化合物は目的に応じ2種
以上併用することもできる。 発色現像液は、アルカリ
金属の炭酸塩、ホウ酸塩もしくはリン酸塩のようなpH緩
衝剤、塩化物塩、臭化物塩、沃化物塩、ベンズイミダゾ
ール類、ベンゾチアゾール類もしくはメルカプト化合物
のような現像抑制剤またはカブリ防止剤などを含むのが
一般的である。また必要に応じて、ヒドロキシルアミ
ン、ジエチルヒドロキシルアミン、亜硫酸塩、N,N-ビス
カルボキシメチルヒドラジンの如きヒドラジン類、フェ
ニルセミカルバジド類、トリエタノールアミン、カテコ
ールスルホン酸類の如き各種保恒剤、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコールのような有機溶剤、ベンジル
アルコール、ポリエチレングリコール、四級アンモニウ
ム塩、アミン類のような現像促進剤、色素形成カプラ
ー、競争カプラー、1-フェニル-3-ピラゾリドンのよう
な補助現像主薬、粘性付与剤、アミノポリカルボン酸、
アミノポリホスホン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノ
カルボン酸に代表されるような各種キレート剤、例え
ば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチ
レントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢
酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、1-ヒドロキシエチ
リデン-1,1- ジホスホン酸、ニトリロ-N,N,N-トリメチ
レンホスホン酸、エチレンジアミン-N,N,N,N- テトラメ
チレンホスホン酸、エチレンジアミン-ジ(o- ヒドロ
キシフェニル酢酸) 及びそれらの塩を代表例として挙げ
ることができる。
【0172】また反転処理を実施する場合は通常黒白現
像を行ってから発色現像する。この黒白現像液には、ハ
イドロキノンなどのジヒドロキシベンゼン類、1-フェニ
ル-3- ピラゾリドンなどの3-ピラゾリドン類またはN-メ
チル-p- アミノフェノールなどのアミノフェノール類な
ど公知の黒白現像主薬を単独であるいは組み合わせて用
いることができる。これらの発色現像液及び黒白現像液
のpHは9〜12であることが一般的である。またこれらの
現像液の補充量は、処理するカラー写真感光材料にもよ
るが、一般に感光材料1平方メートル当たり3l 以下で
あり、補充液中の臭化物イオン濃度を低減させておくこ
とにより 500ml 以下にすることもできる。補充量を低
減する場合には処理槽の空気との接触面積を小さくする
ことによって液の蒸発、空気酸化を防止することが好ま
しい。処理槽での写真処理液と空気との接触面積は、以
下に定義する開口率で表わすことができる。即ち、 開口率=〔処理液と空気との接触面積(cm2) 〕÷〔処理
液の容量(cm3) 〕 上記の開口率は、0.1 以下であることが好ましく、より
好ましくは 0.001〜0.05である。このように開口率を低
減させる方法としては、処理槽の写真処理液面に浮き蓋
等の遮蔽物を設けるほかに、特開平 1-82033号に記載さ
れた可動蓋を用いる方法、特開昭 63-216050号に記載さ
れたスリット現像処理方法を挙げることができる。開口
率を低減させることは、発色現像及び黒白現像の両工程
のみならず、後続の諸工程、例えば、漂白、漂白定着、
定着、水洗、安定化などの全ての工程において適用する
ことが好ましい。また、現像液中の臭化物イオンの蓄積
を抑える手段を用いることにより補充量を低減すること
もできる。発色現像処理の時間は、通常2〜5分の間で
設定されるが、高温高pHとし、かつ発色現像主薬を高濃
度に使用することにより、更に処理時間の短縮を図るこ
ともできる。
【0173】発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理さ
れる。漂白処理は定着処理と同時に行なわれてもよいし
(漂白定着処理)、個別に行なわれてもよい。更に処理
の迅速化を図るため、漂白処理後漂白定着処理する処理
方法でもよい。さらに二槽の連続した漂白定着浴で処理
すること、漂白定着処理の前に定着処理すること、又は
漂白定着処理後漂白処理することも目的に応じ任意に実
施できる。漂白剤としては、例えば鉄(III )などの多
価金属の化合物、過酸類、キノン類、ニトロ化合物等が
用いられる。代表的漂白剤としては鉄(III )の有機錯
塩、例えばエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリア
ミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイ
ミノ二酢酸、1,3-ジアミノプロパン四酢酸、グリコール
エーテルジアミン四酢酸、などのアミノポリカルボン酸
類もしくはクエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの錯塩など
を用いることができる。これらのうちエチレンジアミン
四酢酸鉄(III )錯塩、及び1,3-ジアミノプロパン四酢
酸鉄(III )錯塩を始めとするアミノポリカルボン酸鉄
(III )錯塩は迅速処理と環境汚染防止の観点から好ま
しい。さらにアミノポリカルボン酸鉄(III )錯塩は漂
白液においても、漂白定着液においても特に有用であ
る。これらのアミノポリカルボン酸鉄(III )錯塩を用
いた漂白液又は漂白定着液のpHは通常 4.0〜8である
が、処理の迅速化のためにさらに低いpHで処理すること
もできる。
【0174】漂白液、漂白定着液及びそれらの前浴に
は、必要に応じて漂白促進剤を使用することができる。
有用な漂白促進剤の具体例は、次の明細書に記載されて
いる:米国特許第 3,893,858号、西独特許第1,290,812
号、同2,059,988 号、特開昭53-32736号、同53-57831
号、同53-37418号、同53-72623号、同53-95630号、同53
-95631号、同53-104232 号、同53-124424 号、同53-141
623 号、同53-28426号、リサーチ・ディスクロージャー
No.17129号(1978年7月)などに記載のメルカプト基ま
たはジスルフィド基を有する化合物;特開昭50-140129
号に記載のチアゾリジン誘導体;特公昭45-8506 号、特
開昭52-20832号、同53-32735号、米国特許第3,706,561
号に記載のチオ尿素誘導体;西独特許第1,127,715 号、
特開昭58-16,235 号に記載の沃化物塩;西独特許第966,
410 号、同2,748,430 号に記載のポリオキシエチレン化
合物類;特公昭45-8836 号記載のポリアミン化合物;そ
の他特開昭49-40,943 号、同49-59,644 号、同53-94,92
7 号、同54-35,727 号、同55-26,506 号、同58-163,940
号記載の化合物;臭化物イオン等が使用できる。なかで
もメルカプト基またはジスルフィド基を有する化合物が
促進効果が大きい観点で好ましく、特に米国特許第3,89
3,858 号、西独特許第1,290,812 号、特開昭53-95,630
号に記載の化合物が好ましい。更に、米国特許第4,552,
834 号に記載の化合物も好ましい。これらの漂白促進剤
は感材中に添加してもよい。撮影用のカラー感光材料を
漂白定着するときにこれらの漂白促進剤は特に有効であ
る。漂白液や漂白定着液には上記の化合物の他に、漂白
ステインを防止する目的で有機酸を含有させることが好
ましい。特に好ましい有機酸は、酸解離定数(pKa)が2
〜5である化合物で、具体的には酢酸、プロピオン酸、
ヒドロキシ酢酸などが好ましい。定着液や漂白定着液に
用いられる定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン酸
塩、チオエーテル系化合物、チオ尿素類、多量の沃化物
塩等をあげることができるが、チオ硫酸塩の使用が一般
的であり、特にチオ硫酸アンモニウムが最も広範に使用
できる。また、チオ硫酸塩とチオシアン酸塩、チオエー
テル系化合物、チオ尿素などの併用も好ましい。定着液
や漂白定着液の保恒剤としては、亜硫酸塩、重亜硫酸
塩、カルボニル重亜硫酸付加物あるいは欧州特許第 294
769A号に記載のスルフィン酸化合物が好ましい。更に、
定着液や漂白定着液には液の安定化の目的で、各種アミ
ノポリカルボン酸類や有機ホスホン酸類の添加が好まし
い。本発明において、定着液または漂白定着液には、pH
調整のために pKaが6.0〜9.0の化合物、好ましくは、イ
ミダゾール、1-メチルイミダゾール、1-エチルイミダゾ
ール、2-メチルイミダゾールの如きイミダゾール類を0.
1〜10モル/l 添加することが好ましい。
【0175】脱銀工程の時間の合計は、脱銀不良が生じ
ない範囲で短い方が好ましい。好ましい時間は1分〜3
分、更に好ましくは1分〜2分である。また、処理温度
は25℃〜50℃、好ましくは35℃〜45℃である。好ましい
温度範囲においては、脱銀速度が向上し、かつ処理後の
ステイン発生が有効に防止される。脱銀工程において
は、攪拌ができるだけ強化されていることが好ましい。
攪拌強化の具体的な方法としては、特開昭 62-183460号
に記載の感光材料の乳剤面に処理液の噴流を衝突させる
方法や、特開昭 62-183461号の回転手段を用いて攪拌効
果を上げる方法、更には液中に設けられたワイパーブレ
ードと乳剤面を接触させながら感光材料を移動させ、乳
剤表面を乱流化することによってより攪拌効果を向上さ
せる方法、処理液全体の循環流量を増加させる方法が挙
げられる。このような攪拌向上手段は、漂白液、漂白定
着液、定着液のいずれにおいても有効である。攪拌の向
上は乳剤膜中への漂白剤、定着剤の供給を速め、結果と
して脱銀速度を高めるものと考えられる。また、前記の
攪拌向上手段は、漂白促進剤を使用した場合により有効
であり、促進効果を著しく増加させたり漂白促進剤によ
る定着阻害作用を解消させることができる。本発明の感
光材料に用いられる自動現像機は、特開昭 60-191257
号、同 60-191258号、同 60-191259号に記載の感光材料
搬送手段を有していることが好ましい。前記の特開昭 6
0-191257号に記載のとおり、このような搬送手段は前浴
から後浴への処理液の持込みを著しく削減でき、処理液
の性能劣化を防止する効果が高い。このような効果は各
工程における処理時間の短縮や、処理液補充量の低減に
特に有効である。
【0176】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
は、脱銀処理後、水洗及び/又は安定工程を経るのが一
般的である。水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性
(例えばカプラー等使用素材による)、用途、更には水
洗水温、水洗タンクの数(段数)、向流、順流等の補充
方式、その他種々の条件によって広範囲に設定し得る。
このうち、多段向流方式における水洗タンク数と水量の
関係は、Journ-al ofthe Society of Motion Picture a
nd Tele- vision Engineers 第64巻、P. 248〜253 (195
5年5月号)に記載の方法で、求めることができる。前
記文献に記載の多段向流方式によれば、水洗水量を大幅
に減少し得るが、タンク内における水の滞留時間の増加
により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感光材
料に付着する等の問題が生じる。本発明のカラー感光材
料の処理において、このような問題が解決策として、特
開昭62-288,838号に記載のカルシウムイオン、マグネシ
ウムイオンを低減させる方法を極めて有効に用いること
ができる。また、特開昭57-8,542号に記載のイソチアゾ
ロン化合物やサイアベンダゾール類、塩素化イソシアヌ
ール酸ナトリウム等の塩素系殺菌剤、その他ベンゾトリ
アゾール等、堀口博著「防菌防黴剤の化学」(1986年)
三共出版、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技
術」(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学会編「防菌
防黴剤事典」(1986年)に記載の殺菌剤を用いることも
できる。本発明の感光材料の処理における水洗水のpH
は、4〜9であり、好ましくは5〜8である。水洗水
温、水洗時間も、感光材料の特性、用途等で種々設定し
得るが、一般には、15〜45℃で20秒〜10分、好ましくは
25〜40℃で30秒〜5分の範囲が選択される。更に、本発
明の感光材料は、上記水洗に代り、直接安定液によって
処理することもできる。このような安定化処理において
は、特開昭57-8543 号、同58-14834号、同60-220345 号
に記載の公知の方法はすべて用いることができる。ま
た、前記水洗処理に続いて、更に安定化処理する場合も
あり、その例として、撮影用カラー感光材料の最終浴と
して使用される、色素安定化剤と界面活性剤を含有する
安定浴を挙げることができる。色素安定化剤としては、
ホルマリンやグルタルアルデヒドなどのアルデヒド類、
N-メチロール化合物、ヘキサメチレンテトラミンあるい
はアルデヒド亜硫酸付加物などを挙げることができる。
この安定浴にも各種キレート剤や防黴剤を加えること
もできる。
【0177】上記水洗及び/又は安定液の補充に伴うオ
ーバーフロー液は脱銀工程等他の工程において再利用す
ることもできる。自動現像機などを用いた処理におい
て、上記の各処理液が蒸発により濃縮化する場合には、
水を加えて濃縮補正することが好ましい。本発明のハロ
ゲン化銀カラー感光材料には処理の簡略化及び迅速化の
目的で発色現像主薬を内蔵しても良い。内蔵するために
は、発色現像主薬の各種プレカーサーを用いるのが好ま
しい。例えば米国特許第 3,342,597号記載のインドアニ
リン系化合物、同第 3,342,599号、リサーチ・ディスク
ロージャーNo.14,850 及び同No.15,159 に記載のシッフ
塩基型化合物、同13,924号記載のアルドール化合物、米
国特許第 3,719,492号記載の金属塩錯体、特開昭53-135
628 号記載のウレタン系化合物を挙げることができる。
本発明のハロゲン化銀カラー感光材料は、必要に応じ
て、発色現像を促進する目的で、各種の1-フェニル-3-
ピラゾリドン類を内蔵しても良い。典型的な化合物は特
開昭56-64339号、同57-144547号、および同58-115438号
等に記載されている。本発明における各種処理液は10℃
〜50℃において使用される。通常は33℃〜38℃の温度が
標準的であるが、より高温にして処理を促進し処理時間
を短縮したり、逆により低温にして画質の向上や処理液
の安定性の改良を達成することができる。また、本発明
のハロゲン化銀感光材料は米国特許第 4,500,626号、特
開昭60-133449 号、同59-218443 号、同61-238056 号、
欧州特許210,660A2 号などに記載されている熱現像感光
材料にも適用できる。
【0178】
【実施例】以下に、本発明を実施例により、更に詳細に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0179】実施例1 下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、
下記に示すような組成の各層よりなる多層カラー感光材
料である試料101を作成した。 (感光層の組成)塗布量はハロゲン化銀およびコロイド
銀については銀のg/m2単位で表した量を、またカプラ
ー、添加剤およびゼラチンについてはg/m2単位で表し
た量を、また増感色素については同一層内のハロゲン化
銀1モルあたりのモル数で示した。
【0180】 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 0.15 ゼラチン 1.90 ExM−1 5.0×10-3 第2層(中間層) ゼラチン 2.10 UV−1 3.0×10-2 UV−2 6.0×10-2 UV−3 7.0×10-2 ExF−1 4.0×10-3 Solv−2 7.0×10-2
【0181】 第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 2モル%、内部高AgI型、球相当径0.3μm、 球相当径の変動係数29%、正常晶、双晶混合粒子、直径/厚み比2.5) 銀塗布量 0.75 ゼラチン 1.50 ExS−1 1.0×10-4 ExS−2 3.0×10-4 ExS−3 1.0×10-5 ExC−1 0.11 ExC−3 0.11 ExC−4 3.0×10-2 ExC−7 1.0×10-2 Solv−1 7.0×10-3 第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 4モル%、内部高AgI型、球相当径0.55μm 、球相当径の変動係数20%、正常晶、双晶混合粒子、直径/厚み比1.0) 銀塗布量 1.35 ゼラチン 2.00 ExS−1 1.0×10-4 ExS−2 3.0×10-4 ExS−3 1.0×10-5 ExC−1 0.16 ExC−2 8.0×10-2 ExC−3 0.17 ExC−7 1.5×10-2 比較カプラー(a) 2.0×10-2 ExY−1 1.0×10-2 Cpd−10 1.0×10-4 Solv−1 0.10
【0182】 第5層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 10モル%、内部高AgI型、球相当径0.7μm 、球相当径の変動係数30%、双晶混合粒子、直径/厚み比2.0) 銀塗布量 1.10 ゼラチン 1.60 ExS−1 1.0×10-4 ExS−2 3.0×10-4 ExS−3 1.0×10-5 ExC−5 7.0×10-2 ExC−6 8.0×10-2 ExC−7 1.5×10-2 Solv−1 0.15 Solv−2 8.0×10-2 第6層(中間層) ゼラチン 1.10 P−2 0.17 Cpd−1 0.10 Cpd−4 0.17 Solv−1 5.0×10-2
【0183】 第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 2モル%、内部高AgI型、球相当径0.3μm、 球相当径の変動係数28%、正常晶、双晶混合粒子、直径/厚み比2.5) 銀塗布量 0.45 ゼラチン 0.50 ExS−4 5.0×10-4 ExS−5 2.0×10-4 ExS−6 0.3×10-4 ExM−1 3.0×10-2 ExM−2 0.20 比較カプラー(a) 3.0×10-2 Cpd−11 7.0×10-3 Solv−1 0.20 第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 4モル%、内部高AgI型、球相当径0.55μm 、球相当径の変動係数20%、正常晶、双晶混合粒子、直径/厚み比4.0) 銀塗布量 1.10 ゼラチン 1.00 ExS−4 5.0×10-4 ExS−5 2.0×10-4 ExS−6 3.0×10-5 ExM−1 3.0×10-2 ExM−2 0.25 ExM−3 1.5×10-2 比較カプラー(a) 4.0×10-2 Cpd−11 9.0×10-3 Solv−1 0.20
【0184】 第9層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 10モル%、内部高AgI型、球相当径0.7μm 、球相当径の変動係数30%、正常晶、双晶混合粒子、直径/厚み比2.0) 銀塗布量 0.80 ゼラチン 0.90 ExS−4 2.0×10-4 ExS−5 2.0×10-4 ExS−6 2.0×10-5 ExS−7 3.0×10-4 ExM−1 1.0×10-2 ExM−4 3.9×10-2 ExM−5 2.6×10-2 Cpd−2 1.0×10-2 Cpd−9 2.0×10-4 Cpd−10 2.0×10-4 Solv−1 0.20 Solv−2 5.0×10-2 第10層(イエローフィルター層) ゼラチン 0.90 黄色コロイド銀 5.0×10-2 Cpd−1 0.2 Solv−1 0.15
【0185】 第11層(青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 5モル%、内部高AgI型、球相当径0.45μm 、球相当径の変動係数18%、8面体粒子) 銀塗布量 0.65 沃臭化銀乳剤(AgI 12モル%、内部高AgI型、球相当径1.2μm、 球相当径の変動係数20%、正常晶、双晶混合粒子、直径/厚み比3.0) 銀塗布量 0.75 ゼラチン 1.20 ExS−8 4.5×10-4 比較カプラー(a) 0.12 ExY−2 1.02 Cpd−2 1.5×10-2 Solv−1 0.40 第12層(第1保護層) 微粒子沃臭化銀(平均粒径0.07μm、AgI 1モル%) 0.20 ゼラチン 0.80 UV−2 0.10 UV−3 0.10 UV−4 0.20 Solv−3 4.0×10-2 P−2 9.0×10-2 第13層(第2保護層) ゼラチン 0.90 B−1(直径1.5μm) 0.10 B−2(直径1.5μm) 0.10 B−3 2.0×10-2 H−1 0.40
【0186】更に、保存性、処理性、圧力耐性、防黴・
防菌性、帯電防止性、及び塗布性をよくするために、下
記のCpd−3、Cpd−5、Cpd−6、Cpd−
7、Cpd−8、P−1、W−1、W−2、W−3を添
加した。上記の他に、n−ブチル−p−ヒドロキシベン
ゾエートが添加された。さらにB−4、F−1、F−
4、F−5、F−6、F−7、F−8、F−9、F−1
0、F−11、および、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、イ
リジウム塩、ロジウム塩が含有されている。次に本発明
に用いた化合物の化学構造式または化学名を下に示す。
【0187】
【化75】
【0188】
【化76】
【0189】
【化77】
【0190】
【化78】
【0191】
【化79】
【0192】
【化80】
【0193】
【化81】
【0194】
【化82】
【0195】
【化83】
【0196】
【化84】
【0197】
【化85】
【0198】
【化86】
【0199】
【化87】
【0200】
【化88】
【0201】
【化89】
【0202】
【化90】
【0203】
【化91】
【0204】試料102以降は、第11層に使用した比
較カプラー(a)及びExY−2を表1及び表2に示す
カプラーに変更し、それぞれ等モル量置換し、一部試料
には一般式(B)で表わされる化合物を添加し、各試料
Solv−1/全カプラーの重量比が0.35になるよ
うにSolv−1を調整して試料を作製した。これら作
製した試料は裁断・加工してから3色分解フィルターを
付して階調露光を与えたのち、自動現像機を用い下記に
記載の方法で、発色現像液の補充液の累積補充量が母液
タンク容量の3倍量補充されるまで別途像様露光を与え
た試料を処理した後、処理を行った。なお、ExY−2
に置き換えて引例カプラー(e)を用いて作製した試料
は、カプラーの析出があり、下記処理を実施しても発色
不良で性能評価ができないために除外した。
【0205】 処 理 方 法 工程 処理時間 処理温度 補充量 タンク容量 発色現像 3分15秒 37.8℃ 33ml 20l 漂 白 6分30秒 38℃ 25ml 40l 水 洗 2分10秒 24℃ 1200 ml 20l 定 着 4分20秒 38℃ 25ml 30l 水洗 (1) 1分05秒 24℃ (2)から(1)への 10l 向流配管方式 水洗 (2) 1分00秒 24℃ 1200 ml 10l 安 定 1分05秒 38℃ 25ml 10l 乾 燥 4分20秒 55℃ 補充量は35mm巾1m 長さ当たり
【0206】次に、処理液の組成を記す。 (発色現像液) 母液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1.1 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 3.0 3.2 亜硫酸ナトリウム 4.0 4.4 炭酸カリウム 30.0 37.0 臭化カリウム 1.4 0.7 沃化カリウム 1.5 mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 2.8 4−〔N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミ 4.5 5.5 ノ〕−2−メチルアニリン硫酸塩 水を加えて 1.0 l 1.0l pH 10.05 10.10
【0207】 (漂白液) 母液(g) 補充液(g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄ナトリウム三水塩 100.0 120.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0 10.0 臭化アンモニウム 140.0 160.0 硝酸アンモニウム 30.0 35.0 アンモニア水(27%) 6.5 ml 4.0 ml 水を加えて 1.0 l 1.0 l pH 6.0 5.7
【0208】 (定着液) 母液(g) 補充液(g) エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.5 0.7 亜硫酸ナトリウム 7.0 8.0 重亜硫酸ナトリウム 5.0 5.5 チオ硫酸アンモニウム水溶液(70%) 170.0 ml 200.0 ml 水を加えて 1.0 l 1.0 l pH 6.7 6.6 (安定液) 母液(g) 補充液(g) ホルマリン(37%) 2.0 ml 3.0 ml ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエー 0.3 0.45 テル(平均重合度 10) エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 0.08 水を加えて 1.0 l 1.0 l pH 5.0-8.0 5.0-8.0
【0209】処理して得られた試料は濃度測定を行いそ
の特性曲線を得、以下に示す性能の評価を実施した。 (1) 写真性 青色(B)光で測定した特性曲線から最小濃度+0.2
の濃度を与える露光量の逆数の対数値を求め、これを感
度(S)とし、試料101を基準にとってその差(△S
1)を算出した。+の数値の大きい程高感であることを示
し、−の数値の大きい程低感であることを示す。さら
に、感度点の露光量のところから、高露光量側へlogE
=1.5の露光量を与えるところの濃度値(D)を読み
とり、同じく試料101を基準にとってその百分比(D
1 %)を算出した。 (2) 色像堅牢性 (1) の試料を用い、これらの試料を60℃、70%RH
の条件下に、試料間に有為差が認められる期間(15
日)保存し、再度濃度測定を行ない、B光で測定したテ
スト開始前の最小濃度+2.0の濃度を与えた露光量の
ところの濃度値を読み取り、テスト開始前の濃度に対す
る残存した濃度値との比(D2%)を求めた。大きい数
値ほど高い色像堅牢性を与えることを示す。 (3) 感材の経時保存性 作製した試料のそれぞれ2組を準備し、1つの組は40
℃、60%RHの条件下に5日間保存し、もう一方の組
は同期間中5℃に保存した。保存後これら2組の試料に
白光の階調露光を与えてから、上述の処理を施した。処
理済みの試料は濃度測定を行ない、B光で測定した特性
曲線上の感度点を(1) と同様にして求め、同一試料間の
5℃保存の試料の感度を基準にしてその差(△S2)を算
出した。数値は小さいほど保存性に優れ、変動の少ない
ことを示し、−符号は減感を表わす。 (4) 色再現性 各試料に緑色光で1Lux ・秒の均一露光を与えた後、青
色光の階調露光を与え先に示した処理を行い、イエロー
濃度が最小濃度+1.5の濃度を与える露光量でのマゼ
ンタ濃度値から、イエロー濃度の最小濃度におけるマゼ
ンタ濃度値を差し引いた値を色濁り度とし、色再現性の
尺度とした。これら(1) 〜(4) で得られた結果は表1及
び表2にまとめて示す。なお、表1及び表2に記した比
較カプラー、引例カプラーの構造式を以下に示す。
【0210】
【表1】
【0211】
【表2】
【0212】
【化92】
【0213】
【化93】
【0214】表の結果から、試料101〜108、試料
109〜116、試料117〜124の各ブロック内の
比較試料の構成要件を満たす試料とを対比したとき、本
発明の試料が明らかに優れていることがわかる。また、
本発明の構成用件を満たす試料であっても比較カプラー
より引例カプラーが、引例カプラーより本発明のカプラ
ーのほうが優れていることも明らかである。さらに、ブ
ロック間の対応する試料で本発明の構成要件を満たす試
料の相互比較をしたとき、本発明にかかわるカプラーの
組み合せが最も優れていることも表から知ることができ
る。なお、先に記したように引例カプラー(e)におい
ては、作製した試料はカプラーの析出があり、処理を実
施しても発色不良によりその性能は評価できなかった。
このことは、本発明においてはカプラーの分子内に疎水
性の耐拡散基が必要であることを示すものである。
【0215】実施例2 実施例1で作製した試料101を基本にし、第11層に
使用しているExY−2、比較カプラー(a)を表3及
び表4に示すカプラーに等モル量置き換え、さらに一般
式(B)で表わされる化合物を銀1モル当り5×10-3
モル相当を添加して試料を作製した。これらの試料は実
施例1に記載した方法に従って、同様にその性能の評価
を実施した。なお、写真性については実施例1の試料1
01を基準にとった。結果はまとめて表3及び表4に示
す。
【0216】
【表3】
【0217】
【表4】
【0218】表から、先の実施例1の表1及び表2の比
較例試料と対比したとき、本発明の構成要件を満たす本
実施例の試料は、いづれも高い発色濃度と感度を与え、
色像堅牢性、色濁り、感材の経時保存性に優れているこ
とが明らかである。
【0219】実施例3 最初に、下記に示す平板型のハロゲン化銀乳剤を調製し
た。 ハロゲン化銀乳剤の調製 不活性ゼラチン30g、臭化カリウム6g、蒸留水1l
を溶かした水溶液を75℃で攪拌しておき、ここへ硝酸
銀5.0gを溶かした水溶液35cc及び臭化カリウム
3.2g、沃化カリウム0.98gを溶かした水溶液3
5ccをそれぞれ70cc/分の流速で30秒間添加した
後、pAgを10に上げて30分間熟成して、種乳剤を
調製した。つづいて硝酸銀145gを溶かした水溶液1
lのうちの所定量及び臭化カリウムと沃化カリウムの混
合物の水溶液を等モル量ずつ所定の温度、所定のpAg
で臨界成長速度近くの添加速度で添加し平板コア乳剤を
調製した。更にひきつづいて、残りの硝酸銀水溶液及び
コア乳剤調製のときとは異なった組成の臭化カリウムと
沃化カリウムの混合物の水溶液を等モル量づつ臨界成長
速度近くの添加速度で添加し、コアを被覆しコア/シェ
ル型の沃臭化銀平板乳剤1〜5を調製した。アスペクト
比の調節はコアー及びシェル調製時のpAgを選択する
ことで得られた。結果を表5に示す。
【0220】
【表5】
【0221】調製したこれらの乳剤を使用し以下に示す
試料を作製した。先づ、実施例1の試料101における
第11層を次の2層構成にした。 第11-1層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 3.8モル%、内部高AgI型、球相当径0.55μm 、球相当径の変動係数15%、8面体粒子),(A) 銀塗布量 0.65 g/m2 ゼラチン 1.20 ExS−8 2.0×10-4 比較カプラー(a) 9.0×10-2 ExY−2 0.90 Cpd−2 1.0×10-2 Solv−1 0.30 第11-2層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤(AgI 11.4モル%、内部高AgI型、球相当径1.35μ m、球相当径の変動係数25%、正常晶、双晶混合粒子、直径/厚み比5. 2),(B) 銀塗布量 0.75 ゼラチン 0.60 ExS−8 1.0×10-4 ExY−2 0.12 Cpd−2 1.0×10-3 Solv−1 4.0×10-2 この層構成で先の乳剤との組み合せで試料301〜30
5を作製した。試料306〜310は第4層と第5層に
一般式(B)の化合物(B−5)をそれぞれ0.08、
0.07g/m2、第8層に(B−37)0.07g/
m2、第9層に(B−21)0.07g/m2、第11−2
層に(B−37)0.06g/m2そして第2層、第6
層、第10層に(B−48)を0.02、0.03、
0.01g/m2を添加して試料を作製した。試料311
〜315は試料301〜305の第11−1層と第11
−2層に使用したExY−2、比較カプラー(a)を表
7、表8に示す本発明のカプラーに等モル量置き換えて
作製した。試料316〜320は試料306〜310の
第11−1層と第11−2層に使用したExY−2、比
較カプラー(a)を試料311〜315と同じにして作
製した。試料321以降は乳剤、一般式(I) 、(II)、
(B)で表わされるカプラー、化合物を表9、表10に
示すように等モル量置き換えて作製した。
【0222】これら作製した試料は下記の露光及び処理
を実施してその性能を評価した。 (1) 粒状性 直径48μmのアパーチャーで測定したイエロー濃度
(最小濃度+0.5)の濃度におけるRMS値。 (2) 鮮鋭度 25サイクル/mmのマゼンタ色像のMTF値を求めた。
MTF値の測定は TheTheory of the Photographic Pro
cess,3rd Ed.,(マクミラン社刊, ミース著)の記載の
方法にならった。 (3) 脱銀性 10Lux ・秒の白光の均一露光を与え、下記の処理を実
施して得られた試料を蛍光X線法で試料に残存する銀量
を定量した。
【0223】 (処理A) 処 理 工 程 工 程 処理温度 時 間 補充量* タンク容量 発色現像 37.8℃ 3′15″ 21 5l 漂 白 38.0℃ 45″ 4.5 2l 定着 38.0℃ 45″ (2タンク向流方式) 2l 定着 38.0℃ 45″ 30 2l 安定 38.0℃ 20″ (3タンク向流方式) 1l 安定 38.0℃ 20″ 1l 安定 38.0℃ 20″ 35 1l 乾燥 55℃ 1′00″ *補充量:35mm巾の感光材料1m長さ当り。 (発色現像後の処理時間の合計3分15秒) 定着に関してはからへ、安定に関してはから及
びからへそれぞれ向流補充。尚使用した自動現像機
の定着タンク内には、特開昭62−183460号第3
ページに記載の噴流攪拌装置が具備され、感光材料の乳
剤面に対し定着液の噴流を衝突させながら処理を行なっ
た。
【0224】 (発色現像液) 母液(g) 補充液(g) ヒドロキシエチルイミノ二酢酸 5.0 6.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 5.0 炭酸カリウム 30.0 37.0 臭化カリウム 1.3 0.5 ヨウ化カリウム 1.2 mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.0 3.6 4−〔N−エチル−N−β−ヒドロキシエ 1.0×10-2モル 1.3×10-2モル チルアミノ〕−2−メチルアニリン硫酸塩 水を加えて 1.0 l 1.0 l pH 10.00 10.15
【0225】 (漂白液) 母液(g) 補充液(g) 1,3−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄錯塩 130 190 1,3−ジアミノプロパン四酢酸 3.0 4.0 臭化アンモニウム 85 120 酢 酸 50 70 硝酸アンモニウム 30 40 水を加えて 1.0 l 1.0 l 酢酸とアンモニアでpH調整 pH4.3 pH3.5
【0226】 (定着液) 母液(g) 補充液(g) 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 5.0 7.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.5 0.7 亜硫酸ナトリウム 10.0 12.0 重亜硫酸ナトリウム 8.0 10.0 チオ硫酸アンモニウム 水溶液(700g/l ) 170.0 ml 200.0ml ロダンアンモニウム 100.0 150.0 チオ尿素 3.0 5.0 3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール 3.0 5.0 水を加えて 1.0 l. 1.0 l 酢酸アンモニウムを加えてpH 6.5 6.7
【0227】 (安定液)母液、補充液共通 ホルマリン(37%) 1.2ml 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 6.0mg 2−メチル−4−イソチアゾリン3−オン 3.0mg 界面活性剤 0.4 〔C10H21-O-(CH2CH2O)10-H〕 エチレングリコール 1.0 水を加えて 1.0l pH 5.0−7.0
【0228】 (処理B) 処 理 工 程 工程 処理時間 処理温度 補充量* タンク容量 発色現像 3分00秒 38.0℃ 20ml 10l 漂 白 30秒 38.0℃ 4.5 ml 5l 漂白定着 30秒 38.0℃ − 5l 定 着 30秒 38.0℃ 30ml 5l 水洗 (1) 20秒 38.0℃ − 5l 水洗 (2) 30秒 38.0℃ 30ml 5l 安 定 30秒 38.0℃ 20ml 5l 乾 燥 1分 55℃ *補充量は35mm巾1m長さ当りの量 (発色現像後の処理時間の合計2分30秒) 水洗は(2) から(1) への向流方式で水洗(1) 槽のオーバ
ーフロー液は全部定着槽へ流入した。また、漂白槽及び
定着槽のオーバーフロー液は全部漂白定着槽へ流入し
た。なお、現像液の漂白工程への持ち込み量、および定
着液の水洗工程への持ち込み量は35mm巾の感光材料1
m長さ当たりそれぞれ2.5ml、2.0mlであった。ま
た、クロスオーバーの時間はいずれも5秒であり、この
時間は前工程の処理時間に包含される。なお、漂白槽、
漂白定着槽、定着槽は、それぞれ開口率が0.02であ
った。また処理に用いた自動現像機の攪拌はイワキマグ
ネットポンプを使用し、ラックの外側から内側に向って
直径1.2mmの穴から吹き出した噴流を約10mmの距離
で感光材料の乳剤面に当てることにより行った。各槽に
用いたポンプの大きさと流量および吹き出し口の数を以
下に示す。 工 程 ポンプ 流量(l/分) 吹き出し口の数 発色現像 MD-20 15 54 漂 白 MD-20 15 54 定 着 MD-20 15 54 水 洗 MD-10 8 36 水 洗 MD-10 8 36 安 定 MD-10 8 36 各槽の蒸発分に相当する量は毎日加水し、蒸発補正を行
った。なお処理中のみ、漂白液をエアーレーションする
ようにした。
【0229】以下に処理液の組成を示す。 (現像液) 母液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 2.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 3.0 3.2 亜硫酸ナトリウム 4.0 5.8 炭酸カリウム 40.0 40.0 臭化カリウム 1.3 0.4 ヨウ化カリウム 1.5 mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 3.6 2−メチル−4−[N−エチル−N−(β−ヒドロキシ エチル)アミノ]アニリン硫酸塩 4.5 6.4 水を加えて 1.0 l 1.0 l pH[水酸化カリウム(50%)で調整] 10.05 10.15
【0230】 (漂白液) 母液(g) 補充液(g) 1,3−プロピレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム 一水塩 110 220 臭化アンモニウム 70 140 硝酸アンモニウム 20 40 酢 酸(98%) 30 60 ヒドロキシ酢酸 60 120 水を加えて 1000ml 1000ml pH[アンモニア水(27%)で調整] 3.8 2.5
【0231】 (定着液) 母液(g) 補充液(g) エチレンジアミン四酢酸二アンモニウム塩 18 54 亜硫酸アンモニウム 20.0 60 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g /l) 280.0ml 840.0ml イミダゾール 25g 75g 水を加えて 1.0 l 1.0 l pH 7.4 7.45
【0232】(漂白定着液)上記の漂白液:定着液が
1:6の容積比で混合したものを母液とし、前述の漂白
液と定着液のオーバーフロー液を全て漂白定着液槽に導
入して処理を実施した。
【0233】(水洗水) 母液、補充液共通 水道水をH型強酸性カチオン交換樹脂(ロームアンドハ
ース社製アンバーライトIR−120B)と、OH型強
塩基性アニオン交換樹脂(同アンバーライトIRA−4
00)を充填した混床式カラムに通水してカルシウムお
よびマグネシウムイオン濃度を3mg/l以下に処理し、
続いて二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20mg/lと
硫酸ナトリウム150mg/lを添加した。この液のpH
6.5〜7.5の範囲にあった。 (安定液) 母液、補充液共通(単位g) ホルマリン(37%) 1.2ml 界面活性剤 0.4 C10H21-O-(CH2CH2O)10-H エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水塩 0.05 水を加えて 1l pH 5.0〜7.0 以上の各処理液を用いて、前記した条件で処理を行っ
た。なお、蒸発補正の水は水洗水と同じものを用いた。
【0234】(処理C)処理Bにおける漂白定着及び定
着の処理時間をそれぞれ20秒に短縮し、さらに、水洗
(1) 及び(2) の処理時間をそれぞれ15秒に短縮して発
色現像後の処理時間の合計を2分0秒に短縮した処理。
【0235】上記試料をこれらの処理を行って得られた
結果はまとめて表6〜表15に示す。
【0236】
【表6】
【0237】
【表7】
【0238】
【表8】
【0239】
【表9】
【0240】
【表10】
【0241】
【表11】
【0242】
【表12】
【0243】
【表13】
【0244】
【表14】
【0245】
【表15】
【0246】表6〜表15の結果から明らかなように、
本発明の構成要件を満たす試料316以降の試料は、使
用する乳剤が同一である相対する比較試料と比べたと
き、粒状性、鮮鋭度、脱銀性に優れていることがわか
る。粒状性、鮮鋭度においては短縮された処理時間によ
る変動はほとんどなく、平板粒子の乳剤を使用すること
及びそのアスペクト比の高い方が良好であることが明ら
かである。脱銀性については、一般式(B)で表わされ
る化合物の使用により改善されることは明白であるが、
本発明の構成で特に優れ、発色現像後の処理時間を短縮
しても脱銀性は良好であることが比較試料との対比でわ
かる。この脱銀性における残存銀量としては、一般に3
0mg/m2を超えると色再現性に影響を与えるといわれる
が、本発明の試料では、30mg/m2以下であり、優れて
いることが明らかである。なお、本実施例で作製した試
料の写真性、経時保存性、色濁り及び色像堅牢性につい
ても先の実施例と同様の方法で実施したが、対応する同
一使用乳剤間で比較したとき、本発明の構成をなす試料
は先の実施例と同様に良好な結果の得られることが確認
できた。特に、色像堅牢性について、発色現像後の処理
時間の短縮による影響は本発明の構成を満たす試料では
ほとんどなく、優れた堅牢性を示すことがわかった。こ
の結果の1例を表16に示す。
【0247】
【表16】
【0248】さらに、試料316以降の試料について、
実施例1と同様に青感乳剤層を1層構成にし、乳剤の構
成比を第11−1層/第11−2層=1/1重量比の混
合物とし、塗布銀量を0.72g/m2、ゼラチン塗布量
1.00g/m2、塗布カプラー量及び漂白促進剤放出化
合物の塗布量は同じにして試料を作製し、上述と同様の
処理を行ってその性能評価を実施したところ、画質、特
に鮮鋭度と脱銀性に優れた結果を得ることができた。そ
の他色像堅牢性や経時保存性等については先の結果とな
んら変わることのない良好な結果を得た。
【0249】実施例4 実施例1において用いた発色現像液の4- N- エチル-N-
β- ヒドロキシエチルアミノ -2-メチルアニリン硫酸塩
を4- N- エチル-N- δ- ヒドロキシエチルアミノ -2-メ
チルアニリン-p- トルエンスルホン酸塩に等モルで置き
換え、発色現像工程の処理時間を3分15秒から2分1
5秒とした以外は実施例1と同様にして、試料101〜
124を評価した。得られた結果を表17及び表18に
示す。写真性は実施例1で得られた値を基準としたもの
で示した。
【0250】
【表17】
【0251】
【表18】
【0252】表17及び表18は実施例1で示した結果
と同様に本発明の試料が明らかに優れていることを示し
ている。また、ここで用いた現像液は実施例1で用いた
現像液に対し、短時間の現像でほぼ同等の感度、発色濃
度を示し、かつ色像保存性と色再現性の点でも好ましい
ことがわかる。
【発明の効果】前記一般式(I) 及び/または一般式(II)
で表わされるカプラー及びカラー現像薬酸化体により漂
白促進剤もしくはその前駆体を放出する化合物を含有す
るハロゲン化銀カラー写真感光材料は高い発色性(高い
発色濃度とカップリング活性)を与え、その感光材料は
経時保存性が良く、得られる色像の長波長側の分光吸収
特性が良好でかつ脱銀性が良く、色再現性に優れ、しか
も色像堅牢性に優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料
を提供することができる。さらに、上述のハロゲン化銀
カラー写真感光材料のハロゲン化銀粒子に平板状のアス
ペクト比2.0以上の乳剤を用いても上述の諸特性を保
持し、加えて粒状性、鮮鋭度を良化し、脱銀性にも優
れ、色再現性をより一層良化する。また、発色現像後の
処理時間を短縮しても脱銀性、色像堅牢性その他上述の
諸特性に優れたハロゲン化銀カラー写真感光材料を提供
することができる。
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】 XおよびXがアルキル基を表すと
き、炭素数1〜30、好ましくは1〜20の、直鎖、分
岐、環状、飽和、不飽和、置換または無置換のアルキル
基である。アルキル基の例としてはメチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、シクロプロピル、アリル、t−オクチ
ル、i−ブチル、ドデシル、2−ヘキシルデシルが挙げ
られる。XおよびXが複素環基を表すとき炭素数1
〜20、好ましくは1〜10の、ヘテロ原子として例え
ば窒素原子、酸素原子または硫黄原子を少なくとも一個
以上含み3〜12、好ましくは5もしくは6員環の、飽
和もしくは不飽和、置換もしくは無置換の、単環もしく
は縮合環の複素環基である。複素環基の例としては、3
−ピロリジニル、1,2,4−トリアゾール−3−イ
ル、2−ピリジル、4−ピリミジニル、3−ピラゾリ
ル、2−ピロリル、2,4−ジオキソ−1,3−イミダ
ゾリジン−5−イルまたはピラニルなどが挙げられる。
およびXがアリール基を表すとき、炭素数6〜2
0、好ましくは6〜10の置換または無置換のアリール
基を表す。アリール基の例としてはフェニル、ナフチル
が代表的である。Xが>N−とともに形成する含窒素
複素環基を表すとき、複素環基は、炭素数1〜20、好
ましくは1〜15の、ヘテロ原子として窒素原子以外
に、例えば酸素原子または硫黄原子を含んでもよく、3
〜12員環、好ましくは5もしくは6員環の、置換もし
くは無置換の、飽和もしくは不飽和の、単環もしくは縮
合環の複素環基である。この複素環基の例としては、ピ
ロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、1−ピペラジニ
ル、1−インドリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ
キノリン−1−イル、1−イミダゾリジニル、1−ピラ
ゾリル、1−ピロリニル、1−ピラゾリジニル、2,3
−ジヒドロ−1−インダゾリル、2−イソインドリニ
ル、1−インドリル、1−ピロリル、チアジン−S,S
−ジオキソ−4−イルまたはベンズオキサジン−4−イ
ルが挙げられる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】 前記XおよびXが置換基を有するア
ルキル、同アリールもしくは同複素環基を表すとき、お
よび、Xが>N−とともに形成する含窒素複素環基が
置換基を有するとき、それらの置換基の例としては次の
ものが挙げられる。ハロゲン原子(例えばフッソ原子、
クロル原子)、アルコキシカルボニル基(炭素数2〜3
0、好ましくは2〜20。例えばメトキシカルボニル、
ドデシルオキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボ
ニル)、アシルアミノ基(炭素数2〜30、好ましくは
2〜20。例えばアセトアミド、テトラデカンアミド、
2−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンアミ
ド、ベンズアミド)、スルホンアミド基(炭素数1〜3
0、好ましくは1〜20。例えばメタンスルホンアミ
ド、ドデカンスルホンアミド、ヘキサデシルスルホンア
ミド、ベンゼンスルホンアミド)、カルバモイル基(炭
素数1〜30、好ましくは1〜20。例えばN−ブチル
カルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル)、N−
スルホニルカルバモイル基(炭素数1〜30、好ましく
は1〜20。例えばN−メシルカルバモイル、N−ドデ
シルスルホニルカルバモイル)、スルファモイル基(炭
素数1〜30、好ましくは1〜20。例えばN−ブチル
スルファモイル、N−ドデシルスルファモイル、N−ヘ
キサデシルスルファモイル、N−3−(2,4−ジ−t
−アミルフェノキシ)ブチルスルファモイル、N,N−
ジエチルスルファモイル)、アルコキシ基(炭素数1〜
30、好ましくは1〜20。例えばメトキシ、ヘキサデ
シルオキシ、イソプロポキシ)、アリールオキシ基(炭
素数6〜20、好ましくは6〜10。例えばフェノキ
シ、4−メトキシフェノキシ、3−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェノキシ、ナフトキシ)、アリールオキシカ
ルボニル基(炭素数7〜21、好ましくは7〜11。例
えばフェノキシカルボニル)、N−アシルスルファモイ
ル基(炭素数2〜30、好ましくは2〜20。例えばN
−プロパノイルスルファモイル、N−テトラデカノイル
スルファモイル)、スルホニル基(炭素数1〜30、好
ましくは1〜20。例えばメタンスルホニル、オクタン
スルホニル、4−ヒドロキシフェニルスルホニル、ドデ
カンスルホニル)、アルコキシカルボニルアミノ基(炭
素数2〜30、好ましくは2〜20。例えばエトキシカ
ルボニルアミノ)、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル
基、ヒドロキシル基、スルホ基、アルキルチオ基(炭素
数1〜30、好ましくは1〜20。例えばメチルチオ、
ドデシルチオ、ドデシルカルバモイルメチルチオ)、ウ
レイド基(炭素数1〜30、好ましくは1〜20。例え
ばN−フェニルウレイド、N−ヘキサデシルウレイ
ド)、アリール基(炭素数6〜20、好ましくは6〜1
0。例えばフェニル、ナフチル、4−メトキシフェニ
ル)、複素環基(炭素数1〜20、好ましくは1〜1
0。ヘテロ原子として例えば窒素原子、酸素原子または
硫黄原子を少なくとも一個以上含み3〜12、好ましく
は5もしくは6員環の、単環もしくは縮合環。例えば2
−ピリジル、3−ピラゾリル、1−ピロリル、2,4−
ジオキソ−1,3−イミダゾリジン−1−イル、2−ベ
ンズオキサゾリル、モルホリノ、インドリル)、アルキ
ル基(炭素数1〜30、好ましくは1〜20の、直鎖、
分岐、環状、飽和、不飽和。例えばメチル、エチル、イ
ソプロピル、シクロプロピル、アリル、t−ペンチル、
t−オクチル、シクロペンチル、t−ブチル、S−ブチ
ル、ドデシル、2−ヘキシルデシル)、アシル基(炭素
数2〜30、好ましくは2〜20。例えばアセチル、ベ
ンゾイル)、アシルオキシ基(炭素数2〜30、好まし
くは2〜20。例えばプロパノイルオキシ、テトラデカ
ノイルオキシ)、アリールチオ基(炭素数6〜20、好
ましくは6〜10。例えばフェニルチオ、ナフチルチ
オ)、スルファモイルアミノ基(炭素数0〜30、好ま
しくは0〜20。例えばN−ブチルスルファモイルアミ
ノ、N−ドデシルスルファモイルアミノ、N−フェニル
スルファモイルアミノ)またはN−スルフォニルスルフ
ァモイル基(炭素数1〜30、好ましくは1〜20。例
えばN−メシルスルファモイル、N−エタンスルフォニ
ルスルファモイル、N−ドデカンスルホニルスルファモ
イル、N−ヘキサデカンスルホニルスルファモイル)が
挙げられる。上記の置換基はさらに置換基を有してもよ
い。その置換基の例としてはここで挙げた置換基が挙げ
られる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】 Zがアリールオキシ基を表すとき、好ま
しくは炭素数6〜10の置換または無置換のアリールオ
キシ基である。特に好ましくは置換または無置換のフェ
ノキシ基である。置換基を有するとき、置換基の例とし
ては、前記Xで示される基が有してもよい置換基とし
て列挙した置換基がその例として挙げられる。その中で
好ましい置換基としては少なくとも一個の置換基が電子
吸引性置換基である場合であり、その例としてはスルホ
ニル基、アルコキシカルボニル基、スルファモイル基、
ハロゲン原子、カルボキシル基、カルバモイル基、ニト
ロ基、シアノ基またはアシル基が挙げられる。Zがアリ
ールチオ基を表すとき、好ましくは炭素数6〜10の置
換または無置換のアリールチオ基である。特に好ましく
は置換まはた無置換のフェニルチオ基である。置換基を
有するとき、置換基の例としては、前記Xで示される
基が有してもよい置換基として列挙した置換基がその例
として挙げられる。その中で好ましい置換基としては少
なくとも一個の置換基が、アルキル基、アルコキシ基、
スルホニル基、アルコキシカルボニル基、スルファモイ
ル基、ハロゲン原子、カルバモイル基、またはニトロ基
であるときである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】 Zが複素環オキシ基を表すとき、複素環
基の部分は炭素数1〜20、好ましくは1〜10の、ヘ
テロ原子として例えば窒素原子、酸素原子または硫黄原
子を少なくとも一個以上含み3〜12、好ましくは5も
しくは6員環の、置換もしくは無置換の、飽和もしくは
不飽和の、単環もしくは縮合環の複素環基である。複素
環オキシ基の例としては、ピリジルオキシ基、ピラゾリ
ルオキシ基、またはフリルオキシ基が挙げられる。置換
基を有するとき、置換基の例としては、前記Xで示さ
れる基が有してもよい置換基として列挙した置換基がそ
の例として挙げられる。その中で好ましい置換基として
は、置換基の一個がアルキル基、アリール基、カルボキ
シル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカル
ボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルチオ
基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、ニトロ基、カ
ルバモイル基、またはスルホニル基であるときである。
Zが複素環チオ基を表すとき、複素環基の部分は炭素数
1〜20、好ましくは1〜10の、ヘテロ原子として例
えば窒素原子、酸素原子または硫黄原子を少なくとも一
個以上含み3〜12、好ましくは5もしくは6員環の、
置換もしくは無置換の、飽和もしくは不飽和の、単環も
しくは縮合環の複素環基である。複素環チオ基の例とし
ては、テトラゾリルチオ基、1,3,4−チアジアゾリ
ルチオ基、1,3,4−オキサジアゾリルチオ基、1,
3,4−トリアゾリルチオ基、ベンゾイミダゾリルチオ
基、ベンゾチアゾリルチオ基、または2−ピリジルチオ
基が挙げられる。置換基を有するとき、置換基の例とし
ては、前記Xで示される基が有してもよい置換基とし
て列挙した置換基がその例として挙げられる。その中で
好ましい置換基としては、置換基の少なくとも一個がア
ルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルコキシ
基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、アリール
オキシカルボニル基、アルキルチオ基、アシルアミノ
基、スルホンアミド基、ニトロ基、カルバモイル基、ヘ
テロ環基またはスルホニル基であるときである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】Zがアシルオキシ基を表すとき、好ましく
は炭素数6〜10の、単環もしくは縮合環の、置換もし
くは無置換のアリールアシルオキシ基、または炭素数2
〜30好ましくは2〜20の置換もしくは無置換のアル
キルアシルオキシ基である。これらが置換基を有すると
き、置換基の例としては、前記Xで示される基が有し
てもよい置換基として列挙した置換基がその例として挙
げられる。Zがカルバモイルオキシ基を表すとき、炭素
数1〜30、好ましくは1〜20の、アルキル、アリー
ル、複素環置換、カルバモイルの窒素原子を含む複素環
の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基である。
例えばN,N−ジエチルカルバモイルオキシ、N−フェ
ニルカルバモイルオキシ、1−イミダゾリルカルボニル
オキシまたは1−ピロロカルボニルオキシが挙げられ
る。これらが置換基を有するとき、置換基の例として
は、前記Xで示される基が有してもよい置換基として
列挙した置換基がその例として挙げられる。Zがアルキ
ルチオ基を表すとき、炭素数1〜30、好ましくは1〜
20の、直鎖、分岐、環状、飽和、不飽和、置換もしく
は無置換、のアルキルチオ基である。置換基を有すると
き、置換基の例としては、前記Xで示される基が有し
てもよい置換基として列挙した置換基がその例として挙
げられる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】つぎに一般式(I)および(II)で表さ
れるカプラーの特に好ましい範囲について以下に述べ
る。一般式(I)においてXで示される基は、好まし
くはアルキル基である。特に好ましくは炭素数1〜10
のアルキル基である。一般式(I)および(II)にお
いてYで示される基は、好ましくはアリール基である。
さらに好ましくは少なくとも1個の置換基を有するアリ
ール基である。特に好ましくはオルト位に置換基を少な
くとも一個有するフェニル基である。置換基の説明は前
記Yがアリール基である時有してもよい置換基として説
明したものが挙げられる。好ましい置換基の説明も同じ
である。一般式(I)および(II)においてZで示さ
れる基は、好ましくは5〜6員の、窒素原子でカップリ
ング位と結合する含窒素複素環基、アリールオキシ基、
5〜6員の複素環オキシ基、または5〜6員の複素環チ
オ基が挙げられる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】 式中Zは一般式(I)において説明した
のと同じ意味を表し、Xはアルキル基を表し、X
アルキル基もしくはアリール基を表し、Arは少なくと
も一個の置換基を有するフェニル基を表し、Xは−C
(R)−N<とともに含窒素複素環基(単環また
は縮合環)を形成する有機残基を表し、Xは−C(R
)=C(R)−N<とともに含窒素複素環基(単環
または縮合環)を形成する有機残基を表し、R
、RおよびRは水素原子または置換基を表す。
一般式(III)〜(V)においてX〜X、Arお
よびZで示される基の詳しい説明および好ましい範囲に
ついては、一般式(I)および(II)で述べた説明の
なかで、該当する範囲において説明したのと同じ意味で
ある。R〜Rが置換基を表すとき、前記Xが有し
てもよい置換基として列挙したものがその例として挙げ
られる。上記の一般式の中で特に好ましいカプラーは一
般式(IV)または(V)で表されるカプラーである。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正内容】
【0041】
【化23】
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正内容】
【0044】段階N,N−ジメチルホルムアミド10
0mlおよびアセトニトリル100mlの混合溶媒に
(a)の3.5g、(b)の13gを溶解した。この溶
液に、室温にてN,N′−ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド6gを溶解したアセトニトリル溶液40mlを滴下
した。2時間反応後、折出したN,N′−ジシクロヘキ
シル尿素をロ別した。ロ液を水500mlに注加し、酢
酸エチル500mlで抽出した。分液ロートに移し水で
洗浄した後油層を分離した。溶媒を減圧で留去し残渣に
ヘキサンを加え結晶化させた。16.1gの(c)を得
た。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】 段階(c)の16gをジクロロメタン
150mlに混合した。臭素4.8gを含むジクロロメ
タン10mlの溶液を氷冷下(5℃〜10℃)滴下し
た。10分間反応させた後分液ロートに移し水洗浄し
た。油層((d)を含む)をとりこの溶液を次行程で用
いた。 段階(e)の8.2gおよびトリエチルアミン8.8
mlをN,N−ジメチルホルムアミド160mlに加え
た。この溶液に前記で得た(d)のジクロロメタン溶液
を室温にて滴下した。1時間反応後酢酸エチル500m
lを加え分液ロートに移し水洗浄した。希塩酸で中和後
再び水洗浄した。油層を分離し溶媒を減圧で留去した。
残査をカラムクロマトグラフィーにより分離・精製し
た。充てん剤としてシリカゲル、溶離液として酢酸エチ
ル/ヘキサン(1/1)を用いた。目的とする化合物を
含むフラクションを集め溶媒を減圧で留去することによ
りワックス状の例示カプラー(1)の16.3gを得
た。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】 N,N−ジメチルホルムアミド50ml
に化合物(i)の4.42gおよびトリエチルアミン
1.87gを加えて10分間攪拌した。この溶液に室温
で、塩化メチレン20mlに化合物(h)の6.23g
を溶解させた溶液を15分間かけて滴下した。1時間室
温で反応させた後、反応溶液を氷上にあけ酢酸エチルで
抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、乾燥
剤を濾去、溶媒を減圧留去した。シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーによって精製し、目的の例示カプラー
(6)4.7gを白色粉末として得た。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】以下に一般式(B)で表わされる化合物に
ついてさらに詳しく説明する。一般式(B)において、
Aはカプラー残基または酸化還元基を表わす。Aで表わ
されるカプラー残基としては、例えばイエローカプラー
残基(例えば開鎖ケトメチレン型)、マゼンタカプラー
残基(5−ピラゾロン型、ピラゾロイミダゾール型、ピ
ラゾロトリアゾール型など)、シアンカプラー残基(フ
ェノール型、ナフトール型など)、および無呈色カプラ
ー残基(インダノン型、アセトフェノン型など)が挙げ
られる。また、米国特許第4,315,070号、同
4,183,752号、同3,961,959号または
第4,171,223号に記載のヘテロ環型のカプラー
残基であってもよい。Aが酸化還元基を表わすとき、酸
化還元基とは、現像主薬酸化体によりクロス酸化されう
る基であり、例えばハイドロキノン類、カテコール類、
ピロガロール類、1,4−ナフトハイドロキノン類、
1,2−ナフトハイドロキノン類、スルホンアミドフェ
ーノル類、ヒドラジド類またはスルホンアミドナフトー
ル類が挙げられる。これらの基は具体的には例えば特開
昭61−230135号、同62−251746号、同
61−278852号、米国特許第3,364,022
号、同3,379,529号、同3,639,417
号、同4,684,604号またはJ.Org.Che
m.,29,588(1964)に記載されているもの
である。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】Aで表わされるカプラー残基の好ましい例
は下記一般式(Cp−1)、(Cp−2)、(Cp−
3)、(Cp−4)、(Cp−5)、(Cp−6)、
(Cp−7)、(Cp−8)、(Cp−9)または、
(Cp−10)で表わされるカプラー残基であるときで
ある。これらのカプラーはカップリング速度が大きく好
ましい。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0058
【補正方法】変更
【補正内容】
【0058】
【化32】
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】
【0069】 上記において脂肪族基とは炭素数1〜3
2、好ましくは1〜22の飽和または不飽和、鎖状また
は環状、直鎖または分岐、置換または無置換の脂肪族炭
化水素基である。代表的な例としては、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、アリル、ブチル、(t)
−ブチル、(i)−ブチル、(t)−アミル、ヘキシ
ル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシル、オクチル、
1,1,3,3−テトラメチルブチル、デシル、ドデシ
ル、ヘキサデシル、またはオクタデシルが挙げられる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正内容】
【0074】 次にR51〜R63、dおよびeの好ま
しい範囲について説明する。R51は脂肪族基または芳
香族基が好ましい。R52.R53およびR55は芳香
族基が好ましい。R54はR41CONH−基、または
(R41)(R43)N−基が好ましい。R56および
57は脂肪族基、芳香族基、R41O−基、またはR
41S−基が好ましい。R58は脂肪族基または芳香族
基が好ましい。一般式(Cp−6)においてR59はク
ロール原子、脂肪族基またはR41CONH−基が好ま
しい。dは1または2が好ましい。R60は芳香族基が
好ましい。一般式(Cp−7)においてR59はR41
CONH−基が好ましい。一般式(Cp−7)において
はdは1が好ましい。R61は脂肪族基または芳香族基
が好ましい。一般式(Cp−8)においてeは0または
1が好ましい。R62としてはR41OCONH−基、
41CONH−基またはR41SONH−基が好ま
しくこれらの置換位置はナフトール環の5位が好まし
い。一般式(Cp−9)においてR63としてはR41
CONH−基、R41SONH−基、(R41)(R
43)NSO−基、R41SO−基、(R41
(R43)NCO−基、ニトロ基またはシアノ基が好ま
しい。一般式(Cp−10)においてR63
(R43NCO−基、R43OCO−基またはR
43CO−基が好ましい。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0095
【補正方法】変更
【補正内容】
【0095】Zで表わされる基は好ましくは下記一般式
(VI)、(VII)または(VIII)で表わされる
基である。 一般式(VI)
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0096
【補正方法】変更
【補正内容】
【0096】
【化48】
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0097
【補正方法】変更
【補正内容】
【0097】一般式(VII)
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0098
【補正方法】変更
【補正内容】
【0098】
【化49】
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正内容】
【0099】一般式(VIII)
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0100
【補正方法】変更
【補正内容】
【0100】
【化50】
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0103
【補正方法】変更
【補正内容】
【0103】 Xで表わされる複素環基およびR
複素環基を表わすときの複素環基はヘテロ原子として酸
素原子、イオウ原子もしくは窒素原子を有する飽和もし
くは不飽和、置換もしくは無置換の複素環基である。例
えばピリジン環、イミダゾール環、ピペリジン環、オキ
シラン環、スルホラン環、イミダゾリジン環、チアゼピ
ン環またはピラゾール環などが挙げられる。置換基とし
ては前記脂肪族基置換基として列挙したものなどが挙げ
られる。一般式(VI)で表わされる基の具体例として
は例えば以下のものが挙げられる。
【手続補正24】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0104
【補正方法】変更
【補正内容】
【0104】
【化51】
【手続補正25】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0106
【補正方法】変更
【補正内容】
【0106】 一般式(VII)で表わされる基の具体
例としては例えば以下のものが挙げられる。
【手続補正26】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0107
【補正方法】変更
【補正内容】
【0107】
【化53】
【手続補正27】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0108
【補正方法】変更
【補正内容】
【0108】 一般式(VIII)で表わされる基の具
体例としては例えば以下のものが挙げられる。
【手続補正28】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0109
【補正方法】変更
【補正内容】
【0109】
【化54】
【手続補正29】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0110
【補正方法】変更
【補正内容】
【0110】
【化55】
【手続補正30】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0118
【補正方法】変更
【補正内容】
【0118】
【化62】
【手続補正31】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0152
【補正方法】変更
【補正内容】
【0152】 六角平板状ハロゲン化銀乳剤の製造法
は、米国特許第4,797,354号を参考にすること
ができる。単分散六角平板状ハロゲン化銀乳剤の作り方
としては、製造工程を核形成、オストワルド熟成及び粒
子成長の過程に分ける。各形成時には、pBrを1.0
〜2.5に保ち、できるだけ平行な双晶面をもつ核(平
板粒子核)を多くつくるような過飽和条件(温度、ゼラ
チン濃度、銀塩水溶液と、ハロゲン化アルカリ水溶液の
添加速度、pBr、ヨードイオン含量、攪拌回転数、p
H、ハロゲン化銀溶剤量、塩濃度など)で核形成を行な
う。オストワルド熟成時には、核形成時に形成された平
板粒子核以外の粒子を消滅せしめ、平板粒子核のみを成
長させかつ単分散性の良い核にするために温度、pB
r、pH、ゼラチン濃度、ハロゲン化銀溶剤量などを調
節する。粒子成長時にはpBr及び添加する銀イオン量
とハロゲンイオン量を調節することによって所望のアス
ペクト比と粒子サイズをもつ六角平板状ハロゲン化銀粒
子を得ることができる。粒子成長時は、銀イオン及びハ
ロゲンイオンの添加速度を結晶臨界生成速度の30〜1
00%にすることが好ましい。
【手続補正32】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0208
【補正方法】変更
【補正内容】
【0208】
【手続補正33】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0214
【補正方法】変更
【補正内容】
【0214】 表の結果から、試料101〜108、試
料109〜116、試料117〜124の各ブロック内
の比較試料と構成要件を満たす試料とを対比したとき、
本発明の試料が明らかに優れていることがわかる。ま
た、本発明の構成用件を満たす試料であっても比較カプ
ラーより引例カプラーが、引例カプラーより本発明のカ
プラーのほうが優れていることも明らかである。さら
に、ブロック間の対応する試料で本発明の構成要件を満
たす試料の相互比較をしたとき、本発明にかかわるカプ
ラーの組み合せが最も優れていることも表から知ること
ができる。なお、先に記したように引例カプラー(e)
においては、作製した試料はカプラーの析出があり、処
理を実施しても発色不良によりその性能は評価できなか
った。このことは、本発明においてはカプラーの分子内
に疎水性の耐拡散基が必要であることを示すものであ
る。
【手続補正34】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0228
【補正方法】変更
【補正内容】
【0228】 水洗は(2)から(1)への向流方式で水洗(1)槽の
オーバーフロー液は全部定着槽へ流入した。また、漂白
槽及び定着槽のオーバーフロー液は全部漂白定着槽へ流
入した。なお、現像液の漂白工程への持ち込み量、およ
び定着液の水洗工程への持ち込み量は35mm巾の感光
材料1m長さ当たりそれぞれ2.5ml、2.0mlで
あった。また、クロスオーバーの時間はいずれも5秒で
あり、この時間は前工程の処理時間に包含される。な
お、漂白槽、漂白定着槽、定着槽は、それぞれ開口率が
0.02であった。また処理に用いた自動現像機の攪拌
はイワキマグネットポンプを使用し、ラックの外側から
内側に向って直径1.2mmの穴から吹き出した噴流を
約10mmの距離で感光材料の乳剤面に当てることによ
り行った。各槽に用いたポンプの大きさと流量および吹
き出し口の数を以下に示す。 各槽の蒸発分に相当する量は毎日加水し、蒸発補正を行
った。なお処理中のみ、漂白液をエアーレーションする
ようにした。
【手続補正35】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0246
【補正方法】変更
【補正内容】
【0246】 表6〜表15の結果から明らかなよう
に、本発明の構成要件を満たす試料316以降の試料
は、使用する乳剤が同一である相対する比較試料と比べ
たとき、粒状性、鮮鋭度、脱銀性に優れていることがわ
かる。粒状性、鮮鋭度においては短縮された処理時間に
よる変動はほとんどなく、平板粒子の乳剤を使用するこ
と及びそのアスペクト比の高い方が良好であることが明
らかである。脱銀性については、一般式(B)で表わさ
れる化合物の使用により改善されることは明白である
が、本発明の構成で特に優れ、発色現像後の処理時間を
短縮しても脱銀性は良好であることが比較試料との対比
でわかる。この脱銀性における残存銀量としては、一般
に30mg/mを超えると色再現性に影響を与えると
いわれるが、本発明の試料では、30mg/m以下で
あり、優れていることが明らかである。なお、本実施例
で作製した試料の写真性、経時保存性、色濁り及び色像
堅牢性についても先の実施例と同様の方法で実施した
が、対応する同一使用乳剤間で比較したとき、本発明の
構成をなす試料は先の実施例と同様に良好な結果の得ら
れることが確認できた。特に、色像堅牢性について、発
色現像後の処理時間の短縮による影響は本発明の構成を
満たす試料ではほとんどなく、優れた堅牢性を示すこと
がわかった。この結果の1例を表16に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 7/407

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を設けたハロゲン化銀カラー写真感光材料にお
    いて、一般式(I) 及び/または一般式(II)で表わされる
    カプラーを含有し、かつ芳香族第1級アミン現像薬酸化
    体との反応により漂白促進剤もしくはその前駆体を放出
    する化合物を含有することを特徴とするハロゲン化銀カ
    ラー写真感光材料。 一般式(I) 【化1】 一般式(II) 【化2】 式中、X1 およびX2 は各々アルキル基、アリール基ま
    たは複素環基を表し、X3 は>N−とともに含窒素複素
    環基を形成する有機残基を表し、Yはアリール基または
    複素環基を表し、Zは該一般式で示されるカプラーが現
    像主薬酸化体と反応したとき離脱する基を表す。
  2. 【請求項2】 該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層
    に、ハロゲン化銀乳剤粒子の全投影面積の少なくとも5
    0%がアスペクト比2:1以上の平板粒子を含有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写
    真感光材料。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化銀カラー写真感光材料を像様
    露光後、発色現像より後の処理時間の合計が3分15秒
    以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
JP35654691A 1991-03-19 1991-12-25 ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処理方法 Pending JPH0572691A (ja)

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