JPH057229B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、塗装済の車両ボデイを車両組立ライ
ンのオーバヘツドコンベアの逆Ｔ型ハンガに移載
する方法に関する。

（従来の技術） 自動車を製造するにあたつては、一般に、塗装
工程を終了したボデイを台車に載置して塗装ライ
ンから車両組立ラインまで搬送し、上記台車上の
ボデイを車両組立ラインのオーバヘツドコンベア
に移載し、該オーバヘツドコンベアによつてボダ
イを搬送しながら該ボデイに対する各種の部品の
取付け等の艤装が行なわれる。

上記の如き車両組立ラインにおける従来のオー
バヘツドコンベアとしては、例えば第９図に示す
様に、ボデイ１の前後に位置する２本のサポーテ
イングアーム２ａ，２ｂによつてボデイのサイド
シル１ａ下面を支持する前後アーム型ハンガ２を
用いたものが使用されていた（例えば特公昭56−
43963号公報参照）。

しかるに、近年の車両組立ラインにおいては大
幅な自動化が推進され、例えばフロントおよびリ
ヤウインドガラスの取付け等もロボツトにより行
なわれるようになつて来ているが、このロボツト
によるフロントおよびリヤウインドガラスの取付
けはラインの横に設置されたウインドガラス取付
けロボツトによつてラインの横方向からロボツト
アームを伸ばして行なわれる。ところが、上記前
後アーム型ハンガ２の場合はその前後のアーム２
ａ，２ｂが丁度フロントおよびリヤウインドの横
に位置しており、従つてこのアーム２ａ，２ｂが
ロボツトによるウインドガラスの取付作業の障害
となり、ラインの自動化を図る上で大きな問題と
なつていた。

そこで、この様な問題を解決するために、実開
昭59−22053号公報に記載されている様に、鉛直
に延びる１本のサポーテイングアームと該アーム
の下端に固着された水平に延びてボデイのサイド
シルを支持する支持部材とから成る逆Ｔ型ハンガ
を備えたオーバヘツドコンベアが提案されてい
る。この逆Ｔ型ハンガによれば、鉛直に延びるサ
ポーテイングアームはボデイのセンタピラーの横
に位置し、従つてフロントおよびリヤウインド部
の横にはサポーテイングアームが存在しないので
ロボツトによるフロントおよびリヤウインドガラ
スの取付作業領域が確保され、該取付作業を効率
良く行なうことができるので自動化にとつて好都
合である。

ところで、車両組立ラインにおいては、塗装後
のボデイから一旦ドアを取り外し、ドアはドア専
用の艤装ラインで艤装した後艤装の終了したボデ
イに再びドアを取付けるドアの後付けシステムが
採用される場合がある。

この様にドアの後付けシステムを採用した場
合、従来は塗装済のボデイを上記車両組立ライン
のオーバヘツドコンベアに移載した後、該オーバ
ヘツドコンベアを一旦下降させて該コンベア上で
ドアの取外し作業を行うようにしていた。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、この様にドアの後付けシステム
を採用してオーバヘツドコンベア上でドアの取り
外しを行なう場合、、前述の前後アーム型ハンガ
の場合は２本のサポーテイングアーム２ａ，２ｂ
がドアの前後に位置しており、従つてこの２本の
アーム２ａ，２ｂ間に十分広いドアの取外し作業
領域が確保されているので特に問題は生じない
が、前述の逆Ｔ型ハンガの場合はそのサポーテイ
ングアームがセンタピラー部近傍に位置してお
り、従つて車両組立ラインが多種類のボデイを取
扱う多種混合型ラインの場合ボデイの種類によつ
ては、例えば２ドアや３ドアタイプのボデイの場
合ドアがサポーテイングアームに干渉してドアの
取り外しが困難になるという不具合が生じる。

従つて、車両組立ラインにおける自動化を推進
する上ではオーバヘツドコンベアを逆Ｔ型ハンガ
タイプにすることが望ましいが、そうするために
は上記逆Ｔ型ハンガによるドアの取外しが困難に
なるという問題を解決することが必要となる。

本発明の目的は、上記事情に鑑み、塗装済のボ
デイを車両組立ラインのオーバヘツドコンベアの
逆Ｔ型ハンガに移載する方法であつて、上記逆Ｔ
型ハンガによるドアの取外し困難という問題を解
決することのできる移載方法を提供することにあ
る。

（問題点を解決するための手段） 本発明に係る車両組立ラインのハンガへの車両
移載方法は、上記目的を達成するため、塗装済の
車両ボデイを車両組立ラインのオーバヘツドコン
ベアの逆Ｔ型ハンガに移載する方法であつて、 上記ボデイを上記逆Ｔ型ハンガに移載する前
に、該ボデイからドアを取外し、その後該ボデイ
を上記逆Ｔ型ハンガに移載することを特徴とす
る。

（作 用） 上記本発明は、前述の車両組立ラインのオーバ
ヘツドコンベアに逆Ｔ型ハンガを採用することに
よつて生じるドアの取外し困難という問題を、該
逆Ｔ型ハンガへボデイを移載する時点で解決しよ
うという着想に基づいて前述の如く構成されたも
のである。

前述の如く、ボデイを逆Ｔ型ハンガに移載する
前に該ボデイからドアを取外し、その後該ボデイ
を逆Ｔ型ハンガに移載する、例えば塗装後台車に
よつて搬送されて来たボデイをそのまま逆Ｔ型ハ
ンガに移載するのではなく、該台車から一旦ダブ
ルスラツトコンベアに移載し、該コンベア上でド
アを取外した後逆Ｔ型ハンガに移載するようにす
れば、たとえ車両組立ラインに逆Ｔ型ハンガを使
用したとしてもそうすることによつて従来発生し
ていたドアの取外し困難という問題を回避するこ
とができる。

（発明の効果） 本発明に係る車両組立ラインのハンガへの車両
移載方法は、前述の如くボデイを逆Ｔ型ハンガに
移載する前に該ボデイからドアを取外し、その後
該ボデイを逆Ｔ型ハンガに移載するものであり、
従つてドアの取外しは逆Ｔ型ハンガに移載する前
の状態で、例えば前記ダブルスラツトコンベア等
の上で行なうことができ、極めて効率良くドア取
外し作業を行なうことができる。

また、本方法を採用すれば車両組立ラインのハ
ンガにボデイを移載する前にドアを取外してしま
うので、ドアの取外し困難という問題を考慮する
ことなく該ハンガとして逆Ｔ型ハンガを使用する
ことができ、その結果車両組立ラインの自動化を
推進する上で極めて好都合である。

（実施例） 以下、図面を参照しながら本発明の実施例を詳
細に説明する。

第１図は本発明に係る方法の一実施例を実施す
るためのボデイ移載装置の一例を示す平面概略
図、第２図は第１図におけるダブルスラツトコン
ベア部分を示す正面概略図である。

第１図、第２図に示す様に、本ボデイ移載装置
は、ダブルスラツトコンベア１０を備え、台車に
よつて搬送されて来た塗装済のボデイを、車両組
立ラインのオーバヘツドコンベアの逆Ｔ型ハンガ
に移載する前に、該ダブルスラツトコンベア１０
の搬送方向（矢印Ａ方向）上流側に設けられた第
１リフタを使用してこのダブルスラツトコンベア
１０に移載し、該コンベア１０上でドアの取外し
を行ない、しかる後このコンベア１０の下流側端
部に設けられた第２リフタ１４によつて該コンベ
ア１０から上記逆Ｔ型ハンガに移載するように構
成されている。なお、このダブルスラツトコンベ
ア１０に沿つて、上記車両組立ラインのボデイ用
逆Ｔ型ハンガを有するオーバヘツドコンベア１６
とドア艤装ラインのドア用ハンガを有するオーバ
ヘツドコンベア１８とが設けられている。また、
ダブルスラツトコンベアの上流側端部近傍には、
塗装ライン（図示せず）から塗装工程終了後のボ
デイ２０を載置搬送してきた台車２２を複数台プ
ールしておくプール場２４が設けられている。

まず、上記塗装ラインにおいて塗装の終了した
ボデイ２０は台車２２上に載置された状態で該台
車２２によつて上記プール場２４まで搬送され
る。このプール場２４には各種の塗装済ボデイ２
０がプールされている。

次に、このプール場２４から車両組立ラインに
おける車種の生産順序に合わせて対応するボデイ
２０が、台車２２によつてダブルスラツトコンベ
ア１０の搬送方向上流側端部の近傍に設定された
第１リフタ移載ステーシヨン２６まで搬送され、
該ステーシヨン２６に待機している第１リフタ１
２に移載される。

上記台車２２は、特に第１図および台車による
第１リフタ移載ステーシヨンへのボデイ搬送状態
を示す正面概略図である第３図に示す様に、車輪
２２ａを有する前端部開放の平面コ字状基台２２
ｂと、該基台２２ｂ上に立設された左右２本合計
４本の支柱２２ｃとから成る中央くり抜き型の台
車であり、上記支柱２２ｃによつてボデイの左右
サイドシルの下面が支持される。

また、上記第１リフタ１２はボデイ２０のフロ
ア下面を支持する支持板１２ａを有し、該支持板
１２ａはパンタグラフ式のリンク機構１２ｂと油
圧シリンダ１２ｃとによつて上下動可能に構成さ
れている。また、この第１リフタ１２は特に第１
図に示す様に台車２２の前方開放端２２ｄから台
車２２の中央部に入り込める様な大きさとなつて
いる。さらに、第１リフタ移載ステーシヨン２６
と後述するダブルスラツトコンベア移載ステーシ
ヨン２８との間には第１リフタ１２用の軌道３０
が敷設され、第１リフタ１２はこの軌道３０上を
自走し、両ステーシヨン２６，２８間を往復動し
得る様に構成されている。

つまり、ボデイ２０を台車２２によつて第１リ
フタ移載ステーシヨン２６まで搬送すると、該ス
テーシヨン２６には第１リフタ１２が第２図に示
す様に支持板１２ａを下降させた状態で待機して
おり、このリフタ１２を中央に取り込む位置（第
１図、第２図参照）まで台車２２を移動させてそ
こで台車を停止させる。この状態から第１リフタ
の支持板１２ａを上昇させて台車２２からボデイ
２０を持ち上げ、その状態で軌道３０上を自走し
てダブルスラツトコンベア移載ステーシヨン２８
までボデイを搬送する。ボデイ２０を持ち去られ
た台車２２は作業者によりあるいはシリンダプツ
シヤ等の適当な手段により所定位置へ搬送され
る。

ダブルスラツトコンベア１０は所定間隔を置い
て左右に平行に配設された１対のスラツトコンベ
ア１０ａ，１０ｂとから成り、該左右のスラツト
コンベア１０ａ，１０ｂはそれぞれボデイの左右
サイドシル下面を受けて該ボデイ２０をタクト搬
送する。

このダブルスラツトコンベア１０の搬送方向上
流側端部には上記ダブルスラツトコンベア移載ス
テーシヨン２８が設定されており、上記軌道３０
はこのステーシヨン２８における両スラツトコン
ベア１０ａ，１０ｂ間まで延びており、従つて上
記ボデイ２０を持ち上げた第１リフタ１２はこの
ステーシヨン２８における２点鎖線で示す位置ま
で自走し、その位置において支持板を下降させて
ボデイ２０をダブルスラツトコンベア１０上に移
載する。移載後第１リフタ１２は再び第１リフタ
移載ステーシヨン２６に戻る。

ダブルスラツトコンベア１０上に移載されたボ
デイ２０は該コンベア１０によつてタクト搬送
（間欠送り）され、該コンベア１０の搬送経路上
には前記ダブルスラツトコンベア移載ステーシヨ
ン２８に続いてドア取外しステーシヨン３２が設
定されている。このドア取外しステーシヨン３２
は２つの停止位置から成り、上流側の第１停止位
置３２ａにおいてドアの取外しが行なわれ、下流
側の第２停止位置３２ｂにおいてドア艤装ライン
のオーバヘツドコンベア１８のドア用ハンガ３６
への取外したドアの移載が行なわれる。例えば詳
しくは図示しないが上下動可能なドア支持部を有
しブダルスラツトコンベア１０に固定および離脱
可能であつて固定状態においては該コンベア１０
と共に走行する台車状の治具３４（第１図参照）
を用意し、上流側位置３２ａにボデイ２０が停止
しているときのドア対応位置においてこの治具３
４をコンベア１０に固定し、ドアを開いた該ドア
を該ドアの下面と略同じ高さに調整された上記治
具のドア支持部に支持させてボデイからのドアの
取外しを行なう。続いてボデイ２０および治具３
４は第２停止位置３２ｂまで搬送され、この位置
においてボデイ２０から完全に取り外されて治具
３４上に載置されているドアを該治具３４の横に
停止しているドア用ハンガ３６に移載し、この移
載が終了したら治具３４をコンベア１０から離脱
させる。

上記ドア艤装ラインのオーバヘツドコンベア１
８は分岐点Ｂにおいて２つの経路１８ａと１８ｂ
とに分岐され、例えば分岐点Ｂにおいて両分岐経
路１８ａ，１８ｂにそれぞれ交互にドア用ハンガ
３６が送り込まれ、一方の経路１８ａは図示の如
くダブルスラツトコンベア１０の右側に沿つて設
定され、ボデイから取り外された右側ドアを保持
して搬送し、他方の経路１８ｂはダブルスラツト
コンベア１０の左側に沿つて設定され、ボデイか
ら取り外された左側ドアを保持して搬送する。

なお、上記においては右側ドアの取外しおよび
ドア用ハンガ３６への移載のみ説明したが、左側
ドアの取外しおよびドア用ハンガ３６への移載も
同様にして行なわれるものであり、図示してない
がダブルスラツトコンベア１０の左側にも右側と
同様の治具３４が用意されている。

上記ドア艤装ラインのオーバヘツドコンベア１
８の一例を第４図および第５図に示す。第４図は
正面図、第５図は右側面図である。図中矢印Ｃは
ドア用ハンガの搬送方向である。このオーバヘツ
ドコンベア１８はレール３８に吊り下げられて該
レール３８に沿つてチエーン等の駆動手段（図示
せず）によつて間欠走行せしめられるドア用ハン
ガ３６を有し、該ハンガ３６は四角状の枠３６ａ
と、該枠の下辺部に形成されたドア支持部３６ｂ
と、側辺部に設けられたドアの側辺をクランプす
る固定クランパ３６ｃと無段階調整クランパ３６
ｄとから成り、両クランパ３６ｃ，３６ｄはゴム
等を介してドア２０ａを傷付けないようにクラン
プする。なお、上記無段階調整クランパ３６ｄは
ある負荷がかかるとそこで停止してその状態を維
持するエアクランパの如きをいい、その様なクラ
ンパを一方に採用することにより多種類のドアを
保持することが可能となつている。また、ハンガ
３６は吊下げ軸４０を中心として90°回転可能に
構成されており、必要に応じて例えば前記ドアの
移載時には第４図に示す状態から90°回転させて
移載作業を行なうことが可能になつている。

この様にしてドアの取外し、ドア用ハンガへの
移載が終了したら、ボデイ２０は次の逆Ｔ型ハン
ガ移載ステーシヨン４２に搬送される。この移載
ステーシヨン４２はダブルスラツトコンベア１０
の搬送方向下流側端部に設けられ、該ステーシヨ
ン４２において両スラツトコンベア１０ａ，１０
ｂの間にドアが取り外されたボデイ２０をダブル
スラツトコンベア１０から逆Ｔ型ハンガ４４へ移
載するための第２リフタ１４が配設されている。
この第２リフタ１４は第１リフタと同様にボデイ
２０のフロア下面を支持する支持板１４ａを有
し、該支持板１４ａは上下動可能に構成されてい
る。

この第２リフタ１４は、ボデイ２０が逆Ｔ型ハ
ンガ移載ステーシヨン４２に搬送される前はダブ
ルスラツトコンベア１０より下方まで、より正確
には該コンベア１０上のボデイ２０のフロア下面
より下方まで支持板１４ａが下降せしめられてお
り、ボデイ２０が逆Ｔ型ハンガ移載ステーシヨン
４２まで搬送されて支持板１４ａの上方に停止し
た後、該支持板１４ａを上昇させてボデイのサイ
ドシル下面が以下に述べる逆Ｔ型ハンガの支持部
材４４ｂの上面よりも上方に位置するまで該ボデ
イ２０を持ち上げ、そこで停止する。

なお、この第２リフタ１４はその支持板１４ａ
を相当の高さにわたつて上下動させる必要があ
り、しかも支持板１４ａをダブルスラツトコンベ
ア１０よりも下方まで下降させた時には支持板１
４ａ以外の部材も全て該コンベア１０より下方に
位置し、該コンベア１０によるボデイ２０の逆Ｔ
型ハンガ移載ステーシヨン４２への搬入を阻害し
ない様にする必要がある。従つてこの第２リフタ
１４における支持板１４ａの上下動機構は上記要
求を満足させ得るもの、例えば油圧シリンダによ
る上下動機構等を採用することが必要である。

また、この第２リフタの支持板１４ａはその左
右の幅が以下に詳説する逆Ｔ型ハンガの左右の支
持部材４４の間隔よりも小さく、従つて以下に述
べる様にボデイを逆Ｔ型ハンガへ移載する際にハ
ンガの支持部材４４ｂよりも上方からリフタの支
持板１４ａを下降させるがその際その支持板１４
ａが支持部材４４に干渉することなくスムーズに
下降できる大きさであることが必要である。

上記車両組立ラインのオーバヘツドコンベア１
６はダブルスラツトコンベア１０に沿つてその中
央部上方を逆Ｔ型ハンガ４４が走行するようにそ
の搬送経路が設定されている。このオーバヘツド
コンベア１８は、第１，２図さらに詳しくは第６
図〜第８図に示す様に、搬送経路に沿つて配設さ
れたレール４６と、このレール４６に吊り下げら
れて該レール４６に沿つてチエーン等の駆動手段
（図示せず）によつて間欠走行せしめられる逆Ｔ
型ハンガ４４とから成り、該ハンガ４４はボデイ
の左右外方に位置する左右各１本の略鉛直方向に
延びるサポーテイングアーム４４ａと、各サポー
テイングアーム４４ａの下端に固設された水平方
向に延びるボデイのサイドシル下面を受ける支持
部材４４ｂとを備え、第６図に示す如く丁度逆Ｔ
字型に構成されている。上記左右の支持部材４４
ｂは共に所定間隔を置いて３つのサイドシル受け
部４４ｃ，４４ｄ，４４ｅを有し、搬送方向前方
に位置する第１受け部４４ｃは固定配設され、後
方の第２、第３受け部４４ｄ，４４ｅは90°回転
可能に配設されている。第１受け部４４ｃは全車
種のボデイサイドシルを支持するのに使用され、
第２、第３受け部４４ｄ，４４ｅは各車種に応じ
て適宜位置に回動させた状態で必要に応じてサイ
ドシルを支持するのに使用される。上記第２、第
３受け部４４ｄ，４４ｅの回動は車種に応じて例
えば作業者が手動によつて行なう。

上記の如く構成された逆Ｔ型ハンガ４４はダブ
ルスラツトコンベア１０の中央部上方を該コンベ
ア１０の搬送方向に向かつて搬送され、前記第２
リフタ１４によつて持ち上げられたボデイ２０が
待機している逆Ｔ型ハンガ移載ステーシヨン４２
まで来ると逆Ｔ型ハンガの支持部材４４ｂ、特に
その各受け部４４ｃ，４４ｄ，４４ｅはこの各支
持部と干渉しない高さまで第２リフタ１４によつ
て持ち上げられたボデイのサイドシル下面よりや
や下方を通つて第２図に示す位置で停止する。

そして、逆Ｔ型ハンガ４４が停止したら第２リ
フタ１４の支持板１４ａを下降させ、ボデイのサ
イドシルを逆Ｔ型ハンガの各受け部４４ｃ，４４
ｄ，４４ｅ載置させて該ボデイ２０を逆Ｔ型ハン
ガ４４に載置する。

逆Ｔ型ハンガ４４に移載されたボデイ２０は車
両組立ラインにおいて各種の部品の組付け等が行
なわれた後同様にドア艤装ラインにおいて各種の
部品の組付けが行なわれたドアが取り付けられ、
その後例えばフロアコンベア上に移載され、各種
の試験等が行なわれる。

なお、逆Ｔ型ハンガ４４に保持されたボデイ２
０は車両組立ラインにおいてタクト搬送され、従
つて車種によつては開閉用のスプリングが組み付
けられたリヤドア２０ｂが停止時にはね上がる恐
れがあり、その場合のリヤドア２０ｂの傷付きや
リヤドアをはね上げたまま搬送すると該リヤドア
がコンベアのレール等に当たるのを防止するため
に、表面にゴム等の軟質材を設けたストツパロー
ル４８がこのオーバベルトコンベア１６に設けて
ある。

また、逆Ｔ型ハンガ４４はボデイ２０を上記フ
ロアコンベア上に降す際に左右のサポーテイング
アーム４４ａが左右に開く必要があり、そのため
両サポーテイングアーム４４ａは回動中心４４ｆ
を中心として回動可能に構成されていると共にロ
ーラ４４ｇを有し、このローラ４４ｇをレール４
４ｈに係合させ、フロアコンベアへボデイを降ろ
す位置でこのレール４４ｈを所定量上方へ曲折さ
せることによつて両アーム４４ａを拡開させるよ
うになつている。

以上詳細に説明した様に、本車両組立ラインの
ハンガへの車両移載方法は、塗装済のボデイを車
両組立ラインのオーバヘツドコンベアの逆Ｔ型ハ
ンガに移載する前に、該ボデイからドアを取外
し、その後該ボデイを上記逆Ｔ型ハンガに移載す
るものであり、よつて本方法を採用すれば作業性
の良い状態でドアを取外した後逆Ｔ型ハンガにボ
デイを移載することができ、その結果逆Ｔ型ハン
ガの採用による車両組立ラインの自動化と該逆Ｔ
型ハンガの採用によるドア取外し困難という問題
の解決とを同時に達成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る車両移載方法の一実施例
を実施するための装置の概略を示す平面図、第２
図は第１図におけるダブルスラツトコンベアの概
略を示す正面図、第３図は台車によつてボデイを
第１リフタ移載ステーシヨンに搬送する状態を示
す正面図、第４図および第５図はドア艤装ライン
のオーバヘツドコンベアのドア用ハンガを示す図
であり、第４図は正面図、第５図は右側面図、第
６図〜第８図は車両組立ラインのオーバヘツドコ
ンベアのボデイ用逆Ｔ型ハンガを示す図であり、
第６図は正面図、第７図は第８図の−線断面
図、第８図は右側面図（一部省略）、第９図は従
来のボデイ用ハンガを示す図である。 １０……ダブルスラツトコンベア、１２……第
１リフタ、１４……第２リフタ、１６……オーバ
ヘツドコンベア、２０……ボデイ、２２……台
車、３２……ドア取外しステーシヨン、４４……
逆Ｔ型ハンガ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 塗装済の車両ボデイを車両組立ラインのオー
   バヘツドコンベアの逆Ｔ型ハンガに移載する方法
   であつて、 上記ボデイを上記逆Ｔ型ハンガに移載する前
   に、該ボデイからドアを取外し、その後該ボデイ
   を上記逆Ｔ型ハンガに移載することを特徴とする
   車両組立ラインのハンガへの車両移載方法。