JPH0571554U - 浄水器付き湯水混合水栓 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】湯水操作ハンドが湯吐出状態のときには三方弁
を浄水吐出ヘ切替えできないこと。 【構成】湯水混合割合及び吐出量を調節する湯水操作弁
１７を設け、湯水操作弁１７に湯水操作ハンドル２０を
設け、湯水操作弁１７の混合湯水流出口１８ａと吐出口
２１ａとの間に通路１３を形成し、この通路１３に上流
側の三方弁１４の二つのポート１４ａ，１４ｂと下流側
の浄水器１２とを直列接続し、三方弁１４の他のポート
１４ｃと吐出口２１ａとを連絡し、三方弁１４を操作す
る切替操作ハンドル２５を設け、切替操作ハンドル２５
で三方弁１４を湯水吐出と浄水吐出とに切替えるように
し、切替操作ハンドル２５を湯水吐出位置へ移行させる
移行具３２を設け、湯水操作ハンドル２０の湯水混合割
合調節操作と連動する操作ケーブル３３を移行具３２に
連絡し、湯水操作ハンド２０が湯水吐出状態のときに移
行具３２を操作ケーブル３３で作動させて切替操作ハン
ドル２５を湯水吐位置へ移行させること。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、湯水混合水栓の吐出口から浄水を吐出させることができる浄水器付 き湯水混合水栓の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

（従来例１） 従来、湯水混合水栓に浄水器を備える構造には、図３に示すものがある。この 構造は、湯水混合水栓１の吐出管１ａの先端に浄水器２を後付け接合したもので ある。浄水器２は、切替え弁４を内蔵する共に吐出口５を開設した本体３と、活 性炭等の濾過材を充填した交換可能なカートリッジ６とを備え、吐出口５からの 吐出を切替え弁４の操作で、カートリッジ６内を通過した浄水とカートリッジ６ 内を通過しない水道水との吐出に切替えられるようにしてある。ところが、上記 構造は、吐出管１ａの先端に大きな浄水器２が存在するため、湯水混合水栓１の 操作や流し台の作業の邪魔となり、また見栄えも良くない問題があった。

【０００３】 （従来例２） この問題を解決するには、図４及び図５に示す浄水器付き湯水混合水栓１０が 考えられる。この湯水混合水栓１０は、流し台８のカウンター９等に取り付けた 水栓本体１１と、カウンター９の裏面側に延設した通路１３と、通路１３に接続 した三方弁１４と、カウンター９の裏面側等に配設した浄水器１２とを備えてい る。

【０００４】 該水栓本体１１は、配管からなる給水路１５及び給湯路１６が接続され、水と 湯の混合割合の調節及び混合湯水の吐出量の調節を行う湯水操作弁１７が本体ケ ース２３に内蔵されている。該湯水操作弁１７は、固定板１８と可動板１９を水 密に重合わせたデスク式であり、湯水操作ハンドル２０の操作で可動板１９を移 動させることにより、両調節を行うようにしてある。

【０００５】 前記通路１３は、湯水操作弁１７の混合湯水流出口１８ａと吐出口２１ａとの 間に形成されている。通路１３は、上流側から下流側へ順に、三方弁１４の二つ のポート１４ａ，１４ｂ，浄水器１２及び逆止弁２４が直列接続してある。通路 １３の下流側１３ａは、三方弁１４の他のポート１４ｃと接続してある。

【０００６】 上記三方弁１４は、弁軸１４ｄに切替操作ハンドル２５が取り付けられている 。切替操作ハンドル２５は、三方弁１４の二つのポート１４ａ，１４ｂを連通さ せる浄水吐出へ操作すると、湯水操作弁１７から供給された冷水を浄水器１２へ 供給し、浄水を吐出管２１の吐出口２１ａから吐出させる。また、切替操作ハン ドル２５は、三方弁１４の二つのポート１４ａ，１４ｃを連通させる湯水吐出へ 操作すると、操作弁１７から供給された湯水を吐出口２１ａから吐出させる。

【０００７】 前記浄水器１２は、カウンター９の裏面側に配したブラケット（図示は省略） に接合されている。浄水器１２は、活性炭や中空糸膜等からなる濾過材を内蔵し たものであり、給水路１５から供給されて濾過材を通過する水道水を浄化するも のである。この浄水器１２の濾過材を充填した濾過部１２ａは、交換可能となっ ている。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、浄水器付き湯水混合水栓１０は、湯水操作ハンドル２０が湯吐出状態 のときに三方弁１４を浄水吐出へ切替え操作すると、浄水器１２へ湯が供給され 、浄水器１２の浄水能力を低下させる問題があった。これは、浄水器１２が高温 度（例えば、３５°Ｃ以上）の混合湯水を一般に濾過できないからである。

【０００９】 本考案は、上記問題を解決するために、湯水操作ハンドルが湯吐出状態のとき には三方弁を浄水吐出ヘ切替えできない、浄水器付き湯水混合水栓の提供を目的 とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】

本考案が採用した第１の手段は、湯水混合割合及び吐出量を調節する湯水操作 弁を設け、湯水操作弁に湯水操作ハンドルを設け、湯水操作弁の混合湯水流出口 と吐出口との間に通路を形成し、この通路に上流側の三方弁の二つのポートと下 流側の浄水器とを直列接続し、三方弁の他のポートと吐出口とを連絡し、三方弁 を操作する切替操作ハンドルを設け、切替操作ハンドルで三方弁を湯水吐出と浄 水吐出とに切替えるようにした浄水器付き湯水混合水栓であって、切替操作ハン ドルを湯水吐出位置へ移行させる移行具を設け、湯水操作ハンドルの湯水混合割 合調節操作と連動する操作ケーブルを移行具に連絡し、湯水操作ハンドルが湯水 吐出状態のときに移行具を操作ケーブルで作動させて切替操作ハンドルを湯水吐 出位置ヘ移行させることを特徴とする浄水器付き湯水混合水栓である。

【００１１】 本考案が採用した第２の手段は、湯水混合割合及び吐出量を調節する湯水操作 弁を設け、湯水操作弁に湯水操作ハンドルを設け、湯水操作弁の混合湯水流出口 と吐出口との間に通路を形成し、この通路に上流側の三方弁の二つのポートと下 流側の浄水器とを直列接続し、三方弁の他のポートと吐出口とを連絡し、三方弁 を操作するソレノイド式操作具を設け、ソレノイド式操作具で三方弁を湯水吐出 と浄水吐出とに切替えるようにした浄水器付き湯水混合水栓であって、湯水操作 ハンドルの水吐出状態を検知する検知器を設け、ソレノイド式操作具のスイッチ 回路は、検知器の検知信号を受信しているときにのみ三方弁の切替えを可能にす ると共に、検知器の検知信号を受信していないときには三方弁が常に湯水吐出の 状能となるように回路構成してあることを特徴とする浄水器付き湯水混合水栓。 である。

【００１２】

【作用】

第１の手段にあっては、湯水操作ハンドルが湯吐出状態のときには、切替操作 ハンドルを湯水吐位置へ移行させて三方弁を常に湯水吐出の状態とするので、浄 水器へ湯を供給することは決してない。湯水操作ハンドルが水吐出状態のときに は、切替操作ハンドルを湯水吐位置へ移行させることがないため、三方弁が浄水 吐出状態又は湯水吐出状態を選択できるようになる。

【００１３】 第２の手段にあっては、湯水操作ハンドルが湯水吐出状態のときには、検知器 が検知信号をスイッチ回路へ発しないので、三方弁が常に湯水吐出の状態となり 、浄水器へ湯を供給することは決してない。湯水操作ハンドルが水吐出状態のと きには、検知器がスイッチ回路ヘ検知信号を発するので、三方弁が浄水吐出状態 又は湯水吐出状態を選択できるようになる。

【００１４】

【実施例】

以下、本考案に係る浄水器付き湯水混合水栓（以下「本案混合水栓」という） を図面に示す実施例に基づいて説明する。

【００１５】 （第１実施例） 図１は、第１実施例の本案混合水栓３０の改良点を平面的に展開して示すもの である。本実施例の改良点は、機械式のロック装置３１を付加したことである。 本案混合水栓３０におけるロック装置３１を除いた他の構成は、前記湯水混合水 栓１０（図４参照）と実質的に同一であり、ここでの説明を省略する。ロック装 置３１は、切替操作ハンドル２５を湯水吐出の位置Ｃへ移行させる移行具３２と 、移行具３２を作動させる操作ケーブル３３とからなる。

【００１６】 上記移行具３２は、三方弁１４の弁軸１４ａに固着した円板からなり、半円長 孔３４を穿設してある。操作ケーブル３３は、アウターケーブル３５とインナー ケーブル３６とからなる。アウターケーブル３５は、その適所を本体ケース２３ 等に固定してある。インナーケーブル３６は、一端３６ａを湯水操作ハンドル２ ０の背面側等に接合し、他端３６ｂを移行具３２の半円長孔３４に滑り子３７を 介して摺動自在に嵌挿してある。

【００１７】 ロック装置３１は、図中の実線で示すように、湯水操作ハンドル２０が（水） の位置にあるときには、インナーケーブル３６の一端３７ａが位置Ａ−１にあり 、他端３６ｂに接続した滑り子３７が位置Ａ−２にあり、移行具３２を自由に回 動させることができる。その結果、切換操作ハンドル２５は、湯水吐出の位置Ｃ から浄水吐出の位置Ｄまで自由に切替え操作できる。

【００１８】 逆に、ロック装置３１は、図中の二点鎖線で示すように、湯水操作ハンドル２ ０を操作して（湯）の位置にするときには、インナーケーブル３６の一端３７ａ が位置Ｂ−１に移行すると共に、他端３６ｂに接続した滑り子３７が位置Ｂ−２ に移行する。そのため、移行具３２は、切換操作ハンドル２５と共に湯水吐出の 位置Ｃへ移行して回動が阻止される。その結果、切換操作ハンドル２５は、湯水 吐出の位置Ｃにロックされる。

【００１９】 （第２実施例） 図２は、第２実施例の本案混合水栓４０の改良点を平面的に展開して示すもの である。本実施例の改良点は、電気式のロック装置４１を付加したことである。 本案混合水栓４０におけるロック装置４１を除いた他の構成は、前記湯水混合水 栓１０（図４参照）と実質的に同一であり、ここでの説明を省略する。改良点で あるロック装置４１は、三方弁１４を操作するソレノイド式操作具４５と、湯水 操作ハンドル２０の水吐出状態を検知する検知器４３と、ソレノイド式操作具４ ５を作動させるスイッチ回路４２とからなる。

【００２０】 上記ソレノイド式操作具４５は、常時は三方弁１４のポート１４ａとポート１ ４ｃとを連通させる湯水吐出状態となっており、スイッチ回路４２からの給電ｄ があったときにのみ作動して、三方弁１４のポート１４ａとポート１４ｂとを連 通させる浄水吐出状態となる。前記検知器４３は、リミットスイッチ又は近接ス イッチ等からなり、図中実線で示す如く湯水操作ハンド２０が水吐出状態となっ たときに、検知信号ａをスイッチ回路４２ヘ出力する。

【００２１】 前記スイッチ回路４２は、水栓本体１１（図４参照）等の適所に配置した手元 スイッチ４６と判断回路４７とからなる。判断回路４７は、手元スイッチ４６か らのＯＮ信号ｂと上記検知器４３の検知信号ａとが同時入力されているときにの み、ソレノイド式操作具４５への給電ｄを行うように回路構成されている。スイ ッチ回路４２は、検知器４３の検知信号ａを受信しているときにのみ三方弁１４ の切替えを可能にすると共に、検知器４３の検知信号ａを受信していないときに は三方弁１４を常に湯水吐出の状能にする。手元スイッチ４６は、ＯＮボタンが 押されると、次にＯＦＦボタンが押されるまで上記ＯＮ信号ｂの出力を保持する ように構成されている。

【００２２】

【考案の効果】

以上詳述の如く、本案混合水栓は、湯水操作ハンドルが湯吐出状態のときには 三方弁を浄水吐出の状態とするため、浄水能力を低下させる湯を浄水器へ供給す ることがなく、浄化能力の維持が図れる実用的効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案混合水栓の第１実施例の改良点を平面的に
展開して示すものである。

【図２】本案混合水栓の第２実施例の改良点を平面的に
展開して示すものである。

【図３】従来例１の浄水器付き湯水混合水栓の外観を示
す斜視図である。

【図４】従来例２の浄水器付き湯水混合水栓を示すスケ
ルトン図である。

【図５】従来例２の浄水器付き湯水混合水栓の外観を示
す斜視図である。

【符号の説明】

１１…水栓本体 １２…浄水器 １３…通路 １４…三方弁 １７…湯水操作弁 １８ａ…混合湯水流出口 ２１ａ…吐出口 ２５…切替操作ハンドル ３２…移行具 ３３…操作ケーブル ４２…スイッチ回路 ４３…検知器 ４５…ソレノイド式操作具

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】湯水混合割合及び吐出量を調節する湯水操
   作弁を設け、湯水操作弁に湯水操作ハンドルを設け、湯
   水操作弁の混合湯水流出口と吐出口との間に通路を形成
   し、この通路に上流側の三方弁の二つのポートと下流側
   の浄水器とを直列接続し、三方弁の他のポートと吐出口
   とを連絡し、三方弁を操作する切替操作ハンドルを設
   け、切替操作ハンドルで三方弁を湯水吐出と浄水吐出と
   に切替えるようにした浄水器付き湯水混合水栓であっ
   て、切替操作ハンドルを湯水吐出位置へ移行させる移行
   具を設け、湯水操作ハンドルの湯水混合割合調節操作と
   連動する操作ケーブルを移行具に連絡し、湯水操作ハン
   ドルが湯水吐出状態のときに移行具を操作ケーブルで作
   動させて切替操作ハンドルを湯水吐出位置へ移行させる
   ことを特徴とする浄水器付き湯水混合水栓。
2. 【請求項２】湯水混合割合及び吐出量を調節する湯水操
   作弁を設け、湯水操作弁に湯水操作ハンドルを設け、湯
   水操作弁の混合湯水流出口と吐出口との間に通路を形成
   し、この通路に上流側の三方弁の二つのポートと下流側
   の浄水器とを直列接続し、三方弁の他のポートと吐出口
   とを連絡し、三方弁を操作するソレノイド式操作具を設
   け、ソレノイド式操作具で三方弁を湯水吐出と浄水吐出
   とに切替えるようにした浄水器付き湯水混合水栓であっ
   て、湯水操作ハンドルの水吐出状態を検知する検知器を
   設け、ソレノイド式操作具のスイッチ回路は、検知器の
   検知信号を受信しているときにのみ三方弁の切替えを可
   能にすると共に、検知器の検知信号を受信していないと
   きには三方弁が常に湯水吐出の状態となるように回路構
   成してあることを特徴とする浄水器付き湯水混合水栓。