JPH0746390Y2 - 家庭用浄水装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、家庭等において、水道の蛇口あるいは配管の
末端に取り付けておき、必要に応じて、随時原水を浄化
して給水しうる装置に関するものである。

〔従来の技術〕

家庭等において水道水を浄化するために、水道の蛇口に
取り付けられる浄水装置は一般的である。これは、水道
水を、たとえば洗濯用等に使用する場合には、そのまま
吐出させ、飲食用等に使用する場合には、切換えて、浄
化部へ回流させるようになっている。

〔考案が解決しようとする課題〕 従来の浄水装置は、必要に応じて、このように、水道水
と浄化水を切替えて吐出させることはできるが、止水機
能を備えていない。

そのため、通常の水道用の止水弁と浄水装置用の切換弁
とが併用され、必要に応じて、両者を選択使用するた
め、操作の都度、手の位置を変えなければならず面倒で
ある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、弁箱における左右方向を向く水平の円筒形の
弁室の上下面に、それぞれ流入口と流出口を、同じく側
面に、左右方向に間隔をおいて並ぶ側方出口及び側方入
口を設け、この弁室内に、前記流入口と流出口を接続し
うる上下方向の第１流通孔と、これと直角方向に開口
し、かつ前記流入口と側方出口を接続しうる第２流通孔
と、同じく直角方向に開口し、かつ前記側方入口と流出
口を接続しうる第３流通孔とを有する水平の円柱状の弁
体を回動自在に嵌合し、弁体に止着した操作レバーを上
下に回動させて弁体を回動させることにより、前記第１
流通孔と流出入口が連通する直開位置、第２流通孔と第
３流通孔がそれぞれ側方出口及び側方入口と連通する側
開位置、及び流通孔が流入口と連通しない止水位置の３
つの切換え位置をとりうるようにした切換弁における流
入口に水道管を、流出口に吐出管を、側方出口及び側方
入口に浄水器を、それぞれ接続したことにより、上述の
課題の解決を図ったものである。

〔作用〕

本考案の装置によると、弁体のみの操作で、水道水をそ
のまま使用したり、浄化して使用したりすることがで
き、また不使用時には止水しうるので、操作が簡単であ
る。

また、従来の水道用の止水弁を省略することもできるの
で、その分、浄水装置の周囲の空間が広くなって、邪魔
になることはなく、しかも外観が良好となり、かつ設置
費も安価となる。

〔実施例〕

第１図は、本考案の装置において、水道管（１）の端末
に取り付けられた切替弁（Ａ）と浄化器（Ｂ）を示す。

切替弁（Ａ）は、弁箱（１）における左右方向を向く水
平の円筒形の弁室（２）内に、同形の円柱状の弁体
（３）を回動自在に嵌合し、かつ弁箱（１）の右端面に
設けた孔へ貫挿した、弁体（３）と一体をなす弁軸
（４）の外端に、水平のレバー（５）を装着したもの
で、弁体（３）は、レバー（５）の操作により、ストッ
パ（図示省略）に制限されて、水平から上下45°以内の
範囲を回動しうる。

弁箱（１）の上下面の中央部には、それぞれ、内方に向
かって段階的に縮径する流入口（６）と流出口（７）
が、また弁箱（１）の後側面における弁室（２）の軸線
を含む水平面上には、左右１対の側方出口（８）及び側
方入口（９）が穿設されている。

流入口（６）は、水道管（10）の端末に取り付けられ、
流出口（７）には、回転自在の自在管（11）すなわち吐
出管が取り付けられている。

第４図に示すように、弁体（３）の軸線（Ｘ−Ｘ）方向
の中央には、直径方向を向き、かつ前記流入口（６）及
び流出口（７）と整合しうる上下方向の直線状の第１流
通孔（12）が穿設されている。

弁体（３）の軸線（Ｘ−Ｘ）と平行をなす直線上におい
て、第１流通孔（12）の両側には、それと直交し、後記
のように屈曲する第２流通孔（13）と第３流通孔（14）
が穿設されている。

すなわち第２、第３両連通孔（13）（14）の一端（13
a）（14a）は、それぞれ、上記両側口（８）（９）と整
合とうる位置で、かつ弁軸（４）と平行をなす一直線上
において、弁体（３）の外周面に、第１流通孔（12）の
一端（12a）と並んで開口し、同じく他端（13b）（14
b）は、弁体（３）の軸線（Ｘ−Ｘ）及び第１流通孔（1
2）の軸線（Ｙ−Ｙ）と直交し、かつ弁体（３）の軸線
（Ｘ−Ｘ）を含む軸線（Ｚ−Ｚ）上において、弁体
（３）の反対側の面に、それぞれ開口している。

詳言すると、レバー（５）と各連通孔（12）（13）（1
4）の関係角度及び関係位置は、次のように定められて
いる。

第５図及び第６図に示すように、レバー（５）を水平と
したときには、止水位置となって、各連通孔（12）（1
3）（14）は、すべて流入口（６）及び流出口（７）よ
り外れて止水される。

第７図及び第８図に示すように、レバー（５）を上下へ
45°回動すれば、直角位置となって、第１流通孔（12）
は垂直となって流入口（６）及び流出口（７）と連通す
るが、第２、第３連通孔（13）（14）は閉塞される。従
って、水道管（10）内の水は、そのまま自在管（11）よ
り流出する。

第９図及び第10図に示すように、レバー（５）を水平か
ら上向き45°回動すれば、側開位置となって、第１流通
孔（12）は水平となり、流入口（６）及び流出口（７）
より外れるが、第２流通孔（13）は、流入口（６）と側
方出口（８）を連通し、第３流通孔（14）は、側方入口
（９）と流出口（７）を連通する。

側方出口（８）及び側方入口（９）は、それぞれゴム管
（15）（16）をもって、活性炭とフィルタを内蔵する公
知の家庭用の浄水器（Ｂ）に連結されている。

〔考案の効果〕

本考案によると、レバー（５）の回動により、水道水を
止めたり、そのまま送り出したり、浄水器（Ｂ）へ通し
て浄化したりすることができ、便利である。

また、本考案の装置は、操作が簡単であって便利であ
り、かつ止水弁を省略しうるので、その分、浄水装置の
周囲の空間が広くなるとともに、体裁が良好となり、設
置費用も安価となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案装置の正面図、 第２図は、第１図のII−II線における横断平面図、 第３図は、第１図における切替弁の中央縦断正面図、 第４図は、切替弁の弁体を、第２、３図の状態より90°
回動させた状態の拡大斜視図、 第５図は、止水時の弁部の縦断側面図、 第６図は、同じく横断平面図、 第７図は、水道水通過時の弁部の縦断側面図、 第８図は、同じく横断平面図、 第９図は、水道水浄化時の弁部の縦断側面図、 第10図は、同じく横断平面図である。 （Ａ）切替弁 （Ｂ）浄化器 （１）弁箱 （２）弁室 （３）弁体 （４）弁軸 （５）レバー （６）流入口 （７）流出口 （８）側方出口 （９）側方入口 （10）水道管 （11）自在管 （12）第１流通孔 （13）第２流通孔 （14）第３流通孔 （15）（16）ゴム管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】弁箱における左右方向を向く水平の円筒形
   の弁室の上下面に、それぞれ流入口と流出口を、同じく
   側面に、左右方向に間隔をおいて並ぶ側方出口及び側方
   入口を設け、この弁室内に、前記流入口と流出口を接続
   しうる上下方向の第１流通孔と、それと直角方向に開口
   し、かつ前記流入口と側方出口を接続しうる第２流通孔
   と、同じく直角方向に開口し、かつ前記側方入口と流出
   口を接続しうる第３流通孔とを有する水平の円柱状の弁
   体を回動自在に嵌合し、弁体に止着した操作レバーを上
   下に回動させて弁体を回動させることにより、前記第１
   流通孔と流出入口が連通する直開位置、第２流通孔と第
   ３流通孔がそれぞれ側方出口及び側方入口と連通する側
   開位置、及び流通孔が流入口と連通しない止水位置の３
   つの切換え位置をとりうるようにした切換弁における流
   入口に水道管を、流出口に吐出管を、側方出口及び側方
   入口に浄水器を、それぞれ接続してなる家庭用浄水装
   置。