JPH0571137A - ヘドロ固化処理工法および装置 - Google Patents

ヘドロ固化処理工法および装置

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JPH0571137A
JPH0571137A JP21400991A JP21400991A JPH0571137A JP H0571137 A JPH0571137 A JP H0571137A JP 21400991 A JP21400991 A JP 21400991A JP 21400991 A JP21400991 A JP 21400991A JP H0571137 A JPH0571137 A JP H0571137A
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Mikiharu Furukawa
幹春 古川
Akinari Nishimoto
晃也 西本
Toshihiro Yamano
寿広 山野
Masakazu Kashiwabara
正和 柏原
Yoshihiro Uto
欣弘 宇都
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヘドロの浚渫と同時に河床表面にコンクリー
ト層を形成する河川改修工事が行なえ、また大深度,広
範囲のヘドロの固化処理作業が可能になる。 【構成】 処理作業台船1から、底面開放の拡散防止カ
バー体3を下降してヘドロ層Aに没入させ、拡散防止カ
バー体3内で攪拌羽根5を回転してヘドロ層Aを攪拌す
るとともに、固化処理用薬液を注入しヘドロ層Aをゲル
化して流動性のないゼリー状にした後、攪拌羽根5を河
床C上まで下降して攪拌するとともにセメントミルクを
注入して河床C表面にセメント層Dを形成し、攪拌羽根
5を上昇して拡散防止カバー体3内で水平方向に移動さ
せ、上記作業を各作業を繰り返し、拡散防止カバー体3
内のヘドロ層Aをゲル化した後、拡散防止カバー体3お
よび攪拌羽根を引き上げ、次の処理作業に移る。そして
ゲル化したヘドロBを浚渫作業台船11により浚渫する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヘドロ固化処理工法およ
びヘドロの固化処理用の作業台船に設けられるヘドロ固
化処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、海底や河川、湖沼に堆積したヘド
ロ(有機質、無機質の微細な沈澱物)をグラブによって
浚渫排除する方法は、たとえば特公昭58−54216
号公報に開示されている。これは、ヘドロ堆積域を鋼製
止水壁で区画し、区画内の表層水を排出した後、この区
画内のヘドロ層中へ水ガラス系薬剤と酸性中和剤を注入
して混合し、これにより区画内のヘドロ層全体を元位置
でゲル化して流動性を消滅させたゼリー状にした後、グ
ラブにより浚渫を行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に河川
の場合、底部で河床の表面を流れる表層水は、河床や堤
防に染み込み、また河床や堤防下端部の土砂を同伴して
運び去り堤防などを浸食して弱体化させ、洪水時に堤防
などを決壊させる要因となるのがわかっている。特にヘ
ドロ層を除去した後、この河床の表層水による被害が拡
大刷る箇所では、これを解決するために、河川改修して
コンクリート製床板を敷設したり、コンクリートを打設
する改修工事が必要であった。
【0004】また上記従来のヘドロの固化処理および浚
渫作業では、ヘドロをゲル化する時に、酸性中和剤を注
入して攪拌すると、ヘドロに含有される硫黄分が悪臭物
質化(硫化水素、メチルメルカプタンなど)し、もとも
とヘドロ中に含まれた前記物質と共に大気中に放散され
て、浚渫工事現場の周囲に悪臭公害を発生させるため、
冬季以外は浚渫工事ができないという問題があった。ま
た、水深たとえば2m以上の深い水中での作業が極めて
困難であり、さらに大型の止水わくの製作施工が困難な
ため、処理能力に限界があった。さらにまた、止水枠打
設時やクラブバスケット作業時の騒音が大きいという問
題もあった。
【0005】本発明は、上記問題点を解決して、ヘドロ
の浚渫と同時に河床表層水による水害を防止できる河川
改修工事も行なえ、また大深度,広範囲のヘドロの固化
処理作業が可能で、悪臭物質の放散を極めて少なくで
き、浚渫工事現場およびその周囲環境を向上できるヘド
ロ固化処理工法および装置を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明のヘドロ固化処理工法の第1の手段は、河川
に堆積したヘドロをゲル化して浚渫するに際し、ヘドロ
層下方の河床上にセメントミルクを注入して、河床表面
にセメント層を形成するものである。
【0007】またヘドロ固化処理工法の第2の手段は、
所定位置に係船した作業台船から、底面が開放された拡
散防止カバー体を下降してヘドロ層に没入させ、拡散防
止カバー体内で攪拌羽根を回転してヘドロ層を攪拌する
とともに固化処理用薬液を注入してヘドロ層をゲル化し
流動性のないゼリー状にした後、攪拌羽根を河床上まで
下降して攪拌すると同時にセメントミルクを注入して河
床表面にセメント層を形成するか、または、攪拌羽根を
河床上で攪拌すると同時にセメントミルクを注入して河
床表面にセメント層を形成した後、拡散防止カバー体内
で攪拌羽根を回転してヘドロ層を攪拌するとともに固化
処理用薬液を注入してヘドロ層をゲル化し流動性のない
ゼリー状にし、攪拌羽根を上昇して水平方向に移動さ
せ、上記の攪拌、固化処理用薬液注入、下降、攪拌、セ
メントミルク注入の作業を繰り返して拡散防止カバー体
内のヘドロをゲル化し、拡散防止カバー体および攪拌羽
根を引き上げて作業台船を移動し、次の処理作業を行う
ものである。
【0008】さらにヘドロ固化処理装置は、作業台船
に、底面のみ開放された拡散防止カバー体を昇降装置を
介して水中に埋没可能に配設し、この拡散防止カバー体
内にヘドロ層を攪拌混合可能な攪拌羽根を回転自在で上
下方向および水平方向に移動自在に設け、この攪拌羽根
の回転駆動装置を設けるるとともに、拡散防止カバー体
内から下方に昇降移動させる攪拌羽根昇降装置および攪
拌羽根を拡散防止カバー体内で水平移動させる攪拌羽根
移動装置を設け、この攪拌羽根にヘドロ層に固化処理用
薬液を注入する薬液注入ノズルと、セメントミルクを注
入するセメントミルク注入ノズルを設けたものである。
【0009】
【作用】上記ヘドロ固化処理工法の第1の手段によれ
ば、ヘドロの固化処理作業時と同時に、ヘドロ層下方の
河床上にセメントミルクを注入して河床表面にセメント
層を形成するので、特別な改修工事なしに河床表層水に
よる被害を未然に防止でき、極めて効率的で、別に河川
改修工事を行なうのに比べて作業コストを大幅に低減す
ることができる。
【0010】またヘドロ固化処理工法の第2の手段およ
びヘドロ固化処理装置によれば、第1の手段の効果に加
えて、拡散防止カバー体を使用してその中で攪拌および
固化処理用薬液の注入を行なうので、ガスの発生や悪臭
の放散が未然に防止できるとともに、騒音の発生を減少
できる。また、拡散防止カバー体を水中に埋没させて処
理作業を行なえるので、拡散防止カバー体の昇降ストロ
ークを大きく取ることにより、大深度のヘドロ固化処理
も可能となり、さらに拡散防止カバー体を水中に埋没可
能とし更に攪拌羽根を水平方向に移動させることができ
るので、拡散防止カバー体を大型化することができて広
範囲のヘドロを処理でき、処理能力を大幅にアップする
ことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係るヘドロ固化処理装置の一
実施例を図面に基づいて説明する。
【0012】図1〜図4を参照して、その全体構成を説
明する。図1〜図3において、1はヘドロ固化処理装置
を搭載した処理作業台船で、この処理作業台船1には、
カバー体昇降装置2を介して昇降自在に支持された拡散
防止カバー体3と、移動台車4に攪拌羽根昇降装置5を
介して昇降自在に支持されて拡散防止カバー体3内に挿
入配置される攪拌羽根6と、セメント供給装置を備えた
セメントミルクタンク7と、薬液供給装置を備えヘドロ
をゲル化して流動性のないゼリー状にするヘドロ固化処
理用薬液を貯留する薬液タンク8とを具備している。
【0013】図4において、11は浚渫作業台船で、ゲ
ル化したヘドロを浚渫作業台船11上に掻き上げる浚渫
コンベヤ装置12と、ゲル化したヘドロを脱水する脱水
機13とを具備し、脱水したヘドロをコンベヤ装置を介
して土砂等運搬船14に積込み、浚渫除去を行なうもの
である。
【0014】次にその詳細を説明する。前記拡散防止カ
バー体3は、図7,図8に示すように、横長の矩形箱体
状で、下面が開放され、左右両端部にカバー体昇降装置
2の2本の吊りロッド21がそれぞれ着脱自在に連結さ
れて支持されている。拡散防止カバー体3の天板22の
中央部には、攪拌羽根6を挿入するための羽根挿入用開
口部23が形成されると共に、この羽根挿入用開口部2
3を開閉するための4枚のスライド蓋24が設けられ、
このスライド蓋24は攪拌羽根6の拡散防止カバー体3
内への挿入後に羽根挿入用開口部23を閉じてボルトな
どの固定手段により固定される。また、天板22の中央
には、前記羽根挿入用開口部23から拡散防止カバー体
3の長さ方向に沿って、攪拌羽根6の回転軸6aが移動
自在に嵌合する移動用スリット25が形成されている。
【0015】カバー体昇降装置2は、図3に示すよう
に、処理作業台船1の航行の為に、処理作業台船1の左
右両側に立設された昇降装置支持体26に前後方向の水
平軸27を介して起倒自在にカバー体昇降フレーム28
が支持されており、航行時には仮想線で示すように、起
倒用シリンダー装置29によりカバー体昇降フレーム2
8を水平に倒して収納することができる。カバー体昇降
フレーム28には、図7,図8に示すように、上部から
下方に向かって伸縮可能に配置されたカバー体昇降用シ
リンダー装置30が取り付けられ、カバー体昇降フレー
ム28の上端部および下端部に設けられた一対の固定ス
プロケット31,32とピストンロッド先端部に取り付
けられた一対の可動スプロケット33,34との間にそ
れぞれ巻張された一対の昇降チェーン35に昇降体36
が連結され、カバー体昇降用シリンダー装置30のスト
ロークLaに対して昇降体36が2×La昇降移動する
倍速機構が構成されている。そして、前記昇降体36に
吊りロッド21の上端部が支持されている。
【0016】前記移動台車4は、図3,図9に示すよう
に、処理作業台船1上で前記昇降装置支持体26間に敷
設された移動用レール41に、移動ローラー42および
ガイドローラー43を介して移動自在に配置され、両端
部の移動用スプロケット44,45に巻張された移動用
チェーン46を移動用モーター47により駆動する移動
装置48が設けられ、移動用チェーン46の両端が移動
台車4に連結されて移動される。また、図10に示すよう
に、この移動台車4の前面には支持ブラケット49が設
けられ、攪拌羽根昇降フレーム50の背面下部に設けら
れた取付ブラケット51が前記支持ブラケット49に水
平支持ピン52を介して回動自在に連結支持されてい
る。そして、基端部が移動台車4に揺動自在に支持され
た起倒用シリンダー装置53のピストンロッドが攪拌羽
根昇降フレーム50に連結されて、航行時の水平収納位
置と使用時の垂直使用位置の間で傾動される。
【0017】前記攪拌羽根昇降装置5は、図10,図11に
示すように、攪拌羽根昇降フレーム50に、上部から下
方に向かって伸縮可能に配置された攪拌羽根昇降用シリ
ンダー装置54が取り付けられ、攪拌羽根昇降フレーム
50の上端部および下端部に設けられた一対の固定スプ
ロケット55,56とピストンロッド先端部に取り付け
られた一対の可動スプロケット57,58との間にそれ
ぞれ巻張された一対の昇降チェーン59に昇降部材60
が連結され、攪拌羽根昇降用シリンダー装置54のスト
ロークLbに対して昇降体36が2×Lb昇降移動する
倍速機構が構成されている。
【0018】そして、図12に示すようにこの昇降部材6
0に、減速機付の攪拌羽根回転駆動装置61が設けられ
て回転軸6aの上端部が支持され、攪拌羽根回転駆動装
置61の下部には、固化処理用薬液をヘドロ層に供給す
るために、回転軸6a内の薬液注入管62,63にそれ
ぞれ固化処理用薬液を供給する薬液供給装置64が設け
られている。この薬液供給装置64は、回転軸6aの軸
部65に薬液注入管62,63が接続された供給孔6
6,67がそれぞれ形成されて外周面に開口され、軸部
65に回動自在に外嵌する筒部68の内面に、供給孔6
6,67がそれぞれ開口する環状接続溝69.70がそ
れぞれ形成され、この環状接続溝69,70の連通孔6
9a,70aに薬液タンク8からの薬液供給パイプ7
1,72が接続されている。また、ヘドロ層Aと河床C
の間にセメントミルクを供給するために回転軸6aの軸
心部に配設されたセメントミルク注入管65は、軸部6
5の供給孔73を介して回転軸6aの上端のロータリー
ジョイント74に接続され、このロータリージョイント
74にセメントミルクタンク7からのセメントミルク供
給パイプ75が接続されている。
【0019】前記固化処理用薬液は、水ガラス系薬剤
(たとえば珪酸ソーダや珪酸カリ溶液)と酸性中和剤
(たとえば硫酸、塩酸、炭酸、有機酸など)からなり、
水ガラス系薬剤は強いアルカリ性であるが、酸を加えて
PH=7にすると、珪酸(SiO2)が重合し、SiO2の濃度
が高い(2%以上)と水をも固体化する。またSiO2の濃
度が低い(0.5 %〜2%)ときは、ゲル化してゼリー状
を呈する。したがって、水ガラス系薬剤をヘドロ中に混
入し中和すれば、ヘドロ全体がゼリー状になり浚渫に好
都合になる。また水ガラスは、それぞれのなかに含まれ
るナトリウムイオンと金属イオンM+ とが交換される性
質があり、重金属を結合することはよく知られているこ
とである。さらに水ガラスは、無機質であり、ゲル化点
がPH=7であることから水質を悪化させることもな
く、さらにセメントや石灰のような固体(粉体)ではな
く液体であることから、ヘドロとの混合が比較的容易で
ある。
【0020】前記攪拌羽根6は、図12に示すように、回
転軸6aの下端に攪拌部材81が取り付けられるととも
に、底辺部に複数の攪拌チップ82を有する直線板体状
の翼体83が上下方向に一定間隔をあけて直交する水平
方向に回転軸6aに固定されている。そして、前記薬液
注入管62,63は、たとえば攪拌羽根6に形成された
薬液供給ノズル84,85にそれぞれ接続され、また、
セメントミルク注入管65はたとえば攪拌部材81近傍
の回転軸6aに設けられたセメントミルク注入ノズル8
6に接続されている。なお、薬液供給ノズル84,85
およびセメントミルク注入ノズル86は現場のヘドロの
状態に応じて回転軸6aまたは攪拌羽根6の任意の位置
に設けることができる。
【0021】次にこの固化処理装置を使用したヘドロの
固化処理工法を説明する。 (1)処理作業台船1を処理現場に航行させて、作業準
備を行なう。まず、起倒用シリンダー装置29を伸展さ
せて水平状態のカバー体昇降フレーム28を起立させ、
吊りロッド21の下端部に、処理作業台船1に保持され
た拡散防止カバー体3を取り付ける。つぎに、起倒用シ
リンダー装置53を伸展させて水平状態の攪拌羽根昇降
フレーム50を起立させ、攪拌羽根6を、開放された羽
根挿入開口部23から拡散防止カバー体3内に挿入して
スライド蓋24を閉じ固定する。
【0022】(2)処理作業台船1を所定位置に停船し
て位置決めした後、カバー体昇降シリンダー装置30お
よび攪拌羽根昇降シリンダー装置54を同時に収縮し
て、昇降体36および吊りロッド21を介して拡散防止
カバー体3を下降させるとともに、昇降部材60および
回転軸6aを介して攪拌羽根6を下降させ、拡散防止カ
バー体3を水没させて、図1に仮想線で示すように、ヘ
ドロ層Aの上部に貫入させる。
【0023】(3)攪拌羽根回転駆動装置61を起動し
て、拡散防止カバー体3内の攪拌羽根6を回転させ、ヘ
ドロ層Aを攪拌して薬液注入ノズル84から水ガラス系
薬剤をヘドロ層A内に注入し、さらに薬液注入ノズル8
5から酸性中和剤をヘドロ層A内に注入してヘドロをゲ
ル化Bし,流動性のないゼリー状にする。
【0024】(4)攪拌羽根昇降シリンダー装置54を
さらに収縮して攪拌羽根6を下降し、河床C上で停止す
る。そしてセメントミルク注入ノズル86からセメント
ミルクを注入し、攪拌羽根6を回転させて攪拌混合さ
せ、河床C表面にセメント層Dを形成する。
【0025】(5)攪拌羽根昇降シリンダー装置54を
伸展して攪拌羽根6を拡散防止カバー体3内まで上昇さ
せ、次に移動装置48により移動台車4を移動させて回
転軸6aを移動用スリット25に沿って移動させ、攪拌
羽根6を次の作業位置に水平移動させる。
【0026】(6)上記の(3)〜(5)の作業を繰り
返して拡散防止カバー体3内の固化処理を終了し、処理
作業船1を次の作業位置に移動させる。この様に固化処
理を終えたゲル化ヘドロBは、図4に示す浚渫作業台船
11により除去される。
【0027】すなわち、浚渫作業台船11を停止し、浚
渫コンベヤ装置12を下降して下端部をコンクリート層
Dの表面上に位置決めする。そして、浚渫コンベヤ装置
12を起動してゲル化ヘドロBを浚渫作業台船11上に
搬送し、浚渫作業台船11を逐次前進させて連続的に浚
渫を行なう。浚渫作業台船11に掻き上げられたゲル化
ヘドロCは、脱水機13によって脱水されたあと、運搬
船14により陸揚げされる。
【0028】上記実施例によれば、拡散防止カバー体3
を水没してヘドロ層Aの上部に貫入するように構成し、
しかも攪拌羽根6は回転軸6aを天板22の移動用スリ
ット25を貫通して処理作業台船11の攪拌羽根昇降装
置5に支持され回転駆動されるので、拡散防止カバー体
3を大型化することができ、一度の作業範囲を従来に比
べて大幅に広げることができる。しかも攪拌羽根6の大
きい回転駆動力および移動力を得ることができ、また拡
散防止カバー体3および攪拌羽根6の昇降ストロークを
大きくとることにより、大深度のヘドロ処理作業も可能
となる。
【0029】また、セメントミルクを河床C上に注入す
ることにより、河床Cの表面にセメント層Dを形成でき
るので、河床の表層水流による護岸の被害を防止して、
ヘドロ層除去によって生じるおそれがある河床の表層水
流の護岸浸食等を未然に防止できる。さらにセメントミ
ルクはアルカリ性であり、固化処理用薬液の特に酸性中
和剤の働きに影響を及ぼすおそれがあるが、セメントミ
ルクの注入に際しては、拡散防止カバー体3内でヘドロ
をゲル化した後、下降してゲル化ヘドロBの下部に注入
するので、セメントミルクの固化処理用薬液への影響を
最小限に止めることができる。
【0030】なお、上記実施例ではヘドロのゲル化を先
に、セグメントミルクの注入を後に行ったが、セグメン
トミルクの注入を先に、ヘドロのゲル化を後に行っても
よい。
【0031】
【発明の効果】以上に述べたごとく本発明によれば、ヘ
ドロの固化処理作業時と同時に、河床とヘドロ層の間に
セメントミルクを注入して河床表面にセメント層を形成
するので、特別な改修工事なしに河床表層水による被害
を未然に防止でき、極めて効率的で、別に河川改修工事
を行なうのに比べて作業コストを大幅に低減することが
できる。
【0032】また、拡散防止カバー体を使用してその中
で攪拌および固化処理用薬液の注入を行なうことによ
り、ガスの発生や悪臭の放散が未然に防止できるととも
に、騒音の発生を減少できる。さらに、拡散防止カバー
体を水中に埋没させて処理詐欺用を行なえるので、拡散
防止カバー体の昇降ストロークを大きく取ることによ
り、大深度のヘドロ固化処理も可能となり、また攪拌羽
根を水平方向に移動させることができるので、拡散防止
カバー体を大型化することができて広範囲のヘドロを容
易に処理でき処理能力を大幅にアップすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る固化処理装置の全体正面図であ
る。
【図2】同固化処理装置の全体側面断面図である。
【図3】同固化処理装置の概略正面図である。
【図4】同浚渫作業船を示す全体側面図である。
【図5】同拡散防止カバー体の平面図である。
【図6】同拡散防止カバー体の正面断面図である。
【図7】同カバー体昇降装置の側面図である。
【図8】同カバー体昇降装置の概略正面断面図である。
【図9】同移動台車の側面断面図である。
【図10】同攪拌羽根昇降装置の概略側面断面図である。
【図11】同攪拌羽根昇降装置の概略正面図である。
【図12】同攪拌羽根の一部切欠き正面図である。
【符号の説明】
1 処理作業台船 2 カバー体昇降装置 3 拡散防止カバー体 4 移動台車 5 攪拌羽根昇降装置 6 攪拌羽根 6a 回転軸 7 セメントミルクタンク 8 薬液タンク 11 浚渫作業台船 21 吊りロッド 23 羽根挿入開口部 25 移動用スリット 28 カバー体昇降フレーム 30 カバー体昇降シリンダー装置 41 移動用レール 48 移動装置 50 攪拌羽根昇降フレーム 54 攪拌羽根昇降シリンダー装置 61 攪拌羽根回転駆動装置 84 薬液注入ノズル 85 薬液注入ノズル 86 セメントミルク注入ノズル A ヘドロ層 B ゲル化ヘドロ層 C 河床 D コンクリート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柏原 正和 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 宇都 欣弘 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 河川に堆積したヘドロをゲル化して浚渫
    するに際し、ヘドロ層下方の河床上にセメントミルクを
    注入して、河床表面にセメント層を形成することを特徴
    とするヘドロ固化処理工法。
  2. 【請求項2】 所定位置に係船した作業台船から、底面
    が開放された拡散防止カバー体を下降してヘドロ層に没
    入させ、拡散防止カバー体内で攪拌羽根を回転してヘド
    ロ層を攪拌するとともに固化処理用薬液を注入してヘド
    ロ層をゲル化し流動性のないゼリー状にした後、攪拌羽
    根を河床上まで下降して攪拌すると同時にセメントミル
    クを注入して河床表面にセメント層を形成するか、また
    は、攪拌羽根を河床上で攪拌すると同時にセメントミル
    クを注入して河床表面にセメント層を形成した後、拡散
    防止カバー体内で攪拌羽根を回転してヘドロ層を攪拌す
    るとともに固化処理用薬液を注入してヘドロ層をゲル化
    し流動性のないゼリー状にし、攪拌羽根を上昇して水平
    方向に移動させ、上記の攪拌、固化処理用薬液注入、下
    降、攪拌、セメントミルク注入の作業を繰り返して拡散
    防止カバー体内のヘドロをゲル化し、拡散防止カバー体
    および攪拌羽根を引き上げて作業台船を移動し、次の処
    理作業を行うことを特徴とするヘドロ固化処理工法。
  3. 【請求項3】作業台船に、底面のみ開放された拡散防止
    カバー体を昇降装置を介して水中に埋没可能に配設し、
    この拡散防止カバー体内にヘドロ層を攪拌混合可能な攪
    拌羽根を回転自在で上下方向および水平方向に移動自在
    に設け、この攪拌羽根の回転駆動装置を設けるるととも
    に、拡散防止カバー体内から下方に昇降移動させる攪拌
    羽根昇降装置および攪拌羽根を拡散防止カバー体内で水
    平移動させる攪拌羽根移動装置を設け、この攪拌羽根に
    ヘドロ層に固化処理用薬液を注入する薬液注入ノズル
    と、セメントミルクを注入するセメントミルク注入ノズ
    ルを設けたことを特徴とするヘドロ固化処理装置。
JP21400991A 1991-08-27 1991-08-27 ヘドロ固化処理工法および装置 Expired - Lifetime JP2607779B2 (ja)

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