JP4520907B2 - 固化処理装置 - Google Patents

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この発明は、固化処理装置に係り、特に、河川、海域、池等において、河床部に堆積するダイオキシン類等の有害物質を含んだ汚染浮泥層を固化処理する固化処理装置に関する。
河川、海域、池等の水底下に堆積する浮泥及びヘドロ等に含まれる有害物質、例えば、ダイオキシン類等が高濃度で含有されている部分の鉛直分布は、水底面から40〜50cm程度までに限定されていることが、非特許文献1(第1編、p.24「図-2.1.1東京湾におけるコプラナーPCBsの鉛直分布」)から読み取れる。
非特許文献1によれば、水底堆積浮泥及びヘドロ等に含まれるダイオキシン等の有害物質に対する対策工法としては、(A)原位置処理方式、(B)管理地保管、(C)分解無害化処理の3方式が記載されている(非特許文献1、第2編p.1参照)。これらの方式の内、(A)の原位置処理方式には、(A-1)覆砂工法、(A-2)固化処理工法がある。
(A-2)の固化処理工法は、現場施工条件により大別して、(A-2-1)ウェット式と(A-2-2)ドライ式がある(非特許文献1、第2編、p.48参照)。このうち、(A-2-1)のウエット式は、施工現場の水をそのままにした状態でいわゆる水中施工を行うものであり、(A-2-2)のドライ式は施工現場を締切り、水を抜いて水底面を表出して行う方法である。
(A-2-1)のウエット式における具体的な工法として現在施工されている工法には、(A-2-1-1)ロータリー式撹拌式、又は横行式若しくは長尺横行式の表層処理工法、(A-2-1-2)台船、又は桟橋仮設式の深層混合処理工法、(A-2-1-3)台船、又は桟橋仮設式の高圧噴射撹拌工法、がある(非特許文献1、第2編、p.52「固化処理方法の現状と適応性」参照)。
(A-2-1-1)のロータリー式撹拌式、又は横行式若しくは長尺横行式の表層処理工法は、連結されたフロート式台船又は泥上車等をベースマシンとし、撹拌装置に装備された、水平方向に延びる軸を中心に回転する撹拌翼を用いる工法である。これによれば、撹拌装置に装備された垂直に延びるロッドの先端部から固化材スラリーを吐出し、対象土と固化材スラリーとを撹拌翼にて機械的に混合撹拌する。
(A-2-1-2)台船、又は桟橋仮設式の深層混合処理工法は、台船に搭載され移動、又は仮設桟橋上を自走する三点支持式杭打ち機等をベースマシンとし、撹拌装置に装備されたロッドを中心に水平面に沿って回転する撹拌翼を用いる工法である。これによれば、撹拌翼を取付けた垂直に延びるロッドの先端部から固化材スラリーを吐出し、対象土と固化材スラリーとを撹拌翼にて機械的に混合撹拌する。
(A-2-1-3)台船、又は桟橋仮設式高圧噴射撹拌工法は、台船に搭載され移動、又は仮設桟橋上を移動するボーリングマシン等を用いる工法である。これによれば、撹拌翼を取付けた垂直に延びるロッドの先端部に高圧噴射用のノズルを取付け、固化材スラリーを高圧噴射し、固化材スラリーの高圧噴射エネルギーで対象土を切削し、対象土と固化材スラリーとを混合撹拌する。
独立行政法人土木研究所 社団法人底質浄化協会,「平成13年度ダイオキシン類に汚染された底質の処理技術に関する検討業務報告書」,平成14年2月,第1編p.1,第2編p.1,p.48,p.55−60
河川、海域、池等の水底下に堆積する浮泥等において、有害物質が高濃度で含有される堆積深度は、水底面から40〜50cm程度であるということから、固化処理対象深度としては、水底面から50cm程度までの範囲のみ固化処理を行えば良いものと考えられる。しかしながら、このような深度にある浮泥は、わずかな水の動きに対しても乱されやすく、容易に周囲に拡散してしまうという問題がある。
そこで、固化処理に当たっては、固化材と浮泥の混合撹拌時にできるだけ浮泥が拡散しないような工夫が要求される。
このような観点から(A-2-1-1)の工法の適用性を考えると、(A-2-1-1)のロータリー式撹拌式、又は横行式若しくは長尺横行式の表層処理工法は、ロッド先端に直径1.0〜1.4m程度の鉛直軸周りに回転する撹拌翼を用い機械的に混合撹拌するために、混合対象の浮泥、ヘドロ及びその周囲の浮泥を拡散してしまうという問題がある。この工法においては、ウエット式施工においてヘドロ改良等を行う場合に、混合時の浮泥の拡散を少なくするために撹拌翼を覆うカバー等が開発されている しかしながら、撹拌改良箇所一カ所毎に、固化処理装置を移動する必要があり、カバーの移動回数が多く、その移動の度に、カバーの移動に伴ってまだ固化していない浮泥及びヘドロ等の層から、固化材スラリーの混合された浮泥が拡散してしまう。したがって、完全な拡散防止には至らない。また、この工法は養生環境が水中であり、水中では僅かながらでも流速があり、水が汚染浮泥層の表面から供給される環境で養生するため、一般的に水底面から0.5m程度までは固化しにくい。このように固化対象の深度の浮泥が固化しがたいので、この工法はこのような工事目的には適用が難しいという問題がある。
(A-2-1-2)の工法の適用性に関しては、この工法が直径1.0m程度の鉛直軸周りに回転する撹拌翼にて機械的に固化材スラリーと対象土を混合撹拌するため、混合対象の浮泥、ヘドロ及びその周囲の浮泥を拡散してしまうという問題がある。また、この工法は元来深度10〜40m程度までの深層を固化処理する目的で開発された工法であり、水底面から0.5m程度を対象とするには非効率で不経済となりやすく、固化材スラリーと浮泥を混合撹拌時に浮泥が拡散しやすいという問題がある。
(A-2-1-3)の工法の適用性に関しては、この工法を通常の施工形態で適用すると、高圧で噴射される固化材スラリーのエネルギーで浮泥及びヘドロ等が拡散するという問題がある。
この発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、河川、海域、池等の水底下に堆積するダイオキシン類等の有害物質が含有される水底面から浅い範囲にある汚染浮泥層において、水中で拡散することなく、浮泥及びヘドロ等を確実に固化処理することができる固化処理装置を提供することを目的とする。
である。
この発明に係る固化処理装置は、河床部に堆積する汚染浮泥層を固化処理する固化処理装置において、上方に盛り上がった凸部及び汚染浮泥層を覆う平坦部を有する覆い部材と、この覆い部材の凸部の裏面側に設けられ、水平方向に回転軸心を有する撹拌翼であって、汚染浮泥層から露出した部分を凸部の裏面が覆って、撹拌翼の露出部分が凸部の裏面と汚染浮泥層との間に閉ざされた状態で、回転する撹拌翼と、撹拌翼の回転軸心方向に沿って配置され、かつ撹拌翼に向けて固化材スラリーを吐出するノズルとを備え、平坦部は、凸部の後方に位置し、ノズルから吐出した固化材スラリーにより固化処理された直後の汚染浮泥層を抑えることを特徴とするものである。
この発明によれば、河川、海域、池等の水底下に堆積するダイオキシン類等の有害物質が含有される水底面から浅い範囲にある汚染浮泥層において、水中で拡散することなく、浮泥及びヘドロ等を確実に固化処理することができる。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る固化処理装置およびその周辺を図1に示す。
この実施の形態は、固化処理装置10を河川に適用した場合の例を示す。
河川1を航行しうるスパット台船2には、固化材スラリー3を固化処理装置10に提供するスラリープラント4が搭載されている。河川1の対岸5には、スパット台船2を牽引する台船牽引用ウインチ6が設けられている。また、スパット台船2には、矢印Aに示す台船進行方向の前側に、台船牽引用ウインチ8が設けられている。台船牽引用ウインチ8は、ワイヤ7を介して対岸5の台船牽引用ウインチ6と連結される。
一方、スパット台船2の進行方向と反対側には、固化処理装置牽引用ウインチ9が設けられている。さらに、固化処理装置10に固化材スラリー3を提供するスラリーホース12が、スラリープラント4から後方に向かって延びている。
また、スパット台船2の四隅には、上下に移動可能なスパット11がそれぞれ設けられている。実線で示されるスパット11は、河川1の水底内に侵入して水底内の地盤に接地している。これによりスパット台船2を河川1内に停止させて、後述する固化処理装置10による固化処理作業をスムーズに行えるようにしている。一方、このスパット11は、スパット台船2が河川1を移動する場合は、2点鎖線で示されるように上方に持ち上げられ、水底から離れた状態になる。
スパット台船2の進行方向の後方の水中には、水底面BSすなわち、汚染浮泥層30の表面に固化処理装置10が配置されている。ここで、汚染浮泥層30とは、河床部に堆積するダイオキシン類等の有害物質を含んだ層をいう。河床部には、河川の水底だけではなく、海域、池等、水が滞留した領域の底の部分を含む。
固化処理装置10は、ワイヤ14を介して、スパット台船2の固化処理装置牽引用ウインチ9と連結される。
ベース15には、詳細には図2に示されるが、中央付近に半円筒状に上方に盛り上がる凸状半筒部15bが設けられ、この凸状半筒部15bに連なってその周囲には平板状のプレート部15aが設けられている。プレート部15aの裏面15cは汚染浮泥層30を覆っている。ここで、ベース15は覆い部材を構成し、プレート部15aは汚染浮泥層30を覆う平坦部を、凸状半筒部15bは平坦部に連なり上方に盛り上がった凸部をそれぞれ構成する。
凸状半筒部15bの裏面15d側には、駆動モータ16により駆動される撹拌翼17が内包されている。図1には、凸状半筒部15bの内部の撹拌翼17の配置をわかりやすくするため、凸状半筒部15bの筒端部の半円形の端面15e(図2参照)および軸支持板20(図3参照)は省略されて描かれている。
撹拌翼17において、下部は水底面BS内の汚染浮泥層30に侵入し、上部は水底面BSから露出するように配置されている。計画固化処理厚である固化処理対象層の厚さがY=40cmの場合、Z=5cmほど固化処理対象層から下層に侵入している。すなわち、撹拌翼17は汚染浮泥層30にZ=5cmほど侵入している。
計画固化処理厚である固化処理対象層の厚さが40cmの場合、撹拌翼17の半径は固化処理対象層の厚さより若干下層に侵入するような大きさになっている。例えば、撹拌翼17の半径は45cmで、水底面BSからに45cm侵入し、固化処理対象層の厚さより下層に5cm侵入している。
以上のように、撹拌翼17のうち汚染浮泥層30から露出した部分17bを凸状半筒部15bの裏面15dが覆って、撹拌翼17の露出部分17bが凸状半筒部15bの裏面15dと汚染浮泥層30との間に閉ざされた状態になっている。
なお、前記撹拌翼の前記回転軸心は、計画固化処理厚に対応して、上下方向に調節可能なように回転軸心の支持機構を構成することも可能である。また、計画固化処理汚染浮泥層厚に対応して、長さの異なる撹拌翼を備えた回転軸心から適宜選定して撹拌処理装置に装着することにより、該計画固化処理汚染浮泥層の変化に対しても本固化処理装置を適用することができる。
次に、図2および3を用いて、固化処理装置10の詳細を説明する。
ベース15にある凸状半筒部15bの内部には、撹拌軸17aが水平方向に、ベース15の進行方向Aと垂直な方向に延びている。この撹拌軸17aに沿って複数の撹拌翼17が一列に並んで配置されており、この複数の撹拌翼17は撹拌軸17aを軸心として回転自在に支持されている。撹拌軸17aは駆動モータ16と連結され、駆動モータ16の駆動力により、矢印B方向に回転する。整列した撹拌翼17の外周側には、分岐管18が設けられている。撹拌翼17は、凸状半筒部15bとの間に異物等が噛み込んだ場合にそれを排除できるように、駆動モータ16を逆転させて、撹拌翼17をB方向とは逆方向に回転させることもできるように構成されている。
また、プレート部15aは、図3に詳細に示されるように、凸状半筒部15bの近傍では、強度向上のため、平板が3枚重ねられた構造となっている。
分岐管18は、図4に示されるように、両端が閉口した細長い管状であって、スラリーホース12に接続されるとともに、分岐管18の長手方向に沿って複数のノズル19を備えている。ノズル19は、スラリーホース12から分岐管18に提供された固化材スラリー3を撹拌翼17に向かって吐出する開口である。ここで、ノズル19の配置は、吐出した固化材スラリー3が撹拌翼17の回転軌跡にあたるように配置されている。
次に、この実施の形態1に係る固化処理装置を用いて、河床部に堆積する汚染浮泥層を固化処理する作業手順を、図1〜3に基づいて説明する。
まず、計画固化処理汚染浮泥層厚(t)に対して、撹拌軸の中心から撹拌翼の先端までの長さLが(t≦L≦(t+0.05〜0.10m))程度の長さの撹拌翼を備えた回転軸心を選定して撹拌処理装置に装着する。なおこの長さLは、状況により適宜設定することができる。
図1に示すように、河床部の固化処理を一度に行う地域である1ストロークの養生地域の一方の端の位置に、固化処理装置10を沈設する。また、スパット台船2を、スパット11が2点鎖線のように上方に持ち上げたられた状態で、対岸5側に向かって、養生地域の反対側の端まで移動する。この移動に際しては、スパット台船2は、台船牽引用ウインチ6および8の操作により、ワイヤ7が巻き上げられ、対岸5とスパット台船2との間のワイヤ7の距離が短くなって対岸5側に向かって移動することになる。一方、固化処理装置牽引用ウインチ9の操作によりワイヤ14が引き延ばされ、スパット台船2と固化処理装置10との間の距離が長くなり、固化処理装置10は養生地域の一方の端に停止した状態が保持される。スパット台船2の移動後、スパット11を引き下げて水底内の地盤に接地する。その結果、スパット台船2は、固化処理装置10との間に養生すべき地域を挟んで、スパット11により接地された状態で停止している。
このようにして、スパット台船2が固定されたら、スラリープラント4よりスラリーホース12を経由して分岐管18に固化材スラリー3が圧送される。分岐管18に圧送された固化材スラリー3が、図3にされるように、ノズル19より撹拌翼17に向かって噴射される。撹拌翼17は駆動モータ16により回転しているので、固化材スラリー3が汚染浮泥層30の浮泥及びヘドロと混合撹拌される。
固化処理装置牽引用ウインチ9を定速度で巻き上げると、固化処理装置10は、撹拌翼17により浮泥及びヘドロと固化材スラリー3とを混合撹拌しながら、スパット台船2側に前進する。
ここで、固化処理装置10を汚染浮泥層30の表面に沿って移動させる速度は、固化処理装置牽引用ウインチ9の巻き上げ速度に依存する。このウインチ巻き上げ速度は、固化処理対象の浮泥及びヘドロに対し設計固化材添加量を満足するスラリー噴射量であること、固化処理対象の浮泥及びヘドロと固化材スラリー3との混合精度が十分得られるような速度であること、浮泥及びヘドロが、固化処理装置10のベース15の移動で拡散しないような速度であること、この3点を考慮して適宜設定される。さらに、この巻き上げ速度によって得られる固化処理装置10の移動速度に応じて、ノズル19における固化材スラリー3の噴射量が設定される。
また、固化処理装置10の凸状半筒部15bより後方において、浮泥及びヘドロをベース15で押さえておくことが必要である。このため、凸状半筒部15bの後方部分のプレート部15aの長さである後方プレート長さLの目安は次のように設定する。すなわち、撹拌翼17により固化材スラリー3と混合された浮泥及びヘドロが、凸状半筒部15bの中で撹乱された状態になっていることから、浮泥及びヘドロの撹乱状態が収まるのに十分な時間(以下、撹乱集束時間Tと称す)と、ある地点Cを凸状半筒部15bが通過した後、凸状半筒部15bより後方のプレート部15aの終端が、その地点Cを通過するまでに要する時間(以下、後方プレート通過時間と称す)とがほぼ同じくらいになることが望ましい。したがって、巻き上げ速度のよって得られる固化処理装置10の移動速度Vに撹乱集束時間Tを乗算することにより後方プレート長さLが算出される。
次に、この固化処理装置10を用いて、河床を施工した例を示す。
計画固化処理厚である固化処理厚さtは、t=0.5mであった。一列に並んだ撹拌翼17に対応し、固化処理装置10の進行方向Aに垂直な長さであって固化処理が行われる幅を定める固化処理幅Bは2.0m、固化処理装置10の移動速度Vは0.4m/分、撹拌翼17の回転数RSは30rpmであった。固化材スラリー3に含まれる固化材はジオセット20(ジオセット20は太平洋セメント社製の商品名、高有機質土用で比重ρaは約3.1)を用いた。このジオセット20の添加量である固化材添加量awは150kg/m、固化材に混ぜる水量W(比重ρwは1)は、150kg/mとした。すなわち、水固化材重量比(w/c)Rwcは、1.0であった。処理土の撹乱集束時間Tは、5分とした。
その結果、1分間当たりの固化処理土量Vmは、Vm=t・B・Vで算出でき、Vm==0.5m×2.0m×0.4m/分=0.4m/分となった。
また、1分間当たり固化材スラリー吐出量Qは、Q=(W/ρw+aw/ρ)・Vで算出でき、Q=(150/1+150/3.1)リットル/m×0.4m/分≒80リットル/分となった。
また、凸状半筒部より後方プレート長さLは、L=T・Vで算出でき、L=5分×0.4m/分=2.0mとなった。
以上のような仕様で固化処理を行ったところ、施工中の水質汚濁がほとんどなく、固化した浮泥層の表面での28日材齢一軸圧縮強さがq≒100〜300kN/mであった。また、固化処理土の溶出試験として、ダイオキシン類汚染底質のセメント固化物の振とう溶出試験を行ったところ、無処理でのダイオキシン類溶出量が25pg−TEQ/リットルの浮泥において、固化処理後のダイオキシン類溶出量は0.2〜0.6pg−TEQ/リットルで、上述の環境基準のうち、水質の環境基準である1pg−TEQ/リットルを下回った。
このように、汚染浮泥層30を固化処理する際に、回転する撹拌翼17において、汚染浮泥層30より露出する部分17bは、凸状半筒部15bの裏面15dが覆って、この裏面15dと汚染浮泥層30との間に閉ざされた状態にある。汚染浮泥層30の浮泥及びヘドロが撹拌翼17により巻き上げられても、汚染浮泥層30と凸状半筒部15bの裏面15dに囲まれた空間に拡散し、河川1の水底面BSの上方に拡散しない。さらに、汚染浮泥層30の内で、撹拌翼17によりかき回された浮泥及びヘドロは、その動きが収まるまで、凸状半筒部15bの後方に長さLを有するプレート部15aが汚染浮泥層30を上方から抑えているので、やはり水底面BSの上方に拡散しない。
このように、凸状半筒部15bおよびこれに連なるプレート部15aにより、汚染浮泥層30にある浮泥及びヘドロを周囲にまき散らすことなくかき混ぜて固化処理が行われ、浮泥及びヘドロの拡散が防止されるので、水質環境保全に大きな効果がある。
なお、この実施の形態においては、凸状半筒部15bの後方のプレート部15aの長さLに関しては、プレート部15a自体は短くして、シート等固化処理直後の浮泥及びヘドロが拡散しないような膜状物をプレート部15aに取り付けて、長さLを確保するようにしてもよい。
なお、撹拌翼の回転軸心は、計画固化処理厚に対応して、上下方向に調節可能なように回転軸心の支持機構を構成することも可能である。また、計画固化処理厚に対応して、長さの異なる撹拌翼を備えた回転軸心から適宜選定して撹拌処理装置に装着することにより、汚染浮泥層の計画固化処理厚の変化に対しても本発明に係る固化処理装置を適用することができる。
この発明の実施の形態に係る固化処理装置を含む、固化処理を行う施工装置全体を示す図である。 図1の固化処理装置周辺を示す斜視図である。 図2の固化処理装置の撹拌翼周辺を拡大側面図である。 実施の形態に係る固化処理装置に用いられる、スラリーホースが接続された分岐管の斜視図である。
符号の説明
3 固化材スラリー、10 固化処理装置、15 ベース(覆い部材)、15a プレート部(平坦部)、15b 凸状半筒部(凸部)、15d 裏面(凸部の裏面)17 撹拌翼、17a 撹拌軸(回転軸心)、17b 撹拌翼の露出した部分、30 汚染浮泥層。

Claims (1)

  1. 河床部に堆積する汚染浮泥層を固化処理する固化処理装置において、
    上方に盛り上がった凸部及び汚染浮泥層を覆う平坦部を有する覆い部材と、
    この覆い部材の前記凸部の裏面側に設けられ、水平方向に回転軸心を有する撹拌翼であって、前記汚染浮泥層から露出した部分を前記凸部の裏面が覆って、前記撹拌翼の前記露出部分が前記凸部の裏面と前記汚染浮泥層との間に閉ざされた状態で、回転する撹拌翼と、
    前記撹拌翼の前記回転軸心方向に沿って配置され、かつ前記撹拌翼に向けて固化材スラリーを吐出するノズルとを備え、
    前記平坦部は、前記凸部の後方に位置し、前記ノズルから吐出した固化材スラリーにより固化処理された直後の汚染浮泥層を抑えることを特徴とする固化処理装置。
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